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科研費研究計画調書(申請書)の書き方:様式の項目ごとの実際的なポイント

科研費申請書の書き方には、厳然とした守るべき「作法」が存在すると同時に、審査委員を納得させることができるのならどう書いてもOKという「自由さ」とがあります。科研費になかなか採択されずにいる研究者は、とりあえず作法を守るために「型」にはまった書き方をマスターするのがいいと思います。

2025年度科研費の様式は、基盤研究(C)は(6)国際性が追加され、(3)にあった「着想に至った経緯」が(1)に移動するなど、少なからぬ変更がありました。そのため、何をどう書けばいいのか戸惑っている人も多いようです。

 

注意:以下は、自分(本ウェブサイト管理人)個人の考えであり、自分の過去の科研費採択経験(生物系の基礎研究、少額の研究種目)、同僚や先輩、その他の人たちの採択調書から学んだこと、さまざまな書籍の内容、ウェブ上の情報、大学で開催された科研費セミナーで聞いた内容、科研費の審査をしたことがあるという先生から聞いた話などを自分なりに総合的にまとめた結果です。書籍やセミナーの内容が自分の考えとは多少ズレると思ったこともありますので、ここにまとめたことが絶対正しいわけでも、全ての科研費応募者に当てはまるわけでもありません。書き方のヒントになれば幸いです。研究内容や書きかた次第で、それぞれのセクションの分量の割合は大きく変わってきます。全体としての整合性、一貫性があることが大事です。

 

1 研究目的、研究方法など

科研費研究計画調書の様式はちょっとずつ変更されてきました。今年度(2025年度科研費)は、また少し変更がありました。基盤研究(C)の場合、「1 研究目的、研究方法など」を4ページにわたって書くことになりますが、書くべき内容が指示されており、

本文には、
(1)本研究の学術的背景や本研究の着想に至った経緯、研究課題の核心をなす学術的「問い」、
(2)本研究の目的および学術的独自性と創造性、
(3)関連分野の研究動向と本研究の位置づけ、
(4)本研究で何をどのように、どこまで明らかにしようとするのか、
(5)本研究の目的を達成するための準備状況、
(6)本研究がどのような国際性(将来的に世界の研究をけん引する、協同を通じて世界の研究の発展に貢献する、我が国独自の研究としての高い価値を創出する等)を有するか
について具体的かつ明確に記述すること。

との指示が様式の上部にあります。新たに(6)国際性についての記述を求めているのが目を引きます。また、いままで(3)の中にあった「本研究の着想に至った経緯」が、(1)の中に移行しているのも要注意です。

(1)本研究の学術的背景や本研究の着想に至った経緯、研究課題の核心をなす学術的「問い」

さてこのセクションには何を書けばいいのでしょうか?「学術的背景」として何を書くかを考える際の手がかりがあります。それが、もう少し具体的な指示として、様式の真ん中の「留意事項①」に書いてある、

学術の潮流や新たな展開などどのような「学術的背景」の下でどのような「学術的『問い』」を設定したか、

という文言。これを解釈するに、学術的な問いが生まれた妥当性を書けばよいでしょう。審査の観点として、

学術的な意義や独自性、創造性など学術的重要性を評価する

と留意事項①に明確に説明されています。つまり、学術的問いの重要性の説明が求められているわけです。問うに値する面白い問いなのかどうか?ということです。そもそも学術的問いとは何なのか?研究目的とどう違うのかという点に関して、自分の研究テーマに沿って自分の考えをまとめておく必要があります。

申請書を具体的にどう書けばいいのかというと、通常の論文のイントロダクションの書き方が参考になります。まず「何」についての研究なのかを述べて、それに関して何がすでに「わかっていること」なのか、そして何がまだ「わかっていないこと」(=学術的な問い)なのか、なぜそのわかっていないことを知ることが重要なのかを書きます。そして、その「わかっていることとわかっていないことの間のギャップ」を「どうやって」自分が埋めるのか(=研究目的)、そのようなアプローチをどのように発想したのか(=着想に至った経緯)を書きます。

論文を書くときのノウハウで申請書の文章を書こうとしたときに、ここで少しやっかいな問題があることに気づきます。学術的な問いというのはその研究領域における大きめのクエスチョンであったほうがよいわけですが、自分のアプローチまで書いてしまうとそれはもうすこし具体的な「研究目的」になってしまい、研究目的を書くセクションはその次の「(2)本研究の目的および学術的独自性と創造性」になるという点です。話を具体的に絞り込んでからまた広げなおすと話が戻ってしまったことになり、流れが悪くなります。文章の流れとしては一方向に流れていてほしいわけです。前年度までは、「本研究の着想に至った経緯」は(3)のセクションにあったので、まだ書きやすかったように思いますが、「着想」、特に、研究アプローチ(方法論)に関する着想を(1)の中で書くとなると「研究目的」まで(1)で言及したほうが自然な流れが作りやすいかもしれません。

科研費は人文科学から理学、医学、工学など全く異なる研究領域を対象にするため、研究のスタイルは非常に多様です。しかし科研費の様式はすべての研究領域に対応して1つしか用意されていないので、応募者が自分の研究領域に合わせて、あるい程度柔軟に対応することは許容されると思います。ただし審査の観点は公開されているのでそれを外した書き方は不利になります。何をどう書いているのか意図が明確であれば自由に書いてよいのだと思いますが、例えば、

研究テーマのトピックの提示→わかっていること、わかってきたこと、最近の進展やブレークスルー→それでもまだわかっていないこと→それをわかる必要性、喫緊性→学術的問い→問いに答えるための自分なりのアプローチ(研究目的)の着想(=着想に至った経緯)

という順に書いていくのが一法でしょう。「本研究の着想に至った経緯」が(3)から(1)に移動したというのは実はかなり大きな変更点であり、「何の着想」なのかまで変わってしまった可能性があります。「研究目的を設定するに至った着想」なのか、「学術的な問いを設定するに至った着想」なのか、というあいまいさ、多義性があります。「本研究の着想に至った経緯」を書けという指示を、学術的な問いを設定するに至った経緯と解するのであれば、

研究テーマのトピックの提示→わかっていること、わかってきたこと、最近の進展やブレークスルー→それでもまだわかっていないこと→それをわかる必要性、喫緊性(=着想に至った経緯)→学術的問い

となります。学術的な問いと研究目的との関係をどうするかで書き方が変わってくるでしょう。抽象度ー具体性 という観点で、問い>>目的 とするか、問い>目的 とするか、 問い~目的 とするかは、研究内容によるでしょう。問い=仮説とするか、目的=仮説(の検証)とするかも、研究領域や研究内容によって自由度があるのではないかと思います。

研究者によって各セクションにどれくらい詳しくどれくらいの量を書くかは、異なるでしょう。異なっていてよいのだと思います。ただし大事なことは、書く意図を明確にすることです。応募者がどういう意図で申請書を構成したのかにまぎれがなければ、スタイルが多少違っても審査委員によっては読みやすいものになるはずです。

重要なことは、このセクションを書く目的は何かを意識することです。すべての文章にはその文章を書く目的があります。背景の文章を書く目的は、応募者が学術的問い(もしくは研究目的)を設定した理由を審査委員に納得させることです。

ここで大事なのは「客観性」であり、客観的であることとはすなわち、すべての主張に根拠(文献もしくは予備実験の実際のデータ)を示すことです。引用文献が多くなりすぎると文章が読みにくくなるということもあるので、適度なバランス感覚が要求されます。文献は他人の文献と自分の文献を適度に織り交ぜて書くのが理想です。自分の文献だけだと独りよがりな印象を与えますし、他人の文献だけだと業績が無い人かと思われます。何をどう書くかに関しては、昔の申請書の様式の指示も手掛かりになります。

① 研究の学術的背景(本研究に関連する国内・国外の研究動向及び位置づけ、応募者のこれまでの研究成果を踏まえ着想に至った経緯、これまでの研究成果を発展させる場合にはその内容等) (平成29年度科研費の基盤研究(C)の様式より 太字・下線強調は当サイト)

これを読むと明らかなのですが、科研費の基盤研究というものは、基本的には、応募者がこれまで行ってきた研究の積み重ねの上に、さらに発展的なテーマを設定することが当然のこととされています。現在の様式の指示からはこれらの文言が抜け落ちていますが、この考え方は基本的には生きています。だとすると、新規テーマで応募したい場合どうなるんだ?という声が聞こえてきそうですが、新規テーマだと採択されにくい恐れはあるが、絶対ダメというわけではもちろんないので、様式の自由度が上がるように改善されたのだと思います。

文献の引用の仕方として、(Daresore et al., 2000)と書くか、(Daresore et al.,, 2000, Journa Name)とするか、(Daresore et al.,, 2000, J Nam 1(2):345)などどこまで細かくするかは好みもあるでしょう。(Daresore et al., 2000; Hokano et al., 2001)など論文の区切りに使う記号は表記の中でユニークなものにするなどの細かな配慮も大事です。番号で引用してあとからリストを添えたり、自分の業績の場合には(業績1)などと書くのもありでしょう。ただ、リストの番号で引用した場合にいちいちそれを他のページに見に行って確認する読み手もあまりいないのではないかと思いますので、読む動作・視線の動きを妨げないのが一番だと自分は思います。その考え方にのっとれば、引用文献の位置は句読点の直前がベストです(Daresore et al., 2024)。

背景に書くべきことは、そのトピックに関する一般的な説明ではなく、あくまで設定する問いの妥当性を納得させるための材料に絞ります。背景の書き始めから「問い」までが読んでいて一直線で無駄がないという印象を与えることが大事で、話題がそれたり、戻ったりするのは、学術的意義の重要性を理解されにくくするので要注意です。論文を書くときにIntroductionを書く理由は、hypothesisを導くためですが、それと同様に考えればいいと思います。

「背景」と「関連する研究動向」との書き分けという問題にもなりますが、背景には関連はしていても問いを導き出すことに直接関連しないことは言及する必要はありません。そういったことは関連する研究動向のセクションに書けばよいでしょう。研究動向には、他の研究者がどんなアプローチで自分と同じゴールを目指しているのか、そんな中で自分のアプローチはどんな点で優位なのかを書けばいいのです。こう考えれば、背景と動向の書き分けに悩むことはなくなるはず。

背景もしくは研究目的のセクションには、仮説を示した模式図を置くのが良いでしょう。良いでしょうというよりも、置くべきと言いたいところです。「仮説を示した模式図」というのは、相当頭の中が整理されていないと描けませので、模式図を描きなおしているうちに頭の中が整理されてきますし、模式図が完成するとあとは模式図を説明する形で本文をスムーズに書き進むことができます。

  1. 仮説を書かない科研費申請書なんて…

さて、新たに場所が移動してきた「着想に至った経緯」はどう書けばいいの?という問題があります。なぜこれが(3)から(1)に移動されてきたのかを考える必要があるでしょう。自分が思うに、背景から問いを導く過程がすなわち着想なので、着想に至った経緯は本来、背景→問いの思考そのものであって、不可分です。別物として書く必要はないのではないかと思います。しかしそうはいってももともと(3)にあったものなので、以前の不採択調書の「着想に至った経緯」の部分をコピペして、(1)の背景と問いの間に入れ込んでいる人も多いことでしょう。実際、「背景」として客観的な内容を書き、次に「着想」として自分の業績やアイデアを中心に書き、両者から導きだされる「問い」を書くというスタイルも、おさまりがよいのでお勧めできます。とくに、このセクションの文章量が多くなるとどこに何が書いてあるのか読み手にもわかりにくくなりますし、読む労力も増えてストレスです。「背景」「着想」「問い」と3つのセクションに分ければ、読み手に優しい申請書になるでしょう。

【このセクションでよくある失敗例】、

  • トピックに関する教科書的説明(無駄な情報)をしている
  • 文章に、学術的問いへ向かう方向性がない。
  • 文章の流れとは無関係な”関連する”話題が、流れの途中に挿入されている。←ありがち
  • 自分の業績を引用していない(なければ仕方ないですが)
  • 自分の業績しか引用していない(問いの客観性が担保されない)
  • 学術的な問いが書いていない。書いてあったとしても、どの部分がそうなのかが読み手にわからない。

(2)本研究の目的および学術的独自性と創造性

このセクションをどう書くかも、自由度が高く人それぞれですが、どこに何をどう書いたのかという応募者の意図が明確に読み取れることが大事です。また、(1)のセクションから話がつながっていることも必要です。

研究目的

「目的」というのは日常語としては、将来の夢や願望、目標という意味もありますが、研究助成への応募書類における「研究目的」は、研究期間内で研究計画において「実際にやること・明らかにすること」を意味します。つまりやらないこと(将来的な願望)を含めてはいけません。時間があればやるとか、研究がうまくいけばもう少し先までやるなどと、あいまいなことを書いてもいけません。

研究目的は、学術的問いに答えるものになっているべきで、きちんとした対応関係がそこにないと不自然です。問いに答えるための実験系や方法論まで含めて具体性を増したものにします。

研究目的の中身は、学術的な問いに答えるためのアプローチを含みます。問いにどんなアプローチで取り組んで答えを出すのか、そのアプローチにはどんな独自性や創造性があるのかを書くことになります。

【研究目的を書くにあたってのよくある失敗事例は】

  1. 研究目的がそもそも書いていない
  2. 研究目的が学術的な問いに答えるものとして書かれていない
  3. 学術的な問いと研究目的の「抽象度ー具体度」の関係が逆になっている
  4. 研究目的(やること)に願望(できれば~したい)を書いている
  5. 「研究目的、研究の意義」を一文にまとめて書いているため目的が伝わりにくい。(例. ~することは、~の意義が大きい)

独自性

独自性 originalityは、他人にはないその人だけのものという意味です。科研費が不採択になる人の多くが、「~(研究目的)の研究は報告がないので独自性が高い。」と書いてしまいますが、この書き方は賢明ではありません。科研費は相対評価ですので他人の申請書と比べられて採否が判断されます。「~(研究目的)の研究は報告がないので独自性が高い。」という文は、他の申請書でもそのまま使える文言です。つまり審査委員に対して審査に有用な情報をなんら与えていません。情報量ゼロの文です。なぜ今まで論文報告がなかったのか?重要な課題だとみな思っていたのに適切なアプローチが見つからなかったから?技術的に不可能だったから?重要なのにその重要性が見落とされていたから?なにかしら理由があるはずで、その理由を書く必要があります。

独自性のアピール方法として、他人にはできないということをアピールすることも可能です。自分にしかない技術を使って初めて実現可能になるアプローチだからといった具合です。また、誰よりも早く自分がその重要性に気づいてこの分野を開拓してきたからと、過去の論文業績と絡めて独自性をアピールすることも可能でしょう。

【独自性を書くにあたってのよくある失敗事例】

  1. ~(研究目的)に関する論文報告はなく、本研究は独自性が高い と書いてしまう。論文報告がないことだけ言っても、なぜそれが独自性になるのか読み手には全くわかりません。

創造性

創造性に何を書けばいいのかは、多くの応募者が頭を悩ませるところです。通常の日本語の意味だと、創造性はcreativityのことであり、creativeといえばゼロから何かを作り出すという意味になります。しかし科研費の申請書においては「創造性」として書くべきことは、多少日常語とはズレているように自分は感じています。

  1. 科研費研究計画調書 創造性 何を書くべき?日本語の解釈

審査のポイントとして、

A.研究計画の内容に関する評定要素
(1)研究課題の学術的重要性
・学術的に見て、推進すべき重要な研究課題であるか。
・研究課題の核心をなす学術的「問い」は明確であり、学術的独自性や創造性が認められるか。
・研究計画の着想に至る経緯や、関連する国内外の研究動向と研究の位置づけは明確であるか。
・本研究課題の遂行によって、より広い学術、科学技術あるいは社会などへの波及効果が期待できるか。
https://www.jsps.go.jp/file/storage/kaken_01_03_shinsahyoutei_2024-1/r6hyoutei03_ja_bc.pdf

ということが言われていますので、「本研究課題の遂行によって、より広い学術、科学技術あるいは社会などへの波及効果が期待できる」ことを申請書のどこかでアピールする必要があることがわかります。しかし明示的なセクションはないため、書くとすれば、「創造性」を書く場所に書くことになろうかと思います。そこで、創造性の欄に、新たな価値を生み出すことができるという内容の説明をする人が多いようです。科研費の書き方を指南した書籍もそのような説明に終始しています。

【創造性に関する失敗事例】

  1. 創造性についての言及がない

(3)関連分野の研究動向と本研究の位置づけ

細かい話ですが、2025年度科研費から、様式の指示は、「関連する国内外の研究動向」が、「関連分野の研究動向」に変更されています。これは(6)国際性 の項目を新たに作ったことに伴う措置だと文科省の資料では説明されています。ただ(6)でアピールすることはすこし内容がずれるので、従来通り書けばよいでしょう。「背景」と「研究動向」をどう書き分ければいいのかというのも悩みのタネです。ほとんど同じことを繰り返してしまうのは印象を下げます。

実際のところ、「背景」と「研究動向」で書く内容がある程度重複するのはむしろ自然なことだと思います。内容は重複してもアピールしたいことが異なるので、文は当然異なったものになります。

何を書くべきかで考える必要があるのは、「関連分野の研究動向」という指示において、何に関連する研究の動向かという点です。「何に」というのは普通に考えれば、「学術的な問い」や「研究目的」に関連する研究動向ということになるはずです。「学術的な問い」と「研究目的」のどちらに寄せて書くかというのは、「学術的な問い」と「研究目的」をどう設定したかにもよるので、ケースバイケースでしょう。「研究目的」を非常に狭くとらえてそれに関する研究動向を書いてしまうと、研究の意義が理解されない恐れが強まります。なので、「学術的な問い」に関する研究動向を書いて、国内外の他の研究者がその問いにさまざまな方法でアプローチしているなかで、応募者はどのような独自性・優位性のあるアプローチをしているのかが明確になるように書けばいいと思います。

【研究動向と位置付けを書くにあたってのよくある失敗事例】

  1. 研究動向=論文であるべきなのに、論文の引用が全くない
  2. 他人の研究紹介は書いているが、本研究の位置づけに関する言及がない
  3. そもそも「何」に関係する研究動向なのかがあやふや。書くべきは、「学術的問いや研究目的」に関係する研究動向であるにもかかわらず、そうなっていなくてズレたトピックに関する研究動向を書いている。

(4)本研究で何をどのように、どこまで明らかにしようとするのか

このセクションは長ったらしいタイトルでわかりにくいかもしれませんが、以前の「計画・方法」という欄に対応した部分です。まだ科研費の様式に「研究業績」というページがあってそこは単に論文業績を羅列するだけだった当時(平成29年度の例)の様式がどうだったかというと、基盤研究(C)の場合は最初の2ページが「研究目的」で、

研究目的
本欄には、研究の全体構想及びその中での本研究の具体的な目的について、冒頭にその概要を簡潔にまとめて記述した上で、適宜文献を引用しつつ記述し、特に次の点については、焦点を絞り、具体的かつ明確に記述してください(記述に当たっては、「科学研究費助成事業における審査及び評価に関する規程」(公募要領81頁参照)を参考にしてください。)。
① 研究の学術的背景(本研究に関連する国内・国外の研究動向及び位置づけ、応募者のこれまでの研究成果を踏まえ着想に至った経緯、これまでの研究成果を発展させる場合にはその内容等)
② 研究期間内に何をどこまで明らかにしようとするのか
③ 当該分野における本研究の学術的な特色・独創的な点及び予想される結果と意義

つぎの2ページが「研究計画・方法」で、

研究計画・方法
本欄には、研究目的を達成するための具体的な研究計画・方法について、冒頭にその概要を簡潔にまとめて記述した上で、平成29年度の計画と平成30年度以降の計画に分けて、適宜文献を引用しつつ、焦点を絞り、具体的かつ明確に記述してください。ここでは、研究が当初計画どおりに進まない時の対応など、多方面からの検討状況について述べるとともに、研究計画を遂行するための研究体制について、研究分担者とともに行う研究計画である場合は、研究代表者、研究分担者の具体的な役割(図表を用いる等)、学術的観点からの研究組織の必要性・妥当性及び研究目的との関連性についても述べてください。
また、研究体制の全体像を明らかにするため、連携研究者及び研究協力者(海外共同研究者、科研費への応募資格を有しない企業の研究者、その他技術者や知財専門家等の研究支援を行う者、大学院生等(氏名、員数を記入することも可))の役割についても記述してください。
なお、研究期間の途中で異動や退職等により研究環境が大きく変わる場合は、研究実施場所の確保や研究実施方法等についても記述してください。

となっていました。「研究目的」(2ページ)と「研究計画・方法」(2ページ)が「研究目的、研究方法など」(4ページ)の一つに合わせられたわけです。この経緯を見れば、「(4)本研究で何をどのように、どこまで明らかにしようとするのか」が、「研究計画・方法」に対応することは明らかでしょう。

古い様式も今見返してみると申請書を書く上で示唆に富むことに気づきます。

指示がなくなった=書かなくてよくなったと考えるより、自由度を増やすために指示を減らしたと理解したほうがいいでしょう。つまり指示がなくなったことであっても、意識しておいたほうが良いのです。

さて、計画・方法は以前はまるまる2ページ書くようになっていたのですが、今は他との分量のバランスからそこまで多くの紙面を割かなくてもいいようになったと思います。採択された人の研究計画調書を見せてもらったことがありあすが、多くの場合1ページ程度(他の部分に何をどう書いたかとの兼ね合いにより、半ページ~2ページ弱の幅がある)で書いているようです。

抽象>具体 ということで言えば、

学術的問い>研究目的>研究計画・方法 という図式になります。

当たり前のことですが、「研究計画・方法」で書く内容は、「研究目的」と完全に対応している必要があります。研究目的を達成するうえで過不足がある計画を書いてしまうとまず採択されないでしょう。計画に書く課題が少なくてさみしいので余計な課題を付け足して整合性を失い不採択になるというのは典型的な失敗パターンです。

【研究計画・方法のセクションにありがちな失敗例】

  1. ~を解析する ~を比較する ~を分析する など一言でまとめていて、具体的にどうやって解析するのか、どうやって比較するのか(統計学的手法)、どうやって分析するのかが書かれていない。
  2. 研究目的との対応が不明
  3. 計画された課題が実施されても研究目的が達成されない(不足)
  4. 研究目的を達成するうえでやる必要がない課題を計画している(過分)
  5. ひと続きの文章で1ページ以上書かれていて、読む気がしない 課題ごとに項目をつくって、「読ませる」というより「見ればわかる」ようにしましょう。どこまで細かく読むかを読み手に任せるようなレイアウトに。
  6. 研究分担者の役割が書いていない

(5)本研究の目的を達成するための準備状況

このセクション「準備状況」とあとにでてくる「研究環境」とをどう書き分けるかで悩む人も多いようです。環境は必要な研究機器などであり、準備状況はそれらの研究機器がすでに稼働して予備データが出始めているといったことなんだろうと思います。予備実験データをここに書くのもありでしょう。ただし、予備実験データは研究計画欄のほうに書くというのも効果的です。

実際のところ、予備実験データは背景のところから出してもよくて、好みによると思います。できるだけ早くインパクトを示して読み手(審査委員)の興味をひきたければ、早い段階で出すことです。4ページめの最後など、そもそも審査委員はまともに読んでいないかもしれません(特に最初の部分が稚拙にしか書けていない申請書の場合)。

【準備状況で良くある失敗事例】

  1. 研究環境を書いている
  2. 素晴らしい予備実験データを、審査委員の頭の中で採否が決まった今ごろになって載せている(きちんと書かれた申請書ならここまで読んでもらえるでしょうが、最初のほうのページが稚拙だと準備状況まできちんと読んでもらえる保証はない)

(6)本研究がどのような国際性を有するか

このセクションは2025年度科研費からあらたに加わったもので、何を書けば正解なのかは誰も確かには知らないことだと思います(まだ採択された申請書というものが存在していないので)。そのため、日本学術振興会は親切にも様式の指示の中で具体例を挙げて示してくれています。

  • 将来的に世界の研究をけん引する
  • 協同を通じて世界の研究の発展に貢献する
  • 我が国独自の研究としての高い価値を創出する

などを書けばいいのだそうです。「将来的に世界の研究をけん引する」というのは、得られる研究成果を見た他の研究者がこぞって参入してくるので、その結果として、新しい学問の潮流がつくりだせて、自分がその最先端にいて世界の研究を牽引することになるのだと思います。

「協同を通じて世界の研究の発展に貢献する」というのは、得られる研究成果を見た他の研究者がこぞって共同研究を是非やりませんか?と声をかけてくるので、その結果として、協同して研究領域を発展させることになるのでしょう。

「我が国独自の研究としての高い価値を創出する」ということでもOKというのはなかなか興味深いと思いました。つまり、なんでもええんかい!と思ったのですが、これは日本人の起源とか、日本文学の研究、日本の戦後政治など、日本固有の問題に取り組む研究者を想定してのことなのかなと想像しています。

もっと詳しく知りたい人は、文科省のサイトに公開されている国際性の記述が導入された経緯の説明した資料お読みください。この「経緯」を読めば、(6)国際性をどう書けばよいかが自ずと明らかに浮かび上がってきます。つまり、「基盤研究」に統合される「国際共同研究加速基金」と「海外連携研究」の趣旨を、基盤研究の様式の中で受け継いだのが(6)国際性 の部分というわけです。このことを認識しているかどうかで、ピントの合った内容が書けるかどうかの勝敗が決まります。

第 1 2 期 研究費部会 における科研費 の 改 善 ・充実及び 今後の 議論の方向性について( 中間まとめ ) 令和6年 6 月 2 4 日 科学技術・学術審議会 学術分科会研究費部会

①国際的に波及効果が高い学術研究の推進
(科研費(基盤研究)における研究の国際化等)
コロナ禍後の国際研究交流の回復傾向や、「基盤研究種目群」における基金化の拡大状況等により、今後は、「国際共同研究加速基金」以外の研究種目においても、更なる研究活動の国際化が期待される。
既に基盤研究等の枠組みでも国際競争力のある研究は数多く行われているところ、上記の環境の変化を踏まえ、「国際共同研究加速基金」として別枠で助成する仕組みではなく、審査によりそうした研究を見出し、助成する仕組みが必要である。
また、我が国の研究力の相対的・長期的な低下が懸念される中、現在の物価高や為替安等の厳しい社会情勢も踏まえ、研究者が国際競争力のある研究に十分取り組めるよう、応募額を尊重した研究費配分が望まれる。
このため、本部会及び振興会の学術システム研究センターにおける議論を踏まえ、「国際共同研究加速基金」について、その機能を勘案しつつ可能なものは段階的に「基盤研究種目群」等に統合していくこととする。その際、「基盤研究(B)」との間で実質的な差異がなくなった「海外連携研究」については、令和7年度助成から公募を停止し、速やかに「基盤研究種目群」等に統合することとする。
また、令和7年度助成に係る公募から、「基盤研究(A)・(B)・(C)」において「研究課題の国際性」を新たに評定要素に加え、高く評価された研究課題については、研究費配分額の充実により国際競争力のある研究に挑戦できる環境を実現することとする。更に、若手研究者の参画を要件としていた「海外連携研究」の「基盤研究種目群」等への統合後においても、国際共同研究の助成を通じた若手研究者の育成に資するよう、「基盤研究(B)・(C)」において、研究課題の国際性」の評定要素で高く評価された研究課題であって若手研究者を研究代表者とするものを優先的に採択する枠組み(「国際・若手支援強化枠」)を設けることで、高い国際競争力を有する研究の量的拡大をも目指すこととする。https://www.mext.go.jp/content/20240624-mxt_gakjokik-000036755_1.pdf

上の資料を読んでいてちょっと驚いたのですが、国際性のアピールのセクションは実ははかなり大事みたいです。若手研究者で高い点数がついたものは優先的に採択すると言っています。若手、若手、と若手優遇政策が目につきますが、ついにここまで来たかの感があります。老兵去るのみですね。

しかし、国際性がない科学ってあるのか?と思いますので、今回の様式の変更は、改悪のような気がしています。自分と同じことを考えている人もきっと多いはず。

  1. 2025年度科研費申請書新様式(6)どのような国際性を有するか をどのように書けばいいのか?について

以上、各セクションの書き方をざっと見てきましたが、大事なことは指示を守るということです。つまり、このセクションにはこれを書けという指示がある以上、その指示を守る必要があります。学術的な問いが書いていない、もしくは、どの部分が問いか不明瞭というのは論外です。指示=評価ポイントなので、指示を守らない=得点が得られない=不採択にする格好の理由を審査委員に与える、ということです。また、一貫性があることも大事です。研究課題名と学術的問いと研究目的と研究計画・方法との間に一貫性がなくて、論点がブレていては採択はおぼつきません。

概要

さて4ページを書いたあとで、その内容を概要としてまとめて冒頭部分に書きます。概要から書き始める人がいるようですが、そうすると本文の要約になっていない代物ができあがってしまっていることに気づけない恐れがあります。本文に書いていない情報がなぜか概要に書いてあるというのは、典型的な失敗例です。

概要で第一印象が決まります。人間が初対面の人を判断するときにおそらくぱっと見の数秒でその人がどんな人かの判断を下すと思います。概要は「ぱっと見の数秒」で、ここで悪い印象を持たれると挽回するのは難しいでしょう。特に、日本語が変だったり、何が言いたいのかわからなかったり、論理的な流れが無かったりすると、審査委員の人は本文を真面目に読む気が失せるんじゃないでしょうか。

【概要でよくある失敗事例】

  1. 概要に本文よりも詳しい情報が書かれている(本文の要約になっていない)
  2. 概要を本文の一部として書いている
  3. 概要の1文1文につながりがない。
  4. 問題提起をせずに問題解決(=研究目的)を述べている
  5. 文章の流れに論理性がない
  6. 誤字脱字、日本語の文法的な間違いが存在する

 

2 応募者の研究遂行能力及び研究環境

さて、応募者の研究遂行能力及び研究環境を2ページにわたって書くわけですが、「及び」とあるからといって能力と「環境を1ページずつ書くものではありません。審査委員が特に知りたいのは能力のほうなので、能力に関して1.5ページ以上使って書いたほうがよいでしょう。まずは様式の指示を良く読みましょう。

応募者(研究代表者、研究分担者)の研究計画の実行可能性を示すため、(1)これまでの研究活動(主要な研究業績を含む)、(2)研究環境(研究遂行に必要な研究施設・設備・研究資料等を含む)について2頁以内で記述すること。
「(1)これまでの研究活動」の記述には、研究計画に関連した国際的な取組(国際共同研究の実施歴や海外機関での研究歴等)がある場合には必要に応じてその内容を含めること。また、研究活動を中断していた期間がある場合にはその説明などを含めてもよい。

研究分担者についても書く必要があります。特に異分野の研究者と組んで研究体制を構築しているのであれば、研究分担者の業績は重要です。同じラボの人を分担者に置いている場合には、研究代表者の業績のほうが重視されると思います。でなければ分担者が自分で代表者として応募しろよということになるからです。

昔はここは論文のリストを見せるだけだったのですが今は真っ白な2ページが与えられているだけで、何をどう書いても構いません。採択された人がどう書いているのかを見せてもらったことがありますが、典型的な書き方は、文章でこれまでの研究内容を説明し(自分の業績を引用しながら)、そのあとで業績リストを示すというパターンです。やはり業績リストはその人の業績が一目瞭然ですので、審査委員にとって審査しやすいはずです。文章しかないと、この人はファーストで書いた論文はいくつあるんだ?どんなジャーナルに出してるんだ?といちいち細かく読み解く必要があり、そんな面倒なことはやってられません。かといって業績リストだけだと、たとえ論文数が多くてもそれらが今回のこの研究提案とどう関連してるんだ?という疑問が解消できません。やはり文章+業績リストがベストでしょう。

業績が無いからといって余白が半ページもあったりすると、ああ本当に業績がないんだ、そして、応募の熱意もないんだと思われます。業績が少ないのなら少ない業績を丁寧に文章や図で説明したり、原著論文だけでなく学会発表その他なんでも書くようにして、絶対に余白を作らないようにしましょう。原著論文の積み上げがしっかりある人は、学会発表などを書く必要はないでしょう。

余白があるのに、学会発表も書いていないと、学会発表すらしていない人と思われます。余白があるのに、共著論文が書いていないと、共著論文すらない人と思われます。つまり、あることを書いていない=その業績がない と判断されるので、あることは書けるだけ書いて余白をなくすようにしておかないと、損な見られ方をします。

過去の科研費採択歴を書くべきかどうかで悩む人もいるかと思います。十分な実績のある研究者であれば、いちいち過去の科研費採択歴を書く必要は全くありません。そうでない場合は、「科研費採択→論文化」のサイクルがきちんと達成できている人なら、それをアピールするのは効果的です。前回の科研費の結果の論文化が間に合っていないのなら、科研費採択歴を書くと論文のアウトプットがないことを馬鹿正直に申告してマイナスの印象を与えるだけなので、書かないほうが無難でしょう。

【よくある失敗事例】

  1. 余白が大きすぎる
  2. 書けるネタがあるのに(学会発表など)書かずに余白を残している
  3. 研究計画と業績との関連性を説明していない

 

経費(ウェブ入力)

経費をどれくらい具体的に細かく書くかは人それぞれです。国内 学会発表 と書いても採択される人はされますし、第XX会日本〇〇学会年会(福岡)参加 など具体的に書けばベターだと思います。海外も同様です。学会の開催地がどの国のどの都市あkで航空運賃もかなり変わってきますので、おおざっぱに何十万円と書くだけだといい加減な印象を与えかねません。

経費の必要性を作文する部分も丁寧に書きましょう。大型の機器がすでに研究室や大学に備わっている場合には、これこれはすでに設置されていて、消耗品のみ必要なので経費に計上したといった記述をするのも良いことだと思います。研究計画の内容が具体的にリアルに想像できる書き方が好ましいでしょう。当たり前のことですが、研究計画の欄で必要になりそうな経費が計上されていなかったり、計画欄で全く言及のなかったものが経費として計上されているのは不自然ですので、全体として矛盾がないか再度確認しましょう。

科研費申請書の各セクションの書き方は、別に文科省や日本学術振興会が細かく教えてくれるわけではありません。様式の指示や留意事項を「読み解く」ことは応募者の責任です。実際には審査委員が審査するので、審査委員がどう思ってどう評価するかが全てです。しかし審査委員の考え方も多様ですので、どんな人が読んでも評価される書き方をしておく必要があります。

 

審査区分選び

各セクションの書き方のヒントになりそうなことをつらつらと書いてきましたが、実は申請書を書くまえに「審査区分」を選んでおく必要があります。というのも、専門家向けに書いて申請書を完成させてしまうと、もうより分野融合的な審査区分に変更できなくなるからです。自分のこれまで経験からすると、専門分野の審査区分の中にも採択されやすいユルイところと激戦区なところとがあります。そういう競争の激しい激戦区となっている専門分野の審査区分と比較すると、分野融合的な審査区分あるいはより一般的な学問領域の審査区分のほうが、容易に採択されやすい傾向があるような気がします(肌感覚)。そういう審査区分は、応募者のバックグラウンドもバラバラで審査委員のバックグラウンドもバラバラですので、かなり一般読者向けの言葉遣いで申請書を書く必要があるわけです。オーラルのプレゼンを準備するときにまず聴衆がどんな人たちなのかを知ることが大事といわれるのと全く同じで、申請書の準備をするときには審査委員がどんな人たちなのかを知ることが大事です。多くの人が軽視して不採択をくらっていることですが、読み手が定まらないうちに書き始めてはならないのです。

  1. 科研費に採択される人と不採択になる人の違い

【よくある失敗事例】

  1. 自分の所属分野(プライド)にこだわって審査区分を選んでおり、テーマとのマッチングで選んでいない
  2. もっと容易に採択される可能性がある審査区分があることに気づいていない(KAKENデータベースを研究内容のキーワードで検索すれば、複数見つかることがあります)

書く順番

多くの人は概要から書き始めたり、様式の順番通りに背景から書いているのではないでしょうか。様式の6ページの空白を最初から埋めていく書き方が、一番お勧めできない方法です。申請書で重要なのは一貫性や整合性なので、まず最初に書くべきは、申請書全体の骨子、アウトラインだと思います。

  1. 本研究で知りたいこと、すなわち学術的な問いを1文、1~2行で書きだす。
  2. 学術的な問いに答えるための本研究のアプローチ、すなわち研究目的を1~2文、2~3行で書く。
  3. 研究目的を達成するのに必要な小実験課題の項目名を3つ程度書きだす(研究計画の骨子)

以上が、申請書の背骨に相当する部分です。それができたら、手足か肋骨かわかりませんが、周辺部分に関係するところの骨格を書きだします。

  1. 背景から問いに至る論理的な粗筋をいくつかの文で簡単に書きだす。
  2. 学術的な問いに関連する研究動向を示すような、複数の論文を列挙し、それらのアプローチの限界点を書きだす。それらに対して、自分のアプローチの利点を書きだす。
  3. 自分のアプローチの独自性、創造性をそれぞれ1行ずつで書きだす。
  4. 研究がうまくいった場合の発展性や意義を1行で書きだす。
  5. 仮説を示す模式図を作る。図の中で、既知のこと未知のこと(本研究で知りたいこと)、検証したい部分に対応する小実験課題を決める。

このように本文を肉付けする前に、骨格となる部分を簡潔な文で書いてみることをお勧めします。ここまでしてから本文を書けば、申請書全体の骨格がブレる心配がなくなります。

 

大事なこと

科研費申請書の様式は、すべての学問分野に共通です。人文科学からコンピュータサイエンス、臨床研究、素粒子論、遺伝学、なんでもです。学問分野によっていろいろしきたりや作法が違うので、本来は一つの様式で事足りるとは思えないのですが、個別に様式をつくるわけにもいかないので一つで済ませているわけです。ですから、様式の指示の解釈は複数通りありえます。同じ研究領域でも、何をどのセクションにどれくらいの分量で書くかは、研究者の常識と良識に任されている部分があります。ですから、明確な意図をもって、ここにこれを書いたということが審査委員に伝われば、様式の解釈の正しさに必要以上にこだわる必要はないのではないかと思います。実際、何冊も出版されている科研費の教科書を読み比べても、どのセクションに何を書くべきかは必ずしも一致していません。科研費セミナーを聞いていても、セミナー講師が自分が解釈したことを話しているだけで、それに万人が賛成しているわけでもありません。JSPSや文科省の科研費担当部署に訊いても、何も教えてくれません。つまり、様式の指示は、「研究者の常識」に基づいて解釈して書けばよいのだと思います。

 

その他の注意事項

科研費の様式の指示や留意事項は、審査の評点と対応しています。日本学術振興会のウェブサイトには、審査における評定基準等 や 審査の手引 が公開されていますので、これらを読んでおけば、様式の指示を守ることの重要性がより一層感じられるはずです。

第三者に読んでもらうことの重要性(必須!)

かなり丁寧に科研費の書き方の説明をしたつもりですが、こういったノウハウを自分の申請書に日本語の文章として落とし込めない人が実際にはほとんどでしょう。そういう場合は、第三者に読んでもらうことを強く、強くお勧めいたします。大学内にそういう支援をしてくれる人がいない場合は、商用サービスを利用するのも手だと思います。

  1. ココナラ(科研費に特化した添削サービスを提供している個人)

研究内容を知りすぎているラボの同僚よりも、研究のことは何もわからない素人だが日本語力(論理的思考能力)だけはある配偶者やラボの秘書などのほうが的確な指摘をしてくれる可能性もあります。

  1. 科研費申請書の書き方の教科書 厳選5冊を解説【書籍レビュー】

科研費を書く際の態度や考え方に関する話を知りたい人は、以下の記事も参考に。

  1. 採択される科研費申請書の書き方22のヒント

 

国語力に自信がない方へ

科研費計画調書は日本語で書くので、日本語に自信がないというのは致命的です。とくに、接続語の使い方が怪しい人、具体的に書けない人、逆に、抽象化した記述が苦手な人、論理的に書けない人、メリハリのある日本語の文章が書けない人、そういう人たちは小学校からやり直したほうがいいです。小学校の国語から勉強しなおすのに最適な参考書がコレ。

親必読!難関中学への合格者続出! 「本当の国語力」が驚くほど伸びる本: 偏差値20アップは当たり前! 2009/7/18 福嶋 隆史(アマゾン)

いい歳した大人が小学校の国語の勉強からやりなすなんて、プライドが許さない?そんな大人の人向けに、内容は基本的に同じですが大人が読んでいて恥ずかしくないように装いを新たにしたバージョンもあります。

言葉を自在に操るための論理思考トレーニング 考えていることが正しく伝わる、シンプルで確実な方法 「ビジネスマンの国語力」が身につく本 2010/12/11 福嶋隆史 (アマゾン)

上の本は文字数は少なくて1時間弱で読めますので、科研費申請書が書けず煮詰まったときに読むと、劇的な効果があります。なぜ自分が書いた申請書が読みにくかったのかがハッキリと説明できるレベルで理解できるようになるでしょう。

蓮舫氏「2位じゃダメなんですか?」発言の真相:切り取られて作られた報道

蓮舫氏の「2位じゃダメなんですか?」発言は、1位を目指さないと何も成し遂げられないのに何をバカなことを言ってるんだ?という強い批判を呼び起こしました。

理化学研究所が開発を進める次世代スーパーコンピュータについて、事業仕分けの際に「本当に世界一になる必要があるのか、2位ではだめなのか」という意見が出たことに対し、利根川氏は皮肉を交えて反論。「世界一を目指してもなれないもの。世界一を目指す意気込みでやらないと、2位にも3位にもなれないことを理解すべきだ」

ノーベル賞受賞者らが仕分け批判で集結 「世界一目指さないと2位にもなれない」 2009年11月25日 22時45分  [岡田有花,ITmedia]

上の記事でみるとおり、研究というものが何もわかっていない素人に政治をさせるとろくなことにならないという認識が、研究者であろうとなかろうと世間一般のものだったと思います。

今回の都知事選で蓮舫氏が頑張っているなあと思ってみていたのですが、あの「2位じゃダメなんですか?」発言が常に頭の中にあったので、それがイメージダウンにつながっていました。

ところが最近の報道で、実は蓮舫氏の発言は、「1位になれなくてもいいじゃないですか」という意味の発言では全くなかったということを知りました。

  1. 蓮舫氏「2位じゃダメなのか発言」の真相…5つの観点から分析する「報道のキリトリ」と「実際の発言」との相違点 6/18(火) /2024 7:02 集英社オンライン YAHOO!JAPANニュース
  2. 【都知事選2024】蓮舫氏「2位じゃダメ」発言 15年越しの真実 蓮舫氏が「2位じゃダメなんですか」と発言した次世代スパコン事業仕分けの行政刷新会議(2009年11月13日)。全72分間の議論を徹底的に検証し、「報道が作り上げた虚像」と「現実」のギャップを明らかにします。 犬飼淳 2024.06.09

実際にあのとき審議していた委員会の動画を見ると、理研の説明に鋭い突込みを入れていたのは、研究者であって、蓮舫氏は要領を得ない回答しかしない理研側の人間に対して「1位でなく2位になってしまったとしても意味があるのではないでしょうか、それを説明してください」という趣旨の発言をして、1位じゃなきゃだめだという理研の人たちを擁護もしくは助け舟を出したともいえるような文脈で使われた言葉だったのです。。

それが、いざ報道されるときには蓮舫氏が完全に悪者され、素人が何を頓珍漢なことを言ってるんだ!という世間の怒りを巻き起こしました。「蓮舫さんて、『2位じゃダメなんですか?』の発言をした人だから、ちょっと、ねぇ。」みたいな印象がその後10年以上もみんなの記憶に残ることになりました。

ノーカット【蓮舫氏「2位じゃダメ」発言 】行政刷新会議 事業仕分け「次世代スパコン事業」2009年11月13日 犬飼淳 / Jun Inukai チャンネル登録者数 6400人

 

蓮舫氏自身による解説

「スパコン事業では参入していた3社のうち、2社が撤退してしまった。文科省は、その理由を検証しないままに、これまでどおりの枠組みで予算を付けてきた。事業の目的を文科省に聞いても、『夢のため』としか言わない。具体的な(事業目的の)言い方はいくつもあるにもかかわらず、説明はなかった

仕分け「第2弾」控え 蓮舫議員特派員協会で会見 2010.04.14 16:00 JCASTニュース

 

一次情報を確認せずに報道を鵜呑みにする恐さを今さらながら再認識しました。

  1. 八事日赤(やごとにっせき)病院の医療過誤でSMA症候群の高校生男児(16歳)が亡くなった事件に関して

科研費が採択されない人の特徴

毎年、科研費に応募しているのに全然採択されないという「科研費が採択されない人の特徴」とはどのようなものでしょうか?

一回も採択されたことがない若手と、以前は採択されていたのに最近はサッパリというベテラン研究者で原因が異なると思います。そこで「若手」と「ベテラン」それぞれについて考えてみます。

採択未経験の若手研究者が科研費を採択されない理由

「若手」で採択未経験の人が不採択の泥沼に陥る理由の一つが、「無知」です。

どういう研究テーマや研究デザインが科研費で採択されるのかを知らない。

科研費の様式の指示や留意事項を無視してはいけないことを知らない。

自分が書いた日本語が全然日本語になっていない(つまり自分には国語力がない)ことを知らない。

採択される研究計画調書がどのようなものかを知らない(見たことがない)。

自分には業績がないから科研費に採択されるなんて無理と思う謙虚な人もいるかもしれません。しかし「若手研究」は博士号をとりたてほやほやの人もたくさん応募しており、誰かが採択されています。博士とりたてだと、せいぜい博士論文一報しか原著論文がないということは普通にあります。業績がないからと諦めるのは早いのです。

不採択が続く若手研究者が不採択沼に陥るもう一つの理由、「持たざること」です。

採択されるコツを教えてくれる先輩や先生が身近に存在しない。

科研費採択のための教科書(市販されている書籍)を持っていない。

持ってない人はまず買いましょう。

  1. 科研費申請書の書き方の教科書 厳選5冊(別記事にとびます)

科研費の教科書を持っていても、読んで内容を理解してそれを自分の申請書に落とし込むことができていないというケースがあります。指導者がいないとどうしようもないですね。

東大をはじめとする旧帝大などの研究大学でアクティビティが高いラボであれば、科研費に採択されるのが当たりまえの人たちが多いので、そういう人の採択調書を見せてもらったりアドバイスを受ければなんてことないのですが、自分のラボも周りのラボもそのレベルの人がいない場合は、孤独に書いて出して落ち続けている人が多いのだろうなと思います。

周りに科研費申請書の書き方を指導してくれる人がいない人は、元大学教員、元研究支援職員などが提供している個人サービスが利用できます。

ココナラで科研費チェックを依頼する(Coconalaサイトにとびます)

個人のスキルが売買されている上記サイト「ココナラ」で、”科研費 研究計画調書 チェック”などのキーワードで検索すると、科研費申請書をチェックして添削しブラッシュアップしてくれるようなサービス提供者(個人)が見つかります。令和5年度の応募件数は約89000件です。ココナラで科研費に特化した添削サービスを提供している個人はざっと数えて30名程度のようです。科研費はシーズンがありますので、締め切り前の1~2か月は多分依頼が殺到して捌ききれないんじゃないかと思うので、早く動いたもの勝ちでしょうね。

 

以前は採択されていたベテラン研究者が最近は科研費がサッパリ採択されなくなった理由

ベテラン研究者が科研費を獲れなくなった一番大きい理由は、科研費制度の進化と競争の激化、つまり「変化」についていけていないからでしょう。

科研費の制度や申請書の様式はかなり変化しました。改善されてきたというべきでしょうか。2018年には審査区分の「細目」が「小区分」となり数が激減しました。これにより自分の「居場所」(必ず採択されていた審査区分)を失った人もいるはずです。

時代の流れに取り残されているというのも理由だと思います。つまり、科研費申請書の書き方が複数刊行され若い人ほどそういった書籍をよく読んでソツのない見栄えの良い申請書を仕上げてきます。それに対して、過去の栄光にとらわれているベテラン研究者は「科研費申請書はこう書けばいいんだ」という思い込みから脱却できなくて、いつまでも古臭いスタイルの申請書を書いているため、見栄えという点でも大きく見劣りしている可能性があります。

ベテランの年齢になって大学での雑務が増えて研究に割ける時間が減り、科研費の申請書作成に注力する時間が十分とれなくなったからということも考えられます。

人間は年を取ると頭が固くなり考え方が硬直するので、一度自分がそういう状態に陥っていないかを第三者に見てもらったほうがいいのではないでしょうか。まあ大学教員はみなプライドが高いので、いい歳してなかなか他人にアドバイスを求めたりはできないものです。それこそが不採択が続く理由なんですが。

ココナラで科研費研究計画調書をチェックしますというサービスを提供している個人の経歴を見ると元科研費審査委員・元大学教授というかなりシニアレベルの方もいらっしゃるようなので、そいう科研費採択のコツを熟知した人に今さらながらでも指導を仰ぐというのがいいのではないでしょうか。

 

以上、科研費が採択されていない研究者の特徴をまとめると、「無知、情報弱者」の場合と、時代の変化についていくための「自分のバージョンアップができていない」場合の2つがあるのではないかと思います。

ここまで科研費申請書作成のノウハウがネット上に氾濫していて、書籍もいくつも出版されているのにつたない申請書しか書けない人は、第三者に助言を求めたほうが早いです。

  1. ジーラント株式会社(代表取締役 児島 将康科研費費申請書の添削サービス(個人向け) 科研費獲得総合プラン(研究機関向け)
  2. ココナラ(科研費に特化した添削サービスを提供している個人)

 

科研費が採択されない人の特徴:一般論

若手、ベテラン問わず、もう少し一般的な話に広げてみたいと思います。科研費への応募というよりも、人間対人間のコミュニケーションというところまで広げて考えると普遍的な原理が見えてきます。

例えば、女性の気持ちがわかる男性はモテるのと同じで、審査委員の気持ちがわかる応募者は採択されやすいのではないかと思います。大学教員の公募に応募する場合に、大学側・採用側の本音が理解できているほど、それにピッタリの応募書類が書けるというのも同じでしょう。要するに、「相手が望むものを与えてあげられる人が、自分が望む結果を得られる」ということですね。

イエスの教え「己の欲する所を人に施せ」(自分がしてもらいたいように、人にもしなさい)(新約聖書 マタイ伝・七)というものがありますが、自分がしてもらいたいことと、相手がしてもらいたいと思っていることとはたいていの場合異なりますので、この教えは人生であまり役立ちません。あくまで、相手が何を望んでいるのかを理解することが大事。話がちょっとズレました。さて、と。

審査委員は専門家なんだから、これくらい専門的な内容を理解できないわけないよなみたいな態度で研究計画調書を書いたときに、それを読まされる側はどう思うのか?そもそも誰がそれを読むことになるのか、あなた(応募者)はわかってるの?という話もあります。今年の審査委員が誰かはわかりませんが、過去にその審査区分を誰が審査していたのかの情報は科研費のサイトで公開されています。もちろん審査委員になっている人は研究者としてはそれなりの人ばかりです。しかしだからといって、応募書類全部を短時間で読んで隅々まで完全に理解できるかというとそれはありえないでしょう。自分がやったこともない実験手法の細かいことが書いてあってもピンとこないはずです。研究の興味が同じだとしても、自分がやっていないアプローチを書かれたらそのアプローチのロジックが完全にわかるとも限りません。ましてや初めて聞いた研究トピックだった場合、そもそもなぜそれが面白い研究なの?というところからのスタートになります。「俺の研究の面白さがわからないなんて審査委員はレベルが低いぜ」などと内心どこかしらで思っているような傲慢な人間には、決して「採択」は近づいてこないでしょう。業績で相手をぶん殴るような申請書は、もはや相手にされません。いくら業績アピールしても、読みにくくて理解されないものが採択されることはないでしょう。何しろ、わかりやすく書くことに関しては、申請書のレベルは昔よりもかなり上がっているのですから。

結論として、不採択が続く人には、「相手の望むことを理解できず、独りよがりな申請書を書いていることに自分で気づけていない」という特徴があるといえます。無知ゆえか、傲慢ゆえか、いずれにせよそうなっているのでしょう。

まあ、科研費の申請書の個々の書き方以前の話ですね。

さて、多くの人は、採択の常連さんと不採択続きの人の間、つまり採択されたり落としたりとボーダーラインを越えたり越えなかったりという辺りに位置しているのではないでしょうか。そういう人たちは、行き当たりばったりに書いてあとは運に任せているだけで、確固たるノウハウが身についていないのだと思います。

  1. 採択される科研費申請書の書き方22のヒント(別記事)

論文を書き始めることができないんですけど?

論文を書き始めることが難しいと感じるのは一般的なことであり、多くの人が経験するものです。しかし、以下のステップやアドバイスを考慮に入れることで、論文執筆のハードルを下げ、効果的に始めることができるかもしれません:

  1. リサーチと計画:
    • まず、テーマに関する研究を行い、関連する情報とリソースを収集しましょう。
    • 論文の構造を計画し、アウトラインを作成します。これには序論、本文、結論、参考文献などが含まれます。
  2. フォーカスの設定:
    • 論文の焦点を明確にしましょう。論文が何について議論するものなのかメインの論点や主張は何かを理解しましょう。
  3. タイトルと序論の書き起こし:
    • タイトルを考え、序論の最初の文や段落を書き起こしましょう。これは論文を始める一歩として助けになります。
  4. ラフドラフトの作成:
    • 完璧な文章を求めずに、ラフドラフトを書き始めましょう。まずはアイデアや情報を文章に落とし込むことを重視しましょう。後で編集や改善を行います。
  5. スケジュールを設定:
    • 書く時間を確保し、スケジュールを立てることが大切です。継続的な取り組みが進捗につながります。
  6. ライティングセンターや指導教員のサポート:
    • 大学やカレッジにはライティングセンターと呼ばれるサポート施設があり、論文執筆の支援をしてくれることがあります。また、指導教員にアドバイスを求めることもできます。
  7. プレッシャーを軽減:
    • 最初のラフドラフトは完璧である必要はありません。自分を過度にプレッシャーをかけないようにしましょう。書き進めることが大切です。
  8. 論理的な流れ:
    • 文章の構成と論理的な流れを意識して、段落を組織化しましょう。各段落は一つのアイデアや論点に焦点を当てるべきです。
  9. 編集と校正:
    • ラフドラフトを何度も読み返し、文法やスタイルのエラーを修正し、論文の質を向上させましょう。
  10. フィードバックを受ける:
    • 身近な友人や同僚、指導教員からフィードバックを受けることで、論文を改善する手助けができます。

論文執筆は時間と努力がかかりますが、段階的に進め、焦らず取り組んでいくことが成功の鍵です。

(回答者:GPT-3.5 https://chat.openai.com/)

科学論文で使える英語表現、語句、英単語

Introductionで多用される英語表現

分かっていること Known

すでに確立している

It is now well established that developmental decisions can be overridden by artificial induction of combinations of “core” TFs that yield induced pluripotent stem (iPS) cells or direct lineage conversion (Hanna et al., 2010, Morris and Daley, 2013, Orkin and Hochedlinger, 2011, Takahashi and Yamanaka, 2006, Vierbuchen and Wernig, 2011). https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(14)00229-3

証拠が増えつつある

Increasing evidence suggests that certain malignant tumors also depend on a cellular hierarchy, with privileged subpopulations driving tumor propagation and growth. https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(14)00229-3

分かっていないこと Unknown

わかっていない・明らかではない

However, despite extensive studies, many components of TLR and other biological networks are unknown, and many genes associated with disease have not been assigned to a function or a pathway.  引用元:https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(11)01270-0

It has been difficult to reconcile some of these opposing data, and it is unclear whether these two effector T cell populations are related to one another or are independent subsets with distinct origins. 引用元:https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(21)01333-7

While most of the studies have focused on the biology of virus-specific CD8 TRM cells, basic questions regarding CD4 TRM still remain unanswered. For example: Where do these cells come from; What is the cellular origin of CD4 TRM cells; Which environmental signals maintain them into the tissue; and finally, Are CD4 TRM cells able to rapidly respond to a second challenge? 引用元:https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(19)30831-1

In contrast, mechanistic understanding of dietary modulation of small intestine (SI) physiology, where the majority of dietary exposures and interactions take place remains elusive.  引用元:https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(20)31069-2

ほとんどわかっていない

However, the mechanisms and consequences of these multi-faceted interactions are still poorly understood.  引用元:https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(20)31564-6

Which of the numerous cell subsets in a tumor contribute to the response, how their interactions are regulated, and how they are spatially organized within tumors remain poorly understood (Cardenas et al., 2021; Saltz et al., 2018). 引用元:https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(21)00945-4

まだわかっていない・あまりわかっていない

In the nervous system, although multiple families of guidance cues have been found in the last decade, our understanding of intracellular signal transduction mechanisms leading from the cell membrane to the cytoskeleton remains limited (Mueller 1999).  引用元:https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(01)00530-X

推測の域を出ない

Nevertheless, the true extent of TCR cross-reactivity, and its role in T cell immunity, remains a speculative issue, largely due to the absence of quantitative experimental approaches that could definitively address this question (Mason, 1998, Morris and Allen, 2012, Shih and Allen, 2004, Wilson et al., 2004, Wucherpfennig et al., 2007). 引用元:https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(14)00476-0

理解が進んでいないこと

However, understanding the precise molecular mechanisms influencing progenitor cells is precluded by limited knowledge of stromal cell identities in the lung. 引用元:https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(17)30864-4#%20

Mutations that cause TSC are spread over the entire sequences of both TSC1 and TSC2 (26,–29), but mechanistic understanding of the functional consequences is precluded by the lack of biochemical and structural information. 引用元:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5025687/

論争の的であること

議論がある・決着していない

The extent to which unidirectional differentiation hierarchies underlie tumor heterogeneity remains controversial (Visvader and Lindeman, 2012).
https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(14)00229-3

可能性の提唱

This raises the intriguing possibility that sensory neurons targeting distinct peripheral sites may contribute differently to immune responses by engaging in local tissue-specific sensory neuro-immune circuits. 引用元:https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(20)31564-6

仮説の提示

戦略の正しさ

仮説は自然現象の説明に関するものが一般的だと思いますが、論文を書く際に自分たちの研究戦略の正しさを仮説として書くスタイルも見かけることがあります。

We hypothesize that mapping the routes toward tumorigenesis in precursors of MSI-H and MSS CRCs will uncover mechanisms that define the CRC cellular landscape and identify targets with diagnostic or therapeutic utility. 引用元:https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(21)01381-7

実験モデルを使うことの妥当性

only a subset of such genes is activated in response to a given signal. Thus, a central problem in signal transduction is how this specificity is achieved. 中略 An excellent model for studying this problem is provided by the virus-inducible enhancer of the human interferon-p (IFND) gene (reviewed by Maniatis et al., 1992; Thanos et al., 1993; Tjian and Maniatis, 1994). https://www.cell.com/action/showPdf?pii=0092-8674%2895%2990136-1

 

モデル動物を使うことの妥当性

ショウジョウバエ

Drosophila provides an attractive system to understand the logic of olfactory perception because flies exhibit complex behaviors controlled by an olfactory system that is anatomically and genetically simpler than that of vertebrates. 引用元:https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(03)00004-7

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論文執筆のための英語表現

  1. “using” vs “by using” それとも”by”, “with”? 実験・解析の手段・方法を表す語句を正しく選ぶ

英語論文の書き方:文と文とをつなげる

文と文はどのようにつながっているものなのでしょうか。

一般論→具体例

例文 Several studies have shown important roles for immune cells in tissue homeostasis. Tissue-resident innate immune cells can play a role in regeneration of the gut (Lindemans et al., 2015, Saha et al., 2016) and other tissues (Aurora and Olson, 2014, Stappenbeck and Miyoshi, 2009). (例文の引用元:https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(18)31316-3

この例文では、一つ目の文では一般的な事柄、抽象的な事柄が述べられていて、次の文ではそれを具体化した内容が書かれています。For example, など具体例を出すためのつなぎ言葉は使われていませんが、意味的に明らかなので文のつながりはスムーズに感じられます。

several studies (一般)→論文紹介(具体)

immune cells (一般)→tissue-resident innate immune cells(具体)

tissue homeostasis(一般)→regeneration of the gut(具体)

という構造になっています。

疑問→答え

例文 How does the anatomic map translate into a functional map? Previous imaging studies in large insects and vertebrates demonstrate that different odors elicit defined spatial patterns of glomerular activation, revealing a functional representation of anatomic map (文献).(例文の引用元:https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(03)00004-7

疑問を提示すした文に続けて答えとなる文を書けば、文と文とのつながりは明瞭です。なぜなら疑問を読んだ読者は、次に答えを期待するからです。読者が期待したり予測したことが次にくれば、スムーズなつながりとして受け入れられます。

利根川進博士のぶっちゃけ話:研究者として成功できた理由および成功戦略

利根川進博士がマサチューセッツ工科大学(MIT)の学生に対して研究者のキャリアに関してざっくばらんに話をし、学生からの質問に答えている動画がYOUTUBEにありました。自分がどうして研究者として成功できたのかという話と、どうすれば研究の世界で成功できるのか(大きなインパクトを残せるのかという要件と戦略にについての非常に興味深いアドバイスが聴けます。

大学院進学を考えている野心的な学部学生、ポスドク先をどこにしようか悩んでいる博士号取得予定の大学院生、セカンドポスドクのラボ選びを考えている研究者、もう一花咲かせたいPIの人などに是非見て欲しい動画です。

「精神と物質」(利根川進、立花隆)でも研究キャリアの話がかなり詳細に書かれていて自分は研究キャリア形成の素晴らしい教科書だと思っていますが、このMITでの対談の場では、くだけた雰囲気の中でいろいろなことが赤裸々に語られていて、本の印象とはまた違った面白さがあります。

A Conversation with Susumu Tonegawa
MIT Department of Biology

挨拶

(13:13~)OK. So I find that this program is great. OK, I mean, we’ll see how it goes. But I think, I joke, but I think the department of biology is really getting humanized and culturalized and this is the part of that direction and I’m very pleased to be here. I don’t exactly know what I’m supposed to do but I have never had the chance to attend the previous ones. [INAUDIBLE] So I am guessing. We have about 45 minutes and my understanding is it will good if we save some time for questions and answers because it’s supposed to be a conversation, right? In any case I give you a little bit of a sort of a lead for conversations.

生い立ち&京都大学の学部学生のときの決断:分子生物学者になる

(14:10~) First of all, many years before most of you were born except Herman Eisen, [LAUGHING] I was a student at University of Kyoto, you know, Kyoto in Japan. I was in chemistry major. But toward the end of the four year schooling, I wasn’t sure whether I want to stay in the field of chemistry. And of course, chemistry turned out to be it’s still very exciting field but I did not know enough of it.  And I was looking for something new to do for graduate school. And someone told me that– this is 1962. So many, many years ago. Someone told me that the new biology emerging in America, primarily in the United States and partly in Europe, that it’s called the molecular biology. And I had no idea what it was but he introduced me to a couple of papers he recommended to me to read. And those adored paper were by Jacob and Monod, from Pasteur institute, and I hope biology student know these names. And so I read all those papers in the Journal called Journal of Molecular Biology, which was the cell of today at that time. And a long paper.  It opened on theory, and I was so impressed by this. And I immediately, instantaneously decided I’m going to be trained as a molecular biologist.

大学院:UCSDでの博士研究

But in Japan there was no molecular biology lab at all. My professor was kind enough to arrange me to study abroad and I ended up one of the most beautiful town in the United States, which is the La Jolla, UCSD was just starting. They had only one more year above me in a graduate school at UCSD. The second year in the history of the UCSD. There were no undergraduate student at the time. So it started as a graduate school university. I was trained as a molecular geneticist, molecular biology, molecular genetics. At that time unlike now, major thrust in molecular biology was not in eukaryotic systems but in the prokaryotic system. Bacteria and viruses which infect the phages. Molecular Genetics  I worked on phage lambda, transcriptional control  with some genetic components into it at my PhD thesis. This is all OK, but not something I’m particularly proud of.

研究者としてのキャリアを見据えたときに、ポスドク先で何を研究テーマにすべきか

Then in the ’60, late ’60s 1968, I was going to go do postdoc. Now, among at that time, among the students, my fellow students there was some concern about the future when molecular biology because it looked like the major fundamental problem in molecular biology, molecular genetics all being solved. Genetic code, protein synthesis, messenger RNA, all of those things were discovered and we are wondering  is there a future for us when we become independent after several years of postdoc training. Among us, I mean, my close surrounding thought we should go to a more complex system. So the animal cells or plants, something like that,  to study at development. Differentiation, cell growth, control, and things like that. But at that time there was no really good technology to do that in order to do rigorous research, and it was down in prokaryotic system. It was a difficult decision to make as to where to go for the postdoc.

1stポスドク:ダルベッコの研究室での20カ月

And I had of this institute called the Salk Institute, which is right across the street from North Torrey Pine road from UCSD and there was a lab which is run by someone called Renato Dulbecco. Now, amazing thing is among younger people here I don’t know how many percent of you know who Dulbecco is. Those who know please raise hands. You see it’s only older people. [LAUGHING] We don’t use Dulbecco medium anymore in tissue culture, we still use that. People know by the medium was named after him  but that’s not his major contribution to research science. And he is a virologist actually. But he comes from this old School of molecular genetics– molecular biology, which was started in Caltech and a few other places.  [INAUDIBLE] was a leader and Dulbecco was already there and a younger faculty member. He was the M.D. He was a virologist, but he was already exposed to what used to be called the molecular biology. He had a big lab and he’s main interest was tumor virology, to study load of viruses in tumorigenesis. Tumor Biology There you use the tissue culture from animal cells, and then you have a virus. They were at that time focusing on small genome virus, simian 40 virus, polyoma virus. They had no more than four or five genes in there, you can purify DNA, viral genome, and then you can infect in a culture in a condition where– lytic cycle where the cell host will die or you’ve done in a different type of cell that you can sort of transform them to make actual control for growth. So it sounded to me these are sort of a hybrid between the molecular genetics of prokaryotic system which we are used to, and at the same time you can learn something about the animal cell, the regulation in animal cells. I chose to apply that place and fortunately Renato took me and afterwards I found out several of the postdoc who joined the lab around the time I joined they had exactly the same consideration. They worried about their future and they wanted to have– they wanted [INAUDIBLE] work on the eukaryotic system but not purely animal system or plants or something like that. Postdocs That’s how I was exposed to the eukaryotic system, same eukaryotic system. And I also learned a lot in that lab although I was there only 20 months. And I tell you why I was there only 20 months in a minute. But lab was fantastic. They were very good postdocs, senior postdoc. The big lab, like 30 people. And Renato doesn’t, when you go there Renato doesn’t tell you what to do. He will say, oh, why don’t you just talk to people and try to find something interesting to you. And then he said he is happy to discuss it if I bring up some project ideas. But he will tell you what to do. And I learned a lot from these postdoctoral people, very good people, [INAUDIBLE]. And those people who later became very good senior scientist. Anyway, so I learned something there Trade Practical Training but it was relatively short as I said, less than 20 months.

J1ビザによる滞在年数の制限

And the reason why it was less than 20 months is because I came to UCSD with a visa called  J1 visa, exchange visitor visa. And nowadays there is some way to get around a little bit but at that time it was very strict. So actually 18 months after you finished PhD, which is called– this period it’s called trade practical training, you have to leave the country. You don’t have to go back to your native country but you have to go out of United States for at least two years, two years to come back. I had to leave the US. Leaving the US I was very happy with what was going on in Renato’s lab but I had to leave. Renato was concerned, very nice to me and he talked to some people in Canada, but Canada is close to US. And then if I stay at the shelter they are for a few years I may be able to come back. [LAUGHING] No, you may laugh this but a lot of people did that at that time.

カナダでのアシスタントプロフェッサー職

But my postdoc work was not so spectacular. So I could not expect to have best [INAUDIBLE] petitions Offer Assistant Professor but I ended up having offer assistant professorship in a small town about two or three hours east of Montreal in a town called Shellbrook. It’s a small town with a large hospital. And there were some research division there. I got an offer, I wrote a grant, MRC grant, Canadian MRC grant, and I got it.

ダルベッコからの手紙

And I was supposed to go in about three months when I received a letter, short letter from Renato who was traveling– he’s Italian-American, so he often goes to Europe. He was traveling in Europe and I still have that letter, I could have brought the copy, but I didn’t do it. [LAUGHING] It’s written in a small stationery with the logo of a very famous hotel in Rome, it’s called the hotel Hassler. Hotel Hassler is just above Spanish steps, it’s still there. He wrote this handwritten letter and to me, only 1 and 1/2 pages, small ones. And he said something like I don’t know what you decided about the place you have to go after you leave my lab. But if you have not completely decided here’s I want to suggest an alternative, that’s what he said. And he said something like, he believes. This is 1968. No, 1969 he said, he believes time is ripe for young scientists with good molecular biology training to go into immunology, that’s what he said. And if you are interested, he said, right to doctor– director [INAUDIBLE] 487 [INAUDIBLE] C84058 [INAUDIBLE],, Switzerland. [LAUGHING] And when I saw that email– Jim Watson the letter I took it downstairs in the Salk Institute, where  [INAUDIBLE],, you know [INAUDIBLE] is supposed to be an immunologist,  but also come from molecular biology. I went there and I showed this letter  to a postdoc whose name was Jim Watson. But not the one you know but another one. [LAUGHING] And because I knew him and he come from molecular biology, so I had some affinity to him. So I asked him, is there anything I can do in immunology which could be significant. And as I said he had some molecular biology background. He said, immediately said, no, they had nothing. I went back and put it in my– the letter in my drawer and I forgot it.

ダルベッコの直言

「ススム、これは本当に面白い方向だから、真剣に考えたほうがいいよ。」

And then about a month later, and it was almost two months before I was supposed to be deported unless I voluntarily leave. Renato came back and he came to tell me– he asked me whether I wrote the letter to [INAUDIBLE].. I explained to him that I did not, and I told him I don’t know anything about immunology, and I don’t even know Basel is, I didn’t know who [INAUDIBLE] is. I didn’t think that this is a good idea I told him. But now, I want to tell you something, it is really important. Renato as I told you doesn’t tell you what to do usually. Even do not recommend strongly to do anything but this case some way and it struck me because he said to me Susumu, this is really interesting direction you should really think about it or something like that. Montreal Then about 10 days later I visited Montreal which was the end of December.  [LAUGHING] And I was supposed to start in April but, I mean, and it was damn cold. [LAUGHING] I came back and I just–my mind flipped. I said, OK, I’m going to trust Renato  and I’m going to go to Basel.

バーゼル免疫学研究所に到着

「お前の研究は免疫学となんか関係あるのか?」「いや、なんの関係もないと思う。」

「T細胞とB細胞の違いを知ってるか?」「いや、知らない」

Basel Actually in February I left and went to Basel. And my intention was again, just stay there for two years  and continue to work– I was making some polyoma virus mutant, temperature sensitive mutants, which will be defective in transformation, cellular transformation. I wanted to continue that research. Fortunately, [INAUDIBLE] allowed me to do that although when he saw me a week after I arrived he asked me whether this had anything to do with immunology. So I said no, I can’t think of any connection. And the second thing he asked me is do I know the difference between T cell and B cells, and I had never heard of that. So I said no. And but he did not fire me, he let me do.

バーゼル免疫学研究所のフラットな体制:博士研究者はみな独立

Horizontal Structure And in Basel institute actually they had this what is called horizontal structure, which means if you have a PhD or a PhD equivalent you’re independent. It doesn’t matter whether you haven’t had any postdoc period or not. And you can corroborate that with anybody but you are given one technician and a half of a room, half of a lab, and a half of a office, and you can do whatever you want to. And you are supposed to do something relevant for immunology but I was ignoring that. [LAUGHING] Cellular Cellular Immunology

心境の変化:免疫学の世界へ

But in about two years I suffered actually, because I didn’t understand what they are talking about. There were a lot of seminars. Apparently there were very good immunologists who assemble there but there was no molecular biologist  or biochemist or anything like that. It’s pure immunology. At that time dominant area, dominant approach of immunology well it’s called cellular immunology. There are seminars and I mean, I try Research to go but I didn’t really understand. But then gradually my thinking sort of changed. I thought if I’m going to stay here surrounded by apparently very good immunologist I should learn something in immunology and I should try to do some research which interest them. Otherwise I don’t have opportunity to talk with them science.

免疫学における重要課題:抗体の多様性を生み出す遺伝学的なしくみ

I fished around and I ran into this problem of genetic origin Antibody Diversity of antibody diversity. When I was exposed to this problem. I actually honestly speaking I didn’t understand why they don’t study antibody genes rather than antibody molecules themselves because the only thing that people are doing at that time, as Lisa said but a lot of other people like [INAUDIBLE] and other people are [INAUDIBLE].. They were sequencing myeloma proteins which is monoclonal immunoglobin proteins. And they are hoping that if you sequence enough of them from that pattern you may be able to answer the genetic origin of antibody diversity and I thought that this is crazy. I mean, how can you do that when you have to look at the gene and compare the genes with the proteins, not just on one side it’s not going to solve the problem. Unfortunately, when I was in Basel– I mean Renato’s lab I already knew about restriction enzyme and also almost gene cloning, it almost becoming coming. That was the great thing about Renat’s lab. Renato’s in tumor biology was the Meca in tumor biology field. So a lot of people actually sent pre-prints to Renato’s lab to I guess to get some opinions or something like that. I already knew they are this in I think 1968, first paper with Smith and what is the other guy? Restriction enzyme applied to– AUDIENCE: Dan Nathan. SUSUMU TONEGAWA: Yeah, Nathan. Smith and Nathan. So I thought– when I heard that I immediately thought Radar the idea that I executed later.

抗体の多様性がDNAの組換えで生じているかを検証するアイデア(サザンブロット法以前の時代に)

That if you cut up genomic genes antibody producing gene versus no antibody producing genes, if there is any DNA rearrangement, if we cut them up, and if we have a probe by the way, hybridization probe, run the gel and the probe patent. Basically Southern blot, but Southern blot didn’t exist at that time. So that was a technical issue of how to do Southern blot equivalent because it didn’t exist. But theoretically, if you can do something like that one should be able to tell whether gene is rearranging or not automatically. Restriction I started by getting my myeloma cell line to grow them [INAUDIBLE] but at the same time I was always thinking about how to spread out restricted the genomic DNA. And we did something really not elegant because Southern blot it’s very elegant. But we run– people who works on the serum on the separate Electrophoresis proteins in the serum they use electrophoresis, horizontal electro– other electrophoresis. And we owned the preparative thing, they used very large one like 50 centimeter long and maybe 40 centimeter wide, or something like that. You have to run long time because it is a very large gel. And I saw that in the cold room the immunologist were using, so I thought, oh, maybe I can use this one put the DNA, restricted DNA and develop it electrophoretically. And there were a lot of trial and error but it turned out you have to do it very slowly because otherwise if you rush [INAUDIBLE] get constricted and distorted. It takes about 3 and 1/2 days to run. But and then you cut it up, and then extract DNA from each fraction, like 60 fractions. It’s not the Southern blot. And then they do the hybridization with probe, immunoglobulin gene probe, which itself there were no cDNA then. What we did is we purified as much as possible from myeloma cell line, the specific immunoglobulin lichen mRNA. I don’t think it went any more than 97%, 98% pure even if we did the many steps of purification. But then you iodinate. To label you iodinate and then use that as the probe. Iodine That’s how it went. I don’t tell you all of the detail.

But we have only 20 minutes left so maybe I should stop here. And only message I will give to young people is I’m so– of course, I’m so grateful to Dulbecco. And I think that he is a most sophisticated mentor without any intentional planning. He had this, in my view, he had this vision, where the science is going, where the exciting things are going to develop in five years 10 years, maybe 30 years. Immune RNA And he was not immunologist but someway he knew enough to suggest to I guess ambitious young student postdoc, to try. And I think as a matter of fact I’ll tell you a little bit more because he actually in the letter– I abbreviated– but he suggested something very specific it’s called immune RNA.

免疫RNA(でっちあげられた話)

Now, there was a claim was made around that, just before that one group in Harvard and one group in NYU or something. Independent. If you take a rabbit immunize with antigen Two papers and then afterwards extract RNA from spring, and they inject that RNA to a naive rabbit, that rabbit to become immune to that antigen and that RNA is called immune RNA. But it’s very crude. I mean you just take RNA and inject it. And there was a paper, there were two papers. And Renato happened to see those papers and he was– one thing he was thinking about is that. He was thinking, well, maybe one should study this more carefully and tried to characterize RNA and find out what’s going on. And that probably he mentioned that in this small letter I was wrong as an example of what I might consider doing. It turned out those two papers are fraud, so it was wrong. And some of you may know who the professor at Harvard. But in any case, it is already quite well-known, young professor and most of them are wrong– fraud. They’re made up.

メンターとしてのダルベッコ

He was completely wrong when he suggested something very specific to me but he was right in suggesting big picture, general direction. And I think this is a very important thing mentors should keep in mind. Mentor should not be just a coach, mentor should be a some [INAUDIBLE] giving person. This is the way I feel and– There are a lot of other things but I’ll stop stopped hereand then I’ll let you ask questions.

質疑応答 質問1:アメリカ留学後に京大に戻らなくても大丈夫だったの?

AUDIENCE: So when your professor from Kyoto sent you to US, didn’t he expect you to go back? SUSUMU TONEGAWA: Yeah. So when my visa is going to expire I did write to him of course. But I could not– he could not come up with attractive position for me. So oh, you mean, do I have a moral obligation to go back? [LAUGHING] No. I never feel that way. [LAUGHING] No, he was not unhappy that I didn’t come back. He was not unhappy. It was OK. People, one of the message I have is young people should go abroad. I mean, see the world and interact with the different people, and learn from them. I study memory, brain. Brain is so easily shaped by environment. You only think about with information you have in the head. You have to expand it by going to a new place interacting, with new people and exploring new things. But anyway so. Nobel laureates

質疑応答 質問2:ダルベッコ研究室の人々について

43:04 AUDIENCE: Renato’s lab produced many other people. Where people– SUSUMU TONEGAWA: Renato’s lab, yes. AUDIENCE: [INAUDIBLE] SUSUMU TONEGAWA: Yeah, yeah, it’s amazing. [INAUDIBLE] AUDIENCE: [INAUDIBLE] is out there, right? SUSUMU TONEGAWA: [INAUDIBLE] is amazing, OK. 43:17 Now, you help me to tell you a little story again. You know Renato’s lab, Renato himself is a Nobel laureate 43:25 and you know. And his mentor is a Nobel laureate who is Salvador Luria. 43:31 And Salvador Luria graduate student who overlapped with Renato’s postdoc period [INAUDIBLE].. 43:39 And then in Renato’s lab. So David Baltimore, Howard Temin, Lee Hartwell, 43:45 and myself. I mean at a different time. Lee Hartwell was when he was a Cal Tech professor graduate 43:52 student. He had four Nobel laureate from his lab. AUDIENCE: And I think I remember Paul Berg. 43:59 SUSUMU TONEGAWA: Yes, Paul Berg when he changed from protein synthesis, molecular genetics 44:07 to eukaryotic system, which led to this recombinant DNA 44:12 technology he spend the one year in Renato’s lab for a sabbatical. 44:18 So he was exposed to eukaryotic system in Renato’s lab. This is quite amazing. How did he do it 44:24 I mean, we asked him how you do it? How he does it? And of course, he doesn’t answer. 44:31 He doesn’t have any answer. That it just happened, he says. 44:38 The only thing is he does his own research, his own experiments. We had no idea what he was doing. And it was every six months or so, he send out notice– not the email. No email then— that he’s going to give a talk in the lab. So he gives a talk, and we don’t understand what he’s talking about when he is so far ahead. You know, 1960– just in the late ’60s, he was already thinking, talking about growth factor in a cell, which would regulate the growth of cells. And he was working under the assumption there was a receptor for the specific growth factor on the cell surface and then did a signal transduction for changing a transcriptional or replicational state. And he was thinking about that. But this is very ahead for everybody else. So we thought, oh, this is– I don’t know. This doesn’t look like hard science. 45:53 But later, we realized that he was just very ahead of everybody else, I think.

質疑応答 質問3:ノーベル賞の連絡があったときの状況

Telephone call AUDIENCE: Can you describe the telephone call you got from Sweden? I mean, where you were?

SUSUMU TONEGAWA: I was in bed. It’s early morning. So Boston time is a very early morning. So I was sleeping. But also, call was not from Stockholm. Call was from Tokyo because a reporter called earlier than Stockholm.

Anyway, yes, please?

質疑応答 質問4:脳科学で発展性のある分野は?

AUDIENCE: So if you had to make a suggestion Future of brain research to your student or the postdoc, what would be some exciting area– 46:47 SUSUMU TONEGAWA: For the future? AUDIENCE: Five, 10 years or [INAUDIBLE].. 46:53

SUSUMU TONEGAWA: Brain, brain. Well, you should know that everybody– there’s no such a thing as objective visionary. 47:05 So each one has their– is based on their– actually, based on the memory they have in their head 47:13 and what is called a taste. And well, I consider brain is a tremendous future. 47:24 And brain research can be done in many different ways. It’s totally interdisciplinary research. 47:30 You can do biologically. You can do physiologically. You can do behaviors. And a lot of new technology is needed, also. 47:38 More technology has to be invented, particularly if eventually, if we want to study human brain, rather than animals. 47:45 We need a real revolution in a non-invasive technology 47:50 to look at what’s going on in the human brain. So this is yet to come. 47:56 MRI– it’s good now, but it’s not good enough 48:03 for real understanding of human mind. So engineering is definitely there. 48:09 And I think that that’s all I can say. Interdisciplinarity I mean, a lot of people say the same thing. But the more I get involved in brain research, 48:24 the more I’m convinced. And important thing is you are very aware of that interdisciplinarity of brain research. So one should try to learn– train– trained in not in one level of analysis, 48:50 but at least two, maybe three levels, multiple levels, so that you can make a connection between processes, events happening in the different level of complexity– cellular, cellular interactions and physiology behavior, 49:05 and so on. But I also say that since this is a biology department, molecular biology will be powerful– continue to be powerful. There’s no doubt about it. You know this, right? Molecular biology is applicable for any area of life science. So it’s good to be trained as a good molecular biologist, by the way, when you are young. But then, you want to think about exploring new problems.

質疑応答 質問5:なぜ科学研究者に?

AUDIENCE: Can you say something about early influences in your life going into the scientific direction? I mean, did you have family members? Did you have a chemistry set? Did you tinker around in the basement?

SUSUMU TONEGAWA: Well, just again, I’m confirming what I already said. Human brain is easily shaped by environment. So the doctors’ children often become a doctor. Lawyers’ children often become a lawyer. Scientists’ or engineers’ children often become scientists or engineers, and so on. So I am not an exception to that. So in my bigger family, and the uncles, grandfather, they are mostly in science or engineering, including my father and my brother. My elder brother became a physicist, and so on. So that’s only world I knew when I was younger– you know, 50:39 teenagers. And it was very natural for me to go into some kind of science. 50:46 Then why chemistry? That’s a difficult question. I guess in high school, my grade in chemistry was good. So that’s why I thought I may have some talent in there. 51:00 But that’s not– yeah, they was just [INAUDIBLE].. How to become a scientist 51:06

質疑応答 質問6:免疫学から神経科学への転向について

AUDIENCE: Can you say a few words about your transition to neurobiology and how you prepared for it? SUSUMU TONEGAWA: How? 51:12 Transfer? Transition? AUDIENCE: Transition from– SUSUMU TONEGAWA: Yeah, transition– so that’s another thing. 51:17 That question is often asked. 51:24 You are young, but not so young. And I’m talking to younger people. You’ll excuse me for that. 51:35 You know, I think as a scientist, if we want to become a scientist, 51:41 I think the most important thing is your, as you say, 51:46 curiosity or your interest, scientific interest. 51:52 So as you do some research in some areas, of course, 52:00 there are other interesting things there. And you can never really finish it. 52:06 The question is, is it really interesting for you? 52:13 I mean, I think people should always think about, every few weeks, am I really doing– what I’m doing here, research, is it really worthwhile doing it compared to something else? And in other words, you should always assess what is called “importance,” which is also very subjective judgment. But that’s OK. Everything is subjective in this world. So you should assess whether you’re really looking at, seeking, something really– what is called “important” for you, important. So in immunology, I worked in so-called immunology. By the way, I never felt I’d been an immunologist, OK? I always felt that I’m a molecular biologist. I just use the molecular biology to study immunological problems. So I did that for, what, 15 years or so? 53:14 Maybe a bit more. And of course, there are still a lot of problems. But I started feeling I really explore something new. 53:24 I said explore something new. And there’s more subtle thinking on this.

サイエンスで成功するために必要なこと(53:32)

ひとつは、強い興味。

もう一つは、その研究領域の重要な問題にアプローチするための、自分だけの方法論を持っていること。

In science, as you know, if we want to have a really impact to that field that you are working on, I think you need a few things. One is keen interest. And the second thing is some kind of approaches, expertise, or techniques, or something, which you like, and that you think that you are pretty good at, but other people are not using to study certain problems in the field. So it’s almost like what is called interdisciplinary approach. Otherwise, I think it’s impossible to be able to contribute significantly to a field as a latecomer. You understand that? Because there are thousands of, maybe tens of thousands of bright people who have been thinking about the problems for many, many years. And then all of a sudden, you go in there. 5And if you use the same approach as they are using, or their same thought, applying the same thoughts, I think the chances are very small that you can contribute. So you have to run into something that nobody has done. 55:05 So when I went to Immunology Institute, nobody was doing the molecular biology of nucleic acids. Nobody in the world interested in the immunological problem was doing that. And I happened to be trained in that field in other areas. And all I did is combine the problem with the approach I had. Now, fortunately, nobody else was doing. And I did have competition later, by the way. César Milstein, [INAUDIBLE],, they also came into that.

免疫学の研究から離れた理由

But in any case, so the same thing in immunology, so I felt immunology is coming to the point where the people who have more medical training, medical, as well as PhD training, will probably have a better– more fun– to continue to study some of the remaining problem in the immunology, like tolerance and so on, or the immunity, or things like that. And I don’t have any medical training, and I didn’t want to let– how do I say? I didn’t feel that I’m the one who should be studying all those things.

神経科学領域への転身:分子生物学を脳研究に持ち込む

So I wanted to have something new. So there is a push and a pull. The push is what I just said. Pull is I was interested in the brain. I was interested in mind. 56:44 But I didn’t know for several years, I didn’t know how to study. In other words, I didn’t have this approach, which is unique, 56:51 or “almost unique,” to me or to my lab. But fortunately, toward the end of immunological research, we are using this transgenic gene knockout system to study immune system as a system. And then one day, [INAUDIBLE],, who is now professor at UCLA, came as a postdoc. When I was talking with him, we realized nobody has applied the transgenic or knockout mouse technology to study the mechanism underlying mouse behavior. Now, there are Drosophila people are already doing that– 57:38 been the study of that several years before that. But it was now possible also to do with mouse, but nobody was doing that. Never had anybody is starting doing that. So I thought this may be– 57:56 and that was a break with which I went in. We went in. It took about seven years to phase out immunology and go up 58:05 neuroscience. But it was a great change because my students are now postdocs. 58:11 Many of them also switched, and we learned together. 58:16 And then some of them know better than me. You know, like an MD postdoc, they know the anatomy of the brain already. 58:23 They tell me all these foreign names to me. And I learn from them. 58:31 And they’re not just anatomy, but many things. So it was OK. Really, I had– the luck I had is had Howard Hughes. 58:41 So we had stable funding. But actually, Max Cohen– I was on Howard Hughes’s own immunology program. 58:49 So when Max Cohen heard that I’m switching, he– 58:55 I don’t know what he did. He wrote to me or he called me, and he expressed his displeasure for my changing it. 59:04 He goes, hey, Susumu, you are in the immunology program. AUDIENCE: I can tell you what he said. 59:10 SUSUMU TONEGAWA: Huh? AUDIENCE: I can tell you what he said because– SUSUMU TONEGAWA: Well, what did he say? AUDIENCE: Yeah, because I was director of the Cancer Center Electrophysiology 59:15 at the time when you were making the switch. And you wanted a room to do electrophysiology. 59:21 And if you remember, I gave you one. And Max called me up and said, we’re not paying for that room. 59:30 We tried [INAUDIBLE]. And we got one to [INAUDIBLE]. SUSUMU TONEGAWA: Right, right. AUDIENCE: And I said, well, I don’t care what we pay for it. 59:38 He’s got the room, and he’s going to do neurobiology. SUSUMU TONEGAWA: Good. AUDIENCE: And he came around later. SUSUMU TONEGAWA: Later. 59:43 Yeah, came around. He came around. As soon the first paper was coming out, we agreed– change. 59:51 And he said, oh, it’s great. 59:58 So in that sense, Howard Hughes people are very good, very nice to us.

質疑応答 質問7:科学研究の最高峰に上り詰めてもなお自分を研究に駆り立てるものは何か?

生きている限り、何か面白いことをやらなきゃね。でないと死ぬほど退屈でしょ。

Yes, please? 1:00:04 AUDIENCE: What keeps you motivated? I mean– SUSUMU TONEGAWA: I can’t hear you. AUDIENCE: What keeps you motivated to continue 1:00:09 the work that you’re doing? Is it just the interest in what you’re doing? I mean, just what keeps you motivated to keep 1:00:16 going, to keep pushing forward in science? Because some people might have said that you have attained the peak of scientific achievement. So what keeps you going beyond that point?

人生を楽しむために

SUSUMU TONEGAWA: I never thought that I was at the peak. What do you mean? You still have to live. 1:00:39 So you want to do something interesting, right? You want to have fun in your life, as long as you are living. So you have to find something which you get excited about. Right?

素早く学ぶためには耳から情報を入れる

So it’s great if you change your field late, late, like I did, because you go back. You become student. You become a student. So you learn a lot of things very fast. It’s a lot like studying in a class and reading a book, textbooks, or things like that.  [INAUDIBLE] that’s too slow if we are changing a field. Because tomorrow, I have to talk to a very well-known neuroscientist for collaboration. So by tomorrow, I have to know the basics of what we are going to talk about. So I just ask around, the people, and by ears we learn things. I mean, it’s probably information is not very accurate this way. But at least you get the sound. That’s the way I think the sciences should be done. I mean, the science– it’s up to you.

面白いと思ったことをやる以外ない

I mean, if you’re interested, you do it. We have no other choice. Otherwise, you are bored to death– die. I hope it’s useful. I’m not sure. It’s OK? I want to emphasize molecular biology is important, although future is in brain neuroscience.

質疑応答 質問8(1:02:25)ヒトの脳をロボットで実現する日はいつ?

I have one question. How long do you think it’s going to take to actually model 1:02:32 the human brain with robots? SUSUMU TONEGAWA: Oh. 1:02:38 How long it’s going to take? I’m sure you can ask that question to somebody else. 1:02:45 You will get a better answer. But it’s tough. 1:02:51 You’re talking about a robot who behave, think, like human beings. That– I don’t think it will happen very soon, OK? 1:03:05 AUDIENCE: It could. SUSUMU TONEGAWA: I mean, actually– actually, it’s quite dangerous to do that because if a robot doesn’t like you, they could have much more power than you have, and a different order of magnitude of power. So they may attack you. So we have to– I don’t think– in that way, I don’t  think a robot will be ever be like a human being because human being will not allow that, right? But the question is, can robot– without given software– can this machine proactively not only respond to the stimulation, but have a thought? Planning of the behavior? I don’t think people have agreed to do that. So I think it will advance. Technology like that will advance [INAUDIBLE].. But to what extent we can do that, I don’t know. And when? It depends on what robot you’re talking about, what stage of robot. I mean, robot can now take care of patients, for instance– give the pills in the right time and say something soothing to you, to the patients. But that’s all software is there.  I mean, the human is giving them to do that. So they have to create their own– I mean, if you look at the human brain, the human brain’s hardware changes in response to environment. Hardware– it’s a network itself– changes to adapt to the environment. We incorporate information from environment. It’s a totally interactive machine with environment. So please ask someone in the– artificial intelligence people at MIT. You know, it’s very interesting because people who are really hardcore thinking-machine people, plus it’s people who are think about robotics, but also at the same time, a neuroscientist, they are viewed completely different.

テレンス・セジノウスキー

So I remember someone– yes, I tell you one little thing. I’m going to finish it, OK? Terry Sejnowski is a very good, respected neuroscientist at the Salk Institute who has a very broad understanding– biology to robotics to computational– everything. I really respect him. So he was telling me the other day that some years ago, when the thinking machine at MIT– people who are at the height of productivity– he was invited to give a seminar. And on the way to the lecture room, the host professor warned him not to criticize their robotics or their computers, supercomputers. So he thought about it. And then he said he started– just about he was try to start the lecture, fly, little fly, flew here. And immediately, he thought, you know, you just saw this fly flying here. You know, this little guy can find out where the food is. He knows how to reach there. He knows how to even store it. He can even reproduce himself. Now, I just saw this huge supercomputer in the basement yesterday in here. They can’t even move. They certainly cannot reproduce by themselves. So this was, as I said, many years, 10 years ago. So that’s the difference of a little, simple, relatively simple brain and a huge supercomputer. OK? [APPLAUSE] Thank you.

東北大学の女性限定教授公募の波紋「教授って合コンサークルか何かなのか?」

アカデミアで職探しをしている研究者の皆様に、グッドニュースとバッドニュースがあります。

グッドニュースは、東北大学が、5人もの教授を公募していること。ただし工学系の分野です。
バッドニュースは、その教授選の応募資格が、残念なことに女性限定とされていること。


そして、さらにバッドなニュースですが、東北大学の副学長が、「優秀な若手男性がポストに恵まれないことは周囲を見ていて無いと思います。」と言い放ちました。

優秀な若手男性がポストに恵まれないことは周囲を見ていて無いと思います。

優秀な若手男性がポストに恵まれないことは周囲を見ていて無いと思います。

 

優秀な若手男性がポストに恵まれないことは周囲を見ていて無いと思います。

by 東北大学副学長

思わず耳を疑うような言葉ですが、本当にそうでしょうか?

関連記事 ⇒ アカデミア研究者雇用状況の過酷な現実

関連記事 ⇒ アカデミックポジションの倍率はどれくらい?

関連記事 ⇒ 大学教員公募が必ずしも公募でない理由

今の日本の研究業界の惨状を知っている人間であれば、一体どうすればこんな言葉が出てきうるんだろう思いますが、note.comの解説によれば、

すべての教員公募が女性限定ではないので、きちんとした業績のある男性研究者がポジションを得られない訳ではない、という意味

https://note.com/sendaitribune/n/nf7f0a975486f

だったそうです。まあ、職がなかなか見つからなくてポスドクや有期大学教員を綱渡りしている人間が見たら、怒りで発狂してしまいそうなくらいの暴言ではないでしょうか。note.comでは、そのあと謝罪していました。

これは、そもそも日本全体で研究ポストが非常に少なく、日々、辛い気持ちでチャレンジを続けている若手男性研究者の気持ちに寄り添ったものではなかったと猛省しています。

https://note.com/sendaitribune/n/nf7f0a975486f

謝罪の文章を読んでも、認識を改めたようには読み取れません。別に気持ちに寄り添ってもらわなくていいので、研究業界の現状に対する認識を改めて欲しいです。ここでこの東北大副学長がいう周囲の優秀な若手男性研究者の論文業績は一体どれくらいのものなのでしょうか。

私が自分の知っている範囲で見渡した限りでは、どこかの大学で教授になっていて全然おかしくないような人が有期教員の職に甘んじているのをいくらでも見かけます。一生安泰の教授の論文業績よりもはるかに良い業績の人が、その教授の下で有期雇用の教員やっていて、研究を辞めなくてはいけなくなる不安、それどころか、そもそも食べていけなくなる不安に苛まされているのが現状なのではないでしょうか。東北大というメジャーな大学の上層部の人の感覚がこれでは、日本の研究業界はまだしばらく暗黒時代が続くのかなぁ。

 

 

東北大学が女性限定で教授を公募したことに対する驚き・呆れ・疑問

  1. 本末転倒だな。 
  2. マジで意味わからんわ。
  3. 平等ってこういうことなん? 
  4. 女性限定。。(笑)おかしいだろ 
  5. 全く理解してないね、この大学
  6. 研究に男も女もあるもんかい!
  7. 無理くり女性比率増やして意味あんの? 
  8. 男女平等の意味をはき違えた愚かな行為!
  9. ダイバーシティで女限定って、大いなる矛盾 
  10. 平等ってこういう風にしてつくるものかなー 
  11. 女性限定など姑息な大学運営としか言いようがない
  12. 思考停止国家らしいあほ 最高学府大学でさえこれか
  13. アホなさくやな。もうちょっと知恵が回らんのかな? 
  14. ばかすぎる 割合を増やすことが自体が目的になってる
  15. 無理矢理増やして無能ばっかり集まっても仕方ないでしょ
  16. ジェンダー差別に他ならない。誰か止めるやつ、いなかったの?
  17. いっきり性差別じゃないか しかも教育機関がやるとか論外だよ 
  18. コンビニのレジなら構わないが、大学の教授だぞ!何を考えているんだ
  19. ホントに愚かだな。結局苦しむのは女性なのに、そのこと解ってるのかな
  20. 工学研究科が、こんな合理性のかけらもないことやるの?悪い冗談でしょ?
  21. 比率のためなら能力ある者も排除するという発想が頭の悪さを顕著に表してる。 
  22. 能力が低くても、女なら採用ってことでしょ。大学の質が落ちるぞ。バカでも分かる話。
  23. やっている感だけを求める馬鹿施策にしか思えない。性別で分けてどうなるんだ?笑うしかない。 
  24. 目的が大学が掲げる『目標達成』のために女教授を『作る』ことであり、女性教授を増やすことではないのが笑うわ。

ほんこれ。

性別ではなく能力によって入学を認め、女子学生の受け入れに道を開いた初代総長澤柳政太郞も嘆くことだろう。

https://news.yahoo.co.jp/profile/comments/16506927362598.9553.32283

 

 

東北大学が女性限定で5名の工学研究科教授を公募

東北大学が、東北大学ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DEI)推進プロジェクトの第一弾として、工学全般の広い研究分野において教授職の女性教員5名(任期なし)の公募を開始しました。

工学研究科 教授(女性) 5名 (8/1締切)

募集種別:工学研究科 教授(女性)

下記の 6 つのグループに属する⼯学研究科 13 専攻の中から、
ご⾃⾝の専⾨を踏まえ、配属を希望する専攻を選択ください。
なお、複数の希望がある⽅は順位を付してください。

  1. 機械系外部サイトへ 教授
    (機械機能創成専攻・ファインメカニクス専攻・ロボティクス専攻・航空宇宙⼯学専攻)
  2. 電気・情報系外部サイトへ 教授
    (電気エネルギーシステム専攻・通信⼯学専攻・電⼦⼯学専攻 )
  3. 応用物理学専攻外部サイトへ 教授
  4. マテリアル・開発系外部サイトへ 教授
    (⾦属フロンティア⼯学専攻・知能デバイス材料学専攻・材料システム⼯学専攻)
  5. 都市・建築学専攻外部サイトへ  教授
  6. 技術社会システム専攻外部サイトへ 教授

募集人員:5名(女性)

公募締切日:2022年8月1日(月)必着
※応募者が少ない場合、公募を継続する場合があります。

転載元:https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2022/04/employ20220406-01.html

「性別・国籍・職位によらず働きやすく学びやすい環境を醸成するため」だそうですが、「性別によらず」と謳っておきながら男性を締め出す排他的な行為で、自己矛盾に陥っていると思います。ヤフーニュース(朝日新聞)の記事では2800件余りのコメントが寄せられていますが、そのほとんどが男性に対する逆差別ではないかという批判的な内容です。

 

大学教員公募で女性を優遇するのは何も東北大学が初めてではなく、女性優遇の是非に関してもこれまでにさんざん議論されてきたことです。

2010年,いくつかの大学で教官の女性限定公募が行われた.改善しない男女比率を,もっと直接的なやり方で上げてしまおう,と言うわけである.‥ 就職の性差別を堂々とやろうと言うのですよ.それも,実力主義のはずの研究の世界で.同じような違和感を持った人は多いのではないだろうか? インターネットを見ると,特に男性ポスドク,院生からの批判的な意見があふれている.だが,なぜかそういう意見は,表には出てこない.

(引用元:共同さんかく、応募のしかく、ごかくの評価は得られるか?

 

阪大教授が2012年頃に書いたコメント

共同さんかく、応募のしかく、ごかくの評価は得られるか?

は長大な文章ですが、ここで、女性限定の大学教員公募に関する論点が整理されて言い尽くされており、問題解決のための妙案も示されているように思います。

今回の東北大のニュースで寄せられた3000近いヤフーコメントを読んでみたらどれもこの阪大の先生の分析に集約されると思いました。

東北大の女性限定教授公募の朝日新聞の記事はこちら:

ヤフーに掲載されたこの朝日新聞の記事(archive.org)に対するコメントをいくつか整理して紹介します。

女性限定公募が憲法に反することについて

憲法に書いてあることが守られていないのに、憲法違反ではないということになるのなら、そんな憲法は存在する意味なくない?と思うのですが、どうなんでしょう。

  1. 憲法14条には「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的 関係に おいて、差別されない」とあるが、今回の東北大学の採用は明確に違反していると思う。 

 

女性限定公募の違法性について

不合理な理由で男性ばかりが教授になっていたからそれを是正するというのならわかります。今回は、そうではないでしょう。違法かどうかを決めるのは裁判所なので、誰かが訴訟を起こさない限り、本当のところ違法なのかどうかはわかりません。

  1. 国立大学が男女雇用機会均等法違反を堂々とやらかす神経が怖すぎる 
  2. 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律って知らんのやろか?
  3. そもそも女性差別で男性教授が多いわけではなかろう?!
  4. 男女雇用機会均等法5条に、「労働者の募集及び採用について、その性別にかかわりなく均等な機会を与えなければならない」とあります。8条では、「均等な機会及び待遇の確保の支障となっている事情を改善することを目的として女性労働者に関して行う措置を構ずることを妨げるものではない」となっていますが、こういう措置をとる者は、「何が障害となっているのか」及び「この措置がその障害を取り除くための合目的措置となっているのか」を明らかにしなければいけません(立証責任がある)。 

条文は機会均等の障害になっている事情の改善を求めている.「女性教官の数を無理やりに増やす」のが事情の改善ならば,「現在女性教官の数が少ないこと」が機会均等の障害ということになる.要するに,「少ない原因は少ないからだ」ということだ

(引用元:共同さんかく、応募のしかく、ごかくの評価は得られるか?

上の分析は、女性限定大学教員公募の根拠とされていることの論理的な可笑しさをわかりやすく説明してくれていると思います。

 

今まで女性が虐げられてきたのだから今の男性は文句をいうなという暴論の非合理性について

この公募に関して、東北大学副学長(広報・ダイバーシティ担当 女性研究者 )がツイッターで不用意な発言をしたため、もともと炎上するネタだったのにさらに油を注いだ形になりました。

ツイッターなどにも、ヤフーコメントにも、昔のつけを今の若者に払わせるなという憤りの声がいくつも見られました。副学長の発言を受けての反論です。ここでは一つだけ、言い得て妙だと思ったヤフーコメントを紹介。

  1. 誰かわからんけど男に殴られたから、男なら誰でもいいから殴り返すという論理と同じ 

 

教授の男女比を合わせることの無意味さについて

東北大学では代々、女性の教授候補が不合理な理由で落とされて続けてきたという事情でもない限り、男女平等のために教授の男女の数合わせをするというのはバカげた発想だと思います。

  1. 男女の比率が同じならそれだけで良いのか?教授って合コンサークルか何かなのか?  
  2. その研究分野で頑張って成果をあげて評価された人が教授職につけばいいのでは?そこに、女性が何か%いなければという発想自体がおかしい 
  3. まだ国会議員で女性枠をつくるというなら分かる。どんな立場の人でも国会議員になる資格はあるから。だけど、教授職は完全に実績で勝負するべき職業。 

 

東北大学が「男女の雇用機会均等」の意味を履き違えていることについて

これが一番大事なポイントじゃないかと思います。「機会」を平等に与えるべきという趣旨にもかかわらず、最終結果でしかない教授の男女比の数字だけ作ろうとするのがナンセンス極まりないと思います。理系に進む女子高校生が少なかったり、工学部を選ぶ女性が少なかったり、大学院に進学する女性がすくなかったり、アカデミアで教授を目指す女性が少なかったりした結果でしかないのですから、その途中途中のプロセスをすべて改善していかないかぎり、教授の男女比は望んだものにはならないわけです。東北大は女性限定公募をするのであれば、過去の教授選のほとんどで女性差別が存在したという証拠をまず見せるべきでしょう。

  1. 男女の「雇用機会」を均等にするのが本来のあるべき姿であって、無理に「雇用者割合」を均等にするのは意味がわからない。 
  2. 男女を問わず能力のある人を雇用するというのが目的であるはずが、「男女比の目標を達成する」ことにすり替わってはいないかと。 
  3. 男女の雇用機会均等というのは男女比率がどうこうではなく、性別を理由に一方に不利益が出ない事を目指す取り組みを言うのではないだろうか。
  4. 平等の意味を履き違えるとこうなる。採用人数が平等ではなく、適正を見極めて平等に選定すればよいだけ。 
  5. 有能なのに女性だからという理由で排除するのがダメであって、無能でも優先的に女性を採用しろとは誰も言ってない 
  6. 女性比率が上がるのは優秀な人が評価された結果であって席を用意することで強制的に数値を上げるお人形を置くことではない 
  7. 能力や研究実績で評価した結果教授・准教授に占める男の割合が多いとしてそれに何の問題が? 

 

女性限定公募が逆差別・性差別であることについて

いまさら言うまでもないですね。

  1. 性差別を無くすために差別をするのか。
  2. これこそ差別。男性女性区別なく、能力で採用してこそ本当の平等。 
  3. 本当に最近は逆差別が当たり前になったね。それを狂ってるって言えない社会が狂ってるんだよ 
  4. これ結局この前の東京医大の男性医師を多くするために男子学生に加点するって考えと同じじゃん。 
  5. 大学教授に必要なコンピテンシーやスキルセットを持っているかがキーであってチンチンの有無できめるのはおかしい。

女性に生まれたかった男性の声

自分もJREC-INの公募情報を見ていて、「女性限定」の言葉を見るたびに、女に生まれときゃよかったと思っていました。

  1. ぁあ、おれも女になりたかった
  2. あたしも女体で生まれたかった〜ん

 

LGBTの応募枠に関する疑問

女性枠への応募資格があるのかどうなのか、気になるところです。

  1. LGBTとか考えると男性だの女性だの規定すること自体が間違ってるような気がしますけどね。 
  2. 性的少数者を差別していることになると思いますけどねえ。LGの方は応募権があるのかどうかもはっきりしない。 

 

女性限定公募がかえって女性差別を増長させる危険について

教授はいったんなると、何十年もそのポジションを塞ぐわけですから、今大バーゲンセールをやってしまうと、数年後に現れる優秀な女性研究者は職が得られないということになりはしませんか。

  1. 無理に女性を増やそうとすると、能力がないのに女性だから教授になれたと言われてしまい、余計に男女差別が広がります。 
  2. 数を目標にするのいい加減やめた方がいいと思うんだよな 無理に数だけ増やしたその女性のせいで将来の本当に優秀な女性の活躍の機会を奪っているような気もする  

男性研究者と女性研究者の感情的な溝が深まる

優秀な男性研究者が多数職にあぶれて就職できずに困っている状況で,女性限定公募を行えば,当然自分の性別を常に意識し,その有利不利を考えざるをえない.男女共同参画のゴールは「両性が自分の性別を気にせずに研究できるようになる」ということのはずなのに,むしろ逆行するのでは?

(引用元:共同さんかく、応募のしかく、ごかくの評価は得られるか?

 

女性限定公募が女性の人間性を尊重していないことについて

女性研究者が、研究者ではなく「女性」とだけ見られているような気が自分もします。

  1. 女性の割合を増やすと言ってる時点で、人を性別でしか見てないのが明らか。自己矛盾。

 

女性限定公募は女性の能力が低いとして侮辱する行為にほかならないことについて

本当にコメントされている方たちの言う通りですね。

  1. これって女性が無能だって自分で言うようなものだよな。 
  2. 女性なら能力が劣っていても採用しますよという意味でしかない。
  3. 「女性は(能力的に)男性と互角に競えない」と言ってるようなものだと思います。
  4. この政策自体が、理系分野で特性上、女性は男性より劣っていると言ってるようなもの。  
  5. 女性限定にしたと言うのは、それほど優秀な人材が女性にはいないと言っているようなもので、逆に女性を侮辱している。 

女性研究者に対する侮辱

女性は限定公募でなければ職に就けない,ということは,要するに女性は能力が低くてもよいと言っているのと同じである.

(引用元:共同さんかく、応募のしかく、ごかくの評価は得られるか?

 

日本の研究力の低下を危惧する声

研究不正疑惑に問答無用で蓋をして捏造疑惑論文製造者集団を野放しにしているのも腹立たしいことですが、人事においてもこんな不公正なことをやっていると、研究業界がどんどん魅力のないものになっていきますね。

  1. 日本を潰したいの? 
  2. これで博士に進まない男性学生が増えるかもね 
  3. こんな事してるから日本の技術はどんどん衰退していくんだと思うの。 
  4. このような愚策により、若手研究者のモチベーションが下がるのではないか
  5. アホみたいなことをするね。こんなことをしていたら日本の学問は衰退する。 
  6. 本気で研究力や国力の低下を憂慮してたらこんな発想にならないもん。男とか女とか関係無くとにかく優秀な人を採用して死に物狂いで研究力向上に努めるはず。  

成果主義の原則の放棄

PIへの採用は,1論文の採否よりもはるかに重い.そこに男女の差を持ち込むということは,成果が絶対でなく,それ以上の判断基準があることになる.これはサイエンス全体のモラルの低下につながりかねない.(引用元:共同さんかく、応募のしかく、ごかくの評価は得られるか?

 

研究者の人生を賭けた熾烈な競争により科学研究が成り立っていることに対する無理解について

数ある論点の中で自分が一番訴えたいのがコレです。研究は競争であって、研究者はそれに人生を賭けているのです。そこに女性だから高い下駄を履かせるというのは、競争の前提となる公正さを著しく損なう行為です。女性限定公募というのは、科学の在り方を否定するに等しいと自分は思います。

  1. ポスドクや助教は皆、ただでさえ少ないポストに就くため命がけで論文を書いている。優秀な研究者が、安月給や競争に疲れて、離脱するのを何人も見てきた。今の教授陣も若い頃苦労しただろうに、なぜ文科省の言いなりなのか?
  2. もともと博士課程なんて超リスク。その上でこんなことやられるなら、男性はなおさら博士課程行くのやめたほうが良いな。任期なしのポストなんて、超過当競争な状態。生活全部を研究に費やして、優れた成果を出していてもなかなか手に入らないポストなのに、男性応募不可の枠ができるとか最悪だろう。
  3. 当方、50代過ぎ、地方大准教授。20年近く前から「女性優先」公募は多かったが、「女性限定」が目立ち始めたのは5-6年前から。昇進にも、「女性限定」が多い。ほんと心折れるよな。当方もそうだったので、よくわかるが、男性ポスドクならもっとそうだろう。頑張っても、チャンスすら与えられないんだからな。

科学者は,より大きな成果を上げるために身を削っている.それができるのは,成果で自分が評価されるという信頼感があるからだ.それがなくなったら,やっていられない.論文のリジェクトの理由に,男だからダメ,女だからダメ,とあったらどう思うだろう?

(引用元:共同さんかく、応募のしかく、ごかくの評価は得られるか?

 

国の圧力や文科省による大学支配について 

お金で脅して言いなりにするって、人間として最低の行為だと思うのですが、文科省や国が大学に対して当たり前のようにやっていることなんですね。

  1. 男女平等とか言っといておいて、数値目標にあわせるっていうのが、きもい。 
  2. 知ってる先生から聞いたけど、京大も女性教員増やさないと定員減らされるので今必死に探してるらしい 国立大でそうなったらもう終わりやわ! 
  3. 文科省が、各大学に予算を配分するための指標のひとつが「構成員の中の女性比率」だからなだけ。東北大学に限った話ではなく、こうして、全ての大学が予算という鎖に縛られて、踊らされている。 
  4. 本当に問題意識をもってやってる取り組みじゃないですよね、これ。文科省から女性教員の比率の目標立てさせられてて、それを達成できなかったら交付金の査定に響くからやむなくやってるだけですよ。 
  5. これも国が女性教員率や女性教員の上位職登用率を大学のKPIにあげさせて、補助金の増減ちらつかせて無理強いしてるからだろ。文科のやることはろくでもないし、それに従う大学幹部もどうかしてる。忠犬ポチ公やん。 
  6. 女性の採用者を増やせと国が言うてるんやから仕方ないわなぁ 国の言うてることがおかしいもん おかしな公募もこれから増えるよ 
  7. 国は2025年までのできるだけ早期にあらゆる分野で指導的立場(管理職、教授、国会議員など)の女性を30%以上にするとしている。その指標にどれだけの意味があるのでしょうか。
  8. 私は某国立大学を昨年三月に定年退職した名誉教授職にありますが、ここ数年女性限定の公募が複数ありました。研究や管理運営の能力においては男女の区別は無いはずですが、学内の複数のセンター長等のポストも女性に限定されていました。大学力の向上に向けた適材適所という言葉は既に死語になっていました。独法化したとは言え文科省の数値目標圧力を意識していましたね。 

教授の男女比の目標値の根拠に合理性がないことについて

一見もっともらしいグラフを見せていても、議論のための比較対象が違うんじゃないかと思います。これが論文だったら、論理的じゃないからリジェクトになるでしょう。

東北大学が公開している学生数をみると、

工学部 学部学生3,475人のうち女子学生 387人 (11.1%)

大学院工学研究科前期課程1,502人のうち女子学生166人(11.1%)

大学院工学研究科後期課程521人のうち女子学生 90人(17.3%)

となっています。現在の教授の男女比に不平等さがあるかどうか議論するためには、東北大学工学研究科の教授職への応募者の女性比率を示すべきです。その数字が新聞で報じられていないため、この新聞記事の主張を鵜呑みにすることはできません。新聞記事のグラフは、女性比率の高い文学部なども含めた、全学部あわせた平均です。

ちなみに留学生数は、学部2.4%、大学院前期課程12.9%、大学院後期課程43.2%となっていて、博士コースの留学生の割合が大きいことに自分は驚きました。この表だと日本人に限定した場合の博士後期課程の女子学生の割合もわかりません。

  1. 機械や電気に興味を示す女性自体が少ないのが根本的な原因では? 
  2. 女性の就業率(役職)が低いとあるが、当の女性が望まないのに上がるわけがない。
  3. そもそも女性の応募が極端に少ないなら、女性限定で募集しても増えないと思うが… 
  4. 工学系の学生自体男女比が著しく偏っているのに、教授だけバランスとるのは合理性に欠ける。 
  5. 教授の公募って応募資格も限られてて,応募資格を持つ人の人数の男女比を見た上でやらないと,男性の倍率が20倍で女性の倍率が3倍とかになってしまうなら,それはちょっと違うんじゃない? 
  6. 物理や電気系の学科の女子率は数パーセント、なのに女子限定で優秀な人を採れるはずがない。 
  7. 理系入学女子は学科によっては2割に満たない。さらに大学院までとなると1割となる。その一割の中から優先して女子を教員に採用するとなれば能力が基準に満たない者も採用せざる負えないだろう。 
  8. 私は大学の専攻は機械工学科だったが、私の学年は、生徒数が150人ぐらい居て、女性は1人しか居なかった。1%にも満たなかった。元々の学科の専攻の男女比がこんな感じなので、女性の教授の比率を上げることは、不自然な事だな、と感じる。 
  9. 業績はあるのに未だ正規の職にありつけず、それでもアカデミックポストを狙っているという人は男性が圧倒的多数であるという事実があります。
  10. 教授が少ないのは、現職の女性教員が単に業績が少なくて教授になれないからなんじゃないの?
  11. そもそも教授候補として値する人々のなかの男女比がどれだけか。‥ 99:1とかで候補になりうる人材が非常に少ない分野であればこのような公募を続けていけば本来なら教授になるわけのない無能が教授になる可能性がでてくる。

 

女性のキャリアパスの途中の過程の改革が大事であることについて

教授の男女比は「結果」にすぎません。なぜ教授が男性ばかりなのか?なぜ教授選への応募者が男性ばかりなのか、なぜ准教授、講師、講師に女性が少ないのか、女性が研究者としてのキャリアパスを歩むための支援が十分なされているのか、なぜ大学院に進学する女子学生が少ないのか、なぜ理系の大学を志望する女子高生が少ないのか、なぜ理系を志す女の子が少ないのかと考えて、途中の過程で男女が平等か、ライフイベントを考慮したものになっているかを吟味して改革をしていくべきでしょう。全部をすっ飛ばして最後の教授の比だけを取り繕うというのは、偽善的だと思います。

研究者として自分を確立していかねばならない20代後半~30代前半が,出産・育児の適齢期なのである.このハンデは大きすぎないだろうか?

(引用元:共同さんかく、応募のしかく、ごかくの評価は得られるか?

  1. 平等は数や比率ではない。それらは結果であってプロセスではない。 
  2. やるべきは、女性が働きやすい環境を作りつつ、採用は男女平等であるべき
  3. 最後の結果だけの数合わせ。それ以前の環境を改善したりするほうが有用なのでは?
  4. 元々女性教授が少ない環境がおかしいと思わないところが東北大学のおかしいところ。
  5. 女性が働きやすい環境にするとか、優遇とまではいわなくとも女性が働きたくなるようなメリットを与えれば、自然に比率は増えると思う。
  6. こんな数合わせの公募をやるより、どうして女性教授の数が少ないのか、何が障害になっているのか、それを見極めなければ真の解決にはならないだろう。
  7. ガラスの天井を無くすための取り組みや、育児休暇の取り方や取りやすさなどの環境づくりに取り組みをしたほうが自然と入ってくるのではないでしょうか
  8. 単純に男女差別なく公平に審査(審査結果は開示)して採用し、女性が働きにくい原因があるならそこを改善する等が正しいやり方なのではないでしょうかね。 
  9. ジェンダーフリーが浸透し、そういう社会で育った世代がジェンダーに囚われることなくポストを望むようになった結果、男女の数が均衡するというのが道筋なのでは?それを直接的に最終結果を求めるのは賢明とは思えない。

女性限定公募が致命的間違いであることについて

能力が低い人を教授にするって、ただただあり得ないと思うんですが。教授という職は東北大にとって、そんなにどうでもいいような職なんでしょうか。

  1. 5人の医師(A,B,C,D,E)がいたとして、評価もこの順だったとする。Eだけが女性としよう。あなたの手術の執刀を”男女平等”にペアで組まれたとする。AとEで貴方は安心できますか?私ならAとBが良い。  

 

女性限定教授公募の犠牲者が学生であることについて

割を食うのは学生です。

  1. 能力で選ばれた教授に師事できないのは学生がかわいそうだわ 
  2. 女性であるというだけで選ばれるアホに教わる学生からしたらたまったものではない 学費を払って研究しに来る学生は、決して女性の教授に教えを請いたいわけではないと言うこと。女だろうが男だろうがどっちでも良くて、「ちゃんとした研究が出来ること」を望んでます。
  3. 学生たちは、下駄を履いた大学教授に教わるために、大金と労力を注ぎ込んで東北大学に入ったわけではないだろう。 

 

女性優遇人事で避けられないこと

容易に想像がつくことですが、実際にそういうことになるそうです。

  1. 男女比を調整するために女性を公募すると、それを希望する男性より能力の劣った女性が選ばれることがある例を何度も目にしてきた。かえって不公平なのでは?

 

女性優遇人事がもたらす不幸な結末

これも容易に想像がつくことですが、実際にそういう例があるそうです。

  1. 女性枠で、男性に比べて見劣りする研究者を採用しても、結局競争についていけずに離職したのを結構見かける。
  2. 無理矢理に(明らかに能力不足な)女性を研究室主宰者で取った挙句、初年度の配属学生が全員不登校になった研究室とか見たことあります。 

 

女性限定公募で採用された人が偏見を持たれることの心配

申し訳ないですが、自分もそういう目で見てしまいそう。自分が個人的に知っている女性PIはみんな非常に優秀な人たちばかりなんですが。

  1. この募集で教授になっても学生に舐められるでしょ。 
  2. 女性だからと、実績がたいしてなくても副学長になったりね。
  3. 東北大学の教授は能力ではなく性別で選ばれるものなんですね。素晴らしすぎる。 
  4. 「東北大の教授は、能力ではなく性別でなった人」と今後思われても仕方がないですね。 
  5. これで採用された教授は生涯「女だから下駄履かせてもらっただけ」と言われ続けるよ。
  6. こんな性別限定枠で採用されても「あ、優遇されて入ってきた女の子ね」と色眼鏡で見られて正当に評価されないと思う。
  7. もしこれで教授になった人がいても、「女性枠教授でしょ?」って言われちゃうようになるのわからないのかな。。。 

 

女性限定教授公募で男女比を変えようとするのは性急過ぎるという指摘

ポスドク1万人計画とかいうのも昔ありましたが、いつもテキトーな数値目標を出してくる文科省が2025年までに女性比率を××になどというから、こんなとち狂ったことをやって間に合わせようとする大学が出てきてしまうんでしょうね。

  1. 結果論として長年かけて最終的に男女比率が同じくらいになることはあるでしょうが無理矢理女性割合を上げることは愚策中の愚策です。 
  2. 今の教授職相当の年齢の理工系博士号持ちの女性はかなり少ないはず。だから今の教授職の女性比率が少ない。今は昔に比べて女性の理工系博士号持ちは増えているはずだから、時が経てば自然に教授職の女性比率も次第に上がっていくはず。それを急速に変えようとするから軋轢を生んでしまう。 

 

女性限定教授公募が表層的であることへの懸念

根本的なところから深く考えて施策を打ち出す大学であれば、女性限定で教授の公募なんてやらないだろうなと思います。

  1. 見せかけのダイバーシティですね。 
  2. 当面の見せかけだけの平等なんて意味がないような
  3. それを目標にしてしまうと、達成して終わりになりかねない。  
  4. 数字とか体裁だけ揃えて満足する役所仕事な感じがして仕方ない。
  5. 大学のやっている感が妙に悪目立ちしているように思えるのは気のせい? 
  6. 無理矢理女性の比率を上げようとする行動には意味ないよね!数字だけで中身が無い! 

男女共同参画事業:

女性の少ない理由は,女性が,出産・子育てなどの時間・体力的なハンデを背負っているからであり,その点をサポートして社会進出を後押ししよう,というのがその趣旨だ.この考えは,国会で法律化されており,各国立大学法人は,少なくとも20%の教官を女性にするように努力目標を与えられている.そのため,各大学や学会にそれぞれ委員会が作られ,女性社会進出の啓蒙活動等を行っているわけである.

(引用元:共同さんかく、応募のしかく、ごかくの評価は得られるか?

 

東北大学に失望

東北大というか、旧帝大という日本の科学技術を背負って立つレベルの研究大学がこういうことをやるのは、勘弁してほしい。

  1. 男女平等をはきちがえるな。東北大がっかり。
  2. 東北大ともあろう所が正気でやってるのが間抜けだね。
  3. 大学は物事の本質を考えるところと思っていました。東北大学という名門大学でありながら、物事を表面的にしか考えることができないとは、とても残念です。
  4. 性別ではなく能力によって入学を認め、女子学生の受け入れに道を開いた初代総長澤柳政太郞も嘆くことだろう。

 

東北大学の女性限定教授公募実験への期待

ヤフーコメントはほとんど(多分9割以上)が批判的なものでしたが、少数ながら賛同する声もありました。その中でも特に自分が説得力を感じたものを2つ紹介します。

  1. 工学部は特に女性教員が少ないせいで卒業後のキャリアのイメージを学生・保護者ともに持つことができず、女子学生の数が増えないという悪循環に陥っています。日本は理系人材の需要が上がっているにも関わらず、少子化で人材の確保が難しくなる一方で、女子学生に工学の魅力を感じて来てもらえるかが急務です。アカデミックに限らず企業でも女性のロールモデルを増やし、女子学生に工学の道を現実的なキャリアとして思い描いてもらうための一歩として、東北大は一歩を踏み出したのだと思います。  
  2. ある程度数を増やして、まだ社会に残っている、「トップが女性がであることに対して多くの人が不慣れな状況」を変えるのが大切かと思うようになりました。個人的にそれを実感したのが、黒人に対してです。アカデミー賞なんかで黒人への授賞が最近異常に多いとか、一時的な不公平感は否めませんが、見慣れた光景になって違和感がなくなること、黒人であることが特に騒がれなくなるという状況は、ある意味一つの見方として平等が定着しつつあると言える気がします。そういう意味で、過渡期にはこういう処置が必要なのではないかと思います。  

 

東北大の試みに対する支持率

ヤフーコメントでの圧倒的な批判・非難に比べると、ツイッター上でのコメントは落ち着いたものが多く、東北大の女性限定公募を支持する人も結構な割合います。

過半数は反対だが、賛成意見もそれなりの割合ある、だから良いと言えるでしょうか?女性限定公募と聞いてどう反応するかは、置かれた状況で大きく変わります。他人事ならたいして腹も立たないのは当たり前のことで、必死にアカデミアで職探しをしている男性以外の人にとっては他人事です。無関係の人が賛成しているからOKということにはなりません。当事者の意見、ステークホルダーの意見を尊重すべきだと思います。

科学もやはり頭の悪い命知らずの死骸の山の上に築かれた殿堂であり、血の川のほとりに咲いた花園である。(寺田寅彦『科学者とあたま』)

女性比率を無理やり引き上げようとする東北大学で採用される女性教授は、優秀で命知らずの男性研究者の死骸の山の上に立つ存在になるということです。女性限定で一人公募というのならともかく、5人同時に公募というのは、「東北大学教授」の価値を著しく下げる愚かな施策なのではないかと自分は思います。1億円のダイヤモンドを、女性限定5名様まで1万円で売りますと言われたような気分。国立大学の教授のポジションは、日本の研究者社会全体の公共のものととらえるべきなのではないでしょうか。勝手にバーゲンセールを、排他的かつ差別的な方法で行っていいものではないと自分は思います。

 

大学教員選考における機会均等を実現する妙案

「2年間(出産と育児の期間を仮に2年とする)休んでも,その分の年齢をカウントしない.」

業績に関して下駄をはかせたりしないので,男性研究者からの反発も起きない.そもそも,研究とは違う「価値あること」に従事していたわけなので,研究キャリアからその分を除外するのは,理にかなっている.

「出産・育児休暇を取った場合,定年を2年延長する」

出産・育児をしても,その分,定年を延ばせるのであれば,女性側のデメリットはほぼなくなる.研究者としての実働時間は,男性と比較しても同じになる.

とにかく重要なのは,女性が出産・育児に集中する時間を,「ハンデ」というネガティブなものとして扱わず,社会的にも意義のある時間であると認識できる制度にすることだと思います.そうした仕組みが確立されれば,「漢」でない女性にとっても研究者という道が現実的な進路と感じられるのではないでしょうか.

(引用元:共同さんかく、応募のしかく、ごかくの評価は得られるか?

 

注意:「共同さんかく、応募のしかく、ごかくの評価は得られるか?」およびヤフーコメントは、部分部分を切り取って紹介しています。全体の主張、主旨を正しく理解するためにはリンク先の原文をお読みください。

数量化1類、数量化2類、数量化3類、林知己夫の数量化理論

多変量解析の勉強をしていると、多変量解析の手法の種類として重回帰分析、判別分析などと並んで数量化1類、数量化2類という、不思議な響きの名前を見かけて気になっていました。実験で数値データを扱っている限り、数量化ナントカ類とは無縁ですが、質的研究の論文などで、数値ではあらわされないデータが絡んでいるときに使われている統計解析の手法だそうです。

数量化1類、数量化2類といった命名は本人によるものではないみたいですが、数量化理論と呼ばれるこの理論を構築したのは日本の統計学者だそうで、その名は林知己夫博士。名の読み方は、「ちきお」だそう。林知己夫博士は1918年6月7日生まれで、東京帝国大学理学部数学科を卒業し、統計数理研究所で研究生活を送り、1974年から1986年の間は統計数理研究所の所長を務め、2002年8月6日に死去されています。

 

数量化とは?

数量化とは, 質的なデータ(定量的に対する定質的なデータ, カテゴリカルなどとよばれる)に数量を与えて解析し, 科学的に目的を達成しようとする統計的方法である. ときに”林の数量化”とよばれ, 数量化I類, 数量化II類, 数量化III類, 数量化IV類と名付けられ‥

“数はものそのものに内在するものではなく,われわれが科学的に目的を達成するために与える道具である”

もとの測定と解析のための数量とを峻別して考えるのである. この考えかたが, これまでの科学的行きかたと異なっているので, 解りにくいかもしれない.

外的基準とは, “それを知ることがわれわれの目的である”という場合である. 推定, 予測という場合がこれに当たる. 外的基準がない場合は, 測定された要因(ファクター)の中から何か情報を掴み出したいという場合で, 分類(似たものあつめ)などがこれに当たる. いずれの場合も仮説・検証ではなく, 現象探索の構えである.

統計10話 第2話 数量化理論・数量化の方法とは何か 林 知己夫 文部省統計数理研究所)

 

林知己夫博士の哲学、研究、業績

主要な業績を紹介した記事を紹介。

データの科学には当然三つの相がある. 一つはデータをどう計画してとるか (design for dataという), どうデータを具体的に集めるか (collection of dataという), データにする解析(analysis on dataという)である。大事なことはこの三つの相において一貫した考え方一データによる現象の解明理解ということ一が貫流していなければならないことである。

(統計十話 第10話 探索的にデータを取扱うことの大切さ(No.2) データの科学の方法論 林 知己夫 文部省統計理研究所)

 

理論による現象の理解」という伝統的な科学的方法に対して「データによって現象を理解する」という主張を標榜され,その立場は数量化理論,行動計量学,データの科学として具現されました.

数量化の理論

  • 質的なデータを数量化することによって,複雑・曖昧な現象を計量的に理解・解明
  • 1940 年代~数量化理論の開発
  • 数量化第 I 類,第 II 類,第 III 類,第 IV 類は,「日本人の読み書き能力調査」や「仮釈放」などの具体的問題に関連し, 質的データの予測,パターン分類,判別,分類の問題を解決する過程で開発

日本人の国民性に関する統計的研究

  • 1948 年「日本人の読み書き能力調査」
  • 日本人の価値観心情の変遷を実証的に捉えるため,1953 年以来,国民性の調査として研究調査を5年間隔で実施し,世界にも類例を見ない50年にわたる継続調査を実現
  • 計量的文明論ともいえる分野と分析法を確立

意識の国際比較方法論の研究

  • 日本人とハワイ日系人との比較調査
  • 日米比較調査
  • 異なる国における意識調査結果の比較を可能にする「連鎖的比較調査分析法」を開発

動く調査対象集団での標本調査理論

  • 調査対象が移動して、動物個体数調査が実施困難な例として、野うさぎの個体数推定の問題を研究。冬期に山林の雪上に残る野うさぎの足跡を調査し,幾何確率に基づくモデルを用いて推定する新しい方法を開発

(参照:統計数理(2002) 第 50 巻 第 2 号 111–116 林 知己夫先生を悼む 統計数理研究所長 北川 源四郎)

  1. 戦後日本の統計学の発達ー数廊下理論の形成から定着へー 行動計量学32(1):45-67.(2005) 森本栄一
  2. 林知己夫先生の研究の一側面(2) 多次元データ解析から分類へ、そしてデータの科学に向けて 統計数理研究所・名誉教授 大隅 昇 TASC MONTHLY 2005.5
  3. 対応分析法・数量化法III類の考え方 テキスト・マイニング研究会 第3回WordMiner活用セミナー 2005年5月19日-20日 於 統計数理研究所 大隅 昇
  4. 林 知己夫先生を悼む 統計数理研究所長 北川 源四郎)統計数理(2002) 第 50 巻 第 2 号 111–116

 

林知己夫博士のインタビュー

  1. 科学史と科学者 行動計量学31(2):107-124.(2004)

 

林知己夫博士の編著書

(書籍タイトルはアマゾンへのリンク)

  1. 林 知己夫(編)『社会調査ハンドブック (新装版)』 2017年04月25日 朝倉書店 ISBN:978-4-254-12225-1 *2002年刊行書籍の再刊 目次 1. 社会調査の目的―効用と限界 2. 社会調査の対象の決定 3. データ獲得法 3.1 調査のための調査対象集団(ユニバース)・母集団の決定 3.2 各種標本抽出法とその使い方 3.3 層別2段サンプリングの実施例とサンプリングの誤差等の計算例 3.4 標本設計と実施における調査誤差 3.5 調査の誤差 4. 各種の調査法とそれを行う方法 4.1 面接 4.2 留置き(自記式)配布回収法 4.3 郵送調査法 4.4 電話 4.5 インターネット調査 4.6 その他1(機械による調査) 4.7 その他2(集合・出口・街頭・購買者等) 5. 各種の調査デザイン 5.1 個人調査・事業体調査 5.2 断面調査,時系列・継続調査 5.3 パネル調査 5.4 before-after,split-half 5.5 その他の調査法 5.6 国際比較 6. 質問・質問票のつくり方 6.1 質問文 6.2 調査票 6.3 質問票の信頼性 7. 調査実施 7.1 調査実施作業の流れ 7.2 調査実施仕様明細の作成 7.3 調査員の募集・配置・指導・監査・援助 7.4 調査相手との交信 7.5 関係官庁,関係団体との関係 7.6 調査実施記録の作成 7.7 回答票のデータ化作業 8. データの質の検討 8.1 データの審査 8.2 論理的チェック(logicalcheck) 8.3 non-response 8.4 回答のゆれと“うそ” 8.5 調査法による差の把握 9. 分析に入る前に 9.1 コーディング 9.2 自由回答のコーディング,「その他」の取り扱い 9.3 データの表現 10. 分析 10.1 全体を読む(III類の活用) 10.2 自由回答の分析 10.3 単純集計,属性別分析,相関表分析,コウホート分析 10.4 多次元データ解析の重要性,interactionのこと 10.5 数量化 10.6 その他のカテゴリカルデータ解析 10.7 推定・検定 11. データの共同利用 11.1 データオーガニゼーションの重要性とあり方 11.2 コードブック,共通ファイルのつくり方 12. 報告書 12.1 構想と要約 12.2 調査論文の書き方 12.3 報告書の書き方 12.4 何の表を付けるか 13. 実際の調査例 13.1 社会調査 13.2 世論調査 13.3 有識者調査 13.4 自治体の行う調査 13.5 選挙調査 13.6 市場調査 13.7 質的調査と量的調査 13.8 NHKの放送世論調査 13.9 視聴率調査 13.10 新聞広告と調査
  2. 林 知己夫, 鈴木 達三『社会調査と数量化 増補版 国際比較におけるデータの科学』 (岩波オンデマンドブックス) 2014年1月10日  岩波書店 *初版は1986年6月24日
  3. 林知己夫『調査の科学』 (ちくま学芸文庫)  2011年5月12日 筑摩書房 目次 序章 社会調査の心 第1章 社会調査の論理 第2章 調査の基本―標本調査の考え方 第3章 質問の仕方の科学 第4章 調査実施の科学 第5章 データ分析のロジック 第6章 調査結果をどう使うか
  4. 科学を考える 科学基礎論』林知己夫著作集編集委員会 編2004年12月 ISBN:978-4-585-05141-1
  5. 部分から全体を サンプリング・調査法』林知己夫著作集〈第2巻〉林知己夫著作集編集委員会 編 2004年12月 ISBN:978-4-585-05142-8
  6.  『教育を考える』林知己夫著作集〈第13巻〉林知己夫著作集編集委員会 編2004年12月 ISBN:978-4-585-05153-4
  7. 健康を測る』林知己夫著作集〈第12巻〉林知己夫著作集編集委員会 編 2004年12月
    ISBN:978-4-585-05152-7
  8. 現象をさぐる データの科学』林知己夫著作集編集委員会 編 2004年12月
    ISBN:978-4-585-05144-2
  9. 心を比べる 意識の国際比較』林知己夫著作集編集委員会 編 2004年12月
    ISBN:978-4-585-05146-6
  10. 心を測る 日本人の国民性』林知己夫著作集編集委員会 編 2004年12月
    ISBN:978-4-585-05145-9
  11. 市場を測る』林知己夫著作集編集委員会 編 2004年12月
    ISBN:978-4-585-05150-3
  12. 質を測る 数量化理論』林知己夫著作集〈第3巻〉林知己夫著作集編集委員会 編 2004年12月 ISBN:978-4-585-05143-5
  13. 社会を測る』林知己夫著作集編集委員会 編 2004年12月
    ISBN:978-4-585-05149-7
  14. 政治を測る 政治意識・選挙予測』林知己夫著作集編集委員会 編 2004年12月
    ISBN:978-4-585-05147-3
  15. 世論を測る』林知己夫著作集編集委員会 編 2004年12月
    ISBN:978-4-585-05148-0
  16. 野うさぎを数える 森林・動物・自然』林知己夫著作集編集委員会 編 2004年12月 ISBN:978-4-585-05151-0
  17. 人との出会い』林知己夫著作集〈第14巻〉林知己夫著作集編集委員会 編 2004年12月 ISBN:978-4-585-05154-1
  18. 未来を祭れ』林知己夫著作集〈第15巻〉林知己夫著作集編集委員会 編 2004年12月 ISBN:978-4-585-05155-8
  19. 林知己夫著作集 全十五巻 林知己夫著作集編集委員会 編 ISBN:978-4-585-05100-8 「データの科学(Data Science)」の提唱 多岐ジャンルにわたる1,500編超の全著作から、550編余を厳選収録! 全15巻セット 01 科学を考える―科学基礎論― [科学基礎論] 02 部分から全体を―サンプリング・調査法― [サンプリング][調査方法] 03 質を測る―数量化理論― [数量化理論] 04 現象をさぐる―データの科学― [分析手法][分類・データの科学] 05 心を測る―日本人の国民性― [日本人論] 06 心を比べる―意識の国際比較― [国際比較] 07 政治を測る―政治意識・選挙予測― [政治意識][選挙予測] 08 世論を測る [世論調査] 09 社会を測る [社会心理][言語][色彩][新聞][視聴率][広告] 10 市場を測る [市場調査] 11 野うさぎを数える―森林・動物・自然― [野兎][森林][自然] 12 健康を測る [健康・医療・福祉] 13 教育を考える [災害][教育][研究][科学] 14 人との出会い [人物交流] 15 未来を祭れ [随想][追悼]
  20. 林知己夫『データの科学』 (林知己夫編集 シリーズ データの科学 1) 2001年 朝倉書店
  21. 林 知己夫『数量化―理論と方法』 (統計ライブラリー) 朝倉書店 1993年11月1日
  22. 林知己夫『行動計量学序説』 (行動計量学シリーズ 1)1993年 朝倉書店
  23. 林知己夫『データ解析法の進歩』 1988年 放送大学教育振興会
  24. 林知己夫, 鈴木達三『社会調査と数量化 : 国際比較におけるデータ解析』1986年 岩波書店
  25. 林 知己夫『データ解析法』 (放送大学教材) 1985年3月1日 放送大学教育振興会
  26. 林知己夫『調査の科学 : 社会調査の考え方と方法』 (ブルーバックス B-571) 1984年 講談社
  27. 林知己夫, 坂本賢三『あいまいさを科学する : トワイライト・カテゴリーへの招待』(ブルーバックス B-556) 1984年 講談社
  28. 林知己夫『多次元尺度解析法の実際』(サイエンスライブラリ統計学13) 1984年 サイエンス社
  29. 林知己夫『科学と常識』1982年4月1日 東洋経済新報社
  30. 林知己夫『確率と統計―基礎から応用まで』(テレビ大学講座) 1980年8月1日 旺文社
  31. 林知己夫『データ解析の考え方』 1977年6月1日 東洋経済新報社
  32. 林知己夫『数量化の方法』1974年1月1日 東洋経済新報社
  33. 林 知己夫『比較日本人論―日本とハワイの調査から』(中公新書) 1973年1月1日 中央公論社
  34. 林 知己夫, 樋口 伊佐夫, 駒沢 勉『情報処理と統計数理』(コンピュータ・サイエンス・シリーズ) 1970年1月1日 産業図書

参考

  1. 林知己夫(ウィキペディア)
  2. 勉誠出版 ホーム 研究書 自然科学 林知己夫著作集 全十五巻
  3. 統計十話 第7話 測定誤差・測定データの変動の評価なくして統計的分析の意味はない その 3 林 知 己 夫 文部省統計 理研究所 W’ Waves Vol. 2 No. 1 1996
  4. 統計十話 第8話 欠測値の問題 林 知己夫 文部省統計数理研究所 W’ Waves Vol. 3 No. 1 1997 21

 

 

大学教員を目指す公募戦士の戦い方、デキ公募という難敵の回避方法など

大学教員を目指す全ての人にとっての最大の壁は、採用する人間がいるのに公募する、いわゆるデキ公募です。公募の大部分は出来公募と言われても、わずかにでも可能性があるのなら出さざるをえません。自分も任期切れ目前までひたすら公募に出しつづけて、その数は軽く100を超えました。

ポスドクや有期付きの助教が、期間の定めのない大学教員を目指す場合、JREC-INなどの公募情報を見てアプライすることが多いと思いますが、どうすれば採用内定を勝ち取れるのか、ネットの上の参考になりそうなものを紹介します。

出来公募は存在する

公募の何割が出来レースなのかは自分にはわかりませんが、「この公募は俺が採用されるためのだから、出しても無駄だから出すなよ。」と親切に教えてもらったことがありますので、世の中に出来公募があることは間違いありません。


どの公募がガチなのかは誰にもわからないため、どうせ出来レースかなと思いつつも、応募書類作成には一切手が抜けないので、莫大な時間を取られます。

”公募”という罪なやつ

あなたは出来公募には勝てない

当て馬が勝って生じる不測の事態

内部昇進を偽装公募する背景

出来公募には当て馬が必要

自分は採用側になったことがないのでわかりませんが、内部昇進だろうが出来レースだろうが、おそらく、面接には複数の候補を呼んでちゃんと決めましたという形を整える必要があるのでしょう。誰のために?

応募を続けると家計が逼迫する

応募書類を簡易書留で送るだけでも600~700円くらいしますし、地方の大学で面接に呼ばれようものなら、交通費と宿泊費で何万円もかかります。自分も地の果ての大学に面接に行ったことがありますが、事務員に案内されて部屋に入ってしゃべっておしまい、教員と話す機会はゼロ、聴きに来た先生たちもずんだれた服装でシラーっとした雰囲気でやる気無しみたいなことを経験しました。まあわかりませんが、これは当て馬に呼ばれただけだったのかなと思いました。人を馬鹿にするにもほどがあると思います。

出来公募は研究者の心を壊す

出来公募でない公募も存在する

公募要領を読み解く必要性について

 

ガチ公募の場合はその旨を発信すること

揺らぐJREC-INの存在意義

JREC-INへの要望:出来レースはみんなでチェック

出来レースには目印を

出来公募の特徴

古き良き時代への回帰を

 

関連記事 ⇒ 大学教員公募が必ずしも公募でない理由

 

面接に臨む心構え

書類選考を突破して面接に呼ばれる。とても嬉しいことですが、期待と不安、落胆いろいろ感情が大きく揺り動かされるイベントです。自分が経験した面接は、正直、自分は当て馬だったんじゃないかと思えるくらい最初から反応が薄い面接ばかりでした。しかし、書類選考で数人に絞りこんだあとの面接試験は、ガチだよというシニアの先生の言葉を聞いたこともあります。結局、大学にもよるし、そのたびごとにも状況は異なるのではないでしょうか。

  1. 大学教員公募戦士:面接に呼ばれるということの意味 退役軍人会 2022年9月30日 11:23 ¥100
  2. 大学教員公募戦士:面接で聞かれたこと 退役軍人会 2022年7月25日 21:35 ¥100
  3. 公募戦士の忘備録 ~自身のラボを立ち上げるまで 2022-03-12(blog.goo.ne.jp/radiologist-soma-tohoku)

模擬授業対策の方法

研究しかしてこなかった人間にとって、模擬授業をやらされるのはかなりツライのですが、今から振り返って考えると、模擬授業で学生(選考委員の先生たち!)を巻き込んだ魅力的な授業を実演してみせることは、非常に大事だったんだなと思います。ただそれも研究志向の大学か、教育重視の大学かによるでしょう。

  1. 【大学教員への道】 模擬授業 2014年10月13日 宮本園 ”一つの事例として捉えて頂きたい.また,結果的には不採用”
  2. 公募戦士 のための 『 大学教員公募 大全 』(面接・模擬授業対策) @applebenz2021 (公募への応募46件、うち、面接に呼ばれた回数大学7校、高専1校、専門学校1校 だそうです。非常に高い数字ですね。)

 

日本以外の選択


日本に職がないから欧米でというのは、実際のところどうなんでしょうか。もちろん選択肢を広くしたほうが機会は増えると思いますが、アメリカも競争が厳しくてアメリカ人のポスドクもアメリカで職が獲れずにヨーロッパのどこかの国とか、オーストラリアとかアメリカにこだわらずに職探しをしていました。

 

企業からアカデミアへ

大学教員の経歴を見ていると、企業勤めの研究者だった人がいきなりメジャーな大学の教授になっている例を見かけます。自分には全く見えない道筋なのですが、アカデミアからアカデミアを探すよりも、インダストリーに一度出てからアカデミアを目指すほうがひょっとして可能性が高いのか?と思ったこともあるくらいです。

  1. 大学教員への道、詰みました 2020-09-30 実務家教員、人生の岐路で生きる事に挫折した

 

参考

  1. 新・教員公募星取り表78 教員公募は「負けに不思議の負けあり、勝ちに不思議の勝ちなし」の世界。日々の研究・プレゼン能力・教育指導・実務経験の全てが問われる、真剣勝負の世界へようこそ。

研究の行き詰まりを打開する18のアイデア

実験するたびに思い通りの結果が得られて、研究がさくさくと進めば研究者の人生はとても楽でいいのですが、そんな風に物事がうまく運ぶことはそうそうありません。実験というものは、ほとんどが失敗の連続で、あれこれ手を変え品を変え条件検討をしていってようやくうまくいく実験条件にたどり着き、そこで初めてまとまったデータが出せてなんとか論文発表に漕ぎ着けるというのが、ありがちな研究の進み方なんじゃないかと思います(個人差あり)。

自分は研究が上手くいったことが少ないのでどれくらい参考になるかわかりませんが、ネット上の記事も紹介しつつ、研究に行き詰ったときに状況を打開する方法を考えてみたいと思います。

 

できて当たり前の実験ができなくて行き詰まる場合

実験手技の習得

実験が下手なせいでうまくいくはずの実験が上手くいかなくて行き詰まる場合には、確実な実験手技を身に付けることで問題が解決します。

大学院修士課程の頃は自分は、あとから振り返ると実験が下手くそでした。自分が最初に取り組んだ分子生物学実験なんて、ピペットマンでチューブからチューブへ溶液を移して、溶液同士を混ぜたり、チューブを遠心して上清を吸い取ったり、沈殿を溶かしたりする程度の操作しかしないので、人によってうまい下手が生じるなんてなさそうに思えるかもしれませんが、なぜか大きな差が出てくるものです。単純な操作でも手技の良し悪しでまず差がつきます。さらに、ひとつひとつのステップできちんとチェックをして、うまくいかなかったステップがあればすぐにそれに気づいて、すぐに戻ってやり直して着実に前に進んでいけるかどうかでも差がつきます。

できて当たり前の実験で失敗するのは、非常に大きなストレスです。自分は人より不器用ということはない、どちらかといえば手先は器用なほうだし、注意力や集中力もあるはずで、人にできて自分にできないことなんてあるわけがないという自信がどこかにあるからこそ実験科学の道に入ったわけなのです。ところがいざ実験を始めてみると、先輩たちがすいすいとこなしている実験がなぜか自分がやるとうまくいかないということを経験しました。

実験操作には確率でぶれるようなことはないので、うまくいくにも失敗するにも再現性があると思います。うまくいく方法でやれば、誰がやってもうまくいくはずなのです。できるはずの実験ができないで行き詰ったときは、その実験が上手くできている先輩や同僚に頼んで、一連の実験操作を見せてもらうか、実際に一緒に実験をやってもらうか(見てもらう)するのが良いと思います。失敗の原因に気付くことができるかもしれませんし、特に心当たりがなかったとしても、ちょっとした何かが自分の中で無意識であっても修正されて、それ以降かならずうまくいくようになるものです。

腕が悪くてうまくいかないときのほとんどは、実験の段取りが悪くてスピーディーさにかけるときである。‥ 何度も同じ実験を繰り返していると突然うまくいくことがあるのは、その実験に慣れて効率よく早くおこなえるようになるからである。研究が進むひとは、実験も早いし正確だ。ここで小結。うまくいくはずの実験がうまくいかないときは、操作は正確にスピーディーに。(研究につまづいたら 東原和成 ┃ 化学 ┃ 2009年2月号 )

 

うまくいってほしい実験が上手くいかなくて行き詰まる場合

ひとつひとつの実験のステップはうまくできているはずなのに、期待通りの結果が得られないことがあります。その場合には、何かcriticalな条件があることに気付けていないか、あるいは、作業仮説がそもそも間違っているという2つの可能性が考えられます。

うまくいく実験条件を突き詰める

criticalな条件を探すというのは実は研究における通常のことなので、決して行き詰っているわけではありません。これは考え方を変えることです。取りこぼしがないようにあらゆる可能性を最初に考えてから条件を絞り込んでいくしかありません。

うまくいく方法を見つけるためには、なぜうまくいかないのか、どうすればうまくいくのか、原理的な部分にまで降りて行って考えるしかありません。

研究テーマに対する行き詰まり感は消えず、むしろそれは強まる一方で、‥ その分野の研究の第一人者の論文をその人が学生であったころまでさかのぼって、調べてみたりもしました。‥ いつ研究のブレークスルーとなる論文を出したか、それはどのような理由によるか、という点に着目して論文を読み直してみました。(研究者への軌跡 古本 強 広島大学理学部・大学院理学研究科)

 

仮説を修正する・仮説を捨てて新しい仮説を考える

自分が考えた仮説が間違っている場合には、それを実証しようとしても全てが徒労に終わることもあります。古い話で恐縮ですが、ゲノムが全て解読される前の時代では、一つ重要な遺伝子が見つかると、そのファミリーメンバーとなる2番目、3番目の遺伝子を探すというのが研究を発展させる常套手段でした。しかしタイプ1以外に、タイプ2,タイプ3などが存在するのかどうかは、その答えは見つけてみないかぎり 誰にもわかりませんでした。タイプ1を見つけたラボで、新しく入ってきた大学院生にタイプ2以降を見つけさせる実験テーマを与えた場合、タイプ1よりも重要な機能をもつタイプ2や3を見つけることができてヒーローになれるかもしれません。逆にその遺伝子がゲノム上にそもそも1つしかなかった場合には、何も見つけられず全てが徒労に終わる危険性もあります。

仮説によっては、その仮説を反証できるような実験が考えられることもあり、それをやってみるというのも一つのアイデアです。作業仮説が間違っている(間違っていそう)場合には、仮説を修正するか、どこかで見切りをつけてその仮説はあきらめて別のことを考えるかが得策です。仮説を捨てられなくてズルズルとお付き合いするとどんどん時間が無駄になります。いわゆるサンクコストの増大です。仮説をもっともらしいものに修正するというのは、研究における通常の作業です。

間違った予測のもとに、間違った力点が置かれた実験をやったとしてもね、実験結果として出てくるのは、いつでも客観的なファクトのわけですよ。間違った仮説のもとに実験をやっていれば、当然はじめのうちは予測と実験結果がずれてくるわけです。そういう場面にぶつかったときにどうするかで、正しい方向に戻れるか、どんどん間違った方向に深入りしてしまうかが分かれる。(立花隆・利根川進『精神と物質』)

 

再現性が得られなくて行き詰まる場合

細胞や組織をすりつぶしてサンプルを調整して行う生化学実験などは、同じロットのサンプルで実験を繰り返す限り、再現性は比較的高いものです。しかし、動物個体などを使った実験の場合は、個体ごとのばらつきが大きく再現性が悪くなっていきます。自分の経験だと、個体の例数を増やすほどバラつきが大きくなったり、実験条件を精密にしていけばしていくほどバラつきが大きくなるようなことがありました。いい加減な実験をしている人間のほうがよっぽど対照群と実験群との差が出るんじゃないかと思ったほどです。

個体でバラつきが大きくなる理由としては、実験する時刻の違い、個体の栄養状態の違い、発生時期の違い、遺伝学的な背景の違いなど、いろいろあると思います。個体差の大きさに関しては、10人の人に同じ言葉を投げかければ、10人10通りの反応が返ってくるであろうことからも想像できると思います。

バラつきに対処するためには、まずは野生型(対照群)に関して実験をして、バラつきの大きさを把握しておく必要があります。「介入実験」をした場合に有意差が出るかどうかは、欲しい差の大きさを決めて、差があったときに差が検出できるサンプルサイズを予め計算しておくのがよいでしょう。そのサンプルサイズが現実的に実行不可能な大きさになってしまうのなら、その実験には手を出さないことです。

遺伝学的な背景が均一な系統で実験するなどの工夫も可能かもしれません。ただしその場合は、いわゆる外的妥当性が低いという欠点からは逃れられません。

 

作業が膨大過ぎて終わりが見えなくなり行き詰まる場合

人の手を借りる

いまどきの科学研究は、網羅的にやるのが当たり前になってきています。そうなると一人あるいは少人数で網羅的にやるのはなかなか大変でしょう。その場合の解決方法としては、人の手を借りる、マンパワーを投入するというのが一つの方策だと思います。腐らずに一人で頑張っていれば、ボスが見かねて技術員をつけてくれるかもしれません。いっそ頼み込んだら、すぐにでも考えてくれるかもしれません。

実験を自動化する

誰もが応援を頼める立場にいるわけではないでしょう。個人が抱える問題を個人で解決するしかない場合には、実験や測定、観察などを自動化してしまうという方法もありえます。

実験を自動化する場合には、それ相応のハードとソフトが必要です。その開発にまた時間がかかるため、自動化する手間と手作業でやる手間とを天秤にかける必要はあります。しかし実験作業をうまく自動化できれば、自分がやらなくてもラボテクニシャンや学生に実験をまるごと任せることもできて、研究の効率化、進展には大きなアドバンテージがあります。

 

研究が行き詰まっている原因がわからない場合

人に相談する

研究が行き詰まっている原因がわからない場合は、自分一人で悩んでいても仕方がないので、ラボメンバーに相談してみましょう。研究の進捗状況を報告するためのラボミーティングが定期的にあるでしょうから、自分の番で自分の状況をありのままに話してみてアドバイスを請うのも一つの方法です。うまくいっていない現状をきちんとみなに説明すれば、客観的な意見が貰えると思います。誰からもいいアドバイスがもらえなかったのであれば、その研究テーマ、その研究方法をそのラボでやること自体が、賢明でないのかもしれません。

研究初心者の場合は、ポジコンやネガコンといった、対照の置き方がまずいせいで実験が進んでいない可能性も大いにあります。

関連記事 ⇒ 実験の正しい進め方 ポジコン、ネガコンの重要性

 

研究のアイデアが浮かばない場合

よく寝る

研究のアイデアが浮かぶかどうかは、本人の頭の出来にもおおい依存すると思いますが、どれだけ関連論文を読み込んだか、どんな分野の勉強をそれまでしてきたかにもよります。また、頭を取り換えるのは無理だとしても、その頭がどれくらい冴えた状態か、というのも大事です。そのために役に立つ方法としては、まず十分な良質な睡眠を確保する、関連しそうな文献を読み漁る、周辺分野の勉強をする、古典的な教科書を読んでみるなどが考えられます。

 

研究で行き詰らないテーマを最初から選ぶ

枯れた方法を使う

研究で行き詰ったときに打開する方法として、全く逆の発想で、そもそも行き詰らないような研究のやり方をやるということも考えられます。

枯れた実験方法すなわち十分に普及していて必ずうまくいく実験方法の組み合わせにより、まだ誰もやっていない新しいことに取り組むのが一つ。

仮説の検証結果がポジティブでもネガティブでも大きな意義があるテーマを選ぶ

結論がどっちに転んでも論文になるようなテーマを選ぶのも一法です。

結果が必ず意味を持つテーマを選ぶ

何かのパラメータを決定するといった、かならず結果が得られることを手掛けるのも一つの方法。

目的と方法がひっくり返っている場合には是正する

何か新しいことを明らかにしたい場合に、それに必要な方法論の開発に何年も費やすことがあります。その場合、方法論の開発自体にもそれなりの労力がかかるため、研究に行き詰ったときに本来の研究の目的がおろそかになってしまい、方法の開発が目的になっていてしかもそれがどつぼにハマってしまっているということがあります。その場合、実は目的を達成するためには別の方法が存在することもあります。例えば、ベストではないけれども従来からある方法をなんとか使って目的を達成するとか、あるいは、他所のラボが開発した方法を借りてきてやってみるなど。確かに新しい方法を確立するとそれ自体も研究成果なのですが、良いジャーナルに論文を掲載させるためには、その方法を使って新しいことを示すことが要求されるのが普通です。

方法に走るか、本来の目的をとりにいくかは、場合によっては悩ましい選択になります。

 

行き詰った研究テーマを手放す

損切りの判断は難しいのですが、現実的な年数でものになりそうにないテーマはスパッと諦めて、うまくいきそうなテーマに切り替える潔さも大事だと思います。研究テーマがひとつしかないとやめるのが難しいので、常時複数のテーマを走らせておいて、最初に上手くいき始めたテーマに全力を注いで論文にまでもっていくというのが良いのではないかと思います。

 

気分転換をする

夏であれば夏休みをしっかりと取るとか、ゴールデンウィークであれば世間の人たちと同じようにしっかり休むとかして、研究とは関係ない古い友達に会うなどするととても良い気分転換になります。研究に行き詰っていると視野が狭くなりがちで、良いアイデアも浮かんでこないので、まずは心身をリラックスさせることをしてみるのがいいと思います。

休んだからといって中断していた研究が突然進展したりブレークスルーが起きたりするとは思いませんが、正しい判断をするためには心身が健康な状態であることが必要です。

 

環境を変える(ラボを移る)

同じ場所に何年もいて研究がなかなかうまくいかない場合、思い切って研究環境を変える、すなわちラボを移るのも一つの手だと思います。自分や自分の家族にとってその国での生活が合わないのかもしれないし、PIとの相性が良くないのかもしれないし、そのラボの雰囲気が合わないのかもしれません。テーマが良くないのかもしれません。別に何も悪いことはなくて、いい環境のはずなのに、結果が出ないということもあるでしょう。何年も同じラボにいると、どうしても「慣れ」が生じて、フレッシュな緊張感は失われます。研究を進展させるうえでそれがいい方に転べばいいのですが、結果が出ないのなら、何かを変えてみるのも一つの方法です。もちろん、結果が出るまで同じ努力を積み重ねる必要があることもあるので、そのあたりの判断は難しい場合もあります。

規則正しい生活をする

研究者は結果が全てなので、別に朝遅くラボに来ようが午後早い時間に帰ろうが、結果が出ていれば誰も文句は言いません。しかし、そうは言っても、成果を挙げている研究者の多くは規則正しい生活をしていると思います。

自分は大学院生の頃、やることなすこと全てどつぼにはまってしまい、朝起きられなくなってラボに出る時間がどんどん遅くなっていってしまったことがあります。今から考えるとあれは結構抑うつ状態だったのかもしれないと思います。大学院生がラボに来なくなって、ついにはやめてしまうという話は全く珍しいものではありません。実験が順調でない場合は大学院の生活は大変なのですが、なんとか生き残るためにはまず生活を整えることが大事だと思います。実験がうまくいこうがうまくいかなかろうが、決まった時間に起きて、決まった時間にラボで仕事を始めて、決まった時間に帰り、夜はぐっすりと眠るのが大事。

 

研究で行き詰らない人間になる

正直、自分には今でもよくわからないことなのですが、そばで見ていてもいつもリラックスした生活態度で涼しい顔をしているのに、論文をトップジャーナルにコンスタントに出し続ける研究者がいます。あるいは、トップジャーナルにコンスタントに出し続けるラボというものがあります。同じような研究分野にいて、同じような研究リソースを持っていて、同じような研究テーマをやっていて、いざ論文出版となるとなぜこのような大きな違いが生まれるのでしょうか。残念ながら自分は明確な答えを持ち合わせていません。しかし、研究で行き詰らない方法の一つは、研究で行き詰らない人間になることなのでしょう。

上で気分転換の重要性を述べましたが、実のところ、気分転換が必要ないくらいにのめり込める研究テーマを選び、24時間365日それに取り組むというのも時として大事なんじゃないかと思います。

関連記事 ⇒ 沼研の伝説的なエピソード (沼正作1929-1992)

 

研究を行き詰らせているメンタルなブレーキを外す

研究者はみんな研究を少しでも前に進めるべく毎日努力をしているわけですが、自分では気づかないうちにメンタルなブレーキがかかっているせいで研究が行き詰まっていることもあるかと思います。

そんな潜在意識レベルの障害がないか考えてみるキッカケになる本が、『なぜあなたの研究は進まないのか?』。とてもいい本で全ての行き詰っている研究者にお勧めですので、目次を紹介しておきます。目次の質問に対して自分なりの答えを考えるだけでも、気付きが得られるはず。

  1. 何のために研究しているか,明確な答えがあるか?
  2. 承認欲求が研究の第一のモチベーションになっていないか?
  3. 避けられない評価と競争をどう考えたらいいのだろうか?
  4. 目の前の疑問やテーマにすぐに飛びついていないか?
  5. 遠くの景色を見ているか?
  6. 「なぜ?」を大切にしているか?
  7. 頭でっかちになっていないか?
  8. 車輪を2度発明しようとしていないか?
  9. 「仮説」と「結果の予想」の違いが答えられるか?
  10. モデルとは何か理解しているか?
  11. 研究分野について総説・レビューを書けるか?
  12. モデルになる研究論文を見つけられたか?
  13. 身近に確立された「系」や「手法」で使えるものはあるか?
  14. 諸手続きは進んでいるか?
  15. パイロットスタディはデザインできているか?
  16. コントロールの重要性に気が付いているか?
  17. 自分1人でやろうとしていないか?
  18. 八方美人になっていないか?
  19. 研究で困難に直面し,辛い思いをするのは無駄ではないと知っているか?
  20. 殻に閉じこもっていないか?
  21. 直感を磨いているか?
  22. よく眠っているか?
  23. 一歩前に進んでいるか?
  24. 今できることで悩んでいるか?
  25. 感謝しているか?
  26. 逃げ道を用意しているか?
  27. 今やっている研究の意義と仮説を1分で説明できるか?
  28. 「ネガティブデータ」の意味に気が付いているか?
  29. 「常識」にとらわれすぎていないか?
  30. バックアッププロジェクトを準備しているか?
  31. パイロットスタディの迷路に迷い込んでいないか?
  32. 論文の形を作ってみたか?
  33. 実験や解析の部分さえ終われば,すぐに論文になると思っていないか?
  34. To doリストに優先順位を付けているか?
  35. 主任研究者(PI)としてbig pictureを描けているか?
  36. 夢・目標を共有できる「仲間」として,後進を引き受けられるか?
  37. 研究環境の改善や資金獲得には地道な努力が必要と認識しているか?
  38. 人のネットワークを広げることができるか?
  39. 人一倍勉強しているか?

 

なぜあなたの研究は進まないのか?』(アマゾン)

 

参考

  1. 研究につまづいたら 東原和成 ┃ 化学 ┃ 2009年2月号
  2. 研究に悩んだら図書館へ: 研究が進まないと感じたときに読む本 九州大学付属図書館 「なぜあなたの研究は進まないのか 理由がわかれば見えてくる、研究を生き抜くための処方箋」
  3. 私は大学院生の女です。YAHOO!JAPAN知恵袋 研究に行き詰まったときや、方法が思い当たらないとき、みなさんはどのようにして解決していますか?
  4. 行き詰まったときは、「世の中はどうなっているのか」を考えてみよう、というお話

【科学英作文】useを使うかutilizeを使うか?使い分けの考え方

英語で論文を書くときに、ついつい格調高い言葉を使おうとしてelucidateだのutilizeだのを多用してしまいがちなのですが、英文校正に出すともっと平易な単語に直されることが多いです。

なぜuse でなくutilizeなのか?なぜutilizeでなくuseなのか?を考えてみたいと思います。

utilizeの意味はケンブリッジディクショナリーによれば、

to use something in an effective way(dictionary.cambridge.org

ということなので、単に使うというよりも、利用するという意味です。

utilizeの用例

ludwig.guruの例文を一つ紹介。

Economics is the study of how to utilize limited resources to achieve good ends.

なるほど確かに、単に「使う」以上の意味があります。

論文でどのように使われているか、例を拾ってみます。

  1. Preimplantation genetic diagnosis and screening have been utilized for years to avoid implantation of embryos harboring monogenic disease-causing alleles or aneuploidies.(論文
  2. Using imaging methodologies and virus-specific reporters, we demonstrate that β-coronaviruses utilize lysosomal trafficking for egress rather than the biosynthetic secretory pathway more commonly used by other enveloped viruses. (例文)
  3. Given this, we next interrogated the status of the secretory pathway in infected cells and whether this pathway was utilized for MHV egress. (例文)
  4. We utilized the SDL network to predict the response of various cancer cell lines to anticancer drugs. (例文)

 

参考

  1. utilize (Cambridge Dictionary)
  2. “Use” Versus “Utilize” (Quick and Dirty Tips) The word “utilize” often appears “in contexts in which a strategy is put to practical advantage or a chemical or nutrient is being taken up and used effectively” (9).

 

生命医科学研究領域の論文出版数で測った日本の大学の研究力ランキング

受験する大学を偏差値で決める高校生が多いようですが、大学の偏差値は高校生たちの間での「人気」を表すだけで、必ずしも大学の実態を表すものではありません。大学の存在意義の一つが研究であると考えたときに、偏差値の高い大学が研究力が高いともいえないのです。地味であまり知られていない大学だけれども、堅実に研究をしているところもあります。

文科省のウェブサイトによれば、日本には国立、公立、私立合わせて792校の大学があるようです(専門職大学院などは別にして)。この大学リストを参考にして、生命医科学研究領域における日本の大学の研究力を、2001年~2020年の論文出版数(PUBMED)で見てみました。PUBMEDは医学や生命科学を中心とした学術雑誌の論文のデータベースですが、物理や化学などの学術誌も含まれるため、全てが生命医科学研究領域の研究とは限りません。また、単純な検索結果のため、論文やPubMEDデータベース上での表記のブレなどせいで、全ての論文を拾いきれていない可能性があります。

2001年~2020年の論文出版数ランキング

註)大学の英語名が部分一致する大学が他にある場合には、無関係な大学の業績が混入している恐れもあります。Publication Typeとして、Journal Articleを指定していますが、原著論文以外の出版物も混入しています。そのため細かい数字にはあまり意味がありませんが、おおよその傾向は、見えています。

2001年から2020年までの20年間で、PUBMEDに収載されている学術誌(多くが生命科学・医学系)に日本の各大学から論文が何報くらい出たのか、ランキング形式でまとめました。

生命科学・医学系の雑誌がメインのPUBMEDデータベースに基づいて論文数を算出しているため、医学部がある大学や薬学部がある大学が上位に来ています。

    1. 57519 報 東京大学 (The University of Tokyo)(国立)
    2. 43240 報 京都大学 (Kyoto University)(国立)
    3. 36503 報 大阪大学 (Osaka University)(国立)
    4. 27339 報 東北大学 (Tohoku University)(国立)
    5. 26130 報 九州大学 (Kyushu University)(国立)
    6. 25131 報 北海道大学 (Hokkaido University)(国立)
    7. 23617 報 名古屋大学 (Nagoya University)(国立)
    8. 18447 報 慶應義塾大学 (Keio University)(私立)
    9. 15249 報 岡山大学 (Okayama University)(国立)
    10. 15227 報 筑波大学 (University of Tsukuba)(国立)
    11. 14671 報 広島大学 (Hiroshima University)(国立)
    12. 13649 報 神戸大学 (Kobe University)(国立)
    13. 13571 報 千葉大学 (Chiba University)(国立)
    14. 13116 報 東京医科歯科大学 (Tokyo Medical and Dental University)(国立)
    15. 11247 報 金沢大学 (Kanazawa University)(国立)
    16. 10361 報 長崎大学 (Nagasaki University)(国立)
    17. 10084 報 順天堂大学 (Juntendo University)(私立)
    18. 9799 報 熊本大学 (Kumamoto University)(国立)
    19. 9500 報 日本大学 (Nihon University)(私立)
    20. 9116 報 横浜市立大学 (Yokohama City University)(公立)
    21. 8907 報 東京工業大学 (Tokyo Institute of Technology)(国立)
    22. 8685 報 新潟大学 (Niigata University)(国立)
    23. 8301 報 北里大学 (Kitasato University)(私立)
    24. 7924 報 東京女子医科大学 (Tokyo Women’s Medical University)(私立)
    25. 7819 報 大阪市立大学 (Osaka City University)(公立)
    26. 7433 報 岐阜大学 (Gifu University)(国立)
    27. 7369 報 群馬大学 (Gunma University)(国立)
    28. 7067 報 信州大学 (Shinshu University)(国立)
    29. 6881 報 鹿児島大学 (Kagoshima University)(国立)
    30. 6833 報 日本医科大学 (Nippon Medical School)(私立)
    31. 6762 報 京都府立医科大学 (Kyoto Prefectural University of Medicine)(公立)
    32. 6676 報 名古屋市立大学 (Nagoya City University)(公立)
    33. 6370 報 自治医科大学 (Jichi Medical University)(私立)
    34. 6157 報 昭和大学 (Showa University)(私立)
    35. 6154 報 東海大学 (Tokai University)(私立)
    36. 5980 報 東京慈恵会医科大学 (The Jikei University School of Medicine)(私立)
    37. 5977 報 山口大学 (Yamaguchi University)(国立)
    38. 5742 報 愛媛大学 (Ehime University)(国立)
    39. 5595 報 東京医科大学 (Tokyo Medical University)(私立)
    40. 5569 報 東邦大学 (Toho University)(私立)
    41. 5465 報 三重大学 (Mie University)(国立)
    42. 5388 報 帝京大学 (Teikyo University)(私立)
    43. 5386 報 早稲田大学 (Waseda University)(私立)
    44. 5315 報 久留米大学 (Kurume University)(私立)
    45. 5228 報 浜松医科大学 (Hamamatsu University School of Medicine)(国立)
    46. 4996 報 札幌医科大学 (Sapporo Medical University)(公立)
    47. 4945 報 鳥取大学 (Tottori University)(国立)
    48. 4748 報 富山大学 (University of Toyama)(国立)
    49. 4740 報 福島県立医科大学 (Fukushima Medical University)(公立)
    50. 4712 報 奈良県立医科大学 (Nara Medical University)(公立)
    51. 4694 報 藤田医科大学 (Fujita Health University)(私立)
    52. 4656 報 福岡大学 (Fukuoka University)(私立)
    53. 4484 報 兵庫医科大学 (Hyogo College of Medicine)(私立)
    54. 4438 報 弘前大学 (Hirosaki University)(国立)
    55. 4349 報 埼玉医科大学 (Saitama Medical University)(私立)
    56. 4213 報 東京農工大学 (Tokyo University of Agriculture and Technology)(国立)
    57. 4212 報 産業医科大学 (University of Occupational and Environmental Health)(私立)
    58. 4075 報 東京理科大学 (Tokyo University of Science)(私立)
    59. 3954 報 山形大学 (Yamagata University)(国立)
    60. 3815 報 和歌山県立医科大学 (Wakayama Medical University)(公立)
    61. 3771 報 滋賀医科大学 (Shiga University of Medical Science)(国立)
    62. 3691 報 香川大学 (Kagawa University)(国立)
    63. 3499 報 関西医科大学 (Kansai Medical University)(私立)
    64. 3483 報 愛知医科大学 (Aichi Medical University)(私立)
    65. 3464 報 島根大学 (Shimane University)(国立)
    66. 3457 報 山梨大学 (University of Yamanashi)(国立)
    67. 3455 報 琉球大学 (University of the Ryukyus)(国立)
    68. 3397 報 大阪医科大学 (Osaka Medical College)(私立)
    69. 3377 報 徳島大学 (Tokushima University)(国立)
    70. 3309 報 岩手医科大学 (Iwate Medical University)(私立)
    71. 3216 報 大阪府立大学 (Osaka Prefecture University)(公立)
    72. 3195 報 秋田大学 (Akita University)(国立)
    73. 3167 報 大分大学 (Oita University)(国立)
    74. 3162 報 杏林大学 (Kyorin University)(私立)
    75. 3006 報 宮崎大学 (University of Miyazaki)(国立)
    76. 2883 報 静岡県立大学 (University of Shizuoka)(公立)
    77. 2880 報 川崎医科大学 (Kawasaki Medical School)(私立)
    78. 2876 報 獨協医科大学 (Dokkyo Medical University)(私立)
    79. 2876 報 聖マリアンナ医科大学 (St. Marianna University School of Medicine)(私立)
    80. 2870 報 佐賀大学 (Saga University)(国立)
    81. 2841 報 近畿大学 (Kindai University)(私立)
    82. 2753 報 東京都立大学 (Tokyo Metropolitan University)(公立)
    83. 2656 報 奈良先端科学技術大学院大学 (Nara Institute of Science and Technology)(国立)
    84. 2517 報 金沢医科大学 (Kanazawa Medical University)(私立)
    85. 2485 報 福井大学 (University of Fukui)(国立)
    86. 2477 報 国際医療福祉大学 (International University of Health and Welfare)(私立)
    87. 2237 報 高知大学 (Kochi University)(国立)
    88. 2209 報 立命館大学 (Ritsumeikan University)(私立)
    89. 2094 報 静岡大学 (Shizuoka University)(国立)
    90. 1942 報 帯広畜産大学 (Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine)(国立)
    91. 1870 報 東京歯科大学 (Tokyo Dental College)(私立)
    92. 1715 報 京都薬科大学 (Kyoto Pharmaceutical University)(私立)
    93. 1681 報 旭川医科大学 (Asahikawa Medical University)(国立)
    94. 1664 報 東京農業大学 (Tokyo University of Agriculture)(私立)
    95. 1550 報 岩手大学 (Iwate University)(国立)
    96. 1523 報 星薬科大学 (Hoshi University)(私立)
    97. 1500 報 東京薬科大学 (Tokyo University of Pharmacy and Life Sciences)(私立)
    98. 1479 報 京都工芸繊維大学 (Kyoto Institute of Technology)(国立)
    99. 1463 報 埼玉大学 (Saitama University)(国立)
    100. 1416 報 兵庫県立大学 (University of Hyogo)(公立)
    101. 1384 報 名古屋工業大学 (Nagoya Institute of Technology)(国立)
    102. 1355 報 麻布大学 (Azabu University)(私立)
    103. 1342 報 総合研究大学院大学 (The Graduate University for Advanced Studies)(国立)
    104. 1334 報 日本歯科大学 (The Nippon Dental University)(私立)
    105. 1312 報 岐阜薬科大学 (Gifu Pharmaceutical University)(公立)
    106. 1265 報 同志社大学 (Doshisha University)(私立)
    107. 1212 報 愛知学院大学 (Aichi Gakuin University)(私立)
    108. 1192 報 横浜国立大学 (Yokohama National University)(国立)
    109. 1168 報 徳島文理大学 (Tokushima Bunri University)(私立)
    110. 1164 報 名城大学 (Meijo University)(私立)
    111. 1105 報 明治大学 (Meiji University)(私立)
    112. 1085 報 獨協大学 (Dokkyo University)(私立)
    113. 1035 報 関西学院大学 (Kwansei Gakuin University)(私立)
    114. 1019 報 九州工業大学 (Kyushu Institute of Technology)(国立)
    115. 1008 報 北海道医療大学 (Health Sciences University of Hokkaido)(私立)
    116. 1003 報 中部大学 (Chubu University)(私立)
    117. 965 報 健康科学大学 (Health Science University)(私立)
    118. 955 報 酪農学園大学 (Rakuno Gakuen University)(私立)
    119. 954 報 明治薬科大学 (Meiji Pharmaceutical University)(私立)
    120. 954 報 お茶の水女子大学 (Ochanomizu University)(国立)
    121. 940 報 茨城大学 (Ibaraki University)(国立)
    122. 876 報 東京海洋大学 (Tokyo University of Marine Science and Technology)(国立)
    123. 869 報 沖縄科学技術大学院大学 (Okinawa Institute of Science and Technology Graduate University)(私立)
    124. 861 報 東北医科薬科大学 (Tohoku Medical and Pharmaceutical University)(私立)
    125. 855 報 神戸薬科大学 (Kobe Pharmaceutical University)(私立)
    126. 847 報 奈良女子大学 (Nara Women’s University)(国立)
    127. 844 報 京都府立大学 (Kyoto Prefectural University)(公立)
    128. 842 報 大阪薬科大学 (Osaka University of Pharmaceutical Sciences)(私立)
    129. 840 報 電気通信大学 (The University of Electro-Communications)(国立)
    130. 838 報 中央大学 (Chuo University)(私立)
    131. 834 報 北陸先端科学技術大学院大学 (Japan Advanced Institute of Science and Technology)(国立)
    132. 821 報 日本獣医生命科学大学 (Nippon Veterinary and Life Science University)(私立)
    133. 806 報 昭和薬科大学 (Showa Pharmaceutical University)(私立)
    134. 784 報 鶴見大学 (Tsurumi University)(私立)
    135. 777 報 東洋大学 (Toyo University)(私立)
    136. 743 報 関西大学 (Kansai University)(私立)
    137. 738 報 宇都宮大学 (Utsunomiya University)(国立)
    138. 736 報 神戸学院大学 (Kobe Gakuin University)(私立)
    139. 731 報 福岡歯科大学 (Fukuoka Dental College)(私立)
    140. 716 報 豊橋技術科学大学 (Toyohashi University of Technology)(国立)
    141. 697 報 岡山理科大学 (Okayama University of Science)(私立)
    142. 689 報 長岡技術科学大学 (Nagaoka University of Technology)(国立)
    143. 686 報 武庫川女子大学 (Mukogawa Women’s University)(私立)
    144. 641 報 城西大学 (Josai University)(私立)
    145. 599 報 富山県立大学 (Toyama Prefectural University)(公立)
    146. 594 報 崇城大学 (Sojo University)(私立)
    147. 571 報 朝日大学 (Asahi University)(私立)
    148. 571 報 摂南大学 (Setsunan University)(私立)
    149. 570 報 明海大学 (Meikai University)(私立)
    150. 567 報 甲南大学 (Konan University)(私立)
    151. 559 報 京都産業大学 (Kyoto Sangyo University)(私立)
    152. 556 報 上智大学 (Sophia University)(私立)
    153. 523 報 松本歯科大学 (Matsumoto Dental University)(私立)
    154. 522 報 新潟薬科大学 (Niigata University of Pharmacy and Applied Life Sciences)(私立)
    155. 522 報 大阪歯科大学 (Osaka Dental University)(私立)
    156. 521 報 新潟医療福祉大学 (Niigata University of Health and Welfare)(私立)
    157. 520 報 立教大学 (Rikkyo University)(私立)
    158. 491 報 神奈川大学 (Kanagawa University)(私立)
    159. 485 報 東京工科大学 (Tokyo University of Technology)(私立)
    160. 477 報 県立広島大学 (Prefectural University of Hiroshima)(公立)
    161. 450 報 秋田県立大学 (Akita Prefectural University)(公立)
    162. 441 報 日本女子大学 (Japan Women’s University)(私立)
    163. 436 報 聖路加国際大学 (St. Luke’s International University)(私立)
    164. 430 報 学習院大学 (Gakushuin University)(私立)
    165. 426 報 鈴鹿医療科学大学 (Suzuka University of Medical Science)(私立)
    166. 419 報 東京学芸大学 (Tokyo Gakugei University)(国立)
    167. 417 報 九州歯科大学 (Kyushu Dental University)(公立)
    168. 416 報 広島国際大学 (Hiroshima International University)(私立)
    169. 413 報 武蔵野大学 (Musashino University)(私立)
    170. 412 報 龍谷大学 (Ryukoku University)(私立)
    171. 412 報 芝浦工業大学 (Shibaura Institute of Technology)(私立)
    172. 406 報 青山学院大学 (Aoyama Gakuin University)(私立)
    173. 393 報 福井県立大学 (Fukui Prefectural University)(公立)
    174. 369 報 法政大学 (Hosei University)(私立)
    175. 356 報 福山大学 (Fukuyama University)(私立)
    176. 356 報 北陸大学 (Hokuriku University)(私立)
    177. 343 報 千葉工業大学 (Chiba Institute of Technology)(私立)
    178. 342 報 創価大学 (Soka University)(私立)
    179. 331 報 玉川大学 (Tamagawa University)(私立)
    180. 325 報 滋賀県立大学 (The University of Shiga Prefecture)(公立)
    181. 323 報 長浜バイオ大学 (Nagahama Institute of Bio-Science and Technology)(私立)
    182. 321 報 茨城県立医療大学 (Ibaraki Prefectural University of Health Sciences)(公立)
    183. 314 報 石川県立大学 (Ishikawa Prefectural University)(公立)
    184. 312 報 川崎医療福祉大学 (Kawasaki University of Medical Welfare)(私立)
    185. 310 報 福島大学 (Fukushima University)(国立)
    186. 309 報 広島工業大学 (Hiroshima Institute of Technology)(私立)
    187. 303 報 神奈川歯科大学 (Kanagawa Dental University)(私立)
    188. 299 報 北九州市立大学 (The University of Kitakyushu)(公立)
    189. 295 報 東京電機大学 (Tokyo Denki University)(私立)
    190. 294 報 兵庫医療大学 (Hyogo University of Health Sciences)(私立)
    191. 282 報 高崎健康福祉大学 (Takasaki University of Health and Welfare)(私立)
    192. 280 報 中京大学 (Chukyo University)(私立)
    193. 273 報 高知工科大学 (Kochi University of Technology)(公立)
    194. 262 報 帝京平成大学 (Teikyo Heisei University)(私立)
    195. 257 報 工学院大学 (Kogakuin University)(私立)
    196. 255 報 長崎国際大学 (Nagasaki International University)(私立)
    197. 250 報 大阪工業大学 (Osaka Institute of Technology)(私立)
    198. 237 報 埼玉県立大学 (Saitama Prefectural University)(公立)
    199. 235 報 畿央大学 (Kio University)(私立)
    200. 228 報 奥羽大学 (Ohu University)(私立)
    201. 227 報 滋賀大学 (Shiga University)(国立)
    202. 224 報 長崎総合科学大学 (Nagasaki Institute of Applied Science)(私立)
    203. 222 報 明星大学 (Meisei University)(私立)
    204. 221 報 鹿屋体育大学 (National Institute of Fitness and Sports in Kanoya)(国立)
    205. 214 報 岡山県立大学 (Okayama Prefectural University)(公立)
    206. 212 報 千葉科学大学 (Chiba Institute of Science)(私立)
    207. 212 報 大阪大谷大学 (Osaka Ohtani University)(私立)
    208. 211 報 和歌山大学 (Wakayama University)(国立)
    209. 210 報 金城学院大学 (Kinjo Gakuin University)(私立)
    210. 209 報 東北福祉大学 (Tohoku Fukushi University)(私立)
    211. 205 報 就実大学 (Shujitsu University)(私立)
    212. 202 報 姫路獨協大学 (Himeji Dokkyo University)(私立)
    213. 201 報 日本体育大学 (Nippon Sport Science University)(私立)
    214. 199 報 女子栄養大学 (Kagawa Nutrition University)(私立)
    215. 193 報 室蘭工業大学 (Muroran Institute of Technology)(国立)
    216. 192 報 熊本県立大学 (Prefectural University of Kumamoto)(公立)
    217. 190 報 成蹊大学 (Seikei University)(私立)
    218. 189 報 安田女子大学 (Yasuda Women’s University)(私立)
    219. 186 報 京都教育大学 (Kyoto University of Education)(国立)
    220. 183 報 同志社女子大学 (Doshisha Women’s College of Liberal Arts)(私立)
    221. 179 報 九州保健福祉大学 (Kyushu University of Health and Welfare)(私立)
    222. 176 報 北見工業大学 (Kitami Institute of Technology)(国立)
    223. 175 報 日本薬科大学 (Nihon Pharmaceutical University)(私立)
    224. 174 報 神奈川県立保健福祉大学 (Kanagawa University of Human Services)(公立)
    225. 169 報 吉備国際大学 (Kibi International University)(私立)
    226. 167 報 松山大学 (Matsuyama University)(私立)
    227. 164 報 熊本保健科学大学 (Kumamoto Health Science University)(私立)
    228. 161 報 日本福祉大学 (Nihon Fukushi University)(私立)
    229. 160 報 豊田工業大学 (Toyota Technological Institute)(私立)
    230. 156 報 帝京科学大学 (Teikyo University of Science)(私立)
    231. 151 報 宮城大学 (Miyagi University)(公立)
    232. 150 報 京都女子大学 (Kyoto Women’s University)(私立)
    233. 147 報 北海道科学大学 (Hokkaido University of Science)(私立)
    234. 143 報 愛知工業大学 (Aichi Institute of Technology)(私立)
    235. 142 報 大阪教育大学 (Osaka Kyoiku University)(国立)
    236. 141 報 福岡女子大学 (Fukuoka Women’s University)(公立)
    237. 139 報 桐蔭横浜大学 (Toin University of Yokohama)(私立)
    238. 138 報 前橋工科大学 (Maebashi Institute of Technology)(公立)
    239. 134 報 甲南女子大学 (Konan Women’s University)(私立)
    240. 127 報 福岡工業大学 (Fukuoka Institute of Technology)(私立)
    241. 123 報 関東学院大学 (Kanto Gakuin University)(私立)
    242. 122 報 城西国際大学 (Josai International University)(私立)
    243. 122 報 横浜薬科大学 (Yokohama University of Pharmacy)(私立)
    244. 119 報 桜美林大学 (J. F. Oberlin University)(私立)
    245. 118 報 大分県立看護科学大学 (Oita University of Nursing and Health Sciences)(公立)
    246. 117 報 愛知教育大学 (Aichi University of Education)(国立)
    247. 117 報 金沢工業大学 (Kanazawa Institute of Technology)(私立)
    248. 117 報 埼玉工業大学 (Saitama Institute of Technology)(私立)
    249. 117 報 会津大学 (The University of Aizu)(公立)
    250. 117 報 東京都市大学 (Tokyo City University)(私立)
    251. 116 報 神奈川工科大学 (Kanagawa Institute of Technology)(私立)
    252. 115 報 中村学園大学 (Nakamura Gakuen University)(私立)
    253. 113 報 大妻女子大学 (Otsuma Women’s University)(私立)
    254. 112 報 第一薬科大学 (Daiichi University of Pharmacy)(私立)
    255. 112 報 京都橘大学 (Kyoto Tachibana University)(私立)
    256. 112 報 東京家政大学 (Tokyo Kasei University)(私立)
    257. 110 報 長崎県立大学 (University of Nagasaki)(公立)
    258. 109 報 常葉大学 (Tokoha University)(私立)
    259. 108 報 一橋大学 (Hitotsubashi University)(国立)
    260. 108 報 関西福祉科学大学 (Kansai University of Welfare Sciences)(私立)
    261. 108 報 鳴門教育大学 (Naruto University of Education)(国立)
    262. 108 報 大阪電気通信大学 (Osaka Electro-Communication University)(私立)
    263. 107 報 名古屋学芸大学 (Nagoya University of Arts and Sciences)(私立)
    264. 106 報 広島市立大学 (Hiroshima City University)(公立)
    265. 104 報 国際基督教大学 (International Christian University)(私立)
    266. 104 報 つくば国際大学 (Tsukuba International University)(私立)
    267. 103 報 九州産業大学 (Kyushu Sangyo University)(私立)
    268. 103 報 奈良教育大学 (Nara University of Education)(国立)
    269. 101 報 愛知淑徳大学 (Aichi Shukutoku University)(私立)
    270. 101 報 石川県立看護大学 (Ishikawa Prefectural Nursing University)(公立)
    271. 99 報 藍野大学 (Aino University)(私立)
    272. 98 報 東京医療保健大学 (Tokyo Healthcare University)(私立)
    273. 96 報 北海道教育大学 (Hokkaido University of Education)(国立)
    274. 94 報 香川県立保健医療大学 (Kagawa Prefectural University of Health Sciences)(公立)
    275. 94 報 聖隷クリストファー大学 (Seirei Christopher University)(私立)
    276. 92 報 青森県立保健大学 (Aomori University of Health and Welfare)(公立)
    277. 92 報 関西医療大学 (Kansai University of Health Sciences)(私立)
    278. 91 報 大阪体育大学 (Osaka University of Health and Sport Sciences)(私立)
    279. 90 報 兵庫大学 (Hyogo University)(私立)
    280. 90 報 森ノ宮医療大学 (Morinomiya University of Medical Sciences)(私立)
    281. 87 報 明治国際医療大学 (Meiji University of Integrative Medicine)(私立)
    282. 86 報 福井工業大学 (Fukui University of Technology)(私立)
    283. 85 報 神戸女子大学 (Kobe Women’s University)(私立)
    284. 84 報 宮城教育大学 (Miyagi University of Education)(国立)
    285. 84 報 聖徳大学 (Seitoku University)(私立)
    286. 83 報 青森大学 (Aomori University)(私立)
    287. 83 報 専修大学 (Senshu University)(私立)
    288. 83 報 椙山女学園大学 (Sugiyama Jogakuen University)(私立)
    289. 80 報 東北文化学園大学 (Tohoku Bunka Gakuen University)(私立)
    290. 79 報 愛知県立大学 (Aichi Prefectural University)(公立)
    291. 79 報 国士舘大学 (Kokushikan University)(私立)
    292. 79 報 新潟県立大学 (University of Niigata Prefecture)(公立)
    293. 78 報 大阪行岡医療大学 (Osaka Yukioka College of Health Science)(私立)
    294. 78 報 筑波技術大学 (Tsukuba University of Technology)(国立)
    295. 75 報 星城大学 (Seijoh University)(私立)
    296. 74 報 上武大学 (Jobu University)(私立)
    297. 73 報 群馬県立県民健康科学大学 (Gunma Prefectural College of Health Sciences)(公立)
    298. 73 報 西九州大学 (Nishikyushu University)(私立)
    299. 73 報 大阪保健医療大学 (Osaka Health Science University)(私立)
    300. 73 報 天理医療大学 (Tenri Health Care University)(私立)
    301. 73 報 東北学院大学 (Tohoku Gakuin University)(私立)
    302. 73 報 東北工業大学 (Tohoku Institute of Technology)(私立)
    303. 73 報 東京有明医療大学 (Tokyo Ariake University of Medical and Health Sciences)(私立)
    304. 72 報 大東文化大学 (Daito Bunka University)(私立)
    305. 72 報 相模女子大学 (Sagami Women’s University)(私立)
    306. 72 報 昭和女子大学 (Showa Women’s University)(私立)
    307. 71 報 人間総合科学大学 (University of Human Arts and Sciences)(私立)
    308. 70 報 千葉県立保健医療大学 (Chiba Prefectural University of Health Sciences)(公立)
    309. 68 報 大阪産業大学 (Osaka Sangyo University)(私立)
    310. 67 報 亜細亜大学 (Asia University)(私立)
    311. 67 報 文京学院大学 (Bunkyo Gakuin University)(私立)
    312. 67 報 名古屋学院大学 (Nagoya Gakuin University)(私立)
    313. 67 報 名古屋女子大学 (Nagoya Women’s University)(私立)
    314. 66 報 愛媛県立医療技術大学 (Ehime Prefectural University of Health Sciences)(公立)
    315. 66 報 群馬パース大学 (Gunma Paz University)(私立)
    316. 66 報 明治学院大学 (Meiji Gakuin University)(私立)
    317. 64 報 十文字学園女子大学 (Jumonji University)(私立)
    318. 64 報 九州共立大学 (Kyushu Kyoritsu University)(私立)
    319. 63 報 北海道情報大学 (Hokkaido Information University)(私立)
    320. 63 報 日本女子体育大学 (Japan Women’s College of Physical Education)(私立)
    321. 63 報 山陽小野田市立山口東京理科大学 (Sanyo-Onoda City University)(公立)
    322. 62 報 岩手県立大学 (Iwate Prefectural University)(公立)
    323. 62 報 甲子園大学 (Koshien University)(私立)
    324. 61 報 四国大学 (Shikoku University)(私立)
    325. 60 報 北翔大学 (Hokusho University)(私立)
    326. 59 報 公立はこだて未来大学 (Future University Hakodate)(公立)
    327. 59 報 岐阜医療科学大学 (Gifu University of Medical Science)(私立)
    328. 59 報 上越教育大学 (Joetsu University of Education)(国立)
    329. 59 報 豊橋創造大学 (Toyohashi Sozo University)(私立)
    330. 57 報 公立千歳科学技術大学 (Chitose Institute of Science and Technology)(公立)
    331. 54 報 目白大学 (Mejiro University)(私立)
    332. 54 報 山口県立大学 (Yamaguchi Prefectural University)(公立)
    333. 53 報 兵庫教育大学 (Hyogo University of Teacher Education)(国立)
    334. 53 報 駒澤大学 (Komazawa University)(私立)
    335. 53 報 共立女子大学 (Kyoritsu Women’s University)(私立)
    336. 53 報 松本大学 (Matsumoto University)(私立)
    337. 53 報 帝塚山大学 (Tezukayama University)(私立)
    338. 51 報 天使大学 (Tenshi College)(私立)
    339. 50 報 北海道文教大学 (Hokkaido Bunkyo University)(私立)
    340. 49 報 別府大学 (Beppu University)(私立)
    341. 49 報 聖マリア学院大学 (St. Mary’s College)(私立)
    342. 49 報 東亜大学 (University of East Asia)(私立)
    343. 48 報 静岡理工科大学 (Shizuoka Institute of Science and Technology)(私立)
    344. 48 報 東京国際大学 (Tokyo International University)(私立)
    345. 46 報 滋慶医療科学大学院大学 (Jikei Institute)(私立)
    346. 46 報 山形県立保健医療大学 (Yamagata Prefectural University of Health Sciences)(公立)
    347. 45 報 神戸常盤大学 (Kobe Tokiwa University)(私立)
    348. 45 報 倉敷芸術科学大学 (Kurashiki University of Science and the Arts)(私立)
    349. 45 報 大阪樟蔭女子大学 (Osaka Shoin Women’s University)(私立)
    350. 44 報 純真学園大学 (Junshin Gakuen University)(私立)
    351. 44 報 神戸国際大学 (Kobe International University)(私立)
    352. 44 報 政策研究大学院大学 (National Graduate Institute for Policy Studies)(国立)
    353. 43 報 神戸芸術工科大学 (Kobe Design University)(私立)
    354. 42 報 仁愛大学 (Jin-ai University)(私立)
    355. 42 報 流通経済大学 (Ryutsu Keizai University)(私立)
    356. 41 報 大阪国際大学 (Osaka International University)(私立)
    357. 41 報 修文大学 (Shubun University)(私立)
    358. 40 報 佛教大学 (Bukkyo University)(私立)
    359. 40 報 文教大学 (Bunkyo University)(私立)
    360. 40 報 広島修道大学 (Hiroshima Shudo University)(私立)
    361. 40 報 名古屋文理大学 (Nagoya Bunri University)(私立)
    362. 39 報 了徳寺大学 (Ryotokuji University)(私立)
    363. 39 報 四條畷学園大学 (Shijonawate Gakuen University)(私立)
    364. 38 報 藤女子大学 (Fuji Women’s University)(私立)
    365. 38 報 大阪河﨑リハビリテーション大学 (Osaka Kawasaki Rehabilitation University)(私立)
    366. 38 報 追手門学院大学 (Otemon Gakuin University)(私立)
    367. 38 報 立正大学 (Rissho University)(私立)
    368. 38 報 天理大学 (Tenri University)(私立)
    369. 37 報 北海道千歳リハビリテーション大学 (Hokkaido Chitose College of Rehabilitation)(私立)
    370. 37 報 日本工業大学 (Nippon Institute of Technology)(私立)
    371. 37 報 湘南工科大学 (Shonan Institute of Technology)(私立)
    372. 36 報 福岡県立大学 (Fukuoka Prefectural University)(公立)
    373. 36 報 神戸市看護大学 (Kobe City College of Nursing)(公立)
    374. 36 報 公立小松大学 (Komatsu University)(公立)
    375. 36 報 三重県立看護大学 (Mie Prefectural College of Nursing)(公立)
    376. 35 報 広島都市学園大学 (Hiroshima Cosmopolitan University)(私立)
    377. 35 報 新潟青陵大学 (Niigata Seiryo University)(私立)
    378. 35 報 至学館大学 (Shigakkan University)(私立)
    379. 35 報 東京女子大学 (Tokyo Woman’s Christian University)(私立)
    380. 35 報 高知県立大学 (University of Kochi)(公立)
    381. 34 報 光産業創成大学院大学 (The Graduate School for the Creation of New Photonics Industries)(私立)
    382. 34 報 島根県立大学 (The University of Shimane)(公立)
    383. 33 報 長野県看護大学 (Nagano College of Nursing)(公立)
    384. 33 報 尚絅学院大学 (Shokei Gakuin University)(私立)
    385. 32 報 桐生大学 (Kiryu University)(私立)
    386. 32 報 宝塚医療大学 (Takarazuka University of Medical and Health Care)(私立)
    387. 32 報 東京工芸大学 (Tokyo Polytechnic University)(私立)
    388. 31 報 福島学院大学 (Fukushima College)(私立)
    389. 31 報 茨城キリスト教大学 (Ibaraki Christian University)(私立)
    390. 31 報 日本医療大学 (Japan Health Care College)(私立)
    391. 31 報 神戸女学院大学 (Kobe College)(私立)
    392. 31 報 九州栄養福祉大学 (Kyushu Nutrition Welfare University)(私立)
    393. 31 報 沖縄国際大学 (Okinawa International University)(私立)
    394. 31 報 札幌保健医療大学 (Sapporo University of Health Sciences)(私立)
    395. 31 報 千里金蘭大学 (Senri Kinran University)(私立)
    396. 30 報 大同大学 (Daido University)(私立)
    397. 30 報 南九州大学 (Minami Kyushu University)(私立)
    398. 30 報 淑徳大学 (Shukutoku University)(私立)
    399. 30 報 東海学院大学 (Tokai Gakuin University)(私立)
    400. 29 報 石巻専修大学 (Ishinomaki Senshu University)(私立)
    401. 29 報 日本赤十字北海道看護大学 (Japanese Red Cross Hokkaido College of Nursing)(私立)
    402. 29 報 京都医療科学大学 (Kyoto College of Medical Science)(私立)
    403. 29 報 札幌市立大学 (Sapporo City University)(公立)
    404. 28 報 平安女学院大学 (St. Agnes University)(私立)
    405. 28 報 日本赤十字看護大学 (Japanese Red Cross College of Nursing)(私立)
    406. 28 報 実践女子大学 (Jissen Women’s University)(私立)
    407. 28 報 九州看護福祉大学 (Kyushu University of Nursing and Social Welfare)(私立)
    408. 28 報 東京医療学院大学 (University of Tokyo Health Sciences)(私立)
    409. 27 報 梅花女子大学 (Baika Women’s University)(私立)
    410. 27 報 京都光華女子大学 (Kyoto Koka Women’s University)(私立)
    411. 27 報 奈良学園大学 (Naragakuen University)(私立)
    412. 27 報 新潟工科大学 (Niigata Institute of Technology)(私立)
    413. 26 報 保健医療経営大学 (College of Healthcare Management)(私立)
    414. 26 報 岐阜協立大学 (Gifu Kyoritsu University)(私立)
    415. 26 報 帝塚山学院大学 (Tezukayama Gakuin University)(私立)
    416. 26 報 和光大学 (Wako University)(私立)
    417. 25 報 大阪物療大学 (Butsuryo College of Osaka)(私立)
    418. 25 報 西南女学院大学 (Seinan Jo Gakuin University)(私立)
    419. 25 報 四天王寺大学 (Shitennoji University)(私立)
    420. 25 報 湘南医療大学 (Shonan University of Medical Sciences)(私立)
    421. 25 報 東京家政学院大学 (Tokyo Kasei Gakuin University)(私立)
    422. 25 報 和洋女子大学 (Wayo Women’s University)(私立)
    423. 24 報 京都先端科学大学 (Kyoto University of Advanced Science)(私立)
    424. 24 報 ノートルダム清心女子大学 (Notre Dame Seishin University)(私立)
    425. 24 報 鈴鹿大学 (Suzuka University)(私立)
    426. 24 報 東海学園大学 (Tokaigakuen University)(私立)
    427. 24 報 敦賀市立看護大学 (Tsuruga Nursing University)(公立)
    428. 24 報 山梨学院大学 (Yamanashi Gakuin University)(私立)
    429. 23 報 日本赤十字豊田看護大学 (Japanese Red Cross Toyota College of Nursing)(私立)
    430. 23 報 拓殖大学 (Takushoku University)(私立)
    431. 23 報 植草学園大学 (Uekusa Gakuen University)(私立)
    432. 22 報 愛知学泉大学 (Aichi Gakusen University)(私立)
    433. 22 報 福岡国際医療福祉大学 (Fukuoka International University of Health and Welfare)(私立)
    434. 22 報 大阪人間科学大学 (Osaka University of Human Sciences)(私立)
    435. 21 報 日本保健医療大学 (Japan University of Health Sciences)(私立)
    436. 21 報 駒沢女子大学 (Komazawa Women’s University)(私立)
    437. 21 報 九州女子大学 (Kyushu Women’s University)(私立)
    438. 21 報 盛岡大学 (Morioka University)(私立)
    439. 21 報 新潟国際情報大学 (Niigata University of International and Information Studies)(私立)
    440. 21 報 新潟リハビリテーション大学 (Niigata University of Rehabilitation)(私立)
    441. 21 報 西南学院大学 (Seinan Gakuin University)(私立)
    442. 20 報 愛知東邦大学 (Aichi Toho University)(私立)
    443. 20 報 福岡看護大学 (Fukuoka Nursing College)(私立)
    444. 20 報 金城大学 (Kinjo University)(私立)
    445. 20 報 名寄市立大学 (Nayoro City University)(公立)
    446. 20 報 聖学院大学 (Seigakuin University)(私立)
    447. 20 報 成城大学 (Seijo University)(私立)
    448. 19 報 日本赤十字秋田看護大学 (Japanese Red Cross Akita College of Nursing)(私立)
    449. 19 報 日本医療科学大学 (Nihon Institute of Medical Science)(私立)
    450. 19 報 大正大学 (Taisho University)(私立)
    451. 18 報 愛知大学 (Aichi University)(私立)
    452. 18 報 広島文化学園大学 (Hiroshima Bunka Gakuen University)(私立)
    453. 18 報 国際武道大学 (International Budo University)(私立)
    454. 17 報 芦屋大学 (Ashiya University)(私立)
    455. 17 報 弘前学院大学 (Hirosaki Gakuin University)(私立)
    456. 17 報 鎌倉女子大学 (Kamakura Women’s University)(私立)
    457. 17 報 名桜大学 (Meio University)(公立)
    458. 17 報 南山大学 (Nanzan University)(私立)
    459. 17 報 大阪青山大学 (Osaka Aoyama University)(私立)
    460. 16 報 江戸川大学 (Edogawa University)(私立)
    461. 16 報 福井医療大学 (Fukui Health Science University)(私立)
    462. 16 報 八戸工業大学 (Hachinohe Institute of Technology)(私立)
    463. 16 報 北海学園大学 (Hokkai-Gakuen University)(私立)
    464. 16 報 立命館アジア太平洋大学 (Ritsumeikan Asia Pacific University)(私立)
    465. 16 報 秀明大学 (Shumei University)(私立)
    466. 16 報 東京聖栄大学 (Tokyo Seiei College)(私立)
    467. 16 報 東京情報大学 (Tokyo University of Information Sciences)(私立)
    468. 16 報 山形県立米沢栄養大学 (Yamagata Prefectural Yonezawa University of Nutrition Sciences)(公立)
    469. 15 報 文化学園大学 (Bunka Gakuen University)(私立)
    470. 15 報 尚絅大学 (Shokei University)(私立)
    471. 15 報 常磐大学 (Tokiwa University)(私立)
    472. 15 報 四日市看護医療大学 (Yokkaichi Nursing and Medical Care University)(私立)
    473. 14 報 中部学院大学 (Chubu Gakuin University)(私立)
    474. 14 報 岐阜女子大学 (Gifu Women’s University)(私立)
    475. 14 報 八戸学院大学 (Hachinohe Gakuin University)(私立)
    476. 14 報 広島国際学院大学 (Hiroshima Kokusai Gakuin University)(私立)
    477. 14 報 国際大学 (International University of Japan)(私立)
    478. 14 報 神戸松蔭女子学院大学 (Kobe Shoin Women’s University)(私立)
    479. 14 報 くらしき作陽大学 (Kurashiki Sakuyo University)(私立)
    480. 14 報 宮城学院女子大学 (Miyagi Gakuin Women’s University)(私立)
    481. 14 報 仙台大学 (Sendai University)(私立)
    482. 14 報 東京福祉大学 (Tokyo University of Social Welfare)(私立)
    483. 14 報 東洋学園大学 (Toyo Gakuen University)(私立)
    484. 14 報 流通科学大学 (University of Marketing and Distribution Sciences)(私立)
    485. 13 報 愛知工科大学 (Aichi University of Technology)(私立)
    486. 13 報 中京学院大学 (Chukyo Gakuin University)(私立)
    487. 13 報 群馬医療福祉大学 (Gunma University of Health and Welfare)(私立)
    488. 13 報 医療創生大学 (Iryo Sosei University)(私立)
    489. 13 報 日本赤十字九州国際看護大学 (Japanese Red Cross Kyushu International College of Nursing)(私立)
    490. 13 報 金沢学院大学 (Kanazawa Gakuin University)(私立)
    491. 13 報 國學院大學 (Kokugakuin University)(私立)
    492. 13 報 名古屋商科大学 (Nagoya University of Commerce and Business)(私立)
    493. 13 報 新潟県立看護大学 (Niigata College of Nursing)(公立)
    494. 13 報 沖縄大学 (Okinawa University)(私立)
    495. 13 報 清泉女子大学 (Seisen University)(私立)
    496. 13 報 聖泉大学 (Seisen University)(私立)
    497. 13 報 仙台白百合女子大学 (Sendai Shirayuri Women’s College)(私立)
    498. 13 報 静岡産業大学 (Shizuoka Sangyo University)(私立)
    499. 13 報 宇部フロンティア大学 (Ube Frontier University)(私立)
    500. 12 報 岐阜聖徳学園大学 (Gifu Shotoku Gakuen University)(私立)
    501. 12 報 活水女子大学 (Kwassui Women’s University)(私立)
    502. 12 報 宮崎県立看護大学 (Miyazaki Prefectural Nursing University)(公立)
    503. 12 報 相愛大学 (Soai University)(私立)
    504. 12 報 東都大学 (Tohto University)(私立)
    505. 11 報 阪南大学 (Hannan University)(私立)
    506. 11 報 日本赤十字広島看護大学 (Japanese Red Cross Hiroshima College of Nursing)(私立)
    507. 11 報 長野大学 (Nagano University)(公立)
    508. 11 報 沖縄県立看護大学 (Okinawa Prefectural College of Nursing)(公立)
    509. 11 報 公立諏訪東京理科大学 (Suwa University of Science)(公立)
    510. 11 報 人間環境大学 (University of Human Environments)(私立)
    511. 11 報 大和大学 (Yamato University)(私立)
    512. 10 報 郡山女子大学 (Koriyama Women’s University)(私立)
    513. 10 報 京都ノートルダム女子大学 (Kyoto Notre Dame University)(私立)
    514. 10 報 小樽商科大学 (Otaru University of Commerce)(国立)
    515. 10 報 大手前大学 (Otemae University)(私立)
    516. 10 報 園田学園女子大学 (Sonoda Women’s University)(私立)
    517. 10 報 東京経済大学 (Tokyo Keizai University)(私立)
    518. 10 報 東京芸術大学 (Tokyo University of the Arts)(国立)
    519. 10 報 福岡教育大学 (University of Teacher Education Fukuoka)(国立)
    520. 10 報 ヤマザキ動物看護大学 (Yamazaki University of Animal Health Technology)(私立)
    521. 9 報 足利大学 (Ashikaga University)(私立)
    522. 9 報 筑紫女学園大学 (Chikushi Jogakuen University)(私立)
    523. 9 報 広島女学院大学 (Hiroshima Jogakuin University)(私立)
    524. 9 報 北星学園大学 (Hokusei Gakuen University)(私立)
    525. 9 報 関西国際大学 (Kansai University of International Studies)(私立)
    526. 9 報 川村学園女子大学 (Kawamura Gakuen Woman’s University)(私立)
    527. 9 報 長野保健医療大学 (Nagano University of Health and Medicine)(私立)
    528. 9 報 名古屋経済大学 (Nagoya University of Economics)(私立)
    529. 9 報 静岡福祉大学 (Shizuoka University of Welfare)(私立)
    530. 9 報 徳山大学 (Tokuyama University)(私立)
    531. 8 報 国際教養大学 (Akita International University)(公立)
    532. 8 報 亀田医療大学 (Kameda College of Health Sciences)(私立)
    533. 8 報 関西看護医療大学 (Kansai University of Nursing and Health Sciences)(私立)
    534. 8 報 関西福祉大学 (Kansai University of Social Welfare)(私立)
    535. 8 報 皇學館大学 (Kogakkan University)(私立)
    536. 8 報 美作大学 (Mimasaka University)(私立)
    537. 8 報 新潟食料農業大学 (Niigata Agro-Food University)(私立)
    538. 8 報 新見公立大学 (Niimi University)(公立)
    539. 8 報 桜花学園大学 (Ohkagakuen University)(私立)
    540. 8 報 大阪経済大学 (Osaka University of Economics)(私立)
    541. 8 報 尚美学園大学 (Shobi University)(私立)
    542. 8 報 長野県立大学 (The University of Nagano)(公立)
    543. 8 報 公立鳥取環境大学 (Tottori University of Environmental Studies)(公立)
    544. 8 報 山梨県立大学 (Yamanashi Prefectural University)(公立)
    545. 7 報 愛知文教大学 (Aichi Bunkyo University)(私立)
    546. 7 報 環太平洋大学 (International Pacific University)(私立)
    547. 7 報 神戸市外国語大学 (Kobe City University of Foreign Studies)(公立)
    548. 7 報 京都文教大学 (Kyoto Bunkyo University)(私立)
    549. 7 報 駿河台大学 (Surugadai University)(私立)
    550. 7 報 東京成徳大学 (Tokyo Seitoku University)(私立)
    551. 7 報 東京外国語大学 (Tokyo University of Foreign Studies)(国立)
    552. 7 報 津田塾大学 (Tsuda University)(私立)
    553. 7 報 横浜創英大学 (Yokohama Soei University)(私立)
    554. 6 報 愛知みずほ大学 (Aichi Mizuho College)(私立)
    555. 6 報 跡見学園女子大学 (Atomi University)(私立)
    556. 6 報 中国学園大学 (Chugoku Gakuen University)(私立)
    557. 6 報 福岡女学院大学 (Fukuoka Jo Gakuin University)(私立)
    558. 6 報 神戸親和女子大学 (Kobe Shinwa Women’s University)(私立)
    559. 6 報 熊本学園大学 (Kumamoto Gakuen University)(私立)
    560. 6 報 久留米工業大学 (Kurume Institute of Technology)(私立)
    561. 6 報 京都市立芸術大学 (Kyoto City University of Arts)(公立)
    562. 6 報 宮崎国際大学 (Miyazaki International College)(私立)
    563. 6 報 武蔵大学 (Musashi University)(私立)
    564. 6 報 長岡大学 (Nagaoka University)(私立)
    565. 6 報 奈良大学 (Nara University)(私立)
    566. 6 報 大阪芸術大学 (Osaka University of Arts)(私立)
    567. 6 報 麗澤大学 (Reitaku University)(私立)
    568. 6 報 佐久大学 (Saku University)(私立)
    569. 6 報 山陽学園大学 (Sanyo Gakuen University)(私立)
    570. 6 報 宝塚大学 (Takarazuka University)(私立)
    571. 5 報 旭川大学 (Asahikawa University)(私立)
    572. 5 報 白鴎大学 (Hakuoh University)(私立)
    573. 5 報 広島経済大学 (Hiroshima University of Economics)(私立)
    574. 5 報 金沢星稜大学 (Kanazawa Seiryo University)(私立)
    575. 5 報 高知学園大学 (Kochi gakuen university)(私立)
    576. 5 報 京都華頂大学 (Kyoto Kacho University)(私立)
    577. 5 報 九州国際大学 (Kyushu International University)(私立)
    578. 5 報 沖縄県立芸術大学 (Okinawa Prefectural University of Arts)(公立)
    579. 5 報 埼玉学園大学 (Saitama Gakuen University)(私立)
    580. 5 報 作新学院大学 (Sakushin Gakuin University)(私立)
    581. 5 報 札幌国際大学 (Sapporo International University)(私立)
    582. 5 報 星槎大学 (Seisa University)(私立)
    583. 5 報 静岡英和学院大学 (Shizuoka Eiwa Gakuin University)(私立)
    584. 5 報 福知山公立大学 (The University of Fukuchiyama)(公立)
    585. 4 報 青森中央学院大学 (Aomori Chuo Gakuin University)(私立)
    586. 4 報 千葉商科大学 (Chiba University of Commerce)(私立)
    587. 4 報 岐阜県立看護大学 (Gifu College of Nursing)(公立)
    588. 4 報 羽衣国際大学 (Hagoromo University of International Studies)(私立)
    589. 4 報 花園大学 (Hanazono University)(私立)
    590. 4 報 弘前医療福祉大学 (Hirosaki University of Health and Welfare)(私立)
    591. 4 報 一宮研伸大学 (Ichinomiya Kenshin College)(私立)
    592. 4 報 女子美術大学 (Joshibi University of Art and Design)(私立)
    593. 4 報 鹿児島純心女子大学 (Kagoshima Immaculate Heart University)(私立)
    594. 4 報 関西外国語大学 (Kansai Gaidai University)(私立)
    595. 4 報 武蔵野美術大学 (Musashino Art University)(私立)
    596. 4 報 西日本工業大学 (Nishinippon Institute of Technology)(私立)
    597. 4 報 大阪観光大学 (Osaka University of Tourism)(私立)
    598. 4 報 大谷大学 (Otani University)(私立)
    599. 4 報 札幌大学 (Sapporo University)(私立)
    600. 4 報 志學館大学 (Shigakukan University)(私立)
    601. 4 報 松蔭大学 (Shoin University)(私立)
    602. 4 報 高千穂大学 (Takachiho University)(私立)
    603. 4 報 高崎経済大学 (Takasaki City University of Economics)(公立)
    604. 4 報 多摩大学 (Tama University)(私立)
    605. 4 報 事業構想大学院大学 (The Graduate School of Project Design)(私立)
    606. 4 報 東北女子大学 (Tohoku Women’s College)(私立)
    607. 4 報 東京未来大学 (Tokyo Future University)(私立)
    608. 4 報 山梨英和大学 (Yamanashi Eiwa College)(私立)
    609. 4 報 四日市大学 (Yokkaichi University)(私立)
    610. 4 報 横浜商科大学 (Yokohama College of Commerce)(私立)
    611. 4 報 福岡国際大学 (Fukuoka International University)(私立)
    612. 3 報 産業技術大学院大学 (Advanced Institute of Industrial Technology)(公立)
    613. 3 報 びわこ成蹊スポーツ大学 (Biwako Seikei Sport College)(私立)
    614. 3 報 西武文理大学 (Bunri University of Hospitality)(私立)
    615. 3 報 福山市立大学 (Fukuyama City University)(公立)
    616. 3 報 東日本国際大学 (Higashi Nippon International University)(私立)
    617. 3 報 育英大学 (Ikuei University)(私立)
    618. 3 報 日本社会事業大学 (Japan College of Social Work)(私立)
    619. 3 報 金沢美術工芸大学 (Kanazawa College of Art)(公立)
    620. 3 報 長崎純心大学 (Nagasaki Junshin Catholic University)(私立)
    621. 3 報 日本文理大学 (Nippon Bunri University)(私立)
    622. 3 報 大阪学院大学 (Osaka Gakuin University)(私立)
    623. 3 報 大阪商業大学 (Osaka University of Commerce)(私立)
    624. 3 報 札幌学院大学 (Sapporo Gakuin University)(私立)
    625. 3 報 札幌大谷大学 (Sapporo Otani University)(私立)
    626. 3 報 下関市立大学 (Shimonoseki City University)(公立)
    627. 3 報 聖カタリナ大学 (St. Catherine University)(私立)
    628. 3 報 東北芸術工科大学 (Tohoku University of Art and Design)(私立)
    629. 3 報 東京女子体育大学 (Tokyo Women’s College of Physical Education)(私立)
    630. 3 報 浦和大学 (Urawa University)(私立)
    631. 2 報 びわこ学院大学 (Biwako-Gakuin University)(私立)
    632. 2 報 中央学院大学 (Chuo Gakuin University)(私立)
    633. 2 報 サイバー大学 (Cyber University)(私立)
    634. 2 報 富士大学 (Fuji University)(私立)
    635. 2 報 群馬県立女子大学 (Gunma Prefectural Women’s University)(公立)
    636. 2 報 平成国際大学 (Heisei International University)(私立)
    637. 2 報 比治山大学 (Hijiyama University)(私立)
    638. 2 報 北陸学院大学 (Hokuriku Gakuin University)(私立)
    639. 2 報 岩手保健医療大学 (Iwate University of Health and Medical Sciences)(私立)
    640. 2 報 日本経済大学 (Japan University of Economics)(私立)
    641. 2 報 嘉悦大学 (Kaetsu University)(私立)
    642. 2 報 神田外語大学 (Kanda University of International Studies)(私立)
    643. 2 報 松山東雲女子大学 (Matsuyama Shinonome College)(私立)
    644. 2 報 長崎ウエスレヤン大学 (Nagasaki Wesleyan University)(私立)
    645. 2 報 名古屋産業大学 (Nagoya Sangyo University)(私立)
    646. 2 報 日本文化大学 (Nihon Bunka University)(私立)
    647. 2 報 新潟産業大学 (Niigata Sangyo University)(私立)
    648. 2 報 新潟経営大学 (Niigata University of Management)(私立)
    649. 2 報 岡山学院大学 (Okayama Gakuin University)(私立)
    650. 2 報 大阪成蹊大学 (Osaka Seikei University)(私立)
    651. 2 報 大阪経済法科大学 (Osaka University of Economics and Law)(私立)
    652. 2 報 三育学院大学 (Saniku Gakuin College)(私立)
    653. 2 報 産業能率大学 (SANNO UNIVERSITY)(私立)
    654. 2 報 四国学院大学 (Shikoku Gakuin University)(私立)
    655. 2 報 白百合女子大学 (Shirayuri University)(私立)
    656. 2 報 静岡文化芸術大学 (Shizuoka University of Art and Culture)(公立)
    657. 2 報 高松大学 (Takamatsu University)(私立)
    658. 2 報 多摩美術大学 (Tama Art University)(私立)
    659. 2 報 鹿児島国際大学 (The International University of Kagoshima)(私立)
    660. 2 報 東北文教大学 (Tohoku Bunkyo College)(私立)
    661. 2 報 東北公益文科大学 (Tohoku University of Community Service and Science)(私立)
    662. 2 報 苫小牧駒澤大学 (Tomakomai Komazawa University)(私立)
    663. 2 報 鳥取看護大学 (Tottori College of Nursing)(私立)
    664. 2 報 富山国際大学 (Toyama University of International Studies)(私立)
    665. 1 報 秋田看護福祉大学 (Akita University of Nursing and Welfare)(私立)
    666. 1 報 第一工業大学 (Daiichi Institute of Technology)(私立)
    667. 1 報 田園調布学園大学 (Den-en Chofu University)(私立)
    668. 1 報 フェリス女学院大学 (Ferris University)(私立)
    669. 1 報 学習院女子大学 (Gakushuin Women’s College)(私立)
    670. 1 報 浜松学院大学 (Hamamatsu Gakuin University)(私立)
    671. 1 報 姫路大学 (Himeji University)(私立)
    672. 1 報 ものつくり大学 (Institute of Technologists)(私立)
    673. 1 報 開智国際大学 (Kaichi International University)(私立)
    674. 1 報 神戸医療福祉大学 (Kobe University of Welfare)(私立)
    675. 1 報 神戸山手大学 (Kobe Yamate University)(私立)
    676. 1 報 高野山大学 (Koyasan University)(私立)
    677. 1 報 国立音楽大学 (Kunitachi College of Music)(私立)
    678. 1 報 共栄大学 (Kyoei University)(私立)
    679. 1 報 京都造形芸術大学 (Kyoto University of Art and Design)(私立)
    680. 1 報 九州情報大学 (Kyushu Institute of Information Sciences)(私立)
    681. 1 報 九州ルーテル学院大学 (Kyushu Lutheran College)(私立)
    682. 1 報 宮崎公立大学 (Miyazaki Municipal University)(公立)
    683. 1 報 長崎外国語大学 (Nagasaki University of Foreign Studies)(私立)
    684. 1 報 二松學舍大学 (Nishogakusha University)(私立)
    685. 1 報 岡山商科大学 (Okayama Shoka University)(私立)
    686. 1 報 大阪音楽大学 (Osaka College of Music)(私立)
    687. 1 報 大阪総合保育大学 (Osaka University of Comprehensive Children Education)(私立)
    688. 1 報 成安造形大学 (Seian University of Art and Design)(私立)
    689. 1 報 清泉女学院大学 (Seisen Jogakuin College)(私立)
    690. 1 報 清和大学 (Seiwa University)(私立)
    691. 1 報 白梅学園大学 (Shiraume Gakuen University)(私立)
    692. 1 報 湘南鎌倉医療大学 (Shonan Kamakura University of Medical Sciences)(私立)
    693. 1 報 高崎商科大学 (Takasaki University of Commerce)(私立)
    694. 1 報 社会情報大学院大学 (The Graduate School of Information and Communication)(私立)
    695. 1 報 京都情報大学院大学 (The Kyoto College of Graduate Studies for Informatics)(私立)
    696. 1 報 東北生活文化大学 (Tohoku Seikatsu Bunka University)(私立)
    697. 1 報 東京富士大学 (Tokyo Fuji University)(私立)
    698. 1 報 東京造形大学 (Tokyo Zokei University)(私立)
    699. 1 報 東洋英和女学院大学 (Toyo Eiwa University)(私立)
    700. 1 報 都留文科大学 (Tsuru University)(公立)
    701. 0 報 愛知産業大学 (Aichi Sangyo University)(私立)
    702. 0 報 愛知県立芸術大学 (Aichi University of the Arts)(公立)
    703. 0 報 愛国学園大学 (Aikoku Gakuen University)(私立)
    704. 0 報 秋田公立美術大学 (Akita University of Art)(公立)
    705. 0 報 青森公立大学 (Aomori Public University)(公立)
    706. 0 報 梅光学院大学 (Baiko Gakuin University)(私立)
    707. 0 報 文化ファッション大学院大学 (Bunka Fashion Graduate University)(私立)
    708. 0 報 文星芸術大学 (Bunsei University of Art)(私立)
    709. 0 報 ビジネス・ブレークスルー大学 (Business Breakthrough University)(私立)
    710. 0 報 千葉経済大学 (Chiba Keizai University)(私立)
    711. 0 報 デジタルハリウッド大学 (Digital Hollywood University)(私立)
    712. 0 報 同朋大学 (Doho University)(私立)
    713. 0 報 エリザベト音楽大学 (Elisabeth University of Music)(私立)
    714. 0 報 福岡女学院看護大学 (Fukuoka Jo Gakuin Nursing University)(私立)
    715. 0 報 福山平成大学 (Fukuyama Heisei University)(私立)
    716. 0 報 岐阜保健大学 (Gifu University Of Health Science)(私立)
    717. 0 報 事業創造大学院大学 (Graduate Institute for Entrepreneurial Studies)(私立)
    718. 0 報 神戸情報大学院大学 (Graduate School of Information Technology, Kobe Institute of Computing)(私立)
    719. 0 報 グロービス経営大学院大学 (Graduate School of Management, Globis University)(私立)
    720. 0 報 函館大学 (Hakodate University)(私立)
    721. 0 報 平成音楽大学 (Heisei College of Music)(私立)
    722. 0 報 東大阪大学 (Higashiosaka College)(私立)
    723. 0 報 広島文教大学 (Hiroshima Bunkyo University)(私立)
    724. 0 報 北海商科大学 (Hokkai School of Commerce)(私立)
    725. 0 報 ハリウッド大学院大学 (Hollywood Graduate School of Beauty Business)(私立)
    726. 0 報 こども教育宝仙大学 (Hosen College of Childhood Education)(私立)
    727. 0 報 情報科学芸術大学院大学 (Institute of Advanced Media Arts and Sciences)(公立)
    728. 0 報 情報セキュリティ大学院大学 (Institute of Information Security)(私立)
    729. 0 報 国際仏教学大学院大学 (International College for Postgraduate Buddhist Studies)(私立)
    730. 0 報 日本映画大学 (Japan Institute of the Moving Image)(私立)
    731. 0 報 ルーテル学院大学 (Japan Lutheran College)(私立)
    732. 0 報 関東学園大学 (Kanto Gakuen University)(私立)
    733. 0 報 敬愛大学 (Keiai University)(私立)
    734. 0 報 恵泉女学園大学 (Keisen University)(私立)
    735. 0 報 敬和学園大学 (Keiwa College)(私立)
    736. 0 報 神戸海星女子学院大学 (Kobe Kaisei College)(私立)
    737. 0 報 釧路公立大学 (Kushiro Public University of Economics)(公立)
    738. 0 報 共愛学園前橋国際大学 (Kyoai Gakuen University)(私立)
    739. 0 報 京都看護大学 (Kyoto College of Nursing)(私立)
    740. 0 報 嵯峨美術大学 (Kyoto Saga University of Arts)(私立)
    741. 0 報 京都精華大学 (Kyoto Seika University)(私立)
    742. 0 報 京都美術工芸大学 (Kyoto University of Arts and Crafts)(私立)
    743. 0 報 京都外国語大学 (Kyoto University of Foreign Studies)(私立)
    744. 0 報 LEC東京リーガルマインド大学院大学 (LEC Graduate School of Accounting)(私立)
    745. 0 報 身延山大学 (Minobusan University)(私立)
    746. 0 報 宮崎産業経営大学 (Miyazaki Sangyo-keiei University)(私立)
    747. 0 報 桃山学院大学 (Momoyama Gakuin University (St. Andrew’s University))(私立)
    748. 0 報 桃山学院教育大学 (Momoyama Gakuin University of Education (St. Andrew’s University of Education))(私立)
    749. 0 報 武蔵野音楽大学 (Musashino Academia Musicae)(私立)
    750. 0 報 武蔵野学院大学 (Musashino Gakuin University)(私立)
    751. 0 報 長岡造形大学 (Nagaoka Institute of Design)(公立)
    752. 0 報 長岡崇徳大学 (Nagaoka Sutoku University)(私立)
    753. 0 報 名古屋音楽大学 (Nagoya College of Music)(私立)
    754. 0 報 名古屋柳城女子大学 (Nagoya Ryujo Women’s University)(私立)
    755. 0 報 名古屋外国語大学 (Nagoya University of Foreign Studies)(私立)
    756. 0 報 名古屋芸術大学 (Nagoya University of the Arts)(私立)
    757. 0 報 名古屋造形大学 (Nagoya Zokei University of Art and Design)(私立)
    758. 0 報 奈良県立大学 (Nara Prefectural University)(公立)
    759. 0 報 日本ウェルネススポーツ大学 (Nihon Wellness Sports University)(私立)
    760. 0 報 ノースアジア大学 (North Asia University)(私立)
    761. 0 報 大原大学院大学 (Ohara Graduate School of Accounting)(私立)
    762. 0 報 岡崎女子大学 (Okazaki Women’s University)(私立)
    763. 0 報 沖縄キリスト教学院大学 (Okinawa Christian University)(私立)
    764. 0 報 尾道市立大学 (Onomichi City University)(公立)
    765. 0 報 大阪女学院大学 (Osaka Jogakuin University)(私立)
    766. 0 報 SBI大学院大学 (SBI Graduate School)(私立)
    767. 0 報 星槎道都大学 (Seisa Dohto University)(私立)
    768. 0 報 洗足学園音楽大学 (Senzoku Gakuen College of Music)(私立)
    769. 0 報 至誠館大学 (Shiseikan University)(私立)
    770. 0 報 昭和音楽大学 (Showa University of Music)(私立)
    771. 0 報 種智院大学 (Shuchiin University)(私立)
    772. 0 報 杉野服飾大学 (Sugino Fashion College)(私立)
    773. 0 報 太成学院大学 (Taisei Gakuin University)(私立)
    774. 0 報 高岡法科大学 (Takaoka University of Law)(私立)
    775. 0 報 東邦音楽大学 (Toho College of Music)(私立)
    776. 0 報 桐朋学園大学 (Toho Gakuen College Music Department)(私立)
    777. 0 報 桐朋学園大学院大学 (Toho Gakuen Graduate School)(私立)
    778. 0 報 常磐会学園大学 (Tokiwakai Gakuen University)(私立)
    779. 0 報 東京基督教大学 (Tokyo Christian University)(私立)
    780. 0 報 東京音楽大学 (Tokyo College of Music)(私立)
    781. 0 報 東京純心大学 (Tokyo Junshin University)(私立)
    782. 0 報 東京通信大学 (Tokyo Online University)(私立)
    783. 0 報 東京神学大学 (Tokyo Union Theological Seminary)(私立)
    784. 0 報 筑波学院大学 (Tsukuba Gakuin University)(私立)
    785. 0 報 上野学園大学 (Ueno Gakuen University)(私立)
    786. 0 報 聖心女子大学 (University of the Sacred Heart, Tokyo)(私立)
    787. 0 報 宇都宮共和大学 (Utsunomiya Kyowa University)(私立)
    788. 0 報 和歌山信愛大学 (Wakayama Shin-ai University)(私立)
    789. 0 報 稚内北星学園大学 (Wakkanai Hokusei Gakuen University)(私立)
    790. 0 報 山口学芸大学 (Yamaguchi Gakugei University)(私立)
    791. 0 報 八洲学園大学 (Yashima Gakuen University)(私立)
    792. 0 報 横浜美術大学 (Yokohama University of Art and Design)(私立)

(注意事項)

  1. 今回の検索では、Seisen Universityは、同名の2校の区別がついていないため2校が同じ論文数になっています。
  2. 健康科学大学は、英語で同じ文字列を含む有力大学がアメリカ等にあるため、それらの大学と日本の他の大学との共著論文を数えてしまったものが混入しています。
  3. 大学の日本語名は文科省のサイト情報に基づいており、英語名は、日本の大学一覧(50音順) (daigaku-eigo.com)の情報を参考にさせていただきました。
  4. 論文数が同数の場合は、アルファベット順に並んでいます。
  5. 大学の英語の名称が、論文の所属機関の名称と異なっている場合には検索で取得されない恐れがあります。

参考

  1. 日本の国立・公立・私立大学 全792校の一覧リスト
  2. 国立大学一覧(文科省)
  3. 公立大学一覧(文科省)
  4. 私立大学一覧(文科省)(令和2年4月1日時点)
  5. 日本の大学一覧(50音順) (大学英語辞典オンライン daigaku-eigo.com)

 

科研費に採択されるための教科書と副読本、厳選5冊

科研費の申請をしてあたり前のように採択される研究者がいる一方で、なかなか採択されずにいる研究者もいます。不採択になる原因はいくつかありますが、書き方のコツがわかっていない場合がほとんどです。残念ながら、実際的なコツというものは、公募要領にも計画調書の注意書きにも書かれていません。

そういったコツはどこで知ることができるかというと、科研費に採択されるための教科書として執筆された書籍の中にあります。ですから、これらの本を読んでから申請書作成に取り掛かることをお勧めいたします。でなければ、既に科研費を獲っている先輩や先生にお願いして、自分が書いた申請書を読んでもらったり、採択された申請書を見せてもらったりしましょう。コツを知らずにひとりよがりで書いている限り、何年チャレンジを続けても不採択にしかなりません。

科研費獲得の方法とコツ

児島 将康 著『科研費獲得の方法とコツ 改訂改訂第8版〜実例とポイントでわかる申請書の書き方と応募戦略』2022/7/14 羊土社

これはもう定番中の定番ですね。科研費の制度に変更があるたびに、タイムリーに改訂版が出ていて、一番みなに頼られているのがこの本。この本を読んでいない人はいないのでは?と思えるくらいに普及しています。だから、買ったけど読んでいないなどと呑気なことを言っていると、差がつきます。しっかり読み込んで、自分の申請書作成に活かしましょう。

科研費獲得の方法とコツ 改訂第8版〜実例とポイントでわかる申請書の書き方と応募戦略 2022/7/14 児島将康 (アマゾン)

 

狙って獲りにいく!

中嶋 亮太『狙って獲りにいく! 科研費 採択される申請書のまとめ方』 2022/8/20  すばる舎

ベストセラーをいといろ出しているすばる舎がついに科研費本にまで進出してきたかと、ちょっと驚きました。自分も早速買って読みましたが、実は自分が普段科研費の申請書に関して思っていることと一番近いことが書いてあるのがこの本でした。なので、自分は周りの研究者にはこの本を勧めまくっています。

児島 将康氏の本はオーソドックスな教科書で、初心者からベテランまで万人向けだと思います。この中嶋 亮太氏の本は、もっとメリハリの効いた書き方をしていて、科研費の申請書をある程度書きなれているけど、なかなか採択されない人にピッタリはまるのではないかと思います。

狙って獲りにいく! 科研費 採択される申請書のまとめ方』 中嶋 亮太 2022/8/20  すばる舎(アマゾン)

審査委員の生の声は、若い研究者はなかなか聞く機会がないと思いますが、この本の著者はそのあたりもきっちり取材していて、審査委員の生々しい審査の実態が紹介されています。全ての審査委員が同じように審査しているわけではないので、あくまで、こういう審査をする審査委員もいるという受け止め方をしたほうがいいとは思います。

 

科研費 採択される3要素: アイデア・業績・見栄え

郡 健二郎 著『科研費 採択される3要素 第2版: アイデア・業績・見栄え』2017/7/3 医学書院

この本が刊行されたあとで計画調書の書式に大きな変更があったため、若干内容に古いところも出てきてしまっているのが惜しい。例えば、要旨のスペースは以前は厳格だったが、今では行数の指定が取れたためこの本で強調されているほどの緻密さは必要なくなったかもしれない。しかし、医学部の先生による本なので、医学部の先生にはこっちの本のほうがしっくりくるかもしれない。本質的なところを読み取れる読者なら、どっちの本でも良いと思います。書籍タイトルで重要ポイントを言いつくしていますが、その意味するところを本当にわかって書かないと採択されません。例えば、業績があるということと、業績を申請書の中でしっかりアピールできているということとは、全く別の話です。業績があるからと言って、業績リストをただ載せただけでは、いまどき、他の申請書と比べられたときに見劣りします。きちんと、研究目的や研究計画のセクションの中で業績の関連性のアピールしておくことは必須。

科研費 採択される3要素 第2版: アイデア・業績・見栄え 2017/7/3 郡 健二郎 (アマゾン)

 

科研費の書き方のノウハウがわかっても、肝心の日本度運用能力が低いと審査委員を説得できません。以下に紹介する本は、読み易く伝わる日本語の書き方を教えてくれます。

100ページの文章術

酒井 聡樹『100ページの文章術 -わかりやすい文章の書き方のすべてがここに』2011/3/10 共立出版

研究者のタマゴ向けの著作もある著者による、日本語の文章の書き方の本。科研費は日本語で書くので、日本語を書く能力を上げることが、採択への早道となります。採択されない先生の書いた文章の特徴は、非専門家が読んだときに理解できない文を書いてしまっているところ。科研費の審査委員は、同じ研究領域の専門家に当たるとは限りません。若手研究や基盤研究(C)の場合は4人の審査員がいるので、4人とも申請者と同じ専門ということはありえません。4人のうち一人でも、「わかりにくい!」と思って悪い点を付けると、残り3人がそこそこ良い点を付けてくれたとしても挽回できません。非専門家が読んでもわかるように書けるかどうかは、採択されるための最低条件です。

100ページの文章術 -わかりやすい文章の書き方のすべてがここに』2011/3/10 酒井 聡樹 共立出版(アマゾン)

 

わかりやすい文章の書き方ガイド

林 健一『こうすれば医学情報が伝わる!! わかりやすい文章の書き方ガイド』2014/10/8 ライフサイエンス出版

どちらかといえば学生向けであった100ページの文章術で飽き足らない人に薦めたいのが、この本。シニアレベルの研究者でも、徹底的に鍛えられます。内容は医学系なので、科研費申請書の執筆に必要な日本語力にちょうど照準があっています。「演習」を面倒くさがらずにやってみてください。結構ハードで時間も取られますが、それだけのご利益があります。

サッカーの三笘選手は、なぜ自分のドリブルは相手を抜けるのか?で筑波大学の卒業論文を書いたそうですが、この『わかりやすい文章の書き方ガイド』を読んで書き方を一度ものにすれば、なぜ自分の文章はわかりやすいのかを自分で理解したうえで書けるので、適当に書いて失敗する危険を減らすことができます。

こうすれば医学情報が伝わる!! わかりやすい文章の書き方ガイド   2014/10/8 林 健一 (アマゾン)

 

学振申請書の書き方とコツ

科研費ではなく学振ですが、ついでに紹介しておきます。本質的なことは変わりありません。

学振申請書の書き方とコツ 改訂第2版 DC/PD獲得を目指す若者へ 2021/3/22 大上 雅史 (アマゾン)

 

ラボは何時間労働?ボスからの手紙

沼研には正月休みが1日しかなかったそうですが、そこまでとはいわなくてもボスはやはりポスドクにはできるだけ長時間働いて欲しいみたいです。似たような話があったので紹介。

下の記事によれば、カルテックや他のエリート大学ではこの程度の労働時間は通常だそう。

Note that in this missive, Carreira does not impose his own rules on Guido, but those of Caltech. In fact, sources assured me that such work practices were and still are perfectly standard at Caltech. Working in the lab late and on weekends was normal, everyone had to do it, as the sources said. Caltech used to be infamous for people working ungodly hours. Sometimes, lights were on in the labs even at 2 AM on a Saturday morning. Other US elite universities were not really much better, or same. (New JACS EiC Erick Carreira: “correct your work-ethic immediately” SEPTEMBER 6, 2020 For Better Science)

ちなみにこのエリック・カレイラさんは、この手紙がネットに出回り、時折話が蒸し返されることを非常に不快に思い実際かなり迷惑しているみたいですが、事態を収拾するためなのか、その後、この手紙に関して反省文のような声明を出しています。

  1. New JACS EiC Erick Carreira: “correct your work-ethic immediately” SEPTEMBER 6, 2020 For Better Science
     

大学院生やポスドクは何時間働けば良いのか

自分が大学4年生のときの隣のラボのボスは、「1日12時間も働けばクタクタになるよ」と言っていました。それを聞いて、このボスの期待は1日12時間くらいということなのかなと思いました。実際、こんをつめて12時間働くとクタクタになります。途中で息抜きをしながらだと12時間以上働くことは可能です。

自分が大学院のときは、朝8時半始まりで夜は特にルールはなかったのですが、みな終電(24時前頃)まで実験していました。一番早く帰る人が21時くらいに帰っていたと思います。それを見て、結果を出している人は21時に帰っても誰も文句を言わないんだなと思っていました。

自分がアメリカにポスドクで行ったときのラボは、朝は9時~10時の間にみな来ていました。夜は早く帰る人が18時半~19時頃。一番遅く帰る大学院生が21時頃。研究所の日本人のポスドクだけは夜中近くまでいることもあったようです。ただし、夜中に帰るのは安全上の問題があるため、”足”(車)があるかどうかで22時~24時の間に帰っていたのではないかと思います。土日は大学院生も既婚者のポスドクも、あまり来ていませんでした。自分がいたラボには、週末には日本人のポスドクとボスしかいなくて、ボスは「俺が大学院生の時は土曜も実験してたのになぁ。」とぼやいていました。しかし、夜遅くまで実験しろとか、朝早く来いとか、週末も来いなどと強要することは全くありませんでした。

日本の大学院生に比べればアメリカの自分のいたラボの大学院生は圧倒的に少ない労働時間だったと思いますが、セル、サイエンス、ネイチャー、それらの姉妹紙に大学院生が論文を出すようなアクティビティの高いラボでした。この違いは一体なんなんだろうとずっと不思議でした。正直言って今でもはっきりとはわかりません。ただ思うのは、やはりテーマ選びが一番大事なのだろうということです。面白くない仮説を検証しても良い論文にはなりません。だからといって当初のアイデア通りに事が運ぶことなどそうそうなくて、ボスが提示した研究テーマや実験がみなうまくいくということなど決してありませんでした。みな試行錯誤、暗中模索する部分は当然あって、その点に関しては、日本で研究していたときとなんら変わりませんでした。どこで違いが出てくるのかわからないのですが、どうやって良いストーリーにしていくかを実験データを見ながら柔軟に対応していたのかもしれません。あるいは、良いストーリーにならないようなテーマは見切りを付けたり、ストーリーを作るために最低限必要な実験(=必要性、十分性を示す実験)が実現可能なテーマだけに手を出すようにするなどの工夫があったかもしれません。少なくとも、ラボのボスが、手持ちのデータから最大限の知見を引き出す能力に長けていて、ストーリー性のある論文を書く能力が高かったのだろうとは思います。もちろん、エディターキックを回避して、査読にまわしてもらい、査読者の要求にひとつずつ答えていくという忍耐力や覚悟がどれくらいあるかも大事です。

結局のところ、論文を書くのに不必要な実験を何か月もやって無駄にする人もいますので、労働時間と生産性は必ず比例するというものでもありません。長時間労働してしまう学生の中には、実験を失敗したり、論文に必要ない実験をやってしまったりということに原因がある場合もあります。自分を振り返ってみたとき、がむしゃらに馬車馬のように働いたのにぜんぜん結果が出せない期間もありましたが、仕事量が結構落ちてるにも関わらずなぜか研究は順調に進んだ時期もありました。ただし、ストーリーが見えてきて論文が行けるとなったら、集中してアクセプトに漕ぎ着けるまで全速力でやるしかありません。

関連記事 ⇒ イシューからはじめよ【書評】

関連記事 ⇒ 研究テーマの選び方 21のポイント 

関連記事 ⇒ ネイチャー(Nature)に論文を出す方法 

 

 

参考

  1. 研究室メンバーに向けて書かれた恐ろしい手紙 2016年1月23日 アレ待チ
  2. エリック・カレイラ Erick M. Carreira ケムステ
  3. Something Deeply Wrong With Chemistry

研究者にとっての論文十ヶ条

「 追悼 角皆静男先生のご逝去を悼む 」(渡辺 豊 地球化学50 巻 (2016) 1 号 (JSTAGE))に掲載されていた「研究者にとっての論文十ヶ条」が非常に心に刺さったので、自分の感想も交えて紹介します。以下、見出しは当サイトがつけたものです。

論文は著者の研究者としての人格そのもの

1.「書かれた論文は書いた人の研究者としての人格を表す」。書かれた論文からその研究者の人となり(人為)がわかってしまう。また,批判の材料にも使われる(日本人はあまり他をほめないが悪口は言う)。恐ろしい。

論文を書いていない人=研究者として存在していない人ということになりましょうか。恐ろしいですね。研究者として生きている証として、論文を書かねばなりません。

ところで、捏造論文ばっかり出して学会の権威にまで上り詰めた人たちの、研究者としての人格って何なんでしょう?ただのハリボテですか。

関連記事 ⇒ 東大医学部の疑惑論文等を画像ソフトで確認

 

論文を出さない者はテクニシャン

2.「データのみ出して論文を書かない者は,テクニシャンである」。テクニシャンが重要でないといっているのではない。ただ,テクニシャンは研究者でないことを自覚し,研究者としての待遇を要求してはならない。逆に,研究者は研究者の責任を果たさねばならない。

実験データを出しても論文を書かないのはただのテクニシャンというのは、自分にはあまりしっくりきません。実験だけして論文を出さない人は、サボって何もしなかった人よりももっとたちが悪い。なぜなら、研究費を無駄遣いしているから、というのが自分が思うところです。自分の指導教官がいつも言っていたことなのですが。

 

データも論文も出さない者は評論家

3.「データも出さず,論文(原著論文)を書かない者は,評論家である」。これも評論家が不要といっているのではない。ただ,評論家として振る舞うのではなく,研究者として振る舞い,こういう人達に研究費が流れていきがちなのが問題である。

実験データを出さない人は原著論文を書けるわけがないのですが、それを評論家というのも持ち上げすぎな気がします。実験データを出さない人は、実験系の場合は単に研究に向いていない人なんだと思います。まあ、ポジティブな結果がなかなか出せない時期があるというのは、研究者にとってごくごく普通のことなのですが。研究者として生き延びるためには、ないなりに何かしら論文にするという巧みさが必要です。

 

論文執筆は研究者の成長の糧

4.「研究者は論文を書くことによって成長する。また,成長の糧にしなければならない」。投稿し,審査(批判)を受けることで成長する。若い人は没にされる率が特に高い。それで,こっそり黙って投稿する者がいる。むしろ,欧米のように,原稿ができたら,広く配り,周辺の批評を受けたいものである。

自分が初めて論文を書いたときは、実験をストップして100%執筆活動に専念したにもかかわらず、初稿ができあがるまでに3か月以上かかったように記憶してます。慣れてくると、実験しながら書けるところを書いていくので、そのような無駄な時間はなくなりました。論文を書いていると、実験のデザインの甘さが見えてきたり、どれだけ強い結論が引き出せるのかと知恵を絞ったりと、頭が鍛えられる気がします。ちなみに自分が聞いた、できる研究者は論文の初稿を書き上げるのはほんの2~3日だそうです。週末に書いて、週明けには最初のドラフトが出来上がっているんだそう。

 

論文業績は研究者の飯のタネ

5.「論文は研究者の飯のタネである」。就職,昇進,任期更新,賞,研究費など研究者としての資質が問われる際に第1に問題にされるのが,よい論文を多数という点である。良ければ伸び,悪ければこの社会から締め出される。 

これはまさにPublish or perishという言葉そのものでしょう。最近の科学研究の情勢だと、Publish and quitにしかならないように思います。トップジャーナルに論文を出さない限り、なかなか研究者としては生き残れません。

関連記事

  1. アカデミア研究者雇用状況の過酷な現実
  2. ネイチャー(Nature)に論文を出す方法
  3. リジェクトへの怒り・落胆【論文を出す力】
  4. トップジャーナルに通る論文の作り方

 

後世の研究に影響を与える論文を

6.「論文は後世の研究に影響を与えなければならない」。上で,異分野の研究者(や行政関係者)がまず取り上げるのが,審査のある雑誌に第1著者として書いた論文の数である。雑誌の質やその後の被引用回数も取り上げられる。本当は質であり,どれだけ後世に影響を与えるかである。また,書いても消えてしまうかもしれないが,書いておかなければ影響を与えることはない。

研究者という職業を選んだからには、生きるのが精いっぱいなどというしょうもないことを言っていないで、後世の人に読まれる論文を出したいものです。メンデルの論文などを読んだりすると、論文って時空を超えるんだなあと実感します。

 

書いた論文には責任を

7.「研究者は書いた論文に責任を問われる」。その当時のレベルでは不可避であったことならよいが,間違った論文を書いた責任を取らなくてはならない。作為的ではなく,未熟さ,不勉強で結果的に間違えた場合でも,信用を落とすことになる。

エラーバーを押し下げて有意差があるように見せかけてネイチャーや姉妹紙に出している人たちには説明責任があると思います。もちろん彼らが所属している大学も。

実験で得られたわけではない値のグラフを手書きすることは(←ココまでは大学も正式に認めている!)、研究者の常識からすればデータの捏造です。しかし、大学はなぜかそれを研究不正と認めず、このような作業をしている人たちのことを全力で守っています。図はデタラメに作ったけど、データ捏造ではないって、あなたは安倍首相ですか?日本の研究倫理は一体どうなっているのでしょうか?

関連記事 ⇒ 医学部研究不正疑惑論文に関する調査報告書を国民に開示しない東京大学

  1. 「ご飯論法」「きな粉餅論法」を日常で使ったらただの無能 (大山くまお 2018.06.29 幻冬舎plus)
  2. 安倍首相が珍答弁 「募っている」けど「募集」ではない (2020年1月28日 19時45分 朝日新聞デジタル

 

「忙しくて論文が書けない」=「私は無能です」

8.「忙しくて論文が書けないというのは,言い訳にはならず,能力がないといっているのと同じである」。本当に価値あることが確実に得られているのなら,論文(の祖型)は一晩で書ける。書けないのは,足りない点があるからであり,書く力も能力のうちである。また。研究のため,教育に時間を割けないこともない。

「私は忙しくて論文がかけないんです。」というのは、「私は研究者として無能なんです。」と言っているようなものと、なかなか厳しいことを言っています。忙しくて論文が書けないという人には、ポール・シルビアさんの本がお勧め。

関連記事 ⇒ Silvia博士 生活を犠牲にしない論文量産術

 

博士論文以降に出した論文で真価が問われる

9.「博士論文以上の論文を書けない者は,その博士論文は指導教官のものといわれても仕方がない」。最近は,博士の研究を論文にする際,当然のようにその学生が第1著者となる。しかし,アイデアから始まって,いろいろな指導を受けての結果であり,その学生の真価,実力はその後でわかるということである。

博士論文がネイチャーでも、ポスドクでもう一本ネイチャーやサイエンスに出さないとなかなか生き残れないご時世です。

 

論文は価値あるアイデアの証

10.「研究において最も重要なのはアイデアであり,それが試されるのが論文である」。実験,調査,観測が主要な分野では,体を動かすことが重視されがちである。アイデアを尊重し,スケールの大きな研究をしたい。これには,技術的なことも含めて協力体制をつくり,資金を手当することも必要となる。

実験科学の世界ではIdea is cheapという言葉があるくらいなので、論文という形にして初めて評価されるのだと思います。

 

論文を書かない研究者はネズミを捕らないネコと同じ

自分がポスドクだったときに、シニアの研究者の人に、論文は1年に1報出さないと研究者として生き残れないよと言われました。1年に一報とは結構厳しいなあと当時思ったものです。それと同じ教えを見つけたので書き記しておきます。

1.研究者は、第1著者の原著論文を1年に1報は必ず書くよう努める。

2.教授になるには、自分の年齢数以上の原著論文を発表し、かつ第1著者の論文数がその年齢の半分を越えること。

3.…

(引用元:論文を書かない研究者は、ネズミを捕らないネコと同じである。1997.3.30 インターネットアーカイブ

 

参考

  1. 研究者にとっての論文十ヶ条(1999.7.17 インターネットアーカイブ
  2. 追悼 角皆静男先生のご逝去を悼む(渡辺 豊 地球化学50 巻 (2016) 1 号  JSTAGE)PDFリンクあり

 

論文が書けない理由・論文を書いている人の習慣・論文を書くノウハウ

  

この2つを意識するだけで作文能力が劇的に上がる:cohesion(連結)とcoherence(首尾一貫)

英語で論文を書くときであれ、日本語で科研費の申請書を書くときであれ、文章を書く際に意識するとよいのが、cohesion(連結)とcoherence(首尾一貫)です。

cohesionは、文と文、パラグラフとパラグラフがつながっていて、方向性、流れがあること。coherenceは、内容的な一貫性です。ある文が、前後の文と脈絡がなくて、「浮いて」しまっていてはいけません。一見関連する内容であっても、文章全体の趣旨に合わないもの、文章全体で伝えたいメッセージに関連しないものは、coherentではないので削除すべきです。

どうやって、cohesion(連結)がある文にするかば、どのような語句を使うかの問題であり、誰でも簡単に学ぶことができます。どうやってcoherence(首尾一貫)のある文章にするかについては、自分が主張したいことを明確にしておく必要があります。

ライティングにおけるcohesionとcoherenceを解説した動画をいくつか紹介します。

Cohesion & Coherence | College Writing 2019/10/11  ELLCenter

Cohesion & Coherence in Essay Writing  2017/01/12   Write to Top

 

科研費が不採択だったら、開示された審査結果を分析して改善点を探そう

科研費で採択された場合、どれくらい余裕でボーダーを超えていたのかがわかりませんが、不採択だった人には、審査結果が開示されます(2月末の採択通知になってからは、4月の上旬くらいの時期だったと思う)。それを見れば、落ちた人の中でのおおざっぱな位置づけがわかります。

おおよその順位は「A」でした。なら、審査区分における採択されなかった研究課題全体の中で、上位20%に位置していた、ということです。とても惜しいですね。

おおよその順位は「B」でした。なら、審査区分における採択されなかった研究課題全体の中で、上位21%~50%に位置していた、ということです。改善の余地が大いにあります。

おおよその順位は「C」でした。なら、審査区分における採択されなかった研究課題全体の中で、上位50%に至らなかった、ということです。採択されるためには、劇的に改善させる必要があります。

採否が決まるのは「総合評点」によりますが、参考として、評定要素ごとの点数がつけられその情報も開示されます。評定要素は、①研究課題の学術的重要性、②研究方法の妥当性、③研究遂行能力及び研究環境の適切性 の3つです。総合評点は相対評価ですが、評定要素ごとの評点は絶対評価でつけられます。一人の審査委員が4点満点(1点~4点)で評点をつけ、若手研究や基盤研究(C)だと4人審査委員がいるので、合計点を4で割って算出した平均点が開示されます。採択課題の平均点は3点を少し超えるくらいです。3.25点だとすると3.25×4=13点、つまり4人の評点が(3、3、3、4)なら平均的な採択者になれます。平均点なので、もっと悪くても採択されている人はいるのでしょう。

自分の点数から、一番ありそうな審査委員4人の評点分布を予想してみる:

  • 3.25点 ⇒ 3点、3点、3点、4点
  • 3.00点 ⇒ 3点、3点、3点、3点
  • 2.75点 ⇒ 3点、3点、3点、2点
  • 2.50点 ⇒ 3点、3点、2点、2点
  • 2.25点 ⇒ 3点、2点、2点、2点
  • 2.00点 ⇒ 2点、2点、2点、2点

採択者の平均レベルに達するためには、3(良好である)は最低確保すべきで、一人くらいが4(優れている)をつけてくれればよいということになります。

平均点が2.25点だとかなり低いと感じますが、それでもみんなが2点をつける中で、3点をつけて評価してくれた人が一人はいたのだということがわかり、励みになります。

また、1や2をつけた審査委員は、さらに細かく何が悪かったのか、その項目に*印をつけて教えてくれます。

(2)【審査の際「2(やや不十分である)」又は「1(不十分である)」と判断した項
目(所見)】

評点「2(やや不十分である)」又は「1(不十分である)」が付された評定要素に
ついては、そのように評価した審査委員の数を項目ごとに「*」で示しています。(最
大4個)

評定要素 項目    審査委員の数

①研究課題の学術的重要性   

  • 学術的に見て、推進すべき重要な研究課題であるか   **
  • 研究課題の核心をなす学術的「問い」は明確であり、学術的独自性や創造性が認められるか
  • 研究計画の着想に至る経緯や、関連する国内外の研究動向と研究の位置づけは明確であるか
  • 本研究課題の遂行によって、より広い学術、科学技術あるいは社会などへの波及効果が期待できるか

②研究方法の妥当性     

  • 研究目的を達成するため、研究方法等は具体的かつ適切であるか。また、研究経費は研究計画と整合性がとれたものとなっているか   * *
  • 研究目的を達成するための準備状況は適切であるか

③研究遂行能力及び研究環境の適切性   

  • これまでの研究活動等から見て、研究計画に対する十分な遂行能力を有しているか   *
  • 研究計画の遂行に必要な研究施設・設備・研究資料等、研究環境は整っているか

3.その他の評価項目の評定結果
研究経費の妥当性について
「研究経費の内容に問題がある」と評定した審査委員はいませんでした。

4.留意事項
人権の保護及び法令等の遵守を必要とする研究課題の適切性につい
「法令遵守等の手続き・対策等に不十分な点が見受けられる」と指摘した審査委員はいませんでした。

 

「研究目的を達成するため、研究方法等は具体的かつ適切であるか。また、研究経費は研究計画と整合性がとれたものとなっているか」というのは2つの異なる観点を含んでいるため、ここに*印が付いていた場合、前半と後半のどちらが該当するのかがわかりません。これはJSPSに改善してもらいたいものです。

上述した情報を踏まえて、あらためて不採択になった計画調書を読み返せば、計画調書のどの部分がこれらの低評価と対応するのかが、見えてきます。もし自分で見当がつかないのであれば、同僚などに頼んで読んでもらいましょう。

次こそは採択されたいというあなたへお勧めの記事

採択される科研費計画調書の書き方と申請書作成の戦略22のポイント

採択される科研費申請書を書くためのノウハウ集です。ネット上の有益なアドバイスを総まとめにしました。

 

落ちる科研費の申請書の典型例

問題設定がない

「論文報告がないので、本研究を行う」という論調で科研費申請書を書く人が非常に多いのですが、なぜその研究をやるの?という読み手の疑問に答えないままいくら実験の詳細を書いても、研究の価値を認めてもらえません。分野外の人が読んでもわかるような易しい言葉遣いで、当該領域の問題が何なのか、なせその問題設定をする必要があるのかをしっかり述べるべきです。問題提起をして初めてそれに対する解決策としての実験目的・実験計画が意味を為すのです。問題提起を丁寧に説明している申請書は、たとえ専門外の審査委員が読んだとしても、この領域は自分はよくわからないけれども、重要な研究みたいだということは伝わります。

独自性が独りよがり

「本研究に関しては他に論文報告がないので独自性がある」と申請書に書いてしまう人がとても多いみたいですが、それだけ書いても全く説得力がありません。これは採択されない申請書の典型的な書き方と言えます。

関連記事 ⇒ 採択される科研費申請書の書き方22のヒント

 

まずこれを読みましょう

多くの研究者が科研費の申請書の書き方に関する教科書を読んでおり、申請書のレベルは一昔前よりもあがっています。今どき、これらの本を読んでいなければ差は広がる一方なのではないでしょうか。

とくにシニアレベルの研究者で最近科研費が取れなくなっている場合は、古臭い書き方を続けているのが不採択の原因かもしれません。なぜなら科研費は、他の(若くて勢いのある研究者らの)申請書と比較されて採否が決まるからです。当然、見栄えも大事になってきます。ぱっと見で見劣りしたら負けます。

  1. 科研費 採択される3要素 第2版: アイデア・業績・見栄え 2017郡 健二郎

「科研費 獲得の方法とコツ」が定番中の定番ですが、今年2022年8月20日、あらたな科研費バイブルが登場しました。狙って獲りにいく科研費 です。審査委員がどうやって審査しているのかを徹底解説しており、落とされにくい科研費申請書とはどのようなものかを解説しています。科研費本も増えてきましたが、自分の感覚に一番近いのは、この、狙って獲りにいく科研費 かもしれません。

  1. 狙って獲りにいく!科研費 採択される申請書のまとめ方 2022 中嶋 亮太

それと、実は「科研費改革と研究計画書の深化」というマイナーな本が自分は好みです。絶版なのかアマゾンでの中古の価格が高騰してしまっていますが、研究支援部署の大学職員の方が、長年の添削経験に基づいて書いており、非常に納得させられる内容です。読者ターゲットは研究者というより研究支援者なのかもしれませんが、当然のことながら研究者が読んで役に立つ内容です。

論理的とは?

申請書を論理的に書かない人は、論理的じゃない人。論理的じゃない人は研究できない人。研究できない人には研究費をあげられない、と思われると思います。

  1. マンガでやさしくわかる小学生からはじめる論理的思考力 苅野 進

 

日本語からやり直そう

話すのと書くのは大違い。学会発表ができるから文章も書ける、ということは決してありません。日本語の文法や語法を守っていない人は論外ですが、理解できない、伝わらない文章を審査委員に読ませておきながらお金をくれというのはいかがなものかと思います。

  1. こうすれば医学情報が伝わる!! わかりやすい文章の書き方ガイド 林 健一 (amazon.co.jp)

最近思うのですが、やはり文豪が書いた文章や何百年も前にかかれていまだに読み継がれている本などは、非常にうまく書かれています。そういういい文章に日頃から親しんでおくことは、科研費の文章を書くときに役立ちます。最初から始めて、最後で終わるまでによどみなく、ぎくしゃくせずに一貫した流れをつくるイメージをもつことが大事。それってつまりはいい小説と同じなんじゃないかなと思ってます。直接的ではないですが、何かしらプラスになるんじゃないでしょうか。

 

何が悪かったの?

自分が書いた文章の欠点は、書いた本人はなかなか気付けないものです。誰かに読んでもらうのが一番。同僚、先輩、先生、部下、URA、研究支援部署の事務職員、国語力のある配偶者や親兄弟に頼めればいいのですが、適任が見当たらなければ、商業的な添削サービスを利用してみてはいかがでしょうか。

提供されるサービス内容や新規依頼受付の有無等に関してはそれぞれのウェブサイトをご参照ください。科研費応募時期には依頼が殺到して受付けてもらえない恐れもあると思います。説明文はサイトからの引用です。

  1. coconala 個人のスキル・経験を、必要とする人に結びつけるプラットフォーム。←「科研費チェック」、「科研費」などのキーワードで検索すると、科研費の添削サービスを個人で提供している人が見つかります。
  2. 科研費の添削.com 科研費の申請のプロであるURAによる添削サービス 添削支援の流れ
  3. 科研費.COM 申請書の添削サービス お申し込みの流れ
  4. ジーラント株式会社 科研費申請書の添削サービス(個人向け)科研費申請書のプロフェッショナル添削サービスです。 ← 『科研費獲得の方法とコツ』の著者 児島将康氏が立ち上げた会社。
  5. ROBUST JAPAN 科研費申請支援サービス 個別に申請書内容のレビューを実施 お早めにお問い合わせください
  6. クリムゾン・ジャパン 科研費申請支援申請書作成のノウハウを解説するコンサルティングや講演を実施するほか、個別に申請書内容のレビューを実施
  7. アスナル 研究申請調書の第3者的視点からのレビューや様式点検、若手研究者等についてはテーマ探索や研究計画立案上の基本事項に係るアドバイスなど
  8. educe 支援業務 概要一覧 申請書類のブラッシュアップを目的とした、個別のレビュー・添削を行います。
  9. 株式会社 早稲田大学アカデミックソリューション

 

論文があれば

科研費は相対評価、競争なので、他の人よりも論文業績で劣っていたら、いくら申請書の質を上げても限界があります。

  1. できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか ポール.J・シルヴィア (amazon.co.jp)

ただいま「所属研究機関処理中」2020年度(令和2年度)4月1日午前10時00分、科研費交付内定が通知される

関連記事 ⇒ ただいま「所属研究機関処理中」2021年度(令和3年度)4月1日午前10時00分(?)、科研費交付内定が通知される?

追記

新型コロナウイルスの影響だと思いますが、本来6月に交付内定が通知されるはずの他の研究種目に関して、審査方法の変更や遅れが生じています。


 

 


 

4月1日と言えば、多くの研究者にとっては前年度秋に申請していた「科研費」が採択されたかどうかが通知される、1年で最も重要な日です。皆さんのツイートを引用させてもらいながら(適宜入れ替え等あり)、「研究者にとっての4月1日」をご紹介いたします。

関連記事 ⇒ 採択される科研費計画調書の書き方と申請書作成の戦略20のポイント

科研費が採択されたかどうかの判別方法

採択が通知されるといっても、「採択」という言葉はどこにもありません。どこを見ればいいのかも初心者にはわからず戸惑います。落ちても、不採択とは言ってもらえません(何も表示されないだけ)。

 

 

 

 

 

 

科研費電子申請システムで採択されたかどうかの確認ができますが、みるべき場所は「審査結果開示」ではありません。非常に多くの研究者がこれに惑わされています。そのさらに下にある、「交付内定時の手続き」の項目のボタンをクリックする必要があります。


 

 

非常にわかりづらいのですが、落ちたときは何も表示されません。不採択と言ってもらえるわけではなく、自分が申請した課題名の欄がそこにそもそも現れないのです。本当にわかりにくい。


 

 

科研費が採択されるということ


 

若手研究

 

科研費の採択率

奨励研究の採択率

「奨励研究」という研究種目は、研究者でない(=研究者番号を持たない)事務職員、技官、技術員、理学療法士、看護師などが、所属機関が応募資格を認めた場合に応募できる種目です。応募の上限が1年間で100万円で充足率はあまり高くなく、6割程度だと思います。計画調書の様式は頁数が基盤研究などに比べると圧倒的に少なくて、いかに書く内容を簡潔に絞ってわかりやすく伝えるかが重要になります。

  1. ヤフーリアルタイム検索「科研費」 

 

科研費採択のためのヒント:審査区分の選択

 

 

 

4月1日が近づくにつれて、心臓のドキドキが大きくなっていきます。

 

2020年4月1日 科研費発表まであと0日

 

 

2020年3月31日 科研費発表まであと1日

 

 

 

 

2020年3月30日 科研費発表まであと2日

 

 

2020年3月29日 科研費発表まであと3日

 

 

2020年3月28日 科研費発表まであと4日

 

 

2020年3月27日 科研費発表まであと5日

 

 

 

2020年3月26日

 

 

2020年3月25日

 

 

2020年3月22日

 

科研費が採択されるための非常に重要なポイントの一つが、どこの審査区分に出すかということ。自分の研究課題の意義を認めてくれる研究者が審査してくれる細目であれば、高い評価を得やすくなります。科研費の審査は各区分の中での相対評価なので、そのようなことが起きます。

 

2020年3月21日

研究が計画通りに進まなかったときの対処法を書けと、以前の様式では明確な指示がありました。この指示が現在ではなくなったわけですが、だからと言って「書かなくてもよくなった」というわけではありません。指示がないので、「書かなくてはいけない」とも言えないのですが、審査委員が計画調書に何が書かれていることを期待しているのか?と考えれば、採択可能性を上げるためにどうしたほうがよいのかは明らかです。

 

2020年3月20日

科研費制度の変更点

 

研究機関への紙媒体での通知はなくなり 、電子システム利用になるようです。

令和2(2020)年4月以降は、書面による通知に代えて、所属研究機関担当者向けに、全ての内容を科研費電子申請システムにより通知します。(令和2(2020)年度の科学研究費助成事業(科研費)の変更点等について 日本学術振興会) 

研究者はみな自分で電子システムに入って確認すると思うので、研究者にとっては、この変更による影響は特にないでしょう。

 

2020年3月19日

 

 

2020年3月18日

 

 

2020年3月17日

 

科研費獲得の方法とコツ 改訂第7版
科研費 採択される3要素 第2版
いかにして研究費を獲得するか

参考

  1. 100日後に死ぬワニ(2020年03月20日 20時00分 ねとらぼ)

大学における第3の職種URAとは?科研費獲得増の効果は?

大学には第三の職種が生まれているそうです。第1の職は、大学教授、講師、助教などの「教員」、第2が事務職員、そしてそのどちらでもない第3の職が、「ゆーあーるえー(URA)」だとのこと。

ポスドクからURAへ転ずることを考えている人も多いと思うので、URAの現状を見ておきたいと思います。結論を先に言えば、大学によって雇用条件(無期雇用への転換の可能性など)が大きく異なるようですので、その見極めが大切です。

また、ポスドクが1万人以上存在するのに対して(参考PDF)、URAの人数は全国合わせた総数がせいぜい1000人程度であり(参考サイト)、募集中の件数がたかだか十数人程度なので(JREC-IN)、ポスドクの数%がURAに興味を持ったとすると、競争率は数十倍にもなります。ポスドク1万人計画の尻ぬぐいのつもりなのか、博士号取得者の受け皿としてのURAという言われ方をよくしますが、焼け石に水でしかありません。確かにURAには元研究者が多いが、研究者が希望すれば誰でもURAになれるという比率ではないのです。URAになったとしても、ほとんどの場合、数年の任期しかないので再び職探しが待っています(無期雇用への転換の有無は、大学によって、あるいはその時々の状況によって対応が全く異なるので要注意)。

 

URAとは?

朝日新聞の記事(の無料で読める部分)によるとURAとは、研究力強化を支える専門職「ユニバーシティー・リサーチ・アドミニストレーター」(University Research Administrator)の略。現在、例えば京都大学には46人ものURAが存在しているそうで、その7割が元研究者。残り3割は企業からの転身。URAの職務は、競争的資金の獲得支援を始めとして、研究広報(研究成果を社会に発信)、大型プロジェクトの企画・運絵などその守備範囲はかなり幅広いものになります。

 

URAを先駆的に導入した大学

  1. リサーチ・アドミニストレーター(URA)を育成・確保するシステムの整備 事業進捗状況評価結果等について(平成23年度開始機関)(文部科学省)

 

URAによる外部資金獲得支援の効果

東京都市大学

東京都市大学のウェブページには、「研究推進アドミニストレーションセンターRAC(2018年4月設置)」とあり、2018年度に初めてURAが科研費申請支援をしたのだとすると、その成果として2019年度の科研費が3割アップしたことになります。下の棒グラフで見るとかなり目を引く成果。

東京都市大学は文部科学省の科学研究費助成事業(科研費)の2019年度獲得が前年度比3割増になるなど、研究力向上で成果を挙げている。… 申請書には学長、副学長、研究支援のリサーチアドミニストレーター(URA)の3者が目を通す。(引用元:東京都市大の科研費獲得が3割増えた裏側 2019年07月12日 日刊工業新聞 ニュースイッチ

京都大学

また京都大学は、URAの支援を受けられる対象者を理系に限定せず、人文・社会科学系にも広げた。URAが同分野の科学研究費助成事業(科研費)の申請書作成など助けた案件は、7割と高率で採択された。(引用元:研究者が力を発揮できる環境つくる“キーマン”を知っていますか?  2018年1月11日 日刊工業新聞 / 2018年01月13日 ニュースイッチ

(出典:科研費申請支援を基軸とした『研究支援の好循環』 2016-09-01 京都大学学術情報デポジトリ KURENAI )

早稲田大学

大学として研究戦略センターによるサポートを強化した結果、昨年度1名、今年度は4名が採択されました。(昨年採択分を含めた5名のうち4名を研究戦略センターが支援。なお、過去25年間では通算24名が採択されています)(引用元:WASEDA Research 研究戦略センターの挑戦 Mon, 18 Jan 2016 早稲田大学

信州大学

信州大学URAが企画・実施した業務事例(平成24~25年度に競争的資金に採択された案件の一部抜粋)
JSPS科研費初心者向け申請支援活動学内平均より1割程度高い採択率を得た

研究・産学官連携拠点形成文理融合・異分野融合・産学官地域連携国際基礎研究URAが大きく介入して獲得した競争的資金(信州大学取り分)H23年度:11億円、H24年度:68億円、H25年度:44億円

(引用元:信州大学URAシステム

徳島大学

平成26年度科研費
支援25件 採択10件   採択率40.0%
(大学全体 応募633件 採択173件 採択率27.3%
平成27年度科研費
支援35件 採択13件   採択率37.1%
(大学全体 応募664件 採択203件 採択率30.6%

(参照:徳島大学におけるプレアワード活動について RA協議会第1回年次大会 2015年9月2日 PDF

神戸大学

北海道大学

URAステーションは平成27年度から、経験豊かな北海道大学の教授経験者(退職後9年以内、特任教授を含む)を科研費アドバイザーとして、科研費申請書類の添削を行う「科研費添削制度」を実施しています。ご協力いただくアドバイザーは毎年100名以上、利用件数も100件を超えています。特に基盤研究(C)、若手研究種目で効果が高く、各種目ともに添削利用者の採択率が未利用者の採択率を有意に上回っています。

(転載元:HTMLリンク

 

弘前大学

平成29年7月より本学研究戦略アドバイザーに就任され,科研費獲得支援事業の支援を受けていない課題に対して科研費のアカデミックチェックをご対応いただき,45件中14件平成31年度科研費新規採択(31.1%)となっている。これは本学の新規採択率(21.3%)だけでなく,全国平均※(平成30年度24.9%)も上回るものである。(令和元年度科研費獲得スキル向上セミナー 弘前大学研究戦略アドバイザー倉石泰先生 弘前大学

 

URAの雇用形態

URAという職業の雇用の形態に関しては、下の読売新聞の社説が参考になります。

URAの雇用は安定しておらず、任期が5年未満という形態が大半だ。優秀な人材を確保するには、処遇の改善を検討することが欠かせない。URAをあくまで自分たちの補助要員と見ている大学教員も少なくない。(日本の科学研究 支援人材の活用で低迷打開を 2019/08/12 05:00 読売新聞オンライン)*太字強調は当サイト

 

URAの雇用条件 年収・任期

また、URAの募集要項も一つの判断材料になります。

現在JREC-INに出ているURAの公募をみると、すべてが任期付きでしかもほとんどが無期転換の可能性がなさそうなものばかりです。給与も、求められる高度な専門性を考えると高いとは思えません。URAが、「教員職のような深く高度な専門性をもつとともに、事務職のような分野に偏らない知識と経験、大学等機関全体をみる俯瞰能力が求められる。その両者を両立できる人材」(リンク)といわれているのとは裏腹に、これらの公募要項を見る限り、数年の任期で終了というところが多く、論文を出してもその先の定職が無いポスドクと扱われ方が大差ないように思えます。

  1. 東京大学 アイソトープ総合センター 学術支援専門職員(特定短時間勤務有期雇用教職員)募集 [契約期間] 2019年11月1日以降のできる早い時期(応相談) ~ 2020年3月31日 URA (リサーチ・アドミニストレーター)的業務に取り組める方を優先します。
  2. お茶の水女子大学 リサーチ・アドミニストレーター(URA)の公募 給与:国立大学法人お茶の水女子大学年俸制適用職員給与規程に基づき支給する。基本年俸360~450万円(経験に応じて決定)〔年俸を12月で割った額を毎月支給〕税金及び福利厚生費(雇用保険料、共済組合掛金)の自己負担分を控除する。 雇用期間:2020年1月1日以降手続き完了日~2020年3月31日。年度毎に勤務状況及び業務実績を審査のうえ、労使双方の合意により更新することが有り得る。ただし、更新する場合は、当初の採用日より5年を限度とし、年度の末日以前において雇用期間が5年に達する場合は、当該年度の前年度末日をもって雇用期間の満了日とする。
  3. 名古屋市立大学 産学官連携担当のリサーチ・アドミニストレーター(URA)(特任教授または特任准教授)の公募 給与 就業規則に基づき支給(給料は年俸制に準ずるため、通勤手当・退職手当の支給なし)特任教授 年額804万円程度・特任准教授 年額642万円程度 ※年額は目安であり増減する可能性有  常勤(任期あり)単年度契約(採用日から令和3年3月31日まで)、ただし、年度ごとの業務業績の評価により令和7年3月31日まで雇用期間を更新することができます。
  4. 鳥取大学 リサーチ・アドミニストレーター(URA)助教 常勤(任期あり)5年
  5. 学習院大学 リサーチ・アドミニストレーター(本院での職名は専門嘱託) 給与 月額380,000円 常勤(任期あり)契約期間満了後、勤務成績及び態度により更に1年間の雇用契約更新の可否を判断する。契約更新は、2回まで可とし、雇用期間の最長は令和5年3月31日までとする。
  6. 関西医科大学 リサーチ・アドミニストレーター(URA)募集(教育研究基盤整備企画室) ◆任期◆任用日から3年間(年度ごとに契約更新)※採用後3年目に任期の延長審査あり、最長、採用日から5年間
  7. 筑波大学 プログラムコーディネーター(OPERA食の未来を拓く革新的先端技術の創出) 【雇用期間】  令和2年1月1日から令和2年3月31日(予算状況、勤務状況等によって令和6年12月31日まで更新の可能性有)
  8. 筑波大学 人工知能科学センター リサーチ・アドミニストレーター (部局業務専従支援) 公募要領 任期:令和2年3月31日(年度ごとの勤務成績、評価及び予算の状況により、令和5年3月31日まで更新の可能性があります)
  9. 筑波大学 計算科学研究センター リサーチ・アドミニストレーター(部局業務専従支援) 公募要領 常勤(任期あり)任期:単年度契約。勤務評価による年度毎の更新により,採用日から最長5年まで更新可。
  10. 筑波大学 アイソトープ環境動態研究センター リサーチ・アドミニストレーター (部局業務専従支援) 公募要領 任期:令和2年3月31日 (年度ごとの勤務成績、評価及び予算の状況により、 令和5年3月31日まで更新の可能性があります)
  11. 山梨大学 研究推進・社会連携機構 URAセンター リサーチ・アドミニストレーターの公募について 常勤(任期あり) 3年最長10年 ※更新に関しては、雇用期間終了までに実績等を審査の上、勤務の状況や予算状況を勘案して、更新を判断)
  12. 理化学研究所 連携促進コーディネーター募集(W19101)(科技ハブ産連本部 本部長室)   単年度契約の任期制職員で、評価により採用日から7年を迎えた年度末を上限として再契約可能。 ただし、能力、契約満了時の業務量、勤務成績、勤務態度、所属しているセンター等若しくは研究室等又は従事しているプロジェクトの存続及び当研究所の経営の状況、予算状況等により、再契約可能期間については変更になる場合もあります。また、原則として65歳を超えての再契約は行いません。 2013年4月1日以降、当研究所との有期雇用の通算契約期間が10年を超えることはありません。原則、試用期間有り(2ヵ月)。

無期転換の可能性が募集要項から読み取れる大学・研究機関

  1. 京都大学 特定専門業務職員(リサーチ・アドミニストレーター、URA)の募集 常勤(任期あり) 2023年3月31日 ※評価に基づき、延長可能
  2. 神戸大学 URA(リサーチ・アドミニストレーター)/特命政策研究職員 常勤(任期あり)在籍期間中の業務・業績等の評価及び予算等により、パーマネント職へ移行の場合あり 定年 60歳 任期 2023年3月31日まで
  3. 高エネルギー加速器研究機構 研究支援戦略推進部職員公募 URA19-1(URAまたはジュニアURA)  任期: 2022年3月31日までとする。(更新の可能性あり。任期中70歳に到達する場合は、70歳に達する日の属する年度 の末日を任期の終期とする。)

 

URAの公募情報

  1. 現在URAを公募中の大学(JREC-IN)

 

今、大学にはURAと呼ばれる第三の職種が生まれていると冒頭に書きはしましたが、募集要項から現状を読み取ると、なりたいと思わせるだけの職業としての魅力が見出せません。雇用制度や評価制度(キャリアパス)をもっと整備する必要がありそうです。

URAって何が楽しいの?

URAは普段どんな仕事をしているのか?何を考えて仕事をしているのか?どんなやりがいを感じているのか?がわかる記事を紹介。KURAの広報は、広告代理店がつくってるの?と思うくらいの上手さ。

京都大学URA KURA

  1. 京大の「実は!」Vol.21 「京都大学のURAの実は!」 
  2. 先輩URAの声 

 

大阪大学URA 経営企画オフィス 研究支援部門

  1. URAメールマガジン

 

参考(URA)

  1. リサーチ・アドミニストレーター協議会 
  2. 教員でも職員でもない「第三の職種」研究者支えるURA (有料会員限定記事 佐藤剛志 2019年11月11日15時00分 朝日新聞デジタル)
  3. 【座談会】研究推進支援のプロフェッショナルURAとめざす研究活動の活性化(週刊医学会新聞 第3343号 2019年10月21日)2018年度の調査1)によると,1200人を超えるURAが日本全国で活躍 京大にはURAが多数所属しているため,分業が進んでいます 理工系の学部では早ければ学部生で研究室に入り,修士課程では研究費申請に触れることもかなりあると思います。対して医学部出身の先生は,臨床を経て博士課程に進学して初めて,基礎研究活動の一環で研究費獲得が必要となるケースが多いです。研究費の種類や申請方法などをより丁寧に詳しくお伝えする必要 研究室外からの支援がより一層効果的だと感じます。ただし,医学部の研究者のポテンシャルはかなり高いので,少しの支援で大きな成果が得られる URAが少ない大学では分業せず各人がこれらの幅広い業務に従事しますが,外部資金獲得支援の優先順位が高くなっている 研究プロジェクト企画や申請書作成支援をURAの主業務として求める機関が多い 研究者との接点作りに科研費への申請を活用しています。研究領域を問わずほとんどの研究者が申請するので,科研費申請支援は多くの研究者にURAを知ってもらう機会となっています。 URAは支援を通じて研究内容を知ることができます。それだけでなく産学連携や成果発信などの研究周辺の活動に取り組むモチベーションや悩みなども知る機会となります。そうすると今度は,研究者の悩みに即した支援プログラムや研究活動に即したファンドをURAから紹介できるようになるのです。
  4. 日本の科学研究 支援人材の活用で低迷打開を (2019/08/12 05:00 読売新聞オンライン)
  5. 大学「殻」破り積極交流 企業へ橋渡し、専門組織も (2019/5/23 22:00 日本経済新聞)
  6. 若手研究者支援の新たな取り組み リサーチ・アドミニストレーター協議会2019年度年次大会で、早期キャリア研究者の国際化や共同研究を後押しするためのさまざまな施策が、シュプリンガー・ネイチャーや京都大学から報告された。欧州のHorizon 2020をはじめ、コラボレーションに特化した助成金プログラムを提供する資金配分機関も増加 シュプリンガー・ネイチャーは、2019年9月に東京で開催されたリサーチ・アドミニストレーター(RA)協議会の年次大会で京都大学によるセッションに参加し、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成をめざす若手研究者への支援や、効果的なコラボレーションの鍵が国内外のネットワーク構築にあることなどについて述べ、意見を共有した。 SDGsとは、世界の課題に取り組むことを目的とした共通の国際目標であり、2015年に193の国連加盟国によって採択 2017年に日本に導入されたNature Masterclasses のオンライン講座「Scientific Writing and Publishing」は、数十の短いレッスンで構成されるeラーニングコースで、ネイチャー・リサーチの編集者が動画やクイズを使い、論文の執筆や公開のポイントについて解説
  7. (議論のまとめ)高度専門人材・研究環境支援人材(URA等)の活用に関するタスクフォース  更新日:2018年10月26日 URAは、既存の教員職、事務職の垣根を超え、大学全体の研究および研究に関連する活動を高めるために活躍する人材として期待される。よって、教員職のような深く高度な専門性をもつとともに、事務職のような分野に偏らない知識と経験、大学等機関全体をみる俯瞰能力が求められる。その両者を両立できる人材を目指す。 教員の教授・准教授・講師・助教に対応したURA等4階級制の全国統一化を図ることが流動性を考えた場合にも望ましい。
  8. 大学と企業の知をつなぐ 千葉大URA 渡辺史武さん (ちば The People 2018/6/6 1:00 日本経済新聞 電子版) (会員限定記事)
  9. RA協議会 第1回年次大会 セッションレポート 「コラボリーセッション:研究戦略立案のための研究力データ分析と外部資金獲得、JST情報資産の活用」2015-12-03T11:54:01+09:00 COLABORY/Beats! 
  10. 日本の研究力を高めるために – 大学研究力強化ネットワークが本格稼働 (2014/09/26 16:13 マイナビニュース)25の大学・研究機関で構成される「大学研究力強化ネットワーク」は9月3日、参加大学などの研究担当理事などが集う全体会議を開催し、これまで進めてきた研究力向上に向けたタスクフォースの概況などを話し合った。 … こうした提言などを行う組織的なものとして、RU11(学術研究懇談会)やURA(リサーチアドミニストレーター)ネットワークがあるが、同ネットワークでは、そうした既存のネットワークとの連携も今後、積極的に行い、大学・研究機関として、本当にどの程度の資金が何に必要なのか、といったことの情報共有などを図っていくとする。

 

参考(その他)

  1. 大学ファクトブック
  2. 研究マネジメント人材の育成に向けた調査分析事業 (文部科学省)本事業は、大学等が、研究経営システムを強化するため、リサーチ・アドミニストレーター(以下、「URA」という。)及び産学官連携コーディネーター(以下、「CD」という。)等に対して、研究経営能力等の育成に向けた研修の実施により、産学官連携活動の持続可能な体制整備及びURA、CD等を含む研究支援業務を担当する人材の資質向上を図るとともに、研究マネジメント人材育成のための体制整備及び強化を行うために必要となる要素及び課題を抽出し、調査・分析を行ったものである。