画像類似論文の告発 東大、阪大などが確認へ

読売新聞の報道によれば、先日匿名でネット上で列挙されていた「類似」画像データを含む論文84本、研究者47人に関して、文科省宛に文書でも告発がなされました(ちなみに文科省へ告発したのは匿名A氏とは別の方のようです)。問題が指摘された論文は1996~2007年のものですが、この期間に限定する理由は全くないわけで、後からあれも、これもと出てこないように最新の論文まで全て調査してもらいたいものです。

PubPeer (pubpeer.com)という、発表された論文の内容に基づいて世界中の研究者がサイエンティフィックな議論を行うウェブサイトがあります。このウェブサイトで、日本人の苗字や名前、日本人研究者が取り組んでいる有名な遺伝子名などをキーワードにして検索すると、「類似画像データ」を指摘するコメントが付いた論文が山ほどヒットしてしまい、非常に残念な状態になっています。類似画像の指摘に対して著者からの説明が返ってきていない論文に関しては、データをどの程度信頼してよいのかどうかがわからないため、サイエンティフィックな議論のしようがありません。

参考

  1. 東大・阪大の論文に「使い回し」…文科省に告発(読売新聞YOMIURI ONLINE 2015年01月13日)
  2. PubPeer (pubpeer.com)
  3. 11jigen (TWITTER)
  4. 私の指摘が告発に当たるかどうかについては、読み手の解釈に委ねた方が各方面にとって 好都合ではないかと思い、今後指摘される方にとっても良いのではないかと思い、単なる類似性の指摘であるという立場を私自身は取ることに最終的にしまし た。実際に、similarと書いているだけなのです。また、うっかりミスで済みそうと私が思うものも指摘していますから、私は告発のスタンスは取れませ ん。告発のスタンスを取るのであれば、もう少し論文は絞ったでしょう。ただ、不正指摘として世に受けとめられたのは事実のようであり、方策を検討していま す。なお、文科省に文書で告発したのは私ではありません(私は関係ないと言いたいわけではありません)。…”(http://www.peeep.us/aae06dcf)

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