「 月別アーカイブ:2016年02月 」 一覧

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東京女子医大 岡野光夫 特任教授らが、細胞シート工学に関する2011年のネイチャー・プロトコルズ論文を取り下げ

小保方晴子氏が筆頭著者の2011年ネイチャー・プロトコルズ(Nature Protocols)論文に関しては、以前から研究不正の疑惑が複数のインターネットサイトで指摘されていました。ネイチャー・プロトコルズが2016年2月25日に公表したところによれば、4人の共著者のうち小保方晴子氏を除く3人の申し出により、この論文は撤回されました。。 Retraction: Reproducible subcutaneous transplantation of cell sheets into recipient mice Published online 25 February 2016 (http://www.nature.com/nprot/journal/v11/n3/full/nprot0316-616a.html) 今回取り下げられたこの論文は小保方晴子氏が大学院時代に行った細胞シート工学関連の仕事です。早稲田大学と東京女子医大は医工融合研究教育拠点TWInsを2008年に設立しており、小保方氏の研究はここで実施されました。 Haruko Obokata,    Masayuki Yamato,    Satoshi Tsuneda    & Teruo Okano. Reproducible subcutaneous transplantation of cell sheets into recipient mice. Nature Protocols 6, …

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「それは風評じゃねぇんだ、現実なんだから。」 映画『大地を受け継ぐ』

映画『大地を受け継ぐ』予告編 井上淳一監督『大地を受け継ぐ』インタビュー 参考 大地を受け継ぐ公式ウェブサイト 原発事故で父が自殺 息子が語る…映画公開 (日テレNEWS24 2016年2月20日):”東京電力・福島第一原発事故により、父親を自殺で失った農家の男性を描いたドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」が20日から東京で公開が始まった。” 原発事故、父の自殺… 母子二人、農家の葛藤を映した作品が緊急公開 (シネマトゥデイ 2015年11月13日):”2011年3月24日、原発事故を受け農作物出荷停止のファックスが、福島県で農業を営む一人の男性のもとに届いた。直後に自ら命を絶ったこの男性に先立たれた妻の樽川美津代さん、息子の樽川和也さんは、今も同じ土地で農業を続けている。汚染された土地の作物を流通させることに対する罪悪感、賠償をめぐる裁判、東京電力からの補償金、身内からの非難……。さまざまな葛藤(かっとう)を抱えながら暮らす母子二人の4年間の軌跡と、彼らのもとを訪れ、彼らの抱える「孤独」に触れる学生たちの姿を映す。” 福島県放射能測定マップ いわき放射能市民測定室 たらちね 2016年1月の放射能測定結果 93件 なぜ、日本はチェルノブイリの教訓を生かせなかったのか?(ラジオフォーラム#162): 福島事故直後から被災地の放射線量を測定し続けた京大原子炉実験所助教の今中哲二さん­をゲストに、チェルノブイリの教訓が福島で生かせなかった驚くべき理由を西谷文和がお­聞きします(02:02-)。

書くことは、書き直すこと (Writing is rewriting)

  2016/02/20    論文の書き方

文豪ヘミングウェイも、 「書くという行為には、書き直すという行為の一種類しかない(The only kind of writing is rewriting)」と言っています。 論文の原稿であれ何であれ、最初の草稿が一通り出来上がってから、ようやく書くという行為が始まります。どんな風に書き直すと良い文章になるのか、サイエンティフィックライティングにおける推敲の例を見てみましょう。伝えたいことが伝わる文章を書く際には、 Clarity(明晰), Concision(簡潔), Coherence(首尾一貫), Connection(つながり), Flow(流れ), Logic(論理)などがポイントになります。 How To Make Your Writing Flow 以下の動画は、スタンフォード大学のKristin Sainani博士によるサイエンティフィック・ライティングの講義。推敲のケーススタディ。 SciWrite Demo Edit 1 SciWrite Demo Edit 2 SciWrite Demo Edit 3 SciWrite Demo Edit 4 SciWrite Demo …

科学論文の書き方: タイトル、要旨、序論、実験方法、実験結果、考察

  2016/02/20    論文の書き方

科学論文は、タイトル、要旨、序論、材料と方法(ジャーナルによっては最後)、結果、そして考察から構成されています。頭文字をとって、IMRaD (Introduction、Method、Result and Discussion)と呼ばれることもあります。順序だけでなく、各々のセクションをどう書くべきかはある程度決まっており、その原則から外れた書き方をすると、科学論文としての体をなさなくなります。以下、論文の書き方を各セクションごとに説明したYOUTUBE動画やネット上の記事を紹介します。ちなみに、研究者が論文の原稿を書くときにこの順で書き進めるというわけではありません。 論文タイトル Title 論文タイトルは、論文の内容を簡潔に示したものになります。 論文要旨 Abstract 要旨には、限られた文字数の中で背景、目的、方法、重要な結果、結論、意義を含めるようにします。 Titles and abstracts イントロダクション Introduction The Introduction to a research paper needs to convince the reader that your work is important and relevant, frame the questions being addressed, and provide …

100年前にアインシュタインの一般相対性理論で予言されていた重力波がついに世界で初めて直接検出される

一般相対性理論を完成させたアインシュタインはその理論に基づき、1916年に重力波の存在を予言しました。この予言から100年後の今、アメリカのLIGO(レーザー干渉計重力波天文台)の研究グループが重力波を直接観測することに世界で初めて成功しました。下の動画はこの研究成果を発表する記者会見の模様です。 LIGO detects gravitational waves (National Science Foundation) 0:00- France Cordova氏(アメリカ科学財団ディレクター) の挨拶 2:25 – 重力波の説明ビデオ放映 4:00 – 12:43 David Reitze氏が重力波観測の成功を報告 “We did it! “ 。2つのブラックホール連星が合体し重力波が発生すること、地球に届いた重力波をどうやって検出したかの説明。 12:54 - 21:13 Gabrieal Gonzalez氏が今回の観測結果をわかりやすく説明しています。 14:08- LIGOの説明 14:48- 観測された重力波データの説明 21:43 – 31:02 Rainer Weiss氏が重力波研究の歴史と測定装置について解説 31:25 - 39:45 Kip Thorne氏 40:00 – …

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メンデレーエフの周期表と元素の歌

  2016/02/07    化学

ロシアの化学者メンデレーエフ(1834年1月27日(グレゴリオ暦2月8日) -1907年1月20日(グレゴリオ暦2月2日))は元素の周期律表を作成し、性質を同じくした元素が周期的に現れることを示しました(ウィキペディア)。 トム・レーラーが「元素の歌」(The Elements)を歌っています。 Tom Lehrer’s “The Elements” animated トム・レーラーの弾き語りの映像。 Tom Lehrer – The Elements – LIVE FILM From Copenhagen in 1967 周期表の順に沿った、新しい元素の歌。 The NEW Periodic Table Song Lyrics (In Order) ちなみに原子番号113の元素は、日本の理研が合成に成功し、初めて日本が命名権を獲得した元素となりました。 原子番号113が合成される様子/An isotope of 113th element is formed by …

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特定国立研究開発法人法案の概要

  2016/02/06    政治と科学

特定国立研究開発法人の新たな設置は、理研のSTAP細胞論文捏造事件のために見送られていました。 その後、理研の運営体制の見直しや不正再発防止策が進んだとして、政府は本国会で特定国立研究開発法人設置のための法案を提出する方針を決めました。 過去の報道では、優秀な研究者の報酬・給与を特別待遇にするという部分が強調されてきました。しかし今回公表された概要には、目標の策定、変更、成果の評価、長の解任を行う権限が主務大臣に与えられるという規定が盛り込まれており、特定国立研究開発法人を新たに設置する狙いが明確になっています。 政府は理化学研究所などが研究者に高額な報酬を支払えるようにする法案の概要を固め、成果が上がる見込みのない場合、法人の長を解任できるようにすることなど、担当大臣の権限を強化する規定を盛り込みました。…政府は法案を今の国会に提出し、成立を目指すことにしています。 (研究者への高額報酬可能に 法案の概要固まる NHK NEWS WEB2月3日 7時39分) 特定国立研究開発法人法案の概要 ○特定国立研究開発法人は、産学官の人材・知・資金を結集し、イノベーションシステムを強力に駆動する中核機関 ○総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)の意見を法人運営に反映する等の仕組みにより、国家戦略との連動性を高め、我が国の科学技術水準の著しい向上を図り、国際的な産業競争力の強化を実現 基本方針の策定:CSTIの意見を反映した基本方針の策定 基本方針に基づく中長期目標の策定:CSTIの意見を反映し、主務大臣が中長期目標を策定・変更 業務運営の改善:中長期計画に基づき業務運営を改善 情勢変化に迅速な対応:主務大臣が科学技術に関する著しい情勢変化への迅速な対応を要求 報酬・給与の特例:世界最高水準の専門知識・経験を有する国際的に卓越した人材への報酬・給与の支給基準を柔軟化 研究開発等の特性への配慮:政府は研究開発等の特性(注)に配慮 (注)「長期性」「不確実性」「予見不可能性」「専門性」など 評価:CSTIの意見を反映した主務大臣による成果の評価 長の解任:研究開発成果の創出が見込まれない場合は主務大臣が長を解任可能 制度の見直し:政府は適当な時期に制度の在り方を検討 (内閣府 平成28年2月4日 資料 研-2) 特定国立研究開発法人による研究開発等の促進に関する特別措置法案の概要 我が国のイノベーションシステムを改革することで、経済社会情勢の変化に 対応して、産業の国際競争力を強化するとともに、世界最高水準の研究開発 成果を創出するため、新たに特定国立研究開発法人制度を創設する。 法律案の概要 (1)総合科学技術・イノベーション会議による関与の強化 ○内閣総理大臣は、総合科学技術・イノベーション会議の意見を聴いて、特 定国立研究開発法人による研究開発等を促進するための基本方針の案を 作成し、閣議の決定を求めなければならない。 ○主務大臣は、基本方針に基づき中長期目標を策定・変更するとともに、中 長期目標の策定・変更、中長期目標期間終了時の見直し等に際しては、総 合科学技術・イノベーション会議の意見を聴かなければならない。 (2)独法通則法の特例等による国際競争力の強化 ○世界最高水準の高度の専門的な知識及び経験を特に必要とする業務に従 …