2017年阪大&京大入試 音波の問題の解説

出題ミスへの対応が遅れて、実に1年近くも経ってから大阪大学京都大学がそれぞれ追加合格者が出すことになった、いわくつきの音波のの問題を、出題ミスを指摘していた予備校物理講師の吉田弘幸氏が解説。

吉田弘幸先生の物理① 2017年度大学入試考察 音波の反射

吉田弘幸先生の物理② 2017年度大阪大学入試考察

10:11~ 問5でnが整数から遠い値になってしまうことについて
12:58~ 大阪大学の追加説明に関して

吉田弘幸先生の物理③ 2017年度京都大学入試考察

 

参考

  1. 音波の干渉と反射について 2017年度大阪大学および京都大学入試出題内容の検討 吉田弘幸氏による解説 (PDF)
  2. 高校物理における音波の解説 2018年1月12日 京大理 佐々真一 (PDF)
  3. 2017年度 京都大学入試問題「物理」 出題ミスとの指摘あり (四谷学院大学受験予備校 公開日:2018/01/23 最終更新日:2018/02/01)指摘のポイントは何か?大阪大学、そして京都大学、いずれも大きなポイントが2点あります。POINT1 1つの音源から異なる方向に出される音波の位相はどう考えればよいか POINT2 壁で反射された音波の位相はどう変わるか 京都大学の出題を解説 京都大学の出題の問題点(1)四方八方に出る音は、同位相で送り出されると見てよいのか?(2)壁で音波が固定端反射するとはどういうことか?
  4. 京大入試ミス 「もっと早く気付けた」6月外部会合で疑問 (鳥井真平、飼手勇介、池田知広 毎日新聞2018年2月1日 22時06分 最終更新 2月1日 22時06分) 京大がミスの可能性について、外部から初めて指摘を受けたのは1月15日。‥ 1月15日に文科省にメールで指摘した予備校「四谷学院」の教務部長、栗山潔さん(47)は「阪大も京大も条件設定の不備だったが、阪大は複数の解答を正解にして、根本的なミスを認めていない。それと比べると、京大は全面的にミスを認め、良心的だと思う」と話す。阪大のミスを指摘し、同19日に京大のミスも直接指摘した予備校講師の吉田弘幸さん(54)は「京大も文科省も早く対応したのは、阪大のケースがあったからではないか」と語った。

 

大学が公開した解説

  1. 理科問題(物理) 〔3〕Aの解説(1月12日追記)PDF 大阪大学)注意:阪大が1月12日に出したこの解説に関しては多くの批判があります。
  2. 平成29年度京都大学一般入試における物理問題 III (4)の解説 (PDF 京都大学)

 

大学入学試験問題

  1. 大学受験パスナビ過去問ライブラリー  (要登録)大学入試過去問一覧(解答・解説付き)大学入試過去問は、旺文社が刊行する「全国大学入試問題正解」に掲載している大学の過去問、解答・解説を転載しています。

 

二次試験の解答の公開を求める声

京大は入試の解答例を公表していない。記述式の問題をふまえて、「知識だけを問うのではなく、解答へのプロセスを見たい」と説明する。 様々な角度から受験生を評価しようとする姿勢は否定しない。しかし今回のように選択式の問題の解答まで非公表とする理由にはならない。専門的な問題であるほど、多数の目にさらして早期発見することのメリットも考えるべきだ。(社説 京大出題ミス 解答を公表し再発防げ 朝日新聞DIGITAL 2018年2月4日05時00分)

2017年春に実施した入試の後、全国立大学の4割を超える36校が正解や解答例を公表していなかったことが、読売新聞の調査でわかった。 ‥ 文部科学省は、各大学に解答例の開示に努めるよう求めている。国立大学協会も指針で正解や解答例の開示を努力目標としており、出題意図の公表も例示している。(東大も京大も…国立大4割、入試解答全て非公表 読売新聞2/4(日) 8:51)

京大は解答例を示していなかった。「解答の経緯や思考力をみることを重視しており、これが答えだと示せない問題もある」と説明した。 だが、採点に幅があるとしてもミスが起きることを前提に、早く回答例を公開すべきだ。それでミスが速やかに見つかれば、早めに受験生の軌道修正も期待できる。試験後1年近く経過しての対応では遅すぎる。 (社説 相次ぐ大学入試の出題ミス まず解答例の早期提示を 毎日新聞2018年2月3日 東京朝刊)

1月19日に京大にメールを送り、出題ミスの可能性を指摘した東京都杉並区の予備校講師吉田弘幸さん(54)は、「ミスの可能性に気づいたのがこの時期になってしまい、今更指摘すべきか迷った。解答が公表されていれば、もっと早くに気づけた可能性がある」と話した。 (京大ミス指摘の講師「解答公表ならもっと早く」(読売新聞YOMIURI ONLINE 2018年02月02日 12時06分)

京都大学や大阪大学で入試ミスが相次いだ問題を受けて、林文部科学大臣は、来年度の入試から解答例の開示を強く求めるなど、入試情報の開示について新たなルール作りに着手する考えを示しました。 「大阪大学に続き、京都大学においても1年近くも経過して入試ミスが発覚したことは大変遺憾です。今後ルール作りをやってまいりますが、解答例の公開をやっていただくことも、ミスがなくなることにつながる」(林芳正文科相)(TBS NEWS 2月2日(金)12時36分)

 

同じカテゴリーの記事一覧

Nature姉妹紙Communications Biology

ネイチャーブランドの雑誌(ネイチャー、ネイチャーの名前を冠する姉妹紙)やサイエンティフィックレポーツを発行してい出版社シュプリンガーネイチャーが、新たにオープンアクセスジャーナルCommunications Biologyを創刊しました。最初の論文は、2018年1月22日付けで公開されています。

ネイチャーシュプリンガー社の人気オープンアクセスジャーナルとしては、Nature CommunicationsとScientific Reportsがありますが、Communications Biologyは、投稿規程の記述によるとその中間のランクに位置づけられていることがわかります。

Communications Biology は、Nature Researchが提供するオープンアクセス・ジャーナルで、生物科学の全分野における高品質な論文・総説・論評を出版します。本ジャーナルで出版される論文は、特定の研究分野に新たな生物科学的知見をもたらす重要な進展情報です。

NatureおよびNature 関連誌はその編集過程において、影響度と重要度に関する最高レベルの審査基準を採用しています。学際的オープンアクセス・ジャーナルのポートフォリオ内で先駆けとなったNature Communications は、編集過程において高度な審査基準を採用し、特定分野の専門家にとって重要な進展情報を出版しています。Communications Biology は、Nature Communications を補完する役割を担っています。すなわち、生物学において比較的専門性の高いコミュニティーが注目する可能性のある重要な進展情報を出版する一方、広範な影響度・重要性を考慮したNature関連誌(Nature Communications を含む)の高度な編集基準を満たさない進展情報を提供しています。

論文が1つのNature・Nature 関連誌により不受理となった場合、自動原稿転送サービスを利用して、Communications Biologyに投稿することができます(当該原稿を担当したエディターから投稿先リンクが提供されます)。

Communications Biologyにより原稿が不受理となった場合、著者は同一の原稿転送サービスを利用して、Scientific Reports や他のNature Research出版誌に投稿することができます。

(投稿規程より)(太字強調は当サイト)

 

Communications Biology fills a specific need within the Nature Research portfolio for a high-quality, broad-scope biology journal publishing work of importance to fellow researchers without the need for articles to be of broad, general interest outside a specialist community—a theme that extends to our sister journals, Communications Chemistry and Communications Physics. (Introducing Communications Biology. Editorial)(太字強調は当サイト)

 

生物分野だけでなく、化学、物理の分野でも同じ位置づけのオープンアクセス専門誌が創刊されます。オープンアクセスという特性、雑誌の名前の付け方、ロゴデザインからすると、「Nature Communicationsの姉妹紙」というブランディングのようです。

 

Communications Chemistry

Communications Chemistry is an open access, peer reviewed journal that will publish research, reviews and commentary in the chemical sciences. We will be publishing our first articles in early March.

 

論文が1つのNature・Nature 関連誌により不受理となった場合、自動原稿転送サービスを利用して、Communications Chemistry に投稿することができます(当該原稿を担当したエディターから投稿先リンクが提供されます)。

Communications Chemistry により原稿が不受理となった場合、著者は同一の原稿転送サービスを利用して、Scientific Reports や他のNature Research出版誌に投稿することができます。

(投稿案内より 太字強調は当サイト)

 

Communications Physics

Launching soon!
We will publish our first articles in late February.nature.com/commsphys/

Communications Physics は、Nature Researchが提供するオープンアクセス・ジャーナルで、物理科学の全分野における高品質な論文・総説・論評を出版します。本ジャーナルで出版される論文は、物理学の特定の研究分野に新たな知見をもたらす重要な進展情報です。また、専門分野にかかわらず、全ての物理学者にとって重要な課題を審議するフォーラムを提供することを目指します。

論文が1つのNature・Nature 関連誌により不受理となった場合、自動原稿転送サービスを利用して、Communications Physics に投稿することができます(当該原稿を担当したエディターから投稿先リンクが提供されます)。

Communications Physics により原稿が不受理となった場合、著者は同一の原稿転送サービスを利用して、Scientific Reports や他のNature Research出版誌に投稿することができます。

(投稿案内より 太字強調は当サイト)

 

Nature Communications

Nature Communications はオンライン限定の学際的ジャーナルです。生物科学、化学、物理科学のあらゆる領域を対象範囲とし、さまざまな専門分野における高品質な重要論文を掲載することをめざします。

Nature は、これからも科学の最も重要な進歩を出版し続け、Nature 関連誌は、各専門分野における画期的な論文を掲載します。Nature Communications には、科学の領域における質の高い論文が掲載されますが、必ずしも Nature や Nature 関連誌に掲載される論文ほど広範囲にわたる科学的影響力をもつ必要はありません。むしろ、特定の科学分野でかなりの注目を集める研究の進展であることが期待されています。

他のNature、Nature 関連誌で論文原稿が不受理となった場合、著者は、論文原稿の自動転送サービスを利用して、原稿をNature Communications に投稿することができます。

(投稿規程より 太字強調は当サイト)

 

参考

  1. ネイチャー・リサーチがオープンアクセスのポートフォリオを大幅に拡大し、Communications Biology、Communications Chemistry、Communications Physicsを新たに創刊 (natureasia.com 2017年9月6日) ネイチャー・リサーチは、オープンアクセス誌のポートフォリオを拡大し、高品質の選び抜かれた論文を掲載する学際的なオープンアクセス・ジャーナル3誌、Communications Biology、Communications Chemistry、Communications Physicsを新たに創刊します。これら3誌は、オンラインジャーナルとして、CC-BYライセンスのもと、オープンアクセスのコンテンツを出版します。ネイチャー・リサーチでは、著者に提供するオープンアクセス出版の選択肢を拡げるための継続的な取り組みを行っており、今回の3誌の創刊もその一環として決定されました。これにより、すでに世界最大のオープンアクセス出版社であるシュプリンガー・ネイチャーが出版するオープンアクセス・ジャーナル群がさらに充実します。
  2. Comms Physics@CommsPhys A new @nresearchnews journal that will publish high quality primary research, reviews and commentary in all areas of the physical sciences.
  3. Nature Research@nresearchnews Bringing you the latest research and science news from Nature Research.
  4. The Nature family of journals
  5. ネイチャー・リサーチは、シュプリンガー・ネイチャーの一部です。
  6. シュプリンガー・ネイチャーは、研究、教育、専門領域において世界をリードする出版社の1 つです。
  7. Nature Communications Q&A (Science in the Open 16 November 2009):”At present NPG does not provide a rapid publishing opportunity for authors with high-quality specialist work within the Nature branded titles. The launch of Nature Communications aims to address that editorial need.”
  8. Scientific Reports についてよくある質問)Scientific Reports の出版基準は? Scientific Reports は、「技術的妥当性がある」という基準を満たした原著論文を掲載します。論文の査読は、この基準のみで行われます。個別論文の重要性については、出版後、読者の判断にゆだねます。Scientific Reports の対象範囲は?Scientific Reports の対象範囲は、ネイチャー・パブリッシング・グループ(NPG)の得意分野である自然科学と臨床科学を反映しています。
  9. 合併の完了によりシュプリンガー・ネイチャーが設立 (Springer.jp 2015/05/07) シュプリンガー・サイエンス+ビジネスメディアとマクミラン・サイエンス・アンド・エデュケーションの大半の事業の合併が、欧州連合や米国司法省などの主要な公正競争監視機関により承認されました。新会社の名称は「シュプリンガー・ネイチャー(Springer Nature)」となります。

京大も2017年物理出題ミスを認め追加合格

京大2017年入試物理でも出題ミスが指摘されていましたが、京都大学は入試ミスを認め、2018年2月1日16時から記者会見を行い、今回の件に関して謝罪および説明しました(NHKがインターネット中継し、18:19分ころに会見が終了)。

KyodoNews 2018/02/01 北野正雄 副学長は記者会見し「極めて遺憾」と謝罪。

 

採点のやり直しにより、17名が追加合格。追加合格の内訳は、理学部4人、工学部10人、農学部3人。第1志望に合格していたのに、第2志望以降に入学していたのは工学部7人、農学部4人。 これらの学生は、転科が認められるとのこと。他の追加合格者に関しては、2018年4月からの入学が望ましいが、既に他大学に在籍しているなど個々の状況が異なる可能性があるため、個別に希望を聞いて対応するそうです(参考:記者会見の質疑応答)。

山極寿一学長のコメント「影響を受けた受験生や学生の立場に立って、誠意をもって対応していく」(JIJI.COM 2018/02/01-16:59)

 

入試ミスの指摘と問題点の解説

京大がミスの可能性について、外部から初めて指摘を受けたのは1月15日。‥ 1月15日に文科省にメールで指摘した予備校「四谷学院」の教務部長、栗山潔さん(47)は「阪大も京大も条件設定の不備だったが、阪大は複数の解答を正解にして、根本的なミスを認めていない。それと比べると、京大は全面的にミスを認め、良心的だと思う」と話す。阪大のミスを指摘し、同19日に京大のミスも直接指摘した予備校講師の吉田弘幸さん(54)は「京大も文科省も早く対応したのは、阪大のケースがあったからではないか」と語った。(京大入試ミス 「もっと早く気付けた」6月外部会合で疑問 鳥井真平、飼手勇介、池田知広 毎日新聞2018年2月1日 22時06分 最終更新 2月1日 22時06分)

 

入試ミスの内容

該当する問題:物理問題Ⅲ(4)「せ」(別紙2参照) 配点3点 (入学試験問題PDF)

ミスの内容:問題文中に条件設定が不足していたため、正解が一つに定まらない設問となっていた。 ※ 問題の解説については「物理問題Ⅲ(4)の解説」(別紙3)を参照 (京都大学 2018年02月01日

 

京都大学による問題点の解説

壁での反射について
本問題では、音波の壁における反射は固定端反射と限定している。高校の物理の教科書によると、固定端という言葉は、一般に変位をゼロに固定する境界として与えられている。そして、音波に対する境界も同様な扱いがされている。典型的な例題が、気柱内にできる定常波であり、各教科書で図説されている。具体的には、音波が硬い壁で反射されるとき、媒質粒子の変位は符号を変える(位相が 変化する)ので、入射音波と反射音波の合成変位は0になる。すなわち境界は定常波における節となる。これが固定端反射とよばれるものである。一方、境界で圧力(密度)変化は定常波における腹となっていることも示されている。すなわち、音波が固体壁で反射されるとき、圧力(密度)変化の波の位相は変化しない。

観測する量について
音波は二種類の変化(圧力変化と変位)が互いに影響を及ぼし合いながら、空間を伝わってゆく波なので、その観測も圧力変化を検出する方法と変位を検出する方法に分類することができる。ヒトの聴覚系は耳の鼓膜で圧力変化を検出していることが知られている。これは、鼓膜の後ろが閉鎖されている構造を持つことに起因している。また、多くのマイクロフォンも後ろが閉鎖された構造を持ち、圧力変化を検出している。しかし、マイクロフォンには、変位(速度) を検出するタイプのものも存在する。このようなマイクロフォンは耳とは異なり、後方が開放された構造をもっている。
本問題においては、「運転手が音を聞く」という動作が記述されている。従って、耳の動作原理を理解している解答者が、「音波の強弱は圧力変化の大小を意味している」と考えることは自然である。ただし、問題文にある「音波は強め合ったり弱めあったり」という表現だけでは、圧力変化あるいは変位のいずれの強弱を指しているかは不明瞭である。

観測者の位置について
問題では、音源と観測者は同一地点、より正確にいえば、波長にくらべて隔たりが十分に小さいことを想定している。図3 に音源近傍での音波の様子を示す。観測者は点線の枠の中にいて、その中であればどこでも反射波の振動の位相は同じである。
反射波と直接波の干渉効果を圧力変化で観測した場合は、壁で反射してきた反射波の圧力変化の振動の位相と、音源付近の直接波の圧力変化の振動の位相を比較することになる。この場合は、図3(a) からわかるように、観測者(運転手)と音源の相対位置は関係ない。観測者がPにいようが、Qにいようが同じ位相差の干渉効果を与える。
一方、反射波と直接波の干渉効果を変位で観測した場合は、壁で反射してきた反射波の変位の振動の位相と音源付近の直接波の変位の振動の位相を比較することになる。図3(b) に示すように、波源からの直接波の変位の振動方向は、波源の近くであっても、観測点と波源の位置関係によって変わる。観測点が壁側(P)の場合と、逆側(Q)にあるときでは位相が逆であり、一方が強め合う干渉の場合は他方は弱め合う干渉となる。

まとめ
音波に関する問題を考える際には、媒質である空気の圧力変化と変位の振動が互いに影響を及ぼし合いながら空間を伝わることを正しく認識する必要がある。
等方的な波を出す点音源を考え、観測者が音源の近くで圧力変化を観測する場合は、観測者と音源の位置関係によらず、一意的に干渉条件が導かれる。一方、変位として音波を観測する場合、観測者と音源の位置関係を特定しない限り問題が不定になる。
高校の物理の教科書では、壁での音波の反射を変位で議論することが多い。これにつられて、検出装置を考えないまま音波の観測は変位の観測によるものだと安易に決めつけてしまう可能性がある。そのため、音の干渉を扱う問題では、音波の検知方法に関する注意深い記述が必要である。
本問題においては、「運転手が音を聞く」という観測動作が記述されている。耳が変位を検知していると仮定すると、固定端である壁に近づくと、音は聞こえなくなるはずである。経験上そういった現象は観測されないので、変位を観測しているとは考えにくい。しかし、耳が圧力を検知していることを前提知識としないのであれば、問題文の「音波は強め合ったり弱めあったり」の意味を明らかにするために、音波の検知方法を明記する必要があった

京都大学 2018年02月01日 別紙3 より一部抜粋して転載。太字・下線強調は当サイト)

 

参考

  1. 平成29年度京都大学一般入試 理科(物理)における入試ミスについて 京都大学 2018年02月01日
  2. 高校物理における音波の解説 2018年1月12日 京大理 佐々真一 (PDF)
  3. 音波の干渉と反射について 2017年度大阪大学および京都大学入試出題内容の検討 吉田弘幸氏による解説 (PDF)

 

報道

  1. 京大入試中の点検役、ミス問題到達せず時間切れ (読売新聞YOMIURI ONLINE 2018年02月02日 16時10分)  京都大が2017年2月に実施した2次試験(前期日程)のミスで本来合格の17人を不合格にしていた問題で、物理の試験時間中に問題を解く点検役の教員が3人配置されていたのに、実際にミスがあった設問をチェックできたのは1人だけだったことがわかった。 2人は時間切れで間に合わなかったという。京大は点検担当の教員の増員など、チェック体制の充実を検討している。 京大によると、物理では、問題の作成段階で教員14人が11回会合を開き、チェックを繰り返した。さらに、試験当日は、作成に関わらなかった教員3人を「解答委員」として配置。受験生と同じ時間帯に問題を解かせた。 物理の試験問題は、三つの大問があり、ミスがあったのは最後の大問「3」のうち最終設問だった。時間切れでチェック漏れが生じないよう、委員はそれぞれ別々の大問から解き始めたが、ミスのあった設問を解いたのは1人。解答は、京大が元々正解としていたのと同じだったという。
  2. 京大入試ミス、金銭補償も 17人の追加合格者に (京都新聞 2018年02月01日 23時00分) 選択肢二つから正解を選ぶ配点3点の問題でミスが発覚、全員を正解として合否判定をやり直した。判定をやり直した結果、不合格となる京大生もいるが、取り消しはしないという。
  3. 追加合格者へ誠実対応強調 京大入試ミス、会見2時間超 (京都新聞 2018年02月01日 23時00分) 日本有数の名門大学の入試で起きた出題ミス-。受験生の将来を翻弄(ほんろう)する事態だけに、京都大(京都市左京区)の幹部は1日、2時間20分に及んだ会見で、厳しい表情を見せながら、追加合格者へ誠実に対応すると強調した。
  4. 1点差不合格から追加合格…数学者志し「報われた」 学生ら喜びと戸惑い (産経WEST 2018.2.1 21:37)「努力が報われた」。京都大の入試ミスで、追加合格の一報を受けたという慶応大1年の男子学生(19)=横浜市=は突然の知らせを喜んだ。数学者を志し、第1志望だった京大理学部に移るという。
  5. 京大入試ミス 「もっと早く気付けた」6月外部会合で疑問 (鳥井真平、飼手勇介、池田知広 毎日新聞2018年2月1日 22時06分 最終更新 2月1日 22時06分) 京大がミスの可能性について、外部から初めて指摘を受けたのは1月15日。‥ 1月15日に文科省にメールで指摘した予備校「四谷学院」の教務部長、栗山潔さん(47)は「阪大も京大も条件設定の不備だったが、阪大は複数の解答を正解にして、根本的なミスを認めていない。それと比べると、京大は全面的にミスを認め、良心的だと思う」と話す。阪大のミスを指摘し、同19日に京大のミスも直接指摘した予備校講師の吉田弘幸さん(54)は「京大も文科省も早く対応したのは、阪大のケースがあったからではないか」と語った。
  6. 京大、受験生17人を追加合格  入試ミス、金銭補償も (岩手日報 共同通信配信 2018年02月01日)  京都大が昨年2月に実施した一般入試の物理で出題ミスが指摘された問題で、大学は1日、計28人に影響があり、うち不合格になった受験生17人を追加合格させ、京大に入学している11人に本来合格していた学科への転学科を認めると発表した。大学側はミスを認めて謝罪、山極寿一学長と理事7人が今月分から給与の一部を自主返納する方針。 京大は「問題文の条件設定が不足していたため、正解が一つに定まらなくなっていた」としている。追加合格の17人には電話で連絡し、転学科を認める11人には大学側が直接説明。いずれも他大学や予備校の授業料などにかかった費用は補償し、慰謝料も検討する。
  7. 京大ミス、17人追加合格=「誠意もって対応」学長謝罪-物理、転学対象は11人 (時事ドットコムニュース 2018/02/01-19:59) 京大は28人の意向を確認した上で、本来なら必要なかった大学の授業料や予備校の経費、慰謝料などの金銭面の補償にも対応する考えだ。 京大によると、追加合格者は工学部10人、理学部4人、農学部3人。転学希望を受け付けるのは工学部7人、農学部4人。追加合格者には京大職員が1日午後、電話で説明と陳謝を行った。
  8. 京都大学で入試出題ミス 17人を追加合格 (ytv.co.jp 02/01 19:37) 問題は大学の教員14人によって11回の会議を経て作られ、試験当日には、問題作成に関わっていない教員もチェックしていたという。‥ 大学は今後、採点時に予備校などが公表する解答例を参照するなどして、再発防止に努めたい考え。
  9. 京大、17人を追加合格 昨年の入試で出題ミス (日刊スポーツ 2018年2月1日19時21分) 京都大が昨年2月に実施した一般入試の物理で出題ミスが指摘された問題で、大学は1日、計28人に影響があり、うち不合格になった受験生17人を追加合格させ、京大に入学している11人に本来合格していた学科への転学科を認めると発表した。
  10. 京大入試ミスで受験生28人に影響 追加合格者へ連絡始める (MBS NEWS 更新:02/01 19:04)「(解答は)2通りのやり方があるんですけど、どちらにしても設定が足りなかった。もう少し大局的な目で、問題をチェックする機会をつくるべきだったと反省している」(京都大学 北野正雄副学長) この影響で28人が不合格とされたり、希望の学科に進むことができませんでした。京大は追加合格となる対象者への連絡をすでに始めたということです。 ただ、試験から1年後のミス発覚。指摘した予備校講師は複雑な心境を明かしました。 「(学生も)単純に喜べるかどうか複雑だと思う。1年経っているので、他の大学に行っている人もいるだろうし。僕自身、気がついたのは1年近く経っていたので公にするべきか迷ったけど、本人たちの努力が報われたことはよかった」(ミスを指摘した予備校講師 吉田弘幸さん)
  11. 京大入試出題ミス 17人を追加合格へ(京都府)(日テレNEWS24 2/1 18:22 読売テレビ)午後4時から始まった会見で、京都大学は、出題ミスの影響で不合格になった受験生17人を追加で合格させると発表した。‥ この試験は、工学部などの理系の学部を志望したおよそ4400人が受け、そのうち、17人は、本来合格のはずが不合格になり、11人は、合格したものの、希望の学科に進めなかったという。大学は、17人を追加合格にし、11人には、希望の学科への転科を認めるという。また、浪人していた受験生の予備校の費用や、他大学への入学金などの補償も検討しているという。
  12. 京大、受験生17人を追加合格 昨年2月、一般入試で出題ミス (東京新聞 2018年2月1日 17時53分) 京都大が昨年2月に実施した一般入試の物理で出題ミスが指摘された問題で、大学は1日、受験生17人を追加合格させたと発表した。「問題文の条件設定が不足していたため、正解が一つに定まらなくなっていた」とミスを認めた。
  13. 京大の入試出題ミス、17人追加合格に 学科移籍容認も (朝日新聞DIGITAL 2018年2月1日16時34分) 京大によると、作成段階で出題委員が11回にわたってチェックしたほか、試験当日、作成に関わっていない教員が点検するなどしていたが、ミスを発見できなかったという。追加合格者には電話で連絡するとともに、文書やホームページでも周知するという。
  14. 京都大 17人を追加合格 昨年入試出題ミス (毎日新聞2018年2月1日 16時09分 最終更新 2月1日 16時16分) 京都大(京都市)は1日、昨年2月に実施した一般入試(前期日程)の物理の問題に出題ミスがあり、17人を追加合格にしたと発表した。第1志望の学科に合格していたのに、第2志望以降の学科に入学していた11人についても希望に応じて転学科を認める措置を取る。  追加合格の内訳は▽理学部4人▽工学部10人▽農学部3人。第1志望に合格していたのに、第2志望以降に入学していたのは工学部7人、農学部4人。‥ 学内で検討したところ、問題文中に条件設定が不足していたため、正解が一つに定まらなくなっていたことが判明。この問題について受験者全員を正解とした上で、採点をやり直し、改めて合否判定をした。
  15. 京大入試ミス、17人を追加合格 学長「深く反省」(日本経済新聞 2018/2/1 16:08) 京都大は1日、記者会見を開き、2017年2月に実施した入試の物理科目で出題にミスがあり、不合格としていた受験生17人を新たに合格させたと発表した。希望者については本来合格するはずだった学部学科への入学を認める。 このほか京大に合格したものの志望学科には入れなかった11人について、希望があれば学科を移転することを認める。‥ 京大によると、追加合格となった17人の内訳は、理学部4人、工学部10人、農学部3人。
  16. 出題ミス、追加合格へ…京大「必死でケアする」(読売新聞YOMIURI ONLINE 2018年02月01日 15時00分) 合否などに影響を受けた受験生は約20人。不合格とされたほか、京大には合格したものの、希望の学科に進めなかったケースもあるという。京大幹部は「(不合格から)1年かかっているわけで、必死でケアをする」としている。
  17. 【京大入試ミス】「表沙汰にするか悩んだ」 ミス指摘した予備校講師、阪大のミスでも指摘 (産経WEST 2018.2.1 12:26更新)  大阪大に続き、京都大でも入試ミスを指摘したのは東京の予備校講師、吉田弘幸さん(54)だった。取材に「1年近くたっていたので、受験生のことを考えると表沙汰にするか悩んだ」と明かしていた。
  18. 京大入試で出題ミス「解答不能な設問」指摘相次ぐ(テレ朝news 2018/02/01 11:50)京都大学の去年の一般入試で「解答不能な設問がある」と指摘が相次いだ問題で、大学側が出題ミスがあったことを認めました。
  19. 京大、入試ミス認め追加合格へ (REUTERS2018年2月1日 / 11:49 / 1時間前更新) 共同通信 京都大が昨年2月に実施した一般入試の物理の問題について、出題ミスを認め、不合格とした受験生を新たに合格させる方針であることが、1日までに関係者への取材で分かった。京大によると、1日午後4時に記者会見し、詳細を説明する予定。「内容は会見で明らかにする」としている。
  20. 大手予備校の解答例も真っ二つ、なぜ? 京大出題ミス ( 石倉徹也、後藤一也 朝日新聞DIGITAL 2018年2月1日11時04分)波が固定された壁に反射する場合、横波と縦波ではふるまいが変わる。横波では、波の「山」が反転して「谷」になって反射するため、波の形がずれる。一方、縦波では、空気の「密」は「密」のまま反射するため波の形はずれない。 指摘があった京大の問題は、この波の形のずれを元に、解答を導く。予備校が出版している解答例は、壁の反射で波の形がずれると想定したか、ずれないと想定したかで解答が分かれた。京大に設問の不備を指摘した京都市の予備校講師の男性(31)は「音波をどちらで考えるかによって、壁での反射の解釈が分かれてしまう。問題の条件設定があいまいだ」と指摘していた。
  21. 京大が出題ミス認め謝罪へ 追加合格者出す方針 (朝日新聞DIGITAL 2018年2月1日10時54分) 京都大(京都市)が昨年2月に実施した一般入試(物理)について外部から「解答不能な設問がある」という指摘が複数寄せられていた問題で、京大は出題ミスを認め、複数の追加合格者を出す方針を決めた。大学関係者が明らかにした。1日午後にも記者会見して謝罪し、一連の経緯と今後の対応について説明する。各学部で合否に影響した受験生を集計し、追加合格の人数を確定させる。
  22. 京都大 追加合格へ 昨年2月入試、物理で解答不能設問 (毎日新聞2018年2月1日 10時03分 最終更新 2月1日 12時19分)京都大(京都市)が昨年2月に実施した一般入試(前期日程)の物理の問題について、不適切な設問があったとの検証結果をまとめた。合否判定をやり直して、不合格とした複数の受験生を追加合格とする措置をとる方針。1日午後4時から記者会見して発表する。
  23. 京大、入試ミス認め追加合格へ 昨年実施、物理の問題 (東京新聞 2018年2月1日 07時17分) 京都大が昨年2月に実施した一般入試の物理の問題について、出題ミスを認め、不合格とした受験生を新たに合格させる方針であることが、1日までに関係者への取材で分かった。
  24. 昨年の京大入試でもミス、追加合格へ 阪大で指摘の予備校講師が「解答できない」(産経WEST 2018.2.1 07:15更新) 京都大が昨年2月に実施した一般入試の物理の問題について、出題ミスを認め、不合格とした受験生を新たに合格させる方針であることが、1日までに関係者への取材で分かった。
  25. 京大、入試ミス認める…20人近く合否など影響 (読売新聞 YOMIURI ONLINE 2018年02月01日 06時00分) 京都大(京都市)が2017年2月に実施した2次試験(前期日程)に出題ミスがあったとする検証結果をまとめたことが31日、関係者への取材でわかった。
  26. 京大も出題ミス 追加合格へ (NHK NEWS WEB 2月1日 4時08分) 京都大学が去年行った2次試験の物理で、出題ミスが明らかになり、大学は当時、不合格と判定した複数の受験生を追加合格にすることが文部科学省などへの取材でわかりました。京都大学は、1日、記者会見を開いて詳細を明らかにする方針です。
  27. 京都大 昨年2月の入試で出題ミス 追加合格へ (毎日新聞2018年2月1日 01時57分 最終更新 2月1日 02時05分) 京都大が昨年2月に実施した一般入試の物理の問題について、出題ミスを認め、不合格とした受験生を新たに合格させる方針であることが31日、関係者への取材で分かった。

 

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論文数世界ランキングで日本は6位に後退

全米科学財団(National Science Foundation, NSF)が、世界の科学技術の動向をまとめた報告書Science and Engineering Indicators 2018を発表しました。2016年の論文数世界ランキングで、日本は6位。論文総数が減少傾向にある国は日本だけで、その凋落ぶりが際立ちます。

論文数ランキング1位は中国 、以下、2.アメリカ、3.インド、4.ドイツ、5.イギリス、6.日本。7.フランス、8.イタリア、9.韓国、10.ロシア、11.カナダ、12.ブラジルの順。

(出典:Science and Engineering Indicators 2018)

中国の台頭は、総論文数だけでなく被引用数ランキングトップ1%論文のランキングで見ても、著しいものがあります。

(出典:Science and Engineering Indicators 2018)

 

ちなみに前回の報告書Science and Engineering Indicators 2016では、日本は3位でした。Science and Engineering Indicators 2018のレポートでは、ドイツ、イギリス、インドに抜かれて6位に転落したということになります。

(出典:Science and Engineering Indicators 2016)

 

10年前の報告書

日本が論文数2位という時代が、かつてありました。

(出典:Science and Engineering Indicators 2008)

 

報道

  1. 科学論文数、日本6位に低下…米抜き中国トップ (読売新聞 YOMIURI ONLINE2018年01月25日 15時13分):”【ワシントン=三井誠】科学技術の研究論文数で中国が初めて米国を抜いて世界トップになったとする報告書を、全米科学財団(NSF)がまとめた。 … 報告書は各国の科学技術力を分析するため、科学分野への助成を担当するNSFが2年ごとにまとめている。2016年に発表された中国の論文数は約43万本で、約41万本だった米国を抜いた。日本は15年にインドに抜かれ、16年は中米印、ドイツ、英国に続く6位。”
  2. 科学・工学分野の論文数、中国が初の首位 米国抜く 日本6位 米財団調査産経ニュース 2018.1.25 18:07更新)【ワシントン=塩原永久】各国の科学技術力の分析に当たる全米科学財団(NSF)がこのほどまとめた報告書で、科学技術の論文数で中国が初めて米国を上回り世界首位となったことが分かった。日本は6位となり、新興国ではインドにも追い抜かれており、科学技術立国としての基盤低下が懸念されそうだ。

 

Science and Engineering Indicators

  1. Science and Engineering Indicators
  2. Science and Engineering Indicators 2018 Chapter 5 Academic Research and Development > Outputs of S&E Research: Publications
  3. Science and Engineering Indicators 2016
  4. Science and Engineering Indicators 2014
  5. Science and Engineering Indicators 2012 (PDF, 592 pages)
  6. Science and Engineering Indicators 2010 (PDF, 566 pages)
  7. Science and Engineering Indicators 2008 DigestDigest PDF (36 pages)
  8. Science and Engineering Indicators 2006
  9. Science and Engineering Indicators 2004 (Archived page)
  10. Science and Engineering Indicators 2002 (Archived page)
  11. Science and Engineering Indicators 2000 (Archived page)
  12. Science and Engineering Indicators 1998 (Archived page)
  13. Science and Engineering Indicators 1996 (Archived page)
  14. Science and Engineering Indicators 1993 (Archived page)

 

参考

  1. 研究力向上 論点 平成29年11月 内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)(PDF 41 pages)
  2. 論文の引用動向による日本の研究機関ランキング(Clarivate Analytics)本分析は、後続の研究に大きな影響を与えている論文(高被引用論文)数をもとに、世界の中で日本が大きなインパクトを与えている分野における国内で存在感のある研究機関を把握しようという試みです。 研究機関や研究者個人が特定の集合の中でどのくらいの位置にいるのかを分析する指標として、高被引用論文などの相対的な指標による分析に注目が集まっています。
  3. 国立大学協会政策研究所所長自主研究 運営費交付金削減による国立大学への影響・評価に関する研究~国際学術論文データベースによる論文数分析を中心として~ 平成27年5月鈴鹿医療科学大学学長 豊田長康(PDF 148 pages)
  4. 論文数で日本は世界2位から4位に 複数国への特許出願数は1位維持 (Science Portal News 2017年8月17日):”科学技術・学術政策研究所が日本を含めた世界主要国の科学技術活動を体系的に分析した「科学技術指標2017」をまとめ、このほど公表した。そのうち論文については「科学研究のベンチマーキング2017」としてより詳細に分析した。公表資料によると、2013~15年の3年間に日本が出した論文数は、10年前の米国に次ぐ世界2位から4位に下がり、中国、ドイツに抜かれた。日本の科学研究力の低下傾向があらためて浮き彫りになったが、一方で特許出願に着目すると現時点ではまだ世界有数の技術力を維持していることがうかがえる。「科学技術指標2017」によると、2013~15年の年平均の論文数の世界一は20年前、10年前と変わらず米国がトップ。日本は64,013件で、03~05年の67,888件から減少している。これに対し13~15年の中国は219,608件。03~05年の51,930件と比べて約4倍も増えた。10年前より論文数が増えて13~15年の数が64,747件になったドイツにも抜かれて日本は世界4位に落ちた。日本の研究者数は2016年時点で66.2万人。中国、米国について3位で、論文数順位は研究者数順位を下回った。”
  5. 調査資料 – 262  科学研究のベンチマーキング 2017 -論文分析でみる世界の研究活動の変化と日本の状況- 2017年 8月 文部科学省 科学技術・学術政策研究所 科学技術・学術基盤調査研究室  村上 昭義 伊神 正貫 DOI: http://doi.org/10.15108/rm262(PDF 230 pages
  6. 科学技術・学術政策研究所 科学技術指標・科学計量学 » 科学技術指標 » 科学技術指標2016(目次) » 4.1.2研究活動の国別比較
  7. NISTEP科学技術・学術政策ブックレット Ver 2 日本の大学における研究力の現状と課題 科学技術政策研究所
    平成25年4月 (PDF 36 pages)
  8. 調査資料– 239  科学研究のベンチマーキング2015  -論文分析でみる世界の研究活動の変化と日本の状況-  2015年8月 文部科学省科学技術・学術政策研究所科学技術・学術基盤調査研究室 阪彩香 伊神正貫(PDF 199 pages)
  9. 論文データにみる日本の化学、アジアの化学 日本化学会春季年会2013年3月24日(日)トムソン・ロイター学術情報ソリューション棚橋佳子(PDF 33 pages)
  10. 科学技術政策研究レビュー 第3巻 研究レビュ- 3-1 研究活動の国際化 ~世界の変化を見る~ 研究レビュ- 3-1-1 OECD主要国中心の活動状況 ~論文生産における日本の位置の把握 国際共著論文にみる日本の位置の把握~ 科学技術基盤調査研究室 阪 彩香  研究レビュ- 3-1-2 論文の分析から見る開発途上国の研究活動と日本との国際共著 第1調査研究グループ 加藤 真紀  研究レビュ- 3-1-3 研究者国際流動性の論文著者情報に基づく定量分析 ~ロボティクス、コンピュータビジョン及び電子デバイス領域を対象として~ 科学技術動向研究センター 古川 貴雄 (PDF118ページ)
  11. 平成23年度研究開発評価シンポジウム~研究開発機関の現状分析に基づく研究戦略の在り方について~日本および世界の論文投稿状況の分析ー これからの方向性を探る ー東京大学評価支援室インスティテューショナル・リサーチ担当船守美穂2012年3月6日(PDF
  12. 平成22年(2010年)版科学技術白書  解説 論文成果に見る我が国の状況 国・地域別論文発表数(上位25か国・地域)1988年(昭和63年)ー1998年(平成10年)ー2008年(平成20年)
  13. 日本の「数学」研究の脆弱さ、露呈。 論文数の世界シェア、中国に抜かれ第6位! 旺文社 教育情報センター 18 年 6 月 文部科学省科学技術政策研究所(NISTEP; NationalInstituteofScienceand TechnologyPolicy)は先ごろ、諸科学の礎となる数学研究について、日本と主要国の現状及び他分野研究者の数学に対する認識などを分析、『忘れられた科学-数学』(POLICYSTUDYNo.12/2006 年 5 月)にまとめた。 (PDF 8 pages)

 

過去の報道

  1. 無残な科学技術立国、人口当たり論文数37位転落 (団藤保晴 | ネットジャーナリスト、元新聞記者 YAHOO!JAPANニュース 2015/5/10(日) 6:06):”科学技術立国を唱えてきた日本の無残な実情が見えました。人口当たり論文数を指標にすると東欧の小国にも抜かれて世界で37位に転落です。国立大学法人化で始まった論文総数の減少傾向が根深い意味を持つと知れます。国際的に例が無い、先進国での論文長期減少の異常を最初に指摘して反響を呼んだ元三重大学長、豊田長康氏が新たに作成したグラフを《いったい日本の論文数の国際ランキングはどこまで下がるのか!!》から引用します。 “
  2. India ranked fifth in region in paper publication (K. S. Jayaraman nature INDIA Published online 13 April 2015 doi:10.1038/nindia.2015.47):”Indian scientists published far less science papers than China in 2014 and trailed behind Japan, South Korea and Australia, according to an analysis of scientific output from countries in the Asia-pacific region1. “

京大2017年入試物理でも出題ミスの指摘

追記

新しい記事 → 京大も2017年物理出題ミスを認め追加合格が17名(うち、既に京大の他学科在籍者11名)になったことが2018年2月1日の記者会見で発表されました。

* * * 以上、追記 * * *

 

2017年阪大入試物理の出題ミスを2017年8月に指摘していた予備校の先生が、京都大学の2017年物理においても出題ミスがあったのではないかという指摘をしています。

2017年京都大学前期日程物理IIIの問題文

 

 

京都大学 前期日程 物理 Ⅲ 問題文(代々木ゼミナール)

 

京大に対する出題ミスの指摘

京大の2017年入試物理でも出題ミスがあるという指摘がなされました。

 

問題点の解説

 

割れている予備校の解答

(せ)の選択問題の解答が駿台は①、河合塾と代ゼミは②と割れています。

  1. 駿台の解答 大学入試解答速報 京都大(物理問題III) せ①
  2. 河合塾 2017年国公立大二次試験 解答速報 京都大学(前期)物理 解答例 物理問題III せ②
  3. 代々木ゼミナール 2017年入試問題と解答例 京都大学 前期日程 物理III せ②

 

新しい記事 → 京大も2017年物理出題ミスを認め追加合格

 

京大の2017年入試物理IIIに関するツイート

ツイッター上の様々な意見を紹介します(*随時追加、変更)

  1. 京大の問題(車が壁に平行に走るときの波の干渉の部分だけ)を解いてみた。反射での位相の振る舞いは難しいかも。SEGの先生の「車の位置での波が云々」は、言いがかりに過ぎないように思われる。 / “卵と壁?あるいは京大の音波の問題を解…
  2. さらに言えば、縦波の音波の反射条件を指定するとき、固定端や自由端という単語を使うのは避けるべき。「反射の際、位相は変化しないとする」などの方が紛れがない。それにしても、反射の際疎密波の位相が反転する特殊な壁って現実的に考えられるのだろうか。京大2017物理入試問題ミス疑惑の件。
  3. @thunderbirdroid なるほど、反射波の干渉では音を変位波とするか密度波とするかで答えが逆になるのな 音が全方位に出てること、音源と観測点の距離がゼロなことから、出題意図は密度波に思われるが、それなら壁を固定端と表現するべきではなかった
  4. 返信先: さん反射については「固定端反射と見なす」と言ってるからその前提で考えれば良いけど、「(直接波と反射波の)音波が弱め合う」という条件が微妙といえば微妙。まあ大多数の受験生は「音波が弱め合う」=「定常波の節」と考えると思いますけど。
  5. 返信先: さん 固定端という表現をすれば、高校生は「位相が反転した」と解釈して、弱め合う条件を「経路差が波長の整数倍」と解きます。それは責められないでしょう。 個人的に疑問なのは、「固定端」という表現をしたとき、作題チームは正しく音波の反射を捉えていたのだろうか、という点です。
  6. よしだひろゆき‏ @y__hiroyuki 大阪大学の問題は問題としては一応成立していて,出題者が解答を間違えたのと,その後の説明が論理的,物理的に破綻しているのに対して,京都大学の問題は,問題自体が破綻している。21:49 – 2018年1月17日
  7. 高井隼人‏ @takaiphys6 阪大は6月の入試問題検討会に出席していたので,そこで指摘されているが,京大は出席していないので,話題にはなったが京大にその声は届いていない。阪大と同様,解答速報は駿台の解答速報のみ他と違う。青本でも指摘されている。だから赤本と青本で答えが違う。結局困るのは,過去問を解く受験生。4:04 – 2018年1月12日
  8. 早川由紀夫‏ @HayakawaYukio  京都大学入試2017年物理「空気中の音波の反射条件は固定端反射とみなすものとする」う~む。 13:00 – 2018年1月10日

新しい記事 → 京大も2017年物理出題ミスを認め追加合格

 

報道

  1. 京大入試の物理問題「解答不能」と指摘 正解は非公表 (朝日新聞DIGITAL 2018年1月22日12時27分):”吉田さんは19日、「本来は全員に得点を与えるべきだ」と指摘するメールを京大に送付。20日には文部科学省に対して、指導を求めるメールを送った。吉田さんは大阪大の入試ミスでも、大学側に問題の不備を指摘した。この時にミスが判明した問題も、物理で音波に関する設問だった。文科省は、京大に検証を含めた対応を促した。 一方、京大は取材に「解答に至った経緯を含む思考力をも重視する問題が多く、一義的な解答を示せない問題の正解を示すことによる混乱を招かないよう、正解は一律非公表としている」とコメントしている。”
  2. 京大入試、物理に「解答不能」…予備校講師指摘 (読売新聞 YOMIURI ONLINE 2018年01月21日 08時36分):”京都大(京都市)が2017年2月に実施した一般入試の物理の問題について、「条件が不足しており、解答不能ではないか」などの指摘が出ていることがわかった。 京大は解答例を公表しておらず、対応を検討しているという。 京大に出題ミスの可能性を指摘しているのは、東京都杉並区の予備校講師・吉田弘幸さん(54)。大阪大の昨年2月の入試についても、物理の出題ミスを8月に阪大に伝えていた。”
  3. 京大入試、解答不能と指摘 昨年2月、物理の問題 (共同通信社 2018/1/21 12:24):”京都大が昨年2月に実施した一般入試の物理の問題について、「解答が不能ではないか」などの指摘が複数あったことが21日、大学側への取材で分かった。”
  4. 京大入試「解答不能」と複数の指摘 昨年2月、物理の問題 阪大の入試の誤りを指摘の塾講師も (産経WEST 2018.1.21 12:35更新)
  5. 京大 物理の問題に解答不能の指摘 昨年入試で (毎日新聞2018年1月21日 12時35分 最終更新 1月21日 13時36分):”京都大が昨年2月に実施した一般入試の物理の問題について、「解答が不能ではないか」などの指摘が複数あったことが21日、大学側への取材で分かった。”

 

新しい記事 → 京大も2017年物理出題ミスを認め追加合格

 

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阪大が2017年入試物理出題ミスを解説

阪大2017年入試「物理」出題ミスを2018年1月6日に公表した大阪大学が、正答が3つあるという主張に関して1月12日に追加説明を公表しました。模範解答および採点にあたっての考え方が、非常に詳細に述べられています。

しかし、”問題Aの前文に、音叉は常に決まった振動数の音を発することが明示されているため、問題の前提条件としてはどちらかのモードのみで振動していると考える。”と言いつつ、”A-I. では逆位相振動モードを設定していた。A-III. の問4では振動モードを特定していなかった。”という説明自体、ロジックが完全に破綻しています。

矛盾した説明しかできないということは、つまりは、この説明は苦し紛れでつくっただけで、本当のことを伝えていないということでしょう

音叉とは、軸についている二本の腕が振動することにより、ある特定の振動数をもつ音波を発生する装置である。音叉の腕の振動の様子(モード) にはさまざまなタイプがあり、主に、二本の腕が互いに逆向きに振動するモード(以下、「逆位相振動モード」と呼ぶ、A-I. で設定した振動モード) と二本の腕が同じ向きに振動するモード(以下、「同位相振動モード」と呼ぶ) がある。音叉の基本的な振動モードは一般に逆位相振動モードであり、逆位相振動モードの方が実験的に観測されやすいと思われる。ただ音叉の振動を実験的に観測した著者による参考文献Russell, D. A. (2000). \On the sound eld radiated by a tuning fork.” American Journal ofPhysics, 68(12), 1139-1145. https://doi.org/10.1119/1.1286661 および同著者によるWeb ページhttp://www.acs.psu.edu/drussell/Demos/TuningFork/fork-modes.html によると、同位相振動モードで振動している様子も実際に観測されている。音叉を一つ定めたとき、同位相振動モードおよび逆位相振動モードはどちらもその音叉に対して可能な振動モードであるが、一般にそれぞれ異なる振動数の音波を発生する(前述の参考文献)。問題Aの前文に、音叉は常に決まった振動数の音を発することが明示されているため、問題の前提条件としてはどちらかのモードのみで振動していると考える。

A-I. では逆位相振動モードを設定していた。A-III. の問4では振動モードを特定していなかった。しかし、問5においては同位相振動モードで振動していることを前提として問題が作られていた。

理科問題(物理) 〔3〕Aの解説(1月12日追記)(大阪大学) (一部を抜粋。太字強調は当サイト)

阪大がこのよう模範解答を公表したことは、非常に歓迎すべきで、高校生、受験生の物理の勉強にも有益でしょう。しかし、出題ミスの釈明部分に関して言えば、全くなんの正当化にもなっていません。

〔3〕Aの問題文中には、、音叉に複数の振動モード(同位相または逆位相)が存在するという記述はありません。この物理の問題は、音叉がどのように振動して音を出すのかという予備知識を受験生に要求しておらず、むしろ、A-Iで受験生を誘導するような形で、逆位相振動モードによって音が発生する様子を図で丁寧に説明していたわけです。音叉の振動モードの可能性を複数考えると答えが一つに定まらないため、出題者の意図として、この段階で問題の条件設定をそのように絞ったということのはずです。ですから、受験生にしてみれば、A-Iでの誘導に則って、A-III問4も音叉が「逆位相振動モード」で音を発生させているという前提で解くのが当然でしょう。

A-Iの中で音叉が「逆位相振動モード」で音を出すことを丁寧に説明して受験生を誘導しておきながら、突然、A-IIIでは「同位相振動モード」で考えた答えのほうが「正答」で、「逆位相振動モード」で考えた答えも追加で正答とする阪大の態度は、矛盾しています。当然、外部からの最初の2回の指摘を却下した理由として、「同位相振動モード」で考えた答え2d=(n-1/2)λが正答だからというロジックは成り立ちません。

この追加説明は、物理の説明に関する部分は納得のいくものですが、出題ミスに関する釈明としては全く説得力がないと思います。大問のなかで分かれている小問ごとに、実は問題設定はバラバラなんですよというのは、これまでの入試の出題方法の常識を否定するような主張です。

 

阪大の追加説明に対する世の中の反応

 

阪大はなぜ誤りを認めないのか

問5との整合性を考えて問4を同位相振動モードと考え直した受験生がいたであろうという配慮から、そのような答えに3点を与えるのはやむを得ないかもしれません。しかし、本来あるべき採点、すなわち、問4で同位相振動モードで考えた解答(=誤答)は0点(配点3点)、逆位相(=正答)で考えた答えに3点、問5は設問の矛盾から問題が成立しないので全員に4点(配点4点)として採点をやり直せば、1月6日の追加合格者30人以外にも、もっと多くの合格者が出るはずです。出題ミスに伴う変則的な採点方法のせいで、問4、問5を一番正しく答えた人の中に不利益を被る人が出たという批判を恐れるあまり、阪大は誤答を頑なに認めないのかもしれません。

210ご冗談でしょう?名無しさん2018/01/12(金) 22:44:07.38ID:???
この言い訳見苦しすぎるよね。
素直に間違えちゃったゴメンちゃいって言えないのかと

 

214ご冗談でしょう?名無しさん2018/01/13(土) 01:11:11.78ID:???>>215
阪大さん恥の上塗りをしてしまったね。 都合のいい論文必死でググったんですね。

 

218ご冗談でしょう?名無しさん2018/01/13(土) 09:14:15.03ID:???
まあそうしないと、今まで正解した人を不正解にしなきゃいけないもんな。
そうすると合格のラインが下がって、新たな合格者が30人じゃ効かないw

 

227ご冗談でしょう?名無しさん2018/01/13(土) 12:05:09.78ID:???>>228
合格者を不合格にできないけど、それは表立って言えないから捻り出された理屈じゃない?

 

232ご冗談でしょう?名無しさん2018/01/13(土) 13:29:08.05ID:???
それまでの解答を不正解にすると、合格ラインが下がり、逆転合格者が
さらに増えることになる。それをふせぐために両方正解にし、30名で抑えた
というのが真相だろう。

 

279ご冗談でしょう?名無しさん2018/01/15(月) 00:47:01.66ID:KVLUo8Ec
物理的正しさとは関係なく一度正答とし合格として入学を認め9ヶ月経過したものを不合格にはできん。むりやりのコジツケせずにそう弁明すればいいのに。

 

(引用元:阪大入試出題ミス https://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/sci/1515285792/ 投稿の一部のみ)

 

参考

  1. 平成29年度大阪大学一般入試(前期日程)等の理科(物理)における出題及び採点の誤りについて 大阪大学 2018年1月6日(土)(1月12日追記)
  2. 高校物理における音波の解説 (PDF) 2018年1月12日 京大理 佐々真一
  3. 仕方がないので,昨日の阪大の発表を受けた小論を作成しました。
  4. Vibrational Modes of a Tuning Fork (acs.psu.edu)

 

その他のツイート

上で紹介した以降も、阪大の1月12日の説明の矛盾を指摘するツイートが多数発信されているので、目に留まったものを挙げておきます。

  1. ぼくには(もちろん、ミスがないのがベストだが、ミスをしてしまったなら)A の方が B よりもずっとずっとマシに思える。 本気で B を主張するなら、今後、阪大の入試では全てが明示的に書かれていない限りは断りなく状況をどんどん変更するということにならないか?
  2. 阪大の追加説明では、 A「音の反射について勘違いしていたお恥ずかしい」 と認めればいいところを、 B「勘違いはしていない。問1で音叉の(通常の)振動の仕方を述べたが、問4,5では(極めて珍しい)別の振動の仕方をすると断りなく状況を変更した」 としている。
  3.   で音叉モードの説明が追加されているけど、仮にそれが通るとしたら、 今度は、なぜ問5を問題文の不整合と見なし一律加点扱いにしたかの説明が要るね。 追加説明の理屈では、問題5は問題1とは独立であり、前文と整合していれば良く、実際は整合している考え方に見える。
  4. モードによって振動数が変わるから阪大の言い訳は間違ってるわけだけど、おそらくこの調子だと「ⅠとⅢで音叉の振動数は同じと書いたが、同じ音叉を使ったとはどこにも書いていない。ⅢではⅠとは別の音叉を実験に使うことを前提として作問した」って言いそう(笑)
  5. なので阪大の説明は後付っぽくて、多分真相は「どっかの位相をπ間違えてました」なんだろう。そうすると2d=(n-1/2)λが不正解っぽくなってくるが、同相モードの別音叉を使っているという解釈をすると一応は辻褄が合うのでこれも正解にしたいということなのだろう。理由はともあれ採点方針は妥当と思う。
  6. 音叉の振動モードで残るのは基音と倍音だけ。それ以外は周波数も違うし、音量も少なく、すぐに減衰してしまう。 特に重心が動くモードの減衰はとても速いだろう。  
  7. Hal TasakiさんがMasaki Oshikawaをリツイートしました 強く賛成。 昨日の資料の(嘘であることが見え見えの)異常な言い訳に固執しても得るものは何もない。むしろ、あんな「バレバレの後出し」を認めたら試験、というか、論理的な対話そのものが成立しなくなる。
  8. 昨年の阪大入試物理の件、続報 阪大の見解が公表されていますが、問題の前半での導入と矛盾しています。常識的にも、試験という限定された舞台での「お約束」としても、これはあり得ないでしょう。こんな話が通るようでは(入試に限らず)試験というものが成立しなくなる。
  9. 公式暗記やパターン処理でも多くの入試問題は解ける。でもそのような表面的思考では解けず、現象を真摯に受けとめ基本法則から丁寧に考えなければ解けない問題が良問。今回の阪大のやつは実は良問だったのに、作題者自身がハマったとはね。
  10. 阪大物理入試採点ミスの件、当局の内容の解説として「音叉の二本の枝が逆位相で振動するモードと同位相で振動するモードがある」とされる過去の論文を論ってるが、オリジナルの解答を正解に含めるための強烈な後付け対策のような気がしてならない。
  11. まとめると,大阪大学が想定した同位相振動モードは,音叉部分の重心が左右に揺れるので,音叉がある別の物体に固定されていないと発生しないし,その物体と共振しないと音が減衰する.したがって,地面に反射壁と音叉とマイクロフォンが固定された状況では発生しない.力学的に無理.
  12. 返信先: さん あまり波動は得意でないので誤りかもしれませんが、リード文に「音叉は逆向きに振動する」と書いてある以上その下で解くべきですよね? だとしたらこの解説は模範解答を無理矢理正当化したように感じます
  13. 返信先: さん、さん それにモードが
  14. 異なると振動数が変わるはずなので,問5で500Hzが使えなくなります。
  15. 音叉の同位相モードを最初に前提していた、という説明をしたのね。逆位相モードをA-Iで問うていて続くA-IIIでは一転して暗黙に同位相を前提にするのは不自然すぎる。壁の反射と同じく、他の振動モードを考えるならもっと多様な位相ずれも同時に考慮する必要があるわけで、むーん。
  16. 大阪大学の入試の物理の問題。阪大解説では、音叉の振動モードを持ち出して、苦しい説明をしています。一番大きい振動は基本波で、逆相振動です。同相振動は、高次のモードで、振幅はかなり小さくなります。問題では、音が強くなる位置を問うているので、基本波で逆相振動以外には有り得ません。
  17. 阪大物理の追加説明 A-I で設定した仮定を A-III で逆にしても正解って、酷すぎる。
  18. 当の阪大が紹介している外部サイトで同位相モードの振動数は基本振動と振動数が異なる。で、大問の冒頭部で「500Hzの音を発する音叉」といわれたものが基本振動数500Hzのものと同位相モード振動数500Hzのものの少なくとも2つあって使い分けられているとか誰がまともに信じるかボケ
  19. 阪大から、「答えが二つあること」の解説がでた。 まさかの(僕が音叉のことをよく理解していないときに可能性の一つとして適当に書いた)表と裏での密度波の位相の反転を根拠にしていた。うーむ。
  20. 大阪大学の言い訳がひどいと物理屋の間で話題に(togetter)
  21. ”なおAとBは独立した内容の問題である。”と但し書きがある以上、Aの中の実験I,II,IIIで使われた音叉の振動モードは同一であると受験者が理解するのが当然。阪大の後出し説明は、詭弁ではないか。 阪大2017年入試「物理」出題ミスの真相

 

報道

  1. 阪大 入試ミス 「解説」ミス?でさらに疑念 物理問題 (毎日新聞2018年2月17日 01時21分 最終更新 2月17日 01時47分) 大阪大にミスを指摘した予備校講師の吉田弘幸さん(54)は「条件の修正がない以上、問4も(1)のタイプしか考える余地はない」と指摘する。大学で物理学を研究するある男性教授は「前の問題文で示した設定を、続く設問で説明なく覆すのは、非常識を通り越して異常だ」と批判した。 さらに、(2)のタイプの振動は、根拠にした00年の学術論文などによると「(1)よりも振動数は低くなる」とあり、ここでも矛盾が生じる。東京大の押川正毅教授(理論物理学)は「冒頭で500ヘルツとあるので、この音波が全ての問題に適応されると解釈せざるを得ない」とし、大阪大の解説について「この理屈が認められるなら、問題で与えた設定と異なる勝手な条件で考えた解答も全て正解とせざるを得なくなる」と指摘した。
  2. 入試ミスの阪大、音叉の振動はAとBのモードあるのに… (朝日新聞DIGITAL 2018年1月13日07時21分 (会員限定記事)石倉徹也、後藤一也、合田禄):”大阪大が入試ミスで本来合格の30人を不合格にしていた問題で、阪大は12日、設問の誤りについての説明資料を発表した。一般的でないケースを前提に問題が作られ、その場合の解答のみ当初正しいとしていた。”

更新・変更 20180301 毎日新聞2018年2月17日の記事があることに気付いて追加

同じカテゴリーの記事一覧

 

阪大2017年入試「物理」出題ミスの真相

新しい記事⇒阪大が2017年入試「物理」出題ミスを解説

2018年1月6日の報道によれば、大阪大学が2017年前期日程の物理の問題で出題ミスおよびそれに伴う採点ミスをしていたことが明らかになりました。

出題・採点においてミスがあった問題

注意:この問題を解くうえで、〔3〕のA.の問題文中の実験条件、および、問A-I,A-IIで説明されている条件設定なども重要になりますので、問題文全体(PDF)(10ページ~)をご覧ください。

 

大阪大学の説明

問4 には複数の解答が存在したが、採点時において特定の解答(下記「当初の正答」)
のみを正解として扱ってしまった(採点誤り)。また、問5 については問4 の特定の解答の
みを前提とした出題であったため、問4 の複数の解答(下記「検討後の正答」)と整合しな
いこととなった(出題誤り)。
問4:当初の正答 2d=(n-1/2)λ → 検討後の正答 2d=nλ2d=(n-1)λ2d=(n-1/2)λ
のうちのいずれか一つ
問5:問題の数値設定に不整合 → 全員に4 点を付与

(大阪大学 2018年1月6日(土))

 

しかし、物理の問題なのに、異なる答えがどちらも正解というのは不可解です。大手予備校はどのような解答を出していたのでしょうか?

 

大手予備校や大手出版社の解答例

注意:以下は、2018年1月6日の報道以前の解答です。報道後、リンク先の予備校の解答は修正・変更されたものがあります。

  1. 駿台予備校  2d=nλ  駿台 2017年度 大学入試解答速報 大阪大前期日程  物理 解答例 問題3
  2. 代々木ゼミナール  d=1/2 (n – 1/2)λ 代々木ゼミナール 入試問題と解答例 大阪大学 前期日程 物理 〔3〕(注:20180112に確認したところ、修正されていた)
  3. 河合塾2d=(n – 1/2)λ 2017年国公立大二次試験・私立大入試解答速報 大阪大学(前期)物理(注:20180111に確認したところ、阪大の説明に従い、誤答を正答としたまま本来の正答を追加していた)
  4. O文社の阪大の解答間違えてるな。教えてあげた方が良いかな。教えてあげた某塾はまだ直していない。怖いのは、阪大も誤答を正解としていること。— よしだひろゆき (@y__hiroyuki) 2017年8月7日

  5. いま確認したら,赤本の解答も旺文社河合塾と同じだった。— よしだひろゆき (@y__hiroyuki) 2017年8月12日

  6. 問5で与えられた数値から考えると、問4の僕の答えは誤りということになります。しかし、理屈としては僕の解答が誤っているとは思えなかったので、代々木ゼミナール、河合塾、駿台予備校、東進ハイスクール等の解答速報や旺文社の赤本の解答と照らし合わせたところ、旺文社代々木ゼミナール河合塾2d=(n-0.5)λ
    駿台予備校東進ハイスクール2d=nλというふうに、やはり解答が割れています。学校の先生にも訪ねては見たのですが、いまいち要領を得ず、高校の仲間数人と議論した結果やはり僕の解答に間違いはないように思われます。
    (以下の問題は今年度の大阪大学の前期入試問題なのですが、過去問演習の際、少し違和感を感じたのでご意見お聞かせいただけますでしょうか。YAHOO知恵袋 2017/9/19 18:23:45)

 

驚いたことに大手予備校や大手出版社の解答が、割れています。掲示板でもそれが話題になっていました。

 

掲示板での感想戦

778 :大学への名無しさん:2017/02/28(火) 22:57:56.02 ID:MpJ7Frr00

物理の波動の問4 駿台やと2d=nλで 代ゼミやと2d=(n-1/2)λやったんやけど
どっちが正解なん?

779 :大学への名無しさん:2017/02/28(火) 23:42:35.77 ID:mlXatSip0

>>778
駿台のが正解ちゃう?
代ゼミのは固定たん反射でかんがえてるんちゃうかな

780 :大学への名無しさん:2017/02/28(火) 23:48:07.06 ID:Aii/Xnwg0

>>778
河合も代ゼミと同じだった気が

781 :大学への名無しさん:2017/02/28(火) 23:48:50.13 ID:6wg68lH+0

>>779
問題に固定端ってかいてるで

782 :大学への名無しさん:2017/02/28(火) 23:55:05.03 ID:mlXatSip0

>>781
本間や
死んだ

(引用元の掲示板:【阪大】大阪大学理系★14【理系】https://tamae.5ch.net/test/read.cgi/kouri/1457517988/

177名前を書き忘れた受験生2017/03/06 21:06
>>176
そこの答え駿台と河合で違ったんだが…

 

178名前を書き忘れた受験生2017/03/06 21:08
>>176
それ、2d=nλやで、駿台の答えもそれ。
音波の強弱は光波と違って疎密で考えるから

 

179名前を書き忘れた受験生2017/03/06 21:09177
駿台が正しいよ あれは音叉が縦やから反射波と疎密が一致する。(1)でも誘導がついてるし。

(引用元の掲示板:2017年度大阪大学合格最低点予想スレ – 大阪大学掲示板 http://www.100ten.info/osaka/68/?sort=all

 

代ゼミ、河合塾、旺文社、赤本は大阪大学の「当初の正答」に同じで、駿台の答えが、「新たに追加された正答」と同じのようです。さて、物理の問題の答えとしては、どちらが正しいのでしょうか?

 

正答に関して議論しているツイート等

以下に紹介するツイート等は、2018年1月6日の報道を受けた議論です。

音波の伝搬においては変位,流速,圧力,温度,すべてが変化する。これらは単純な関係(微分とか)でつながっていて,ぜんぶ整合的に動く。変位に着目しようが圧力偏差に着目しようが,粗密に着目しようが音波という現象はひとつである。 ‥‥ 空気中を伝わってきた音波が硬い壁にぶつかる場合,圧力は同位相,変位や流速は逆位相で反射することが分かる。同位相・逆位相は着目する物理量によって異なるが,音波の反射というひとつの現象を,異なる視点から眺めたものに過ぎない。(引用元:阪大入試をダシに音波の話

‥‥ ということを、問題文の前半できちんと「解説・確認」しているからです。(この「この記述があるのに問4で間違えたのが解せないんだよね。という言葉に100%同意する具合です。ただし、こうした知識を持ち、丁寧に順を追った解説まで行う出題者が壁の”反射”を取り違えるような取り扱いをするとは全く感じられません。定義の取り違えではなく、単純な忙しさなどからくるケアレスミスなら理解できるのですが・・・) それに対して、出題者が壁を「境界条件」どのような境界条件で取り扱うかを間違えたということは、個人的には可能性は低いことだと感じます(引用元:大阪大学 2017年度前期日程「物理」を「面白い物理エッセイ」として読んでみる

 

阪大の対応に関するツイート等

阪大の発表だと、当初の正答は正答であり、当初は誤答とした解答も正解として認めるような言い方をしています。「物理として正しい正答」はどれなのか、「出題ミスを踏まえたうえで、採点、合否判定の都合上、やむなく点を与えると言う意味での正答」がどれなのかという区別がなされていません。阪大の説明を受け売りして、新聞も「正答が3つあった」と報道していますから、これでは、物理を勉強している高校生が混乱させられます。当初正答としたものが実は誤答だったという事実を認めない大阪大学の態度は、誠実さからは程遠いと思います。

(阪大に採点ミスを指摘した吉田弘幸氏)「物理という科目は、問題の組み立てがきちんとしていれば誰が解いても正解は1つになるが、今回の問題のような音の伝わり方については勘違いが起きやすい。誤って不合格とされ、1年近く、そのままにされていた受験生のことを思うと悲しい気持ちになる。外部からの指摘があった際、しっかりと検証できる体制を整えてほしい」(大阪大出題ミス ”検証できる体制を” 改善求める声相次ぐ NHK NEWS WEB 1月7日 19時31分)

 

問題作成ミスのまとめ

問題作成者が問4を(おそらく)誤答(2d=(n-1/2)λ)し、それに基づいて問5を作成したため、受験生がもし問4を出題者と同様に誤答(2d=(n-1/2)λ)すれば問5で矛盾が生じないが、問4を正解(2d=nλ)した受験生は、問5では問題設定(nは自然数)との矛盾(計算したnが自然数からかけ離れる)に遭遇する、ということのようです。この矛盾を気にせずに問5で問われている音速を計算することはできるため、問4の答えが異なる駿台と代ゼミでも、問5の答えの数値は一致しています。

なお、阪大は誤答だったとは言わずに、正答が複数あったという言い方をしているため、新聞やテレビでもそのように報道されていますので、注意を要します。

 

新しい記事⇒阪大が2017年入試「物理」出題ミスを解説(←阪大は問4を誤答したとは認めていません)

 

大阪大学の謝罪記者会見

大阪大学30人追加合格 去年の入試でミス 3回指摘(18/01/07)

 

このミスにより本来であれば合格していた30名が不合格とされていたそうです。今更ながらですが、この30名に関して、大阪大は追加合格者として入学を認め、金銭的な補償も行う方針です。

昨年の入試で合格していたはずの大阪府内の男性(19)は現在、再び阪大を目指して予備校に通う。自宅に6日午前11時ごろ、電話がかかってきた。相手は阪大。追加合格を知らせる内容だった。(大阪大採点ミス 予備校通い、突然電話で「合格」に混乱 毎日新聞2018年1月6日 22時03分(最終更新 1月6日 23時27分)
 

追加合格となった30人の内訳は理学部が4人、医学部が2人、歯学部が1人、薬学部が2人、工学部が19人、基礎工学部が2人。(大阪大が昨年の入試で出題と採点ミス 30人の追加合格者を発表 3度目の間違い指摘で判明。ねとらぼ 2018年01月06日 19時30分)

 

入試問題ミス発覚時系列まとめ

(参考元:読売新聞2018年1月7日紙面、NHKウェブ記事朝日新聞DIGITALFNNニュース

  • 問題があった物理の入試問題作成には10人以上の教員が関与、開催された学内会議は15回以上。
  • 2017年2月25日 大阪大学入学試験前期日程 物理の試験を実施
  • 2017年2月28日 駿台予備校や代々木ゼミナール、河合塾の解答速報が異なることがインターネット掲示板で話題に
  • 2017年3月6日 駿台予備校や河合塾の解答速報が異なることがインターネット掲示板で話題に
  • 2017年3月9日 大阪大学入学試験合格発表
  • 2017年6月10日(外部からの1回目の指摘) 駿台予備学校大阪校物理講師 古大工(こだいく)晴彦氏が、「物理教育を考える会」(高校・大学教員、予備校講師らが近畿の大学入試について意見交換をする会)で、阪大の試問題作成責任者の教員に「解答が間違っている」と指摘。阪大教員は「本学の解答で良いと思う」と説明。
  • 2017年8月7日 予備校講師吉田弘幸氏が阪大のミスに気づいたツイートを発信

  • 2017年8月9日 (外部からの2回目の指摘)吉田弘幸氏が阪大に対して入試問題ミスの可能性を指摘するメール。阪大は、問4の正解として2d=(n-1/2)λと伝えるだけの回答を返信。それを見て吉田氏は、その「正解」(誤答)に基づいて阪大の採点が行われたことを危惧し、さらに詳しい説明を伝えるも、阪大からはそれに対して返答なし。
  • 2017年9月 吉田氏は文部科学省大学振興課にも「大学ではミスに気付かず、誤った解答例に基づいて採点・合否判定が行われたようです」と阪大の入試問題ミスを伝えるメールを送信。文科省からは「大阪大学に事実の確認などを行ったうえで、問い合わせに対して回答を行うことを促すことはできます」という返信があるも、それ以上の対処はなされず。
  • 2017年9月19日 ヤフー知恵袋で、高校生がこの問題に対する「違和感」を訴える
  • 2017年12月4日(外部からの3回目の指摘)入試問題ミスを指摘する(さらに別の人(大学教員といううわさ)からの)メールが阪大に届く。
  • 2017年12月19日 問題作成責任者以外の教員4人も加わって検討。入試問題ミスを認める。
  • 2017年12月27日~28日 合格判定のやり直し
  • 2018年1月6日 記者会見にて事情説明
  • 2018年1月 不合格者の状況や阪大への入学の意志などを確認する予定

 

入試問題ミスへの対応が遅れた原因

(参考元:読売新聞2018年1月7日日曜日朝刊紙面第28面の記事)

  • 1回目、および2回目の指摘に対しては、問題作成責任者と副責任者の2名の教授のみで検討し、学内での情報共有はなし。
  • 大阪大学には、入試問題ミスを指摘された際の対応を定めたマニュアル等は存在せず。

 

大阪大学は意図的に隠したのではないのか

報道では、指摘を受けた教授らが学内で情報を共有しなかったため対応が遅れたということです。しかし、このような大失態が明らかになると文科省からの評価が下がるという懸念があったから、という可能性はないのでしょうか。2017年度を振り返ってみると、大阪大学は文科省から様々な評価を受ける機会がありました。

  • 2017年6月10日(外部からの1回目の指摘)
  • 2017年6月30日 文部科学省が「指定国立大学法人」を発表。東大、京大、東北大が選ばれる。大阪大学は選にもれ、「指定候補」どまり。(文科省
  • 2017年8月9日 (外部からの2回目の指摘)
  • 2017年8月23日 大阪大学が平成29年度「データ関連人材育成プログラム」に他3大学とともに選定される(PDF文科省)
  • 2017年11月30日 大阪大学が、「研究大学強化促進事業」中間評価で他4大学・研究機関とともに「S」ランクの評点(最高の評価)を獲得。(PDF 文科省)
  • 2017年12月4日(外部からの3回目の指摘)

 

責任の所在は何処に

人間に間違いはつきものですから、今回の問題を入試問題作成責任者個人の責任に帰するべきではありません。連絡を受けた文科省や大阪大学が適切な対応を直ちにとらなかったという「組織としての責任」が厳しく問われるべきでしょう。大阪大学は2018年1月の発表で、「正答が複数あったのに他の正答に点を与えなかった採点ミス」などと、体面を取り繕うような説明をしました。このような、最初の答えが誤答でないという印象操作をするのは、問題を矮小化しようとする組織の体質の顕れではないでしょうか。

出題ミスより深刻な故意の学術的ミス(実際の誤りの隠蔽と虚偽の弁明)を冒しており、教育的効果としては、こちらの方が格段に悪質 — レッドカード である。(http://www7b.biglobe.ne.jp/~fortran/wave/QT.html

大学入試における出題ミスというのは、今に始まったことではなく、何十年も前から存在する問題です。その問題を今までずっと放置してきた文科省や大阪大学のガバナンス(組織統治)のお粗末さが一番の要因だと思います。本来なら不合格とされた人たちに謝罪すべき立場の文科省が、上から目線で「遺憾である」などというのも無責任で、当事者意識が欠如しているようです。

大阪大学の入試ミスを受けて、文部科学省は全国の大学に対して、外部からの指摘で入試ミスの可能性が判明した場合は、直ちに組織的な体制で検証するなど再発防止を図るよう通知しました。大阪大学は、去年2月に行った入試の物理で出題ミスがあり、本来は合格だった30人を不合格としていたことを今月、明らかにしました。これを受けて、文部科学省は9日、全国の国公立と私立の大学に対し、再発防止を図るよう通知しました。(阪大入試ミス受け 文科省 再発防止へ全国の大学に通知 NHK NEWS WEB 1月10日 5時30分)

正答が3つというのは真実ではないわけで、真実に反することを公式発表した阪大は、ウソをついたと言ってよいでしょう。そのウソを、新聞社がどこもかしこも真に受けて報道するものですから、多くの人はそれをまた信じてしまいます。

朝日新聞 2018年1月12日05時00分 社説 ミスがあったのは音波に関する二つの設問で、一つは、解答が三つあるのに一つしか正答と認めず、これを前提に次の設問を出していた。

東京新聞 2018年1月11日社説 ミスが判明したのは、音波に関する問題だった。三つの正答があるのに、一つのみを正答として扱った設問があり、さらにその解答を前提にして次の問いが立てられていた。連鎖して誤りとなった

中日新聞 2018年1月11日社説 ミスが判明したのは、音波に関する問題だった。三つの正答があるのに、一つのみを正答として扱った設問があり、さらにその解答を前提にして次の問いが立てられていた。連鎖して誤りとなった

読売新聞 2018年01月10日 06時05分 社説 音波に関する問題で、正答が三つあるのに、一つのみを正解とした。この答えを基に数値を求める次の設問も成立しなくなった。

毎日新聞 2018年1月10日 東京朝刊 社説 ミスがあったのは物理で、最初の設問に三つの正答があるのに、正解を一つに限定していた。さらに次の設問はこの解答を前提に作られたため、関連して間違いとなった

京都新聞 2018年01月08日社説 ミスがあった問題は2問あり、1問は正答が三つあったが、阪大は一つのみを正答とした。この問題の正答を前提にもう一つの1問が作成されており、別の二つの回答では問題が成立しなくなった。

産経ニュース 2018.1.8 21:49 阪大によると、ミスがあったのは物理が必須科目の工学部、基礎工学部、理学部の一部学科の受験生など3850人が解いた問題。正答は複数あったが、特定の解答のみを正答としていた。この解答を前提にした次の問題も不適切だったとした。

日経新聞 2018/1/8 0:15 音波に関する数式を解答する設問に正答は3つあったが、1つのみを正答として採点。この解答を前提に数値を求める次の問題も成立しなくなった。

阪大は、外部からの再三にわたる指摘を長い間無視してきたうえに、この期に及んでまだなお真実を捻じ曲げた説明をしました。科学者を育てるはずの研究大学が、入学試験の時点ですでに科学的な真実をないがしろにし、受験生のことを顧みずに組織の保身に走っているのだとしたら、本当にとんでもない話です。来年以降もずっと、日本の高校生や阪大受験生は2017年のこの過去問を解くたびに、正答が3つもあるのかと混乱させられるのでしょうか。
 

高校生・受験生へのメッセージ

 

 

新しい記事⇒阪大が2017年入試「物理」出題ミスを解説(←正答が3つという理由の説明)

 

参考

  1. 平成29年度大阪大学一般入試(前期日程)等の理科(物理)における出題及び採点の誤りについて 大阪大学 2018年1月6日(土)
  2. 大阪大学大学入試の物理の出題ミス発覚の背景(1年間)(https://togetter.com/li/1187976) (吉田弘幸氏ツイートのまとめ)

 

報道

  1. 阪大入試ミス “1年遅れ合格”の経済的損失は1人1000万円超 (日刊ゲンダイ 2018年1月13日):”4大卒でサラリーマン人生を選べば、22歳から40年ほどの労働時間がある。一般的に、1年ロスすると、生涯賃金の2・5%を失うと考えられています。阪大卒業後、一流企業に入社し、年功序列で順調に出世。生涯賃金4億円と仮定すれば、1000万円は失ったことになります。”
  2. 阪大の問題作成者「本学解答で良い」 予備校講師指摘に朝日新聞DIGITAL2018年1月9日22時32分):”駿台予備学校の大阪校などで物理を教える古大工(こだいく)晴彦さん(56)は昨年6月、高校や大学の教員、予備校講師が近畿の大学入試について意見交換をする「物理教育を考える会」で、阪大の問題作成者の教員に「解答が間違っている」と指摘した。だが、教員は「本学の解答で良いと思う」と説明。”
  3. 大阪大、本来不合格の受験生合格 入試ミス問題で調査委設置へ (上毛新聞 2018/01/08):”大阪大が昨年2月に実施した入試の物理科目でミスがあり、本来合格していた30人を不合格にしていた問題で、本来不合格だったのに合格となった受験生が同数程度いたことが8日、大学関係者への取材で分かった。”
  4. 大阪大学入試ミス 合格通知が届いた学生“揺れる思い” (8カンテレ 1/8 20:36) :”「1年間、他の大学行ってたんで、悔しいっていうよりは、何やろうみたいな。まだ正直、今行っている大学に通い続けるか、阪大行くかっていうことは決めてないですけど、初めからやる苦しさっていうのを覚えてるんで、それもう1回やるんかみたいな。友達とか周りの人とかから意見聞いてるんですけど、ほんまに半々」”
  5. 追加合格の1人から転入の相談 大阪大、検証委も検討 (朝日新聞DIGITAL 2018年1月8日18時54分):”大阪大の入試の出題と採点に誤りがあり、本来合格の30人を不合格にしていた問題で、阪大は8日、追加合格とした30人全員と連絡が取れたと明らかにした。うち他大学に通う1人から阪大の2年次への転入について「説明を聞きたい」と相談があったという。…  阪大は30人について、今春の入学か、他大学で学んでいる場合は履修状況を確認した上で2年次に転入できるようにする方針を決めている。1月末までに転入学の意思を確認し、本人や家族と協議する。ただ、今年の入試の準備をしている浪人生もいるとみられることから、最終的な意思決定は3月末までとし、他大学を受験した上で決めることも可能とする。”
  6. 追加合格の男性「望んだ形でなかったが…」阪大入試ミス (朝日新聞DIGITAL 1/8 17:55):”男性は6日、阪大から電話で追加合格と謝罪の連絡を受けた。対応の遅さに怒りも感じたが、「うれしい気持ちが一番強かった」と振り返る。苦しかった浪人生活の努力が第1志望合格という目標達成に結びつき、「望んだ形ではなかったが、努力の成果を確認できたから」だという。…  男性は現時点では、阪大への転入学は考えていないという。いま、学びたいことが学べる環境にあるといい、「置かれた環境で精いっぱい頑張り、後に『やっぱりここで良かった』と感謝できるような大学生活を送ることを心掛けることが大切なのではないかというのが私の考え」と記した。”
  7. 不適切対応の経緯 調査委設置へ 追加合格30人と連絡、1人入学の意思示す (産経WEST 2018.1.8 11:24):”大阪大が昨年実施した入試の物理科目で出題と採点にミスがあり、受験生30人を不合格としていた問題で、阪大は8日、外部から複数回指摘があったにもかかわらず、適切に対応できなかった経緯などを調べる委員会を近く設置する方針を明らかにした。今後人選などを進める方針。… また阪大は8日、追加合格となった30人全員と7日夜に連絡が取れたと明らかにした。このうち他大学に通う1人が、阪大への入学の意志を示しているという。”
  8. 別の大学に入学、追加合格「今さら言われても」(読売新聞 YOMIURI ONLINE 2018年01月08日 08時59分);”大阪大が2017年2月に実施した一般入試のミスで本来合格していた30人を不合格にしていた問題で、追加で合格になった男性(20)が7日、読売新聞の取材に応じた。 男性は現在、大阪府内の別の大学に通っており、「今さら合格と言われても、どうしようもない」と戸惑いを見せた。”
  9. 大阪大入試ミス 外部指摘を学内で共有せず、対応半年遅れに (日本経済新聞 2018/1/8 0:15):”音波に関する数式を解答する設問に正答は3つあったが、1つのみを正答として採点。この解答を前提に数値を求める次の問題も成立しなくなった。”
  10. 社説:阪大の入試ミス  救済遅らせた思い込み京都新聞 2018年01月08日掲載):”ミスがあった問題は2問あり、1問は正答が三つあったが、阪大は一つのみを正答とした。この問題の正答を前提にもう一つの1問が作成されており、別の二つの回答では問題が成立しなくなった。”
  11. 大阪大出題ミス 予備校講師語る (FNNニュース 01/08 06:23):”大阪大学によると、出題ミスがあったのは、2017年2月に実施された入学試験の物理の問題で、解答が3つあるのに1つの解答だけを正解とし、さらに、その解答を前提として、次の問題を出していた。この問題ミスを大学に指摘した予備校講師・吉田弘幸さんは、大学とのやり取りを「(問題について)設定が不自然ではないかと指摘させていただいて、(これに対しては)大学の解答ですね、結論、これだけが知らされてきました。出題者側に勘違いがあるのではと思い、その点をもう一度、メールで指摘させていただいた。これについては、大学からの回答はいただけませんでした」と語った。”
  12. 大阪大出題ミス ”検証できる体制を” 改善求める声相次ぐ (NHK NEWS WEB 1月7日 19時31分)
  13. 阪大入試ミス、30人追加合格…指摘2度スルー (読売新聞 YOMIURI ONLINE 2018年01月06日 23時11分)
  14. 大阪大採点ミス 外部からの指摘、3度目で認める (毎日新聞2018年1月6日 18時18分 最終更新 1月7日 00時37分)
  15. 阪大、入試で採点などミス 30人不合格 (日テレNEWS24 1/7(日) 1:14):”出題や採点にミスが見つかったのは、昨年度の大阪大学の入試問題で出題された物理の問題2問。問題で得られる正解が3つあるにもかかわらず、1つのみを正解とするなどしていた。”
  16. 大阪大採点ミス 予備校通い、突然電話で「合格」に混乱 (毎日新聞2018年1月6日 22時03分 最終更新 1月6日 23時27分)
  17. 大阪大 去年の入試で出題ミス 30人が不合格にNHK NEWS WEB 1月6日 19時15分)
  18. 阪大で入試ミス、30人追加合格=外部の指摘2回見逃す (時事ドットコムニュース 2018/01/06-18:55)
  19. 阪大入試ミス30人追加合格 昨年の物理 指摘2度見過ごす(読売新聞2018年1月7日日曜日朝刊紙面第1面):”物理の試験は3850人が受験。音波に関する二つの問題のうち、数式を問う「問4」(3点)で三つの正答があったのに、一つのみを正答として採点した。このため、問4の解答を前提に数値を求める「問5」(4点)が成立しなくなった。”
  20. 「受験生の人生狂わせた」 阪大入試ミス  作成者 「正しい」思い込み(読売新聞2018年1月7日日曜日朝刊紙面第28面)

 

新しい記事⇒阪大が2017年入試「物理」出題ミスを解説

 

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Tumor Biology誌の論文107報が撤回

2017年も残すところわずかとなりましたが、今年も研究不正の話題に事欠きませんでした。以下に紹介するのは、今年4月の出来事。

以下、エディテージ・インサイトの記事の一部を転載(Creative Commons)


シュプリンガーが中国人著者による論文107本を大量撤回

シュプリンガーが、がん研究を扱うオープンアクセスジャーナルTumor Biology誌に掲載されている107本の論文を撤回することを発表しました。これは、史上最大規模の大量撤回となります。編集長のトルニー・スティグブランド(Torgny Stigbrand)氏は、「厳格な調査の結果、査読プロセスの不正を認めざるを得ない証拠が見つかった」とし、出版倫理委員会(COPE)の勧告に基づいて撤回の判断を下したと説明しています。昨年末には、シュプリンガー・ネイチャーおよびバイオメド・セントラルによる浄化作戦の一環で、不正査読とオーサーシップ操作の疑いがあるとして、同誌の論文25本が撤回されました。

2016年に25本の論文が撤回された、シュプリンガーによる先述の浄化作戦の延長として、今回は107本の論文撤回に至りました。これらの論文は2012~2016年に出版されたもので、興味深いことに、多くが中国の著者(北京大学、上海交通大学、復旦大学、中国医科大学などの名門機関の研究者も含まれる)によって執筆されたものでした。ただし、このスキャンダルは、中国の研究の質を反映するものではありません。中国は、世界の科学研究および科学出版をリードする国の1つであり、ゲノム工学や核融合の分野において著しい貢献を果たしています。シュプリンガーのアルナウト・ジェイコブス(Arnout Jacobs)氏は、「今回の大量撤回は、世界中の論文を対象にしており、中国だけを標的にしたものではない」ことを強調しています。

出典元:「エディテージ・インサイト Sneha Kulkarni 2017年11月30日


 

撤回された107報の論文リスト

  1. Zhang, J., Xu, F. & Ouyang, C. (2012) Joint effect of polymorphism in the N-acetyltransferase 2 gene and smoking on hepatocellular carcinoma Tumor Biol. 33:1059-1063, doi 10.1007/s13277-012-0340-4
  2. Chen, X., Liang, L., Hu, X. et al. (2012) Glutathione S-transferase P1 gene Ile105Val polymorphism might be associated with lung cancer risk in the Chinese population Tumor Biol. 33:1973-1981, doi 10.1007/s13277-012-0457-5
  3. Zhang, Y. & Liu, C. (2013) The Interaction between Smoking and GSTM1 variant on lung cancer in the Chinese Population Tumor Biol. 34:395-401, doi 10.1007/s13277-012-0562-5
  4. Li, CY., Yuan, P., Lin, SS. et al. (2013) Matrix metalloproteinase 9 expression and prognosis in colorectal cancer: a meta-analysis Tumor Biol. 34:735-741. doi 10.1007/s13277-012-0601-2
  5. Zhang, RC. & Mou, SH. (2013) Polymorphisms of excision repair gene XPD Lys751Gln and hOGG1 Ser326Cys might not be associated with hepatocellular carcinoma risk: A meta-analysis Tumor Biol. 34:901-907, doi 10.1007/s13277-012-0625-7
  6. Dong, Y., Zhuang, L. & Ma, W. (2013) Comprehensive assessment of the association of ERCC2 Lys751Gln polymorphism with susceptibility to cutaneous melanoma Tumor Biol. 34:1155-1160, doi 10.1007/s13277-013-0657-7
  7. Wang, J., Xu, Y., Fu, Q. et al. (2013) Association of GSTT1 Gene Polymorphisms with the Risk of Prostate Cancer: An Updating Meta-analysis Tumor Biol. 34:1431-1440, doi 10.1007/s13277-012-0640-8
  8. Huang, Y., Liu, X., Kuang, X. et al. (2013) CYP2D6 T188C variant is associated with lung cancer risk in the Chinese population Tumor Biol. 34:2189-2193, doi 10.1007/s13277-013-0755-6
  9. Liu, C. & Wang, H. (2013) XRCC3 T241M polymorphism is associated risk of hepatocellular carcinoma in the Chinese Tumor Biol. 34:2249-2254, doi 10.1007/s13277-013-0765-4
  10. Li, F., Liu, Y., Fu, T. et al. (2013) Associations of three common polymorphisms in CD95 and CD95L promoter regions with gastric cancer risk Tumor Biol. 34:2293-2289, doi 10.1007/s13277-013-0773-4
  11. Li, W., Wu, H. & Song, C. (2013) TGF-?1 -509C/T (or +869T/C) polymorphism might be not associated with hepatocellular carcinoma risk Tumor Biol. 34:2675-2681, doi 10.1007/s13277-013-0818-8
  12. He, J. & Xu, G. (2013) LEP gene variant is associated with prostate cancer but not with colorectal cancer Tumor Biol. 34:3131-3136, doi 10.1007/s13277-013-0881-1
  13. Wu, D., Jiang, H., Gu, Q. et al. (2013) Association between XRCC1 Arg399Gln polymorphism and hepatitis virus-related hepatocellular carcinoma risk in Asian population Tumor Biol. 34:3265-3269, doi 10.1007/s13277-013-0899-4
  14. Yin, Y., Feng, L. & Sun, J. (2013) Association between Glutathione S-transferase M 1 null genotype and risk of ovarian cancer: a meta-analysis Tumor Biol. 34:4059-4063, doi 10.1007/s13277-013-0995-5
  15. Xu, JQ., Liu, P., Si, MJ. et al. (2013) MicroRNA-126 inhibits osteosarcoma cells proliferation by targeting Sirt1 Tumor Biol. 34:3871-3877, doi 10.1007/s13277-013-0974-x
  16. Chen, H., Tang, C., Liu, M. et al. (2014) Association of XRCC1 gene single nucleotide polymorphisms and susceptibility to pancreatic cancer in Chinese Tumor Biol. 35:27-32, doi 10.1007/s13277-013-1001-y
  17. Tian, X., Ma, P., Sui, C. et al. (2014) Comprehensive assessment of the association between tumor necrosis factor-alpha G238A polymorphism and liver cancer risk Tumor Biol. 35:103-109, doi 10.1007/s13277-013-1012-8
  18. Li, ZC., Zhang, LM., Wang, HB. et al. (2014) Curcumin inhibits lung cancer progression and metastasis through induction of FOXO1 Tumor Biol. 35:111-116, doi 10.1007/s13277-013-1013-7
  19. Jin, B., Dong, P., Li, K. et al. (2014) Meta-analysis of the association between GSTT1 null genotype and risk of nasopharyngeal carcinoma in Chinese Tumor Biol. 35:345-349, doi 10.1007/s13277-013-1047-x
  20. Sun, HL., Han, B., Zhai, HP. et al. (2014) Association between Glutathione S-transferase M1 null genotype and risk of gallbladder cancer: a meta-analysis Tumor Biol. 35:501-505, doi 10.1007/s13277-013-1070-y
  21. Xu, W., Wang, F., Ying, L. et al. (2014) Association between Glutathione S-transferase M1 null variant and risk of bladder cancer in Chinese Han population Tumor Biol. 35:773-777, doi 10.1007/s13277-013-1105-4
  22. Luo, S., Guo, L., Li, Y. et al. (2014) Vitamin D receptor gene ApaI polymorphism and breast cancer susceptibility: a meta-analysis Tumor Biol. 35:785-790, doi 10.1007/s13277-013-1107-2
  23. Chen, H., Zhou, B., Lan, X. et al. (2014) Association between single nucleotide polymorphisms of OGG1 gene and pancreatic cancer risk in Chinese Han population Tumor Biol. 35:809-813, doi 10.1007/s13277-013-1111-6
  24. Lv, S., Turlova, E., Zhao, S. et al. (2014) Prognostic and clinicopathological significance of survivin expression in bladder cancer patients: a meta-analysis Tumor Biol. 35:1565-1574, doi 10.1007/s13277-013-1216-y
  25. Liu, C., Yin, L., Chen, J. et al. (2014) The apoptotic effect of shikonin on human papillary thyroid carcinoma cells?through mitochondrial pathway Tumor Biol. 35:1791-1798, doi 10.1007/s13277-013-1238-5
  26. Shen, L., Chen, XD. & Zhang, YH. (2014) MicroRNA-128 promotes Proliferation in Osteosarcoma Cells by Down-Regulating PTEN Tumor Biol. 35:2069-2074, doi 10.1007/s13277-013-1274-1
  27. Ma, Z., Guo, W., Gong, T. et al. (2014) CYP1A2 rs762551 polymorphism contributes to risk of lung cancer: a meta-analysis Tumor Biol. 35:2253-2257, doi 10.1007/s13277-013-1298-6
  28. Geng, S., Wang, X., Xu, X. et al. (2014) Steroid receptor coactivator-3 promotes osteosarcoma progression through up-regulation of FoxM1 Tumor Biol. 35:3087-3094, doi 10.1007/s13277-013-1406-7
  29. Cheng, C., Chen, ZQ. & Shi, XT. (2014) MicroRNA-320 inhibits osteosarcoma cells proliferation by directly targeting fatty acid synthase Tumor Biol. 35:4177-4183, doi 10.1007/s13277-013-1546-9
  30. He, G., Chen, G., Chen, W. et al. (2014) Lack of association of XRCC1 rs1799782 genetic polymorphism with risk of pancreatic cancer: A meta-analysis Tumor Biol. 35:4545-4550, doi 10.1007/s13277-013-1598-x
  31. Han, M., Lv, S., Zhang, Y. et al. (2014) The prognosis and clinicopathology of CXCR4 in gastric cancer patients: a meta-analysis Tumor Biol. 35:4589-4597, doi 10.1007/s13277-013-1603-4
  32. Han, S., Cai, Z., Peng, L. et al. (2014) Ployamidoamine dendrimer loposome mediated survivin antisense oligonucleotide inhibits hepatic cancer cell proliferation by inducing apoptosis Tumor Biol. 35:5013-5019, doi 10.1007/s13277-014-1661-2
  33. Wang, L., Chen, Z., Wang, Y. et al. (2014) The association of c.1471G&>A genetic polymorphism in XRCC1 gene with lung cancer susceptibility in Chinese Han population Tumor Biol. 35:5389-5393, doi 10.1007/s13277-014-1702-x
  34. Yao, C., Lv, S., Han, M. et al. (2014) The association of Crk-like adapter protein with poor prognosis in glioma patients Tumor Biol. 35:5695-5700, doi 10.1007/s13277-014-1754-y
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  40. Lu, H., Li, H., Mao, D. et al. (2014) Nrdp1 inhibits growth of colorectal cancer cells by nuclear retention of p27 Tumor Biol. 35:8639-8643, doi 10.1007/s13277-014-2132-5
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  51. Duan, JH. & Fang, L. (2014) MicroRNA-92 promotes gastric cancer cell proliferation and invasion through targeting FXR Tumor Biol. 35:11013-11019, doi 10.1007/s13277-014-2342-x
  52. Li, XD., Zhang, YJ. & Han, JC. (2014) Betulin inhibits lung carcinoma proliferation through activation of AMPK signaling Tumor Biol. 35:11153-11158, doi 10.1007/s13277-014-2426-7
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  69. Liu, M., Zhang, K., Zhao, Y. et al. (2015) Evidence for involvement of steroid receptors and coactivators in neuroepithelial and meningothelial tumors Tumor Biol. 36:3251-3261, doi 10.1007/s13277-014-2954-1
  70. Xu, Y., Lu, Y., Song, J. et al. (2015) Cancer-associated fibroblasts promote renal cell carcinoma progression Tumor Biol. 36:3483-3488, doi 10.1007/s13277-014-2984-8
  71. Guo, Z., Liu, D. & Su, Z. (2015) CIP2A mediates prostate cancer progression via the c-MYC signaling pathway Tumor Biol. 36:3583-3589, doi 10.1007/s13277-014-2995-5
  72. Li, S., Lei, X., Zhang, J. et al. (2015) Insulin-like growth factor 1 promotes growth of gastric cancer by inhibiting foxo1 nuclear retention Tumor Biol. 36:4519-4523, doi 10.1007/s13277-015-3096-9
  73. Guo, Z., Liu, D. & Su, Z. (2015) CIP2A mediates prostate cancer progression via the c-MYC signaling pathway Tumor Biol. 36:4777-4783, doi 10.1007/s13277-015-3129-4
  74. Chen, Y., Tian, Y., Ji, Z. et al. (2015) CC-chemokine receptor 7 is Overexpressed and Correlates with Gowth and Metastasis in Prostate Cancer Tumor Biol. 36:5537-5541, doi 10.1007/s13277-015-3222-8
  75. Liu, H., Li, W., Chen, C. et al. (2015) MiR-335 acts as a potential tumor suppressor miRNA via downregulating ROCK1 expression in hepatocellular carcinoma Tumor Biol. 36:6613-6319, doi 10.1007/s13277-015-3317-2
  76. Chen, B., Hou, Z., Li, C. et al. (2015) MiRNA-494 inhibits metastasis of cervical cancer through Pttg1 Tumor Biol. 36:7143-7149, doi 10.1007/s13277-015-3440-0
  77. Li, R., Shi, X., Ling, F. et al. (2015) MiR-34a suppresses ovarian cancer proliferation and motility by targeting AXL Tumor Biol. 36:7277-7283, doi 10.1007/s13277-015-3445-8
  78. Zhang, Y., Li, A., Peng, W. et al. (2015) Efficient inhibition of growth of metastatic cancer cells after resection of primary colorectal cancer by soluble Flt-1 Tumor Biol. 36:7399-7407, doi 10.1007/s13277-015-3434-y
  79. Jiang, Y., Meng, Q., Qi, J. et al. (2015) MiR-497 promotes metastasis of colorectal cancer cells through Nrdp1 inhibition Tumor Biol. 36:7641-7647, doi 10.1007/s13277-015-3489-9
  80. Zhao, Z., Xi, H., Xu, D. et al. (2015) Transforming growth factor ? receptor signaling restrains growth of pancreatic carcinoma cells Tumor Biol. 36:7711-7716, doi 10.1007/s13277-015-3466-3
  81. Guo, H., Xu, Y. & Fu, Q. (2015) Curcumin inhibits growth of Prostate carcinoma via miR-208-mediated CDKN1A activation Tumor Biol. 36:8511-8517, doi 10.1007/s13277-015-3592-y
  82. Liu, G., Zhu, Z., Lang, F. et al. (2015) Clinical significance of CUL4A in human prostate cancer Tumor Biol. 36:8553-8558, doi 10.1007/s13277-015-3580-2
  83. Zhao, J., Kong, Z., Xu, F. et al. (2015) A role of MMP-14 in the regulation of invasiveness of nasopharyngeal carcinoma Tumor Biol. 36:8609-8615, doi 10.1007/s13277-015-3558-0
  84. Chen, L., Xu, L. & Wang, G. (2015) Regulation of Met-mediated proliferation of thyroid carcinoma cells by miR-449b Tumor Biol. 36:8653-8660, doi 10.1007/s13277-015-3619-4
  85. Du, Y., Wang, Y., Zhang, F. et al. (2015) Regulation of metastasis of bladder cancer cells through WNT signaling pathway Tumor Biol. 36:8839-8844, doi 10.1007/s13277-015-3563-3
  86. Zhang, XT., Zhang, Z., Xin, YN. et al. (2015) Impairment of growth of gastric carcinoma by miR-133-mediated Her-2 inhibition Tumor Biol. 36:8925-8930, doi 10.1007/s13277-015-3637-2
  87. Gong, C., Zhang, Y., Chen, Y. et al. (2015) High expression of ErbB3 binding protein 1 (EBP1) predicts poor prognosis of pancreatic ductal adenocarcinoma (PDAC) Tumor Biol. 36:9189-9199, doi 10.1007/s13277-015-3625-6Date: 16th June 2017As an update to the retraction note, further investigation has revealed that the compromised peer review process was through no fault of the authors.
  88. Ma, X., Li, X., Lu, X. et al. (2015) Interaction between TNFR1 and TNFR2 dominates the clinicopathologic features of human hypopharyneal carcinoma Tumor Biol. 36:9421-9429, doi 10.1007/s13277-015-3684-8
  89. Fang, C., Shen, Y., Qi, P. et al. (2015) Astrocyte elevated gene-1 mediates insulin-like growth factor 1-induced the progression of cardiac myxoma Tumor Biol. 36:9769-9777, doi 10.1007/s13277-015-3739-x
  90. Song, JG., Xie, HH., Li, N. et al. (2015) SUMO-specific protease 6 promotes gastric cancer cells growth via de-SUMOylation of FoxM1 Tumor Biol. 36:9865-9871, doi 10.1007/s13277-015-3737-z
  91. Sun, E., Zhang, W., Wang, L. et al. (2016) Down-regulation of Sphk2 Suppresses Bladder Cancer Progression Tumor Biol. 37:473-478, doi 10.1007/s13277-015-3818-z
  92. Wang, H., Yang, M., Xu, J. et al. (2016) Survivin mRNA-circulating tumor cells are associated with tumor metastasis in prostate cancer Tumor Biol. 37:723-727, doi 10.1007/s13277-015-3812-5
  93. Yan, J., Zhang, Y., Shi, W. et al. (2016) The critical role of HMGA2 in regulation of EMT in epithelial ovarian carcinomas Tumor Biol. 37:823-828, doi 10.1007/s13277-015-3852-x
  94. Niu, H., Zhang, X., Wang, B. et al. (2016) The clinical utility of image-guided iodine-125 seed in patients with unresectable pancreatic cancer Tumor Biol. 37:2219-2223, doi 10.1007/s13277-015-4045-3
  95. Xu, G., Qi, F., Zhang, J. et al. (2016) Overexpression of OCT4 contributes to progression of hepatocellular carcinoma Tumor Biol. 37:4649-4654, doi 10.1007/s13277-015-4285-2
  96. Fan, JY., Yang, Y., Xie, JY. et al. (2016) MicroRNA-144 mediates metabolic shift in ovarian cancer cells by directly targeting Glut1 Tumor Biol. 37:6855-6860, doi 10.1007/s13277-015-4558-9
  97. Pan, J., Lu, F., Xu, H. et al. (2016) Low p21 level is necessary for the suppressive effects of micoRNA-31 on glioma cell migration and invasion Tumor Biol. 37:9663-9670, doi 10.1007/s13277-016-4788-5
  98. Li, J., Song, Z., Wang, Y. et al. (2016) Overexpression of SphK1 enhances cell proliferation and invasion in triple-negative breast cancer via the PI3K/AKT signaling pathway Tumor Biol. 37:10587-10593, doi 10.1007/s13277-016-4954-9
  99. Li, Y., Dong, M., Kong, F. et al. (2015) Octamer transcription factor 1 mediates epithelial-mesenchymal transition in colorectal cancer Tumor Biol. 36:9941-9946, doi 10.1007/s13277-015-3766-7
  100. Li, S., Gao, Y., Ma, W. et al. (2016) Ginsenoside Rh2 inhibits invasiveness of glioblastoma through modulation of VEGF-A Tumor Biol. 37:15477-15482, doi 10.1007/s13277-015-3759-6
  101. Shi, Y., Tan, Y., Zeng, D. et al. (2016) MiR-203 suppression in gastric carcinoma promotes Slug-mediated cancer metastasis Tumor Biol. 37:15483-15488, doi 10.1007/s13277-015-3765-8
  102. Sun, J., Ding, W., Zhi, J. et al. (2016) MiR-200 suppresses metastases of colorectal cancer through ZEB1 Tumor Biol. 37:15501-15507, doi 10.1007/s13277-015-3822-3
  103. Gao, F., Wang, T., Zhang, Z. et al. (2016) Regulation of activating protein-4-associated metastases of non-small cell lung cancer cells by miR-144 Tumor Biol. 37:15535-15541, doi 10.1007/s13277-015-3866-4
  104. Peng, Z., Xu, T., Liao, X. et al. (2016) Effects of radiotherapy on nasopharyngeal carcinoma cell invasiveness Tumor Biol. 37:15559-15566, doi 10.1007/s13277-015-3960-7
  105. Liu, W., An, J., Li, K. et al. (2016) MiR-429 regulates gastric cancer cell invasiveness through ZEB proteins Tumor Biol. 37:15575-15581, doi 10.1007/s13277-015-4094-7
  106. Zhang, Z., Zhou, Q., Miao, Y. et al. (2016) MiR-429 induces apoptosis of glioblastoma cell through Bcl-2 Tumor Biol. 37:15607-15613, doi 10.1007/s13277-015-4291-4
  107. Zhang, Z., Song, X., Feng, X. et al. (2016) Norcantharidin modulates miR-655-regulated SENP6 protein translation to suppresses invasion of glioblastoma cells Tumor Biol. 37:15635-15641, doi 10.1007/s13277-015-4447-2

(出典:Stigbrand, T. Tumor Biol. (2017). https://doi.org/10.1007/s13277-017-5487-6)

 

報道

  1. Science journal retracts 107 research papers by Chinese authors (South China Morning Post 23 April, 2017, 11:45pm, UPDATED 12 June, 2017, 12:53pm):”A major international publisher has retracted 107 research papers by Chinese authors after learning about irregularities in their peer review process. The Springer Nature publishing company said on Thursday the papers were published in the journal Tumor Biology between 2012 and last year. The authors supplied the journal’s editors with made-up contact information of third-party reviewers.”
  2. 撤回107中国论文的国际期刊有幽灵编委(网易 2017-05-20 07:22:11 来源: 澎湃新闻网(上海) )
  3. 中国が学術不正防止に本腰 (エナゴ学術英語アカデミー 2017年5月17日)
  4. 曾撤回中国107篇论文的期刊,如今被SCI除名 (新浪 2017年07月19日 09:23 澎湃新闻)

現代ラボ用語の基礎知識

ラボでは当たり前に使われている言葉でも、一般の人には新鮮に響くことがあるようです。そんな、ラボ特有の言い回しをまとめてみました。(生物系のラボ。随時追加、変更あり)

  1. アクセプト【accept】投稿した論文が受理(掲載許可)されること。「リバイスに1年もかかったけど、やっとアクセプトされたよ!」「おめでとう!」
  2. アクティビティ【activity】いい論文をコンスタントに出している状態。「あのラボはアクティビティが高いね。」
  3. あてうま【当て馬】採用される人が予め決まっている公募の面接に呼ばれる他の候補者のこと。「東○大に面接に呼ばれたんだって?」「どうせ当て馬だと思うけど、しっかり準備して行くよ。」
  4. あとがない【後が無い】①研究職の任期が切れる寸前だが、次の職がまだ決まっていない状態。「この論文、絶対通ってくれないと。俺、後が無いから。」 ②出すジャーナルを下げすぎて、もうこれ以上下げられない状態。 「サイレポにも蹴られて、もう後が無いよ。」「大丈夫、ジャーナルなんて、ほかにいくらでもあるから。」「いや、俺もう、後がないから。」
  5. あれ、どうなった?【あれ、どうなった?】何も考えていないボスが、学生に進捗状況を聞くときに使う、いい加減な言葉。「おい、あれ、どうなった?」「今、実験している最中です。」「おお、そうか!」 「あれ、どうなった?」「あれってなんですか?」「あれだよ、あれ、ほら、その‥。」

  1. いいしごと【いい仕事】雑誌のインパクトファクターが、その雑誌の個々の論文の価値を示すものではないという批判は常に存在するが、現実的なこととして、インパクトファクターの高いジャーナルに出た論文や人を高く評価する傾向が多くの人に見られる。そのため、「いい仕事=いい論文」と、同義語のように用いられることが多い。「これはきっといい仕事になると思うよ。」「彼は凄くいい仕事をしていてね。」
  2. いいとこねらう【いいとこ狙う】トップジャーナルへの掲載を目指すこと。「これなら、いいとこ狙えるんじゃない?」
  3. イエローチップ【yellow tip】ピペットマンで200マイクロリットルまでを測りとるためのチップ。もともと純正のものは黄色だったことから。他社製品であろうと、色が何色であろうと、イエローチップと言えばこのサイズのチップのことを意味する。「昔は、貧乏なラボでは、イエローチップを洗って再利用していたんだぞ。」「昔は、ラボに新しく入って最初の仕事は、イエローチップを(ラックに)詰めることだったんだよ。」「いつの時代だよ?」
  4. いきのこる【生き残る】アカデミアにおいて大学教員などのパーマネントの研究職を得ること。あるいは、任期付きであっても順調に次の職を得るか任期更新が行われ、コンスタントに仕事ができている状態。サバイブする、と同義。「なんとか生き残ることができた。」 「もう自分は生き残れないと思う。」 「今の時代、生き残るだけでも大変だね。」
  5. いちゃもん【イチャモン】投稿論文に対する差読者のコメントの中で、差読者が、実行不可能な実験などを著者に要求してくること。「(査読コメントに目を通した後、)こんなの、イチャモンだよ!(怒)」
  6. いっぱつアクセプト【一発アクセプト】リバイスを経ることなく速やかに投稿論文が受理されること。「ジャーナル下げたら、一発アクセプトだった。」
  7. いわれたことだけ【言われたことだけ】①最近の若者が、言われたことだけしかやらないこと。論文投稿中の研究者が、リバイスの際に、差読者に言われたことだけしかやらないこと。「原稿の修正や追加実験は、言われたことだけにしといたほうがいいよ。」
  8. インパクトファクター【impact factor】雑誌のランキングを決める数値指標で毎年算出される。「PLOS ONEのインパクトファクターって今いくつくらいだっけ?」

  1. うえから【上から】少しでもインパクトファクターの高いジャーナルに論文を出すことを目的として、駄目もとでトップジャーナルからから順番に投稿を試みること。最初にネイチャーやセル、サイエンスのどれかに投稿し、リジェクトされた場合には、同じ出版社の姉妹紙でもう少し通りやすいところや、あるいはインパクトファクターなどを考慮して他の出版社の学術誌に、ランキングを下げながら順にトライしていくこと。 「(この仕事、)どこに出すの?」「上からトライしてみようかな、と。」
  2. うつくしい【美しい】研究者が用いる場合には、美しい女性でも、美しい絵画でもなく、美しい「ストーリー」を持った研究成果を指すことが多い。「今週のネイチャーのあの論文、美しいストーリーだね。」”Beautiful work! Congratulations!”
  3. うぷす【Oops!】オッと。アメリカ帰りの研究者が、何かちょっとした失敗をしたときに思わず発してしまう言葉。英語がさほどしゃべれるようになっていなくても、感情を表す言葉だけは、なぜか口をついて出てくる。ただし、発音は日本語化している。「うっぷす。(試薬を)入れる量、間違えた!」

  1. えいぶんこうせい【英文校正】論文原稿の中に、ネイティブに意味が取れない箇所がないかチェックすること。「違う意味に直されちゃったよ。」「誤解される表現だったんじゃない?」
  2. エディターキック【editor kick】査読にまわされずに、編集者や編集部の判断で蹴られること。「だめもとでネイチャーに出したら、あっさりエディターキックを食らった。」
  3. エネルギー【energy】研究を行なうために必要な情熱やエネルギーのこと。「ボスと話をすると、エネルギーを吸い取られちゃうなあ。」
  4. エビデンス【evidence】①科学的主張を裏付ける実験結果のこと。②相手を論破する目的で使われる、科学的な根拠があるかのように思わせるための言葉。「ひろゆきさん、こちらにはエビデンスがあるんです。」(サントリー)「エビデンスとは、体脂肪を減らすのを助けるという保健の用途に関する表示の許可を得る再に根拠としたヒト試験結果を指します。」(サントリー)
  5. エラーバー【error bar】平均値を表す棒グラフなどにおいて、標準誤差や標準偏差などを示した線分のこと。通常は、統計処理ソフトで自動的に計算・描画が行なわれる。例外的に、東京大学医学部においてはエラーバーの作成は手作業で行なわれるのが通常である(出典)。「エラーバー、もっと短くならないの?」
  6. えぬ【n】実験サンプルの例数。「nを増やせば、有意差出るかも。」
  7. エタチン【エタ沈】エタノール沈殿の略。DNAの精製過程で、塩とエタノールの混合液中でDNAを沈殿させるステップ。「行こうよ。エタ沈で止めておけばいいじゃん。」
  8. エッペン【Eppendorf tube】エッペンドルフチューブの略。生物系のラボで最も多用される1.5mlチューブのこと。本来はエッペンドルフ社の製品を指すが、高価なため安価な他社製品を使うラボが多い。しかし、どの会社の製品であっても1.5mlチューブのことをエッペンと呼ぶことが通常になっている。「エッペンちょっと分けてもらっていい?」「エッペンなくなりかけているから、次、注文しておいて。」「このラボ、エッペン、エッペンドルフのを使ってるんだ?金持ちだね。」

  1. おかね【お金】研究費のこと。「あのラボはお金がないから、(そこに進学するのは)やめといたほうがいいよ。」 「今年はお金があまりない。」 「金持ちのラボ」
  2. おけしょう【お化粧】一般的な意味は、女性(最近は男性も)が粉末や液体など様々な化学物質を顔などの皮膚表面に付着させることにより、強調すべき顔のパーツを強調し、強調したくない部分を目立たなくするなど、自分の見栄えを良くする行為のことである。そこから転じて、画像データなどでストーリーに合わない部分を隠したり、目立たなくさせたり、また、見せたい部分だけを強調するなどして論文の図を作成する行為。「あれはほんのお化粧の範疇であり、データ捏造にはあたらない。」
  3. おしこむ【押し込む】権威のある研究者が、出来の悪い(=論文業績が足りない)部下の研究者を、無理やりどこかの大学のパーマネント職に就けてしまうこと。「最近は状況が厳しすぎて、昔みたいにどこかに押し込むこともできなくなった。」(想像)
  4. おちる【落ちる】①大学教員公募に落ちること。「今回もまた落ちた。」 申請していた研究費が審査の結果、不採択になること。「今年もまた落ちた。」
  5. オーディナリーリサーチャーズ【Ordinary_researchers】「普通の研究者たち」。東京大学医学部および東京大学分子細胞生物学研究所の研究不正疑惑を2016年8月に告発した研究者たちが、匿名で告発を行なう際に名乗ったニックネーム。
  6. おとす【落とす】投稿するジャーナルのランクを下げること。「これ以上落としたくない。」
  7. オネストエラー【honest error】うっかりミス。または、データ捏造を誤魔化すための見え透いた言い訳。「指摘された論文の図に関してですが、すべてオネストエラーであり、雑誌編集部に修正を依頼しております。」
  8. おもいつく【思い付く】何か新しいアイデアが自分の頭の中に浮かぶこと。または、部下からの提案を却下してしばらく経ったあとで、そのアイデアがボスの頭の中で想起されること。
  9. オリジナルデータ【original data】論文の図表のもととなる、観察や測定によって得られた数値や、画像などの生データ。通常は論文の数値と一致するが、東大医においてはほとんど一致しない。

  1. カウントする【countする】論文業績として評価する数に入れること。「ファーストじゃないとカウントされないよ。」 「理研BSIでは、NEURON以上じゃないとカウントされないって聞いたけど、ホント?」
  2. かえってくる【返ってくる】投稿していた論文が、査読を終えて雑誌編集部から返されてくること。「論文どうだった?」「まだ返ってこない。」「遅いね。」
  3. かえる【帰る】留学先から帰国して日本で職を得ること。または、海外でPIの職についていた人が、日本にポジションを得て帰国すること。「日本に帰りたいけど、職がない。」 「ハーバードの●●先生、日本に帰ってたんだ?知らなかった。」
  4. かきました【書きました】論文草稿や研究費の申請書を書けたと思っている学生が返事に使う言葉。日本語の文章であっても、主部と述部の対応がなっていなかったり、英語の場合には中学生レベルの文法の間違いやスペルミスのオンパレードであったりと、想像を絶するレベルで、全く書けていないことが多い。本人の言葉を鵜呑みにせず、一刻も早く見せてもらってチェックすることが重要である。「書いた?」「書きました!」
  5. がくせい【学生】通常の日本語では大学生のことを指す言葉だが、学部学生がいない研究環境においては、大学院生のことを指す。 「最近の学生は研究一辺倒じゃなくて、プライベートな時間もしっかり確保する人が多いんだね。」
  6. がくちょうのけんげん【学長の権限】研究不正を告発した教員を逆に解雇したり、気に入らない教員の雇用延長を取り消す力。また、白日の下に晒され、誰がどう見ても明らかとしか言いようのない研究不正を揉み消す力。「最近あちこちの大学で起きていることをみれば、学長の権限強化が非常に危険なことは明らかだと思う。」
  7. かけんひ【科研費】科学研究費補助金の略称。「科研費の締め切りっていつだっけ?」「そろそろ科研費、書き始めないと。」「今年、科研費が一つも獲れなかった。」
  8. かせつ【仮説】研究の対象としている自然現象に関して、最も合理的と思われる説明を”仮”に設定したもの。多くの科学研究においては、この仮説の正しさを検証することを目的として、実験が行なわれる。いわば、研究の芯となる部分。本来、大学院生を含めた研究者一人一人が、自分が現在行なっている研究に関する仮説を持っていて然るべきであるが、実際には、仮説なしに研究生活を送っている人が相当数存在する。仮説不在の研究は、研究目的が曖昧になり、しばしば迷走し、何年経っても論文としてまとまらない恐れがある。また、労働集約型ラボにおいては、そもそも研究室全体に仮説不在のことがある。現実的には、執筆の段階になってから、論文をうまく構成する都合上、実験結果に合わせて仮説が立てられることもある。仮説検証型ではないタイプの科学研究も存在するが、そのような場合でも、「仮説」の意味を広く捉えれば、何らかの意味でそこに仮説が存在している(と、個人的には考えている)。「TESTABLEでないものは、仮説とは呼ばないよ。」
  9. ガチ【ガチ】大学教員公募において、候補者が予め決まっておらず、応募者の中での真剣勝負になること。「この公募ってガチかなぁ?」「ガチ公募なんて、そうそうないよ。」
  10. がんばんなきゃだめだよ【頑張んなきゃ駄目だよ】ボスが大学院生を叱咤激励するときに使う言葉。何をどう頑張れば良い実験結果を出せるのかがわからず途方に暮れている大学院生にとっては、このような励まされ方はあまりうれしくない。「頑張んなきゃ駄目だよ!」「はぁ。」
  11. かく【書く】①論文の原稿を書くこと。「データもたまってきたし、そろそろ書き始めよっかな。」  論文を出すこと。「最近、書いてないのでやばい。」

  1. キムワイプ【Kimwipe】ラボ内で最も普通に使われている「ちり紙」みたいなもの。拭いたり、吸ったり、あらゆる実験用途に使われる。もちろん、家庭で使われるちり紙よりもずっと高価。「こら、キムワイプで鼻かむな!」
  2. きょうはきげんがいい【今日は機嫌がいい】ボスの機嫌が良い日であること。感情の振れが激しく、独裁者として振舞うボスの下で働く者にとって、日々変化するボスの機嫌の状態を把握しておくことは、仕事のストレスを最小化するうえで大変重要である。そのため、ボスの機嫌の状態に関して、ラボ内で緊密に情報交換が行なわれるのが常である。「ボス、今、鼻歌うたってなかった?」「うん。今日は、かなり機嫌がいいよね。」「頼みごとを切り出すなら今だよ。」
  3. ギルソン【Gilson】ギルソン社のピペットマンのこと。ピペットマン(←商品名)のシェアが余りにも大きいため、どの会社の製品であってもマイクロピペットのことはピペットマンと呼ばれる。そこで、「ギルソンのピペットマン」であることを明示するために使われる言葉。「このラボ、(ピペットマンが)全部ギルソンなんだ?金持ちだね。」「ギルソンは堅いから、自分はこっち(Finnpipette)のほうが好きなんだよね。」

  1. グレー【gray(米) grey(英)】研究不正を「クロ」、不正のない実験・研究を「シロ」としたときに、好ましくないが不正とまではいえないような行為をグレーと呼ぶことがある。また、新聞などのメディアは断定的な表現を避ける意図で、限りなくクロに近いものであっても、単にグレーと呼ぶことがある。実際には、グレーゾーンに、万人が納得するようなシロクロの境界を引くことは難しい。「研究って、どうしてもグレーな部分ってあるよね。」「あの論文は、ちょっとグレーじゃない?」
  2. クレジット【credit】その人がその研究をしたという評価、仕事に対する貢献度を認めること。研究成果を論文発表するときには、複数の著者場合の並び順や、コレスポンディングオーサーになるかどうかにより、クレジットの度合いが表される。また、論文執筆において他人の研究成果を正しく引用することは、その人の貢献を認めて正統なクレジットを与えているということになる。「共同研究の場合、クレジットをどう分け合うかが難しい。」「共同研究者にクレジットを全部持っていかれた。」「共同研究は歓迎だけど、クレジットはちゃんと欲しい。」

  1. けられる【蹴られる】論文がリジェクトされること。「ネイチャーに蹴られた。」
  2. けんきゅうをやめる【研究を辞める】アカデミアの研究職を辞めること。民間などで研究以外の職に就いたり、アカデミアの中でもURAなど事務系の研究支援職に転ずることが多い。「彼、研究辞めちゃったんだって?」 「君が研究を辞めるなんて、もったいないよ。」
  3. けんきゅうふせい【研究不正】①わかりやすく言えば、実験ノートが存在しないこと、または、実験ノートが提出できないこと。捏造(fabrication)、改竄(falsification)、盗用(plagiarism)の3つをまとめて、研究不正(research misconduct)とする定義が一般的(参照:文科省)。実験はしたが期待した有意差が出なかったときにエラーバーを短く見せかけて有意差があったかのようにする行為は、文科省の定義では、「改竄」になるが、有意差をでっちあげているわけだから一般的な言葉遣いでの”捏造”であり、「捏造」と「改竄」を厳密に分けることには意味がない。「実験ノートを出さない人は、研究不正をしていると見なします。」(参考)「やっぱり科学における犯罪ですよね、不正は。」(2008年分生シンポ記録PDF) ②〔東大・医〕定義されない。存在しない。「不正行為はない」(参考

  1. コネ【connection】大学教員になるときに(しばしば)必要とされる、研究者(採用側)と研究者(応募者)との間の人間的な強い繋がり。「公募に出しても、呼ばれもしないんです。」「コネがないとねぇ。」
  2. コピペ【copy & paste】コピーアンドペーストを縮めた言い方。一つのアプリケーションで対象物をコピーし、別のあるいは同一のアプリケーションでそれを貼り付ける行為。例えば、ウェブブラウザ上でNIHのウェブサイトの文章をコピーし、マイクロソフトワード上で書きかけのD論に貼り付けるなどすれば、非常に効率よく博士論文をでっちあげることができる。別の使い方として、図1のゲルの写真のバンドの一部をコピーし、図2や図3、図4のゲルの写真にペーストすれば、簡単に複数データを作り出すことができるため、実験をせずに論文を作成できる。東京大学分子細胞生物学研究所の一部のラボでは論文量産にあたってこのテクニックが多用されていた。コピペの応用範囲は思ったよりも広く、棒グラフのエラーバーのコピペもまた実験データ量産に有効で、東京大学医学部の研究者らがそれを実践していたことが2016年8月に明らかとなり、世間を驚嘆させた(詳細)。「コピペは駄目だぞ!」「コピペは文化だという大学もあるらしいw。」「エラーバーまでコピペしちゃうという発想は、普通の研究者の頭じゃ絶対に出てこないよね。」
  3. ごりおし【ゴリ押し】大御所の研究者が、ペーペーのエディターに、権威をもってして論文を通させること。雑誌社に雇用されている編集者は多少の研究経験の後すぐに編集者になっている場合もあり、このような力関係のアンバランスが生じる恐れがある(と個人的に想像している)。「なぜこれがネイチャー?」「ゴリ押ししたんじゃないの?」
  4. コレスポ【Corresponding author】コレスポンディングオーサー(責任著者)を短く縮めた言い方。文字通りの意味は編集部とやりとりをする著者のことだが、通常は研究代表者で、研究の全責任を負う人になる。「この仕事は全部自分の研究費でやったし、論文も全部自分で書いたのだから、コレスポ取らせてほしいよね。」
  5. こんせぷちゅあるあどばんす【conceptual advance】研究成果が、既成の概念の変更を迫るくらいに革新的であること。トップジャーナルには必須とされ、これがないとリジェクトされる理由になる。「コンセプチュアル・アドバンスがないと、ネイチャーなんて通りっこないよ。」”The paper does not provide the conceptual advance needed for publication in Science.” “Manuscripts may be rejected because they represent a relatively small conceptual advance on our present state of knowledge.” “A referee has raised major conceptual concerns about the advance your findings represent.”
  6. コンタミ【Contamination】細胞を培養しているときに、酵母やカビ、雑菌がシャーレの中に混入して繁殖してしまうこと。または、生きものや試薬に関して、本来あるべきでないものが、混じってきてしまうこと。「コンタミさせないように、注意しろよ。」 「コンタミで、培養細胞を駄目にした。」  「きっと、RNaseがコンタミしてたんじゃないの?」
  7. コントロール【control】対照実験のこと。ネガティブコントロールやポジティブコントロールのこと。「コントロールが甘いと論文にならないよ。」

  1. さ【差】実験群と対照群の間でみられる有意差のこと。「なかなか差が出せなくて苦労してる。」 「ところであの実験、差は出たの?」 「残念、差が出なかった。」
  2. サイエンス【Science】①アメリカの学術誌でネイチャーと並んで最も権威があるジャーナルとされる。研究者が考える理想的な科学研究の在り方。「そんなの、サイエンスじゃないよ。」
  3. さいげんされた【再現された】データ捏造などの論文不正を疑われた著者が、実験をやり直して論文の主張どおりの実験結果を見せることにより、不正行為があったかどうかをウヤムヤにするときに使う常套句。当たり前のことだが、仮に実験結果が再現されたとしても、それは最初の実験に不正行為がなかったことの証明にはならない。「指摘のあった論文の図に関しては、残念ながら実験ノートの存在を確認できませんでした。しかしながら、実験をやり直したところ論文と同様の結果が得られましたので、不正行為はなかったものと考えております。」

  4. さいげんできない【再現できない】トップラボに留学した日本人ポスドクがしばしば陥る罠。そのラボでセル、サイエンス、ネイチャーなどのトップジャーナルに論文を出したポスドクのあとを引き継ぐ研究テーマを任されたにも拘らず、その論文のメインデータが自分の手では再現できないこと。「実はあの論文、再現できないんだよね‥。」

  5. サイレポ【Scientific Reports】サイエンティフィックリポーツは、ネイチャーを出版しているのと同じ出版社によるオープンアクセスジャーナルで、掲載に係る審査において研究意義の大きさを問わないという特色がある。また、掲載料(ライセンス料)が比較的高額なため、お金を出せば誰でも掲載できる雑誌でしょ?という誤解をする人がたまにいる。ネイチャーの姉妹紙の中で最も掲載が容易であることは間違いない。 「研究費いっぱい貰っているくせに、サイレポにばかり論文出してるラボってどうなの?」
  6. さちる【飽和る】saturateするという英語から。蛍光画像取得時などにおいて、シグナル強度が強い部分では、測定された値との直線性が失われ、値の伸びが飽和状態にあること。「GFPの発現が強すぎて、この部分、さちってるね。」  「8ビットじゃなくて16ビットで画像取得しないと、さちっちゃうよ。」
  7. さんい【3位】3位とは、大阪大学のことである。(編注) マグロでなら日本一の大学と豪語する近畿大学の広告戦略を是非見習ってほしい。「3位じゃダメなんです。」(阪大)「マグロ大学って言うてるヤツ、誰や?」(近畿大学
  8. さんかげつ【三ヶ月】投稿論文がREVISIONとなった場合に著者に与えられる期間は3ヶ月(90日)であることが多い。

  1. シーエヌエス【CNS】セル(Cell)、ネイチャー(Nature)、サイエンス(Science)という生命科学分野のトップジャーナル3つをまとめた呼称。「CNSに論文があっても、職をとるのは難しい。」
  2. じだいがよかった【時代が良かった】古き良き時代に、あまり論文業績がなくても大学教員(パーマネント)になれた人が、現在の暗澹たるジョブマーケットの状態を目にして口にする安堵の言葉。「いやぁ、自分はラッキーだった。まだ、時代が良かったから。今だったら、絶対に生き残れていない。」
  3. じっけんノート【実験ノート】研究者が実験を行なう際に実験内容すなわち、実験日、実験目的、実験条件、実験手順、実験結果、考察などを逐次記録したノートのこと。〔東大・医〕定義されない。
  4. じぶんもそれをかんがえていた【自分もそれを考えていた】上の立場の人間が、研究のクレジットを奪取しようとして意図的に、あるいは無意識に発する言葉。「先輩、こんな実験やってみたら結構面白いことになるんじゃないかと思ったんですけど?」「あ、それ自分も考えていたんだよね。どう?やってみない?」「‥‥(誰の研究だと思ってやがんでぃ。。)」
  5. しめきり【締め切り】原稿を書き上げて、編集者に送ることが期待されている最終的なタイミング。または、原稿を書き始めるきっかけとなる最初のタイミング。「ねえ、原稿を依頼されているのがあるんだけど、僕は忙しいから、君、書かない?」「締め切りはいつですか?」「一応、昨日までなんだけど。」「‥‥。」
  6. しょく【職】パーマネントの職。またはテニュアトラックの職。ジョブ。 「職が見つからない。」
  7. しょくさがし【職探し】パーマネントの職、またはテニュアトラックの職を探すこと。 「職探し、うまくいってる?」 「いやぁ、なかなか、難しいです。」
  8. ジャーナル【journal】①学術誌のこと。「今の仕事は、どこのジャーナルに出すの?」 ジャーナルクラブ(学術雑誌に掲載された論文をひとつ選んで、ラボのみんなで読む会合)のこと。「今日ってジャーナルの日だっけ?」「今週のジャーナル、俺当たってるんだけど、論文何にしよう?」
  9. ジョブ【job】職に同じ。
  10. しょくをとる【職をとる】パーマネントの職やテニュアトラックの職、すなわちPIの職に就くこと。「彼は職が取れなかったので、研究を辞めた。」

  1. スクープ【scoop】良い実験結果に関する情報を競合する研究者が手に入れて、先にその実験結果に関する論文を出すこと。「プレプリントサーバーに出して、スクープされたりしないの?」
  2. ストーリー【story】論文において、実験データに基づき、論理的に一貫性があるように構成された一連の主張のこと。「ストーリーありきの論文。」「あのラボは、ストーリーに合わないデータを出しても教授が絶対に認めないから、不正が起きたんだよ。」「今やってる実験の結果次第でストーリーが変わってしまうので、結果を知るのが恐い。」「なかなかいいストーリーにならなくて、苦労している。」
  3. すぺーすがない【スペースがない】エディターが論文をリジェクトするときの定番の表現。電子ジャーナル全盛の時代になって、あまり見かけなくなったような気がする。デートに誘ったときに返ってくる言葉、「忙しくて時間がないの。ゴメンね。」と同じようなもの(だと個人的には思う)。
  4. すべてはつながってくる【全ては繋がってくる】①世の中における真理の一つ。“You can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future.” (Steve Jobs)  ラボのメインの仕事ではない研究テーマや、メインストーリーから外れる実験を学生に無理強いするときにボスが使う言葉。「全ては繋がって来るんだよ!」「‥」

  1. そうじ【掃除】研究費申請書や論文が書けなくて煮詰まっているボスが突然始める生産的な作業。「先生が急に教授室の中のそうじ始めたよ。」「だいぶ煮詰まってんだね。」

  1. たからくじみたい【宝くじみたい】大学教員公募で一つのポジションに数百人の応募者が殺到して、ほとんど当たる可能性がない状態。実際には、一つの当たりくじが特定の人に既に配布済みである(ことが多い)点で、宝くじとは異なる(自分の個人的な見解)。「最近の若い人(=研究者)は本当に可哀想だと思うよ。大学のポジションが少なすぎて、(ほとんど当たることのない)宝くじみたいな状態になっているから。」
  2. だす【出す】①論文を投稿すること。「(今書いている論文は)どこに出すの?」「もうどこかに出したの?」 ②論文発表すること。 「最近、出してないなあ。」 大学教員公募に応募すること。「君は今、どこか、出してる?」「とりあえず、出し続けるしかないですかねぇ。」
  3. たたかう【戦う】研究者が戦う相手といえば、それはエディターやレビューアーのことである。戦いは、リジェクトのメールを受け取った瞬間から始まる。エディターキックの場合には、査読に回すようエディターにアピールする。良いレビューが得られずにリジェクトされた場合には、レビューアーのコメントに対して反論する。反論のやりかたは、コメントが誤解に基づく場合にはそれを指摘し、また、反駁するために追加実験が必要な場合にはそれを行ない、その実験結果を根拠に反論したりする。「論文どうなった?」「蹴られたよ。」「戦わないんだ?」「もう、(学位の締め切りに間に合わせるためには、査読や論文受理までのプロセスが)速いジャーナルに出すしかないと思うんだよね。」
  4. たんじゅんか【単純化】(ストーリーに合わない実験データを無視することにより)ストーリーをシンプルにして差読者が理解しやすい論文構成にし、トップジャーナルに通る可能性を高める行為。個人的にはどうかと思う。「ちょっと単純化しすぎじゃない?」

  1. つうじょう【通常】①普通のことが行なわれているさま。 〔東大〕異常なことが行なわれているさま。注)Ordinary_Researchersの告発に答えて、東京大学は、エラーバーを手作業でいじって出鱈目な図を作成することが医・生命科学の研究分野においては「通常」という見解を出した。しかしながら、(東大医学部に足を踏み入れたことがない自分が知る限り、)エラーバーを手作業でいじる操作は、論文作成において決して一般的ではない。よって、東大のいう「通常」は、一般的な日本語での「異常」に対応すると考えられる。
  2. つかいすて【使い捨て】①ピペットマンのチップ、エッペン、PCRチューブ、細胞培養用のディッシュやプレート、コーニング、ファルコン、スライドガラス、カバーガラス、保護手袋など、ディスポーザブルな器具や製品のこと。「それは使い捨てだから、プラスチックのほう(のゴミ箱)に捨ててくれる?」
    任期付きポジションで働く研究者・大学教員の大部分のこと。「日本の研究力が急速に落ちてきてるんだって!」「これだけ研究者を使い捨てにしているんだから、当然じゃないの?」[参考] 「成果と連動しない任期制度は人の使い捨てにほかならない。」[参考] 「ポスドクが使い捨てにされる現状は、どう考えても異常。」[参考] 「プロジェクト研究のような期限付き資金で大学に雇用された研究者は、プロジェクトの終了とともに使い捨てられる。」[参考] 「研究を支えている若手研究者が使い捨てにされる一方、その成果を享受する立場の教授だけは研究の世界を末永く生き続ける。」[参考]
    (特に、雇い止めを強行する大学に勤務する)事務職員、研究補助職員(ラボ・テクニシャン)のこと。
    (特に、雇い止めを強行する大学に勤務する)非常勤講師のこと。「日本の大学は非常勤講師を使い捨てるブラック大学」 [参考]

  1. でぃすくりぷてぃぶ【descriptive】自然現象を観察し記載しただけで、その現象を作り出しているメカニズムに迫れていない研究。それ自体は決して悪いことではないが、トップジャーナルに投稿した論文が却下されるときの理由としては、しばしば使われる表現。descriptiveに対する言葉として、mechanisticがある。「今のところまだディスクリプティブだからなあ(メカニスティックなところまで踏み込めていないので、現状だといいジャーナルを狙うのが難しい)。」
  2. でぃーろん【D論】博士論文のこと。「D論、書いてる?」「D論、間に合わない。。」
  3. でき【出来】大学教員公募における出来レースのこと。「ねえ、JREC-INに東工大の准教授の募集が出てたよ!」「どうせ出来だよ。」
  4. できました【出来ました】出来たと思っている学生が返事に使う言葉。実際にはまったく出来ていないことが多い。本人の言葉で判断せず、実験結果や生データをチェックすることが非常に重要である。「出来た?」「出来ました!」
  5. てにゅあとらっくせいど【テニュアトラック制度】①若手研究者がまず任期付の雇用形態で自立した研究者として採用され、数年後に審査により終身もしくは定年制の職(テニュアポスト)を得る仕組み。②一般的なテニュアトラック制度ではない東北大学テニュアトラック制度のこと。(参照記事
  6. でる【出る】論文が受理されること。学術誌に論文が掲載されること。「学会でしゃべってた仕事、どこに出たの?」「あの研究室は論文出てるよね。」

  1. とうだいいがくぶ【東大医学部】(東大の発表に基づき)以下に述べる5個の性質を持つ実体を「東大医学部」と定義する。
    1)研究室から発表された論文の図に示されるデータと、オリジナルデータ(実験で得られる生データ)とはほとんど一致しないこと。(そのような論文を出すラボが組織内に存在すること)
    2)論文の図作成にあたり、数値データをグラフにする際に、まずマイクロソフトエクセルを用いてグラフを描くこと。
    3)エクセルで描いたグラフは、必ずコピペによりマイクロソフトパワーポイント(パワポ)やアドビイラストレーター(イラレ)など別のアプリケーション上に移し変えること。
    4)パワポやイラレ上に移されたグラフはそのまま論文の図に使用することはせず、かならず、X軸、Y軸、棒グラフ、エラーバーを手作業でなぞる(トレース)ことにより、手書きのグラフとすること。このとき、オリジナルデータとの一致を消失せしめること。
    5)論文の図で示された値がオリジナルデータとどれほど一致していなくても、不正調査委員会、大学執行部、研究資金配分機関、監督省庁からは研究不正と認定されないこと。
  2. とおる【通る】論文が受理されること。「ネイチャー通ったんだ、おめでとう!」
  3. どうてい【同定】ある働きを持つ物質を特定すること。 「アルツハイマー病の原因遺伝子のひとつが同定された。」
  4. とうほくだいこうぶん【東北大構文】①AはAではないという構文のこと。政治家・小泉進次郎氏の進次郎構文”AはAである”と対比されることが多い。「東北大学テニュアトラック制度は、一般的なテニュアトラック制度ではない」(東北大学理事・副学長)(参考
  5. どう?【どう?】ボスが大学院生に、良い実験結果が出たかどうかを聞くときに使うことば。「最近、どう?」「いやーっ、なかなか難しくて。」
  6. とくめいエー【匿名A】画像類似論文88報(他での指摘も含めれば111報)をインターネット上で匿名で指摘した人物のこと。(参考
  7. どこ?【何処?】普段まったく実験しない教授が何を思いついたのか急に実験を始めたときに、試薬の場所がわからないため、近くの研究員に保管場所を尋ねるときに使われる言葉。「ねえ、コンピテントセルって何処だっけ?」
  8. どりょくしょう【努力賞】卒業論文(学士号)や修士号は、ネガティブデータしか出なくても、すなわち、学術誌への論文発表ができなくても、取れるという意味。「修士までは努力賞だけど、博士は違うぞ。」

  1. なぜこれがねいちゃー?【何故これがNature?】自分はいい研究をしていると自惚れている、思い込みの激しい研究者が、毎週木曜日に発する、負け惜しみの言葉。ちなみに木曜日は週刊誌Natureの発売(刊行)日である。ネイチャーに掲載される論文は、話題性があったり、ほんとうにいい研究成果であったり、一見凡庸な実験データであっても新しい視点から解釈されていてストーリーのまとめ方やライティングがうまかったり(要するに、見せ方、売り方がうまい)、何かしらアクセプトされるだけの理由がある(と個人的には思っている)。「なぜ、この論文がネイチャーなんだろう?」「うちの論文なんて、レビューにすら回らなかったのに。」「(著者が)エディターとお友達なんじゃないの?」「大御所のところからは出やすくて、いいよね。」
  2. なぜやっていない?【何故、やっていない?】論文をまとめる段階になって、ストーリーを構成する上で必要な実験データが足りないことがわかったときにボスが発する言葉。「こんなの、必要になることがわかりきっていた実験なのに、なぜ、やっていないんだ?」「‥‥(そんな実験やるだけ無駄だから止めろと言ったのはボスなんだけどなぁ。。)」
  3. ななえた【7エタ】ラボで滅菌を目的として多用される、70%エタノールのことらしい。自分は使ったことも、周りで使っているのを聞いたこともないが。「7エタで ラベルが消えた 君の名は?」(研究者川柳「川柳 in the ラボ2017」より)

  1. ネイチャー【Nature】①最高の権威があるとされる学術雑誌の一つ。ちょっと良さげな実験結果を出した学生をおだててるために、お調子者のボスが使う言葉。「おー、すごいねー。ネイチャーいけるよ!」「これ、ネイチャーだよ、ネイチャー!」
  2. ネガコン【negative control】シグナルが出ないことが期待されるように実験条件を設定した、対照実験のこと。「しまった、ネガコン置くの忘れた。」
  3. ねつぞう【捏造】実験していない(実験ノートがない、実験ノートに記述がない)のに、実験データを存在せしめること。「今の大学院は研究するところではない 捏造するところだ こうなるはずだ』『こう応用できるはずだ』『役に立たないことはするな』とボスから言われる場所、それが今の大学 例えば、捏造の追試だとしてもこれがお前の仕事だ。誇りを持てよ。誇りをもてないお前は不純だ』と私は言われた。誇りを持ち私は頑張った。スクリーニングで使えたはずの系がなぜシングルクローンで上手くいかないのか?プライマーがなぜ2つともセンス鎖なのか? 同じ形の図の縦軸がなぜ概念的に全く違うのか? 疑問は沢山あったが頑張った 数年後、大型予算が切り替わり、私は捨てられた 『君はネガティブだ。もう手に負えない。勝手にしろ』 ネガティブなのは前任者のデータだろ。その後、共に苦しんだ同僚が一人自殺した。」(匿名A)
  4. ねばる【粘る】投稿論文に対する差読者からの否定的な評価を覆し、アクセプトを勝取るために、反論を試みたり、忍耐強く何度ものリバイスを繰り返すこと。「リジェクトされてすぐに諦めたけど、もうちょっと粘ってみればよかった。」

  1. ノンスペ【non-specific】非特異的な効果による実験結果。「この一番濃いバンドは、ノンスペじゃないの?」
  2. のーととらなくてだいじょうぶ?【ノート取らなくて大丈夫?】学生に実験の手順を教えているときに、メモを取らないでも全部頭に入るんだ、すごい、この学生はかなり優秀に違いないと思いながら説明し終えたところ、いざ学生にやってもらおうとすると一人では何もできず、説明したことをもう一度全部聞かれて脱力させられることがあるため、メモを取らずに聞こうとする学生に対しては、予め一言声をかけておいたほうがよいと思われるフレーズ。

  1. はかせ【博士】博士号のこと。「このままだと、博士とれそうにない。」
  2. ばかやろう!【馬鹿野郎!】かつて、ボスが学生を励ますために用いられた言葉。現在では、アカデミックハラスメントになる恐れがあるため、この言葉の使用は推奨されない。
  3. パブリケーション【publication】論文業績のこと。「彼は、パブリケーションがいい。」

  1. ぴーあい【PI】Principal Investigator 研究室の主宰者、研究代表者。教授や准教授。テニュアトラック助教がPIになることもある。PI染色と言う場合のPIはpropidium iodideという、核酸を染める色素のこと。 「金沢大でテニュア・トラック助教を募集してたね。」「それって、PI?」
  2. ピーせん【P-1000】ギルソン社のピペットマンのシリーズで1000マイクロリットルまでの容量を扱うためのモデル。または、他社製品の同様のモデル。「P-1000借してもらっていい?」
  3. ひっかかる【引っ掛かる】ランクを下げたジャーナルに論文を投稿した結果、その雑誌に掲載を受理されること。「サイレポに何とか引っ掛かって良かった。」
  4. ひっかける【引っ掛ける】よそのラボに先を越されないうちに、論文を投稿しておくこと。同じジャーナルであれば、よそのグループからの同じ内容の論文が掲載されたとしても、それ以前に投稿していた場合には「同時」とみなしてもらえることが多いことから。「どこか(のジャーナル)にひっかけておかないと。よそに出されたらお終いだからな。」
  5. ひとのことにかまっているばあいではない【人のことにかまっている場合ではない】任期つきの教員が、自分が生き残ることに精一杯で、大学院生の研究の指導を行うだけの精神的な余裕、時間的な余裕がないこと。「もともと、指導していた学生の仕事だったのに、結果が出はじめたとたん、助教の先生がテーマを自分のものにしちゃって、ファーストで論文を書いて出しちゃったらしいよ。」「任期付きだから、人のことにかまっている場合ではないんじゃない?」「あの助教の先生、いつも自分の実験で忙しそうにしていて、ちょっと、学生の面倒見が悪くない?」「任期付きだから、人のことにかまっている場合ではないんじゃない?」
  6. ピーにじゅう【P-20】ギルソン社のピペットマンのシリーズで20マイクロリットルまでの容量を扱うためのモデル。または、他社製品の同様のモデル。P-20,P-200,P-1000の3モデルがラボで最もよく使われ、実験を遂行するための必須アイテムといえる。ピペットマンは高価なため、P-2やP-10が無い場合には、1マイクロリットルであってもP-20で代用することが多い。「P-20ちょっと借りていい?」「P-2が必要なんだけど、ボスが買ってくれない。」「P-10も、あると便利なんだけどなぁ。」
  7. ピーにひゃく【P-200】ギルソン社のピペットマンのシリーズで200マイクロリットルまでの容量を扱うためのモデル。または、他社製品の同様のモデル。「P-200借りるね。」
  8. ピペットマン【Pipetman】ギルソン社のマイクロピペット(溶液をマイクロリットル吸入、排出できる精巧なピペット)の商品名。あまりにも普及しているため、他社製品であっても、マイクロピペットのことはピペットマンと呼ばれることが多い。「ちょっと、ピペットマン借りていい?」「液吸いすぎて、ピペットマンの中に入っちゃった。」「今度からフィルター付きのチップを使ったら?」
  9. ひょうしだけ【表紙だけ】時代錯誤も甚だしい教授が、科研費申請書や博士論文の所内締め切り日に、とりあえず表紙だけ出しておけばいいと考えている場合に、発せられる言葉。「そんなの、表紙だけ出しとけばいいんだよ。」「‥‥」
  10. ひょうじゅんごさ【標準誤差】棒グラフにエラーバーをつけるときに使う短いほうのやつ。「標準偏差だとエラーバーが大きくなるから、標準誤差にしとけよ。」

  1. ファースト【first】共著者による連名の論文において、著者名の順番が一番最初にくる人、すなわち第一著者(first author)のこと。第一著者が論文のほとんどの仕事を行なったとみなされることが多いため(仮にそうでなかったとしても)、複数の研究者がかかわった仕事でファーストオーサーになることは、研究者にとって非常に重要である。「ファースト何報持ってる?」「ファーストで書かなきゃね。」
  2. フェノクロ【phenol-chroloform extraction】フェノール=クロロフォルム抽出。DNAの精製過程における一ステップ。「フェノクロやるの面倒臭い。」
  3. ふせいこういはない【不正行為はない】不正行為がない場合には、不正疑惑に関する調査報告を公表しなくてよいという時代錯誤な規則を逆手にとって、不正行為を揉み消したい大学が使う言葉。「調査結果の概要(医学系研究科関係)(結論)申立のあった5名について不正行為はない」
  4. I am/We are pleased【be pleased】 ”喜んで‥” 論文投稿後にエディターから送られて来るdecisionメールを読み始めた研究者が、一番期待して探し求める言葉。論文が受理されたことを伝えるときに必ず含まれている語句。”I am pleased to inform you that your manuscript has been accepted for publication in XXXX (ジャーナル名). ”  “We are pleased to inform you that your manuscript ‘XXXXXX(論文タイトル)’ has been provisionally accepted for publication in XXXX (ジャーナル名).”
  5. ブルーチップ【blue tip】ピペットマンで1000マイクロリットルまでを測りとるためのチップ。もともと純正のものは青色だったことから。他社製品であろうと、色が何色であろうと、ブルーチップと言えばこのサイズのチップのことを意味する。「ブルーチップの先を切って使えば?」
  6. プロナス【Proceedings of the National Academy of Science】中堅どころの学術誌のひとつ。 ピーエヌエーエス(PNAS)とも呼ばれる。ピーナスと呼ぶ日本人も結構な数いるが、penis(ペニス)の英語の発音と同じに聞こえるため、控えたほうがいいと個人的には思う。
  7. プログレス【progress】プログレスミーティング、研究の進捗状況をボスに報告するために研究室内で定期的に開かれるミーティングのこと。ラボミーティングとも呼ばれる。「今週プログレスが当たってるんだけど、しゃべることない。どうしよう?」

  1. ほうりつがない【法律が無い】セクハラ行為を働いて相手の精神を破壊したり、アカハラにより学生や部下の人生を滅茶苦茶にしたり、データを捏造して論文を出したり、明らかな研究不正を揉み消したり、研究不正が常態化したラボに巨額の研究費を配分し続けるような行為は、いずれも「犯罪(的)」だ(と自分は思う)が、そのような行為を裁く法律が現時点で存在しないこと。「人が亡くなっているのに誰も裁かれないなんておかしいよね。」「法律がないんだよね。」
  2. ポスドク【postdoc】ポストドクトラルフェロー(postdoctoral fellow)のこと。「卒業したあともポスドクで残るの?さっさと(今のラボから)出たほうがいいよ。」 「彼は学生時代の業績が凄くて、ポスドクをやらずにいきなりPIになった。」
  3. ポジコン【positive control】必ずうまくいくはずの対照実験。「何がポジコンになるかなぁ。」
  4. ボス【boss】研究室の主宰者である教授や准教授のこと。「こないだ駅でボスに会っちゃった。」
  5. ボスめし【ボス飯】お昼ごはんや夕食で、学生やボスドクがボスと一緒に食事をすること、またはその食事。「ボス飯になっちゃったよ。」
  6. ボスカッション【boss-cussion】ボスとディスカッションをすること。

  1. まける【負ける】自分がやっているのと同じ研究内容の論文を、競合するよその研究グループに先に出されてしまうこと。「頑張んないと、負けちゃうよ!」
  2. まつ【待つ】論文を投稿したあと、査読されて編集部から返事が来るのを待っていること。「もう投稿したの?」「うん、今(返事を)待っているところ。」

  1. めし、いく【飯、行く】大学院生や研究者がみんなでそろって学食などでお昼ご飯を食べるラボで、お互いを誘うために掛ける言葉。「メシ、行く?」「俺、ゲル流してる最中だから、後にするわ。」「ご飯、行きますか?」「先に行っててくれる?反応かけてから、行くから。」

  1. もってる【持っている】(ある特定のトップジャーナルに)論文を掲載されている業績がある。「彼はネイチャーを持っているのに、なかなか職が取れない。」
  2. もどる【戻る】学外の場所にいる大学院生が、再びラボに行くこと。全ての時間を研究に捧げている大学院生にとって、ラボは「行く」場所ではない。ラボがホームポジションであり、「戻る」と表現される。(研究室の飲み会が終わって)「(家に)帰る?、(それともラボに)戻る?」
  3. ものとり【モノ取り】 特定の働きを持つ未知の遺伝子を同定する仕事。「ゲノムが全部解読されて、ものとりで論文が書ける時代は終わった。」

  1. やられる【やられる】他のグループに同じ内容の論文を先に出されること。「やられちゃったよ。どうしよう?」「ジャーナル下げるしかないんじゃない?」
  2. やりました【やりました】実験等をちゃんとやれたと思っている学生が返事に使う言葉。実際にはまったくやれていないことが多いので、本人の言葉で判断せず、実験結果や生データをチェックすることが非常に重要である。「やった?」「やりました!」

  1. よばれる【呼ばれる】①大学教員に応募した人が、書類選考を通過し、面接試験に呼ばれること。「全然、呼ばれないの?」「何箇所かに呼ばれてはいるんだけど。」 大型の研究費の申請において、書類選考を通過し、面接試験に呼ばれること。「毎年呼ばれるんだけど、なかなか通らない。」

  1. ラスト【last】ラストオーサー(last author)のこと。ラストオーサーの人は通常、研究代表者とみなされる。「職が取れたので、この論文のラストをもらった。」「ラストをくれるなんて、いい教授だね。」
  2. ラボ【lab】大学の研究室(laboratory)のこと。「晩御飯のあと、またラボに戻らなきゃ。」 「えーっ、そうなの?(悲)」
  3. ラボミーティング【lab meeting】大学院生や研究員が進捗状況をボスに報告するためにラボ内で定期的に開かれるミーティングのこと。「来週ラボミーティング当たっているから、気が重い。」

  1. I/We regret 【regret】 ”残念ながら‥” 論文投稿後にエディターから送られて来るdecisionメールの中で、研究者が一番目にしたくない言葉。悪い知らせを伝える文に必ず含まれている語句  “I regret to inform you that we cannot publish your manuscript in XXXX (ジャーナル名).” “I regret that we are unable to publish it in XXXX (ジャーナル名).”  “We regret to say that we will not be able to accept this manuscript for publication in XXXX (ジャーナル名)”
  2. リジェクト【reject】投稿論文の却下。英語で名詞形だとrejectionだが、日本語では名詞としても使われる。「ネイチャーに出したけど、速攻でリジェクトされた。」「PNASにリジェクトを食らった。」
  3. リトラ【re-transformation】もともと精製してあるDNAの量を増やすために、大腸菌に再度トランスフォーメーションすること。「(DNAの)量が少ないから、リトラしてから使ってね。」
  4. リバイス【revise】投稿論文の改訂。英語で名詞形だとrevisionだが、日本語の中では名詞としても使われる。「論文のリバイス中なので忙しい。」「論文が返ってきた。リバイスだった。ラッキー。」
  5. りゅうがくする【留学する】博士課程を終えた人間が、海外でポスドクをすること。「最近は留学する人が減ったね。」「留学しても、帰る場所がないからね。」

  1. るいじ【類似】似ているように見えて異なること。または、似ているように見えて、実際に、同一である(疑いが強い)こと。「匿名Aを名乗る人物が、類似画像を含む論文を多数指摘した。」

  1. ろんぶんがある【論文がある】(ある特定の学術誌に)論文が掲載された業績がある。「論文はあるんだけど、なかなか職が見つからない。」「彼はネイチャーに論文がある。」
  2. ろんぶんがない【論文がない】年齢相応の論文業績がないこと。論文業績が不足していること。「彼は論文がないからなぁ。」
  3. ろんぶんのけつろんはかわらない【論文の結論は変わらない】「論文データ捏造発覚→オネストエラーであったと主張→論文訂正→論文の結論は変わらない→不正はなかった」という、不正逃れのフローを構成する、常套句。実際のところ、論文の結論が変わろうが変わるまいが、研究不正の疑わしさも変わらないことに注意。

  1.          【       】①朝研究室に入るときや、夜帰るときに、研究室の誰にも声をかけないで出入りしている状態。無言でラボに入ったりラボから帰る大学院生やポスドクが、結構多い。ただし、これはラボに長くいて馴染んでいる人の場合の話で、新しくラボに入ったばかりであったり、よそのラボにお邪魔する場合には、「お早うございます。」「お先に失礼します。」と、普通に挨拶するのが一般的。もちろん、毎回常に声に出してほがらかに挨拶をする人も存在する。教官や技術補佐職員などのスタッフは、声に出して挨拶する人が多いように思う。また、挨拶の動作が最小化された結果、アイコンタクトやかすかな会釈など、当事者同士のみで意志の疎通が行なわれていることもある。 大学院生がいつのまにか来なくなっても、誰も話題にしない状態。もちろん、望ましいことではない。「●●って最近見ないね。」「大学院辞めて、田舎に帰ったらしいよ。」 アメリカで日本人ポスドクが、アメリカ人らとの会話の中で言葉をはさむタイミングが見つからなくてずっと黙っていると、いつまでも、存在しないものとして扱われる、その状態。”●×△, △■□◇◆.” “△●×△◆◇?” “△●■□◆×△×◇”. “△●!” “△×◇!” “△, ◆×●■□◆◆×△■□◆×□×◇.” “■□◆.”

編注

阪大の広告に関して

  • さんい【3位】3位とは、大阪大学のことである。

「3位じゃダメなんです」という広告には、いろいろ考えさせられた。

まず、ダメーっ!と恐い顔をしている阪大学長さんの顔をみると、子供が学年3番の好成績を取って帰ってきたのに、「なぜ1番が取れないの!」と怒り出す親を思い出した(空想)。ダントツで学年トップの生徒は、勉強が好きでやっているだけで順位なんてそもそも気にもしていない。成績が2位や3位、それ以下の生徒は順位を気にしながら、親から競争心を煽られて勉強していたりする。

この広告はまた、「ピンクの象を想像 しないでください」という、心理系自己啓発本にありがちな教訓を思い起こさせる。自分で自分にこんな「万年3位」という暗示をかけてしまっていいのだろうか。また、学内外の皆の脳裏に焼きついた「3位」という言葉を完全に消去するためには、この先いったいいくら広告料を使えばいいのだろうか?

さらに、阪大といえば、世界一の研究成果を挙げている先生がたくさんいるのに、たった一つのモノサシで測っただけの3位という自虐的なイメージを、莫大な広告料を払って全世界にアピールするのってどうなんだろう?

そもそも、順位というのは結果であって、目的ではない。順位を上げようという意識で努力する人間は、なかなかトップにはなれないと思うし、一時的になったとしても、すぐにその座から転落するのがオチである。だいたい、何処の誰かわからない人たちが勝手につくった大学ランキングを気にするのは、受験産業が作り出した偏差値を信仰して歪んだ感覚になっている受験生と大差ないのではないか。「うちは日本で3番の大学なんです」という大学に行きたいと思う学年成績トップの高校生が、はたして、いるだろうか?自分を測るモノサシなんて、自分でつくればええやんか!

いろいろ書いてきて、あらためてこの広告を見てみたら、キャッチコピーの後にはゴニャゴニャと良いことも書かれていた。しかし、そんなものはほとんど読まれないので(自分は読んでなかったか、読んでもすぐ忘れてた)、メインのフレーズの中に一番伝えたいメッセージが込められていない広告は、効果がないか、今回のように逆効果だと思う。

どうもこの広告は中身は研究者、業界の人に向けられたもののように感じるが、新聞広告を打った以上、一般の人を対象にしたかったのであろう。しかし、一般の人は阪大が3位なんてことを誰も意識していないと思う。大阪の人にとって阪大は1番だし、東京の人からみれば一地方大学でしかない。つまり、阪大関係者以外の誰も、阪大が3番と意識していない。そんなわけで、広告の内容と広告の訴求対象がマッチしていないように思う。

いずれにせよ、催眠心理学が教えるところによれば、人間はイメージした通りのものになるというから、ネガティブなメッセージを伝えたいわけでもない限り、ネガティブなイメージを広告の前面に出すやり方はやめたほうがいいと思う。

以上、広告って難しい!という感想でした。

 

 

参考

  1. クレジット【credit】「科学者の研究への貢献を認めることをクレジット(credit)といいます。」(科学の健全な発展のために -誠実な科学者の心得ー 日本学術振興会 PDF14ページ). Caudri et al., Doing science: how to get credit for your scientific work. Breathe (Sheff). 2015 Jun; 11(2): 153–155. (PubMed)
  2. じぶんもそれをかんがえていた【自分もそれを考えていた】今、ちょうどそれを云おうと思ってたんだ。 何も考えていないボスが、下から出て来た自分が思い付きもしなかった良いアイディアを聞いて、恰も自分も同じことを考えていたかの様に取り繕う際の常套句。@Xenopus007
  3. たたかう【戦う】最後に「受理」という甘美な果実を手にするためには、投稿誌の編集者や査読者という強敵と戦い抜くだけの知力と忍耐力、そして決断力が必要である。(ポール・J・シルヴィア著『できる研究者の論文作成メソッド』 推薦の言葉 三中信宏 より)
  4. でぃすくりぷてぃぶ【descriptive】「この研究は基本的にしっかりした内容であるが、記載的過ぎる難がある。」(The ‘Descriptive’ Curse). Arturo Casadevall. Mechanistic Science. Infect Immun. 2009 Sep; 77(9): 3517–3519.(PubMed)

参考(その他)

  1. あなたの大学でしか通用しない「用語」(マイナビ 2015/04/18)

 

研究生活カテゴリーの記事一覧

東大が雇い止めを撤廃

 

 

東大が5年雇い止め規定撤廃へ 来年4月、無期に転換可能

東京大が、有期契約の教職員の雇用を最長でも5年までとする規定を、来年4月に撤廃する方針を固めたことが15日、関係者への取材で分かった。改正労働契約法で来年4月以降、5年を超えて働けば無期契約への転換を申請できる「無期転換ルール」が始まるが、東大では規定で5年を超えることができず、労働組合などが「無期転換逃れだ」と廃止を求めていた。

東大教職員組合や首都圏大学非常勤講師組合によると、東大の有期雇用職員はパートタイムで約5千人、フルタイムで約3千人いる。12日に開かれた幹部会議で規定を削除する方針が示されたという。(共同通信 2017/12/15 12:12)

 

東大の雇い止めに関する報道・分析記事

  1. 東京大学がついに「雇い止め撤回」を決めた、二つの事情 (田中 圭太郎 ジャーナリスト 現代ビジネス 2017.12.14)
  2. 「東大、お前もか」大学で進まぬ有期雇用の「無期転換」 対応しなくても適法? (弁護士ドットコム 2017年10月04日):”労働条件が「不当」であるが「適法」な場合、労働法が保障した闘い方は、労働者が団結して労働組合として交渉し、数の力の労働運動で「不当」な労働条件をあらためさせることです。実際に、日本郵政グループ労働組合などは、有期雇用社員が積極的に労働組合に加入し、会社と交渉することにより、無期転換制度の法定前に8万人もの無期転換を実現しています。本来、無期転換ルールは、使用者にとっても業務に習熟した人材を確保するメリットがあります。雇用が安定した良い労働環境の職場には、優秀な人材が集まります。労働者を使い捨てるようないわゆる「ブラック企業」は、淘汰されなければなりません。労働組合を中心に結集し職場環境を改善することが求められます。”
  3. 東大雇い止め許せない 吉良議員、非常勤職員と懇談 (しんぶん赤旗 2017年9月29日):”東大は、2013年に改正された労働契約法の「無期転換ルール」から逃れるために、非常勤職員に対し、5年以上の契約更新をせず雇い止めにしたり、6カ月の空白をおいて新たに有期契約をするなど、違法・脱法行為を行っています。東大教職員組合(東職)、首都圏大学非常勤講師組合の両組合は、東京大学に対し、契約を更新し、希望者全員を無期転換するよう求めています。”
  4. 東大、職員4800人雇い止めで失職も…組合と大学側が全面対決、国の働き方改革に逆行 (深笛義也/ライター Business Journal 2017.09.28)
  5. 東京大学が非常勤職員8000人大半の雇い止めを強行か (週刊金曜日ニュース 2017年9月5日):”東京大学で働く約8000人の非常勤教職員の大半が、来年4月以降雇い止めされる可能性が高くなった。8月7日に開かれた東京大学教職員組合と首都圏大学非常勤講師組合との団体交渉で、大学側が明確にした。”
  6. 「東京大学のやり方は大問題」非常勤雇用ルール巡って労組が緊急会見 最大数万人に影響…? (田中 圭太郎 現代ビジネス 2017.08.23):”東京大学には、特任教員や看護師・医療技術職員などの「特定有期雇用教職員」2694人と、パート教職員の「短時間勤務有期雇用教職員」約5300人の非常勤職員がいる。あわせて約8000人のほとんどに、2018年以降は「無期雇用職員」への転換を申し込む権利が発生するはずだった。ところが、東京大学は改正法が施行された2013年に、非常勤教職員の雇用のルールを「密かに」変更、独自のルールを設けていたという。”
  7. 東京大学で起こった、非常勤職員の「雇い止め争議」その内幕 最大10万人に影響が及ぶ可能性も (田中 圭太郎 現代ビジネス 2017.08.17):”日本の大学の雄である東京大学が、約8000人の非常勤教職員の雇用形態に多大な影響を与える新たな方針を、去る8月7日に開かれた組合との団体交渉で明確にした。このままでは、大半の非常勤教職員は2018年4月以降雇い止めされることになる可能性があるという。大学側の一方的な決定を受け入れることはできない、と組合は反発。東京労働局への指導の申し入れを検討、さらには刑事告発に発展する可能性が出てきた。”

 

参考

  1. 12.4『ストップ雇い止め』緊急院内集会を動画で紹介((2)山形大、早稲田大)(全大教 2017/12/15)
  2. 時間雇用教職員の「通算雇用期間5年上限」撤廃を求める申入れ 2017年12月15日 京都大学職員組合 中央執行委員長 白岩 立彦 (http://zendaikyo.or.jp)京都大学総長  山極 壽一 殿  職員組合は、有期雇用教職員の無期転換ルールの対応について、これまで就業規則における「通算雇用期間5年上限」の撤廃並びに「例外措置」適用制度の活用促進等を求めてきました。先日11月9日にも団体交渉を実施しましたが、京都大学法人からは「通算雇用期間5年上限」にかかる方針を見直す姿勢が見られませんでした。
    一方、政府・国会では、厚生労働大臣が「無期転換ルールを避けることを目的として、無期転換権が発生する前に雇止めをすることや、更新年限や更新回数の上限を一方的に設けるといったことは、労働契約法の趣旨に照らして望ましくない…。そのような事案を把握した場合には、都道府県労働局においてしっかり啓発指導を行ってまいりたい」と答弁しました。これを受け文部科学省は各国立大学に対し無期転換ルールへの対応を求める通知を発し、12月1日の衆院文部科学委員会でも文部科学省審議官が「各国立大学法人が適切に対応するようお願いしています」と答弁しています。また、いくつかの都道府県労働局において国立大学への啓発指導が行われました。
    こうした中、徳島大学、岡山大学、名古屋大学などでは有期雇用の非常勤教職員にかかる年限雇止めの方針が大きく見直され、多くの非常勤教職員に無期転換の道が開かれました。そして、ついには東京大学においても、12月12日に「通算雇用期間5年上限」の廃止が役員懇談会及び科所長会議で了承されたとのことです。
    これらの情勢に鑑み職員組合は、京都大学法人においても労働契約法、「同一労働同一賃金」を含む働き方改革への対応のために関係規則の改正の検討を行い、時間雇用教職員の就業規則上の「通算雇用期間5年上限」を撤廃するよう、改めて求めるものです。
    なお、組合員の雇用更新等の課題については必要になれば別途所属の部局等に個別に申入れる予定であることを申し添えます。
  3. 雇止め問題 ~名古屋大学の場合 佐々木 康俊(名古屋大学職員組合 書記次長)(PDF) 全大教時報 Vol.41-No.4(2017.10)2017/10/10
  4. 非常勤講師・非常勤職員の5年(3年)上限との闘い ~国立大での闘争が360万人の無期転換のカギに~ 志田 昇(首都圏大学非常勤講師組合 書記長)(PDF) 全大教時報 Vol.41-No.3(2017.8)2017/08/10
  5. 各国立大学法人及び大学共同利用機関法人における 無期転換ルールへの対応状況に関する調査 結果概要(平成28年度) 文部科学省大臣官房人事課 (PDF)全国立大学法人(86法人)及び大学共同利用機関法人(4法人)に対し、平成 29年3
    月31日時点における無期転換ルールへの対応方針について調査を実施。

 

東大雇い止め撤回報道

  1. 東大「雇い止め」、文科省が対応要請 急遽方針転換、規則改正へ (産経ニュース 2017.12.15 07:04):”東京大学が有期雇用職員を最長5年で雇い止めにするルールを設けていることに対し、文部科学省が調査の上、労働契約法の趣旨にそぐわないとして「慎重な対応」を要請していたことが14日、分かった。東大が急遽「引き続き採用しない」というルールを変え、継続雇用に転換する方針を決めたことも判明。”
  2. 5年雇い止め規定撤廃へ 東大、無期に転換可能 (産経ニュース 2017.12.15 12:07更新):”東京大が、有期契約の教職員の雇用を最長でも5年までとする規定を、来年4月に撤廃する方針を固めたことが15日、関係者への取材で分かった。改正労働契約法で来年4月以降、5年を超えて働けば無期契約への転換を申請できる「無期転換ルール」が始まるが、東大では規定で5年を超えることができず、労働組合などが「無期転換逃れだ」と廃止を求めていた。”
  3. 東大「5年契約上限」削除 無期雇用実現へ 組合の要求実る 8000人に“朗報”(日本共産党 しんぶん赤旗 2017年12月14日):”東大は、12日の科所長会議で「働き方改革への対応のための関係規則の改正方針(案)」と題する文書を提示。「部局における事情や優秀人材の確保を考慮し、更新回数4回、通算契約期間5年を上限とする一律の規定を削除」する方針を示しました。”
  4. 東大、有期教職員に安定雇用の道 5年で雇い止め撤廃へ (米谷陽一、沢路毅彦 朝日新聞 2017年12月15日04時24分):”ただ、すべての有期雇用の教職員が無期契約になれるわけではない。新しい規則では、プロジェクト単位の仕事など終了時期が明らかな業務には、更新回数や契約期間の上限を設けられる。無期雇用になっても、契約の対象業務がなくなれば雇用契約は切れる。”
  5. 東大、教職員5年での雇い止め撤廃…来年度から (読売新聞 YOMIURI ONLINE 2017年12月15日 18時27分):”期で5年働くと期限なく働けるようになる労働契約法の「無期転換ルール」の趣旨に反する規定だとして、労働組合が撤廃を求めていた。東大だけで対象者は約8000人に上り、他大学にも影響を与えそうだ。”
  6. 東京大学「無期転換ルール」適用へ 有期の雇用上限撤廃…ただし全員じゃない (弁護士ドットコム 2017年12月15日 19時49分):”東京大学が、一律5年と決めていた有期雇用の上限を撤廃する方針を固めた。来年4月から、「無期転換ルール」の適用が始まりそうだ。12月12日、大学が東京大学教職員組合に方針を示した。”
  7. 東大 教職員の5年雇い止め規定撤廃へ (毎日新聞 2017年12月15日 17時19分):”東京大が、有期契約の教職員の雇用を最長でも5年までとする規定を、来年4月に撤廃する方針を固めたことが15日、関係者への取材で分かった。改正労働契約法で来年4月以降、5年を超えて働けば無期契約への転換を申請できる「無期転換ルール」が始まるが、東大では規定で5年を超えることができず、労働組合などが「無期転換逃れだ」と廃止を求めていた。”

 

同一カテゴリーの記事一覧

村中璃子氏に2017年度ジョン・マドックス賞

ジョン・マドックス賞は、学術誌Natureの名物編集長であったジョン・マドックス氏(1925~2009)を記念して創設された賞で、困難や逆風に遭いながらも公共の利益のために科学的な根拠を世に広めることに貢献した人に授与されます。

The John Maddox Prize recognises the work of individuals who promote sound science and evidence on a matter of public interest, facing difficulty or hostility in doing so. (The John Maddox Prize, Sense about science)

2017年度のジョン・マドックス賞は、子宮頸がんワクチンの危険性に関して科学的なエビデンスが無いことを指摘し、子宮頸がん予防ワクチン接種の重要性を訴えてきた医師・ジャーナリストの村中璃子氏が受賞しました。

HPVワクチンは、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)への感染を防ぐワクチンだ。日本では、2013年4月に小学6年生から高校1年生の女子を対象に公費で打てる定期接種となったが、注射後に痛みやけいれんなど多様な症状を訴える声が相次ぎ、同年6月に国は積極的に国民に勧めることを停止した。この頃からマスメディアは、けいれんや痛みを訴える女の子を積極的に取り上げ、「怖いワクチン」というイメージが世の中に広く浸透。ほとんど接種する人がいなくなった。村中さんも2014年頃、テレビでけいれんする女の子を見て、「これは薬害なのか?」と疑いを持って取材を始めたという。ところが、小児科医や小児精神科医を取材したところ、ワクチンを打っていなくても、思春期特有の症状として同様の症状を訴える子供が多いことに気づく。1年ほど取材を重ね、2015年10月から、雑誌「ウェッジ」などに、HPVワクチン接種後の多彩な症状は薬害ではないのではないかと科学的に検証する記事を次々に発表していった。(海外の一流科学誌「ネイチャー」 HPVワクチンの安全性を検証してきた医師・ジャーナリストの村中璃子さんを表彰 BUZZ FEED NEWS 2017/12/1)

副反応として報告されているものの多くは接種時の疼痛(とうつう)や接種部位の腫れだ。そのデータでは未回復は186人だが、「因果関係を問わない副反応」と自己申告のあったもの。仮に186人全員の症状が子宮頸がんワクチンによるものだとしても、発症率は0.005%だ。一方、日本で認可されている4価ワクチンの効果は約60%。米国などで承認されている9価ワクチンなら90%以上が守られる。新しいワクチンと検診とを併用することで、子宮頸がんで亡くなる人を限りなくゼロに近くできる。(「医師とメディア人」二足のわらじを履く理由 あの英誌「ネイチャー」が選んだ日本人女医 東洋経済ONLINE 2017年12月01日)

 

日本外国特派員協会 会見映像

Muranaka & Fujimoto: “Libel lawsuit caused by HPV (human papillomavirus) vaccine pseudoscience” (FCCJchannel 日本外国特派員協会 会見映像 オフィシャルサイト 2016/12/06 に公開)(49:25)

HPVワクチン薬害訴訟問題

2016(平成28)年7月27日 HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)薬害訴訟提訴にあたっての声明 本日、HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)の接種によって深刻な副反応被害を受けた63名の被害者が、国及び製薬会社(グラクソ・スミスクライン株式会社、MSD株式会社)に対して、損害賠償請求訴訟を東京、名古屋、大阪及び福岡の各地裁に提訴しました。(HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団)

本日現在、訴状を受け取っておりませんので、上記訴訟についてのコメントは差し控えますが、様々な症状によって苦しまれている方々につきましては、心よりお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い回復をお祈りしています。.. (中略).. 報告されている様々な症状とHPVワクチンとの因果関係は医学的・科学的に明らかになっておらず、弊社は「サーバリックス®」のベネフィットが副反応のリスクを上回るものであることを確信しております。(子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)の訴訟に関するGSKの声明 GSK 27 July 2016)

無作為臨床試験を含む、圧倒的な科学的エビデンスがあることから、主張の内容に根拠はないとMSDは信じています。(2016年7月27日 MSD株式会社 PDF)

 

ワクチン副作用、63人提訴 子宮頸がん、15~22歳女性(KyodoNews 2016/07/27 に公開)

  1. HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団ウェブサイト(https://www.hpv-yakugai.net/

 

Wedge掲載記事をめぐる訴訟問題

  1. WEDGE infinity 特集:子宮頸がんワクチン問題
  2. 訴状PDF) 平成28年8月17日
  3. 村中璃子氏ら被告の裁判 当日の詳細 (みかりんのささやき 2017-02-19)
  4. 村中璃子氏の裁判を傍聴して 鍵を握るA氏の証言 『音声反訳』はなぜすぐ出てこなかった?(天国に届くといいなぁ 2017/06/15

 

子宮頸がんワクチンに関する議論

子宮頸(けい)がんワクチンの接種後に、原因不明の体の痛みなど、重い症状の訴えが相次いだ 問題で、先週、追跡調査の結果や今後の対応について厚生労働省の会議が開かれました。このワクチンとどう向き合えばいいのか?土屋敏之解説委員に聞きます。(くらし☆解説 「どうする?子宮頸がんワクチン」 土屋 敏之 解説委員 NHK 2015年09月25日)

  1. HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)(薬害オンブズパースン会議):”2009(平成21)年10月、HPVワクチン(サーバリックス)が厚生労働省により承認され、日本国内での販売が開始された。開始後から厚生労働省は部会を設置し、公費助成や定期接種化に向けた取り組みを開始したが、当会議は、2010(平成22)年11月、「ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種に関する当会議の見解」を作成し、主に接種対象者の自己決定権を保障するという観点から問題提起をした。しかし、同月、ワクチン接種に関し公費助成が決定され、2013(平成25)年4月には予防接種法が改正され、定期接種化が実施された。こうした流れの中、HPVワクチンの被接種者は累計約770万人(延べ人数)となったが(厚生労働省発表資料)、これら被接種者のうち、一定数の者に、ギラン・バレー症候群や急性散在性脳脊髄炎などの重篤な自己免疫性疾患等の副反応被害が発生した。”
  2. TWEETS (twitter.com) #子宮頸がんワクチン
  3. サルでもわかる 子宮頸がんワクチン問題(1)inkブログ 2017-09-25)
  4. 「救えるはずの患者を救えない」 子宮頸がんワクチン副作用「問題」はなぜ起きた?「このままでは誰も救われない」(石戸諭 BuzzFeed 2016/12/3):”いまもなお、ワクチン接種の副作用が報道され、因果関係の有無を中心に論争が続いている。しかしその構図は、大多数の専門家が一致した見解をとるなか、一部の研究者が「因果関係がある」と主張している、というものだ。”
  5. 少女たちの人生を狂わせた? 「子宮頸がんワクチン」の実態 (iza イザ 2016.07.27):”接種を受けた約338万人のうち、健康被害の報告があった全2584人。そのうち発症日や症状が出た後の経過が確認できたのは1739人。うち症状が回復した患者は1550人(約89.1%)、未回復は186人(約10.7%)。”
  6. 子宮頚がんワクチンの行方 ー捏造報道の真偽ー (Dr.和の街医者日記 2016年07月28日)
  7. 放射能と子宮頸がんワクチン カルト化からママを救う 対談 開沼博×村中璃子(後篇)(WEDGE REPORT 2016年4月21日)
  8. (拡散希望)HPVワクチン被害者のnature誌への勇気ある訴えを知ってください (ほたかのブログ  2015-12-29)
  9. The world must accept that the HPV vaccine is safe. But the science alone will not be enough to build public and political confidence, says Heidi Larson.(NATURE COLUMN 01 December 2015) 削除されたコメント欄に寄せられていた42のコメント(アーカイブ
  10. 瀬戸内寂聴から考えた子宮頸がんワクチン<ワクチンの処方箋・その1>(Dr.村中璃子の世界は病気で満たされている 村中 璃子 日経ビジネス ONLINE 2015年10月22日):”HPVはセックスやキスを介して簡単に感染する、皮膚や粘膜に常在するありふれたウイルスです。 … HPVを発見したドイツ人のハラルド・ハウゼン氏は、この発見により2008年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。… 仮に初期で見つかれば子宮の入り口にある子宮頚部を切り取る手術で命は助かります。しかし、子宮の入り口とはつまるところ膣の奥。プライベートなことなので大声でそれを訴える女性は多くありませんが、子宮頸がんの手術を受けた結果、性生活が楽しめなくなった、そのため性生活がうまくいかなくなり妊娠を諦めたという女性がたくさんいます。また、仮に妊娠しても子宮の入り口を切り取っているため早産になりやすく、妊娠継続がうまくいかないというケースも多々あります。日本では少なくとも年間1万人の女性がこの手術を受けています。”
  11. 子宮頸がんワクチンのせいだと苦しむ少女たちをどう救うのか 日本発「薬害騒動」の真相(後篇)(村中璃子 (医師・ジャーナリスト) WEDGE REPORT 2015年10月23日) :”身体に表現されている症状について否定したり『心因性だから』と片付けたりするのも問題です。こうした対応を行うと、大抵の場合は症状が悪化します。”
  12. あの激しいけいれんは本当に子宮頸がんワクチンの副反応なのか 日本発「薬害騒動」の真相(前篇)(村中璃子 医師・ジャーナリスト WEDGE REPORT 2015年10月20日):”去る9月17日、専門家らによる厚生労働省のワクチン副反応検討部会が行われた。子宮頸がんワクチンについて議論したのは1年2カ月ぶり。 部会は今回も「ワクチンによる重篤な副反応の多くは心的なものが引き起こす身体の症状」との見解は覆さなかったが、「積極的な接種勧奨の差し控え」という奇妙な日本語の判断も継続するとした。差し控えにより接種率はかつての7割から数%にまで落ち込んでいる。”

 

ワクチン接種に関する談義

  1. 子宮頸がんワクチンについて高2の娘を持つ母です。最近周囲の同級生ママ友さんたちと“子宮頸がんワクチン”について話すことがありました。‥‥ 娘さんを持つお母様方は、“子宮頸がんワクチン”についてどのように考えてらっしゃいますか?なにが子どものためなのか、皆さまの声をお聞かせください。(井戸端会議 2016/09/02)

 

厚生労働省のウェブサイト

  1. 子宮頸がん予防ワクチンQ&A

 

ジョン・マドックス賞受賞に関する報道

  1. Women’s health champion, Dr Riko Muranaka, awarded the 2017 John Maddox Prize for Standing up for Science (Mark Staniland, NPG プレスリリース 30 November 2017)
  2. Q&A: Japanese physician snares prize for battling antivaccine campaigners (By Dennis Normile, ScienceMag.org news Nov. 30, 2017 , 2:00 PM):”A Japanese physician and writer who is under fire from antivaccination groups for defending a cervical cancer vaccine won an international award today for her perseverance.”
  3. 「医師とメディア人」二足のわらじを履く理由 あの英誌「ネイチャー」が選んだ日本人女医 (東洋経済ONLINE 2017年12月01日):”世界屈指の科学論文誌、英『ネイチャー』などが主宰する「ジョン・マドックス賞」。2017年の受賞者が医師・ジャーナリストの村中璃子氏に決定し、11月30日に授賞式が行われた。”
  4. 海外の一流科学誌「ネイチャー」 HPVワクチンの安全性を検証してきた医師・ジャーナリストの村中璃子さんを表彰 ネイチャーは日本の状況を、「このワクチンの信頼性を貶める誤った情報キャンペーンが全国的に繰り広げられた」と厳しく批判。(岩永直子 BuzzFeed News Editor, Japan BUZZ FEED NEWS 2017/12/1 10:30):”HPVワクチンの安全性を検証する発信を続けてきた医師でジャーナリストの村中璃子さんが11月30日(ロンドン時間)、イギリスの一流科学誌「ネイチャー」元編集長の功績を記念したジョン・マドックス賞を受賞した。”
  5. ジョン・マドックス賞に日本人医師 村中璃子氏、子宮頸がんワクチン問題について発信 (産経ニュース 2017.12.2 16:33):”英科学誌「ネイチャー」などが主宰し、公益に資する科学的理解を広めることに貢献した個人に与えられる「ジョン・マドックス賞」の2017年受賞者に、子宮頸(けい)がんワクチン問題について積極的に発信してきた医師でジャーナリストの村中璃子氏が選ばれた。”
  6. BBC Mixes Up Two Asian Women During Cringeworthy Radio Interview (By Kimberly Yam, HUFFPOST/MEDIA 12/04/2017 06:17 pm ET) During a Friday segment on the radio program, host Jenni Murray introduced her guest as Japanese doctor Riko Muranaka, who won the 2017 John Maddox Prize for “promoting science” about the HPV vaccine. However, the woman Murray was talking to on-air wasn’t Muranaka at all, but Trinh T. Minh-ha, a Vietnamese filmmaker. “Riko, why did you pursue this subject?” Murray asks Minh-ha, who remains silent.
  7. 子宮頸がんワクチン問題めぐる英表彰、報じられぬ日本 新聞では「産経」「道新」のみ (JCASTニュース 2017/12/ 6 19:14):” 12月6日時点で国内メディアで記事が受賞の記事が確認できるのは、産経新聞、東洋経済オンライン、バズフィード・ジャパン、北海道新聞のみ。”
  8. HPVワクチン問題で啓蒙、医師の村中璃子氏にジョン・マドックス賞 (山川真智子 NewSphere Dec 8 2017) BLOGOS コメント(26):”HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)は、世界的にその有効性が認められているが、接種後に深刻な副反応が出ていると報じられたことで、2013年に70%だった日本での接種率は、現在1%を切っている。 そんななか、ワクチンへの恐怖をあおる報道や発表の間違いを科学的な視点で正した功績が認められ、医師でジャーナリストの村中璃子氏が、ネイチャー誌などが選出するジョン・マドックス賞の今年の受賞者に決定した。”

 

参考

  1. ジョン・マドックス賞受賞スピーチ全文「10万個の子宮」村中璃子 Riko Muranaka 2017/12/09
  2. 村中璃子オフィシャルサイト 執筆記事一覧 村中璃子 RIKO MURANAKA @rikomrnk “村中 璃子 Riko Muranaka, M.D., M.A. 医師・ジャーナリスト 世界保健機構(WHO)の新興・再興感染症チーム等を経て、メディアへの執筆をはじめる。2017年、科学誌「ネイチャー」等の主催するジョン・マドックス賞を受賞。京都大学医学研究科非常勤講師。一橋大学社会学部出身、社会学修士。北海道大学医学部卒。”
  3. 追悼 ジョン・マドックス(1925~2009)(PDF) (NATURE DIGEST|VOL 6|JUNE 2009):”2009 年 4 月 12 日に死去したジョン・マドックスは、1966 ~ 73 年と 1980 ~ 95 年にNatureの編集長を務めた。それまで科学研究の評価の点でもジャーナリスティックな報道活動の点でも、仲間意識や素人くささが抜けなかったNatureは、彼が編集長に就任したことをきっかけにして、挑発的で専門的な学術誌へと大きく変貌した。”

 

書籍

  1. 10万個の子宮:あの激しいけいれんは子宮頸がんワクチンの副反応なのか 村中 璃子 著 平凡社 2018/2/9

 

子宮頸がんワクチンについて

  1. 子宮頸がん予防ワクチン予防接種について(八王子市 更新日:平成28年6月29日)
  2. 子宮頸がん予防ワクチン(星川小児クリニック):”子宮頸がんの原因は、ほぼ100%がヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染です。多くの場合、性交渉(皮膚や粘膜同士の接触)によって感染すると考えられていて、発がん性HPVは、すべての女性の約80%が一生に一度は感染していると報告があるほどとてもありふれたウイルスです。このため、性行動のあるすべての女性が子宮頸がんになる可能性を持っています。… 子宮頸がん予防ワクチン接種後の、広範な疼痛・運動障害の頻度は10万回の接種当たり数例と決して多くありません。2013年12月に開催された第6回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会に示されたデータをみても、複合性局所疼痛症候群(CRPS)、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、ギラン・バレー症候群の自然発症の頻度と比べても1桁少ない結果でした。 … 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会は、子宮頸がん予防ワクチンによる副反応そのものの発生頻度は非常に低く、接種と広範な疼痛・運動障害の因果関係については、複合性局所疼痛症候群(CRPS)、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)を自然発症した患者が紛れ込んでいる可能性が高いとの判断を示しました。”

 

その他関連するサイト・ブログ記事

  1. 村中璃子氏の不適切な取材の全容 (みかりんのささやき~子宮頸がんワクチン被害のブログ~ 2016-04-03)

 

これまでの報道

  1. 子宮頸がんワクチン ワクチン未接種で同様症状15例報告 (毎日新聞 2017年7月28日):”子宮頸(けい)がんワクチン接種後の痛みや運動・知覚障害などについて議論している厚生労働省の有識者検討部会は28日、こうした症状に詳しい小児科医4人からの聞き取りをした。ワクチンを接種していなくても同様の症状があったとする計15例の報告があり、回復の経過などを検討したが、ワクチン接種と症状の因果関係などの議論は進まなかった。 “

 

5ちゃんねる(旧 2ちゃんねる)

  1. 【ジョン・マドックス賞】日本人医師 村中璃子氏、子宮頸がんワクチン問題について発信 日本人初受賞 2017/12/02(土) 19:42:05.81 – 2017/12/04(月) 22:41:30.97 http://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1512211325/

 

“量子コンピューター”開発成功のイムパクト

ImPACT(内閣府 総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム)のプレスリリースおよび報道によると、初めての国産量子コンピューターの開発に成功したとのことです。

内閣府 総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の山本 喜久 プログラム・マネージャーの研究開発プログラムの一環として、日本電信電話株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 鵜浦 博夫 以下、NTT)NTT物性科学基礎研究所 量子光制御研究グループの武居 弘樹 上席特別研究員、本庄 利守 主任研究員らのグループ、情報・システム研究機構 国立情報学研究所(東京都千代田区、所長 喜連川 優 以下、NII)情報学プリンシプル研究系の河原林 健一 教授、加古 敏 特任准教授らのグループ、および東京大学(東京都文京区、総長 五神 真)生産技術研究所 合原 一幸 教授、神山 恭平 特任助教らのグループは、光の量子的な性質を用いた新しい計算機「量子ニューラルネットワーク(QNN)」をクラウド上で体験できるシステムを開発し、2017年11月27日より公開いたします。

 

量子コンピュータを実現するハードウェアとしては、ゲート型、アニール型、ニューラルネットワーク型の異なる3つのアプローチがあります。インターネットを介して実機を体験できるクラウドウェブサイトとしては、IBMがゲート型15ビットマシンを、D-WAVEがアニール型2000ビット、12000結合マシンを今年に入って次々と公開しています。また、Googleも来年春にはゲート型49ビットマシンを公開する予定です。今回、日本から公開されるニューラルネットワーク型2000ビット、400万結合マシンは、世界最大規模の量子コンピュータであり、これまでの限界を30倍以上拡大した2000ビットまでの組み合わせ最適化問題が解けます。(山本 喜久 ImPACTプログラム・マネージャーのコメント 量子ニューラルネットワークをクラウドで体験 ~量子を用いた新しい計算機が使えます~JST 平成29年11月20日

スーパーコンピューターをはるかにしのぐ性能が期待される次世代のコンピューター、「量子コンピューター」の初の国産機の開発に成功したと国立情報学研究所やNTTなどのチームが発表しました。(初の国産量子コンピューター 無料公開 NHK NEWS WEB 11月20日 19時14分

 

しかしながら今回の成果を「量子コンピューター」と呼ぶことに関して、インターネット上で異論が湧き起こっています。

研究者としては「量子コンピュータ」とは呼べないものを研究者が「世界最大規模の量子コンピュータを開発した」と言って大大的に広報したということ。報道が勝手に書いたとかなら、またマスゴミが、で済むんですが、研究領域が大切にしている言葉の定義を研究者自身が広報のために歪めて使うというのは、研究倫理の問題にもなるんじゃないかと思います。‥(中略)‥

ビッグデータ、人工知能、IoT・・・。量子コンピュータもそのうちのひとつのバブリワードなわけで、バブリワードを使ってプレスしたほうがPR効果が大きいという判断なんでしょうね。‥(中略)‥

なんだかアホらしい話ですが、最近の大学や研究機関のプレスリリースは研究者としての誠実さよりも、バズること、世の中にウケることが最優先になっています。(内閣府ImPACTの誇大広告広報と量子コンピュータの話 人間とテクノロジー 2017-11-21)

 

追記20171010

ついに、この研究成果の共同研究者もこれは量子コンピュータではないと認めていることが、毎日新聞により報道されました。

チームのメンバーの西森秀稔・東京工業大教授は毎日新聞の取材に「計算の一番本質のところで量子効果を使っていない」と話す。
共同研究者に名を連ねる井上恭・大阪大教授も「『これは量子コンピューターと違う』と言う人がいたら反論できない」と話した。
(「スパコン超え」国産コンピューター 「量子」命名に異論 集積回路、従来のまま (毎日新聞 2017年12月10日 東京朝刊))

大きな差を生む小さな習慣:実験ノートの効果的な書き方

日々実験を行っている大学院生やポスドクなどの研究者は、毎日必ず実験ノートを付けているわけですが、当たり前のように毎日やっているそのやり方の僅かな差が、数年後には大きな差となって、もしかしたらそれが研究者として成功できるかどうかを決める違いとなってしまうかもしれません。そこで、実験ノートの書き方に関するアドバイスをいくつか紹介します(詳細は、引用元の記事をご覧ください)。

 

世の中にはトンデモナイ人間も存在するので、一応、当たり前のことの確認から。

実験ノートは実験者が実際にその実験を行ったことを示す唯一の物的証拠

実験したのであれば、実験ノートが存在する。実験ノートが存在しないのであれば、実験していなかったとみなされる。普通の研究者にとって、何の問題もないことです。

実験ノートは実験者が実際にその実験を行ったことを示す唯一の物的証拠実験ノートには何を記録するのか? Life + Chemistry 2017-04-29)

実験ノートとは、あなたがその実験を実際に行ったことを示す唯一の物的証拠です(信州大学図書館 PDF

(ノートを)出さない人は不正をしているとみなします」(国会で山中教授「ノートのチェック徹底を」14/04/04)

 

では、実験ノートのつけ方に関するアドバイスの記事を2つ紹介(太字強調は当サイト)。独立した2つの記事ですが、これを見ると、成功するノウハウというものは、一つの形に収斂するようです。

 

ノートは、毎日論文を書いているようなもの

ノートの構成は論文と同じようになっていて、「タイトル」、「日付」、「目的」、「方法」、「結果」、「考察」などの事項が箇条書きで示されています。‥‥ 目的に加え、研究の「背景」や「基礎情報」も書いてありますので、自分がどうしてこの実験をしなければならないのかをすぐにつかむことができます。さらには、「操作成功の基準」、「実験成功の基準」、「実験成功の場合の次の実験」、「結果の予想と対策」といった一般的なノートには見慣れない事項も記録されています。「ノートには実験の条件やサンプルのロットなど細かい情報を記録しますが、さらに実験の基準や対照を詳細に書く点が特徴です。記録する事項が非常に多くて大変だし、時間がかかると思われるかもしれません。でも、ノートを書くことでデータを得るために必要な条件が絞られるので、結果的には無駄な実験をしなくてすみます。実験のトータルの時間は変わりませんよ」と木村先生は話します。‥‥ ノートは実験を記録するのではなく、考えることと結び付けられるようになっていて、研究力に不可欠な科学的な思考の訓練や論文の書き方の練習になります。ノートには実験記録と研究力の向上というふたつの目的があります。(研究ノートの意義を考える① 総合研究大学院大学額融合推進センター

 

ノートを”プチ論文”化

実験ノートを「プチ論文」にするのです。必要な構成は次のとおり。(1)タイトル(2)日付(3)実験目的(4)材料・方法(5)実際におこなった手技(6)結果(7)考察 ほとんどの学生は指導しないと、ノートには(5)実際におこなった手技、だけをちょこっとメモ程度に書くだけしかしません。しかし大切だけど意外に難しいのは、(1)タイトルと、(3)実験目的ですね。(中略)実験ノートをプチ論文化すると、日々の実験が楽しくなってきます。 目的を明らかにして、しっかりと結果を記載し、それに対していろいろと考察をしてみる。これは論理性や科学的思考の訓練になるだけでなく、実際に論文を執筆するときにとても役に立つはずです。(小保方リーダー&若手研究者必読!今さら人に聞けない「正しい実験ノート」の書き方 中山敬一 [日本分子生物学会副理事長、九州大学教授] DIAMOND ONLINE 2014.4.23

 

論文を効率良く書けるかは実験ノートのつけ方次第

Good note-book discipline is enormously helpful. When you have finished an experiment, try to record your conclusion in words on the same page with your findings. Make tables. Draw graphs and stick them into the book. Keep a separate book in which to record summaries of results from many experiments and group them by subject. Some experiments will provide results for several summaries. Not only are well-ordered note-books useful when you write a paper, but the prompt recording of summaries compels you to give critical thought to each experiment at the best time, and may move you to repeat a control test while you still have the materials.

(Vernon Booth. Writing a Scientific Paper. Biochem. Soc. Trans. 3 (1) 1-26 (1975) 太字強調は当サイト)

 

マイケル・ファラデーに学ぶ論文化のための効率的な実験ノートのつけ方

  • 生データのままにしておかずに,毎日,文章にして定稿化
  • 実験上の不備,失敗についても事実の記録として避けずに記し
  • 通常の実験ノートにあるような実験方法実験結果のみならず,研究方針研究計画参考文献なども記し
  • 研究ノートはすでに論文の下原稿

(転載元:ファラデーの電気分解の法則 —原論文を読み解く—(前編) 金児 紘征(秋田大学名誉教授) Electrochemistry, 83(11))

 

ノートの付け方以前の話として、ノートの中身となる部分、つまり実験をそもそもどうやるかということも重要です。

「3ない実験」をするな

僕らの研究スタイルというブログで紹介されていたのですが、この「山中教授の『3ない実験』の戒め」は、耳が痛い人も多いはず!

「3つのことが抜けてる実験をしたら俺は叱るぞ」(by 山中教授)

①目的がない実験
目的のはっきりしない実験。実験することそのものが目的となっているような実験。
②コントロールがない実験
実験をしている人なら説明不要ですね。例えば細胞に薬品Aを与えて、その10時間後の変化を見るといった実験の際は、コントロールとして何も与えていないグループを作成し、比較対象とします。 ‥‥ 意外とパイロット実験でコントロールを行なってない人がいたりしますね。
③後片付けがない
実験ノートの記録なども含め、実験器具など後片付けのない実験。‥‥ また最近の試みとして、実験結果をこまめにFigure化しています。これで後片付けのない実験を防いでいます。(引用元:山中教授に学ぶ3ないルール 僕らの研究スタイル;出典:「賢く生きるより辛抱強いバカになれ」山中教授・稲盛和夫 共著)

研究者にとって実験ノートとは

研究者にとって、日々の実験結果や思考の過程を記している実験ノートは、「人生そのもの」だと思います。この感覚は、研究者であれば皆が共有しているものでしょう。

世界でただ一つのデータが書かれているラボノートは、命の次に大事なものだよ(伏見先生 研究ノートの意義を考える③

研究者にとって実験ノートは「命の次に大事なもの」(若山教授 弁護士ドットコムNEWS 2014年06月16日)

生命科学研究者にとって、実験ノートは「命」(実験ノートの基本:日付と生データは必須、実験室外持ち出し禁止

WEB RONZA 2014年04月07日)

 

実験ノートの所有権について

実験ノートは誰のものでしょうか?現実としては、大学院生やポスドクがラボを出るときに、実験ノートも持って出ることが多いと思います。

しかし、実験のノートの所有権は個人に帰属せず、研究機関のものであるという理解が、現在では一般的です。

ノートは研究室の共有財産であるから、誰が見ても判るように心がけて記載すること。(新入生へのアドバイス

実験ノート等の資料は当該研究者個人に帰属せず、研究チームひいては研究機関に帰属することを、研究者等は理解しなければならない。実験ノート等資料の管理責任は管理責任者が負う。(熊本大学発生医学研究所

「記録」がない実験は、行われなかった実験に等しい。無駄である。
実験ノートは研究室の財産である(機関所有が原則)。(実験ノート(ラボノート)の記載について 兵庫医療大学・薬学部・生体防御学 PDF

研究ノートは研究者個人のものであり,私的領域に属するものだと長く考えられてきた。皆が横並びで研究ノートを導入し,利用していたわけではなかった。研究ノートを使用すべきだと,大学で言われるようになったのは,2000年前後に産学連携や特許取得が関心を集めた頃からである。知的財産の保護の観点から研究ノートの導入が求められた。2004年の国立大学法人化により,知的財産権が大学帰属になり,研究ノートは研究者個人の問題というよりは機関の問題へと変質した。研究ノートは公共的領域に属するものだと理解され始めたのである。(研究不正と研究データガバナンス 小林 信一 PDF

 

実験ノートの開示請求

データ捏造論文が発覚したのに研究機関がその不正をウヤムヤにしようとするのを見れば、誰だって、「本当に実験したというのなら、実験ノートを出せ!」と言いたくなります。実験ノートの開示に関して、これまでの事例を紹介したブログやネットの記事を紹介します。

1 不開示決定した法人文書の名称

①小保方氏の実験ノート(計179枚)
②「研究論文に関する調査委員会」資料のうち、旧CDB若山照彦研究室のSTAP細胞研究に関する実験ノート部分(計534枚)
2 不開示とした理由
本件法人文書は、「研究論文に関する調査委員会」における調査に使用されたものであり、これを公にすることにより以後の同種の調査に支障をきたすおそれがあることから、「独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律」第5条第3号の不開示情報に該当し、その全部を不開示とする。 (理研が開示を拒否した理由。DORAのブログ 2017/8/24)

 

下に紹介する答申書の中では、実験ノートがいかなる性格もつものかに関する議論がなされています。

各研究者が実験ノートの開示に関して大きな問題としているのは、「実験ノートが、研究のきわめて正直な具体的記録であり、研究上のアイデアのみならず、自己批判的な記述も多々含まれることになることから、自然科学者にとって、これを第三者に閲覧されることはきわめて耐え難いことである」(農研機構研究者の意見)という点である。(答申書55~56ページ  諮問番号:平成20年(独情)諮問第100号 事件名:平成17年度プロジェクト研究「ゲノム育種による効率的品種育成技術の開発」委託事業実績報告書等の一部開示決定に関する件 PDF

 

参考

  1. 僕は論文をこう書いてきた  ラボノートから論文を生みだす 理学研究科化学専攻 金森 主祥 (PDF
  2. 誰も教えてくれなかった 実験ノートの書き方 (研究を成功させるための秘訣)(Chem-Station 化学書籍レビュー 2017/8/18)
  3. 特集:研究倫理 研究不正と研究データガバナンス 小林 信一(PDF):”本当のことを言えば,多くの研究者たち,特に年長の研究者が研究不正問題に不熱心なのである。(中略)「研究ノートを出せと言われても,昔はみんな研究ノートをまともに作っていなかったし,保管もしていない」「いまさら研究ノートがないのは間違いだと,とやかく言われるのはいやだ」と言う先生もいた。”
  4. 実験ノートは誰の所有物か?Life + Chemistry 2017-06-17)
  5. 「実験ノート」なるもの-第3回 「実験ノートの書き方」の理想と現実カガクDe暮らす 2015年7月29日)
  6. 学生時代の実験ノート(穐田宗隆)(1)
  7. 研究ノートの書き方(エナゴ学術英語アカデミー
  8. Vernon Booth. Writing a Scientific Paper. Biochem. Soc. Trans. 3 (1) 1-26 (1975)

 

研究生活カテゴリーの記事一覧

体の細胞の遺伝情報を直接書き換える初の試み

人間の体の構造や機能の設計図となるのが遺伝子配列です。この配列の一部が通常と異なると、正常に機能するたんぱく質が作られなくて遺伝的な病気になることがあります。アリゾナ州出身のブライアン・マデュー(Brian Madeux)さん(44)は、イズロン酸-2-スルファターゼ (iduronate–2-sulfatase)という酵素の遺伝子にそうした異常があり、ハンター(Hunter)症候群と呼ばれる遺伝性代謝異常症に悩まされてきました。症状が広範囲にわたるため、2年に一回はなにかしらの手術を受けなければならないような生活をおくってきたそうです。

MPS II (Hunter syndrome) is a progressive disorder that primarily affects males and is caused by mutations in the gene encoding the iduronate-2-sulfatase (IDS) enzyme which is also required for the degradation of GAGs. Children with MPS II begin showing symptoms of developmental delay by age 2 – 3 years. Depending on the severity of the mutation and degree of residual enzyme activity, affected individuals may experience delayed development and develop enlarged internal organs, cardiovascular disorders, stunted growth, skeletal abnormalities and hearing loss. (About MPSI and MPI IIsangamo.com)

ムコ多糖症Ⅱ型 (Mucopolysaccharidosis)
グリコサミノグリカンのデルマタン硫酸(DS)とヘパラン硫酸(HS)の分解に必要なライソゾーム酵素であるIduronate-2-sulfatase の先天的欠損により発症するX連鎖劣性遺伝性疾患である。発症頻度は、約5万人にひとりとされている。日本では、約200症例が報告されている。(小児慢性特定疾病情報センター)

現在の遺伝子工学の技術を用いると、人間の遺伝子の本体であるDNAの塩基配列を「書き換える」ことが可能になっています。ゲノム編集と呼ばれるこのような「書き換え」は、すでに遺伝学的な病気の治療に用いられてきましたが、遺伝子を正常に書き換えた細胞を体内に戻すという方法でした。今回、マデューさんの治療にあたって、ゲノム編集のための道具を体内に送り込んで、マデューさんの体の中の細胞の中のDNAを直接、書き換えてしまおうという戦略が用いられました。ゲノム編集技術のやり方に関しては、現在CRISPR-CAS9という最新の方法が世を席捲していますが、今回の遺伝子治療にあたってはCRISPR-CAS9が登場する以前から研究が進められてきていたジンクフィンガーヌクレアーゼ (Zinc Finger Nucleases, ZFNs) というゲノム編集技術およびウイルスベクターを用いた技術が用いられています。遺伝子書き換えのターゲットとなるのは、今回の治療では肝細胞で、肝細胞のなかのわずかな割合でもゲノム改変に成功できれば、治療効果が期待できるのだそうです。

今回の臨床試験がうまくいけば、マデューさんは、人類が初めて、ゲノム編集技術を用いて体内の細胞の遺伝子を書き換えた例となります。成功しそうかどうかがわかるのに少なくとも1ヶ月はかかるそうです。

人間は自分の両親から受け継いだ遺伝的な性質には抗えないというのが、これまでの一般的な認識だったと思います。今回は、肝臓の細胞のごく一部とはいえ、生まれ持っている遺伝情報を人為的に書き換える最初の例になるという点において、非常に画期的なことだと思います。

 

参考

  1. About MPS I and MPS II (Sangamo Therapeutics)
  2. AP Exclusive: US Scientists Try 1st Gene Editing in the Body (VOA NEWS November 15, 2017 11:14 AM Associated Press)
  3. A human has been injected with gene editing tools to cure his disabling disease. Here’s what you need to know (By Jocelyn Kaiser Science News Nov. 15, 2017 , 6:01 PM)
  4.  遺伝子修復治療 世界初の臨床試験開始 (毎日新聞 2017年11月16日 20時25分 最終更新 11月16日 20時25分)
  5. 人間の体内で遺伝子編集する初の試みが実施へ (MIT Technology Review)
  6. For the First Time, Gene Editing Is Taking Place Inside the Human Body (MIT Technology Review)
  7. US scientists try 1st gene editing in the body (SciPol November 15, 2017)
  8. In a first, scientists edit genes inside a man’s body to try to cure a disease. What’s next? (By Ariana Eunjung Cha, Washington Post November 16 at 7:00 AM)
  9. The First Man to Have His Genes Edited Inside His Body (By Sarah Zhang, The Atlantic Nov 15, 2017)
  10. In a Major First, Scientists Edit DNA Within the Human Body (Kristen V. Brown GIZMODO)
  11. Experimental new technique aims to edit man’s DNA inside his own body (
    by Alessandra Potenza THE VERGE Nov 15, 2017, 3:33pm EST)
  12. Scientists Have Tried First-Ever Gene Editing Directly Inside a Patient’s Body (PETER DOCKRILL Science Alert 16 NOV 2017
  13. Method of the Year 2011: Gene-editing nucleases – by Nature Video
  14. 患者のゲノム、直接書き換え 米で世界初の臨床試験(朝日新聞DIGITAL ワシントン=香取啓介 2017年11月16日23時25分 閲覧は要登録)
  15. 体内で直接ゲノム編集 米国で初の臨床試験 (東京新聞 2017年11月17日 10時05分

手段はusingかby usingかbyかwithか?

論文を書いていると、「手段」を表すときの英単語として、using とby usingのどちらを使うべきかでよく迷います。withやbyという選択肢もありますので、さらに迷います。

using? by using? with? by? 何を使えば良いのか、参考になりそうなウェブサイト、書籍、および、論文中の例を紹介します。

‥‥ 「by using」と「using」はいずれも可能ですが、どちらにするかによって文意が微妙に異なります。「by using」によっては、Aを得るのに coupled cluster method だけで十分だというニュアンスが含まれます。(by, using, by using の使い分けについて エナゴ学術英語アカデミー)

 

(ある行為を描写している文の)動詞が受身形である場合には、byの目的語になりうるのはその行為を行う行為者を表す語のみだということである。つまり、その行為者が利用する道具、手段などがbyの目的語になることはありえない。(科学論文の英語用法百科 第1編 よく誤用される単語と表現 Chapter 29 147ページ)

能動態の場合でも、by の替わりに、(by) using、with、(by) employing、through、in terms of、by applying、(by) utilizing、(by) making use of、through use of、by means of、with the help of、with the aid of、from のような、意味がよりはっきり限定された表現を使用した方が望ましい。(科学論文の英語用法百科 第1編 よく誤用される単語と表現 Chapter 29 147ページ)

 

語句の選択にあたっては、文法的に正しいか、語法が正しいか、保守的・厳格か、内容的に意味をなすか、著者が意図してそのニュアンスを出したいのか、事実を正確に表すか、語呂的によいか、どちらでもいいのか、などの観点から考える必要があると思います。

出版された論文の英文が必ず全て正しい、最善であるという保証がないので、参考としてグーグルスカラーのヒット件数と合わせて紹介します。Ludwigという論文執筆者向けの英文検索サービスも、無料版だと検索回数が限られますが、使い勝手が良いです。

 

~の装置を用いて観察した

byを用いた文例

  1. The cells were examined by fluorescent microscopy using a Leica SP2 confocal microscope (Leica, Wetzlar, Germany). (doi: 10.1186/1471-2202-13-48 PMC3407521) [Google Scholar “examined by * microscopy” 約 151,000 件]
  2. Cells were examined by confocal microscopy following MitoTracker staining. (10.1371/journal.pone.0015901) [Google Scholar “examined by * microscopy” 約 151,000 件]
  3. These images were obtained by ceiling mounted X-ray sources and corresponding floor mounted amorphous silicon image detectors. (10.3389/fonc.2012.00063) [Google Scholar “obtained by * detector” 約 2,050 件] :

withを用いた文例

  1. MOR distribution was examined with a Zeiss confocal microscope using a 63× oil immersion objective. (10.1371/journal.pone.0019372) [Google Scholar “examined with * microscope” 約 7,180 件]

usingを用いた文例

  1. All images were acquired using a Zeiss confocal microscope (LSM 510 META DuoScan) (10.1371/journal.pone.0009465)[Google Scholar “acquired using * microscope” 約 1,020 件]

by usingを用いた文例

  1. Living and fixed cells were imaged by using widefield microscopy as previously described. (10.1371/journal.pone.0009898) [Google Scholar “imaged by using * microscopy” 約 140 件 ]

 

~の手法を用いて調整した

usingを用いた文例

  1. Multiple comparisons were controlled for using the Bonferroni correction (P<0.0005). (10.1038/sj.bjc.6604935) [Google Scholar ” controlled for using” 約 5,890 件]

by usingを用いた文例

  1. Day of the week effects, holidays, and epidemics were controlled for by using dummy variables. (10.1289/ehp.7387)[Google Scholar “controlled for by using” 約 2,770 件 ]

 

~によって制御した;~によって(実験条件を)制御した

by usingを用いた文例

  1. Our findings underscore the importance of considering HER3 behavior in the context of its molecular environment, which we were able to control by using a cell line that does not endogenously express HER receptors. ( 10.1073/pnas.1617994114) [Google Scholar “by using a cell line” 約 404 件]

 

(実験材料)を用いて実験した

usingを用いた文例

  1. To separate the effects of cell cycle perturbation from changes in viral gene expression, we conducted experiments using a cell line that is relatively resistant to profound growth arrest with rapamycin treatment. (10.1371/journal.pone.0014535) [Google Scholar “experiments using a cell line” 約 72 件 ]

 

『科学論文の英語用法百科 第1編 よく誤用される単語と表現』のChapter 29では、13ページにわたって、日本人が犯しやすいbyの誤用に関する詳細な説明があります。その中の、29.1[行為]+by+[道具]のような表現 29.1.3「道具」が手段、過程、方法、などである場合 というセクションから一つだけ例を紹介します。

誤:This integral was performed by the Newman method.

正:This integral was performed /with/using/ the Newman method.

 

(~の手法を用いて)計算した

byを用いた文例

  1. The intervertebral rotation calculated by our method during an
    extension movement was comparable to the rotation calculated by the manual method for the C2/C3 to C6/C7 segments. (Image Analysis: 20th Scandinavian Conference, SCIA 2017) [Google Scholar “calculated by * method” 約 92,700 件]

usingを用いた文例

  1. The normalized mean number of division that cells have undergone was calculated using method of De Boer and Perelson, where Xn(t)  =  the number of cells undergone n divisions by time t [51]. (10.1371/journal.pone.0015154) [Google Scholar “calculated using * method” 約 44,500 件]

withを用いた文例

  1. Intraclass correlation coefficients were calculated with the method described by Snijders and Bosker. (10.1136/bmj.b5479) [Google Scholar “calculated with * method” 約 16,600 件]

 

~の手法で解析した

usingを用いた文例

  1. The level of βGeo expression was analyzed using two methods. (10.1186/1471-2202-11-62)[Google Scholar “was analyzed using * method” 約 5,180 件] [Ludwigh “was analyzed using * method 30 ]

withを用いた文例

  1. Data was analyzed with Prism 5 (GraphPad software). (10.1186/s12915-015-0167-8) [Google Scholar “data was analyzed with” 約 17,500 件]

byを用いた文例

  1. Data was analyzed by custom Matlab scripts. (10.7554/eLife.08688) [Google Scholar “data was analyzed by” 約 19,000 件]
  2. Data was analyzed by ∆-∆CT method using 18S ribosomal transcript as endogenous control. (10.1038/s41598-017-12940-0) [Google Scholar “was analyzed by * method” 約 13,300 件] [Ludwig “was analyzed by * method” 2 件]

 

参考

  1. オンライン言語検索サービスのLudwigで英文をブラッシュアップ (TechCrunch Japan 2016年8月07日) 2016年2月に公開されたLudwigは、正しい英語の文章を書くサポートをする言語検索エンジンだ。(1日15回検索まで無料。それ以上のヘビーユーザーには有料コースあり)
  2. Ludwich (ludwig.guru): We built a gigantic database with millions of correct English sentences and an algorithm specialized in language so that you can compare any of your English phrases with a set of similar correct and contextualized ones.(1日15回検索まで無料。それ以上のヘビーユーザーには有料コースあり)
  3. エナゴ学術英語アカデミー パケット道場~初級アカデミック英語講座~
  4. 科学論文の英語用法百科 第1編 よく誤用される単語と表現 グレン・パケット 著 京都大学学術出版会

 

科学論文の英語用法百科 第1編 よく誤用される単語と表現
科学論文の英語用法百科 第2編 冠詞用法

 

【大学選びガイド】志望大学の選び方20個のポイント

高校生のあなたにとって、どの大学を選ぶかはその後の人生を大きく左右する大きな決断となります。志望大学をどのようにして決めますか?

自分で自分の志望大学を決めるのはそう簡単ではありません。自分は一体何者になりたいのか、どんな職業についてどんな人生を歩みたいのか、そのためには大学ではどんなことを学びたいのか、そのためにはどの大学のどの学部・学科を目指せばよいのか、と考える必要があります。

自分の意志だけでなく、親の意見、先生の意見、他人からの見られ方なども影響してきます。

高校生の時点ではまだ何になりたいのかが見えていない人も多いとは思いますが、大学選びの助けになりそうなポイントをいくつか挙げてみたいと思います。

 

1 今の学力で志望大学を決めるか、受験当日の学力で決めるか

多くの中高校生は今の自分の偏差値だとこの辺りの大学かなと、早い段階で決めつけています。受験までまだ間があるのなら、まっとうな勉強方法で努力を続ければ学力は伸びるものです。今の成績で志望大学を決めるのではなく、志望大学を先に決めて、その大学に合格できるだけの学力をつける努力をしたほうが、モチベーションが上がりますし自分の可能性が広がります。

みんな定期テストなどの結果によってある程度成績の序列というのが決まっていて、その序列に応じたように志望校を決めていく。「オレは、大体あのへんかなー」というイメージをみんな持っていて、そのイメージ通りのところに行く。これって、どうなのでしょうか?(「行ける大学」ではなく、「行きたい大学」へ 池田潤 OFFICIAL BLOG

  • 難関大学に合格する人の多くは、いわゆる秀才タイプではなく努力家タイプ
  • 今、成績が良くないのは、あなたの能力がないからではなく、やり方が悪いから
  • 自ら考えて戦略を立て、勉強法を工夫し、主体性を持って勉強を進めていかねばならない(和田秀樹先生に聞く! 難関大に合格する受験生の条件 大学受験パスナビ 2016/4/7

 

2 大学入試はあなたを落とすためでなく、受け入れるためにある

高校生のあなたは意外に思うかもしれませんが、大学の入試問題はあなたを振り落とすためにあるわけではありません。あなたがこんな人ならば是非来てほしい、あなたにはこんな勉強をしたうえで来てほしいという気持ちがこめられたメッセージが入試問題なのです。ですから、過去の入試問題を研究することによって、大学が求めるものが見えてきます。偏差値的には横並びとされる大学であっても、過去の入試問題を見てみると出題傾向、出題形式は決して同じではなく、大学によって欲しい学生像に違いがあります。大学は、偏差値の高い生徒に来てほしいと思っているわけではありません。

東京大学の入試問題は,どの問題であれ,高等学校できちんと学び,身につけた力をもってすれば,決してハードルの高いものではありません。(東京大学アドミッション・ポリシー

東大受験生 「2倍角・3倍角・半角・和積・積和公式はいざとなれば加法定理から全部導ける。とにかく根幹となる加法定理だけは確実に暗記しておこう。受験勉強はこうやって効率よくやることが大事だ。」
東大教授  「では、加法定理を証明せよ。」
東大受験生 「ぎゃああああああああああああああああああ」
受験の月

(1)一般角θに対して sine θ, cos θの定義を述べよ.
(2) (1)で述べた定期にもとづき,一般角 α, βに対して
sin (α+β) = sin α cos β + cos α sin β ,
cos(α+β) = cos α cos β – sin α sin β
を証明せよ. [1999 東大 前期]

東大の世界史過去問題集に目を通した。そこには目を見張るような良問が並んでいた。東大生ならば、ぜひとも歴史から学ぶことで、混迷した現代社会の課題を読み解き、解決していけるような洞察力と論理性を身に着けて欲しいという、まさに受験生へのラブレターのような問題であった。(「東ロボくん」研究の教授コメント 「人間、頑張れ!」 朝日新聞 DIGITAL 2015年11月14日 ブログ記事

大学生になるためにどうしても通らなければならない関門が「入学試験」です。高校3年間の学習の成果が問われる一大イベントですが、私たち入試問題を作る立場の人間も、ただ難しい問題を受験生に課しているわけではありません。その中には、こんな知識を持った学生さんに入学して欲しい、入学後も応用化学科のカリキュラムに対応できる学力を持って欲しい、そんな様々なメッセージが込められています。今コーナーでは過去に出題した入試問題の解説とともに、私たちが入試問題に込めたメッセージを紹介します。(入試問題に込められた思い 宇都宮大学 応用化学科

このような人材育成の理念に基づき、高校時代に身につけた学力範囲の基礎的な知識を基盤にして、さまざまな局面において自ら状況を考え、判断する能力をもつ学生を選抜できるように問題を作成しました。以下に、今年度入試問題各科目の出題意図を開示します。問題に込められた私たちのメッセージを汲み取って頂くことを願っています。(一般入試個別学力試験作題班 東北大学

「中央理工」は出題傾向が真面目な基本重視で安定しているので受験しやすいと定評があります。(受験の知識 中央大学 学部入試 理工学部

 

3 アドミッションポリシーを読んで大学や学科が求めている学生像を知ること

文部科学省は各大学に対して、入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)という3つのポリシーを明示することを求めています。これを受けて、大学のウェブサイトには、大学が求める学生像やどのような教育が行われているのかが明示されています。アドミッションポリシー、カリキュラム・ポリシーディプロマポリシーをよく読んで大学や学科の特色を把握しましょう。

いろいろな大学のアドミッション・ポリシーを読むと、ありきたりの言葉に終始している大学(コピペ?)が多い中、熱意が伝わってくる大学もあります。

応用のための知識ではなく、どのような局面にも対応できる真の基礎を身につけてもらうために、時間と手間をかけた少人数制の教育を実践しています。 理系の学問分野についての能力や知識があることはもちろん望まれますが、それ以上に、自分の頭でしっかりと物を考えること、自分の目で自然や数理の世界を観察すること、そして、自分の手を動かして実験したり計算したりすることが好きな、熱意と好奇心にあふれる若者を求めています。積極的な学生は、入学早々から一流の研究者である教員と「仲間」のように接して学問の世界について語り合うことができます。これは多数の学生を抱えるマンモス大学では決して味わえない贅沢です。(アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)(学部)学習院大学 理学部

 

4 自分に合う校風かどうかを見極める

あなたが興味を抱いている大学のキャンパスを実際に訪ねてみれば、大学ごとにそれぞれ雰囲気がまったく違っていて、偏差値という数字で大学の姿が表されているわけではないことにすぐに気づくでしょう。大学にはその大学の校風というものがあります。それは、大学創立者の信念、その伝統を受け継いできた大学の教職員、これまでの卒業生、在学生、キャンパスの立地や設備、様々な要素によって築きあげられてきた有形無形のものです。大学のキャンパスを訪れてみたときに、その学校の校風を肌で感じて、合うと思うか思わないか、好きと思うか思わないかは、大学選びにおける一つの重要なポイントでしょう

急きょ授業内容を変更して、「立教大学を考える」というテーマで二回の講義をすることにしました。 ‥‥ いつ創設されたかから始めて、どうやってキリスト教育を続けてきたか、そのなかでどうやって旧制大学になったか、戦争中はどういうことをやっていたのか、戦後どんな苦しい目に合い、そこから立ち直ったのかまで話しました。‥‥  感想は実に多種多様でした。「どうして立教が青山学院大や明治学院大と違うかということについて、今日は誰も全く知らないような話を聞きました。‥‥ 」「‥‥ 実はこれまで、この大学が嫌いで嫌いでたまりませんでした。しかし、卒業間際に先生の話を聞いてすごく好きになりました。」(大学改革 その先を読む 寺崎昌男 著 東信堂

偏差値的には同じでも、奥深い教養がマナーとして態度にも出る傾向がある大学と受験勉強はできたかもしれないけど、品格的にどうなのかという出身大学があるようでああ、○○大卒なんだ、そんな感じだなあと思うことが多々あります。(発言小町

類は友を呼ぶということわざ通り、大学には校風というものがありその校風に憧れて同じような志や慣性をもった人たちが集まります。

単位より 友達欲しい 四年生(大学川柳)

「その大学コミュニティやその大学の学生同士」で「どういう存在が”良い”と思っているか」という評価基準が案外大学によって大きく違っているので、それが4年プラスアルファの時間をその中で過ごすことによってかなり「違う人間」に形作って行くんですよね。私が所属していたゼミは毎年東大のゼミとディベート対決するイベントがあったんですが、まだ3年とかしかその場に参加してないのに、集合的に見ると「こんなにキャラが違うのか?」というぐらい両チームの雰囲気が違っていて、それは笑っちゃうぐらいのものでした。(あえて京大受けてみると人生変わるかも?という話 倉本圭造 経営コンサルタント、経済思想家 2017年01月17日 00時20分 JST HUFFPOST)

 

5 学部・学科選び

文学部の社会学専修に国際関係研究コースがある!というのが唯一の理由で、あとは学生さんと雰囲気に憧れて入学したのです。しかし、いざ国際関係論の授業は自分が思っているのと全く違ったものでした。文学部に入った意味がなくなった;と思いました。未来が崩れさったかんじです(このままこの大学に通っていていいのでしょうか。教えて!goo

研究者までチェックする必要は無いが、どんな科目が開講されているかは必要。 法学部では大学によって開講科目が雲泥の差があり、偏差値が高くても十分な科目が設定されていない事が多いのが現実。学生定員が少ない為に偏差値が高い大学は授業科目が足りない事が多い。@nekonekocyan

なにもない 登録できず 授業なし (大学川柳)

先輩: 「理学部!?もの好きだね~。あそこって自己満の学部でしょ!」
僕:「入る学部を間違えた!人の役に立てる工学部を選べばよかった!!!」
(大学選びに失敗した4つの理由。進路の選び方とは? 進路相談室

多くの大学は、受験時に学科を決める必要がありますがリベラルアーツを重要視する大学では最初は教養課程を学び入学後に学科を選ぶことができるところもありますし、受験時には細かい学科を選ぶ必要がない大学もあります。

多くの大学では学部学科ごとに入学者を募集しますが、東大では推薦入試等を除き文科一類から理科三類までの6つの科類が募集の単位となります。これらの科類の間ではカリキュラムも異なるのですが、最大の違いは3年生以降に進学できる学部が異なるということでしょう。各科類から進学できる学部学科は大まかに以下の通りです。文科一類……法学部 文科二類……経済学部 文科三類……文学部、教育学部、教養学部(主に文系の学科) 理科一類……工学部、理学部(主に物理・化学系の学科) 理科二類……農学部、工学部や理学部の主に生物・化学系の学科、薬学部 理科三類……医学部医学科 といっても、上であげた進学先はあくまで原則にすぎず、これに含まれない進学も可能となっています。(東大ガイド

「これからどの分野の学問を究めていこうか」。この問いに答えることは、大学生にとっても容易ではありません。分野それぞれの基礎さえも本格的に習っていない、高校生にとってはなおさらでしょう。そこで本学では、教育する学問領域を7つの類に分け、類別に入試を実施しています。これにより学生は、1年目に理工系や文系の多様な教養科目を中心に幅広く学修したうえで、2年目に自分の選んだ類と対応する学院・系に進むことになります。つまり、1年間かけて知識や経験を培いながら、進路についてじっくりと考えることができるのです。(平成30年度東京工業大学入試ガイド

ICUは教養学部1学部で、その中に30を超えるメジャー(専修分野)を設けています。学生は入学時に専攻を定める必要がなく、一般教育科目や、各メジャーの基礎科目などを履修し、自分の関心がどの分野にあるのかを見極めた後、3年次になる前の段階でメジャーを決定します。(ICU 国際基督教大学

 

6 その大学で学んだことは将来まで使えるのか

すぐに使える知識は、すぐに使えなくなります。世間では、社会に出たときにすぐに使える知識や技能を大学で教えるべきだという声がどんどん大きくなってきていますが、テクノロジーは日進月歩なので、大学で技術を学んだとしても数年後に働き始めたとき会社で活かせるとは限りません。仕事で必要なことは仕事の中で覚えていくことのほうが圧倒的に多いのです。それよりも、新しいことを学べる能力、新しいことを学ぶための土台となる基本的な事柄を大学で学ぶのが良いのではないでしょうか?

 

7 学びたい先生がいるかどうかで決めるべきか

大学院選びだと間違いなく、大学を選ぶのでなく先生を選ぶことになりますが、大学選びの場合には、もっと総合的な判断が必要になるかもしれません。その大学が卒業研究に対してどれくらい重きをおいているか、全学ゼミが開講されているか、実験・実習がどれくらいあるかなどにより、教官と学生の距離感も変わってくると思います。

大切なのは、「この大学に入りたい」ということよりも、「この先生に学びたい」という思いですよ。大学は先生で選ぶのです。(道文化学部 在学生インタビュー(20)

高校生に言いたいのは、「大学の先生の研究内容をよく調べて志望大学を決めよう」というのは意味がないということ。研究者は異動するし定年退職もある。 @yamagatm

大学の志望理由書についてです。大学の志望理由書に、○○教授の授業を受けたい というのはやめたほうがいいでしょうか?その教授が大学から移動したりする可能性を考えて避けたほうがいいでしょうか?(YAHOO!JAPAN知恵袋

 

8 偏差値の細かい数字に囚われすぎないこと

Continue reading

広島大教授が学生を暴行 懲戒休職6カ月

 

事件の経過

2017年3月12日 研究室の航海実習で鹿児島県の硫黄島を訪れていた際、停泊中の船内で長沼毅教授(56)が指導学生(20歳代男子)と口論になり、教授が学生の足を払って転倒させ、学生に馬乗りになり「死ね」と首を絞め、顔につばを吐いた。学生は腰を骨折する全治3週間の怪我を負い、救急車で病院に搬送。警察に被害届を出した。当時、教授は酒に酔っていた。

教授は東広島区検から傷害罪で略式起訴され、東広島簡裁が2017年11月1日付で罰金30万円の略式命令を下した。

* 長沼毅教授は、高校時代に部活動で柔道部主将を務めた経験者。(ウィキペディア

 

事件以前の教授の言動

  1. 2016年11~12月 同じ学生に対して、複数回にわたり「クビにするぞ」と叱咤。学生は1週間、大学を欠席。
  2. ほかの研究室の指導学生に対しても「バカ」「研究室から出ていけ」などの発言を繰り返していた。。

 

長沼毅教授の釈明

「自分の要求するレベルに学生が届かず、感情的になってしまった」(朝日新聞)

 

広島大学のコメント

越智光夫学長「教員としてあるまじき行為で誠に遺憾。深くおわびする」

 

世間の反応

    1. 卒業生「やっぱりやらかしたか」
    2. 卒業生「いつかやりかねないと思っていた」
    3. 卒業生「卒業生だけど、この人いつかやりかねないと思っていた。手を出しているところは見たことなかったけど機嫌が悪いと生徒をものすごい剣幕で怒鳴りつけたり、研究室の学生はこの人の小間使い。酒癖も良いとは言えないレベル。」

長沼毅教授の活躍

  1. 2007年NHK放送プロフェッショナル 仕事の流儀「地の果てにこそ、真実がある 
〜生物学者 長沼毅〜」に出演。以後、テレビ番組出演多数。
  2. ゴールデンタイムのバラエティ番組に過去10本以上出演。
  3. 『深海生物大図鑑』や『「地球外生命体の謎」を楽しむ本』監修
  4. 深海生物「オオグソクムシ」ヒットの火付け役。「深海生物といえば長沼教授」と言われる。
  5. 微生物などの研究で極地に出向き、「科学界のインディ・ジョーンズ」として多くのテレビ番組に出演。

 

参考

  1. 広島大の長沼毅教授が学生に暴行し罰金 馬乗りになり「死ね」(Livedoor News / 読売新聞 2017年11月9日 9時7分)
  2. 長沼毅教授の暴行原因にアルコール依存症の影…広島大卒業生「酒癖悪い、やっぱりか」の声 (MTALK! UPDATE:2017-11-9)
  3. 広島大教授、暴行で罰金 「科学界のインディ」(日本経済新聞 2017/11/9 /11:59 )
  4. 学生転倒させ、つばはきかける 広島大教授を休職処分 (朝日新聞 DIGITAL 2017年7月28日21時16分)
  5. 広島大 教授が学生に暴行 傷害罪で30万円罰金命令 (毎日新聞2017年11月9日 12時48分 最終更新 11月9日 13時26分 会員限定有料記事)
  6. NHK放送プロフェッショナル 仕事の流儀「地の果てにこそ、真実がある 
〜生物学者 長沼毅〜」
  7. 長沼毅准教授テレビ出演(NHK BS)のお知らせ 長沼毅准教授がNHKのBS番組『熱中スタジアム』に出演します。みなさまどうぞご覧ください。【番組名】 『熱中スタジアム』【テーマ名】 「宇宙ロマン 第2夜」(広島大学
  8. 原点を忘れなければ仕事は楽しめる ~ 生物学者 長沼 毅 ~ 茂木健一郎の「超一流の仕事脳」 2007年9月18日(火)
  9. 映画『シン・ゴジラ』が大ヒットしている。現実のサイエンスを土台に,「巨大不明生物ゴジラ」というフィクションを立ち上げており,怪獣映画というよりも一級のSF作品として評価した方がふさわしい。製作に協力した研究者の1人は極限環境微生物の研究で知られ,「科学界のインディ・ジョーンズ」の異名を取る広島大学の長沼毅教授。(シン・ゴジラの科学

 

同じカテゴリーの記事一覧

黒染めか退学か 大阪府を女子高生が提訴

黒く染めるか退学するかを迫られた、地毛が茶色の女子高生が大阪府を提訴しました。

目次

「髪染め強要で不登校」高3、大阪府を提訴

毎日新聞2017年10月27日 11時29分(最終更新 10月27日 11時41分)

頭髪が生まれつき茶色いのに、学校から黒く染めるよう強要され精神的苦痛を受けたとして、大阪府羽曳野市の府立懐風館(かいふうかん)高校3年の女子生徒(18)が約220万円の損害賠償を府に求める訴えを大阪地裁に起こした。27日に第1回口頭弁論があり、府側は請求棄却を求めた。生徒は昨年9月から不登校になっており、「指導の名の下に行われたいじめだ」と訴えている。

このニュースが、世界でも報道されています。

アメリカのインターネットメディア、NEWSERの記事。

School’s Alleged Threat: Dye Hair or Get Out
Japanese student suing over physical, mental anguish

NEWSER By Arden Dier, Newser Staff Posted Oct 27, 2017 11:23 AM CDT
A high school student has filed a lawsuit calling attention to strict dress codes in Japan—but her complaint doesn’t actually involve clothes. The 18-year-old says administrators at Kaifukan High School in Osaka threatened to expel her in 2015 if she didn’t dye her hair black, then kicked her out after she obliged because streaks of her naturally brown hair were still visible.

記事への131件のコメント

インターネットメディアQuartzの記事。

A teenager in Japan is suing her school for forcing her to dye her natural brown hair black

Quartz Written by Isabella Steger October 27, 2017

Having lighter hair can be an offense in Japanese schools.

A student in Osaka prefecture is suing her high school for ¥2.2 million ($19,265) in damages after she was forced to dye her hair black in 2015, according to local media reports (link in Japanese). The student, 18, said that in addition to mental suffering, the dye caused physical harm to her scalp and hair. The first arguments were heard in a court in Osaka today (Oct. 27).

The student was allegedly forbidden to attend class last year when her hair wasn’t dyed black enough, and was later prevented from going on a school trip. Her name was also removed from the school register. She hasn’t attended school since late 2016. The school reportedly told the girl’s lawyer that even a “blonde-haired foreign-exchange student would have to dye their hair black.”

タイのバンコクポスト紙(ロイターの記事転載)。

Japanese girl says school forced her to dye hair black

Bangkok Post 27 Oct 2017 at 15:34 WRITER: REUTERS

記事への6件のコメント

イギリスのガーディアン紙。

Japanese student sues over school’s order to dye hair black
Teenager says multiple applications of dye to her naturally brown hair have caused rashes on her scalp

The Guardian Justin McCurry in Tokyo Friday 27 October 2017 11.24 BST

A teenager in Japan has taken local authorities to court after her school told her to dye her hair black or face exclusion.

The 18-year-old, who has naturally brown hair, is seeking 2.2m yen (£14,700) in damages from the Osaka prefectural government in western Japan due to anguish caused by repeated commands to colour her hair black.

ロイター通信。

Japanese girl says school forced her to dye hair black, sues government: media

REUTER October 27, 2017 / 3:40 PM Reporting by Chang-Ran Kim; Editing by Michael Perry
TOKYO (Reuters) – A Japanese teenager is suing the government of Osaka, saying her public high school repeatedly forced her to dye her naturally-brown hair black or be banned from attending school, local media reported on Friday.

アメリカのタイム誌の記事。

Japanese Teen Says School Told Her to Dye Her Natural Hair Black or Drop Out

TIME Oct 27, 2017by Kate Samuelson

A Japanese schoolgirl is suing her local government, after she says her school made her repeatedly dye her naturally brown hair black in keeping with the institute’s ban on hair coloring.

アメリカのニューヨークタイムズ紙(ロイターの記事転載)。

Japanese Girl Says School Forced Her to Dye Hair Black, Sues Government: Media

The New York Times By REUTERS OCT. 27, 2017, 2:42 A.M. E.D.T.

ハローギグルズ(若い女性向けメディア)の記事。

A Japanese teen says her school forced her to dye her hair black — and she’s suing

Hello Giggles by Olivia Jade Khoury Olivia Jade Khoury October 28, 2017 3:05 pm
As the end of the year approaches, most teenagers are gearing up for final exams. But one Japanese student is busy suing her school because they allegedly forced her to dye her hair. We’ve heard of sexist dress codes and confusing policies that wrongfully shame young women. And while we know that many schools in Japan have strict guidelines and dress codes for students, this goes beyond a short skirt or too much makeup.

イギリスのBBCニュース。

Japan teen ‘forced to dye hair black’ for school

BBC NEWS 27 October 2017

An 18-year-old Japanese girl is suing her local government after her school made her repeatedly dye her naturally-brown hair black, media reports say.

イギリスのデイリーメール紙のオンライン版。

Japanese girl sues the government after ‘her high school forced her to dye her naturally-brown hair BLACK’

Daily Meil Online By Rod Ardehali For Mailonline Published: 07:40 GMT, 27 October 2017 | Updated: 13:33 GMT, 27 October 2017
A Japanese teenager is suing the Osaka government after claiming she was repeatedly forced to dye her naturally-brown hair black.

The 18-year-old schoolgirl alleges she was threatened with being banned from attending school if she did not comply, local media reported.

ロシアのRT(旧称:ロシア・トゥデイ)の記事。

Paint it black: Japanese student seeks $20K after school forced her to dye hair

RT Published time: 27 Oct, 2017 15:46
An 18-year-old student has lodged a complaint with a Japanese court after her high school forced her to dye her brown hair black under faculty rules.

記事への20件のコメント

ネットメディア、BUSTLEの記事。

A School In Japan Forced A Student To Dye Her Hair Black, & Now She’s Suing

BUSTLE By Kyli Rodriguez-Cayro a day ago

When you’re in high school, any kind of self-expression can feel like a godsend — painting your nails, putting on makeup, or dyeing your hair are popular ones, even though your school might not always allow you to do so. In Japan, however, some schools are forcing students to dye their hair black — even if their natural hair is light.

フランスのラジオ放送局Europe 1のウェブサイトの記事。

Japon : une adolescente forcée à teindre ses cheveux attaque son lycée en justice

europe1.fr 11h58, le 27 octobre 2017, modifié à 12h20, le 27 octobre 2017
Une lycéenne japonaise est en procès contre les autorités de sa région parce que ses professeurs la forçaient à teindre en noir ses cheveux, qui sont naturellement bruns, au nom du règlement intérieur de l’établissement, a appris l’AFP vendredi.

その他、日本のメディアの英語サイト、日本の情報を発信する英文サイトなど。

ジャパンタイムズの記事。

Teen sues Osaka Prefectural Government for being forced to dye hair black to attend school

The Japan Times Kyodo Oct 27, 2017

An 18-year-old teen has filed a suit seeking ¥2.2 million ($19,000) in damages from the Osaka Prefectural Government, alleging her public high school demanded that she dye her naturally brown hair black to continue attending classes.

毎日新聞の英語版。

Teen sues Osaka Pref. after school forces her to dye natural brown hair black

October 27, 2017 (Mainichi Japan)
An 18-year-old girl is suing Osaka Prefecture for mental anguish after her prefectural high school forced her to repeatedly dye her naturally brown hair black.

JAPAN TODAYの記事。

Japanese girl says school forced her to dye hair black; sues Osaka gov’t

JAPAN TODAY Oct. 27 03:49 pm JST
記事への74件のコメント

 

 

参考

  1. 大阪府立懐風館高等学校ウェブサイト
  2. 生まれつき茶色い髪の黒染めを強要⇒海外メディアが続々「日本の厳しい校則」報道
    「日本の学校で無理強いされてるルールが明るみに」(HUFFPOST 南 麻理江 ハフポスト日本版ニュースエディター 2017年10月28日 11時28分 JST | 更新 15時間前)
  3. 生まれつき茶髪なのに教諭から黒染めを強要された…高校生が提訴 「外国人留学生でも、規則では黒染めをさせることになる」と教諭に言われた (HUFFINGTONPOST/朝日新聞DIGITAL 2017年10月27日 13時22分 JST | 更新 2017年10月27日 13時33分 JST):”訴状によると、生徒の母親は2015年4月の入学時、生徒の髪が生まれつき茶色いことを学校側に説明。黒染めを強要しないよう求めた。しかし教諭らは、染色や脱色を禁じる「生徒心得」を理由に、黒く染めるよう指導した。「生来的に金髪の外国人留学生でも、規則では黒染めをさせることになる」とも述べたという。”
  4. Most Tokyo high schools demand students prove their real hair color, study finds (BUSINESS INSIDER Chris Weller May 4, 2017, 2:31 PM)

 

年収300万円非常勤講師を遮る常勤の壁

2017年10月25日の東洋経済ONLINEに、大学教員公募に関する記事 年収300万円「非常勤講師」が苦しむ常勤の壁 がありました。同記事はヤフージャパンでも読めますが、両ウェブサイトのコメント欄には、あわせると400以上ものコメントが書き込まれました。その中から、アカデミア就活に役立ちそうなコメントをいくつか紹介します(随時入れ替えあり)。

 

不採用になる理由

  1. 大学がほしいと思う人材ではないということ
  2. 採用先が採用したい人をとるただそれだけ

 

職には呼ばれるもの

  1. 本当に実力があれば、面接なんかせんでも声がかかるよ
  2. 実力がある人へは向こうからオファーが殺到する

 

大学教員公募選考過程の実際

  1. 大学の採用が出来レースなのは周知の事実。… 大抵は教え子か、コネのある人が空いたポストを埋める。表向き公平性を保つために外部に求人を公開しているだけ
  2. 確かに出来レースのコネ採用あります。公募でコネ採用とは実に迷惑な話です。ただすべてがそうではありません。… また大学の教員は高校教員とは違い、研究分野を非常に絞って採用を掛けます。分野違いではいくら研究業績が素晴らしくても採用には至らないでしょう。また、面接での態度や人間関係、大学の求める人物像なども加わります。
  3. 採用する側に居たこともありますが、外部の優秀な人材より、自分の手下として使える人間を選ぶ行為が平然と行われていました
  4. 優秀って言う人程扱いづらくて、結局優秀ではなかったりするから、教授の気に入った人しか採用はされない

 

採用する側は応募者のどこを見るのか

  1. 研究業績がダントツでも人格的に問題があれば採用されない
  2. 研究業績の数が優先されるのは、東大京大など一部の研究大学のみです。それ以外の大学では、最低限の業績や経験に加えて、最優先で「人柄」を見ます。学生及び同僚や事務員さんなどと、波風立てず気持ちよく仕事ができる人かどうか、が最も重要

 

研究だけではない大学教員の仕事を理解すること

  1. 旧帝大などを除いた一般的な大学では、大学教員の仕事は、・研究・教育・大学(学部)運営の三本柱から成つのが普通です。研究業績だけで採用が決まるわけではありません
  2. 多くの大学教員は自分の好きな研究だけをしているわけではなく、学生に講義をして、人によっては入試や学務など事務的な仕事も大量に処理をするなど、担当する業務は一般に思われているよりもはるかに多面的です。そのために、研究業績は採用時に重要な意味を持つものの、いわゆる研究大学であっても、研究業績だけで評価する訳ではありません。… 組織として機能するために、研究業績以外の側面も勘案して、直面する状況に合わせて適切に人員を配置することが、求められます

 

各大学のニーズにマッチさせること

  1. 研究実績よりも教育実績の方が大切な可能性もあり
  2. 業績で選ばれたければ、業績を必要としている大学に応募すること
  3. ご自身の考えと大学の求めているニーズが一致しない点を再度考え直して
  4. 学生に今までの経験ご還元でき、学生の満足度を高める授業をできないなら申し訳ないが採用は厳しい

 

コネ採用の現実

  1. 世の中コネですよ
  2. いいも悪いも世の中コネだらけ
  3. 以前、国立大に非常勤で勤務していたけど、採用はコネでしかないんだよね。

 

コネの概念を正しく理解すること

  1. コネも実力
  2. 実力とは何か?厳しく言えば、コネが多いことだよ
  3. 本当に実力があるならコネと人脈は後から付いて来る
  4. 人の社会で生きてるんだから、人脈使っていきることを否定したら終わりやろうなあ
  5. 本当の実力社会とはコネです。なぜなら、自己申告はいくらでも誤魔化せますが、他人の評価は誤魔化せないから

 

コネ採用をする大学側の心理

  1. 大学とか狭い世界では民間企業以上にコネが重要
  2. 仕事はできるけど性格に問題があるとか。面接ではなかなかわからないから、知り合い、知っている人からの推薦が優先されるのは仕方がない
  3. コネというと人聞きが悪いけど、全く知らない人を採用するのはギャンブルに近い。業績も大事だけど、この仕事は人柄も非常に大事なので何らかの知り合いがいないと採用には踏み切れません。
  4. 大学もいったん採用すればそう簡単には首にできないので、業績のみならず、研究能力、教育能力、管理運営能力など見極めなければなりません。そのために推薦する人の意見を聞くことは、コネとはやや違う
  5. 「この候補者は人格的に大丈夫か?」という重要な情報について、「この人は本当にいい人で、仕事もきちんとこなすから大丈夫」という確認がしたい、ということで「コネ」がある
  6. 面接だけで判断できる人なんてないんだから信頼できる人に紹介してもらうのは悪い事ではない。面接だけで判断するって事は上っ面や顔で判断する事と同じだと思う。それの方が問題ではないのか?

 

自分の価値を決めるのは他人

  1. 実力を判定するのはあくまでも他人
  2. 自分より劣っている人間が採用されている云々と申しますが、「劣っているか」どうかを決定するのは採用側です

 

採用する大学の側に立って考えること

  1. 自分がやりたいこと、ではなく、相手がやって欲しいと望むことをやらなければ

 

アカデミアのキャリアパスと年齢について

  1. 日本は年齢が全て
  2. 現政府の文科省の国公立大学への圧力(人事凍結・文学部の削減)からすれば、この年齢の人を正規雇用でとることはほとんどない。私大を含め、もしとるなら既に専任教員だった人を取る
  3. 35歳までにうまく波に乗れずに非常勤トラックにまきこまれると、もう、ほとんど非常勤からはあがれなくなる。そうなると、業績なんていくらあげても、ぜんぜんだめだ。大学の授業の半分ぐらいは、アルバイト並みの給料で雇うあぶれものの非常勤講師でまかなわれているから、非常勤講師は重宝な存在

 

人生の区切りを決めておくこと、自分の態度を決めること

  1. コネでもなんでも使って家族のために収入を優先するか、理想とする姿を曲げずに研究のため今のスタイルを貫くか
  2. 結婚も子供もあきらめて理想に殉じるか、あるいはあらかじめ「35まで非常勤ならあきらめて就職する」とか決めておかないと
  3. 家庭がある場合は希望職とか言わずにどこでも働くべきだと思います。家族を幸せにすることが稼ぎ手の責任です

 

義理を欠かさないこと

  1. お世話になった人に対して”気を遣えない”人をアカデミックポストも含めて社会が受け入れますか

 

原因と結果の法則

  1. 自分が原因と考えず、運が悪かったというところが今の現実がある

 

大人の考え方に切り替えること

  1. 世の中に公平や平等など有ると思って生きている思考が幼稚

 

結果論

  1. 実力ある人が出世するかって言うとそうでもないし、結局出世した人が実力があった人ってこと
  2. 世の中は正しいか?間違えか?で動いていません 最終的に結果を出したものが正義になる

 

雇われるのでなく雇うという選択

  1. 俺も大学講師をしているが大学講師以外にも幾つも仕事を掛け持ちしている。更に研究もしているし著作物も出版している。また俺自らが代表取締役となり講師及び研究者育成、派遣、講座主催、研究受託、コンサルタント、バイザー、カウンセリング、情報配信事業と幅広く行っている。年収は1000万円を軽く超える。この記事の人に足りないのは能動的に仕事を開拓して運営する力

 

参考

 

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2018年10月12日(金)学振採用者発表 審査結果が通知される

目次

 

最新関連記事 ⇒ 2021年9月27日(火)学振採用者発表 審査結果が通知される

 

2018年10月12日(金)学振の審査結果が通知される

学振採用通知日に思うこと

しかし学振の特にDC、あれだけ手間かけて申請して審査して得られる待遇が生活保護レベルなのは正気の沙汰ではない。院生向けベーシックインカム制度とミックスして初めて意義がある制度だと思う。 0:22 – 2018年10月12日

学振DCの年俸240万円っていうのは,年間所定労働日数を255日として一日8時間労働で計算すると時給1176円. 東京都の最低賃金985円を下回るとかそんなことは流石にないのだけれど,学振は副業禁止・有給なし・社会保険料自腹(・大学によっては学費免除なし)となるので……. 0:53 – 2018年10月12日

学振10連敗は悔しいし、その3年があればどれだけ研究進められただろうかとか思うけど、学振採択されて任期中に立派な業績詰んだ優秀な若手研究者たちも未だにテニュアトラックでさえない任期付きをウロウロして渡り歩いてるのが現状だから退くも地獄進むも地獄って感じで救いがないよな。 5:06 – 2018年10月12日

学振落ちた人は世の中へ出るといいよ。世の中には君たちにお金を払ってくれる人がいっぱい居るから。そしてお金を貰ったら高級な焼肉か高級な寿司を食べるといい。色々とバカらしくなってくるから。  1:17 – 2018年10月12日

学振受かっても受からなくても、やることは変わらない。1:20 – 2018年10月12日

2018年10月12日付けで学術振興会特別研究員(学振)の採用の通知がありました。

平成31年度採用分特別研究員(PD,DC2,DC1)の第一次選考(書類選考)結果について(2018年10月12日)

  • 第一次選考(書類選考)の結果を平成30年10月12日付で、電子申請システム上にて開示しました。申請者は、自身の電子申請システムログイン用ID・パスワードで電子申請システムにアクセスし、選考結果を確認してください。
    ※申請者の電子申請システムログイン用ID・パスワードは本会では再発行できません。申請機関へお問い合わせください。
    電子申請システム:http://www-shinsei.jsps.go.jp/index2.html
  • 募集要項に記載のとおり、結果について郵送による通知は行っておりません。<面接候補の方>
    平成30年10月19日(金曜日)15時までに、電子申請システムにて面接の出欠についてご回答ください。(欠席する場合も必ずご回答ください。)
    なお、上記日時までに回答がない場合には、選考辞退として取り扱います。

(引用元:日本学術振興会

学振で今年から変わったこと

学振の審査結果発表を間近に控えた心境

学術振興会特別研究員(学振)採用者決定の通知が毎年10月中旬にありますが、待つ身にはつらいようです。

  1. 今年の学振DC/PDの結果発表はおそらく2018/10/15(月)。 ちなみに昨年は2017/10/16(月)、一昨年は2016/10/14(金)でした。 ?  19:19 – 2018年10月6日
  2. そろそろ学振の結果発表ですね。うちのボス曰く、「半年かけてつくった申請書とやっつけでつくった申請書はすぐわかる」。 7:59 – 2018年10月11日

2017年10月16日学振の結果が通知される

学術振興会特別研究員(学振)の審査結果が今日発表されました。面接試験免除での合格、不合格、面接試験へ進む、の3つに分かれたようです。

日本の研究の「今」を垣間見ることができるツイッターをいくつか紹介します(随時追加削除入れ替える可能性あり)。

本日発表

  1. そうか、今日は学振の発表か。 From: ZoZomiK0222 at: 2017/10/16 18:36:24 JST Re 公式RT
  2. 今日は学振発表デーだったのね。From: SSeiya60260 at: 2017/10/16 14:32:58 JST Re 公式RT
  3. うああ..学振の日だったのね ううううう From: yokonozo at: 2017/10/16 15:14:47 JST Re 公式RT
  4. 学振の結果が出たらしくて重い空気が広がってる From: suzutomo1020 at: 2017/10/16 15:38:26 JST Re 公式RT

結果を知ることに対する恐れについて

  1. 学振結果発表でメール来てるけど怖くて開けられない From: rarudosiori at: 2017/10/16 14:32:35 JST Re 公式RT
  2. 学振の結果出てるのか (確認するの怖い) From: usage_based at: 2017/10/16 16:08:42 JST Re 公式RT
  3. RT @m43net: 学振の 結果開示を 見たくない From: Holyithylene at: 2017/10/16 16:18:11 JST Re 公式RT
  4. 学振の結果発表メール来てて学振(ガクブル)してる From: raru_psychology at: 2017/10/16 14:53:08 JST Re 公式RT

学振のキーワードがトレンドランキング上位に

ヤフーリアルタイム検索では、一時、「学振」がランキング3位にまで上昇しました。

  1. RT @yusuke_kaimori: 学振がリアルタイム検索にランクインしててつらい。 pic.twitter.com/g852xgDYba From: TTAGGGn at: 2017/10/16 14:16:38 JST Re 公式RT

 

喜び・安堵

  1. 学振通った…よかった… From: migidoh_honten at: 2017/10/16 15:56:17 JST Re 公式RT
  2. 一年越しで学振に通ったやったー!!!!! From: ponytailkicker at: 2017/10/16 15:53:17 JST Re 公式RT
  3. 学振通ったああああああああああ pic.twitter.com/rzdDWfyqYk From: Se3pEpp1 at: 2017/10/16 15:29:49 JST Re 公式RT
  4. おかげさまで学振通りました。もろもろお世話になった方、ありがとうございます。 From: leo_metoro at: 2017/10/16 15:18:23 JST Re 公式RT
  5. 学振通りました~! From: ChiffonHimeyuri at: 2017/10/16 14:44:12 JST Re 公式RT
  6. 学振PD採用内定きたぁああああああ!!!!!! やったーーーーーーー!!!!! From: ONODA_in_Onodac at: 2017/10/16 14:29:51 JST Re 公式RT
  7. 学振受かったぁぁぁあーーーー!!! 死ぬほど嬉しい!!! From: wednesday0814 at: 2017/10/16 14:16:47 JST Re 公式RT

学振に通るということ

  1. ラボで学振通った人いてすげーってなってる!😃 From: 1catcherNo at: 2017/10/16 19:33:01 JST Re 公式RT
  2. 可愛い子におめでとうって言ってもらえたから、 学振通って良かったと思います。
  3. 彼女さんがうちよりも学振採択喜んでくれていて幸せなう 
  4. ♥️先輩♥️、学振通ってた♥️ From: 4Ag_O2 at: 2017/10/18 12:20:01 JST Re 公式RT

落胆・口惜しさ・辛さ

  1. はーーーーー 学振落ちたーーー From: eggnist at: 2017/10/16 16:16:18 JST Re 公式RT
  2. 学振落ちた!!!!!涙 From: fuguindy at: 2017/10/16 15:01:55 JST Re 公式RT
  3. 学振落ちた。ぐやじい From: PenguinPotato at: 2017/10/16 14:32:37 JST Re 公式RT
  4. 学振ダメだったンゴ From: Mentyu at: 2017/10/16 14:23:11 JST Re 公式RT
  5. 学振ダメでした From: maru9_tkb at: 2017/10/16 14:16:24 JST Re 公式RT
  6. はー…学振…(まだ凹んでる) とりあえずご飯食べようそうしよう From: mymh8389 at: 2017/10/16 23:07:44 JST  Re 公式RT

気持ちの切り替え・これから

  1. 学振を落としたのでない。私が飛翔したのだ。 From: tdualdir at: 2017/10/16 18:13:45 JST Re 公式RT
  2. RT @tdualdir: 学振が取れなかったのではない。学振が俺を捕まえきれなかったのだ。 From: stenoritama at: 2017/10/16 19:54:48 JST Re 公式RT
  3. 今年も学振おちたりもしたけれど、私はげんきです。 From: pocute_physics at: 2017/10/16 16:13:39 JST Re 公式RT
  4. RT @Mentyu: われわれはもはや蹉跌と敗北の学振申請書を閉じねばならない。戸外では秋はすでに深まり、院生室には修論執筆の焦燥が訪れて来たのである。 From: Dr_Raugust at: 2017/10/16 15:10:35 JST Re 公式RT
  5. 学振厳しいなー。来年までに成果出して、DC2でやり返さねば。ある意味、研究意欲が湧かされたね笑 From: aki_hiro1003 at: 2017/10/16 15:07:58 JST Re 公式RT
  6. 学振は今年もダメでした、がDC1申請時より評価はあがったので日本語力は多少あがったのかなと。しょうもない比較だがまずはポジティブに考えることにする。 From: KalynKwmt at: 2017/10/16 14:26:10 JST Re 公式RT
  7. アカデミック志向だからといって学振に通るとはもちろん限らないわけだが、それで落ちて腹立たしければ、そのエネルギーで死ぬほど研究がんばるしかないんだろうなと。 From: tkmpkm1 at: 2017/10/16 19:33:45 JST Re 公式RT

指導者の喜び

  1. うおーがくせーが学振通った! From: tatary at: 2017/10/16 14:20:05 JST Re 公式RT
  2. 学生くん無事に学振DC2採択、良かった! From: maplesyrup100 at: 2017/10/16 14:32:19 JST Re 公式RT
  3. うちのラボで学部から指導させてもらっている大学院生の一期生が,学振DC1に採択していただいたとの連絡.色々感慨深くて涙出た. From: neuromusiker at: 2017/10/16 14:21:37 JST Re 公式RT
  4. ラボのメンバーが学振通った。嬉しい! From: koichi_kawakami at: 2017/10/16 14:34:22 JST Re 公式RT

学振の面接

今日の通知では、面接試験免除で学振採用が確定した人と、次に面接試験に進むことが決まった人とに分かれました。

  1. 学振の面接5分で何を言うんや… From: GrClown at: 2017/10/16 17:49:36 JST Re 公式RT
  2. ちなみに学振は面接候補でした。4分間の発表と6分の質疑応答。あまり情報がないのですが、やれるだけやってみます。私の領域では約570の応募者、採択101名、面接候補28名なのですが、割合的に面接候補の方がレアじゃないですか?採択者より選ばれてる感出てません?? From: ayas2ayaaaa at: 2017/10/16 15:51:11 JST Re 公式RT
  3. 学振の結果出ました。 「面接候補」 戦いは続く。 From: ryuta_ut at: 2017/10/16 15:38:36 JST Re 公式RT
  4. 振DC2、面接回った。 理解されないかもと思ったが、尖った内容だったから拾われたのかなぁ。 もう少し頑張ります。 From: _yavailable_ at: 2017/10/16 15:00:22 JST Re 公式RT
  5. 学振の面接いやぁ….. From: MrBoilingFrog at: 2017/10/16 14:33:57 JST Re 公式RT
  6. 学振面接候補かあ、、、、、、 From: watanabeckeiich at: 2017/10/16 14:24:27 JST Re 公式RT
  7. RT @TechPcho: おお、学振TLですね。 喜びと悲しみな間に揺れるTLの中、わずかながら、ひっそりと面接試験となった人たちもいると思います。 秒速4万円以上の価値がある面接となると思います、万全を期して頑張ってください! From: takeshi8931 at: 2017/10/16 14:21:20 JST Re 公式RT

学振の制度の意義について

  1. 情報系では学振なんていらないだろうけど、理学・文学系には死活問題なんやで From: termoshtt at: 2017/10/16 15:41:37 JST Re 公式RT
  2. 生きる上で学振には大変お世話になりました(人╹ω╹ ) From: e_ekami at: 2017/10/16 14:32:36 JST Re 公式RT
  3. 学振が仕分け対象にされたときの評価書がこれか… なかなか香ばしい zoology.or.jp/news/img/f_use… 「博士養成に関する過去の政策の失敗を繕うための政策」 「実社会から逃避して、大学に留まる人をいたずらに増やしてしまう」 「博士取得者のセーフティネット事業」From: tackson5 at: 2017/10/17 16:29:31 JST  Re 公式RT
  4. このような厳しい審査を勝ち抜いた学振PDは、とある政党では生活保護みたいなシステムで働いてる人たちって言われてしまうらしい。はぁ、、 twitter.com/tonets/status/…

●博士養成に関する過去の政策の失敗を繕うための政策。博士養成に関する見直しが必要。テニュア・トラック制については存続。
●過去の政策のつけであるから少しずつ減らしていくしかない。毎年5%ずつカット。
●目的が重複しており、施策の整理統合が必要。その上で効果の明らかな事業に絞り込んでいくべき。
●教員免許をポスドクに付与する政策を検討すべき。実社会から逃避して、大学に留まる人をいたずらに増やしてしまう側面も否定できない。大学そのものが過剰であり、この適切な統廃合も必要。
●大学の教員制度の見直し必要。
●ポスドクの生活保護のようなシステムはやめるべき。本人にとっても不幸。(本来なら別の道があったはず)。
●若手研究者が安定して働き研究できる場所を見つけるための国の政策を若手にこだわらず再構築。
●若手研究者の問題は政治の問題でもあるので、十分な見直しが必要。
●競争的資金と合わせて再考すべき。省をまたがった&シンプルな研究者支援を先端技術研究と合わせて考えるべき。
●研究費ベースの事業をますます複雑化している。研究費配分として整理すべき。PD対策は、キャリア支援、TA/RAとしての採用枠など学術振興会枠はシンプルに。
●博士取得者のセーフティネット事業と理解しているが、民間企業を出口にする政策が不可欠である。民間企業から国費の不足分を補う政策を期待する。
●雇用対策のようなものになっているのではないか。その為の統合的な対応が必要でないか。将来的な雇用対策につなげることが必要ではないか。
●大学→大学院→キャリアのプランがないことは問題だが、むしろキャリア計画教育の問題。高等教育全体にキャリア教育が不足している点と関係がある。

(出典:行政刷新会議「事業仕分け」第3WG 評価コメント 評価者のコメント(評価シートに記載されたコメント)事業番号3-21 競争的資金(若手研究育成)①科学技術振興調整費(若手研究者養成システム改革)②科学研究費補助金(若手研究(S)(A)(B)、特別研究員奨励費)③特別研究員事業)

学振採用通知のタイミングについて

  1. RT @msmt9: 学振の採用内定予定は貰えたけど博士進学内定は決まってないんだなこれが(マクロ再再履修マン) From: Voca_Espoir at: 2017/10/16 14:25:09 JST Re 公式RT
  2. 学振、お金がもらえるかどうか決まるのが博士課程の入試後とかいうのシステムの欠陥すぎると思う From: Bluepost125 at: 2017/10/16 15:23:59 JST Re 公式RT
  3. “”実験核物理の””学振DC1 通りました。残念ながら学振提出直後に進路を情報科学に変えたので、手続き次第では辞退します twitter.com/mikskw/status/…
  4. 学振PD採用内定もらいました。 がテンモンダイが受入じゃないので、、これは話し合いをしないと。。。 From: 730kou_haya at: 2017/10/16 15:00:41 JST Re 公式RT

学振制度の問題点

  1. RT @YOSIX_: @N_Y_Big_Apple 学振取れたら副業禁止なのに、副業がなければ生活が底辺というおぞましさ。しかも期限付き。日本が大事とか言ってるわりに、日本の科学者資源はないがしろにする。最後はこの国、科学に泣くと思う。 From: YuzukaMinaduki at: 2017/10/16 20:36:54 JST Re 公式RT
  2. 学振、研究に専念しなくちゃならないというのがなあ。もっと額増やして欲しいとみんな思っているんだろうけど昨今の学問に関する予算感を見ると希望もなさそうです。 From: salut_copain at: 2017/10/16 14:46:47 JST Re 公式RT
  3. 学振通ったら学費半額免除、落ちたら学費全額免除のジレンマ From: exotilium at: 2017/10/16 15:35:29 JST Re 公式RT
  4. RT @kida_yusuke: 学振、取ってしまうとアルバイトやめなきゃいけないので、採用期間終了後が大変。私の場合、学振DC2終わったあとは専業非常勤で食いつないだけど、あの2年間は本当にカツカツでした。
  5. 前回の学会で海外の先生に誘ってもらってて、学振に通ったのでお金の心配なくいけると連絡し日程等を相談してたんですけど、金額(月20万,副業不可)を伝えたら、これビザとるのにギリギリな額で、かなり厳しい生活になるっぽいし、為替相場によっては僕留学いけないっぽい(ウケる(ウケない)) 
  6. タイムラインに学振の結果発表がでてるけど、自分が知ってる限り額がこの20年は額が変わってないぽい。。デフレのせいといえばそうだけど、流石に最近のインフレ分ぐらいは反映してもよいのではないだろうか… From: hamayou at: 2017/10/16 23:06:32 JST  Re 公式RT
  7. いずれにしても、うちの大学の事務は「海外出張禁止」にこだわっているので、ぼくは今年は応募できない。大学側が知らないふりして応募しても学振側は特に気にしない、ということが過去に何度もあったというのに(自分が聞いただけでも数件あるので、実際はその数十倍の数では?)。From: goeland_argente at: 2017/10/18 20:20:46 JST Re 公式RT
  8. 科研費も学振も、採用者も不採用者も点数だけでなくコメントを見せてほしい。関係者に要望したら、検討しているとは聞きましたが。 From: esumii at: 2017/10/18 10:56:16 JST Re 公式RT

日本の大学院生・ポスドク支援制度の問題点

  1. RT @ronbunwokaku: 学振に通ったのだけど、日本での博士課程学生の扱いがどんなものなのかを採用率から分からされて、めでたい気持ちにならない。 From: bananataisi at: 2017/10/16 18:16:54 JST Re 公式RT
  2. 学振や科研費、大学の予算配分の問題を考える時いつも思うのは当事者である研究者や院生やポスドクはそういうアドボカシーに割く余力が無いんだよね。 ブラック企業と同じで、それに立ち向かう力を潜在的に最も持つのは当事者なんだけど、それが出来る状態ではなかったり視野の外にある。 From: salut_copain at: 2017/10/16 18:07:02 JST Re 公式RT
  3. RT @yoh2: 学振なんて縁がなかったから(出してはいたけど)博士んときは深夜バイト(23-5時)で食いつないでた。丈夫で健康なわがままボディに感謝したい。 From: saiteejin at: 2017/10/16 20:23:04 JST Re 公式RT
  4. RT @Uncopolymer: 学振の当落を高みから観察するパーマネント勢 From: tjmlab at: 2017/10/16 20:22:49 JST Re 公式RT
  5. バイト先は院に入るときに(大学の)先輩から受け継ぎ、学振を取ってまた後輩に受け継ぐというのをもう20年近くやっており、今年も1人学振に通り、辞める事になった。 自分がここに勤めてから3人目だ。 From: yudai_TNB at: 2017/10/16 20:28:39 JST Re 公式RT
  6. 「学振というのは院生間に格差と妬みを生じさせる非常に不公平な制度なので、全ての博士課程の学生を対象にした給付型奨学金の拡充を図るべきである」(半分冗談半分本気) 

学振を取ったことにより生ずる変化

  1. 学振受かった。これで本屋で三時間迷ったあげく、震える手で本を書棚に戻し、絶望感に浸りながら帰路に着くことがなくなる。 54分前
  2. 学振を担保に結婚する人多いよな 
  3. 学振もらった後の大学内待遇はいくつかあって,某大学では学振取ったら学費免除+学内表彰で報奨金出すことにより,学振富豪が誕生することもある. From: m_morise at: 2017/10/16 18:01:53 JST Re 公式RT
  4. RT @tkmpkm1: そういえばかなりの地方の人たちが「学振通ると、学振太りする人が出てくる」とか言ってたが、そうなのか・・。 From: Ag_smith at: 2017/10/16 18:35:19 JST Re 公式RT
  5. 学振がいかに少なくて悲惨かという話をする人が多数なんだけど、学振富豪なり学振太りなりいろんな方もいるようです。すべてはどこに住んでいるかに依存。 From: tkmpkm1 at: 2017/10/16 18:12:19 JST Re 公式RT

博士課程教育リーディングプログラムやその他の制度と学振の制度について

  1. RT @namicha_1: 東大工学系研究科の場合、学振と金銭的に同等の奨学金やらRAやらの募集が毎週のようにあるのが進学してから分かってとても驚いた。しかもほとんどが学振持ちの人は応募できないから競争率も低そうだし、単純に金銭的な問題でいえば学振に落ちてもそんなに困らなそう… From: kyama0321 at: 2017/10/16 18:00:28 JST Re 公式RT
  2. @takanzai 噂ではリーディングだけならうちの学費全額免除が通るけれど、学振に通ると半額免除までしかいかない、とか、後リーディングはバイト可能かどうかとか……。 From: Ag_smith at: 2017/10/16 17:44:03 JST Re 公式RT
  3. 学振+リーディング大学院で月40万にならないと言っていましたがどういう計算になるのですか? — 多分リーディング大学院のお金は停止されて、学振の月20だけになるんだと思います。 l.ask.fm/igoto/45DKECN7…
  4. RT @tomatoha831: 学振DC1(月20万)+リーディング大学院(月20万)≠(月40万)が成立しないアカデミックの闇 From: ray_yut at: 2017/10/16 15:09:34 JST Re 公式RT
  5. リーディングの人が学振とっても、どちらかの枠や支給金がふえるでもないし、結局金を宙に浮かせているだけなのでは、という反省を誰かして、どうぞ。 From: N_Soma_ at: 2017/10/16 14:53:55 JST Re 公式RT

学振制度とポスドクの雇用

  1. 学振PD、この時期に決まるんですね。受け入れラボになってて申請した人が落ちちゃったとしたらみんなどうしてるんですかね?普通にポスドクで雇えるラボはそんなに多くないですよね…。 From: kuzukz801 at: 2017/10/16 14:32:50 JST Re 公式RT

学振の競争率について

  1. 学振、狭き門だなあ From: kdxu at: 2017/10/16 14:29:22 JST Re 公式RT
  2. むしろ同期で学振通った人誰なんだ From: PhiEle at: 2017/10/16 14:48:51 JST Re 公式RT
  3. RT @__1GO__: 学振採択率30%くらいなんだから、博士課程進学者を今の30%にして全員学振研究員にして、ポスドク問題も解決 From: sasa_tsuki_ at: 2017/10/16 18:46:39 JST Re 公式RT
  4. RT @autotaker1984: 学振PDの採択率が40/230位らしいと聞いてやはり狭い門だなあというのと、全国で230人くらいしか申請しないのかという驚き。 From: wanimaru47 at: 2017/10/16 14:28:17 JST Re 公式RT
  5. 学振PD、今年の申請者数は2223人でした。jsps.go.jp/j-pd/pd_sinsei… 実際に申請した人は分野内の採用/面接/分野全人数が分かりますが、それによれば今年の1次採用は15〜16%、面接候補は10〜11%のようです… twitter.com/i/web/status/9…

学振の通りやすさについて

  1. やっぱうちは学振強いな From: yves_twit at: 2017/10/16 14:27:33 JST Re 公式RT
  2. T研初の学振落ちマンにならずに済んだ From: _TomoyoSakagami at: 2017/10/16 15:46:54 JST Re 公式RT
  3. 学振なんて取れなくて普通とかいいますけど、知り合いのD進勢は取っている方が多いような気さえするのですが、、、 From: PAM1934 at: 2017/10/18 02:15:34 JST Re 公式RT
  4. 私も出身ラボの先輩後輩に学振マンいない。 From: MarunouchiPanda at: 2017/10/17 23:59:19 JST Re 公式RT
  5. @salut_copain それはある程度存在するかと。やはり学振合格者の多い研究室だと合格率は高いと感じます。 From: ilya_une_trace at: 2017/10/16 17:47:12 JST Re 公式RT
  6. これ、やっぱりでかいと思うRT 学振のノウハウは強い研究室に蓄積されていって、過去とった人が一人もいない研究室と年々差がついていく
  7. うちの大学でも死に物狂いで頑張れば、学振のDC1とPDにストレートで採択されるってことを証明できたぞ! ただ、本当の意味で何回か死にかけるぞ! #学振 #学術振興会 #特別研究員
  8. 学振についてこんなに微妙な気持ちなの私だけだろうな。でも、・研究分野が修士博士で異なっても採用され得る・主語に「私」を使っても大丈夫。が証明された。From: givemesalary at: 2017/10/16 14:15:51 JST Re 公式RT

学振の審査基準について

  1. 学振落ちた。業績点が低かったので、まず論文通るように頑張る。他の項目は思ったより点数が高かった。そこはボスと同期による絶大なる添削のおかげだと思う。 From: keipon33 at: 2017/10/16 19:25:47 JST Re 公式RT
  2. 開示結果によると研究計画が足を引っ張っていた様子。他は半数の審査員が4以上を点けていたようだ。もう学振pdには出せないはずだけど、次からは他の書類にこの反省を生かそう。。 From: Milchspeise at: 2017/10/16 18:45:35 JST Re 公式RT
  3. 論文1本くらいじゃもはや学振は無理ゲーじゃのう… From: drk0311 at: 2017/10/16 15:17:13 JST Re 公式RT
  4. 「成果が全て」というのをつよく思い知らされた1週間だったと言えそうです。 得点としては 能力、将来性 3.83 実績 2.83 計画 4.00 総合 3.17 で不採用Bでした。 実績がなければ、授業料免除も通らないし学振も通らないな、と。正直、きついです。 From: ATS31tuat at: 2017/10/16 14:59:23 JST Re 公式RT
  5. 知り合いらの学振結果全然predictできなかった。 From: takeuchi_fr at: 2017/10/16 14:58:30 JST Re 公式RT
  6. 学振DC1で論文がないと厳しいとか…、意味が分からんけど現実なのよね。 確かに私の時代じゃ学会発表があれば十分戦えたね。 twitter.com/kuzukz801/stat… From: kuzukz801 at: 2017/10/16 14:47:41 JST Re 公式RT
  7. 学振については「不思議の採択なし、不思議の不採択あり」なので、まあどっちにころんでもがんばれ。 From: kosukesa at: 2017/10/16 14:45:03 JST Re 公式RT
  8. 周りの人見てると優秀っぽい人でも学振落ちてたりするのである一定ライン超えたらガチャっぽいな From: kdxu at: 2017/10/16 14:36:17 JST Re 公式RT
  9. 学振の落選ハガキ5回くらいはもらってる。応募できる学年の時には必ず応募した。でも審査員やってる先生にどんなに面白い研究でも論文が少ないと通らないよと教えてもらって、PDになったら論文を書く/添削する能力が足りなくて、研究者は無理だなと思った。方針転換して会社員になってよかった。 From: kotokotora at: 2017/10/18 10:17:04 JST Re 公式RT

学振総合スレ Part74 http://ai.2ch.sc/test/read.cgi/rikei/1507873146/

結果:(面接/面接免除/不採用A~C)
資格:(DC1/DC2/PD/SPD/その他)
系別:
分科と細目:
業績:
学位の有無(PD以上):(満退/博士見込み/博士)
出身大学:
受入先:(出身研究室/他研究室/他大学・機関)
指導教員の知名度(出身):
指導教員の知名度(受入):
出願回数:
コメント:

学振制度との距離感

  1. 学振、存在すら知らずに博士進学してた。 From: Reseaercherwat1 at: 2017/10/16 15:23:25 JST Re 公式RT
  2. 論文出ないだろうからDC2も無理だろうなーって思うと、来年また学振書くモチベが皆無 From: Ryokuhu at: 2017/10/16 15:17:02 JST Re 公式RT
  3. 学振PDに至っては出してすらない(業績的にまず無理) From: nayutime at: 2017/10/16 14:57:58 JST Re 公式RT
  4. 学振に落ちたものはまだ幸いである。修士・博士課程の中で学振の話を一切聞かなかったものに比べれば。 From: ponilong at: 2017/10/16 14:42:35 JST Re 公式RT
  5. Fラン私大から出てきた私は当然学振なんて言葉知らなかったなぁ。 twitter.com/KazuSamejima/s…
  6. なんなら学振という制度をM2のときに知った。さらに研究者は学会に出て論文を書く義務(?)があることもM2のときに知った。偏差値の低い大学にいたから、そういう文化も知らずにギャップに苦しんだ。本当に浅学だった。GPAさえあればいいと思ってた。
  7. 学振の存在すら明らかにしてくれない地方無名私大です。掲示板にでてもいません。来年…応募しても落ちるけどやってみるか…。私を置いて指導教員は一年海外に行ってしまいますが。生きる術をください From: mo00onmoon at: 2017/10/17 11:48:02 JST Re 公式RT

学振が全てではないことについて

  1. 私は学振通ってないが、なんとかなっている。 From: borylation at: 2017/10/16 19:32:24 JST Re 公式RT
  2. ちなみに僕は学振応募したものすべて落ちて今がありますから(笑) From: mohzeki222 at: 2017/10/16 14:55:01 JST Re 公式RT
  3. D3のとき学振PDに落ちたので、台湾でポスドクをさせてもらい、そのまま落ち着いてしまった。もし採用されていたら、台湾に来ていなかったかもしれない。 From: TheorEcoLab at: 2017/10/16 15:47:32 JST Re 公式RT
  4. 学振に通らなかったからアメリカに行かざるを得なかったし、それで良かった。で、その結果今に繋がってる。何が幸いするか、災いするか分からない。 twitter.com/borylation/sta… From: TakaraLab at: 2017/10/16 21:46:28 JST Re 公式RT
  5. 今日は学振の結果発表の日なのか。自分は学振は全て不採択だったので心の深いところが痛む日だ。でもなんとか研究者として生き残っている。不採択だった人は今日は残念会ということでまた明日から頑張ろう。それにしても研究アピール能力ばっかりが重視される時代になったな。そして論文数は減少傾向だ From: silver_plasmon1 at: 2017/10/16 14:28:07 JST Re 公式RT
  6. 甲子園で活躍できないからってプロ野球で通用しないってことじゃないんだから 学振落ちたからって才能ないかも…とかで研究辞めるってことないといいな From: statistic_fox at: 2017/10/16 14:17:07 JST Re 公式RT
  7. 私の周辺では学振なし、アルバイトでコースを乗り切った博士が何人もいるが、すべてアカポス(テニュア)か企業の主研についている。精神的強靭さが職場でも役に立っていると思う。 twitter.com/ibarakistan/st…
  8. 「学振に落ちてもオレ生きてる」系の励ましツイートを見て、学振に全く縁がなかった身としてそれはそうだと感じつつ、学振の結果とかどうでもいいから論文をたくさん書かないとよっぽど後悔するということはぜひ伝えたい。しばしば後悔しているから。

「学振に落ちたからもう自分はダメ」

「学振に受かったから自分は研究者に適性がある」

本当にそうでしょうか?これまでの過去の風潮、業界の風習に縛られてはいませんか?

 

個人的には、科研費や学振でのパイの奪い合いをやるよりも、自分で稼ぐ力を付けて 他の研究者や学生で学振が必要な人が取ればいいやという考えになっています。

(学振に落ちた君へ 異端者からのメッセージ ちらのネットビジネスラボラトリー 更新日:2017年10月17日)

学振経験者のキャリアパス

  1. そういえば今気が付いたが、俺の先輩後輩で学振DC1/2の受給者のうち、少なくとも半分は、博士卒で民間か、それともポスドクの後民間に行ってる。まさしく時代を反映しているようだ。

研究者という人生

  1. 日本のアカデミアを目指すってことは,学振相当の門を毎年数回は叩く生活になるんで,そういうことでメンタルが消耗する人には向いていないような気がします(研究者以外でも同じような世界な気はするけど,ストレスの多寡は比較できません). From: m_morise at: 2017/10/16 18:39:26 JST Re 公式RT
  2. RT @StockAndScience: 要するに、学振受かったら、純粋におめでとう。 一方で、学振落ちたとしても、落ちたことをエネルギーにできない人間はアカデミアはもちろん、どこにいっても通用しないから、エネルギーと思って頑張れということ。 From: SSeiya60260 at: 2017/10/16 14:31:10 JST Re 公式RT

研究者の過酷な状況

  1. 学振通るほど有能な大学院生に月20万しか出せない(保険・年金は自腹、雇用保険も無し)っての見ると力抜けてくな From: km1n_st3 at: 2017/10/18 00:01:33 JST Re 公式RT
  2. 日本の博士課程は学振とって月20万(副業は基本禁止)ー学費55万・税金やぞ From: sterblichmaiden at: 2017/10/17 08:24:09 JST Re 公式RT
  3. あーあー学振受かったら歯を直そうと思ったのに。 From: hpo11043 at: 2017/10/18 04:47:41 JST Re 公式RT
  4. 学振通ったのでバイトできません!すいません!ってバイト辞めたかった…来年また頑張る From: mgk0 at: 2017/10/16 14:28:51 JST Re 公式RT
  5. RT @Hori_alpaca: 親に博士行くなら学振取らないとなと圧をかけられつつもなんとかDCをとって交わしたと思いきや,研究で生きて行くなら早くパーマネントを取らないとなとまた圧をかけられる人生だった. From: Life_Gackt at: 2017/10/16 17:52:22 JST Re 公式RT
  6. 学振とかいうやみ From: ossangairu at: 2017/10/16 15:28:41 JST Re 公式RT
  7. RT @toritorix: 考えてみると,学振とれない方が生活は安定している気がするし,学振とれた方が将来活躍できるという定量的評価を見たことがない. From: kida_yusuke at: 2017/10/16 14:54:41 JST Re 公式RT
  8. 学振採用おめでとうなんてとても言えね… From: FaLiP_lvsg at: 2017/10/16 14:40:03 JST Re 公式RT
  9. 学振より安心が欲しい。 学振あっても仕事がないんじゃね… From: _yavailable_ at: 2017/10/17 23:39:55 JST Re 公式RT

学振の想い出

  1. 学振の結果が入った私宛の封筒が師匠のメールボックスに来たとき、師匠は待ちきれず「開けても良いか」と電話がかかってきたのは良い思い出です。あの頃はキラキラしていたけど、今は何だかなぁ..From: h_oyakata at: 2017/10/18 16:42:16 JST Re 公式RT
  2. 学振の発表あったのかー思い出がいっぱいで胃が痛い From: azitukemoyashi at: 2017/10/16 18:14:05 JST Re 公式RT
  3. RT @kosukesa: 学振といえば、面接のために上京してせっかくだからと翌日のゼミをサボって都内にしかない珍しいパチンコ台打って帰ったんだけど、面接官が師匠の知人で「面接日程を伝え聞いたけど早々に終わってたらしいじゃない、なにしてたの」と詰められたって話があってですね From: riet911 at: 2017/10/16 17:50:36 JST Re 公式RT
  4. ここだけの話をしますが学振はDC1, DC2ともに応募すらしたことありません。無理だと思っていたし言われてもいたしで。なのでそれに応募して採用されなかった人がこの世の終わり的なリアクションをしたり全否定されたかのような反応をしたりするのは自分には異世界の話のよう From: uger_san at: 2017/10/16 14:58:58 JST Re 公式RT
  5. そういえば、今の学振の発表ってWebで行われるんでしたっけ?私の頃は、郵送されてきたんですよ..葉書だと不採用、厚い封筒だと面接(面接の詳細が付いてくる)、薄い封筒だと面接せずに採用だったので、封筒を見るまでもなく結果が分かりました。 From: h_oyakata at: 2017/10/18 16:35:53 JST Re 公式RT

学振不採用の結果、岐路に立たされることについて

  1. 改めて、学振落ちました。 来年からどうするかはこれから考えます。 From: nyann_kichi at: 2017/10/16 17:40:10 JST Re 公式RT
  2. 学振。妥当な結果だったけど、「落ちたんで仕事ください」って言ったら、「すぐ履歴書送って」って返事がきたから、なんか食ってける気がする\(^o^)/ From: Spr0utlings at: 2017/10/16 16:14:38 JST Re 公式RT
  3. 学振落ちたけど、さてどうしたものかな From: Lbfuvab at: 2017/10/16 15:10:52 JST Re 公式RT
  4. 学振落ちてスタートアップに貢献してオキュウリョウもらって圧倒的成長するのもありと思いませんか From: CeleuC at: 2017/10/16 14:44:12 JST Re 公式RT
  5. 学振通ったら内定蹴ります勢は今もしかしたら絶賛内定辞退電話中なのかも知れない From: roger_titech at: 2017/10/16 14:43:50 JST Re 公式RT
  6. 学振落ちて就活する勢 From: wxy40 at: 2017/10/16 14:26:37 JST Re 公式RT

大学院生・ポスドクが経済的に困難な状況に置かれていることに対する揶揄

  1. 朝からずっとどうして学振落ちると航空会社に行く流れができているんだろうと思ったけど調べてみたらそうじゃなかった。。。 From: marineozz at: 2017/10/16 20:01:13 JST Re 公式RT
  2. 「学振落ちたら体を売ろう(意訳)」ってあまりにも激ヤバすぎでは From: __Nyaka at: 2017/10/16 14:43:15 JST Re 公式RT
  3. 学振落ちたら風俗落ちの世界ヤバすぎでは? From: ma_ttsu_n at: 2017/10/16 14:16:23 JST Re 公式RT
  4. RT @m43net: 学振に 落ちたらVanillaで 高収入 From: lhipelal at: 2017/10/16 14:16:09 JST Re 公式RT
  5. RT @Uncopolymer: バーニラ!バニラ!バーニラ!学振♡♡ バーニラ!バニラ!収入~⤴︎⤴︎ From: al_qrantz at: 2017/10/16 14:16:08 JST Re 公式RT

学振焼肉について

  1. RT @groebner_basis: 「学振が採れた」と君が言ったから 10日16日は焼肉記念日 From: j_u_pd at: 2017/10/16 17:45:10 JST Re 公式RT
  2. 学振焼肉ってツイッタランドでしか見聞きしたことがない From: airslave_of_cat at: 2017/10/16 16:09:47 JST Re 公式RT
  3. まさか勘違いしている人がいるとは思わなけど、念のために言っておくと、学振焼肉とは「学振受かった人、学振に挑戦したけどダメだった人に、何はともあれおつかれ」という気持ちを込めて周りの人が焼肉を奢ることですよ? From: m_ishihata at: 2017/10/16 14:39:43 JST Re 公式RT
  4. 私の周辺にはそういう神話はなかったようで、先輩後輩が学振DCPDとったときも、私自身がDCとったときも、焼肉をごちそうされたりしたりはしませんでした。が、全員アカポスについているので反例を4つ提出しておきますね。 From: keigomi29 at: 2017/10/16 14:33:11 JST Re 公式RT
  5. RT @Schwarzeon: 学振を全額焼肉をおごるのに使った博士学生は今や一流大学のエースとして教授職に就いているし、学振で焼肉をおごるとアカデミック職が手に入るかもしれないですよ From: Yatu_Walker at: 2017/10/16 14:28:11 JST Re 公式RT
  6. RT @qqyyyaaa: 学振PD、面接免除で採用されました!(:D でも焼肉はきらい…。 From: SendaiHisCafe at: 2017/10/16 14:26:58 JST Re 公式RT
  7. 学振通ったらおごるという伝統はあるらしい・・・・ twitter.com/gin_chaku/stat…
  8. RT @Fm7: (学振を取った皆さん…今皆さんの頭の中に直接語りかけています… 焼肉です…焼肉を周囲に振舞うのです… 学振に採用されたにも関わらず論文が出せず消えていった先人は焼肉を振舞うことを怠ったのです… そのような目に逢いたくなければお世話になった人全員に焼肉を振舞… From: tamio0524 at: 2017/10/16 14:15:41 JST Re 公式RT

祝福

  1. 後輩「おめでとうございます!!!ところで学振って何すか??」
  2. 学振通った人おめでと〜〜 From: tjmlab at: 2017/10/16 18:59:11 JST Re 公式RT
  3. 学振に通った方々,おめでとうございます。 From: FUJIKIDaisuke at: 2017/10/16 15:16:14 JST Re 公式RT
  4. ともあれ、学振に通った学生諸君はおめでとう。 From: tkmpkm1 at: 2017/10/16 14:37:24 JST Re 公式RT

 

参考

  1. twitter ツイッター検索 (t-proj.org) “学振”
  2. 「学振」のYahoo!検索(リアルタイム)
  3. 学振焼肉2015 (togetter)
  4. 学振焼肉 (togetter 2014年10月16日)

 

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