「 科学教育 」 一覧

植松努氏のTED講演『思うは招く』~「どうせ無理」「だったらこうしてみたら?」~

以下、動画の音声の書き起こしの転載です。見出し、太字下線強調は当サイト。 挨拶 はい、では みなさん、改めまして こんにちは。(こんにちは)緊張が ほぐれました。今からみなさんに時間を借りてお話を聞いてもらいます。それは 「思うは招く」っちゅう お話です。僕の母さんが 中学生のときに教えてくれた言葉です。思ったら そうなるよって意味です。思い続けるって大事です。僕は 今日のお話で、みなさんの中か 仲間が見つかったらいいやと思ってしますので、ぜひね仲間になってほしいです。   自己紹介 僕は今から47年前に生まれました。植松 努っていいます。僕は今北海道の真ん中へんにある赤平っていう町で生まれて初めて会社を経営しています。僕たちはそこで本当はリサイクルに使われるマグネットっていう機械をつくっています。でも そのかたわらで ロケットをつくります。僕たちは宇宙開発ができて、丸ごとロケットをつくれて 打ち上げできるようになって、そして人工衛星も丸ごと 飛ばせるようになって、そして世界で3つしかない日本には僕の会社にしかない、宇宙と同無重力状態をつくる 実験装置も持っています。どれも 売っていないから 買うことができません。でも 自分たちでがんばって つくりました。でも僕にとって宇宙開発は僕の夢じゃないんです。僕にとって宇宙開発は僕の手段にすぎません。   祖母のこと 僕は 今から47年前に生まれました。小さかった僕に ばあちゃんが 大事なことを 教えてくれました。僕のばあちゃんは 北海道の北にある 樺太という島で昔から 自動車の会社をやっていてがんばって働いて お金を貯めて豊かに暮らしたそうですでも 樺太は1945年 突然ソビエト軍が攻めてきてたくさんの人が殺されてばあちゃんは 自分が貯金したお金が全部 紙くずになったことを …

大阪大学が物理入試出題ミスの検証結果を公表

追記20180411 問1について 物理の問題では問4,5が話題になっていましたが、問1についても正答が選択肢に無いという指摘がありますので紹介しておきます。 2017年物理の出題ミスで話題になった問題〔3〕Aの問4について解 説を書きました。 なお,この問題には,問1も出題ミスではないかという疑惑があります。問1については,大阪大学へ問い合わせをし回答を得ていて,それを掲載しています。問1の大阪大学による検証結果は,まさかこんな回答をするとはというびっくりする内容でした。(引用元:記事 大阪大学2017年物理出題ミス問題の解説と,さらなる出題ミスの疑惑  乱数と暗号の部屋(暗号工房)) 弁明「問1は選択肢に正解がない」 に対する抗議にお答えします 。2018/3/11 脱帽 これは 苦しい! 問1は、いったい何を試したかったのでしょうか? (引用元:冨田 博之 京都大学名誉教授のウェブサイト)   2017年2月25日に実施された大阪大学入学試験前期「物理」の問題で出題ミスがあり、1年近くも経った2018年1月6日に30名もの追加合格者が出ました(⇒記事)。ところが、ある意味、それ以上に世間を驚かせたのは、阪大が2018年1月12日に公表した言い訳でした。阪大は、はじめに正答とした解答が誤答だったとは決して認めず、それを本来の答えとした上で別の解も正答として認めるというのです。(⇒記事)。物理を捻じ曲げ、大学入試の出題のルールをも投げ捨てたこの説明は、物理の専門家や教育者をはじめとして世の中の多くの人を憤激させました。当然、検証委員会がこれを正すのだろうと思っていたのですが、期待は見事に裏切られました。また、出題ミスに組織として対応する体制が作られていなかったわけですから、組織としての責任が厳しく問われるべきです。しかしながら、2018年3月23日公開の報告書において、検証委員会は責任を全て問題作成者と通報を受けた現場の人間に押し付け、阪大執行部には高評価を与えました。 ○ 被処分者等 ① 大学院理学研究科教授(50歳代)平成29年度大阪大学一般入試(前期日程)等の理科(物理)における科目責任者…訓告 ② 大学院理学研究科教授(50歳代)平成29年度大阪大学一般入試(前期日程)等の理科(物理)における副責任者…訓告 ③ 教育・学生支援部長(50歳代) …厳重注意 ④ 教育・学生支援部入試課長(40歳代) …厳重注意 ⑤ 教育・学生支援部入試課課長補佐(50歳代) …厳重注意 ⑥ 教育・学生支援部入試課係長(40歳代) …訓告 (引用元:処分の公表について) 入試問題に関する誤り判明後の対応について 入試担当理事に第一報が入って以降、総長のリーダーシップのもと、大学としての対応は迅速であると同時に、合否判定に必要な手続きを慎重に踏んでおり、特段の問題点や課題はなかった。(引用元:検証報告書) 阪大のこのような体質に対する批判的なコメントがいくつか目に留まったので紹介します。 3月23日付で大阪大学の「事案検証委員会」の検証結果が公表されました。いったい何を検証されたのか、すでに報じられている事実経過を羅列しただけで、1月12日のふざけた 「 …

科学的とはどういうことか

  2018/03/17    科学教育

科学の本質 ミステリーボックスを生徒に見せると、「中身を見せて」と言われますが、絶対に見せません。科学と同じく、ミステリーボックスは「答え」が問題ではないのです。普遍的な真理を得ることは不可能です。疑問を持つことしかできないのです。生徒には、家に帰ったら自分でミステリーボックスを作ってごらん、もし同じように動作をするものが作れたら、成功ということだよ、と言います。しかし、自分のミステリーボックスの中身を見せてあげることは決してしません。これこそが科学のデモンストレーションですよね。 (7:15-) Now, when I show my students the mystery box, they say now show us what’s inside. But, I will never do that. Of course, it’s sealed. Just like science, the mystery box isn’t about the answer. We …

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阪大が2017年入試物理出題ミスを解説

阪大2017年入試「物理」出題ミスを2018年1月6日に公表した大阪大学が、正答が3つあるという主張に関して1月12日に追加説明を公表しました。模範解答および採点にあたっての考え方が、非常に詳細に述べられています。 しかし、”問題Aの前文に、音叉は常に決まった振動数の音を発することが明示されているため、問題の前提条件としてはどちらかのモードのみで振動していると考える。”と言いつつ、”A-I. では逆位相振動モードを設定していた。A-III. の問4では振動モードを特定していなかった。”という説明自体、ロジックが完全に破綻しています。 矛盾した説明しかできないということは、つまりは、この説明は苦し紛れでつくっただけで、本当のことを伝えていないということでしょう 音叉とは、軸についている二本の腕が振動することにより、ある特定の振動数をもつ音波を発生する装置である。音叉の腕の振動の様子(モード) にはさまざまなタイプがあり、主に、二本の腕が互いに逆向きに振動するモード(以下、「逆位相振動モード」と呼ぶ、A-I. で設定した振動モード) と二本の腕が同じ向きに振動するモード(以下、「同位相振動モード」と呼ぶ) がある。音叉の基本的な振動モードは一般に逆位相振動モードであり、逆位相振動モードの方が実験的に観測されやすいと思われる。ただ音叉の振動を実験的に観測した著者による参考文献Russell, D. A. (2000). \On the sound eld radiated by a tuning fork.” American Journal ofPhysics, 68(12), 1139-1145. https://doi.org/10.1119/1.1286661 および同著者によるWeb ページhttp://www.acs.psu.edu/drussell/Demos/TuningFork/fork-modes.html によると、同位相振動モードで振動している様子も実際に観測されている。音叉を一つ定めたとき、同位相振動モードおよび逆位相振動モードはどちらもその音叉に対して可能な振動モードであるが、一般にそれぞれ異なる振動数の音波を発生する(前述の参考文献)。問題Aの前文に、音叉は常に決まった振動数の音を発することが明示されているため、問題の前提条件としてはどちらかのモードのみで振動していると考える。 A-I. では逆位相振動モードを設定していた。A-III. の問4では振動モードを特定していなかった。しかし、問5においては同位相振動モードで振動していることを前提として問題が作られていた。 理科問題(物理) 〔3〕Aの解説(1月12日追記)(大阪大学) (一部を抜粋。太字強調は当サイト) 阪大がこのよう模範解答を公表したことは、非常に歓迎すべきで、高校生、受験生の物理の勉強にも有益でしょう。しかし、出題ミスの釈明部分に関して言えば、全くなんの正当化にもなっていません。 〔3〕Aの問題文中には、、音叉に複数の振動モード(同位相または逆位相)が存在するという記述はありません。この物理の問題は、音叉がどのように振動して音を出すのかという予備知識を受験生に要求しておらず、むしろ、A-Iで受験生を誘導するような形で、逆位相振動モードによって音が発生する様子を図で丁寧に説明していたわけです。音叉の振動モードの可能性を複数考えると答えが一つに定まらないため、出題者の意図として、この段階で問題の条件設定をそのように絞ったということのはずです。ですから、受験生にしてみれば、A-Iでの誘導に則って、A-III問4も音叉が「逆位相振動モード」で音を発生させているという前提で解くのが当然でしょう。 A-Iの中で音叉が「逆位相振動モード」で音を出すことを丁寧に説明して受験生を誘導しておきながら、突然、A-IIIでは「同位相振動モード」で考えた答えのほうが「正答」で、「逆位相振動モード」で考えた答えも追加で正答とする阪大の態度は、矛盾しています。当然、外部からの最初の2回の指摘を却下した理由として、「同位相振動モード」で考えた答え2d=(n-1/2)λが正答だからというロジックは成り立ちません。 この追加説明は、物理の説明に関する部分は納得のいくものですが、出題ミスに関する釈明としては全く説得力がないと思います。大問のなかで分かれている小問ごとに、実は問題設定はバラバラなんですよというのは、これまでの入試の出題方法の常識を否定するような主張です。 …

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2020年新入試英語はマーク式と民間の両試験

2020年度から大学入試制度が激変します。知識偏重の入試から、思考力や判断力を問う入試へと変革させることが狙いだそうですが、出題内容だけでなく受験の形式も大きく変わるため、過渡期に大学を受験する生徒にとっては、試験準備のための精神的な負担が非常に大きくなりそうです。1日も早く、最終的な試験の形式が確定してほしいものです。 これまでの「大学入試センター試験」は、2020年度からは「大学入学共通テスト」に取って代わられます。大学入学共通テストの英語は、2024年度からは民間の資格・検定試験が使われます。2020~2023年度の過渡期は、民間の資格・検定試験と現行のマーク式が併用され、大学がどちらかを選べるというものでした。しかしながら、今回のニュースによれば、2017年10月12日に行われた国立大学協会の理事会で、全国立大が足並みをそろえて両試験を課すべきだという結論になったようです。 出題傾向の異なる2つの試験の受験を課するとなると、2020~2023年度の受験生には大きな負担を強いることになりそうです。 共通テストの英語に、民間の試験を活用するとして8つほど候補が挙げられていますが、実際にどの試験が採用されるのかすらまだ明らかになっていません。 英語はコミュニケーション能力を重視し、「読む・聞く」の2技能だけを測っていた試験を廃止し、4技能を測るため英検やTOEICなどの民間試験を使うことになる。どの団体の試験を認めるかは、今年度中にも決める。(朝日新聞DIGITAL 2017年7月10日23時27分 センター試験後継テストの英語、完全民間移行は24年度 ) 実施に当たっては、英検やTOEICなどの資格・検定試験のうち、必要な水準や要件を満たす試験をセンターが認定。(時事ドットコムニュース 2017/07/10-15:04民間試験・マーク式併存=センター後継、英語で4年間-文科省) 大学入試センター試験に代えて2020年度に始まる「大学入学共通テスト」の英語について、国立大学協会の理事会は12日、従来型のマークシート式と実用英語技能検定(英検)などの民間試験の両方を全国立大82校の受験生に課す方針を決めた。(読売新聞 YOMIURI ONLINE 2017年10月13日 06時00分国立大英語「マーク式と民間」必須…新大学入試 ) 共通テストの英語は24年度から民間の資格・検定試験に全面移行する。実用英語技能検定(英検)やTOEICなどの採用が検討されている。(日本経済新聞 2017/10/13 11:07マーク式と民間試験が必須に 国立大入試の英語 20~23年度 ) 共通テストの英語は4技能(読む・聞く・話す・書く)を総合的に測るため、英検やTOEFLなどの民間試験を活用し、高校3年の4~12月に受ける。(2017年10月13日 23時07分 毎日新聞/ @niftyニュース新テスト:国立大、英語2試験「負担大」 高校側の反発も ) 英語については、これまでの「読む・聞く」に加え「話す・書く」をあわせた4技能を評価することを目的とし、実用英語技能検定(英検)やTOEIC、TOEFLなど英語能力をはかる10種類の民間試験の中から、大学入試センターが「認定試験」として選定。(日本経済新聞 第321回 2017/5/20 6:00 大学入試、民間試験活用に賛成ですか )   文科省のウェブサイトを見ると、平成29年度英語力評価及び入学者選抜における英語の資格・検定試験の活用促進に関する連絡協議会(第1回)配付資料 の中で、主な英語の資格・検定試験として、英検など以下の8つが紹介されています。 Cambridge English(ケンブリッジ大学英語検定機構) 英検(公益財団法人日本英語検定協会) GTEC(ベネッセコーポレーション Berlitz International ELS Educational Services ※CBT:一般財団法人進学基準研究機構(CEES)と共催) IELTS(ブリティッシュ・カウンシル 公益財団法人日本英語検定協会等) TEAP /TEAPCBT (公益財団法人日本英語検定協会) TOEFL iBT (テスト作成: ETS 日本事務局: 国際教育交換協議会(CIEE)) TOEIC L&R (テスト作成: ETS 日本事務局: 一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) TOEIC S&W (テスト作成: ETS 日本事務局: 一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) …

高校生物の重要語句512語のリスト

  2017/10/14    大学入試, 高校生物

日本学術会議は、高校生物で学習すべき重要語句を512に絞りこみ、その結果を公表しました。これは、生物学が暗記科目にならないようにという狙いから、「覚えなくてはならない語」を減らし、その目安を示したものです。 教科書中ゴシック体などで重要であると指定される用語も増え続け、現行の主要教科書出版社が出版する高等学校教科書「生物」では、延べ2,000を超える数の用語が選ばれている。これは、理科の他の教科に比べて膨大に多い数字であり、生物学が暗記を求める学問であるという誤ったメッセージを若者に送っている。 … 大学入学者選抜においても、単なる知識の量や細かな知識の有無のみにより評価を行うことがないようにすることが要請されている。穴埋め問題で答えさせられる用語を減らし、また重要語として教えられていない用語については、試験問題の文中でも注をつけることによって理解を助けることができれば、受験のための高等学校生徒の負担も軽減され、暗記ではなく、生物学の面白さを学ぼうという気持ちをもってもらえるのではないか。 (高等学校の生物教育における重要用語の選定について 平成29年9月28日 日本学術会議 基礎生物学委員会・統合生物学委員会合同生物科学分科会 PDF) 数を絞り込んだだけではなく、複数の呼称がある場合には「推奨」される語句も示しています。また、遺伝学用語として定着している「優性」,「劣性」という言葉が、日常語としての優劣との意味と混同される恐れがあることから、「顕性」(dominant)、「潜性」(recessive)と呼び替えることを提唱しています。   高等学校の生物教育で教え、学習して欲しい最重要語254語、重要語258語、併せて512語のリスト。 最重要語 高等学校の生物教育において、学習すべき主要な概念とのつながりが特に高い用語、254語。 日本語 英語 の順に表記 細胞 cell 単細胞生物 unicellular organism 多細胞生物 multicellular organism 核 nucleus 細胞質 cytoplasm 細胞膜 plasma membrane/cell membrane 呼吸 respiration 光合成 photosynthesis ミトコンドリア mitochondrion 葉緑体 chloroplast グルコース ブドウ糖 glucose 有機物 organic …

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学校の授業を外部委託に?

  2017/08/23    科学教育

報道によれば、経済産業省は2018年から教育現場の生産性を高めるための事業を始めるそうです。 「教育現場の生産性」という聞きなれない言葉への反応 「教育現場の生産性」って何だろう。再教育キャンプ? — 名無し整備兵 (@seibihei) 2017年8月22日 「教育現場の生産性」という言葉遣いそのものに絶句する。アホか。 https://t.co/bfA7QPzm2A — 山根 拓 (@HYamane7) 2017年8月22日 たとえば、さっき教育の現場での「生産性」ってなんだろう?ってつぶやいたけど、たとえば、学習塾みたいな「学力の向上」とかが無くて、本来の「教育の目的」を考えるととても、すごく難しいことなんだよね。「教育の仕事における生産性」ってなんだ?って思うことが何度もあった。 — はなだのぶかずlispフレンズ (@nobkz) 2017年4月2日 文科省の管轄だと思われていた教育に経産省が関わってくることへの驚きの声 教育に経産省?経産省? — よしよし (@nananjy) 2017年8月21日 何故、経産省がやるの?授業の外部委託支援、教育の生産性向上へ経産省:日本経済新聞 https://t.co/3DOSXGAfCG — Y.M (@yoshi_567) 2017年8月22日 授業の外部委託支援、教育の生産性向上へ経産省:日本経済新聞 https://t.co/lZiYnwaO91 これって経産省の仕事なの?? — 考える(?)葦 (@thinkingreedefl) 2017年8月23日 それ、文科省の本業だけど、経産省がやるんだ。 「経済産業省は2018年から教育現場の生産性を高めるための事業を始める。保育所や幼稚園、小中高などの教育機関、一部の企業が対象になる見通し。」 …

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子供の人気職業ランキング

  2017/01/06    科学と社会, 科学教育

第一生命保険が、小学生以下の子供を対象に調査した「大人になったらなりたい職業」人気ランキングを発表しました。男子の場合、サッカー選手や野球選手は安定した人気がありますが、「学者・博士」も意外と人気があり、2016年は2位にランクインしています。 (男の子に人気の職業ランキング第一生命のデータの一部をグラフ化) 参考 大人になったらなりたいもの (第一生命) 男児の夢、学者・博士が2位=ノーベル賞効果で急浮上-第一生命調査(時事ドットコム 2017/01/06):”第一生命保険が小学生以下の幼児・児童を対象に行った2016年度の「大人になったらなりたいもの」アンケート調査によると、男の子のランキングで「学者・博士」が前年度の8位から2位に急浮上した。同社は「日本人がノーベル賞を3年連続で受賞し、憧れを抱く子が多いためではないか」と分析している。”

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小中学生の自由研究:工作・理科実験のテーマ選びとまとめ方

  2016/08/11    夏休み自由研究, 科学教育

小学生、中学生を悩ませる夏休みの自由研究の宿題ですが、工作や理科実験のテーマの選び方や、アイデア&方法などについてまとめました。 自由研究とは? そもそもそのような宿題を課すことこそ子供の自主性や主体性を否定しているという、大変に矛盾した宿題である。…多くの場合において、この宿題は子供の想像を越えた何かの偉業を成し遂げなければならないのではないかという畏怖心を夏休み突入直前の児童らに抱かせる。そして同様に多くの場合、この宿題は夏休みの残り2日で適当な思い付きだけで片付けられる。(『自由研究』アンサイクロペディア)   自由研究のやり方(王道) 中学理科の教科書が参考になります。 自由研究 課題を見つけて探求しよう  1 疑問を持つ 何を不思議に思ったのか、何を知りたいのか、はっきりさせる。 2 課題を設定する 知りたいことがはっきりしたら、これから取り組む課題を設定する。 3 仮説をもち、計画をたてる 研究課題についての情報を、書籍やインターネットなどを利用して集め、研究の手順や方法を具体的に考える。そして、研究に必要な器具や材料を準備する。 4 観察や実験を行い、結果を得る 観察・実験・調査などを行い、結果を記録する。結果はスケッチ、写真、ビデオ、メモなどで記録し、表などにまとめる。 5 結果をもとに考察する 結果からどのようなことがわかるか、自分の仮説は正しいといえるか、考察して話し合う。 6 疑問から、さらなる課題へ 新たな疑問は何か、さらに、知りたいことは何か、はっきりさせる。(2に戻る) (中学校理科1 教育出版 文部科学省検定済教科書 中学校理科用 17教出 理科731 平成28年度 253ページ)   悩まなくてすむ!自由研究テーマ選びお助けサイト おすすめテーマ診断 夏休みの自由研究カンタン解決策特集! ベネッセ教育情報サイト:学年、屋内外、ジャンル、期間などを選ぶだけで、夏休みの自由研究テーマの候補をリストアップしてくれるウェブサイト。 夏休みおうえんスペシャル プロが教える自由研究 学研キッズネット:カテゴリーでさがす 場所でさがす 自由研究 HondaKids:学年から探す カテゴリから探す 夏休みKoKaNet(子供の科学) 自由研究特集Microsoft:小学生学年別テーマ選び  キャノンサイエンスラボ・キッズ オススメ!夏休み自由研究 SUNTORY「水育」やってみよう!水の自由研究 「水」の実験と、調べ学習。 DAIKIN 空気の学校 夏休み自由研究スペシャル 空気をテーマにした工作・実験。 雪印メグミルクの夏休み自由研究応援 作って!あそんで!学んで! ミツカン MIZKAN Mr.スミスの夏休み自由研究 実験!お酢のチカラ  キッズざ@nifty 夏休みの自由研究2018工作・実験などの自由研究ネタ 自由研究のわ:テーマをさがしやすい、期間別・学年別・種類別 KidsEnergia!:電気についての実験 Z会 夏休みおたすけたいZ ⇒ アマゾン夏休み自由研究特集 自由研究の参考になりそうな、過去の研究報告や実際のやり方などを紹介したウェブサイトを集めてみました。 …

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大学入学センター試験は廃止、大学入学試験制度を抜本的に改革

文部科学省の中央教育審議会は、平成26年12月22日に「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜 の一体的改革について」という答申を取りまとめました。、現行の大学入試センター試験を廃止して、新たな試験制度を導入するなど非常に大きな転換を図ろう とするものです。 教育改革を行う場合、そもそもどのような人材を育てたいのかを明確にする必要があります。 高等学校教育、大学教育を通じて育むべき「生きる力」を、それを構成する「豊かな人間性」「健康・体力」「確かな学力」それぞれについて捉え直すと、以下のように考えることができる。 ① 豊かな人間性 高等学校教育を通じて、国家及び社会の責任ある形成者として必要な教養と行動規範 を身に付けること。大学においては、それを更に発展・向上させるとともに、国、地域 社会、国際社会等においてそれぞれの立場で主体的に活動する力を鍛錬すること。 ② 健康・体力 高等学校教育を通じて、社会で自立して活動するために必要な健康・体力を養うととも に、自己管理等の方法を身に付けること。大学においては、それを更に発展・向上させ るとともに、社会的役割を果たすために必要な肉体的、精神的能力を鍛錬すること。 ③ 確かな学力 学力の三要素を、社会で自立して活動していくために必要な力という観点から捉え直 し、高等学校教育を通じて(ⅰ)これからの時代に社会で生きていくために必要な、「主体 性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度(主体性・多様性・協働性)」を養うこと、(ⅱ) その基盤となる「知識・技能を活用して、自ら課題を発見しその解決に向けて探究し、成 果等を表現するために必要な思考力・判断力・表現力等の能力」を育むこと、(ⅲ)さらに その基礎となる「知識・技能」を習得させること。大学においては、それを更に発展・向上させるとともに、これらを総合した学力を鍛錬すること。 本答申における「学力」とは、上記の三要素から構成される「確かな学力」のことを指す。なお、特に「多様性」については、生徒、学生に、多様性を受容し尊重する力を 育んでいく必要があるが、そのためには、高等学校や大学の側において、多様な生徒、学生が多様な環境の中でともに学ぶことのできる場を用意する必要がある。 (中略) また、グローバル化の進展の中で、言語や文化が異なる人々と主体的に協働していくためには、国際共通語である英語の能力を、真に使える形で身に付けることが必要であり、単に受け身で「読むこと」「聞くこと」ができるというだけではなく、積極的に英語の技能を活用し、主体的に考えを表現することができるよう、「書くこと」「話すこと」も含めた四技能を総合的に育成・評価することが重要である。また、英語のみならず、我が国の伝統文化に関する深い理解、異文化への理解や躊躇交流する態度などが求められることにも留意が必要である。(答申6-7ページ) ここで示された人間像はまさに科学者になるために必要なものです。現行の高校教育、大学入試、大学教育をくぐってきた研究者は、非常に恵まれない環境で育ってきたということでしょうか? 現行の高校教育、大学教育、大学入試制度の何が問題なのでしょうか?一口に高校、大学、と言っても生徒や学生の学力には非常に大きな幅があるため、答申では「選抜性が高い大学」と「選抜性が中程度の大学」といった表現を用いて、個々のケースを分析しています。 学校の教育方針が選抜性の高い大学への入学者数を競うことに偏っている場合には、高等学校教育が、受験のための教育や学校内に閉じられた同質性の高い教育に終始することになり、多様な個性の伸長や幅広い視野の獲得といった、多様性の観点からは不十分なものとなりがちである。こうした教育では、大学入試に必要な知識・技能やそれらを与えられた課題に当てはめて活用する力は向上させられたとしても、自ら課題を発見し解決するために必要な思考力・判断力・表現力等の能力や、主体性を持って、多様な人々と協働しながら学んだ経験を生徒に持たせることはほとんどできない。そうした生徒がそのまま選抜性の高い大学に入学した場合、一定の知的な能力を持っていたとしても、主体性を持って他者を説得し、多様な人々と協働して新しいことをゼロから立ち上げることのできる、社会の現場を先導するイノベーションの力を、大学において身に付けることは難しい。(答申4ページ) ペーパーテストで測れるのが人間の能力のごくごく一部であることは間違いないでしょう。 大 学入学者選抜については、前述のように、知識の記憶力などの測定しやすい一部の能力や、選抜の一時点で有している能力の評価に留まっていたり、丁寧な評価 よりも学生確保が優先されるなど、高等学校教育で培ってきた力や、これからの大学教育で学ぶために必要な力を評価するものとなっていない。そうした背景に は、年齢、性別、国籍、文化、障害の有無、地域の違い、家庭環境等の多様な背景を持つ高校生一人ひとりが、高等学校までに積み上げてきた多様な経験や能力 を度外視し、18歳頃における一度限りの一斉受験という画一化された条件において、知識の再生を一点刻みで問う問題を用いた試験の点数による客観性の確保 を過度に重視し、そうした点数のみに依拠した選抜を行うことが「公平」であるという、従来型の「公平性」の観念が社会に根付いていることがあると考えられ る。(5ページ) しかし大学入試に要求される公平性を考えたときに、ペーパーテストほど公平なものはありません。人間が人間を選ぶ面接試験でどれだけ公平性が確保できるのでしょうか?実は、人生における最初で最後の、全ての人にとって最も公平な機会が大学入学試験(ペーパーテスト)だったという見方もできます。 ペーパーテストは知識の記憶力を測定しているとか、受験テクニックがないとだめとかまことしやかに言われますが、それはテストそのものよりもむしろ勉強のやり方に問題があります。同じ問題を解くにしても、暗記や(ありもしない)「受験テクニック」に頼るより、その場で問題に向き合って、自分の頭で考えて解くような学習を普段から心がけたほうが楽ですし、そうしている生徒のほうが結果的に良い成績を収めるものです。 …