小保方晴子元理研CDBユニットリーダーの申し立てを放送倫理・番組向上機構(BPO)放送人権委員会が認める NHKスペシャル「調査報告 STAP細胞 不正の深層」番組内で名誉毀損

平成26年7月27日に放送されたNHKスペシャル「調査報告 STAP細胞 不正の深層」は、小保方晴子元理研CDBグループリーダーがES細胞を盗んだ犯人だと視聴者に思わせるような恣意的な番組構成になっていたとして、小保方氏が人権侵害だとして放送倫理・番組向上機構(BPO)に申し立てを行っていましたが、BPOは名誉毀損を認める判断を下しました。 調査報告 STAP細胞 不正の深層 4−1 調査報告 STAP細胞 不正の深層 4−2 調査報告 STAP細胞 不正の深層 4−3 調査報告 STAP細胞 不正の深層 4−4   (http://www.bpo.gr.jp/wordpress/wp-content/themes/codex/pdf/brc/determination/2016/62/dec/k_nhk_62.pdf) 参考 放送人権委員会 委員会決定 2016年度 第62号 「STAP細胞報道に対する申立て」に関する委員会決定 2017年2月10日 放送局:日本放送協会(NHK) 勧告:人権侵害(補足意見、少数意見付記) NHKは2014年7月27日、大型企画番組『NHKスペシャル』で、英科学誌ネイチャーに掲載された小保方晴子氏らによるSTAP細胞に関する論文を検証した特集「調査報告 STAP細胞 不正の深層」を放送した。この放送について小保方氏は、「ES細胞を『盗み』、それを混入させた細胞を用いて実験を行っていたと断定的なイメージの下で作られたもので、極めて大きな人権侵害があった」などと訴え、委員会に申立書を提出した。これに対しNHKは、「『STAP細胞はあるのか』という疑問に対し、客観的な事実を積み上げ、表現にも配慮しながら制作したものであって、申立人の人権を不当に侵害するようなものではない」などと反論した。委員会は2017年2月10日に「委員会決定」を通知・公表し、「勧告」として名誉毀損の人権侵害が認められると判断した。なお、本決定には補足意見と、2つの少数意見が付記された。 NHK 小保方氏の「人権侵害ない」主張変えず…BPO勧告に (デイリースポーツ 2017.2.10):”NHKは10日、2014年7月27日に放送したNHKスペシャル「調査報告 STAP細胞 不正の深層」について、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会が小保方晴子・元理化学研究所研究員の名誉を毀損(きそん)する人権侵害を認め、再発防止に努めるよう勧告したのを受け、会見を開いた。” 小保方さん「人生に及ぼした影響は一生消えない」「正当な認定に感謝」とコメント…法的措置は検討せず BPO、NHKに勧告 (産経 WEST 2017.2.10 20:56更新):”STAP(スタップ)細胞の論文不正問題を特集したNHKのドキュメンタリー番組「NHKスペシャル」に関する「放送倫理・番組向上機構(BPO)」の放送人権委員会の認定を受けて、理化学研究所の元研究員の小保方晴子さんは10日、代理人弁護士を通じ「名誉毀損(きそん)の人権侵害や放送倫理上の問題点を正当に認定していただき、BPOに感謝している」とのコメントを出した。” STAP細胞 NHK番組にBPOが再発防止を勧告 (NHK NEWS WEB 2月10日 19時19分):”NHKが3年前に放送したSTAP細胞の問題を検証した報道番組で、理化学研究所元研究員の小保方晴子氏が人権を侵害されたと申し立てたことについて、BPO=放送倫理・番組向上機構の委員会は「名誉毀損の人権侵害が認められる」として、NHKに対し、再発防止に努めるよう勧告しました。” NHKスペシャル「小保方氏への人権侵害」 BPO勧告 (朝日新聞 DIGITAL 2017年2月10日14時24分):” 放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会は10日、STAP細胞論文の研究不正問題を検証したNHKスペシャルについて、「名誉毀損(きそん)の人権侵害が認められる」とする勧告を出した。”

黄禹錫(ファン・ウソク)博士 「自分のせいで崩れたところにレンガを改めて積む心情で生きている」

黄禹錫(ファン・ウソク)博士は、体細胞由来のヒトクローン胚から胚性幹細胞(ES細胞)を作製することに成功したとして、2004年と2005年にサイエンス誌に論文を出しました。 Woo Suk Hwang et al., Evidence of a Pluripotent Human Embryonic Stem Cell Line Derived from a Cloned Blastocyst. Science  12 Mar 2004:Vol. 303, Issue 5664, pp. 1669-1674 DOI: 10.1126/science.1094515 Woo Suk Hwang et al., Patient-Specific Embryonic Stem Cells Derived from Human SCNT Blastocysts. Science  17 Jun 2005:Vol. 308, Issue 5729, pp. 1777-1783 DOI: […]

東北大学元総長井上明久氏らに対する研究不正疑義に関して「研究不正は無かった」とする調査結果を東北大学が公表

このたび、本調査委員会における研究不正の有無に関する調査結果を踏まえ「研究不正は無かった」と判断しましたので、調査結果を公表します。 (研究不正疑義の告発に関する調査結果について 東北大学  ニュース 2016年12月16日 14:00) 報道 東北大・井上前総長に対する研究不正疑惑の調査報告書が発表される(exciteニュース / スラド 2016年12月19日 18時46分 (2016年12月21日 22時00分 更新)) 日本の科学研究における倫理問題を考える上で極めて重大な事案であるにもかかわらず、今回の東北大学の調査結果を報道した新聞、テレビは(インターネット上で検索した限り)皆無でした。(2016年12月28日 記)。 参考 研究不正疑義の告発に関する調査結果について 東北大学  ニュース 2016年12月16日 14:00 井上元東北大総長の研究不正疑惑の解消を要望する会 新着情報No.22 ちきゅう座 2016年 12月 11日:”当初、井上明久前東北大学総長の共同原告であった横山嘉彦東北大学金属材料研究所准教授(当時)が、大村泉フォーラム世話人の質問に答える形で、署名押印して仙台高等裁判所に提出した面談記録(乙第173号証)が公表されており、この記録はまさに例外的にPI主導のトップダウン型研究不正の経緯を具体的かつ詳細に明らかにした第一級の資料に相当する。原田氏は、この面談記録(乙第173号証)に詳しく立ち入り、井上氏が自身の疑惑論文(96年論文)を横山氏の疑惑論文(07年論文)によって隠蔽するように仕向けたこと、井上氏がハラスメント行為を繰り返し横山氏にこの隠蔽を強いたこと、さらに当時の東北大学法務課長(現法務部長)が、マスコミの取材攻勢を避けるために、名誉毀損裁判を提訴する必要があるとして、井上氏自身ではなく横山氏を伴って検察庁に向かい、日野氏ら本フォーラム代表らを刑事告訴しようとしたこと、等々を活写する。” 吸引鋳造法によるバルク金属ガラス作製論文の不正疑惑を再現性と実験データで検証 金属Vol.86(2016)No.10 論説 青木 清 (PDF):”研究不正疑惑に関する本件名誉毀損裁判は,直径 30mm の Zr 基バルク金属ガラスが作製できたか否かが焦点であった.再現性と試料のどの位置でガラスであることを確かめるかが問われた.吸引鋳造法(96年論文)とキャップ鋳造法(07 年論文)の鋳造原理は異なるが,それらが同一であるかのように東北大学の追加報告書の説明図面が改ざんされていた.また,試料サイズ,原料金属の純度,論文の撤回申請などより,96 年論文の再現性は 07 年論文によって確認されていないことが明白になった.バルク金属ガラスが作製できたと言えるのは,試料全体がガラスの場合である.しかし,96 年論文は試料の一部を調べただけで,つまりガラス化が困難なインゴットの上部がガラスであることを示すことなく,バルク金属ガラスが作製できたと報告した.ガラスであることを確かめないでそのように結論するのは虚偽であり,同論文の捏造改ざんの疑いは払拭されないままである…. 本誌の 8,9 月号および本号で,本件名誉毀損裁判に関わる 96 年論文と 07 年論文の研究不正疑惑を検証した.裁判では告発者が研究不正であることを立証しないと名誉毀損が成り立つ,つまり科学者コミュニティーと司法では研究不正に対する立証責任が真逆であることに注意が必要である….取り違えを著者自身が証明できなければ,取り違えとは言えない.根拠なしの,‘取り違え’を認めないことが,研究不正防止策の第一歩であると記して本稿を終わりとしたい.” 東北大は東北大学井上前総長の研究不正を許すのか ――同時代の一金属技術者の体験から ちきゅう座 2016年 4月 5日 羽田真一(はねだしんいち):ちきゅう座会員 研究不正問題――誠実な研究者が損をしないシステムに向けて  (片瀬久美子 / 分子生物学  SYNODOS  2015.06.03):”東北大学元学長に対する不正疑義では、2013年に複数の論文で同じ画像が使い回されていると告発されましたが、「研究不正にはあたらないと確認された」として本調査に移行しませんでした。この判定をしたのは大学の理事や副学長などの被告発者に近い立場の人たちが構成する委員会で、甘い判定をした疑惑が持たれましたがこれ以上の対応を求めることは制度上できませんでした。” 二審も「不正」告発側に賠償命令 東北大前学長の論文訴訟(日本経済新聞 2015/2/17):”論文不正の疑いをインターネット上で告発されて名誉を傷つけられたとして、東北大の井上明久前学長が、日野秀逸名誉教授ら4人に計1100万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は17日、名誉教授らに計110万円の支払いを命じた一審仙台地裁判決を支持、双方の控訴を棄却した。” データ捏造の有無を証明する責任は、告発者と論文著者のどちらが負うべきか? August 30, 2013 研究不正と国立大学法人化の影 東北大学再生への提言と前総長の罪 松井恵 / 高橋禮二郎 / […]

東大の論文に関して新たな不正告発 東京大学が調査委員会を設置

読売新聞の報道によれば、東大の論文に関して新たな不正の告発があり、東京大学は調査委員会を設置しました。論文の図の不自然さを指摘された論文は、東大医科研が2011年に海外科学誌に発表した胚性幹細胞(ES細胞)に関するものです。研究不正を精力的に追及しているブログ「世界変動展望」によれば、問題の論文はCell Cycle 10(21):3706-3713で、出版年、内容、所属、撤回日が報道内容に合致します。 Satona Ohno, Masaki Shibayama, Mitsuharu Sato, Akinori Tokunaga & Nobuaki Yoshida. Polypyrimidine tract-binding protein regulates the cell cycle through IRES-dependent translation of CDK11p58 in mouse embryonic stem cells. Cell Cycle Volume 10, 2011 – Issue 21 Pages 3706-3713 | Received 13 Jul 2011, Accepted 29 Aug 2011, Published online: 01 Nov 2011 […]

櫻井充議員の『東京大学の研究不正の調査のあり方に関する質問主意書』(平成二十八年十月十二日)および及び答弁書(平成二十八年十月二十一日)

以下、 櫻井 充議員の質問書です。 * * * 第192回国会(臨時会) 質問主意書 質問第八号 東京大学の研究不正の調査のあり方に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。平成二十八年十月十二日 櫻井 充   参議院議長 伊達 忠一 殿 平成二十八年八月、東京大学の医学部と分子細胞生物学研究所に所属する教授六人がそれぞれ発表した計二十二本の論文データについて、不自然な点が多数あるとする匿名の告発があり、同年九月、東京大学は研究不正の有無について本格的な調査をはじめたと報道されている。また、同年八月には、東京大学循環器内科の教授が、いわゆる一連のディオバン事件の臨床研究論文に関して撤回に追い込まれたことが報道されている。  東京大学は日本における最も権威ある大学であり、その医学部で発生した研究不正の調査を適正に行わなければ、日本の科学・医学そのものに対する信頼を失う事態に陥ると考える。  研究不正とその調査のあり方に対する社会の目は非常に厳しく、過去には、理化学研究所が小保方氏によるSTAP細胞の問題において、問題を矮小化し、厳しい調査を避け続けたことで、組織の構造的な欠陥を指摘され、CDBの再編につながった。  しかし、これまでの東京大学の対応を見ると、調査委員会の委員の選考や研究不正の調査を実施する範囲について、不十分であると考える。  そこで、以下の通り質問する。 一 東京大学では、今回告発のあった二十二本の論文について本調査を進めるとしているが、告発されていない論文についての調査は実施しないとしている。さらに、二十二本の論文のなかでも、疑義が指摘されたデータに限って調査を行うべきとする意見もあると言われている。  しかし、過去に東京大学が調査を行った同大学分子細胞生物学研究所の研究不正においては、同研究所が発表した百六十五本の論文すべてを調査した結果、告発された二十四本の論文を上回る、三十三本の論文で不正が見つかったとされている。  このような前例があることから、今回の研究不正の調査において正確な結論を得るためには、疑義が指摘された論文の全データに加え、該当の研究者の過去の論文すべてを調査すべきだと考えるが、いかがか。政府の見解を示されたい。 二 東京大学では現在、調査委員会の委員の選考を行っているが、早急に調査結果を出すために、委員は東京近郊の研究者に限るという方針が示されている。しかし、東京近郊には東京大学医学部の関連病院が多く、実質的に内輪の調査と変わらない状況になりかねない。文部科学省は調査結果の信頼性を高めるためにも、大阪大学や京都大学といった、東京大学医学部の影響が少ない地域の研究者を委員に加えるよう指導すべきだと考えるが、いかがか。 三 国民に対する説明責任を果たし、内部の学生や研究者の不安に答えるとともに、被告発者の名誉を回復(不正が否定されたらいち早く発表)するためにも、東京大学は調査の進捗について中間報告を行うべきだと考えるが、いかがか。政府の見解を示されたい。また、文部科学省は東京大学に対し、そのような指導を行うつもりはあるかどうか明らかにされたい。 四 文部科学省には、度重なる研究不正をうけて研究公正推進室が作られたが、研究公正推進室が作られる以前と比較してなにがどう変わったのか、根拠とともに示されたい。 五 今回の調査で、東京大学の研究不正はすべて明らかになると考えるか、政府の見解を示されたい。また、研究不正がすべて明らかにならない場合、文部科学省の責任が問われると考えるが、いかがか。 六 一般的に、研究不正の調査において、被告発者と利害関係にある人物は調査委員会に入れるべきではないと考えるが、いかがか。 七 一般的に、研究不正の調査委員会の委員や調査の内容は明らかにされるべきであると考えるが、いかがか。 八 東京大学における研究不正の調査のあり方をめぐっては、今回告発対象となっている六名の教授のうち二名について、過去の研究不正の調査にも問題があるという指摘がある。  二名のうちの一人、糖尿病・代謝内科の教授による過去の研究不正の調査については、大学側の予備調査で、問題なしと結論付けられている。しかし、調査委員の名前や調査の内容は全く明らかにされていない。また、調査の責任者は被告発者である同教授と親しい医学部の研究者が務めたと言われている。このような、透明性に欠いた内輪の委員のみで調査を終えてしまったことは問題であり、文部科学省が研究不正の調査に対する指導を行うべきであったと考えるが、いかがか。  一方、循環器内科の教授による過去の研究不正の調査については、調査委員会に、疑義を指摘された論文を掲載した雑誌の編集担当者が入っている。被告発者の利害関係者とみなすべき人物は研究不正の調査委員会から外すべきだと考えるが、いかがか。政府の見解を示されたい。また、同教授は本年八月に自らが実施した臨床研究(VART研究)の主論文の撤回に追い込まれた。既に同教授の前職場の千葉大学が「本研究は臨床研究の基本的なルールから逸脱したものである」と断定する調査報告書を出しているにも関わらず、同教授は撤回の理由を「honest error」と強弁している。このVART研究問題は、今国会で審議される臨床研究法案(いわゆるディオバン法案)の立案に至った中心的な事件であるが、東京大学では十分な調査が行われていない。ディオバン事件に関係した他大学が行ったように、東京大学は学内メンバーに加えて第三者を含むコンプライアンス委員会を設置して真相解明を図るとともに、責任者の適切な処分を行うべきと考えるが、いかがか。政府の見解を示されたい。また、厚生労働省は、このVART研究問題に関してどのような指導を東京大学に行ったか明らかにされたい。 右質問する。 * * * 櫻井議員の質問書には、東大の調査が適切に行われないのではないかという強い懸念が表明されていました。残念なことに、それに対する安倍首相の答弁書は、「ガイドラインに基づき適切に行われると考えている」という定型句を返しただけで、ほとんど答えになっていないものでした。 参考 参議院 質問趣意書 東京大学の研究不正の調査のあり方に関する質問主意書 参議院 第192回国会(臨時会)(平成28年9月26日~ )質問主意書及び答弁書 捏造問題にもっと怒りを 研究活動の不正行為への対応のガイドラインについて(文部科学省)