「 研究生活 」 一覧

沖縄科学技術大学院大学(OIST)職員のダイバーが2016年11月に行われた海底計測機器設置作業中に行方不明になった事故に関して、潜水事故対策検討委員会の報告書が公開

  2017/07/14    事故・安全管理, 研究生活

沖縄科学技術大学院大学(OIST)の研究ユニット(准教授がPI)が推進する沖縄海洋観測システム構築のために、2016年11月に流向流速計の海底設置作業を行っていたOIST職員の潜水士が行方不明になった事故に関して、沖縄科学技術大学院大学潜水事故対策外部検討委員会の調査報告書が公開されました。 6月にOISTのピーター・グルース学長から職員宛てに送信された外部調査委員会報告書のサマリーおよびOISTの対応を以下に示します。外部調査委員会の報告書全文はこちらから閲覧いただけます。(OISTダイビング事故:今後の歩みについて 2017-07-11) また、この報告を受けて、OISTは2017年7月12日に記者会見を開き、潜水作業の安全管理に不備があったことを認めました。 RBC THE NEWS「潜水事故 OISTが謝罪」2017/07/13   行方不明になったOIST職員のダイバーの方は、OISTのウェブサイトを見ると、OIST内の研究ユニットの一つで博士研究員としての研究歴があり、研究者から研究支援職へ転身されていたようです。 しかしなぜこのような事故が起きてしまったのでしょうか?直接の原因は不明ですが、事故がいつ起きてもおかしくないような安全管理面の不備があったこと、そもそもOISTが安全管理を徹底させられるような組織構造を持っていなかったことを報告書が指摘しています。 5.6 結論 海底で潜水作業者Mに何が起こったかは不明であるが、以上の議論から本事故対策検討委員会として、今回の潜水事故は、自然の脅威が原因の不可抗力による回避不可能な事故ではなく、杜撰、自己過信、準備不足な潜水計画と、それを検証せず任せきりにしたプロジェクト進行を主たる要因とし、併せてそれらを助長する方向に働いた組織管理により生じた、回避が十分に可能な事故であったと結論付ける。(報告書38ページ)   当日の作業内容と事故が起きたときの状況 二人のダイバーが予定していた作業に関して (2)作業目的 今回作業は、沖縄海洋観測システム設置場所付近にある伊江水道において、一定期間(約一か月)の流向流速を計測するために、ブイ一体型係留装置という浮力体の中に流向流速計を収めた機械を船上から投下する作業と、水深約60mに2名の潜水作業者がそれぞれ流向流速計と架台を運び、海底で架台の上に流向流速計を設置、固定する作業の二つを実施するものであった。(報告書9ページ) 事故が起きたときの状況が報告書に説明されています。 2016 年 11 月 14 日 ‐ 予定通りに大学を出発。 – 移動中の車内にて計画の再確認、体調確認(口頭)実施 ‐ 本部到着後、若干前倒しで、全て予定通りに作業進行。 ‐ 水面ブイの状況から若干の流れを確認も、十分に作業出来る環境であり時間的にも潮が緩んでいく方向のため、作業可能と判断し、潜水作業者Bが架台、潜水作業者Mが流向流速計を持ち、潜水開始。 潜水作業者Mは、水面ブイからブイ一体型係留装置上部の中層ブイに至るロープを確保することに失敗し、浮上。潜水作業者Mは、作業船につかまって潜水位置まで戻り、再潜水。 【潜水作業者B、M1回目の潜水】リブリーザー使用(添付資料 5、6) 10:12 頃 両潜水作業者が潜降を開始してすぐ、潜水作業者Bが後ろを振り返ったところ、潜水作業者MはOKサインを返し追随。 10:15 頃 潜水作業者Bは中層ブイと水面ブイをつなぐロープを掴み、ロープ沿いに潜降。水深20-25m付近の中層ブイに到着した時点で、振り返った時に潜水作業者Mが確認できず。潜水作業者Bは潜水作業者Mがロープにたどり着けず流されてしまったのか、ロープにたどり着けずそのまま潜降してしまったのかが判断できず、一人で潜降している可能性を想定して、一人で潜降。 10:17 …