2023年9月27日(水)学振の選考結果が発表される:令和6(2024)年度採用分特別研究員(PD、DC2、DC1)の第一次選考結果について

2023年9月29日(金)海外学振の発表

2日遅れで海外学振の発表があったようです。下のツイートが一番早いみたいなので14時前に出ていたんですね。

海外学振の評定要素

海外学振の採択される申請書の書き方

この体験談は一読の価値があります。海外学振に限らず科研費もそうですし、多分DC1,DC2,PDも同様だと思います。

1)資金があれば目標が達成できる(「できそう」ではない)、2)目標達成のための準備が整っている、の2点が大きなポイント

自分の場合、3つの研究内容を書いたが、それぞれに対して既に実験基盤が整っていることを示したり、予備データが豊富にあることを示し、派遣先との融合研究さえあれば、目標達成できるという風にした。実際ラボのビッグボスからも予備データを貯めましょうと言われていた。実際、ビッグボスの申請書を見ても、半分以上予備データの話なのではないかと思うくらい下地が整っていることがわかる。

5度目の挑戦で採択された海外学振 KPN KPN 2023年9月30日 22:24 note.com)

学振DC1,DC2,PDの採否発表

2023年9月27日(水)14:00に学振DC1, DC2, PDの選考結果が発表されました。二次採用内定候補の発表もあったようです(最終結果は、1月頃)。海外学振の発表はまた別みたいですね。

ツイッターを見ていると悲喜こもごもです。

学振採択者生存者バイアス

「学振落ちたけどおじさん」たち

学振落ちたけど研究者として生き残っている人もいるそうです。

「現在の若手研究者をめぐる状況への無理解」と聞くと、東北大学副学長の言葉「優秀な若手男性がポストに恵まれないことは周囲を見ていて無いと思います。」を思い出してしまいます。DC1やDC2やPDがとれても、研究者への道がいばらの道であることには変わりません。

 

学振不採択だった人へのメッセージ

学振DC1/DC2に落ちたら考えるべきこと【博士課程】 もろぴー有機化学・研究ちゃんねる チャンネル登録者数 3.24万人

学振不採択者の気持ち

学振不採択でも研究者を目指す人へのメッセージ

今回は学振不採択でも次回再度応募予定の人へのメッセージ

多くの学生が誤解していることとして、学振DCが「博士課程の給付奨学金」のようなものだと思っているという点が挙げられます。(ふたたび)学振にチャレンジするときに 読んでほしいアドバイス 下地理則(九州大学人文科学研究院准教授) 2023年9月28日 17:32 note.com)

学振採択が研究者として生き残るための必要条件でも十分条件でもないことについて

学振以外の助成の機会

学振落ちをアカデミアを見切る機会と捉えるかどうかについて

キャリアに対するひとつの考え方

求められている場所で出来ることをやれば生きていけるというのは真理だと思います。

  1. 【研究者の適性】自分が研究に向いている人か生き残れるかを占う30の質問

2023年9月27日(水)14:00

学振の採択率

学振発表当日、発表前のソワソワ

発表前

日本学術振興会のウェブサイトにある、「令和6(2024)年度採用分特別研究員(DC1・DC2・PD)の募集から採用までのスケジュール」を見ると、二段階目の書面審査が実施される時期が「2023年8月~9月頃」で、第一次選考結果開示が「2023年10月上旬頃まで」となっています。ちなみに二次選考内定候補者がそのあとに決められて、第二次選考結果が開示されるのが2024年1月上旬頃までとされています。

最近の発表日がいつだったか確認してみますと、

令和5(2023)年度採用分特別研究員(PD、DC2、DC1)の第一次選考結果について
2022年9月28日
令和5(2023)年度採用分特別研究員(PD、DC2、DC1)の第一次選考の結果を令和4(2022)年9月28日付けで電子申請システムにて開示しました。

2022年9月28日曜日。

令和4年度(2022年度)採用分特別研究員(PD、DC2、DC1)の第一次選考結果について2021年9月27日
令和4年度(2022年度)採用分特別研究員(PD、DC2、DC1)の第一次選考の結果を令和3年9月27日付けで電子申請システムにて開示しました。

2021年9月27日曜日。

令和3年度(2021年度)採用分特別研究員(PD、DC2、DC1)の第一次選考結果について2020年9月25日
令和3年度(2021年度)採用分特別研究員(PD、DC2、DC1)の第一次選考の結果を令和2年9月25日付けで電子申請システムにて開示しました。

2020年9月25日曜日。

これだとあまり法則性が見いだせませんが、巷での予測はというと:

なんでわかんねん?って思いますが、教科書を書かれている方には裏情報ネットワークがあるのかそれとも超能力でしょうか。

  1. 大上 雅史学振申請書の書き方とコツ 改訂第2版 DC/PD獲得を目指す若者へ(講談社)

 

学振の内定通知日は予告したほうがよいと思う

科研費の内定通知日がはっきりしないのもそうですが、学振もまったく同じで、発表がいつなのかとソワソワして仕事が手につかなくなる人が多いんじゃないでしょうか。研究者の能率を下げないためにも、学振の内定通知日は予告したほうがよいと思います。

申請書作成のノウハウに関する情報格差についての雑感

匿名掲示板などでは、学振はメジャーな大学、メジャーなラボのほうが(ボスのコネのおかげで)採択されやすいんじゃないかという書き込みを見かけたことがありますが、自分は科研費や学振はフェアに審査されているという印象を持っています。研究が盛んでない大学や研究のアクティビティが低い研究室の学生は、申請書を書くノウハウがラボに存在していなくて圧倒的に不利なだけでしょう。申請書以前の話として、日本語を正しく書けない大学院生も結構たくさんいます(自分も修士論文を口語体で書いてしまって全部直された経験がある)。正確で分かりやすい科学的な文章が書けていない人は、まず日本語を徹底的に鍛えたほうが早道かもしれません(お勧めはコレ↓だが、真面目に課題をやるとかなりヘビー、しかし得るものが大きい)。

  1. 林 健一『こうすれば医学情報が伝わる !! わかりやすい文章の書き方ガイド』(ライフサイエンス出版株式会社)

幸い最近は申請書の書き方に関する書籍もありますしYOUTUBEで情報を発信している人、ネットに採択された申請書を公開している人もいて、ノウハウはそこらじゅうに転がっています。それを取りにいってちゃんと理解して、そのノウハウを自分の申請書に落とし込めるかどうかです。実際のところ教科書に書いてあることを、「自分ごと」として気付いて自分の申請書を修正する能力というのは決して当たり前のものではありません。そこがつながらないひとは結構多いようです。

そうなると科研費や学振に採択された先輩がたくさんいるラボに所属していて、面倒見のよい先輩や先生に申請書の添削をしてもらえる大学院生のほうが圧倒的に採択される可能性が高くなるのは当然のことです。

また、申請書を書きなれた人であっても自分で書いた文章のアラは自分では気づけないものです。自分の周りに申請書を読んでくれる人がいない場合は、

  1. 書いた申請書をしばらく寝かせて自分で内容を忘れた頃に読み返してみる。
  2. 紙に印刷して読み返してみる。その際、フォントをいろいろ変えて印刷するとさらに効果的。
  3. 自分で声に出して読み返してみる。

といった方法がお勧めです。音読は本当にお勧め。

お気に入りのAI音声に読み上げてもらうのもいいかも。

  1. https://coefont.cloud/coefonts

上のサイトは無料の利用だと音声をほぼ選べないみたいですが、面白いサイトだと思いました。お金を払えば、自分の読ませたい文章を好みの声で読み上げてもらえます。

 

学振申請応援YOUTUBE動画

ワークショップ「より良い学振申請書(DC1/DC2)を作ろう」(2022年4月10日実施) 東京大学 吉田塁 研究室 チャンネル登録者数 2850人

 

採用者にインタビュー~苦労人が得た学振の極意~【学振“必勝”講座・2023;其の肆】 水族館マスター · クラゲさんラボ (Dr. クラゲさん) チャンネル登録者数 2540人

 

【博士課程の前に】やっておくべき3つのこと【最後が一番重要かも】 Osaki / ゴキと大学院生の生態log チャンネル登録者数 3550人

  1. 【学振】オーサキのリアルな申請書作成を公開【与えられた時間はたった2週間】

学振の最近の大きな制度変更について

令和4年度の学振から面接審査が廃止され、令和5年度の学振からは二段階の書面審査になったそうです。また審査が二段階になったため、選考結果の発表も二段階、つまり2回の時期に分かれたそうです。

第一段階の書面審査では、これまで通り6名の審査委員が書面審査を対象区分内の申請者全員を対象に行います。その後、第一段階の審査で「ボーダーゾーン」となった申請を対象に、第二段階の審査が行われます。この際、審査者は第一段階審査と同じ6名の審査員になります。

選考結果の通知も2回に分けてされます。第一段階で高評価を得た申請者に対しては早い段階で通知が行われ、その後第二段階で採用された申請者に対して通知が行われるということです。

学振あれこれ:2023年(令和5年度)採用分の変更点およびアドバイス  アカリク公式note 2022年3月15日 15:04)

令和6(2024)年度採用分特別研究員(PD、DC2、DC1)の第一次選考結果について