医学部教授ら6人の不正疑惑論文22報 匿名の告発を受け東京大学が本調査を実施へ

      2017/08/14

2016年9月20日の報道等によると、論文不正の疑いを指摘する2通の匿名告発文書を8月に受け取り予備調査を行ってきた東京大学が、本調査を行うことを決定しました。

匿名による申立て事案にかかる本調査への移行について  平成28年9月20日  東京大学広報室

東京大学は、平成28年8月14日付け及び同年8月29日付けで匿名により本学に捏造及び改ざんの疑いがあるとして申立てのあった事案(6名、22報の論文)について、東京大学科学研究行動規範委員会規則に基づき、申立てを受理(第7条第5項)し、予備調査(第8条)を行いました。

その結果、申立ての正否を明らかにするため、本日、本調査(第10条)を開始することを決定しましたのでお知らせいたします。

なお、報道の取扱いに関しては、本調査の開始が被申立者の不正行為を認定するものではないことに留意いただき、被申立者の現在の研究活動への影響を含め、ご配慮いただきますようお願いいたします。東京大学ホーム > 広報・情報公開 > 記者発表 > 記者発表一覧 > 2016年度 > 匿名による申立て事案にかかる本調査への移行について

東大は告発内容を公表していませんが、サイエンス誌はこの事件を詳しく伝えています。サイエンスの記事は、告発文書の内容を紹介したブログ記事(世界変動展望)へもリンクしており、さらに、告発された教授らのうちの一人、門脇孝教授のコメントも伝えています。

“This is a totally groundless and false accusation by a faceless complainant,” Kadowaki told ScienceInsider in an email. “We have absolute confidence in all of our data,” he wrote. (University of Tokyo to investigate data manipulation charges against six prominent research groups. Science News ScienceInsider By Dennis NormileSep. 20, 2016 , 10:45 AM)

20160920scienceutokyotoinvestigate

(サイエンス誌記事の見出しのキャプチャー。但し、スペースを省くために東大キャンパスの写真を除去。)

参考

学術誌のニュース記事

  1. University of Tokyo to investigate data manipulation charges against six prominent research groups (Science News ScienceInsider By Dennis Normile Sep. 20, 2016 , 10:45 AM)

テレビ報道(ニュース動画あり)

  1. 東大教授6人に研究不正の告発 大学が調査へ (NHK NEWS WEB 9月21日 4時20分):”関係者によりますと6人の教授は、国内外の賞を受けるなど各分野でトップクラスの研究者で、告発の対象となった論文の中には国民の多くがかかる病気の治療法にもつながるテーマで多額の国の研究費が使われたものも含まれているということです。”
  2. 東大研究室の論文に不正疑惑 東大が調査に (日テレNEWS24 2016年9月21日 14:23):”東大は、予備調査で不正の疑いがあると判断し、学外の有識者らによる調査委員会を設置することを決めた。”
  3. 研究論文不正疑惑 東大、近く本格調査実施へ (フジテレビ系(FNN)/YAHOO!JAPANニュース 9月21日(水)8時38分配信):”この問題は、8月17日と9月1日の2度にわたり、匿名の告発文が、東京大学や文部科学省などに届いたもの。”

新聞報道

  1. 東大、不正疑惑を本格調査 教授6人、論文22本(産経ニュース 2016.9.20 20:28):”6人には前東大病院長の門脇孝教授も含まれる。門脇氏の研究室は取材に「広報を通してほしい」と回答。東大広報は「(調査対象者の)名前は発表できない」と話している。”
  2. 東大 論文不正疑惑、本格調査 調査委設置へ(毎日新聞2016年9月20日 21時22分):”東大の研究室を主宰する教授6人が関係する研究の不正疑惑が一度に本格調査に入るのは極めて異例だ。 ”
  3. 東大、論文不正疑いで本格調査 医学系など6研究室(日本経済新聞 2016/9/20 20:36):”調査の対象となるのは、医学系の生活習慣病や神経疾患などの5研究室と、分子細胞生物学研究所の1研究室。”
  4. 東大、22論文で不正調査へ…匿名告発文書届く(読売新聞 YOMIURI ONLINE 2016年09月20日 21時35分):”学外の有識者を交えた調査委員会を今後30日以内に設置し、150日以内に不正の有無を判断する。”
  5. 東大論文不正疑惑、本調査へ 調査委設置、22本対象(朝日新聞DIGITTAL 2016年9月20日19時03分):”東京大学の医学系と生命科学系の計6研究室22本の論文に捏造(ねつぞう)や改ざんが指摘されている問題で、東京大学は20日、22本すべてについて本調査を始めると発表した。”

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