大学入学試験の採点に纏わる9つの疑問

大学入学試験の答案はどのように採点されているのでしょうか?どのような採点基準なのでしょう?

上で神話と言われていることですが、自分も浪人時代に予備校の英作文の先生が、「中学英語レベルで書け。難しい文章書いてミスが多かったら点数がなくなるから。口語と文語と米語と英語が混じっても減点されない。」といったことを言っていたことを思い出しました。

 

大学受験生ならだれでも気になる採点基準、採点業務の実際です。真偽は保証しませんが、ネット上の情報を纏めておきます。

大学入学試験の答案採点は公正か?

記述式答案を公正に採点することの苦労。

 

大学によって採点基準は一律か?

県立高校の入学試験問題の場合、試験問題は同じでも受験生の学力に著しく差がある2つの高校では当然のことながら、難しい高校のほうが採点基準が厳しく、そうでない高校では採点基準が甘く設定されるということを聞いたことがあります。採点の目的は答案を「点数で振り分ける」ことですから、当然のことでしょう。自分が聞いたことと同じ内容が下のツイートでもつぶやかれていました。

では、大学入試の答案でも同じようなことになっているのでしょうか?ことなる難易度の大学では基準の高低の差があるでしょうし、同じ大学でも、難易度の異なる問題においては採点基準が異なることがあると思います。

 

同じ大学の異なる学部で採点基準は同一か?

 

同じ大学同じ学部なら採点基準は毎年同じか?

その年の問題の難易度によって、受験生の出来は大きく異なるでしょう。すると、部分点の与え方も一律に決めておくわけにもいかないようです。

試験時間が足りなくて、解答を最後まで全部書ききれない場合に、解法の方針だけ日本語で述べるだけでも部分点がもらえる場合がある(あった)ようです。

 

大学入試答案の採点は受験生を落とすために行われているのか?

記述式答案の採点業務おいて、何とかして受験生のいわんとすることを汲み取って少しでも点数をあげようという親心が発揮されるようです。白紙答案だと零点ですが、試行錯誤して思考した形跡が書かれた答案には部分点を与えられることもあるようです。

 

どんなときに部分点がもらえるのか(与えられるのか)?

 

採点基準はどのようにして決められているのか?

採点基準は、予め決められているだけでなく、実際に出てきた答案を見ながら修正されることもあるようです。

下のツイートは高校入試の答案の採点に関してのようですが、当然、大学入試でも同様のことが起こるはず。

 

高校の範囲を超える高級な解法で解いても点数をもらえるのか?

上のツイートに対して多数の反論が寄せられていました。予備校の模試の採点基準では減点だとしても、実際の大学入試ではこれを減点とすることはなさそうです。

 

予備校の採点基準と大学の採点基準は同じか?

予備校の模擬試験の採点は、予備校の先生が作った採点基準に基づいて行われます。実際の大学入試で大学の先生がどのような採点基準で採点しているのかについては、あたりまえのことですが、食い違うこともあるようです。

予備校の採点基準よりも大学の採点基準のほうがもっと厳しいこともあれば、大学の採点のほうがもっと部分点を細かく与える場合があるようです。


先日は、医科大学で浪人生や女性に不利な入学者選抜を行っている大学があったことが問題視されたりばかりです。

また、共通試験で記述式試験の導入を強行しようとする国に対して採点の公正さが確保できないという強い批判が出ていてます。昨今の社会的な背景を考えると、公明正大かつ受験生思いの採点が行われていること、および、採点業務においてどんなことが大きな問題になるのかなどが明らかにされることは、多くの人にとって有益な情報だと思います。

「受験の月」の「大学入試数学の採点基準」と言う記事に、非常に詳細な各大学の採点事情が掲載されていました。なるほどと思ったことをいくつか紹介します。詳細は、このリンク先をご覧ください。

  1. 読めないものは、書いてないとみなす
  2. 論証が必要な問題は日本語での説明が必要で、単に式を羅列しただけでは不十分
  3. 厳しく採点するとみな0点になる場合は、配慮する。
  4. 途中まで推論があっていれば、部分点あり
  5. 最後の答えがあっていても、途中の論理的な説明が不足しているものは(大幅に)減点
  6. 採点基準は学部にごとに異なる
  7. センター試験の成績と2次試験の成績との相関は低い

大学入試出題に独特の慣習がある場合

 

参考

  1. 過去の入試の大学別採点基準~大学入試懇談会報告他から~ (受験の月)(大学入試数学の採点基準 examist.jp