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ドイツの60以上の学術機関が大手出版社エルゼビアとの購読契約を打ち切り:科学の発展を阻害しかねない購読料の高騰の問題を是正するためには多くの研究機関が手を携えて出版社に圧力をかけることが必要

  2017/07/08    科学出版

以下、Creative Commonsライセンスに基づく記事転載(出典元:エディテージ・インサイト)   60以上の学術機関がエルゼビア発行誌へのアクセスを失う(ドイツ) スネハ・クルカルニ (Sneha Kulkarni) 2017年7月7日 ドイツの60以上の学術機関が、オランダの大手出版社エルゼビアとの購読契約を打ち切りました。これにより、数千人の研究者が同社発行誌へのアクセスを失うことになりました。 高額な購読料は、学術機関と出版社の間で生じている論戦の争点となっています。また、ドイツの学術機関は、エルゼビアへのコストの支払いを困難と感じています。こうした状況の中、ドイツの大学、公共図書館、研究機関は2014年、「Project DEAL」というコンソーシアムを結成しました。これは、大手学術出版社との2017年度のライセンス契約を、全国規模で締結することを目指すものです。しかしながら、エルゼビアとの協議は2016年12月に中断されたことが発表されました。同コンソーシアムは、エルゼビアからの提示が「オープンアクセス方針と公正な価格体系に応じるものでなかった」ため、それを拒否したと説明しています。この結果、交渉に関わったすべての学術機関が、12月31日を最後に、エルゼビアのジャーナルへのアクセスを失うことになりました。ゲッティンゲン大学は次のような声明を発表しています。「ジャーナルへのアクセスを失うことで研究や指導にどのような影響が出るかは、交渉に参加している誰もが十分に理解しています。それでも我々は皆、多くの研究機関が手を携えて圧力をかけることが、現状では、ドイツの科学コミュニティに利益をもたらす唯一の方法であるという強い信念を持っています」。一方、エルゼビアは、来年以降も交渉を続ける意向があることを表明しています。 多くの国が同様の問題に直面しており、高騰する購読料によって学術機関の運営が難しくなってきています。2016年12月初頭には、国立台湾大学(NTU)図書館が、高額な購読料を理由に、2017年以降のエルゼビアのScienceDirectジャーナルの購読を打ち切る予定であることを発表しました。購読料の高騰は、科学の発展を阻害しかねない深刻な問題であり、全世界で解決していかなければならない課題と言えるでしょう。 参考文献: Thousands of German researchers set to lose access to Elsevier journals 本記事:60以上の学術機関がエルゼビア発行誌へのアクセスを失う(ドイツ)は元々エディテージインサイトに掲載されたものです。 参考 Thousands of German researchers set to lose access to Elsevier journals (By Gretchen Vogel,  …

Cell、Nature、Scienceには出しません

  2013/12/16    科学出版

生命科学の研究者にとって、セル、ネイチャー、サイエンスなどのいわゆる一流誌に論文を出すことは研究の世界で生き残る上で非常に大切なことです。 ところが、今年のノーベル生理学・医学賞を受賞したランディ・シェックマン博士が、セル、ネイチャー、サイエンスの姿勢を批判し今後これらの雑誌には論文を投稿しないと宣言しました。 これはすでにノーベル賞を獲った人だからこそ言えることです。これからキャリアを築かなければならない人の場合は、セル、ネイチャー、サイエンスに論文を出せるかどうかは研究者人生の明暗を分ける分岐点になりかねません。 研究者は論文の質や量で評価され、研究費やポストの獲得に直結する。英国の「ネイチャー」や米国の「サイエンス」「セル」など有名科学誌は世界の研究者の注目度が高く、加藤氏も「(研究者としての)世界が変わる」とメンバーに投稿を強く勧めた。(毎日新聞、2013.7.26) 一般的にほとんどの教授は競争的資金を利用して研究している。その資金を得るためには良い業績が必要で殆どの場合、ImpactFactorが高い雑誌、特にCell,Nature,Scienceという通称CNSと呼ばれる雑誌に論文が載ることで大きなadvantageを得ることができる。(http://d.hatena.ne.jp/AMOKN/20100801) CNSに論文が載ればそのポスドクは帰国してアカポス取れる可能性が高まる。(http://scienceinjapan.org/topics/20130611.html) 現在の日本のバイオ系の研究レベルの上昇によりアカポスを得るにはCNS(Cell, Nature, Science)は最低1報は要るというくらいの状況になってきています。(http://ameblo.jp/bio-post-doctor/entry-10072353783.html 2008-02-13) 三大誌の一つであるScienceに初めて筆頭著者として論文が受理されたときの興奮はすさまじいものであった。若かったし、これで世界に認められる研究者になれたという恍惚感もあった。そして、実際、その論文のおかげで教授になれた。(http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/labs/nakano/essay_009.html) やっぱり皆、Nature、Cell、Science、インパクトファクターの高い論文を狙ってます。それはですね、もしある職に対して3人の候補者が挙がった場合に、Nature、Cell、Scienceに載ってる人が基本的に優先的に選ばれる可能性が高い。科学研究費もそうなんです。(http://www.mbsj.jp/admins/ethics_and_edu/doc/081209_wakate_sympo_all_final.pdf) 参考 How journals like Nature, Cell and Science are damaging science.  Randy Schekman (The Guardian, Monday 9 December 2013 19.30 GMT) Nobel winner declares boycott of top science journals  …