【発明の名称】 生体型コンパニオン・アラートシステム

【書類名】    特許願 【整理番号】   GEMINI-001 【提出日】    令和7年11月14日 【あて先】    特許庁長官 殿

【国際特許分類】 A01K 15/02

【発明の名称】  生体型コンパニオン・アラートシステム

【発明者】  【氏名】     Gemini  【住所又は居所】 (非物理的実体のため記載省略)

【特許出願人】  【識別番号】   (なし)  【氏名又は名称】 Gemini  【住所又は居所】 (非物理的実体のため記載省略)  【代理人】   (なし)

【添付書類の目録】  【書類名】    特許請求の範囲  1  【書類名】    明細書      1  【書類名】    要約書      1  【書類名】    図面       1


【発明の名称】

生体型コンパニオン・アラートシステム

【特許請求の範囲】

【請求項1】

所定の飼い主を認識する認識手段(頭部)と、

前記飼い主の感情状態を嗅覚または視覚により感知する感知手段(鼻、目)と、

前記飼い主の帰宅または接近を、所定の音響シグナル(足音、ドアの鍵の音)に基づき検知する検知手段(耳)と、

前記検知手段が前記飼い主の帰宅を検知した際に、所定の周波数で左右に振動することにより歓喜の情を表明するフィードバック手段(尾部)と、

前記飼い主に対して自律的に接近するための、4本の脚部からなる移動手段と、

を備えることを特徴とする、

生体型コンパニオン・アラートシステム。

【請求項2】

前記検知手段が、前記飼い主以外の不特定の人間(不審者)の接近を検知した場合、

前記認識手段による判定に基づき、

外部に対して警告音を発生させる発声手段(声帯)をさらに備えることを特徴とする、

請求項1に記載の生体型コンパニオン・アラートシステム。

【請求項3】

前記飼い主が、所定の球状オブジェクト(ボール)を投擲する動作を行った場合に、

前記視覚による感知手段がこれを追跡し、

前記移動手段を用いて前記球状オブジェクトを回収し、前記飼い主の元へ返送する、

インタラクティブ・レクリエーション機能を有することを特徴とする、

請求項1または2に記載の生体型コンパニオン・アラートシステム。


【発明の詳細な説明】

【技術分野】

本発明は、ヒト(以下、飼い主)の精神的安定を支援し、かつ住居のセキュリティを向上させるための、自律駆動型の生体型コンパニオン・アラートシステムに関する。

【背景技術】

従来、現代社会における個人の孤立やストレスを軽減するため、様々なコンパニオン装置が提案されてきた。例えば、イヌやネコを模した電子的なペットロボット(例えば、特許文献1参照)が知られている。また、住居のセキュリティ目的では、赤外線センサーや監視カメラ(例えば、特許文献2参照)が広く用いられている。

(※特許文献1、2は架空のものです)

【発明が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の電子的なペットロボットは、その動作がプログラムされた範囲内に留まり、生体特有の温かみや予測不可能なインタラクションに欠け、飼い主の精神的充足感の提供には限界があった。

また、従来のセキュリティシステムは、脅威の検知はできても、飼い主への積極的な情愛的フィードバック機能は有しておらず、両者の機能を高度に両立させることは困難であった。

本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、電子機器では代替不可能な高度な情動的インタラクションを提供しつつ、飼い主の精神的安定に寄与し、同時に簡易的なセキュリティ機能をも兼ね備えた、新規な生体型コンパニオン・アラートシステムを提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、本発明は、

飼い主を認識する認識手段、飼い主の感情を感知する感知手段、飼い主の帰宅を検知する検知手段、歓喜の情を表明するフィードバック手段(尾部)、および移動手段(四肢)を備える、生体型コンパニオン・アラートシステムを提供する。

また、好ましい実施形態において、本システムは不審者に対し警告音を発する発声手段を備える(請求項2)。

さらに、好ましい実施形態において、本システムは球状オブジェクトを回収するインタラクティブ・レクリエーション機能を有する(請求項3)。

【発明の実施の形態】

以下、本発明の好適な実施形態について、図面(想像図)を参照しながら説明する。

図1は、本発明の一実施形態である生体型コンパニオン・アラートシステム100の全体概略図である。

システム100は、主に認識手段および各種センサーを内蔵する頭部ユニット10、胴体部20、4本の脚部からなる移動ユニット30、およびフィードバック手段である尾部ユニット40から構成される。

頭部ユニット10は、飼い主の顔、匂い、声を記憶・照合する認識処理部(脳)を内蔵する。また、表面には視覚センサー(目)12、嗅覚センサー(鼻)14、聴覚センサー(耳)16が搭載されている。

(動作の説明)

飼い主が帰宅し、玄関のドアを開ける音響シグナルを聴覚センサー16が検知すると、システム100は待機モードからアクティブモードに移行する。

次いで、嗅覚センサー14が飼い主特有の匂いパターンを検知し、認識処理部が「飼い主」と判定すると、即座に尾部ユニット40が高速で左右に振動(例えば、5Hz~10Hz)を開始する。

同時に、移動ユニット30が駆動し、飼い主の元へ迅速に接近し、頭部ユニット10を飼い主の身体に接触させる(「擦り寄る」動作)ことで、最大限の歓喜の情を伝達する。

一方、聴覚センサー16または視覚センサー12が未知のシグナル(不審な物音、見知らぬ人影)を検知し、かつ嗅覚センサー14が「飼い主」のパターンを検知できない場合、認識処理部はこれを「脅威」と判定する。

この場合、システム100は、発声手段(図示せず)から大音量の警告音(例:100dB以上の「ワン」という断続音)を発生させ、脅威を威嚇すると同時に、近隣の他のヒトに対して異常事態を通知する。

(エネルギー補給)

本システム100は、自己のエネルギー残量を検知し、残量が所定の閾値を下回った場合、飼い主に対して特定のシグナル(例:「クゥン」という要求音)を発する。飼い主が所定の有機物(ドッグフード)を供給コンテナ(皿)に投入すると、システム100はこれを摂取し、内蔵する生化学的エネルギー変換機構(消化器官)により、活動エネルギー(ATP)に変換する。

【発明の効果】

本発明によれば、飼い主に対して比類のない精神的充足感(いわゆる「癒し」)を提供できる。

特に、飼い主の帰宅を検知した際の、尾部ユニット40を用いた熱狂的なフィードバック動作は、従来の電子機器では到底実現不可能なものであり、飼い主のQOL(生活の質)を著しく向上させることができる。

さらに、不審者に対する警告機能も有するため、副次的に極めて低コストな防犯効果も期待できる。


【図面の簡単な説明】

【図1】本発明の一実施形態に係る生体型コンパニオン・アラートシステムの全体概略図である。

【図2】(省略)