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博士研究者から高校教師へのキャリアパス

アカデミックな世界では教員のポストにほとんど空きがありません。博士号取得後に研究を続けてきた人であっても、キャリアパスの変更を考える必要に迫られることが多いことでしょう。民間企業へ転職する人、URAのような研究者をサポートする事務方にまわる人が多いですが、一つのオプションとして、研究者から高校の先生へのキャリアチェンジも考えられると思います。   博士号取得者の人材活用に関する提言 仮に大学の研究職に就任する運のなかった人でも、そうした才能を一番生かせるのは高校教師という仕事ではないかと思うのです。博士号保持者なり、単位取得退学で職がなくて困っている人が大量に発生しているのであれば、これは社会全体にとって人材の無駄です。そうした人材の活用法として、高校教師として若い人の指導に当たってもらうのは非常に意味があると思うのです。 (「高学歴ワープア」から高校教師というキャリアパスはどうか? 冷泉彰彦 2013年03月22日(金)16時21分 NEWSWEEK ニューズウィーク日本版) 現状のポスドク対策として有効と思われるのは、初等中等教育に携わる教員の博士号取得者を増やすことである。しかも、これは、科学技術立国を謳う我が国のポリシーに合致している。(「博士号取得者3%採用ルール」という可能性 大隅典子の仙台通信 2012年 06月 03日)   研究者がすぐに教育者になれるのか? 研究経験があるからといって必ずしも教育者としての能力があるとは言えないのではないかと疑問を感じる人もいると思いますが‥。 確かに彼らは教科専門教養のある部分には優れた点を保持しているであろうが、教職のスタート時点で、子どもの発達や教え方の基本、教科の構造などの教職教養をまったく身に付けないままで、子どもの指導を十全に行えるとは考えにくいことである。(宇佐見忠雄 教員採用のニューウェーブ考 実践女子大学文学部紀要第51集 PDF) Q.マニアックな専門家が生徒指導などできるのか? A.県教委による選考(教諭としての資質能力)を経て採用されており、問題はない。生徒、教員集団に溶け込み、今すぐクラス担任を任せてもよい状況である。 Q.最先端知識だろうと授業の雑談のネタ以上の用途はないのでは? A.幅広い土台を持ち、同じ内容でも違った切り口から指導できるなど、優れた教科指導力を持っている。また、児童生徒の科学的探究心を刺激し育み、未来のイノベーションを担う人材育成にも貢献している。 (引用元:博士号教員採用をめぐるQ&A 文科省) つまり、教員免許とかどうでもよくて、単純に先生の頭がよい(学歴が高い)かどうかで、成績を上げる能力が変わるってことです。なんのための教員免許なの?マジで。… これは教職課程をとってきた僕自身の感想ですが、優秀な人ほど、教員免許を取って新卒で教員になる選択肢を取らなくなるような気がします。… 逆に、「こいつには絶対に教員にはなってほしくないな」という人が先生になっていくのです。… 前者のような卒業生が、あとから教員になるっていうならいいのですが、非常に難しいです。もし、教員免許を学部中にとらなかったら、よっぽどお金に余裕がない限り、教員になることは不可能です。通信教育を使いながら、教員免許を取得するための単位をとることはなんとかできますが、働きながら教育実習に3週間いき、さらに介護等体験に2週間はいくことはほぼ不可能です。… くそみたいな免許は持ってるけど能力ありませんみたいな教師ばかりが先生になってしまう流れを変えなければなりません。教員免許取得の壁を低くして、もっと高学歴優秀層がちょちょっと教員に転職できるような環境を作らないと、やばいです。… 教員免許の規制緩和して、もっと別の枠組みを用意してくれないかと思います。(教員免許の必要性を全く感じない件について Review of My Life  2017-01-24) 科学教育の根本は知識を授けるよりもむしろそういう科学魂の鼓吹にあると思われる。しかしこれを鼓吹するには何よりも教育者自身が科学者である事が必要である。先生自身が自然探究に対する熱愛をもっていれば、それは自然に生徒に伝染しないはずはない。実例の力はあらゆる言詞より強いからである。  すべての小学校、中学校の先生が皆立派な科学者でなければならないという事を望むのは無理である。実行不可能である。しかしそんな必要は少しもない。ただ先生自身が本当に自然研究に対する熱があって、そうして誤魔化さない正直な態度で、生徒と共に根気よく自然と取込み合うという気があれば十分である。先生の知識は必ずしもそれほど広い必要はない。いわゆる頭の良い必要はない。(寺田寅彦『雑感』より抜粋 転載元:青空文庫)   博士号教員のススメ 実験設備がいらない数学者にとって,高校教員は就職後も研究が続けられる,数少ない職場のひとつである.生徒指導・特別活動・クラブ活動と duty は多いが,最近の大学の状況を見る限り,仕事量は大差ないのではと感じている.待遇もそれほど悪くない.それにも増して,現場には研究経験のある人材が求められている.先入観を持たずにぜひ教育の世界に飛び込んできてほしい.(秋田県の博士号教員について 秋田県立横手清陵学院 高等学校教諭 瀬々将吏 PDF) 理工系のキャリアパスとしての高校教員 瀬々 将吏(秋田県立横手清陵学院高等学校)秋田県の「博士号教員」を例として 平成29年5月16日 秋田大学理工学部 数理・電気電子情報学科 数理科学コース 1年生対象 初年次ゼミ「数理科学の世界」(PDF) やる気のある生徒たちからは、とても期待されます。生徒は教科書だけからの知識を与えられるのではなく、最新の研究成果などの「生きた」研究成果や、教科書には載っていない、様々な理科の知識を求めています。授業での教材と最新の知見を結びつけ、積極的に科学を「語った」ことは、博士課程での研究活動が役に立った一面であると思います。そんな生徒の声に応えるためにも、博士号を取得した教員は、常に最新の知識を吸収し、自身を高める必要がある(本来の教員とはそのようなものであると思いますが)と強く思います。(教師・その本来の意義 名前:柳下貢雄さん 所属:元・公立高校教員 hakasenoikikata.com) 「博士号保有者特別選考」を過去に導入したが中止した県もあります。近年、あるいは次回の募集に関しては最新情報をご確認ください。 …

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日本の科学研究におけるロスジェネ

日本のロスト・ジェネレーション(ロスジェネ)世代とは、1991年のバブル崩壊後の就職氷河期に大学を卒業し、長期の経済不況(「失われた10年」)と日本の新卒採用制度のために、雇用の機会を奪われ、就職難民と化して派遣や契約社員などの不安定な働き方を余儀なくされた人が多いということで特徴付けられる世代です(参考:コトバンク)。だいたい1970年から1982年生まれの人(2018年現在38~48歳)に相当します。 ロスジェネと 世に棄てられて 博士捨つ (詠み人知らず  ラボ川柳)   東大理学部→東大院に進んだ部活の同期も、ロスジェネ&ポスドク問題のダブルパンチを受け、就職することも研究室に残ることもできず、警備員を続けている。ネットで検索するといくつか論文が出てくるくらいだから、それなりに研究業績を上げていただろうに。国家的損失である。 https://t.co/3BAZHiynE3 — カイローヤー (@kai_lawyer) 2017年12月9日 団塊ジュニアも含まれ、日本の科学政策であるポスドク一万人計画(1996~2000年度)の影響もあり、このあたりの世代は大量の博士号取得者が職にあぶれて生活に困窮する状態が継続しているのが現在の日本の科学研究業界の状況です。 今後、若手研究者を対象とした制度が、より一層拡充されることが望まれる。これまで、大きな成果を上げた研究者がしばしば若手であるということは、ノーベル賞受賞者がどの年齢で受賞業績を上げているかを調べたデータから理解できる(第1-1-30図)。この資料は、1987年から2006年までの自然科学系3賞(物理学賞、化学賞、医学・生理学賞)を受賞した合計137名に対して調査したものである。この図から、ノーベル賞を受賞するような優れた業績は各分野とも30代から40代前半に集中していることが分かる。(平成19年版 科学技術白書 第1部 第1章 第4節 1 科学技術関係人材の育成・確保の重要性 文部科学省) 文科省はノーベル賞研究が生まれるのは30代に集中ということを常々強調しており、30代の若手にチャンスを与えるという政策を打ち出すため、それより上のの世代は完全に捨て置かれています。高いレベルでの教育を受け、現在、科学研究に貢献しているにもかかわらず、定職にすら就くことができず人間として最低限の生活の保障すらないまま人生を彷徨い、現在の日本の科学行政から見棄てられた状態にあり、まさに「ロスト・ジェネレーション」になっています。科学を作り上げているのは、何もノーベル賞級の研究だけではありません。裾野の部分があってはじめてその上に高さが築かれるのです。文科省や政府は、科学研究の本質を全く理解していないようです。 2004年ごろからの国⽴⼤学の法⼈化と⼤学⼈や研究職の⼈事の流動化は、「研究成果がすぐ⾦になるかどうか」というものさしの流⾏を⽣み、少ない任期付ポストの取り合いばかり横⾏する事態を⽣みました。基礎研究の研究成果は即物的な基準では判断できないのにもかかわらず、無理⽮理切り捨てに遭って 久しい状況です。関係者の皆様には、⼤学や研究所の研究教育活動は、すぐにお⾦になるかどうかという価値観では測ることができない、という点によくよく留意して政策⽴案にあたっていただきたく、強く強くお願いいたします。さきに述べたような誤った政策が取られてすでに10年以上も経っており、もはやわたしより若い世代は、就職に苦労することがわかっている⼤学や研究所のキャリアを選ばなくなっています。⼤学や研究所への予算の復活と、任期なしのポストを増やすこ と。これらをぜひお願いいたします。(男性研究者 41歳 第5期科学技術基本計画答申素案へのパブリックコメントより) 日本の無責任な科学政策やその後の「無策」によって生じたこのロスに対処する責任が、文科省や政府の科学行政を司る人たちにはあるのではないでしょうか? 突然若手優遇を始めるとロスジェネは救われませんよ。ロスジェネを救う政策が必要だと思います — kikumaco(6/24 0g、7/16ベアーズ (@kikumaco) 2018年6月16日   ロスジェネの労働参画の推進と生産性の高い働き方の実現が、この国の経済・産業の成長・発展のカギを握る可能性が出てきている。しかも、労働市場の中で主要層であるロスジェネの所得が拡大すれば、国内消費にも好影響を及ぼすだろう。(女性や老人よりロスジェネに予算をまわせ 忘れられた「巨大集団」の秘めた力 三菱総合研究所主任研究員 奥村 隆一 PRESIDENT Online 2018.3.29)   …

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職を取れる研究者になるための20のポイント

アカデミックな世界にはパーマネントあるいはテニュアトラックのポジションは非常に少なくて、大部分の人は研究を辞めざるを得ない状況です。 職を得られる研究者になるための、職に呼ばれる力(Employability)とは、一体どのようなものでしょうか? もちろん、研究大学と教育大学とでは求める人材は異なりますし、大学ごとにいろいろな事情があるでしょうから、一律にこれが絶対条件といえるわけではありません。 0.コネを作ること 結局、「就職=コネ=呼ばれるもの」と言い尽くせるのではないかと思います。良い論文を出して人に知られるというのも、ある意味、人との繋がりを作る行為ですし。 たぶん“コネ”っていい方だと嫌悪感出す人割といると思うので、是非“ネットワーク”って言葉に置き換えて使ってみて欲しいです。 コネで仕事取れた ↓ いいネットワークがあったから仕事取れた コネ大事 ↓ ネットワーク大事#ネットワーク — Masaya Yamaguchi (@masayayamaguch) 2018年5月20日   1.論文は身を助ける トップジャーナルに論文を最低でも1報、できれば複数報持っていれば、研究者として生き残れるチャンスが上がります。ネイチャーやサイエンスのような一般誌に論文が出れば、いやでも注目されますから、それまで知己でなかった人の目にも留まり、職に呼ばれやすくなるのは当然です。 Getting your research into an influential journal is certain to give a healthy boost to both academic standing and future …

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任期が切れた助教はどこへ行くのか?

業績と 金はあれども 職は無く 任期切れ 金と業績 残し去る  (詠み人知らず ラボ川柳)   ツイッターなどで話題になっている、はてな匿名ダイアリーの記事の一部を抜粋して紹介します。全文は引用元サイトでごらんください。 周囲のパーマネントの職についている人と比べても、むしろかなり研究者としての能力を発揮しているにもかかわらず、任期付き職であるがために、去らざるを得ない人が多いのではないでしょうか?   講義だって持ったし学生の指導だってやった。自分で外部資金取ってきて、論文だって毎年筆頭をひとつは出したさ。 … 公募もずいぶん出した。北から南、東から西。ときには海の向こう。渾身の研究計画を書いて、業績欄には年齢を超える数の論文をならべた。10にひとつは面接に呼ばれた。その都度イチから推敲したプレゼンを準備し、見知らぬ土地で熱く語った。 … だけども、内定の声はかからなかった。 … 多くの先生方に言われたのは「何とかしてやりたい気持ちはあるが…こればかりは」というやつだ。 … 学生は言ってくれたりもする。「先生に見てもらえて良かった」と。 … こうして任期切れ助教は大学を去る。次にどこにいくのかは、僕だって知らない。 (引用元:任期切れた助教はどこにいくの はてな匿名ダイアリー anond:20180326180513) この記事に関するネット上の感想などをいくつか紹介します。 知っている先生の中で、金持っている人に電話しろ。会社にも。そうすれば誰かが誰か知り合いを見つけてくれる。(anond:20180326180513) アラフォー特任助教です。僕もこの年度末で任期満了です。新着論文レビューにも書いたことがあります。留学先でも論文を出しました。グラントもとってます。でもアカデミアからリタイアです。… 日本でも海外でもアカデミアの職が見つかりませんでした。… 現在のアカデミア研究業界はおかしすぎないですかね?(anond:20180326180513)   このアンケートを見ている皆さんは、「任期切れで研究職・大学教員職を失ってその後無職or専業非常勤講師orフリーター」などの不安定なキャリアに陥った人を — TJO (@TJO_datasci) 2018年3月30日 参考 「博士」に未来はあるか—若手研究者が育たない理由 (仲野 徹 nippon.com 2018.03.14) 博士課程を出た先輩がなかなか任期なしポストに就けない事態を目の当たりにする若者が、博士課程への進学をためらうのは当然のことだろう。 無題 研究者の声 (BioMedサーカス.com 2012年6月21日更新) 大学院での研究では同期よりも先輩よりもimpact factorの高い雑誌に論文が掲載された。これまでの研究室の歴史の中で自分の論文が一番高いimpact factorだった。しかし、自分だから当然の結果だと思っていた。そのときは、挫折などは凡人が感じるものだと心の底から信じきっていた。雲行きが怪しくなったのは、某財団から奨学金を獲得して海外に留学してからだった。奨学金も特に苦労せずに獲得できたため、海外のLabで自分が研究すれば2年ほどでCellやNature、Scienceに論文が出るものだと思っていた。

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アカデミックポジションの倍率

  2018/03/14    研究者の雇用問題

いまどきPIの職を得るのは宝くじを当てるようなものとも聞きますが、実際のところ、独立准教授や教授のポジションの倍率はどれくらいなのでしょうか? いわゆる出来レースというものもありましょうし、有力候補に入るかどうかが重要であって、単純な倍率にはあまり意味がないとも言えるわけですが、それでもだいたいの数字を知っておくことは、若い人にとって、ポジションを得ることの難しさを客観的に認識する機会になると思います。 そんなわけで、いくつか具体的な数字(応募者総数)を紹介します。(いずれも生命科学系で、教授や准教授のPIポジション) 学習院大学 理学部生命科学科 2015年 353名、2018年 366名 奈良女子大学 理学部生物科学科 教授または准教授 2013年 300名超 静岡大学 生物 講師または助教 2013年 177名 早稲田大学 教育学部 2013年 160名 東京理科大学 基礎工学部生物工学科 2012年 約160名 Pasteur Institute 2015年 約150名 東北大学 2018年 90名近く 名古屋大学 2015年 85名 九州工業大学 生命情報工学 2012年 78名 秋田大学 大学院工学資源学研究科生命科学専攻 2015年 69名 岩手大学 工学部応用化学生命工学科 生体機能分野准教授 2015年 67名 岡山大学 理学部生物学科教授 2013年 60名 北海道大学 大学院理学研究院・生命機能科学分野准教授 2009年 47名 岩手大学 工学部応用化学生命工学科 生命科学分野教授・准教授 2015年 35名 こうしてみると、都内の私立大学の准教授・教授の職は非常に人気が高いことがわかります。また、この倍率からすると、予め相手から声を掛けられていない限り難しいのかもしれません。   参考 大学教員公募の面接(実施側の立場) (大学の教員生活 2012年11月16日):”採りたいと思う候補者には、共通点があることに気づきました。 その共通点は複数あるのですが、まず挙げたい点は、‥ ”

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研究者・教員の年収

年収が高い職業。需要の高まりか,採掘・発破工の年収は422万円から571万円に大幅アップしている。 pic.twitter.com/DsZ7XCZtK3 — 舞田敏彦 (@tmaita77) 2018年6月21日 東京大学教授の年収 1200人あまりいる東大教授の場合、年間給与の総額は約1156万円(平均年齢55.9歳、平成26年度)という平均値が公表されています。最低866万円弱から最高1800万円以上まで幅が広がっている主な理由は、40歳過ぎで教授になっても年功序列のために45歳准教授約860万円というモデル給与と大差がないのに対し、研究科長などの管理職につくと6割の手当がつくからです。つまり、管理職にならないヒラの東大教授の年収は高くとも1200万円に届かないのが普通です。(東大教授の平均年収は1156万円「職務」に見合った額といえるのか 沖大幹 東京大学教授 ironna.jp 太字強調は当サイト) 京都大学教授の年収例 京都大学大学院法学研究科教授の高山佳奈子氏(2013年、45歳時の給与)基本給660万円に賞与279万で年収940万円 (日経ビジネスONLINE 2016年4月12日) 【独占手記】私が京都大学の給与明細を公開したホントの理由 高山佳奈子 京都大教授 iRONNA 国立大学教授の年収例 平成29年の源泉徴収票が送られてきました。 大学が私に支払った総額 9,736,254円 社会保険料その他で差し引かれた額 2,437,918円 所得税(源泉徴収) 609,800円 したがって、いわゆる「手取り」は6,952,828円です。 47歳国立大学教授の手取りは約700万円。高い?安い?こんなもん? pic.twitter.com/i5PB2pam2k — 吉田広志 (@takabee1970) 2018年1月18日 私立大学教員の年収 専任教員は、有力私立大の助教授(35歳)、担当ノルマは4コマから5コマが平均で年収は8~900万円、40歳台では千万円を超えるのが普通 (「民主法律」233号(1998年2月発行)p.137-p.144 掲載論文 非常勤講師問題と大学教員任期制法 –大学をめぐる最近の状況と雇用形態の多様化に触れて– 脇田 滋龍谷大学) 特任准教授の年収 こう打ち明ける40代女性は、任期制の「特任准教授」だ。‥ 女性の年収は終身雇用の准教授と同じ700万円台だが、4年間の任期終了後に雇用を打ち切られる。 (AERA 2018年2月26日号より抜粋 gunosy.com) ポスドク(博士研究員)の年収 …

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任期付き大学教員の任期について

大学の教員の多くは任期付きであり、どれだけ研究業績があろうが任期が終了するとその大学を去らざるを得ません。任期制の導入には、本来は研究者の流動性を高めるというポジティブな意義が想定されていたわけですが、現実としては、求職者の数に比べて大学におけるポジションの数が極めて少ないため、次のポジションを見つけることは非常に困難になっています。そのため、多くの人にとって、研究者がもはや職業として成り立たない状況です。 任期付き大学教員の雇用に関する話題をいくつか紹介します。 注意:雇止めや無期転換に関しては訴訟がいくつも起きている現状ですので、この記事執筆者(当ウェブサイト管理人)自身、法律の解釈等に関して何が正しいのかを把握しきれていません。また、法の改正も頻繁であり、記事の内容が古くなっている可能性もあります。ここで紹介した内容は鵜呑みにせずに、あくまで参考に留めてください。 雇用継続への合理的な期待 有期雇用については期限が来たら原則として契約は終了しますが、更新が繰り返されるなど、労働者に更新に対する合理的期待が認められる場合には期間満了による雇止めは無効とされます。本件の原告は大学の助教で3年間の期間雇用とされていましたが、過去2回更新されており、また、今回、助教で再任を希望した33人のうち、原告を含む3名が雇止めされたが、33名中原告を含む16名が基準を満たしていなかったことなども考えると、継続的な雇用が前提とされていたとして、更新に対する合理的期待はあったものとされました。(大学の任期付助教に対する能力不足を理由とする雇止めの有効性が争われた事案  労働判例1105号 東京地裁平成26年7月29日判決 弁護士江木大輔のブログ 2015年03月16日 ) 東京医科歯科大学事件 助教に対する研究業績不足を理由とする雇止めの効力が争われた事案 事件番号 平成25年(ワ)11039号 労働判例1105号49頁 労働経済判例速報2227号28頁 本件大学の大学院医歯学総合研究科(歯学系)においては平成25年3月に任期が終了する3年任期の助教で再任を希望した33名のうち30名が再任されたことからすれば、任期のある助教も継続した雇用が前提とされているものと認められる。そして、(中略)X自身、過去2回の再任を経ていることからすれば、Xには、更新の合理的期待が認められる。 (zenkiren.com) Xは、Y法人が設置する大学の助教に3年の期間を定めて採用され、これまで2回契約を更新された。 本件大学においては、「教員の任期に関する規則」が定められており、再任の可否を決定するに際して、研究業績等の事項について業績審査を行うものとされ、このうち研究業績評価については、インパクトファクター2.0以上の雑誌に2報以上発表する(以下「基準1」という。)ほか、その他の論文を2報以上発表する(以下「基準2」という。)こととしていた。なお、特別な事情で条件を満たすことができなかった場合は、本人及び本人が所属する分野の責任者(以下「分野長」という。)の理由書を提出することを再任の基準としていた。(平成25(ワ)11039号 地位確認等請求事件 東京地裁 平成26年7月29日判決 福島県労働委員会事務局 労働判例の紹介) 龍谷大学助手雇い止め事件 係属機関・判決日 京都地方裁判所 平成23年12月22日 訴訟内容 3年の期限付きで龍谷大学(京都市)で経済学部助手を務めていた原告が、1回目の契約更新時に雇い止めを通告されたことに対し、少なくとも1回は更新されるはずであったと主張し、同大学を相手取り、労働契約上の地位確認及び雇い止め以降の未払い賃金を請求した事件。‥ 近年、多くの大学で「高学歴ワーキングプア」と呼ばれる任期付や非常勤の採用が増加し、研究者の雇い止めによる退職も増加しているという実態があるが、そのほとんどが次の再就職を案じて雇い止めを容認しているという。(机・加藤 社会保険労務士法人)   任期付き大学教員に関して Q:有期契約で大学教員をしています。任期5年で1回更新可能、という契約です。現在1回更新を済ませ、2期目の3年目になります。大学でのポジションはキャリア・センターの専任教員(教授職)ですが、キャリア指導にあたるだけではなく、他の専門科目、一般科目、大学院学生の指導も担当しています。‥ 後2年半で私の契約は、打ち切られ、雇い止めを受けることとなるのでしょうか? A:「任期5年で更新1回」という労働条件に合意したうえでの就労ですので、難しい部分はありますが、‥ まず雇止めの問題に、評価の低い教員との比較は全く関係がありません。他の教員の評価が低いから、それよりも評価の高い有期労働者を雇止めしてはいけない、という根拠はないからです。‥ 厚生労働省の重要通達(昭27.2.2基収503号)では、以下のように定められております。「形式的には契約期間の定めがあっても、この契約を反復継続し、相当長期間にわたって労働契約が継続しており、実質的には期間の定めがない労働契約と認められる場合は、契約期間の満了によって労働契約を終了させる場合であっても、解雇と同様に取り扱われ、法20条(労働基準法20条)の解雇の予告を必要とする。」つまり期間満了であっても、契約が反復継続し相当長期間にわたって労働契約が継続していれば、期間満了による労働契約の終了をする場合でも、それは解雇の扱いである、ということを定めています。‥ (justanswer.jp) 上の質問者のように、5年の任期付きの教員が更新して5年を越えた場合に、無期転換できるのか?という疑問が湧きます。安西愈 著『雇用法改正』(日本経済新聞出版社 2013/2/16)の53~55ページに、③大学の講師等5年任期制等(特殊契約)の再契約は というセクションがあり、そこでは「大学の教員等の任期に関する法律」の解説とともに、結論として、  そして、「教育研究の必要に応じて職ごとに異なる任期とすることが可能であること。」とされ、職とは、「教授、助教授、講師、助手」をいうとされています。 これらの職は学校教育上のものであり、労働者の雇用上の権利といったものではないため、5年を超えて再任用されたからといって、任期を定めた任用は、職ごとに行うものとされているので無期転換できるものでありません。 したがって、単純に労契法第18条第1項にいう、「2以上の有期契約を通算した期間」に該当することにはならず、任期及び再任用ごとに別契約であり、通算に該当しないと解されます。これは、同じような任期制が適用される研究機関や同種のほかのケースについても同様と解してよいと思われます。(『雇用法改正』日本経済新聞出版社 2013年 54~55ページ) と記述されています。   文科省による説明 オ.再任の取扱い等 大学の判断により、任期満了者の再任を妨げない運用も、逆に再任を認めない運用も可能とする。 任期制を導入するに当たっては、再任を妨げないものであるか否か(再任を妨げない場合には、必要に応じて再任後の任期の期間)をあらかじめ決定しておくこととするのが適切である。 その際、任期制は、教員の流動性を高めることにより、教育研究の活性化を図ることを目的とするものであることから、他大学や研究機関、企業等との交流をできるだけ促す方向で、制度が運用されることが望ましい。 また、再任を妨げない場合、個々の教員について再任の可否を判断するに当たっては、再任とは再びその職に採用するということであることから、通常の採用手続に基づき、選考を行うことになる(国公立大学の場合、教員の選考は教授会の議に基づき学長が行う。)ので、採用時にこの旨本人に明示しておくことが求められる。再任審査の時期等については、当該教員の円滑な異動という観点にも十分配慮した上で定める必要がある。 (引用元:大学教員の任期制 文部科学省)   関連する法律等 大学の教員等の任期に関する法律 (平成九年法律第八十二号)施行日: 平成二十八年四月一日 …

年収300万円非常勤講師を遮る常勤の壁

2017年10月25日の東洋経済ONLINEに、大学教員公募に関する記事 年収300万円「非常勤講師」が苦しむ常勤の壁 がありました。同記事はヤフージャパンでも読めますが、両ウェブサイトのコメント欄には、あわせると400以上ものコメントが書き込まれました。その中から、アカデミア就活に役立ちそうなコメントをいくつか紹介します(随時入れ替えあり)。   不採用になる理由 大学がほしいと思う人材ではないということ 採用先が採用したい人をとるただそれだけ   職には呼ばれるもの 本当に実力があれば、面接なんかせんでも声がかかるよ 実力がある人へは向こうからオファーが殺到する   大学教員公募選考過程の実際 大学の採用が出来レースなのは周知の事実。… 大抵は教え子か、コネのある人が空いたポストを埋める。表向き公平性を保つために外部に求人を公開しているだけ 確かに出来レースのコネ採用あります。公募でコネ採用とは実に迷惑な話です。ただすべてがそうではありません。… また大学の教員は高校教員とは違い、研究分野を非常に絞って採用を掛けます。分野違いではいくら研究業績が素晴らしくても採用には至らないでしょう。また、面接での態度や人間関係、大学の求める人物像なども加わります。 採用する側に居たこともありますが、外部の優秀な人材より、自分の手下として使える人間を選ぶ行為が平然と行われていました 優秀って言う人程扱いづらくて、結局優秀ではなかったりするから、教授の気に入った人しか採用はされない   採用する側は応募者のどこを見るのか 研究業績がダントツでも人格的に問題があれば採用されない 研究業績の数が優先されるのは、東大京大など一部の研究大学のみです。それ以外の大学では、最低限の業績や経験に加えて、最優先で「人柄」を見ます。学生及び同僚や事務員さんなどと、波風立てず気持ちよく仕事ができる人かどうか、が最も重要   研究だけではない大学教員の仕事を理解すること 旧帝大などを除いた一般的な大学では、大学教員の仕事は、・研究・教育・大学(学部)運営の三本柱から成つのが普通です。研究業績だけで採用が決まるわけではありません 多くの大学教員は自分の好きな研究だけをしているわけではなく、学生に講義をして、人によっては入試や学務など事務的な仕事も大量に処理をするなど、担当する業務は一般に思われているよりもはるかに多面的です。そのために、研究業績は採用時に重要な意味を持つものの、いわゆる研究大学であっても、研究業績だけで評価する訳ではありません。… 組織として機能するために、研究業績以外の側面も勘案して、直面する状況に合わせて適切に人員を配置することが、求められます   各大学のニーズにマッチさせること 研究実績よりも教育実績の方が大切な可能性もあり 業績で選ばれたければ、業績を必要としている大学に応募すること ご自身の考えと大学の求めているニーズが一致しない点を再度考え直して 学生に今までの経験ご還元でき、学生の満足度を高める授業をできないなら申し訳ないが採用は厳しい   コネ採用の現実 世の中コネですよ いいも悪いも世の中コネだらけ 以前、国立大に非常勤で勤務していたけど、採用はコネでしかないんだよね。   …

平成29年度 卓越研究員ポストが公開される

平成29年度 卓越研究員を受け入れる大学、研究所、企業が提示したポストのリストが公開されました。日本全国の国公立大学、私立大学のほか、日立製作所、出光興産、パナソニック、住友電気工業、富士通、日本電気、キリン、日本電子、第一三共、ソニーコンピュータサイエンス、その他の企業が受け入れを表明しています。ジョブタイトルは、助教、講師、准教授、教授、グループリーダー、主任研究員、その他となっており、エクセルファイルの一覧を見ると全部で204件あります。 エクセルファイル、分野別PDFで閲覧可能 ⇒ 平成29年度 卓越研究員事業 公開ポスト一覧 (日本学術振興会) JREC-INのサイトでも、卓越研究員の求人を検索できます。⇒ JREC-IN(検索:「卓越研究員」)   卓越研究員の年齢制限について 卓越研究員事業の英語名はLeading Initiative for Excellent Young Researchers(LEADER)で、「若手」対象であることが明言されており、実際、卓越研究員応募条件には平成30年4月1日の時点で40歳未満であることという年齢制限があります。2012年のデータですが、ポスドク14171人のうち40歳以上は16.4%(2324人の計算)、35歳以上と合わせれば37.2%(5272人の計算)にもなります。それから5年近く経ちポスドク高齢化が一層進んでいること、ポスドクとは別に、任期付き助教も相当数存在することを考えると、年齢がネックで卓越研究員に応募すらできない人は、かなりの数にのぼりそうです。 平成28 年度からの5年間の科学技術政策の方向性を定める第5期科学技術基本計画においては、「40 歳未満の大学本務教員の数を1割増加」、「我が国の企業、大学、公的研究機関のセクター間の研究者移動数を2割増加」させることが目標値として掲げられています。本事業においては、この2つの目標値の達成にも資するため、新たな研究領域に挑戦するような若手研究者が安定かつ自立して研究を推進できるような環境を実現するとともに、全国の産学官の研究機関をフィールドとして活躍し得る若手研究者の新たなキャリアパスを提示することを目指しています。(Q 卓越研究員事業の狙いは何か。) Q 「②平成30 年4月1日現在、40 歳未満(ただし、臨床研修を課された医学系分野においては43 歳未満)の者」とあるが、例えば、病気休暇等で研究を中断した場合など、個別の事情がある場合、例外的に申請することはできるのか。 A 申請者(研究者)の要件について、出産又は育児により、子供1人につき、合計3カ月以上の間、研究を中断した場合を除き、個別の事情を考慮せず、一律に判断させていただきます Q 「②平成30 年4月1日現在、40 歳未満(ただし、臨床研修を課された医学系分野においては43 歳未満)の者」とあるが、雇用対策法との関係はどうなるのか。 A 雇用対策法の改正により、平成19 年10 月1日から、労働者の募集及び採用に当たって、年齢の制限を設けることができなくなっています(雇用対策法第10 条)。一方、本事業は、若手研究者の安定的な雇用の促進を目的とする国の施策であることから、雇用対策法施行規則第1条の3第1項第3号ニに該当するため、雇用対策法第10条の適用除外となります。(平成29年度卓越研究員事業公募に係るQ&A 平成29年2月6日 文部科学省 科学技術・学術政策局   中でも深刻なのは発展著しい生命科学の分野で、日本分子生物学会の最新のアンケート調査(2015年、会員のみ対象)では、ポスドクの59%が35歳以上となっている。(ポスドク問題と人材の流動化―日本のサイエンスを救うために―サイエンスポータル 2016年12月6日)   近藤:20年前に大学院の重点化を進めたことで、現在40歳前後のPDがたくさんおり、非常に厳しい就職難になっています。この年齢層に対する何らかのケアは可能でしょうか? 生田:難しいと思います。財政当局の視点からすると、その年齢層の研究者に対して、大学院重点化を通じて高額の投資を …

ブラック企業の構造と研究者の雇用不安

先日、京大の山中伸弥教授が、「京大iPS細胞研究所は、これが民間企業ならすごいブラック企業」という表現をしたそうです(記事)。しかし、これは決して京都大学のiPS細胞研究所に限った話ではありません。研究者の雇用不安は、現在の日本の科学研究全体を覆う非常に深刻な問題です。 ブラック企業とは、定義にもよりますが、労働者を劣悪な労働条件で酷使し、峻烈な選別を行い、非情に使い捨て、組織だけが成長するような会社のことです(参照:コトバンク)、これはそっくりそのまま今の研究の世界にも当てはます。 研究室では、任期付きの研究者は少しでも早く成果を出さないといけないので必然的に長時間労働を強いられます。ポスドクの報酬は年齢や学歴からは一般の人が想像できないくらいに低く、時給換算したら国が法で定める最低賃金並みになります。ポストの数があまりにも少ないため、ある程度の成果を挙げたとして もそう簡単に定職は見つかりません。任期が切れたり財源が途切れれば、ボスが温情を施したくても研究者はラボを去らざるをえません。しかし買い手市場のおかげで研究室はまた新たな労働力を調達して存続し発展できます。現在の日本の科学研究において、研究室というのは構造的にブラック企業そのものなのです。 ブラック企業の場合は経営者の人格や経営姿勢が問われるところですが、研究室の場合は教授の人柄が良く部下思いであったとしても、現在の研究制度が抱えるこの構造的問題をどうすることもできません。 日本の科学技術政策に関する提言の中では、「至高の科学力で世界に先んじる」とか、 「世界的な卓越した教育研究拠点の形成」などと非常に耳当たりの良いフレーズが飛び交っていますが、人生設計もままならずに不安に苛まされているポスドクや任期付き教員ばかりという暗澹たる研究の現場で、そのような崇高な目標が本当に実現し得るのでしょうか? ”ポスドク等の約40%の年収は400 万円以下である。また半数以上が退職金や住宅手当の支給を受けられない。” ”任期制であることが結婚、子どもを持つこと、住宅購入などに影響すると考えている人の割合は70%もしくはそれ以上” “1週間の労働時間は平均54.8 時間、40%以上が60 時間を超え、100 時間を超える人もいる” ”13%程度が自身もしくは配偶者の実家から経済的援助をうけている。年齢別では41 歳以上の人、また子どもの有無別では子どもがいる人が実家から援助を受けている率が高く、…” “給与の財源は文部科学省研究費助成金( 26% )、その他の競争的資金(22%)、戦略的創造研究推進事業とグローバルCOE プログラム(それぞれ8%)が多く、上司の研究費による雇用が中心である” “78%の人が次の職を探している。…大学や研究所での求人が少ないこと、公募していても形式的で内部昇格が多いことを危惧している。” (引用元:生命系における博士研究員(ポスドク)ならびに任期制助教及び任期制助手等の現状と課題 平成23年 日本学術会議題) 「世界最高水準の卓越した研究」の担い手の多くが、1年契約で年収が300万円台のポスドク(博士研究員)や時給1000円程度のラボテクニシャン(技術員) だったりするのが実際のところです(人件費の財源や機関にもよる)。しかも、彼らは成果を挙げても、どれほど優れた実験技術を持っていても、何歳になっても報酬は増えず生活の保証もありませ ん。せめて、能力や成果に応じてパーマネントの職を得る機会や、昇給の機会を与えるような人事制度へ早急に変えない限り、日本の科学研究は国際的な競争力を失っていくでしょう。 “ポスドクを複数回繰り返す35 才以上のポスドク(シニアポスドク)が2012 年の調査で全体の37.1%に達しています” (引用元:生科連からの<重要なお願い> 生物科学学会連合 ポスドク問題検討委員会) 「酷使」や「使い捨て」というのは認識の問題もありますが、日夜研究に勤しんで、(少なくともボスがその地位に安泰で居られる程度の)論文成果(インパクトファクター5~10)を挙げ、ラボに対してもサイエンスにおいても貢献した研究者が、研究を辞めて教育職や研究事務に転向したり、研究や教育とは全く無関係な職に転じたり、最悪の場合完全に失業するしかないというのが、日本の科学研究の現状です。成果が出ない人間を切り捨てるブラック企業。成果が出ている人間をも切り捨てる研究所。現在の日本の研究社会は、ある意味、ブラック企業よりも更にブラックかもしれません。 ”「お前が研究者をやめてくれて心底ほっとした」 母親もそんな言葉で大卒初任給ほどの待遇で居場所を探してきた息子の転身を心から喜んでくれ、…” (ポスドクからポスドクへ 円城塔 日本物理学会誌 Vol.263, No.7, 2008  PDF)     参考 提言 生命系における博士研究員(ポスドク)ならびに任期制助教及び任期制助手等の現状と課題 平成23年(2011年)9月29日 日本学術会議 基礎医学委員会 (PDF55ページ) …