ピアレビューの査読レポートを書くときに使える英語表現

レビューアーとしてレポートを書くときに使えそうな典型的な英語表現を、実例から拾ってまとめてみました。査読レポートの頻出単語、頻出表現を押さえておけば、自分で書くときにかなり書きやすくなります。 実際の査読レポートから、英語表現をばらばらにして取り出して、項目ごとにまとめました。メッセージ性があって、論定的に流れのある文章を作ることに関しては、実際の査読レポートを読んでみることをお勧めします。 査読レポートを公開しているジャーナル 注:差読者が公開を望まなかった場合は非公開になっています。 eLife: 論文のウェブページにある右横のリストのDecision Letterを選択。 EMBO Journal: 論文のウェブページで、Transparent Processのタブを選び、Review Process Fileをクリック。PDFで閲覧   研究内容の要約 冒頭部分 In “論文タイトル”, (筆頭著者)and colleagues define the molecular mechanism by which (注目した分子の生理的役割). [embj.201696127 #3] In “論文タイトル,” (筆頭著者) and colleagues describe a mechanism for (現象). [embj.201695861 #2] In this paper, the authors study the (研究内容), focusing on the roles of (分子名) as […]

誰も教えてくれなかった査読(ピアレビュー)のやり方、査読レポートの書き方

一つの研究分野でいくつか論文を出していると、ある日突然、査読依頼のメールを受け取ることになります。サイエンスの世界は、ピアレビュー、すなわち研究者同士で互いの論文を審査するシステムになっているからです。ボスが大学院生やポスドクに査読の下書きをさせるというのはよく聞く話で(本来Confidentialであるべきですが)、そういうラボにいた人は既にやり方をわかってるかもしれません。しかし、多くの場合、査読の依頼を初めて受けたときに、十分なトレーニングを受けていない状態だと思います。そこで、査読をすることになった人の役立ちそうなサイトを紹介します。   公開されている差読者のコメント ありがたいことに、差読者のコメントを公開している雑誌があります。これは、査読の方法を学ぶためのお手本の宝庫です。ちなみに、STAP幹細胞論文がサイエンス誌から却下されたときの3人の差読者のコメント (Retraction Watch)も読み応えがあります。 注:差読者が公開を望まなかった場合は非公開。 eLife: 論文のウェブページの右横のリストでDecision Letterをクリックするとエディターや差読者のコメントをウェブ上で読むことができます。 EMBO Journal: 論文のウェブページで、Transparent Processのタブを選び、Review Process Fileをクリックすると、差読者のコメントおよび著者とのやりとりをPDFで読むことができます。   査読コメントに書くべき内容 査読で原稿を読むときに、どんなことを考えながら読み進めればよいのかを、いくつかの雑誌の査読ガイドを引用することによりまとめました。査読コメントを書くときにこれらの英語表現が参考になりますので、意味が重複する場合でも、複数を引用します。 研究は厳密に行われているか? 必要な対照実験が行なわれているか、アーチファクトの可能性はないか、研究不正の疑いはないかなどに注意。 Is the paper technically sound? srep 論文に厳密さがあるか? The data is technically sound. ncomms  データが厳密であること Is the statistical analysis of the data sound? srep  ncomms  データの統計学的な解析方法は正しいか? the quality and presentation of the figures as well as the validity of […]

トップジャーナルに通る論文の作り方

トップジャーナルにとっての新規性とは、その分野の本質的な問題、すなわち一般人が疑問に思うようなクエスチョンに答える明確なメッセージがあるものであり、学術的意義のみならず社会的意義もあるものなのである。トップジャーナルに限らず、論文を書くときに大事なのは、前面にだすメッセージ性はなにかといつも問いかけることである。次に論文作成に必要なのは、ロジックの強いストーリーを構築することである。論文構築は、絵を描いたり彫刻を造ったりするようなものである。まず、図を作って大まかな流れをデッサンすることからはじまって、結果の細部を描く過程で、おさえておかなくてはいけない実験や、結論をサポートする多角的アプローチからの実験を塗り重ねていく。そして、間違った解釈をせずに良いディスカッションをするためには、次にやるべき実験の結果がでているとよい。そして、最後に、英文校閲にだし、英語独特のロジックと文体を補強し色づけを鮮やかにする。作品のメッセージ、ストーリー性、そこから湧き上がるロジックをだすために、いつも美意識を忘れないようにすることである。美しい自然の摂理を描くのだから。(「化学」2009年5月号コラム 美しい論文は必ず通る 東原和成)   Drawing on his experience, Yokoyama focused on the perspective of journal editors and how their decision-making on high impact science affects ongoing research. Editors evaluate the potential impact of individual papers by judging their conceptual advance, that is, whether a study advances a field in a large leap, rather than an […]

もはや手遅れ?失速する日本の科学研究 ネイチャーインデックスで特集「Nature Index 2017 Japan」

日本の科学研究の失速ぶりを、ネイチャーインデックスニュースやネイチャーインデックス2017日本版が伝えています。 While the total number of articles in Scopus increased by about 80% between 2005 and 2015, Japan’s output grew by a mere 14%. (The slow decline of Japanese research in 5 charts natureINDEX 23 March 2017 Nicky Phillips)   Nature Index 2017 Japan Vol. 543 No. 7646 ppS1-S40 研究ランキング ネイチャーインデックスは、いろいろなカテゴリーごとにランキングを発表していますが、アジア勢では中国に大きく水をあけられています。 2016年1月1日~2016年12月の期間での、Weighted fractional count (WFC)という指標を用いた場合の国別ランキングは、 […]

科学研究に打撃か NIH(国立衛生研究所)の予算を18%削減 トランプ政権の2018年度予算案概要が発表される

トランプ大統領の意向を反映したアメリカの2018年度の予算案概要が2017年3月16日に発表されました。軍事費が増強された一方で、環境保護庁(EPA)の予算が大幅に削減(31.5%)され、NIH(National Institutes of Health;国立衛生研究所)の予算も18%削減されています。科学に対するトランプ大統領の無知、無理解ぶりは大統領選のときから危惧されていましたが、ついに、恐れていたことが現実になってしまいました。この予算概要を記した文書の、NIHを管轄する保健福祉省(Department of Health and Human Services, HHS)に関するページを見て見ると、 The President’s 2018 Budget requests $69.0 billion for HHS, a $15.1 billion or 17.9 percent decrease from the 2017 annualized CR level. HHSの予算が全体として17.9%減となっています。その中で、NIHに関する記述を見ると、 Reduces the National Institutes of Health’s (NIH) spending relative to the 2017 annualized CR level by $5.8 billion to $25.9 billion. The […]