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大学院やポスドク先の研究室の選び方

  2018/07/07    研究者のキャリアパス

高校生の中には大学を「偏差値」で選ぶ人がいますが、大学院を「大学の偏差値」で選んではいけません。なぜなら、アカデミアで研究者を目指す場合には、大学院の名前よりも、実際に出した論文業績で評価されるからです。どこの大学であろうが、科学者になるための十分なトレーニングがちゃんと受けられて、そのうえで、研究成果をしっかり挙げられるいいラボを選ぶ必要があります。 博士号取得後のポスドク先選びも、これからの数年間をどの研究室で過ごすかで研究者のキャリアが決定付けられるので大変重要です。しかし、ラボ選びは、難しいものです。 ラボ選びが正しい選択だったかどうかは、結果論になるでしょう。将来アカデミアで研究者を目指す人が、大学院やポスドク先の研究室を選ぶときに気をつけるべきポイントを考えてみたいと思います。   違う大学(院)に行くか同じ大学・学科に進学するか 学部学生であれば卒業研究で配属されたラボにそのまま大学院も行くのか、それともこれを機会に他大学や他学科に行くかという選択があります。修士課程の学生も、博士課程進学を機に他に移るかどうかという選択があります。快く送り出してくれない教授もいるので、余計に、悩むところでしょう。しかし、自分の人生なのですから自分の研究者としてのキャリアにもっとも望ましい選択が何かという観点で選ぶのがよいと思います。 正論を言うなら、自分が興味を持っている研究分野を牽引する一番のラボを選ぶべきです。それが海外の大学にあるのなら、海外の大学院も視野に入れるべきでしょう。   研究室ウェブサイトの情報を鵜呑みにしないこと ラボのホームページには教育的なことがたくさん書いてあるのに、なぜかそのラボからは研究者がほとんど巣立っていないというラボもあります。批判的な態度でウェブサイトをチェックするのがよいでしょう。 ラボの運営方針 ラボの教育方針、指導方針がつらつらと書かれていてとても参考になる場合がありますが、「その教授が当然のこととして期待する学生像」と「あなた」との間にズレがある場合には、ウェブサイトの言葉をそのまま受け取っても誤解が生じる恐れがあります。ウェブは、情報収集のひとつの手段と考えるにとどめ、いろいろな人にラボの評判を聞いたり、実際にそのラボを訪問したりして、実際に見聞きして感じた自分の感覚を信頼しましょう。 研究の興味 研究の興味の項目に、面白い内容が書かれていたとしても、実際のそのラボにその研究テーマを遂行するだけの力や実験ノウハウ、研究費、人間がそろっていないこともあります。研究の興味に沿った論文実績が実際にあるのかどうかは重要なチェックポイントです。 論文業績 論文業績がもっとも客観的な指標ですが、そのラボで行なわれた仕事かどうか(筆頭著者の所属がそのラボか)、誰がやった仕事か(筆頭著者は大学院生か、ポスドクか、ファカルティか)、どのような研究体制共同研究者がいる場合、コレスポンディングオーサーが誰か)かなどに注意を払う必要があります。 過去の一連の論文業績を見る場合には、そのラボがその研究分野をどのように切り開いてきたのか、今後どの方向に向かうのかを考えながら見る(読む)ことも大事です。分野を変える場合には結構大変かもしれませんが、そのラボから出ているめぼしい論文を一通り読んで、そのラボやその研究分野の数年後(=自分の姿)を予測することが必要でしょう。   研究室を訪問してから決めること メールのやり取りだけで決めてしまわずに、遠かろうが海外であろうが必ず現地を訪れて教授(PI)に会い、ラボメンバーにも会って、話をしてから決めることをお勧めします。ポスドク先の場合には、オフィシャルな場所でのトークを要求されたり(旅費を出す都合などもあると思う)、アンオフィシャルなセミナーをラボ内でやったりするのが普通だと思います。ラボのメンバーには、ラボの運営体制 院生とポスドクがそれぞれ何人いるか、 中ボスがいる場合の研究グループの体制がどうなっているのか、 研究テーマをどうやって決めているか、 ボスと研究の相談をどれくらいの頻度でしているか、 論文は誰が執筆しているのか、 何時から何時まで働いているか、 などを聞いて、自分が本当に納得して研究ができるラボかどうかを判断しましょう。見学のときにはとても歓迎されたのに、いざラボに入ってみるとそうでもないということは起こりえると思います。仕事の厳しさを考えれば当然のことなのかもしれませんし、釣った魚に餌をやらないということかもしれません。やっぱりできないやつという判断を一瞬で下されてしまったのかもしれませんし、ラボメンバーが競争心を抱いているのかもしれません。様子見をされているのかもしれません。そのような違和感を後で覚えなくて済むように、また、自分の新しい研究生活がイメージできるように、いろいろと話を聞きましょう。 ラボのメンバーが多くて、ラボの研究の興味が狭い場合には、研究テーマが他のポスドクや大学院生と競合する恐れがあります。他のメンバーが現在どんな研究をしていて今後どんな研究の構想を持っているのかも聞き、ボスとよく話をして、自分がどのような研究テーマをやれそうかを明確にする必要があります。   そのラボの研究費獲得状況は? 科学研究費助成事業データベースや、NIHのサイトでは誰がどれだけの研究費をどの期間獲得しているかが調べられます。これは、ポスドクを雇用するお金があるラボかどうかの判断材料にもなりますし、そのラボが今後数年間の間にどんな研究をやりたいのかもわかるため、非常に重要な情報です。ただし、一般的に、そのラボの財源全てを部外者が把握するのは無理だとは思いますが。ポスドクの人件費はボスの研究費以外にも、研究所や大学、国の制度によるもの、民間の奨学金によるものなど、いくつかの可能性が考えられるので、そのような機会を逃さないことも大事です。こういったことは、直接PIとコンタクトを取って、聞くのが一番です。 ボスの研究費の財源でポスドクとして雇用される場合には、研究費がとぎれるとクビになる恐れが強いので、できるだけフェローショップや国、研究所・大学からの財源で雇用される方法を考えたほうがよいでしょう。フェローシップを自分で取れたらラボに来てもいいよというボスがいた場合、それはボスがケチだからではなく、本人のためにもなっているのです。   ポスドクを募集しているか? ポスドクにアプライするのに、ポスドクの募集が現在かかっているかを考える必要は必ずしもありません。わざわざ募集をかけなくても年中希望者が殺到しているラボでは、ポスドクの公募を出していないことがあります。本気で考えているのであれば、できるだけ早い段階で直接PIとコンタクトをとって、ポスドクのジョブの機会が(いつ)あるかどうか質問してみるのがよいでしょう。   自分のやりたいことができるラボか? これまでの研究テーマにはとらわれずに、ポスドクで外に出ようと決めたときに悩むのは、どういう基準で行き先のラボを決めればよいのかということです。自分が当時知り合ったPIにこの質問をぶつけてみたときに返ってきた答えは、 「自分のやりたいことができるラボに行く」 という言葉でした。言われてみれば当たり前ですが、現実的には、そう簡単でもありません。まずは、自分は一体何をやりたいのか?を明らかにしないと、行きたいラボを絞れません。研究分野を変えようというときは、360度どっちの方向にでも行けるわけですから、自由度が大きすぎて悩みます。本当に心から面白いと思えるクエスチョンは何なのか?悩みどころです。 …

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研究者の結婚、研究者との結婚

研究者という職業は、パーマネントの職に就くまでは非常に雇用が不安定で、しかも長時間労働のわりに、恐ろしく低収入です。この経済的な不安定さは研究者の結婚を非常に困難な問題にしています。 さて、研究者はいつ、どこでどんな人と知り合って、どのような結婚をするのでしょうか?   研究者の結婚問題 結婚に関して研究者が抱える固有の問題点は、以下の論説で的確にまとめられています(太字強調は当サイト。全文はリンク先を参照のこと)。 近年の日本人初婚平均年齢が男性31歳,女性30歳であることを鑑みると,博士課程在籍時~学位取得後5年くらいが結婚適齢期である.ところが,仕事のうえでも同様の時期が勝負どきであり,常勤のポストを獲得するために必死に働く必要がある.そのため,ある程度思い切った決断を下さなければ婚期を逃しかねない.… 経済的自立がままならない状況では,結婚を考えるのは難しい.… 身分が不安定な状態では,将来にわたって家庭を支えていく自信がもてず,家庭をもつことに踏み切りづらい.… 結婚,出産,育児は一時的な研究活動の縮小を意味するため,生産性の低下を懸念する研究室主宰者は少なくないだろう.… (第17回 若手研究者の結婚を支える3つのこと 谷中冴子 生化学若い研究者の会キュベット委員会 ※実験医学2011年11月号より転載 実験医学Opinion) 5年後どうしているかが分からないという状況に置かれて、家族形成も躊躇せざるを得ないわけですからね。私の職場(医学部)ではポスドクで結婚している率は少ないです。同世代の医者と比べて、子どもがいる率も少ない気がする。ちゃんとしたデータはありませんが、回りを見ると30代で子どもがいるという任期付き助教の人はいません。「結婚はどうですか?」と聞いてみたこともありますが、「なかなか踏み出せません」と話していました。つまり職業として崩壊しつつあります。家族か研究かを選ばなきゃいけない、この研究者の道を選ぶなら私生活を犠牲にしなければいけない。これでは健全な職業とは呼べないのではないでしょうか。(職業として崩壊しつつある研究職 KOKKO 2015 Nov) 大学3年の彼氏が将来大学で研究職につくことを考えているようです。 私には詳しいことはわからないのですが、収入が安定している、とは言い切れず、しばらくは各地の大学を転々とするかもしれないと言われました。 安定するのは40代以降かもしれない、とも。 (研究者コミュ > 研究者と結婚  MIXI 2011年11月06日)   研究者の男性は結婚をどう考えているのか 周りを見渡せば、皆、子供を作ってアカデミアに残っている人は、パーマネントポストを取ってから作っている。パーマネントポストを取らずに子供を作るということは、研究を諦めるということと同義だ。(■研究者は結婚がこわい はてな匿名ダイアリー 2017-03-25)   適齢期もしくは適齢期を過ぎた独身男性研究者は結婚をどう考えているのか でも出会いもないし、出会いの機会を作る気もないし、そもそも独り身が楽だし・・・。こういうことを言っている人間はまず結婚できないのですが、そういう人間は周囲にたくさんいます。それこそ上は50歳前後まで。(研究者ってだいたいいつ頃結婚するのが普通なのですか? YAHOO!JAPAN 知恵袋 2012/1/30 19:40:54)   研究者はどこで配偶者と出会うのか? 男性の大学院生やポスドクの数が多く、秘書やラボテクニシャンの多くが適齢期の女性であったラボでは、自分の知るだけでもラボ内で5組が結婚しました。 出会いのパターンは大きく分けてこの二つ。 ①  大学時代に出会う。この場合、相手は同じ学問分野(同学科の同級生)、同趣味(サークルで出会う)、あるいは別学部や別学部(教養科目や友人を介して)だと考えられる。 ②  研究室で出会う。相手は同じ分野の研究者。あるいは研究補助員・テクニカルスタッフ・秘書。(研究者同士の結婚について。 aprilone78 …

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日本の科学研究におけるロスジェネ

日本のロスト・ジェネレーション(ロスジェネ)世代とは、1991年のバブル崩壊後の就職氷河期に大学を卒業し、長期の経済不況(「失われた10年」)と日本の新卒採用制度のために、雇用の機会を奪われ、就職難民と化して派遣や契約社員などの不安定な働き方を余儀なくされた人が多いということで特徴付けられる世代です(参考:コトバンク)。だいたい1970年から1982年生まれの人(2018年現在38~48歳)に相当します。 東大理学部→東大院に進んだ部活の同期も、ロスジェネ&ポスドク問題のダブルパンチを受け、就職することも研究室に残ることもできず、警備員を続けている。ネットで検索するといくつか論文が出てくるくらいだから、それなりに研究業績を上げていただろうに。国家的損失である。 https://t.co/3BAZHiynE3 — カイローヤー (@kai_lawyer) 2017年12月9日 団塊ジュニアも含まれ、日本の科学政策であるポスドク一万人計画(1996~2000年度)の影響もあり、このあたりの世代は大量の博士号取得者が職にあぶれて生活に困窮する状態が継続しているのが現在の日本の科学研究業界の状況です。 今後、若手研究者を対象とした制度が、より一層拡充されることが望まれる。これまで、大きな成果を上げた研究者がしばしば若手であるということは、ノーベル賞受賞者がどの年齢で受賞業績を上げているかを調べたデータから理解できる(第1-1-30図)。この資料は、1987年から2006年までの自然科学系3賞(物理学賞、化学賞、医学・生理学賞)を受賞した合計137名に対して調査したものである。この図から、ノーベル賞を受賞するような優れた業績は各分野とも30代から40代前半に集中していることが分かる。(平成19年版 科学技術白書 第1部 第1章 第4節 1 科学技術関係人材の育成・確保の重要性 文部科学省) 文科省はノーベル賞研究が生まれるのは30代に集中ということを常々強調しており、30代の若手にチャンスを与えるという政策を打ち出すため、それより上のの世代は完全に捨て置かれています。高いレベルでの教育を受け、現在、科学研究に貢献しているにもかかわらず、定職にすら就くことができず人間として最低限の生活の保障すらないまま人生を彷徨い、現在の日本の科学行政から見棄てられた状態にあり、まさに「ロスト・ジェネレーション」になっています。科学を作り上げているのは、何もノーベル賞級の研究だけではありません。裾野の部分があってはじめてその上に高さが築かれるのです。文科省や政府は、科学研究の本質を全く理解していないようです。 2004年ごろからの国⽴⼤学の法⼈化と⼤学⼈や研究職の⼈事の流動化は、「研究成果がすぐ⾦になるかどうか」というものさしの流⾏を⽣み、少ない任期付ポストの取り合いばかり横⾏する事態を⽣みました。基礎研究の研究成果は即物的な基準では判断できないのにもかかわらず、無理⽮理切り捨てに遭って 久しい状況です。関係者の皆様には、⼤学や研究所の研究教育活動は、すぐにお⾦になるかどうかという価値観では測ることができない、という点によくよく留意して政策⽴案にあたっていただきたく、強く強くお願いいたします。さきに述べたような誤った政策が取られてすでに10年以上も経っており、もはやわたしより若い世代は、就職に苦労することがわかっている⼤学や研究所のキャリアを選ばなくなっています。⼤学や研究所への予算の復活と、任期なしのポストを増やすこ と。これらをぜひお願いいたします。(男性研究者 41歳 第5期科学技術基本計画答申素案へのパブリックコメントより) 日本の無責任な科学政策やその後の「無策」によって生じたこのロスに対処する責任が、文科省や政府の科学行政を司る人たちにはあるのではないでしょうか? 突然若手優遇を始めるとロスジェネは救われませんよ。ロスジェネを救う政策が必要だと思います — kikumaco(6/24 0g、7/16ベアーズ (@kikumaco) 2018年6月16日   ロスジェネの労働参画の推進と生産性の高い働き方の実現が、この国の経済・産業の成長・発展のカギを握る可能性が出てきている。しかも、労働市場の中で主要層であるロスジェネの所得が拡大すれば、国内消費にも好影響を及ぼすだろう。(女性や老人よりロスジェネに予算をまわせ 忘れられた「巨大集団」の秘めた力 三菱総合研究所主任研究員 奥村 隆一 PRESIDENT Online 2018.3.29)   教授「そういえば、(ピー)省のお偉いさんは、ポスドク問題があるということは把握してるけど、今はそれをどうこうするより、どうやって日本の研究業界を発展させるかに重点を置きたいって言ってたぞ」 僕「マジですか!?」 …

若者は現状を見切り無謀な挑戦の回避を

アカデミアの現実(学部学生の皆さんへ) 実験科学の場合ですが、大学の先生は研究のための「戦力」が必要なので、学生が自分たちの大学院に進学してくれることを望みます。しかし、(多くの先生方の)ホンネを暴露すれば、それはその先生自身のため(=自分の研究を推進するため)が第一義的な理由であって、学生のため(=学生の人生にとって良かれという気持ち)では必ずしもありません。実際、優秀だと見込んでいた学生が就職したり他大学の院に進学してしまい、がっかりしたという先生の声を聞くことがめずらしくありません。大学院に進学した中のごく、ごく、ごく一部は研究者としてアカデミアの世界で生き残ることでしょう。それ以外の人は、自分で自分の人生を勝手に見つけるしかありません。そんなことは当たり前じゃないかという外野の声が聞こえてきそうですが、漠然と「研究者になれたらいいなあ。」と思っている学生と、「とりあえず、大学院生が入ってきてくれないと困る。」という先生との間のあやふやな期待感の膨らみが、キャリアパスに関する冷静な分析の必要性をウヤムヤにする恐れがあります。 あなたが博士号を取得してさらに独立した研究室主宰者のポジションを得るときに要求される研究業績のレベルは、既にパーマネントの職にいる教授が研究室を維持するために要求されるレベルとは、全く異なり、そのハードルははるかに高いのです。つまり、「一流誌には届かなかったけれど、とりあえず論文がやっと出せて良かった。」と教授と一緒に喜んでいるようでは、あなたに研究者としての未来はないのです。今後、日本の科学研究の制度が変わるかもしれませんが(改善してほしいと思いますが)、現実を冷静に見たうえで自分が納得できる選択、後で後悔しない選択をする必要があります。 会社なら、会社の業績に多大な貢献をした社員は出世こそすれ首を切られることはないだろう。アカデミアではそのラボの主要な研究テーマで主要な論文業績を挙げた人間が切り捨てられ、ボスだけが安泰というシステム。これを仕方がないで済ませるのなら、若者にチャレンジを勧めるのは詐欺的ではないか? — 日本の科学と技術 (@scitechjp) 2018年6月16日 そういったところの教育を見ていると、博士の1年目の最初に「この中でプロフェッサーになれるのは3%。残りの97%はなれない。ではなれなかったときに、どういうキャリアを描くのか」ということについて、1週間合宿して議論させるんです。 (人口減少時代のウソ/ホント 大学と人材を腐らす「19世紀式」を脱せよ 検証・大学教育改革 with 田中弥生(4) 森田 朗 日経ビジネスONLINE 2015年9月29日)   平成30年科学技術白書が公表される 2018年6月14日の日刊工業新聞の社説には、文部科学省が12日に発表した科学技術白書を受けて、オピニオンが掲載されていました。その後半部分を引用します。 00年になってからノーベル賞自然科学系3賞を受賞した日本人(外国籍含む)は17人になる。だが、日本の科学研究の現状が白書の記した通りだとすると、果たして将来にわたってノーベル賞受賞者が出るのかどうか心配になる。 人間は一定程度、豊かになると、がむしゃらさがなくなるのかもしれない。だが、天然資源小国の日本にとって最大の資源は「知」である。「知」が衰退すれば、国全体の活力も失われることは火を見るよりも明らかだ。 白書は「イノベーションの根幹を担う人材の力、多様で卓越した知を生み出す学術研究や基礎研究を支える研究資金といった基盤的な力の強化が必要」と記す。もちろん研究資金が豊富な方がよいのは当たり前だが、それだけではない。若者に現状に甘んじることなく、研究に限らず、何事にも世界にチャレンジする意識を植え付けることが重要ではないだろうか。 引用元:https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00477378 この社説の主張があまりにも今の研究の現場の感覚から乖離しているため、若者たちが勘違いしないように、この社説に対するツイートをまとめておきます。 若者の意識を変えればうまくいくと考えるのは思考停止であり、戦時中の特攻精神の称賛と同じで無責任です。社説を書く立場の人がこのような認識では良くないと思います。若者が研究にチャレンジできる環境をどうつくるかを議論して欲しいです。https://t.co/hqXaBHDuXP — Satoshi Tanaka (@sato51643335) 2018年6月13日 https://t.co/OLL17zj1Bm 日本の研究力が落ちている理由は簡単、博士までとっても『任期付研究員』、要するに『フリーター』にしかなれない可能性が高いからです。たいていの人は貧乏くらいは我慢できるが、生きていけないレベルになると無理。 — buvery (@buvery) 2018年6月14日 40歳頃に任期切れで家族ともども路頭に迷う可能性が99%くらいの競争に「挑戦する意識を植え付け」ない方がいい。「将来にわたってノーベル賞受賞者が出るのかどうか心配」する前に研究者から自殺者が出ないか心配すべき。生命維持も危うい人達に「豊かになると、がむしゃらさがなくなる」って何? — 日本の科学と技術 (@scitechjp) 2018年6月14日 社説/科学技術白書 若者に挑戦する意識を植え付けよう | …

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職を取れる研究者になるための20のポイント

アカデミックな世界にはパーマネントあるいはテニュアトラックのポジションは非常に少なくて、大部分の人は研究を辞めざるを得ない状況です。 職を得られる研究者になるための、職に呼ばれる力(Employability)とは、一体どのようなものでしょうか? もちろん、研究大学と教育大学とでは求める人材は異なりますし、大学ごとにいろいろな事情があるでしょうから、一律にこれが絶対条件といえるわけではありません。 0.コネを作ること 結局、「就職=コネ=呼ばれるもの」と言い尽くせるのではないかと思います。良い論文を出して人に知られるというのも、ある意味、人との繋がりを作る行為ですし。 たぶん“コネ”っていい方だと嫌悪感出す人割といると思うので、是非“ネットワーク”って言葉に置き換えて使ってみて欲しいです。 コネで仕事取れた ↓ いいネットワークがあったから仕事取れた コネ大事 ↓ ネットワーク大事#ネットワーク — Masaya Yamaguchi (@masayayamaguch) 2018年5月20日   1.論文は身を助ける トップジャーナルに論文を最低でも1報、できれば複数報持っていれば、研究者として生き残れるチャンスが上がります。ネイチャーやサイエンスのような一般誌に論文が出れば、いやでも注目されますから、それまで知己でなかった人の目にも留まり、職に呼ばれやすくなるのは当然です。 Getting your research into an influential journal is certain to give a healthy boost to both academic standing and future …

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任期が切れた助教はどこへ行くのか?

ツイッターなどで話題になっている、はてな匿名ダイアリーの記事の一部を抜粋して紹介します。全文は引用元サイトでごらんください。 周囲のパーマネントの職についている人と比べても、むしろかなり研究者としての能力を発揮しているにもかかわらず、任期付き職であるがために、去らざるを得ない人が多いのではないでしょうか?   講義だって持ったし学生の指導だってやった。自分で外部資金取ってきて、論文だって毎年筆頭をひとつは出したさ。 … 公募もずいぶん出した。北から南、東から西。ときには海の向こう。渾身の研究計画を書いて、業績欄には年齢を超える数の論文をならべた。10にひとつは面接に呼ばれた。その都度イチから推敲したプレゼンを準備し、見知らぬ土地で熱く語った。 … だけども、内定の声はかからなかった。 … 多くの先生方に言われたのは「何とかしてやりたい気持ちはあるが…こればかりは」というやつだ。 … 学生は言ってくれたりもする。「先生に見てもらえて良かった」と。 … こうして任期切れ助教は大学を去る。次にどこにいくのかは、僕だって知らない。 (引用元:任期切れた助教はどこにいくの はてな匿名ダイアリー anond:20180326180513) この記事に関するネット上の感想などをいくつか紹介します。 知っている先生の中で、金持っている人に電話しろ。会社にも。そうすれば誰かが誰か知り合いを見つけてくれる。(anond:20180326180513) アラフォー特任助教です。僕もこの年度末で任期満了です。新着論文レビューにも書いたことがあります。留学先でも論文を出しました。グラントもとってます。でもアカデミアからリタイアです。… 日本でも海外でもアカデミアの職が見つかりませんでした。… 現在のアカデミア研究業界はおかしすぎないですかね?(anond:20180326180513)   このアンケートを見ている皆さんは、「任期切れで研究職・大学教員職を失ってその後無職or専業非常勤講師orフリーター」などの不安定なキャリアに陥った人を — TJO (@TJO_datasci) 2018年3月30日 参考 「博士」に未来はあるか—若手研究者が育たない理由 (仲野 徹 nippon.com 2018.03.14) 博士課程を出た先輩がなかなか任期なしポストに就けない事態を目の当たりにする若者が、博士課程への進学をためらうのは当然のことだろう。 無題 研究者の声 (BioMedサーカス.com 2012年6月21日更新) 大学院での研究では同期よりも先輩よりもimpact factorの高い雑誌に論文が掲載された。これまでの研究室の歴史の中で自分の論文が一番高いimpact factorだった。しかし、自分だから当然の結果だと思っていた。そのときは、挫折などは凡人が感じるものだと心の底から信じきっていた。雲行きが怪しくなったのは、某財団から奨学金を獲得して海外に留学してからだった。奨学金も特に苦労せずに獲得できたため、海外のLabで自分が研究すれば2年ほどでCellやNature、Scienceに論文が出るものだと思っていた。

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アカデミックポジションの倍率

  2018/03/14    研究者の雇用問題

いまどきPIの職を得るのは宝くじを当てるようなものとも聞きますが、実際のところ、独立准教授や教授のポジションの倍率はどれくらいなのでしょうか? いわゆる出来レースというものもありましょうし、有力候補に入るかどうかが重要であって、単純な倍率にはあまり意味がないとも言えるわけですが、それでもだいたいの数字を知っておくことは、若い人にとって、ポジションを得ることの難しさを客観的に認識する機会になると思います。 そんなわけで、いくつか具体的な数字(応募者総数)を紹介します。(いずれも生命科学系で、教授や准教授のPIポジション) 学習院大学 理学部生命科学科 2015年 353名 奈良女子大学 理学部生物科学科 教授または准教授 2013年 300名超 静岡大学 生物 講師または助教 2013年 177名 早稲田大学 教育学部 2013年 160名 東京理科大学 基礎工学部生物工学科 2012年 約160名 Pasteur Institute 2015年 約150名 東北大学 2018年 90名近く 名古屋大学 2015年 85名 九州工業大学 生命情報工学 2012年 78名 秋田大学 大学院工学資源学研究科生命科学専攻 2015年 69名 岩手大学 工学部応用化学生命工学科 生体機能分野准教授 2015年 67名 岡山大学 理学部生物学科教授 2013年 60名 北海道大学 大学院理学研究院・生命機能科学分野准教授 2009年 47名 岩手大学 工学部応用化学生命工学科 生命科学分野教授・准教授 2015年 35名 こうしてみると、都内の私立大学の准教授・教授の職は非常に人気が高いことがわかります。また、この倍率からすると、予め相手から声を掛けられていない限り難しいのかもしれません。   参考 大学教員公募の面接(実施側の立場) (大学の教員生活 2012年11月16日):”採りたいと思う候補者には、共通点があることに気づきました。 その共通点は複数あるのですが、まず挙げたい点は、‥ ”

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研究者・教員の年収

年収が高い職業。需要の高まりか,採掘・発破工の年収は422万円から571万円に大幅アップしている。 pic.twitter.com/DsZ7XCZtK3 — 舞田敏彦 (@tmaita77) 2018年6月21日 東京大学教授の年収 1200人あまりいる東大教授の場合、年間給与の総額は約1156万円(平均年齢55.9歳、平成26年度)という平均値が公表されています。最低866万円弱から最高1800万円以上まで幅が広がっている主な理由は、40歳過ぎで教授になっても年功序列のために45歳准教授約860万円というモデル給与と大差がないのに対し、研究科長などの管理職につくと6割の手当がつくからです。つまり、管理職にならないヒラの東大教授の年収は高くとも1200万円に届かないのが普通です。(東大教授の平均年収は1156万円「職務」に見合った額といえるのか 沖大幹 東京大学教授 ironna.jp 太字強調は当サイト) 京都大学教授の年収例 京都大学大学院法学研究科教授の高山佳奈子氏(2013年、45歳時の給与)基本給660万円に賞与279万で年収940万円 (日経ビジネスONLINE 2016年4月12日) 【独占手記】私が京都大学の給与明細を公開したホントの理由 高山佳奈子 京都大教授 iRONNA 国立大学教授の年収例 平成29年の源泉徴収票が送られてきました。 大学が私に支払った総額 9,736,254円 社会保険料その他で差し引かれた額 2,437,918円 所得税(源泉徴収) 609,800円 したがって、いわゆる「手取り」は6,952,828円です。 47歳国立大学教授の手取りは約700万円。高い?安い?こんなもん? pic.twitter.com/i5PB2pam2k — 吉田広志 (@takabee1970) 2018年1月18日 私立大学教員の年収 専任教員は、有力私立大の助教授(35歳)、担当ノルマは4コマから5コマが平均で年収は8~900万円、40歳台では千万円を超えるのが普通 (「民主法律」233号(1998年2月発行)p.137-p.144 掲載論文 非常勤講師問題と大学教員任期制法 –大学をめぐる最近の状況と雇用形態の多様化に触れて– 脇田 滋龍谷大学) 特任准教授の年収 こう打ち明ける40代女性は、任期制の「特任准教授」だ。‥ 女性の年収は終身雇用の准教授と同じ700万円台だが、4年間の任期終了後に雇用を打ち切られる。 (AERA 2018年2月26日号より抜粋 gunosy.com) ポスドク(博士研究員)の年収 …

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任期付き大学教員の任期について

大学の教員の多くは任期付きであり、どれだけ研究業績があろうが任期が終了するとその大学を去らざるを得ません。任期制の導入には、本来は研究者の流動性を高めるというポジティブな意義が想定されていたわけですが、現実としては、求職者の数に比べて大学におけるポジションの数が極めて少ないため、次のポジションを見つけることは非常に困難になっています。そのため、多くの人にとって、研究者がもはや職業として成り立たない状況です。 任期付き大学教員の雇用に関する話題をいくつか紹介します。 注意:雇止めや無期転換に関しては訴訟がいくつも起きている現状ですので、この記事執筆者(当ウェブサイト管理人)自身、法律の解釈等に関して何が正しいのかを把握しきれていません。また、法の改正も頻繁であり、記事の内容が古くなっている可能性もあります。ここで紹介した内容は鵜呑みにせずに、あくまで参考に留めてください。 雇用継続への合理的な期待 有期雇用については期限が来たら原則として契約は終了しますが、更新が繰り返されるなど、労働者に更新に対する合理的期待が認められる場合には期間満了による雇止めは無効とされます。本件の原告は大学の助教で3年間の期間雇用とされていましたが、過去2回更新されており、また、今回、助教で再任を希望した33人のうち、原告を含む3名が雇止めされたが、33名中原告を含む16名が基準を満たしていなかったことなども考えると、継続的な雇用が前提とされていたとして、更新に対する合理的期待はあったものとされました。(大学の任期付助教に対する能力不足を理由とする雇止めの有効性が争われた事案  労働判例1105号 東京地裁平成26年7月29日判決 弁護士江木大輔のブログ 2015年03月16日 ) 東京医科歯科大学事件 助教に対する研究業績不足を理由とする雇止めの効力が争われた事案 事件番号 平成25年(ワ)11039号 労働判例1105号49頁 労働経済判例速報2227号28頁 本件大学の大学院医歯学総合研究科(歯学系)においては平成25年3月に任期が終了する3年任期の助教で再任を希望した33名のうち30名が再任されたことからすれば、任期のある助教も継続した雇用が前提とされているものと認められる。そして、(中略)X自身、過去2回の再任を経ていることからすれば、Xには、更新の合理的期待が認められる。 (zenkiren.com) Xは、Y法人が設置する大学の助教に3年の期間を定めて採用され、これまで2回契約を更新された。 本件大学においては、「教員の任期に関する規則」が定められており、再任の可否を決定するに際して、研究業績等の事項について業績審査を行うものとされ、このうち研究業績評価については、インパクトファクター2.0以上の雑誌に2報以上発表する(以下「基準1」という。)ほか、その他の論文を2報以上発表する(以下「基準2」という。)こととしていた。なお、特別な事情で条件を満たすことができなかった場合は、本人及び本人が所属する分野の責任者(以下「分野長」という。)の理由書を提出することを再任の基準としていた。(平成25(ワ)11039号 地位確認等請求事件 東京地裁 平成26年7月29日判決 福島県労働委員会事務局 労働判例の紹介) 龍谷大学助手雇い止め事件 係属機関・判決日 京都地方裁判所 平成23年12月22日 訴訟内容 3年の期限付きで龍谷大学(京都市)で経済学部助手を務めていた原告が、1回目の契約更新時に雇い止めを通告されたことに対し、少なくとも1回は更新されるはずであったと主張し、同大学を相手取り、労働契約上の地位確認及び雇い止め以降の未払い賃金を請求した事件。‥ 近年、多くの大学で「高学歴ワーキングプア」と呼ばれる任期付や非常勤の採用が増加し、研究者の雇い止めによる退職も増加しているという実態があるが、そのほとんどが次の再就職を案じて雇い止めを容認しているという。(机・加藤 社会保険労務士法人)   任期付き大学教員に関して Q:有期契約で大学教員をしています。任期5年で1回更新可能、という契約です。現在1回更新を済ませ、2期目の3年目になります。大学でのポジションはキャリア・センターの専任教員(教授職)ですが、キャリア指導にあたるだけではなく、他の専門科目、一般科目、大学院学生の指導も担当しています。‥ 後2年半で私の契約は、打ち切られ、雇い止めを受けることとなるのでしょうか? A:「任期5年で更新1回」という労働条件に合意したうえでの就労ですので、難しい部分はありますが、‥ まず雇止めの問題に、評価の低い教員との比較は全く関係がありません。他の教員の評価が低いから、それよりも評価の高い有期労働者を雇止めしてはいけない、という根拠はないからです。‥ 厚生労働省の重要通達(昭27.2.2基収503号)では、以下のように定められております。「形式的には契約期間の定めがあっても、この契約を反復継続し、相当長期間にわたって労働契約が継続しており、実質的には期間の定めがない労働契約と認められる場合は、契約期間の満了によって労働契約を終了させる場合であっても、解雇と同様に取り扱われ、法20条(労働基準法20条)の解雇の予告を必要とする。」つまり期間満了であっても、契約が反復継続し相当長期間にわたって労働契約が継続していれば、期間満了による労働契約の終了をする場合でも、それは解雇の扱いである、ということを定めています。‥ (justanswer.jp) 上の質問者のように、5年の任期付きの教員が更新して5年を越えた場合に、無期転換できるのか?という疑問が湧きます。安西愈 著『雇用法改正』(日本経済新聞出版社 2013/2/16)の53~55ページに、③大学の講師等5年任期制等(特殊契約)の再契約は というセクションがあり、そこでは「大学の教員等の任期に関する法律」の解説とともに、結論として、  そして、「教育研究の必要に応じて職ごとに異なる任期とすることが可能であること。」とされ、職とは、「教授、助教授、講師、助手」をいうとされています。 これらの職は学校教育上のものであり、労働者の雇用上の権利といったものではないため、5年を超えて再任用されたからといって、任期を定めた任用は、職ごとに行うものとされているので無期転換できるものでありません。 したがって、単純に労契法第18条第1項にいう、「2以上の有期契約を通算した期間」に該当することにはならず、任期及び再任用ごとに別契約であり、通算に該当しないと解されます。これは、同じような任期制が適用される研究機関や同種のほかのケースについても同様と解してよいと思われます。(『雇用法改正』日本経済新聞出版社 2013年 54~55ページ) と記述されています。   文科省による説明 オ.再任の取扱い等 大学の判断により、任期満了者の再任を妨げない運用も、逆に再任を認めない運用も可能とする。 任期制を導入するに当たっては、再任を妨げないものであるか否か(再任を妨げない場合には、必要に応じて再任後の任期の期間)をあらかじめ決定しておくこととするのが適切である。 その際、任期制は、教員の流動性を高めることにより、教育研究の活性化を図ることを目的とするものであることから、他大学や研究機関、企業等との交流をできるだけ促す方向で、制度が運用されることが望ましい。 また、再任を妨げない場合、個々の教員について再任の可否を判断するに当たっては、再任とは再びその職に採用するということであることから、通常の採用手続に基づき、選考を行うことになる(国公立大学の場合、教員の選考は教授会の議に基づき学長が行う。)ので、採用時にこの旨本人に明示しておくことが求められる。再任審査の時期等については、当該教員の円滑な異動という観点にも十分配慮した上で定める必要がある。 (引用元:大学教員の任期制 文部科学省)   関連する法律等 大学の教員等の任期に関する法律 (平成九年法律第八十二号)施行日: 平成二十八年四月一日 …

年収300万円非常勤講師を遮る常勤の壁

2017年10月25日の東洋経済ONLINEに、大学教員公募に関する記事 年収300万円「非常勤講師」が苦しむ常勤の壁 がありました。同記事はヤフージャパンでも読めますが、両ウェブサイトのコメント欄には、あわせると400以上ものコメントが書き込まれました。その中から、アカデミア就活に役立ちそうなコメントをいくつか紹介します(随時入れ替えあり)。   不採用になる理由 大学がほしいと思う人材ではないということ 採用先が採用したい人をとるただそれだけ   職には呼ばれるもの 本当に実力があれば、面接なんかせんでも声がかかるよ 実力がある人へは向こうからオファーが殺到する   大学教員公募選考過程の実際 大学の採用が出来レースなのは周知の事実。… 大抵は教え子か、コネのある人が空いたポストを埋める。表向き公平性を保つために外部に求人を公開しているだけ 確かに出来レースのコネ採用あります。公募でコネ採用とは実に迷惑な話です。ただすべてがそうではありません。… また大学の教員は高校教員とは違い、研究分野を非常に絞って採用を掛けます。分野違いではいくら研究業績が素晴らしくても採用には至らないでしょう。また、面接での態度や人間関係、大学の求める人物像なども加わります。 採用する側に居たこともありますが、外部の優秀な人材より、自分の手下として使える人間を選ぶ行為が平然と行われていました 優秀って言う人程扱いづらくて、結局優秀ではなかったりするから、教授の気に入った人しか採用はされない   採用する側は応募者のどこを見るのか 研究業績がダントツでも人格的に問題があれば採用されない 研究業績の数が優先されるのは、東大京大など一部の研究大学のみです。それ以外の大学では、最低限の業績や経験に加えて、最優先で「人柄」を見ます。学生及び同僚や事務員さんなどと、波風立てず気持ちよく仕事ができる人かどうか、が最も重要   研究だけではない大学教員の仕事を理解すること 旧帝大などを除いた一般的な大学では、大学教員の仕事は、・研究・教育・大学(学部)運営の三本柱から成つのが普通です。研究業績だけで採用が決まるわけではありません 多くの大学教員は自分の好きな研究だけをしているわけではなく、学生に講義をして、人によっては入試や学務など事務的な仕事も大量に処理をするなど、担当する業務は一般に思われているよりもはるかに多面的です。そのために、研究業績は採用時に重要な意味を持つものの、いわゆる研究大学であっても、研究業績だけで評価する訳ではありません。… 組織として機能するために、研究業績以外の側面も勘案して、直面する状況に合わせて適切に人員を配置することが、求められます   各大学のニーズにマッチさせること 研究実績よりも教育実績の方が大切な可能性もあり 業績で選ばれたければ、業績を必要としている大学に応募すること ご自身の考えと大学の求めているニーズが一致しない点を再度考え直して 学生に今までの経験ご還元でき、学生の満足度を高める授業をできないなら申し訳ないが採用は厳しい   コネ採用の現実 世の中コネですよ いいも悪いも世の中コネだらけ 以前、国立大に非常勤で勤務していたけど、採用はコネでしかないんだよね。   …