理研STAP細胞検証実験の無意味さを近藤滋大阪大学教授が一般の人にもわかる言葉で解説 「難しいことはわからんが再現実験を支持する、という一般市民の方へ」

ヤフー意識調査「STAP細胞の検証、小保方氏も参加させるべき?」では10万票以上もの投票があり、実に85%もの人が「参加させるべき」と答えています。不正行為を行なった張本人が検証実験を行うことを認める世論は、科学者の常識からは大きくかけ離れたものです。

このような状況を憂えてか、大阪大学生命機能研究科の近藤滋教授が、STAP細胞検証実験の無意味さをわかりやすく例え話を用いて解説しました。納税者である一般市民に向けたメッセージで、とても面白く、一読の価値があります。(注:文中の「NASA」は「理研」です。詳しくは全文をお読み下さい。)

“…つまり、「ネッシーを見つけた」と信じうる物は一切無い上に、インチキの証拠はいくつ
もあるのです。にもかかわらずNASA は、かなりの費用(原資は国民の税金です)を投じ
て、前回と同じメンバーの「調査隊」にもう一度ネッシー捜索に派遣しました。あなたは、
この調査隊を信用し、税金を使って調査を続けることを支持しますか?…”

(近藤滋氏による一般市民向け解説文へのリンク ⇒ http://www.mbsj.jp/admins/committee/ethics/20140704/20140707_comment_kondo.pdf)

参考

  1. 日本分子生物学会 STAP細胞問題等についての、各理事からの自主的なコメント
  2. “…日本でトップと言われる研究機関が現在の科学的方法論を否定し、不正行為があった研究でも、再現実験をして正しければ良い、と言う、間違った考え方を蔓延させ、不正を助長させる危険を含んでいます。…”(PDFリンク 篠原 彰 理事 2014年7月4日)
  3. “…再現するべき事実が存在しませんので、再現実験は意味を持たないと考えます。…”(PDFリンク 町田 泰則 理事 2014年7月6日)
  4. 近藤 滋 理事(2014年7月7日 PDFリンク
  5. “…残念ですが、以上の現実認識に鑑み、「金が絡めば不正をする人も必ず出てくる」という前提で物
    事を考える必要があります。…現行のシステムではその事件が起きた組織が調査を行うので、当然のことながら組織防衛に走ります。まずは隠蔽に向かい、逃げきれないと判断すれば、手のひらを返して尻尾切りに走ります。…科学者がまとまって話合い、速やかに行動するシステム作りが何より優先すると思います。…”(PDFリンク 中山 敬一 副理事長 2014年7月8日)
  6. “…実は、大変驚いたことに再現性に疑問が浮上した後に(3 月5 日)小保方、笹井、丹羽によるプロトコール即ちSTAP 細胞を作成するための詳細な実験手技を書いたものが、ネイチャー・プロトコール・エクスチェンジというネット誌に発表されました。これには、STAP 細胞として最終的に取れた細胞にはT 細胞受容体の再構成が見られなかったと明確に書いてあります。もしこの情報を論文の発表(1月30日)の段階で知っていたとすると、ネイチャー論文の書き方は極めて意図的に読者を誤解させる書き方です。この論文の論理構成は該博な知識を駆使してSTAP 細胞が分化した細胞から変換によって生じ「すでにあった幹細胞の選択ではない」ということを強く主張しております。しかし、その根本のデータが全く逆であるとプロトコールでは述べており、捏造の疑いが高いと思います。…。また、STAP 細胞作製法について2013 年10 月31 日に国際特許が申請されております。その時点でこの特許の発明者として名前が挙がっている人は小保方のみならず、理研では若山、笹井、東京女子医大の大和、ハーバード大学のバカンティ兄弟、小島です。この方々はコンセプトや実験に係わったということです。例えば犯罪において実行者と指令者がいた時、実行者のみが責任を負うということはあり得ないので、論文の論理構成を行い、これに基づいて論文を書いた主たる著者には重大な責任があります。…” (PDFリンク 本庶 佑 元役員 2014年7月9日 新潮社「新潮45」July 2014 p28~p33より転載)
  7. “…公正な競争が成立するためには研究者間の信頼のみならず、研究者を抱える研究機関と研究者コミュニティとの間の信頼と協力が不可欠です。…研究者コミュニティを信頼し協力する姿勢を明確にしない機関は健全で公正な研究機関としての評価と尊敬を受けることができず、存立が危ぶまれます。…” (PDFリンク 岡田 清孝 理事 2014年7月10日)

1 thought on “理研STAP細胞検証実験の無意味さを近藤滋大阪大学教授が一般の人にもわかる言葉で解説 「難しいことはわからんが再現実験を支持する、という一般市民の方へ」

    Nekogu

    (September 1, 2014 - 2:24 pm)

    STAP騒動ー私の見解ー

     STAP騒動は、世間を一時的に騒がせましたが、その科学上の本質は、一商業週刊誌に掲載された、不十分な実験データを元に作り上げられた2つの論文が撤回された、というだけのことではないでしょうか。

     この騒動によって、日本学術会議が妄想して言うように「我が国の科学研究全体に負のイメージを与える状況が生み出されています」という訳でもないし、STAPという現象/考え方が否定された訳でもありません。この騒動によって、実害を受けた研究は世界にひとつもない(!)はずですし、不利益を受けた科学者は世界に一人も(当事者を除いて)いない(!)はずです。

     残念な不祥事ですが、科学の世界ではまま起こる事象の1つに過ぎなません。科学上の誤り/不正は、訂正・修正されるか、無価値なものとして忘れ去られるだけのことです。私にとっては「当事者たちは、愚かな早とちりをしたのかな・・・」といった印象を持ったにすぎません。この騒動の科学上の責任を問うとすれば、1には論文の主要な著者たち(4名)であり、2には、論文の不十分さを見ぬけずに、出版に踏み切った週刊誌の編集者ということになるでしょう。論文撤回ということで、両者は既に一応、科学上の責任を取ったことになると、私は理解しています。

     このように、STAP騒動は、基本的には論文が撤回された時点で一段落で、あとはCDBか理研が当事者の応分の責任を明確にし、CDBとして再発防止に取り組む姿勢を具体的に示すことで終結する、ということでしょう。しかし、その動きがCDBにほとんどないことが、問題を長引かせ、不要な憶測を呼び、当事者のひとり笹井氏の死を招いてしまったと、私は見ています。CDB解体再出発をうたった改革委員会の過激・過剰な「提言書」も宜なるかな、という思いです。

 

    今回の騒動で特異だったのは、分子生物学会が、STAP騒動糾弾の先鋒となったことでした。理事長さんは、論文の著者に学会の会員が含まれるからと因縁をつけて、当事者に、ほぼ一方的な誹謗中傷・非難をあびせかけまた。「理事長」という鎧をまとっているわけですから、攻撃を受ける側はたまりません。また、世の常として無批判な同調者が9人も現れ、「提言書」に基づく再現実験にも猛烈に反対します。9人の内3人は、某大学の学位認定問題にまで異論を唱えている始末です。分子生物学会はいつから大学の学位問題にまで口出しする団体になったのでしょうか。また、同調者の一人は、STAPをネッシーとみたてて「再現実験」を批判しています。しかし「STAPをネッシーとみたてる」科学的根拠・正当性には言及していません。したがって、氏の意見は、非科学的な妄言である、と私は思います。

     それらに釣られてでしょうか、日本学術会議までもが、科学の守護神気取りで理研CDBを責め立て、過激な圧力をかけました。曰く「我が国の科学研究全体に負のイメージを与える状況が生み出されています」。でもそんな状況はこの国のどこにもありません。全く「非科学的な憶測」にすぎない、と私は思います。

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