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岡山大不正告発解雇無効仮処分を高裁が取消し

研究不正の告発をした教授を岡山大学学長が解雇した事件で、岡山地裁の解雇無効仮処分決定を広島高裁岡山支部が取り消しました。   本学に関する裁判の結果について 本学が普通解雇した大学院医歯薬学総合研究科の元教授2名が、本学に対して労働契約上の仮地位の確認及び賃金相当額の仮払いを求める仮処分申立てを行い、岡山地方裁判所が賃金の仮払いを認める仮処分決定を行ったことに関する保全抗告決定が平成29年3月30日にあり、広島高等裁判所岡山支部は上記仮処分決定を取り消し、仮処分申立てを却下する旨の決定を行いました。 この保全抗告は、平成28年6月6日、岡山地方裁判所が元教授2名への賃金仮払いを認める仮処分決定を行い、同年10月18日に同裁判所が同仮処分決定を認可する旨の保全異議決定を行ったことに対して、本学が保全異議決定を不服として、申し立てていたものです。この保全抗告では、元教授2名について解雇事由が認められると判断され、仮処分決定を取り消す旨の決定がなされました。 この決定に対する学長からのコメントは以下のとおりです。 本学の主張の正当性が認められ、安堵しております。係属中の訴訟等においても、引き続き、本学の正当性を主張していく所存です。 【本件問い合わせ先】 総務・企画部法務・コンプライアンス対策室 TEL:086-251-7146 (17.03.30)(引用元:岡山大学ウェブサイト) 【岡山大の件】本日、岡山高裁で解雇無効仮処分決定が取り消されました。 解雇件濫用ではないとされた理由の1つ 「不正と確定されていない論文を不正論文として外部に公表することが,岡大の最高学府としての権威はもとより,研究への信用性等についてもその根幹から大きく揺るがせるに足りるもの」 — 片瀬久美子 (@kumikokatase) 2017年3月30日 報道 高裁は岡大の解雇権乱用は認めず (NHK NEWS WEB 岡山 NEWS WEB 03月31日 19時41分):”岡山大学薬学部の元教授2人が医学部の論文に不正があるとして告発したことなどを理由に大学から解雇されたことについて広島高等裁判所岡山支部は解雇権の乱用だとして大学側に給与の支払いを命じた地裁の仮処分の決定を取り消しました。 … これについて広島高等裁判所岡山支部は30日、「不正と確定されていない論文を外部に公表し岡大の権威や研究への信用性を大きく揺るがしたことなどを踏まえると解雇の理由は認められる」として地裁の出した仮処分の決定を取り消しました。森山元教授は「最高裁判所に抗告するかは弁護士と相談して決めたい」と話していました。”   関連記事

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このファイルは読み取り専用であるか、 他の‥

  2017/03/27    研究生活ライフハック

ウインドウズPCでの話しですが、論文をPDFで読みながら気付いたことをメモし、上書き保存しようとすると、 「このファイルは読み取り専用であるか、他のユーザーが開いている可能性があります。文書を別の名前で保存するか、別のフォルダー内に保存してください。」 というエラーが、いつからか出るようになってしまいました。毎回名前を変えて保存させられるのは非常に大きなストレスです。アドビのフォーラムを見ると、 Windowsのプレビューウィンドウをオフにして頂く事で解消される可能性がございます。プレビューウィンドウが有効時、ファイル形式に限らず読み取り専用となる場合がございますので、スタート>コンピューター 画面右上のプレビューウィンドウを閉じ、事象が解消されるかお試し頂ければと存じます。 という回答がありました。しかし、この説明では何のことかさっぱりわかりません。 散々悩んだ末にわかったこと: 論文PDFを格納しているフォルダを見ると、PDFのプレビューが表示されています(上図左)。フォルダのウインドウの右上角のアイコンをクリックするとプレビューが消え(上図右)、上書き保存が再びできるようになりました。 これに気付くまでの数ヶ月間、ストレスが蓄積していましたが、今日、ようやくそれを発散できました。   参考 「文書を保存できません・・このファイルは読み取り専用であるか・・別のフォルダ内に保存してください。」と出る (FLAT FLAP 2015/02/16 18:41  Acrobatコミュニティフォーラム (Japan) でのその他のディスカッション ):”実に2年以上これに苦しめられていたのは何だったのかと、あっけにとられてしまいました。” ファイルのプレビュー機能 (Windows 7 の基本操作 情報処理教材):” [プレビューウィンドウを表示する]ボタンをクリックします。選択したファイルの内容がプレビュー表示されるようになります”          

論文の査読レポートで使える英語表現

関連記事:誰も教えてくれなかった査読(ピアレビュー)のやり方、査読レポートの書き方   レビューアーとしてレポートを書くときに使えそうな典型的な英語表現を、実例から拾ってまとめました。査読レポートの頻出単語、頻出表現を押さえておけば、自分で書くときにかなり書きやすくなります。 公開されている査読レポートから、英語表現をばらばらにして取り出して、項目ごとにまとめています。論理的に流れるレポートを自分で書くには、実際の査読レポートを通して読むことも必要です。 査読レポートと著者からの反論(リバッタル レター;Rebuttal letter)を公開しているジャーナル 注:差読者が公開を望まなかった場合は非公開 eLife: 論文のウェブページにある右横のリストのDecision Letterを選択。 EMBO Journal: 論文のウェブページで、Transparent Processのタブを選び、Review Process Fileをクリック。PDFで閲覧 Nature Communications : 2016年1月以降に投稿された論文で、Supplementary information の欄に、Peer Review Fileがある場合には、査読レポートが公開されている。しかし、割合はあまり多くないようです。   査読レポートの書き方は、基本的には自由だと思いますが、最初のパラグラフで研究内容を要約し、次のパラグラフで講評を述べ(General comments)、その後、具体的な箇所に関して(Specific comments)重要性の高いもの(Major comments;Major issues;Major points;Major criticisms)、重要性の低いもの(Minor comments;Minor issues;Minor points;Minor criticisms)を列挙するということが多いようです。 研究内容の要約 冒頭部分 In …

査読のやり方、査読レポートの書き方

  2017/03/25    査読のやり方, 研究力強化

一つの研究分野でいくつか論文を出していると、ある日突然、査読依頼のメールを受け取ることになります。サイエンスの世界は、ピアレビュー、すなわち研究者同士で互いの論文を審査するシステムになっているからです。ボスが大学院生やポスドクに査読の下書きをさせるというのはよく聞く話で(本来Confidentialであるべきですが)、そういうラボにいた人は既にやり方をわかってるかもしれません。しかし、多くの場合、査読の依頼を初めて受けたときに、十分なトレーニングを受けていない状態だと思います。そこで、査読をすることになった人の役立ちそうなサイトを紹介します。   公開されている差読者のコメント ありがたいことに、差読者のコメントを公開している雑誌があります。これは、査読の方法を学ぶためのお手本の宝庫です。もっと言えば、査読コメントやエディターに対する著者からの反論(リバッタル レター;Rebuttal letter)も公開されているので、論文を通す戦いの成功事例が学べます。ちなみに、STAP幹細胞論文がサイエンス誌から却下されたときの3人の差読者のコメント (Retraction Watch)も読み応えがあります。 注:差読者が公開を望まなかった場合は非公開。 eLife: 論文のウェブページの右横のリストでDecision Letterをクリックするとエディターや差読者のコメントをウェブ上で読むことができます。 EMBO Journal: 論文のウェブページで、Transparent Processのタブを選び、Review Process Fileをクリックすると、差読者のコメントおよび著者とのやりとりをPDFで読むことができます。 Nature Communications : 2016年1月以降に投稿された論文で、Supplementary information の欄に、Peer Review Fileがある場合には、査読レポートが公開されているが割合はあまり多くない。   査読コメントに書くべき内容 査読で原稿を読むときに、どんなことを考えながら読み進めればよいのかを、いくつかの雑誌の査読ガイドを引用することによりまとめました。査読コメントを書くときにこれらの英語表現が参考になりますので、意味が重複する場合でも、複数を引用します。 研究は厳密に行われているか? 必要な対照実験が行なわれているか、アーチファクトの可能性はないか、研究不正の疑いはないかなどに注意。 Is the paper technically sound? srep 論文に厳密さがあるか? The data is technically sound. …

トップジャーナルに通る論文の作り方

  2017/03/24    研究力強化, 論文の書き方

トップジャーナルにとっての新規性とは、その分野の本質的な問題、すなわち一般人が疑問に思うようなクエスチョンに答える明確なメッセージがあるものであり、学術的意義のみならず社会的意義もあるものなのである。トップジャーナルに限らず、論文を書くときに大事なのは、前面にだすメッセージ性はなにかといつも問いかけることである。次に論文作成に必要なのは、ロジックの強いストーリーを構築することである。論文構築は、絵を描いたり彫刻を造ったりするようなものである。まず、図を作って大まかな流れをデッサンすることからはじまって、結果の細部を描く過程で、おさえておかなくてはいけない実験や、結論をサポートする多角的アプローチからの実験を塗り重ねていく。そして、間違った解釈をせずに良いディスカッションをするためには、次にやるべき実験の結果がでているとよい。そして、最後に、英文校閲にだし、英語独特のロジックと文体を補強し色づけを鮮やかにする。作品のメッセージ、ストーリー性、そこから湧き上がるロジックをだすために、いつも美意識を忘れないようにすることである。美しい自然の摂理を描くのだから。(「化学」2009年5月号コラム 美しい論文は必ず通る 東原和成)   Drawing on his experience, Yokoyama focused on the perspective of journal editors and how their decision-making on high impact science affects ongoing research. Editors evaluate the potential impact of individual papers by judging their conceptual advance, …