太田朋子博士がクラフォード賞受賞講演

2015年のクラフォード賞は国立遺伝学研究所の太田朋子名誉教授(81歳)と米ハーバード大学のリチャード・C・レウォンティン名誉教授(85歳)に対して贈られました。

2015年月5日-7日にスウェーデンのストックホルムとルンドで開催された「クラフォード・デイズ2015」では、その授賞式と受賞記念講演が取り行われました。

クラフォード賞 (Crafoordpriset) は1980年に設立され、天文学、数学、地球科学、生物科学(環境、進化)の分野、また、賞の創設者クラフォードが患っていた関節炎の研究で優れた業績を上げた研究者をスウェーデン王立科学アカデミーが顕彰するものですが、日本人としては2009年(関節炎)の岸本忠三博士、平野俊夫博士に続いて3人目の受賞となります。

2015年5月5日に太田朋子博士がストックホルムのスウェーデン王立科学アカデミーで行った講演の動画。
Genotype to phenotype link and nearneutrality in evolution

0:07- Staffan Normark氏(Permanent Secretary of the Royal Swedish Academy of Sciences)の開催の挨拶
4:26- Hans Ellegren氏(the Crafoord Prize Committee)による紹介
12:45- 太田朋子博士の講演

The Crafoord Prize in Biosciences 2015(http://www.kva.se/sv/Priser/Crafoordpriset/

参考

  1. TOMOKO OHTA. Slightly Deleterious Mutant Substitutions in Evolution. Nature 246, 96-98 (9 November 1973)
  2. 太田朋子「分子進化のほぼ中立説」(講談社ブルーバックス2009年05月20日):”1968年、国立遺伝学研究所の木村資生博士によって提唱された「中立説」は、自然選択説を信奉していた進化の研究者たちにたいへん大きな衝撃を与えまし た。その共同研究者で、中立説の理論的発展に貢献した著者が、実際の生物進化に即してさらに理論的に推し進めた仮説が、現在は国際的にも高く評価されてい る「ほぼ中立説」です。”
  3. ほぼ中立説(遺伝学電子博物館):”一方筆者は1970年始めから、有害と中立の中間クラスのアミノ酸置換が相当あるのではないかと考え討してきました。これをほぼ中立説と呼びます。図に考え方を示します。さてほぼ中立なクラスが沢山あるとしますと中立説とどのように違ってくるのでしょうか。完全中立な突然変異が今までの遺伝子を置き換えていく速度は突然変異率に等しく他の要因とは無関係であることがわかっています。しかしほぼ中立なクラスでは、集団の大きさが重要な要因としてかかわってきます。一般に有利な突然変異はまれ で多くは有害ですが、集団が大きいとそれだけ淘汰が有効に働いて変異は集団から除かれることが多いのです。集団が小さいと、中立なものの割合がふえて、置換速度が高まるわけです。したがってほぼ中立説では、進化速度と集団の大きさとの間には負の相関が期待されます。そして偶然と自然淘汰との相互作用というとても複雑な問題をはらんでいます。 ”
  4. 分子進化のほぼ中立説(または、弱有害突然変異体仮説)(ウィキペディア):”分子進化の中立説から発展し、分子レベルでの弱有害突然変異(あるいは、弱有利突然変異)が生物進化にに及ぼす効果を理論的に説明する仮説である。”
  5. Crafoord Days 2015 (The Crafoord Prize公式ウェブサイト):シンポジウムなどのレクチャー動画が視聴できます。
  6. Crafoord Days 2015, 5–7 May in Stockholm and Lund, Sweden(プログラム冊子PDF 20ページ)
  7. The Crafoord Prize in Biosciences 2015 (The Crafoord Prize プレスリリース 2015-01-15):”The Royal Swedish Academy of Sciences has decided to award the 2015 Crafoord Prize in Biosciences to Richard Lewontin, Harvard University, Cambridge, MA, USA, and Tomoko Ohta, National Institute of Genetics, Mishima, Japan “for their pioneering analyses and fundamental contributions to the understanding of genetic polymorphism”.”
  8. Tomoko Ohta en av årets Crafoordvinnare (sverigesradio.se)
  9. 国立遺伝学研究所名誉教授太田朋子先生のクラフォード賞受賞が決定 (国立遺伝学研究所 Close-up!第26回 インタビュー)
  10. Tomoko Ohta Current Biology Volume 22, Issue 16, 21 August 2012, Pages R618–R619
    (カレントバイオロジー誌に掲載されたインタビュー記事)What turned you on to biology and to your particular field of study?
  11. TOMOKO OHTA (Profiles, Perspectives on molecular evolution, caltech.edu)
  12. 太田朋子(ウィキペディア):”日本の遺伝学者。木村資生による、遺伝子の「分子進化の中立説」(Kimura 1968,1969)発表後、木村資生と共同で中立進化説の基礎固めを行った。”
  13. クラフォード賞(ウィキペディア):”クラフォード賞 (Crafoordpriset) は、ホルガー・クラフォード(人工腎臓の発明者)及び、彼の妻アンナ=グレタ・クラフォードによって1980年に設立された賞である。賞はスウェーデン王立科学アカデミーが顕彰に関わっており、ノーベル賞が扱わない科学領域を補完する目的がある。”
  14. Lewontin & Ohta win the Crafoord Prize (scienceblogs.com January 15, 2015)
  15. 太田朋子・遺伝研名誉教授らにクラフォード賞(ハザードラボ 2015-01-16):”スウェーデン王立科学アカデミーは15日、生物の進化の仕組みについて画期的な研究成果を上げた、国立遺伝学研究所の太田朋子名誉教授(81歳)と米ハーバード大学のリチャード・C・レウォンティン名誉教授(85歳)の2人にクラフォード賞を贈ると発表した。”
  16. Professor Richard Lewontin awarded the 2015 Crafoord Prize in Biosciences (Harvard gazette January 15, 2015):”Until the 1960s, biologists believed that most individuals in a population were fairly similar, genetically speaking. But Richard Lewontin made the revolutionary discovery that genetic variation between individuals in a population was actually very different, and that the variation was many times greater thane expected. The results were published in Genetics in 1966 and aroused a great deal of attention.”
  17. Richard Lewontin (Wikipedia)
  18. The Concept of Race with Richard Lewontin (YOUTUBE 1:15:00)
  19. Gene, Organism and Environment with Richard Lewontin (YOUTUBE 58:14)

2015年(平成27年)6月から「機能性表示食品制度」を利用した商品が続々登場

機能性表示食品とは?

機能性表示食品は、事業者の責任で、科学的根拠を基に商品パッケージに機能性を表示するものとして、消費者庁に届け出られた食品。

なぜ今、機能性表示食品制度?

機能性を表示することができる食品は、これまで国が個別に許可した特定保健用食品(トクホ)と国の規格基準に適合した栄養機能食品に限られていました。そこで、機能性を分かりやすく表示した商品の選択肢を増やし、消費者がそうした商品の正しい情報を得て選択できるよう、平成27年4月に、新しく「機能性表示食品」制度がはじまりました。

機能性表示食品と特定保健用食品(トクホ)あるいは栄養機能食品との違いは?

特定保健用食品(トクホ)は、健康の維持増進に役立つことが科学的根拠に基づいて認められ、「コレステロールの吸収を抑える」などの表示が許可されている食品です。表示されている効果や安全性については国が審査を行い、食品ごとに消費者庁長官が許可しています。

それに対して、機能性表示食品は事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品です。販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届け出られたものです。特定保健用食品とは異なり、消費者庁長官の個別の許可を受けたものではありません。

ちなみに、栄養機能食品というのは、一日に必要な栄養成分(ビタミン、ミネラルなど)が不足しがちな場合、その補給・補完のために利用できる食品です。すでに科学的根拠が確認された栄養成分を一定の基準量含む食品であれば、特に届出などをしなくても、国が定めた表現によって機能性を表示することができます。

機能性表示食品制度において、食品の機能性はどうやって科学的に評価されるの?

科学的な根拠を説明する手法は以下の2つのうちのいづれかを用いることができます
●一つは、最終製品を用いた「臨床試験」です。「臨床試験」は、人を対象として、ある成分又は食品
の摂取が健康状態などに及ぼす影響について評価する介入研究。
●もう一つは、研究レビュー(一定のルールに基づき文献を検索し、総合的に評価(システマ
ティックレビュー))。

研究レビューの場合は具体的にどのような手順によるの?

研究レビューの実施手順

①最終製品又は最終製品に含まれる機能性関与成分について、「表示したい機能性」に関する臨床試験や観察研究などの研究論文が登録されているデータベースを用いて、研究レビューの実施者があらかじめ設定した方法で論文を抽出。機能性に関して肯定的な論文だけを意図的に抽出することは認められない。

②抽出されたすべての論文について、最終製品の特性及び対象者、表示しようとする機能性との適合度などの観点から論文を絞り込み、これらの論文で最終製品又は機能性関与成分に「機能性がある」と認められているのか、もしくは認められていないのかを分類。

③肯定的・否定的・不明瞭な結果をすべてあわせて、最終製品又は機能性関与成分に「機能性がある」と認められるかどうかについて総合的に判断。

④研究レビューについては他の人にも再現できるよう、使用したデータベース、論文を検索するときに用いたキーワード、論文の採否条件、不採用とした論文名など、すべてのプロセスについて詳細に届出を行う必要がある。

研究レビューの手順を簡単にまとめると

①事前に決定した手順に従い、論文を選別
②各論文の質を踏まえ、総合的観点から機能性を科学的に評価
③評価のプロセスと結果を公開

研究レビューにおける主な注意事項

①査読付きの研究論文で、機能性が確認されていること(学会発表の内容だけでは不可/有識者の講演や談話などは不可/新聞、雑誌などの記事、学説、起源や由来などは不可)
②人を対象とした臨床試験や観察研究で、機能性が確認されていること(動物や細胞レベルの実験では不可/サプリメント形状の食品を販売しようとする場合は観察研究は不可)
③販売対象とする人と年齢、性別、人種などの観点から著しく異なる属性の人だけを対象としていないこと
④機能性関与成分に関する研究レビューを行う場合、当該研究レビューに係る成分と最終製品に含まれる成分の同等性について考察されていること
⑤研究レビューは、信頼性を確保するため、専門知識を持った複数の人で実施すること
⑥著作権法に抵触していないこと

消費庁 機能性表示食品に関する情報 届出詳細内容1~25

ナイスリムエッセンス ラクトフェリン ライオン株式会社 ラクトフェリン 本品にはラクトフェリンが含まれるので、内臓脂肪を減らすのを助け、高めのBMIの改善に役立ちます。
食事の生茶 キリンビバレッジ株式会社 難消化性デキストリン 本品には難消化性デキストリン(食物繊維)が含まれます。
難消化性デキストリンは、食事から摂取した脂肪の吸収を抑えて排出を増加させるとともに、糖の吸収をおだやかにするため、食後の血中中性脂肪や血糖値の上昇をおだやかにすることが報告されています。さらに、おなかの調子を整えることも報告されています。
本品は、脂肪の多い食事を摂りがちな方、食後の血糖値が気になる方、おなかの調子をすっきり整えたい方に適した飲料です。
パーフェクトフリー 麒麟麦酒株式会社 難消化性デキストリン 本品には難消化性デキストリン(食物繊維)が含まれます。
難消化性デキストリンは、食事から摂取した脂肪の吸収を抑えて排出を増加させるとともに、糖の吸収をおだやかにするため、食後の血中中性脂肪や血糖値の上昇をおだやかにすることが報告されています。
本品は、脂肪の多い食事を摂りがちな方や食後の血糖値が気になる方に適しています。
ヒアロモイスチャー240 キユーピー株式会社 ヒアルロン酸Na 本品にはヒアルロン酸Naが含まれます。ヒアルロン酸Naは肌の水分保持に役立ち、乾燥を緩和する機能があることが報告されています。
ディアナチュラゴールド ヒアルロン酸 アサヒフードアンドヘルスケア株式会社 ヒアルロン酸Na 本品にはヒアルロン酸Naが含まれます。ヒアルロン酸Naは肌の潤いに役立つことが報告されています。
健脂サポート 株式会社ファンケル モノグルコシルヘスペリジン 本品には、モノグルコシルヘスペリジンが含まれます。
中性脂肪を減らす作用のあるモノグルコシルヘスペリジンは、中性脂肪が高めの方の健康に役立つことが報告されています。
えんきん 株式会社ファンケル ルテイン
アスタキサンチン
シアニジン-3-グルコシド
DHA
本品にはルテイン・アスタキサンチン・シアニジン-3-グルコシド・DHAが含まれるので、手元のピント調節機能を助けると共に、目の使用による肩・首筋への負担を和らげます。
蹴脂粒 株式会社リコム キトグルカン(エノキタケ抽出物):エノキタケ由来遊離脂肪酸混合物 本品は、キトグルカン(エノキタケ抽出物)を配合しており、体脂肪(内臓脂肪)を減少させる働きがあります。体脂肪が気になる方、肥満気味の方に適しています。
メディスリム(12粒) 株式会社東洋新薬 葛の花由来イソフラボン 本品には、葛の花由来イソフラボンが含まれるので、内臓脂肪(おなかの脂肪)を減らすのを助ける機能があります。
メディスキン 株式会社東洋新薬 米由来グルコシルセラミド 本品には、米由来グルコシルセラミドが含まれます。米由来グルコシルセラミドには、肌の保湿力(バリア機能)を高める機能があるため、肌の調子を整える機能があることが報告されています。
「アミール」WATER(        ウォーター) カルピス株式会社 「ラクトトリペプチド」(VPP、IPP) 本品には「ラクトトリペプチド」(VPP、IPP)が含まれます。「ラクトトリペプチド」(VPP、IPP)には血圧が高めの方に適した機能があることが報告されています。
ビフィーナR(レギュラー) 森下仁丹株式会社 ビフィズス菌(ロンガム種)
同菌(ビフィズス菌(ロンガム種))の別呼称として
ビフィズス菌(Bifidobacterium longum)
又はビフィズス菌(ビフィドバクテリウム ロンガム)
又はビフィズス菌(B.longum)
又はBifidobacterium longum
又はB.longum
本品には生きたビフィズス菌(ロンガム種)が含まれます。ビフィズス菌(ロンガム種)には腸内フローラを良好にし、便通を改善する機能があることが報告されています。
ビフィーナEX(エクセレント) 森下仁丹株式会社 ビフィズス菌(ロンガム種)
同菌(ビフィズス菌(ロンガム種))の別呼称として
ビフィズス菌(Bifidobacterium longum)
又はビフィズス菌(ビフィドバクテリウム ロンガム)
又はビフィズス菌(B.longum)
又はBifidobacterium longum
又はB.longum
本品には生きたビフィズス菌(ロンガム種)が含まれます。ビフィズス菌(ロンガム種)には腸内フローラを良好にし、便通を改善する機能があることが報告されています。
ビフィーナS(スーパー) 森下仁丹株式会社 ビフィズス菌(ロンガム種)
同菌(ビフィズス菌(ロンガム種))の別呼称として
ビフィズス菌(Bifidobacterium longum)
又はビフィズス菌(ビフィドバクテリウム ロンガム)
又はビフィズス菌(B.longum)
又はBifidobacterium longum
又はB.longum
本品には生きたビフィズス菌(ロンガム種)が含まれます。ビフィズス菌(ロンガム種)には腸内フローラを良好にし、便通を改善する機能があることが報告されています。
ビフィーナS(スーパー)Pearl(パール) 森下仁丹株式会社 ビフィズス菌(ロンガム種)
同菌(ビフィズス菌(ロンガム種))の別呼称として
ビフィズス菌(Bifidobacterium longum)
又はビフィズス菌(ビフィドバクテリウム ロンガム)
又はビフィズス菌(B.longum)
又はBifidobacterium longum
又はB.longum
本品には生きたビフィズス菌(ロンガム種)が含まれます。ビフィズス菌(ロンガム種)には腸内フローラを良好にし、便通を改善する機能があることが報告されています。
ローズヒップ 森下仁丹株式会社 ローズヒップ由来ティリロサイド 本品にはローズヒップ由来ティリロサイドが含まれるので、体脂肪を減らす機能があります。
ヒアルロン酸 森下仁丹株式会社 ヒアルロン酸ナトリウム
又はヒアルロン酸Na
本品にはヒアルロン酸ナトリウム(ヒアルロン酸Na)が含まれます。ヒアルロン酸ナトリウムには皮膚の水分量を高める機能があることが報告されています。
ビルベリー 森下仁丹株式会社 ビルベリー由来アントシアニン 本品にはビルベリー由来アントシアニンが含まれます。ビルベリー由来アントシアニンには目のピント調節機能をサポートし、焦点を合わせやすくすることで、目の調子を整える機能があることが報告されています。
ディアナチュラゴールド 甘草グラボノイド アサヒフードアンドヘルスケア株式会社 甘草由来グラブリジン 本品には、甘草由来グラブリジンが含まれます。甘草由来グラブリジンは体脂肪の増加を抑えることが報告されており、体脂肪が気になる方及び肥満気味の方に適しています。
ロートV5粒 ロート製薬株式会社 ルテインとゼアキサンチン 本品にはルテイン・ゼアキサンチンが含まれます。ルテイン・ゼアキサンチンには見る力の維持をサポートすることが報告されています。
ヒアルロン酸コラーゲン キューサイ株式会社 コラーゲンペプチド 本品にはコラーゲンペプチドが含まれるので、膝関節の曲げ伸ばしを助ける機能があります。膝関節が気になる方に適した食品です。

(引用元:消費庁 機能性表示食品に関する情報 届出詳細内容1~25

参考

  1. 「機能性表示食品」って何?(PDF)(消費者庁 平成27年4月)
  2. 「機能性表示食品」制度が はじまります! 食品関連事業者の方へ 商品の開発・販売を考える前に (PDF)(消費者庁 平成27年4月)
  3. 機能性表示食品に関する情報 届出詳細内容1~25 (消費者庁食品表示)
  4. 食品の新たな機能性表示制度の概要 (消費者庁食品表示企画課 資料2-3 平成26年11月)
  5. 消費者庁の機能性表示食品、サントリー、ファンケル、はくばく、JAかごしま茶業など届け出 (日経バイオテク 2015年4月3日):”消費者庁が2015年4月1日に届け出の受理を開始した機能性表示食品について、届け出を行ったことを発表した企業が増えている。受理された日の60日後から、新しい機能性表示の食品を販売できるようになる。”(記事閲覧には会員登録が必要)
  6. 森下仁丹、機能性表示食品のサプリメントブランド「ヘルスエイド」を新たに立ち上げ 4種類7商品の機能性表示食品を6月19日から、通販などで販売 (netshop.impress.co.jp 5月11日):”森下仁丹は、食品の機能性が表示できるようになる「機能性表示食品制度」に基づいた新たなサプリメントのブランドを立ち上げる。…新サプリメントブランド「ヘルスエイド」はまず、「ビフィーナ」「ローズヒップ」「ビルベリー」「ヒアルロン酸」の4種類(7商品)の機能性表示食品を用意。”
  7. トクホで疑問成分、機能性食品では受理 「安全審査」を求める声も(産経ニュース 2015.5.8):”指摘のあった成分を含む商品は、健康食品メーカー、リコム(東京都豊島区)が届け出たサプリメント「蹴脂(しゅうし)粒」。…これに対し同社は「成分の作用は医薬品よりはるかに弱く、1日摂取目安量は生のエノキタケに換算すると約4グラム程度。人での試験でも心拍数や血圧などで副作用は認められなかった」としている。”
  8. ワールドビジネスサテライト 健康食品の新表示見抜く目利き術 3月24日
  9. 機能性表示食品セミナー(2015MAR11) 薬事法ドットコム 持田騎一郎
  10. 初の 「機能性表示食品」が誕生! 「 えんきん」「健脂サポート 」、6月に発売 (ファンケル 2015年4月17日 報道関係者各位(参考資料))
  11. 機能性表示食品「えんきん」の根拠は、お粗末すぎる (科学的根拠に基づく食情報を提供する消費者団体 FOOCOM.NET 2015年5月1日):”安全性や機能性などの資料を熟読しての個人的な感想は、「こんなレベルで、ここまで派手に機能性をうたってしまうのか!」だった。”
  12. 商品名:えんきん。表示しようとする機能性:本品にはルテイン・アスタキサンチン・シアニジン-3-グルコシド・DHAが含まれるので、手元のピント調節機能を助けると共に、目の使用による肩・首筋への負担を和らげます。機能性の科学的根拠に関する点検表(PDF)(消費者庁 機能性表示食品に関する情報 届出詳細 機能性情報)

CREST・さきがけ 応募締め切り迫る!

科学研究費補助金(科研費)がボトムアップ型なのに対して、「CREST」や「さきがけ」は日本が国の政策として研究の方向性を予め決めて行う、いわゆるトップダウン型の研究助成です。

「CREST」は、科学技術イノベーションに大きく寄与する卓越した成果を創出するネットワーク型研究(チーム型)で、研究期間は5年半以内、研 究 費は総額1.5 ~ 5 億円/ チーム。平成27年度第1期CREST研究提案募集に対する応募の締め切りが5/19( 火) 正午。

「さきがけ」は科学技術イノベーションの源泉となる成果を世界に先駆けて創出するネットワーク型研究(個人型)で、研究期間は3年半以内、研 究 費が総額3 ~ 4 千万円。平成27年度第1期さきがけ研究提案募集応募締め切りが5/12( 火) 正午。

CRESTやさきがけに応募するにあたっては、トップダウン型という特質を理解したうえで申請書を書く必要があります。

JSTグラントの申請書のポイント
•戦略目標にそって研究総括が定めた「領域のねらい」、「募集に当たって」などが公表されます。
•いくら基礎的にすぐれた研究でも、「領域のねらい」に合致しないと採用されません。
•研究論文ではありません。あくまで研究課題の提案を書いて下さい。専門外の方も審査に加わります。わかりやすく、図をまじえて書いて下さい。
•これまでの研究成果もすべて書くのではなく、当課題の提案の根拠になるものにとどめて下さい。

申請書の審査ポイント
•オリジナリティがあるか。
•個人(CRESTの場合研究代表者のチーム)の貢献がどの程度あるか。
•期間内にどこまでしようとしているのか。
•計画は申請金額に見合っているか。
•基礎となる予備研究があるか。
•パブリケーションの能力があるか。
(引用元:JST CREST,さきがけの特徴と申請のポイント http://home.sato-gallery.com/research/Grant-Proposal-JSTkobe2014.pdf

CREST

研究領域

(研究領域ウェブサイトへのリンク)

研究総括 戦略目標 発足年度
現代の数理科学と連携するモデリング手法の構築 坪井 俊
(東京大学 大学院数理科学研究科 教授)
平成27年4月6日 坪井 俊 研究総括による研究領域趣旨説明
社会における支配原理・法則が明確でない諸現象を数学的に記述・解明するモデルの構築 平成
26年度
人間と調和した創造的協働を実現する知的情報処理システムの構築 萩田 紀博
(国際電気通信基礎技術研究所取締役/社会メディア総合研究所所長)
平成27年4月6日萩田紀博研究総括による研究領域趣旨説明
人間と機械の創造的協働を実現する知的情報処理技術の開発
統合1細胞解析のための革新的技術基盤 菅野 純夫
(東京大学 大学院新領域創成科学研究科 教授)
生体制御の機能解明に資する統合1細胞解析基盤技術の創出
二次元機能性原子・分子薄膜の創製と利用に資する基盤技術の創出 黒部 篤
(株式会社東芝 研究開発センター 理事)
二次元機能性原子・分子薄膜による革新的部素材・デバイスの創製と応用展開
再生可能エネルギーからのエネルギーキャリアの製造とその利用のための革新的基盤技術の創出 江口 浩一
(京都大学 大学院工学研究科 教授)
再生可能エネルギーの輸送・貯蔵・利用に向けた革新的エネルギーキャリア利用基盤技術の創出 平成
25年度
素材・デバイス・システム融合による革新的ナノエレクトロニクスの創成 桜井 貴康
(東京大学 生産技術研究所 教授)
横山 直樹(副研究総括)
(株式会社富士通研究所 フェロー)

平成27年4月7日 桜井貴康研究総括より説明
情報デバイスの超低消費電力化や多機能化の実現に向けた、素材技術・デバイス技術・ナノシステム最適化技術等の融合による革新的基盤技術の創成
超空間制御に基づく高度な特性を有する革新的機能素材等の創製 瀬戸山 亨
(三菱化学株式会社 フェロー・執行役員/株式会社三菱化学科学技術研究センター 瀬戸山研究室長)
平成25年4月26日 H25年度公­募説明会 瀬戸山 亨 研究総括
選択的物質貯蔵・輸送・分離・変換等を実現する物質中の微細な空間空隙構造制御技術による新機能材料の創製
科学的発見・社会的課題解決に向けた各分野のビッグデータ利活用推進のための次世代アプリケーション技術の創出・高度化 田中 譲
(北海道大学 大学院情報科学研究科 特任教授)

平成27年4月6日 田中 譲 研究総括による研究領域趣旨説明
分野を超えたビッグデータ利活用により新たな知識や洞察を得るための革新的な情報技術及びそれらを支える数理的手法の創出・高度化・体系化
ビッグデータ統合利活用のための次世代基盤技術の創出・体系化 喜連川 優
(国立情報学研究所 所長/東京大学生産技術研究所 教授)

平成27年4月6日 喜連川 優 研究総括による研究領域趣旨説明
分野を超えたビッグデータ利活用により新たな知識や洞察を得るための革新的な情報技術及びそれらを支える数理的手法の創出・高度化・体系化

さきがけ

研究領域(研究領域ウェブサイトへのリンク) 研究総括 戦略目標 発足年度
社会的課題の解決に向けた数学と諸分野の協働 國府 寛司
(京都大学 大学院理学研究科 教授)
H26年度さきがけ「数学協働」領域(研究総括:國府寛司)募集説明会
社会における支配原理・法則が明確でない諸現象を数学的に記述・解明するモデルの構築/分野を超えたビッグデータ利活用により新たな知識や洞察を得るための革新的な情報技術及びそれらを支える数理的手法の創出・高度化・体系化 平成
26年度
社会と調和した情報基盤技術の構築 安浦 寛人
(九州大学 理事・副学長)
2015年4月2日さきがけ「社会情報基盤」領域(研究総括:安浦 寛人)募集説明会)
人間と機械の創造的協働を実現する知的情報処理技術の開発/分野を超えたビッグデータ利活用により新たな知識や洞察を得るための革新的な情報技術及びそれらを支える数理的手法の創出・高度化・体系化
統合1細胞解析のための革新的技術基盤 浜地 格
(京都大学 大学院工学研究科 教授)
生体制御の機能解明に資する統合1細胞解析基盤技術の創出
再生可能エネルギーからのエネルギーキャリアの製造とその利用のための革新的基盤技術の創出 江口 浩一
(京都大学 大学院工学研究科 教授)
再生可能エネルギーの輸送・貯蔵・利用に向けた革新的エネルギーキャリア利用基盤技術の創出 平成
25年度
素材・デバイス・システム融合による革新的ナノエレクトロニクスの創成 桜井 貴康
(東京大学 生産技術研究所 教授)
横山 直樹(副研究総括)
(株式会社富士通研究所 フェロー)
平成27年度募集さきが­け選考方針 横山直樹副研究総括
情報デバイスの超低消費電力化や多機能化の実現に向けた、素材技術・デバイス技術・ナノシステム最適化技術等の融合による革新的基盤技術の創成
疾患における代謝産物の解析および代謝制御に基づく革新的医療基盤技術の創出 小田 吉哉
(エーザイ・プロダクトクリエーション・システムズ バイオマーカー&パーソナライズド・メディスン機能ユニット プレジデント)
H25年度 CREST及びさきがけ募集説明会 「疾患代謝産物」領域(2) さきがけ研究領域「疾患における代謝産物の解析および代謝制御に基づく 革新的医療基盤技術の創出」(小田吉哉研究総括)
疾患実態を反映する生体内化合物を基軸とした創薬基盤技術の創出
超空間制御と革新的機能創成 黒田 一幸
(早稲田大学 理工学術院 教授)
H25年度 さきがけ公募説明会「超空間制御」領域 黒田研究総括
選択的物質貯蔵・輸送・分離・変換等を実現する物質中の微細な空間空隙構造制御技術による新機能材料の創製
ビッグデータ統合利活用のための次世代基盤技術の創出・体系化 喜連川 優
(国立情報学研究所 所長/東京大学生産技術研究所 教授)
平成27年4月6日 喜連川 優 研究総括による研究領域趣旨説明
分野を超えたビッグデータ利活用により新たな知識や洞察を得るための革新的な情報技術及びそれらを支える数理的手法の創出・高度化・体系化

(引用元:JST 科学技術振興機構 研究提案を募集する研究領域(第1期)、およびYOUTUBEより関連動画をピックアップ)

参考

  1. 研究提案を募集する研究領域(第1期)(JST 科学技術振興機構)
  2. 平成27年度 第1期 CREST・さきがけ 研究提案募集リーフレット(PDF)(JST 科学技術振興機構)

論文出版に向けての、ボスとの協同作業

大学院に進学した学生や新しいポスドクが、新しいラボでしばらくの間研究テーマを模索し、やがて面白そうでしかも自分にできそうなことを見つけて研究を始める。ボスもそれを認めて、やりたいようにやらせる。数年後、ラッキーなことにそれなりに実験データが溜まってきて、論文を書き始める。しかし、いざ書くとなると、なかなか筆が思うように進まない。それはなぜかというと、せっかく得られた実験結果から導き出せる結論があまりにも弱いから。こうなってしまうと、良い論文を出すことは困難です。

研究プロジェクトを一度始めてしまうと、研究分野にもよりますが数ヶ月、あるいは数年間、その研究を続けることになります。その努力が良い論文として結実しないことには、本人の研究者としてのキャリアが危ぶまれますし、ラボも停滞します。最終的なアウトプットの段階でこのような後悔をしないためには、どうすればいいのでしょうか?

良い科学研究論文を能率よくラボから出すための指針を、ハーバード大学の化学者、ホワイトサイズ教授が短いエッセイにまとめています。この文章はかなり有名で、既にいろいろなところで紹介されています。

これを書いたジョージ・ホワイトサイズ教授は、これまで950本以上の論文を書いており、1981年から1997年の間でもっともよく引用された 1,000人の科学者のうち、5位にランキングされている人であり、さらに2011年12月の時点で、現存する科学者の中で一番h指標が高い研究者なので す。ハーバード大学でMITを取り、同大学で教授になって、300人を超える学生と学者を指導してきました。(http://www.editage.jp/insights/a-3-page-guide-to-scientific-writing)

以下のサイトでは、日本語訳も紹介されています。

今回紹介する文献“Whitesides’ Group: Writing a Paper”では、世界一線級の化学者であるGeorge M. Whitesides教授が自ら、優れた論文執筆法を解説しています。具体的には『アウトライン法』――すなわち、始めに論文の枠組み(アウトライン)を作り、研究データの蓄積と同時並行して何度も修正を加えてゆく、実験データはその時々で補完、図表重視のアピールを心がけ、テキストを書くのは一番最後、という論文作成法――の提唱を通じ、研究のプロダクティビティ・時間効率の向上に効果的たる仕事術にも触れています。http://www.chem-station.com/blog/2009/12/whitesides_group_writing_a_pa.html

もともとAdvanced Materialsという学術誌に2004年に掲載されたものですが、このジャーナルのアクセスランキングでいまでも上位に入るほどの人気エッセイです。

英語の原文はこちら:Whitesides’ Group: Writing a Paper, Whitesides, G.M., Advanced Materials, 2004, 16, 1375-1377. (ラボのウェブサイト上のPDFリンク)。

ホワイトサイズ教授が論文執筆について語るインタビュー動画
Publishing Your Research 101 – Episode 1: How to Write a Paper to Communicate Your Research

 

参考

  1. Whitesides’ Group: Writing a Paper, Whitesides, G.M., Advanced Materials, 2004, 16, 1375-1377:ラボのウェブサイト上のPDFリンク
  2. Whitesides Research Group: Professor George M. Whitesides, Department of Chemistry and Chemical Biologym Harvard University:ホワイトサイズ教授の研究室ウェブサイト
  3. 化学者のつぶやき Whitesides’ Group: Writing a paper(Chem-Station 日本最大の化学ポータルサイト 2009年12月24日)
  4. 科学的文章を書くための3ページのガイド(editage Insights 2014年3月31日)

 

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研究論文を能率よく書くためのコツ7個

研究分野が違えば、論文のフォーマットは大きく異なります。以下の動画はコンピュータサイエンスの分野でConference paperをどうやって能率よく仕上げるかについてのサイモン・ペイトン・ジョーンズ(Simon Peyton Jones)氏によるセミナーです。研究の進め方や論文を書くことに関しては普遍的な部分があるため、実験科学など他の分野の研究者にとっても非常に示唆に富む内容です。

Professor Simon Peyton Jones (Computer Scientist)
How to Write a Great Research Paper

00:20  #1 Don’t wait: write
04:13  #2 Identify your key idea
07:18  #3 Tell a story
09:34  #4 Nail your contributions
16:44  #5 Related work: later
23:47  #6 Put your readers first
28:40  #7 Listen to your readers
(34:19 トークの終わり。この動画ではなぜか、再び繰り返しになっているようです。)

同じトピックに関する別の場所でのトーク(60分間バージョン)。こちらのウェブサイト(http://research.microsoft.com/apps/video/default.aspx?id=168649)ではスライドが別に表示されます。

参考

  1. Simon Peyton Jones, Microsoft Research: Research skills
  2. Choosing a venue: conference or journal? by Michael Ernst (2006)
  3. Mentoring Advice on “Conferences Versus Journals” for CSE Faculty  by Kevin W. Bowyer (2012)

 

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【研究費不正】北大教授夫婦が二重に研究費を獲得

夫婦ともに研究者というカップルは多いのですが、新聞報道によれば、研究の実態は一つなのに研究費を二重取りしていたという例が北海道大学で発覚しました。

有賀早苗教授の側には研究の実態がないにもかかわらず、2006年度に800万円、07年度に750万円を不正受給していたという。(朝日新聞 2015年5月1日)

研究者が受給した科学研究費補助金の内容は、KAKEN科学研究費助成事業上で公開されています。

研究機関:北海道大学
研究種目:基盤研究(B)
配分額 総額:17750千円2006年度:8000千円 (直接経費:8000千円)2007年度:9750千円 (直接経費:7500千円, 間接経費:2250千円)
研究課題番号:18390253 家族性パーキンソン病PARK7原因遺伝子DJ-1の機能解析と創薬 Function of DJ-1, a causative gene for familial Parkinson’s disease PARK7
代表者:有賀 早苗 北海道大学・大学院・農学研究科・教授
研究分担者:有賀 寛芳 北海道大学・大学院・薬学研究院・教授

研究機関:北海道大学
研究種目:特定領域研究
配分額 総額:8200千円2006年度:4100千円 (直接経費:4100千円)2007年度:4100千円 (直接経費:4100千円)
研究課題番号:18023002 パーキンソン病PARK7の原因遺伝子DJ-1の機能解析
代表者:有賀 寛芳 北海道大学・大学院・薬学研究院・教授
研究分担者:有賀 早苗 北海道大学・大学院・農学研究院・教授

研究成果の概要も同じくデータベース上で公開されています。2つの研究プロジェクトの成果報告書は以下の通り。

研究課題番号:18390253 研究概要(最新報告)
1)DJ-1の機能解析-ドパミン生合成におけるDJ-1の機能
DJ-1はTH, DDCに直接結合し、活性を正に制御することを明らかにした。パーキンソン病患者で見られるDJ-1変異体にはその活性がない。また、ヘテロ変異体は野生型DJ-1に対し、dominant negative効果を示し、ヘテロ変異も発症の一因となることが示唆された。H_2O_2,6-OHDAなどで細胞に酸化ストレスを与えると、DJ-1の106番目のシステイン(C106)が、-SOH, SO_2H, SO_3Hと酸化される。軽度のC106酸化はTH, DDC活性を上昇させ、過度の酸化は逆に活性抑制を示したことにより、弧発性パーキンソン病発症におけるDJ-1機能が類推された。

2)DJ-1とDJ-1結合化合物による神経変性疾患治療薬への応用
虚血性脳梗塞モデルラット脳へのDJ-1注入により顕著に症状が抑制された。DJ-1結合化合物は、DJ-1のC106への過度の酸化を抑制することで、DJ-1活性を維持することを明らかとした。
更に、DJ-1結合化合物の更なる活性上昇を狙って、in silicoで構造改変した。また、250万化合物ライブラリーを使ったin silico大規模スクリーニングで、DJ-1結合化合物を複数単離した。

研究課題番号:18023002 研究概要(最新報告)
1)DJ-1の機能解析-ドパミン生合成におけるDJ-1の機能
DJ-1はTH, DDCに直接結合し、活性を正に制御することを明らかにした。パーキンソン病患者で見られるDJ-1変異体にはその活性がない。また、ヘテロ変異体は野生 型DJ-1に対し、dominant negative効果を示し、ヘテロ変異も発症の一因となることが示唆された。H_2O_2, 6-OHDAなどで細胞に酸化ストレスを与えると、DJ-1の106番月のシステイン(C106)が、-SOH, SO_2H, SO_3Hと酸化される。軽度のC106酸化はTH, DDC活性を上昇させ、過度の酸化は逆に活性抑制を示したことにより、弧発性パーキンソン病発症におけるDJ-1機能が類推された。

2)DJ-1とDJ-1結合化合物による神経変性疾患治療薬への応用
虚血性脳梗塞モデルラット脳へのDJ-1注入により顕著に症状が抑制された。DJ-1結合化合物は、DJ-1のC106への過度の酸化を抑制することで、DJ-1活性を維持することを明らかとした。
更に、DJ-1結合化合物の更なる活性上昇を狙って、in silicoで構造改変した。また、250万化合物ライブラリーを使ったin silico大規模スクリーニングで、DJ-1結合化合物を複数単離した。

夫婦の研究テーマが非常に近く、共同研究として発表論文でも互いに共著者として名前を入れ合う例は珍しくなく、その場合は似たような成果報告書になることがあるかもしれません。夫婦である二人の研究がどれくらい独立しているのかを外部の人間が判断するのは難しいものがあります。

ただ上の報告書を見ると、2つの異なる研究助成であるはずなのに、報告書の文章が完全に一致しています。いくらなんでも、これでは釈明の余地はないのでしょう。せめて、二人の研究代表者がそれぞれ独立に報告書を書いていれば、こういうことは起きえないわけで、あまりにも露骨過ぎたかなと思います。論文報告が複数あれば、2つに振り分けるなどしておけば2つは別の研究だと主張できたかもしれません。

まあいずれにせよ今回は、「研究の実態がなかった」という北大の内部調査結果が、不正と判断する根拠になったのでしょう。

参考

  1. 教授夫婦、研究費不正取得 北大が処分、1550万円(産経ニュース2015.5.1):”北海道大は1日、農学研究院の有賀早苗教授(59)が、実体のない研究に科学研究費を申請し、計約1550万円を不正取得したとして、停職10カ月の懲戒処分にしたと発表した。…有賀教授は平成18年から19年にかけて、パーキンソン病患者に特有のがん遺伝子に関する研究費を申請したが、計画通り研究が行われておらず、研究成果などが夫の有賀特任教授が代表者となっている別の報告書と同じ内容だった。”
  2. <北大>科学研究費を不正受給 教授夫婦を停職10カ月 (Yahoo!ニュース/毎日新聞 5月1日:”北海道大は1日、国から計1550万円の科学研究費補助金を不正受給したとして、同大大学院農学研究院の有賀早苗教授(57)と夫で同大大学院薬学研究院の寛芳特任教授(64)を停職10カ月にしたと発表した。
  3. 研究費1550万円を不正受給、北大教授を停職10カ月(朝日新聞デジタル 2015年5月1日):” 北海道大学は1日、夫の研究を妻の研究としても申請し、計1550万円の公的研究費を受けていたとして、大学院農学研究院の有賀早苗教授(57)と、夫で大学院薬学研究院の有賀寛芳特任教授(64)を、ともに停職10カ月の懲戒処分にしたと発表した。”

首相官邸屋上に汚染土積載ドローン(小型無人機)を墜落させたのは、日本の原発政策への抗議行動

首相官邸屋上で放射性物質を積んだドローンが墜落しているのが見つかった件で、ドローンを飛ばした福井県小浜市在住の男が警察署に自首し逮捕されました。この男性のブログ『ゲリラブログ参』には、事件を起こした動機や具体的な計画、当日の行動が詳細に記述されています。

ドローンに積まれていた放射性物質の正体は、福島で採取してきた汚染土でした。

3度目の福島・・・今回は用途が決まっており大量に必要 … あいかわらず汚染土放置な福島 … 前回まではカジュアルな服装で被爆しまくってたので今回はカッパを着用・・・放射線(α線)はカッパで代用可らしい ヨウ素剤が間に合わず都昆布を大量摂取したら腹を壊してツライ 帰宅困難区域は静かでいい・・・ .. 大量に積載すると車内全体の線量が上がるので収集した汚染土を一旦規制線の外で保管 (見えない武器3 ゲリラブログ参 2015/03/14)

ブログでは、ドローンに汚染土100gとと発炎筒2本を搭載し、「原発再稼動反対 官邸サンタ」のメッセージカードを取り付けた様子が写真で説明されています。(最終仕様 ゲリラブログ参 2015/04/07)

ドローンは2015年4月9日午前3時半ころに飛ばされましたが、機体は行方不明になりました。

4/7 14:40 小浜出発
4/8 01:00 赤坂到着 04:00 天候が更に悪化・・・一旦赤坂離脱・・・
4/9 01:00 03:30 赤坂到着
離陸地点を通りから入った駐車場に変更・・・ビルの合間・・・電波が心配・・・
迷わず離陸・・・メンタル問題なし
GPS感度が悪くてビルスレスレで上昇
官邸上空・・・中庭・・・全く見えない・・・真っ暗・・・
官邸の輪郭すらつかめない
電気つけとけよ・・・節電か・・・じゃあ仕方ない・・・
HOMEを現在地に再設定する操作をするが設定できない・・・想像以上に電波が悪い
カメラ画像にノイズが乗る・・・
目標を官邸前庭に変更
前庭のライトめがけて下降・・・画像電波ロスト・・・
なぜかDJIアプリダウン・・・再立ち上げ
操縦用の電波は微妙に拾っててスティックを下降させ続ける
そのまま完全ロスト・・・
しばらく待つも戻らず・・・現場離脱
04:00 渋谷 第2の矢 ゲリラブログ参 2015/04/12

当初の計画では首相官邸にドローンを墜落させ、直後に予定されていた選挙を混乱させるのが目的でした。

グリフォン行方不明・・・これはマズイ
計画
4/8 官邸にドローン墜落・・・マスコミ報道
4/9 ブログ公開、警察に出頭・・・ここが選挙3日前
4/12 混乱の中で選挙を迎える
全国から注目される中で12日投開票・・・投票率、票の行方がどうなるか・・・
・・・という投票率アップの特効薬になる計画が頓挫・・・ (反省会 ゲリラブログ参 2015/04/10)

しかし目論見は外れ、首相官邸の屋上に墜落したドローンが発見されたのは2週間も経過した後でした。

ヤフーニュースで「官邸にドローン」
遅せーよ職員!てゆーか警備員じゃないのか・・・2週間放置て・・・
グリフォン発見 ゲリラブログ参 2015/04/22

この男性が影響を受けた書籍としてブログで挙げられているのは、

チェ・ゲバラ「ゲリラ戦争」
古賀茂明「原発の倫理学」
矢部宏治「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」
若杉 冽「原発ホワイトアウト」「東京ブラックアウト」
押井守「機動警察パトレイバー2 the Movie」
小出裕章「原発のウソ」
上杉隆「官邸崩壊」
東野圭吾「天空の蜂」
指原莉乃「逆転力」
西田文郎「NO.1メンタルトレーニング」
山野車輪「若者奴隷時代」
齊藤 真「関西電力「反原発町長」暗殺指令」
参考書 ゲリラブログ参 2015/04/24

参考

  1. 出頭の40歳男逮捕=9日飛行か、原発政策不満—業務妨害容疑・官邸ドローン事件(THE WALL STREET JOURNAL 2015 年 4 月 25 日):”首相官邸(東京都千代田区)の屋上で小型無人機「ドローン」が見つかった事件で、警視庁公安部は25日、威力業務妨害容疑で、福井県警に24日に出頭した無職の山本泰雄容疑者(40)=同県小浜市青井=を逮捕した。”
  2. 「官邸ドローン」の狙いは「福井県知事選の混乱」 容疑者はブログで犯行を克明に明かしていた (JCAST ニュース 2015/4/25):”容疑者のものとされるブログは、「ゲリラブログ参」という名称。”
  3. ゲリラブログ参 (http://guerilla47.blog.fc2.com/)
  4. 「原発ホワイトアウト」作者インタビュー

チリ南部のカルブコ火山が約50年ぶりに大噴火

2015年4月22日に南米チリ南部にあるカルブコ(Calbuco)火山が約50年ぶりに大噴火を起こしました。
Explosión volcán calbuco

Erupción Calbuco Chile 2015, 2 Timelapse Volcán HD,

Calbuco Volcano Blankets Towns In Chile With Ash

今回のカルブコ(Calbuco)火山の噴火の映像にUFO(未確認飛行物体)が写り込んでいるのではないかと、話題になっています。
5 AMAZING UFO / OVNI Video’s from Witnesses at Calbuco Volcano!!

参考

  1. カルブコ火山が約50年ぶり噴火、チリ南部で非常警報(AFP 2015年04月23日):”(一部更新)南米チリ南部にあるカルブコ(Calbuco)火山が22日、約50年ぶりに噴火し、当局が非常警報を発令した。”

中国の研究者らがヒト受精卵でゲノム編集

世界で初めてヒト受精卵にゲノム編集技術(CRISPR/Cas9)の適用を試みた論文を中国の研究グループが発表

革新的なゲノム編集技術CRISPR/Cas9を用いて、ゲノムを人工的に改変した実験動物が数多く作られていますが、倫理的な問題のため、このゲノム編集技術をヒトの卵に応用した研究はこれまで知られていませんでした。

今回、世界で初めてヒト受精卵にゲノム編集技術(CRISPR/Cas9)を適用した論文を中国の研究グループがPROTEIN & CELL誌に発表しました。倫理的な問題を回避する目的で、この実験では卵子に精子が2個入ったため発生が正常に持続しない卵(3PN)が使用されています。

ProteinCell(論文のウェブサイト http://link.springer.com/article/10.1007/s13238-015-0153-5/fulltext.html

日付に注目してみると、この論文の原稿をPROTEIN & CELL誌が受け取ったのが2015年3月30日、なんと2日後の2015年4月1日にはもうアクセプトされています。学術論文の投稿から受理までの日数がこれほど短いのは極めて異例で、差読者がこの論文を精読する時間があったのかという懸念を生じさせるほどの短さです。

ABSTRACT
Genome editing tools such as the clustered regularly interspaced short palindromic repeat (CRISPR)-associated system (Cas) have been widely used to modify genes in model systems including animal zygotes and human cells, and hold tremendous promise for both basic research and clinical applications. To date, a serious knowledge gap remains in our understanding of DNA repair mechanisms in human early embryos, and in the efficiency and potential off-target effects of using technologies such as CRISPR/Cas9 in human pre-implantation embryos. In this report, we used tripronuclear (3PN) zygotes to further investigate CRISPR/Cas9-mediated gene editing in human cells. We found that CRISPR/Cas9 could effectively cleave the endogenous β-globin gene (HBB). However, the efficiency of homologous recombination directed repair (HDR) of HBB was low and the edited embryos were mosaic. Off-target cleavage was also apparent in these 3PN zygotes as revealed by the T7E1 assay and whole-exome sequencing. Furthermore, the endogenous delta-globin gene (HBD), which is homologous to HBB, competed with exogenous donor oligos to act as the repair template, leading to untoward mutations. Our data also indicated that repair of the HBB locus in these embryos occurred preferentially through the non-crossover HDR pathway. Taken together, our work highlights the pressing need to further improve the fidelity and specificity of the CRISPR/Cas9 platform, a prerequisite for any clinical applications of CRSIPR/Cas9-mediated editing. http://link.springer.com/article/10.1007/s13238-015-0153-5/fulltext.html

この論文は最初ネイチャーやサイエンスに投稿されてリジェクトされたそうですが、ネイチャーはニュース欄でこの論文を紹介しています。

Huang says that the paper was rejected by Nature and Science, in part because of ethical objections (http://www.nature.com/news/chinese-scientists-genetically-modify-human-embryos-1.17378)

倫理的な問題もあってネイチャーやサイエンスに掲載を拒否されたというこの論文を瞬速でアクセプトしたPROTEIN & CELL誌とは一体どのような雑誌なのでしょうか?

PROTEIN & CELL誌を発行しているのはシュプリンガー(Springer)社ですが、チーフエディターが中国の人で、他のエディターも5人中4人が中国、ボードメンバーも66人中26人が中国の人です。また、この雑誌は通常の学術論文を掲載するだけでなく、特に、

Presents research highlights, news and views, and commentaries covering research policies and funding trends in China (http://www.springer.com/life+sciences/biochemistry+%26+biophysics/journal/13238)

中国の研究動向を取り上げる方針を持っており、さらに、オープンアクセスのための論文掲載費用は、

Protein & Cell is a peer-reviewed open access journal published monthly. The open access fees (article-processing charges) for this journal are kindly sponsored by Higher Education Press, Beijing Institutes of Life Science, Chinese Academy of Sciences and Biophysical Society of China. Authors can publish in the journal without any additional charges.(http://www.springer.com/life+sciences/biochemistry+%26+biophysics/journal/13238)

中国の機関が負担しています。この雑誌へ論文を投稿している研究者もほぼ全てが中国人で、『中国人研究者のために中国人が作った中国の英文科学雑誌』という趣きが伺えます。

参考

  1. Liang et al., CRISPR/Cas9-mediated gene editing in human tripronuclear zygotes.  Protein & Cell 18 Apr 2015
  2. Chinese scientists genetically modify human embryos (Nature News 22 April 2015)
  3. ヒト受精卵:遺伝子改変…中国チームが論文(毎日新聞 2015年04月23日):”国立成育医療研究センター研究所の阿久津英憲・生殖医療研究部長は「技術は革命的だが、目的外の遺伝情報にも改変が起きてしまう点で未完成。ヒトの受精卵 に応用するような段階ではない。論文の結論部分も、やる前からわかっていたはずの内容だ。科学的にも倫理的にも、問題の多い論文と言える」と話す。”
  4. First experiment ‘editing’ human embryos ignites ethical furor (Reuters Apr 23, 2015):”Biologists in China reported carrying out the first experiment to alter the DNA of human embryos, igniting an outcry from scientists who warn against altering the human genome in a way that could last for generations.”
  5. ヒト受精卵の遺伝子を操作 中国チーム論文に倫理的懸念(朝日新聞DIGITAL 2015年4月24日):”17日付の中国の科学誌「プロテイン&セル」に掲載された論文によると、チームは酵素を使って遺伝子を改変する「ゲノム編集」という技術で、狙った遺伝子だけを置き換えようとした。”
  6. 人の受精卵DNA改変か – 中国チームが発表(マイナビニュース/共同通信社 2015/04/23):”人の受精卵のDNAを改変し、異常な遺伝子の修復が可能かどうかを調べたとする研究結果を中国・中山大のチームが23日までに発表した。”

 

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ムーアの法則50周年

「コンピュータチップに集積されるトランジスターの数は2年ごとに倍に増えるだろう」(The number of transistors incorporated on a computer chip will double every 2 years. )という経験則、いわゆる「ムーアの法則」が1965年に提唱されてから、今年で50周年になります。

提唱者であるゴードン・ムーアさんが振り返る50年のテクノロジーの進歩。
Intel celebrates 50th Anniversary of Moore’s Law w. Gordon Moore

ムーアの法則が終焉する理由をDerek McAuley教授が解説。
Is it the End for Moore’s Law? – Computerphile

ムーアの法則が成りたたなくなる理由をSciShowが一般向けに解説。
Moore’s Law and The Secret World Of Ones And Zeroes

参考

  1. Moore’s law is the observation that, over the history of computing hardware, the number of transistors in a dense integrated circuit has doubled approximately every two years. (Wikipedia)
  2. ムーアの法則(ウィキペディア):”1975年には、ムーアは今後2年毎に2倍のペースにしかならないだろうという見通しを立てた。彼は自分が「18か月ごと」と言ったことは一度もないのに、そう引用されたのだと主張している”。

九大農教授が講義中にアダルトビデオ画像

九州大学農学部の教授が、2015年4月15日の2限目の分子生物学の講義中にうっかりアダルトビデオの画像を上映してしまうハプニングがあったそうです。授業を受けていた学生はおよそ100人。その中の学生の1人が写真を撮影しTWITTERに投稿しネット上で拡散しました。これを受けて九州大学が事実関係を確認したとのこと。

教授のコメント:「申し訳なかった」(スポニチアネックス)

九州大のコメント:「不適切な事案が起き、極めて遺憾。厳正に対処する」(共同通信社)

参考

  1. 大学授業にわいせつ画像 九州大、教授が誤って映す47ニュース(2015/04/18):”大学によると、15日の2限目の授業で教材ビデオを大型モニターで映した直後、保存されていた履歴が表示され、約30秒間、アダルトビデオの静止画像3枚が映し出された。
  2. 九大授業中にAV出現…男性教授がPC保存 学生ツイッターで拡散(スポニチアネックス 2015年4月19日):”投稿された写真には、講義室らしき部屋の大型スクリーンに、ほぼ全裸でベッドにうつ伏せになっている男性と、その横に立つ白衣の女性が写っていた。女性が男性に対しマッサージを施しているように見える。”

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)から流出した内部文書3万点と電子メール17万3千通をウィキリークスが公開

ウィキリークスは、ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)から流出した内部文書3万点と電子メール17万3千通を2015年4月16日にウェブサイトで公開しました。これらの文書や電子メールは、キーワード検索可能になっています。

ジュリアン・アサンジュ代表は「影響力のある多国籍企業がどのように動いているのかを知ることができる。これはみなが共有する財産だ」とのコメントを出した。(朝日新聞DIGITAL)

Today, 16 April 2015, WikiLeaks publishes an analysis and search system for The Sony Archives: 30,287 documents from Sony Pictures Entertainment (SPE) and 173,132 emails, to and from more than 2,200 SPE email addresses. (https://wikileaks.org/sony/press/)

SPEは声明で、サイバー攻撃が悪意のある犯罪行為だったと指摘。流出した社員情報や非公開情報を検索可能にしたことを強く非難する、とした。(ロイター/ハフィントンポスト2015年04月17日)

参考

  1. ウィキリークス、ソニー子会社の流出文書公開 約3万点(朝日新聞DIGITAL 2015年4月17日):”内部告発サイト「ウィキリークス」は16日、昨年11月に北朝鮮に関係するとみられるハッカー集団によって大量に流出したソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)の内部文書約3万点を自らのサイト上で公開した。”
  2. ソニー・ピクチャーズがウィキリークス非難、流出文書ネット公開で(ロイター/ハフィントンポスト 2015年04月17日)

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1986年のチェルノブイリ原発事故から10年後、内部被ばくの被害に関するドキュメ­ンタリー番組

チェルノブイリ原発事故・終わりなき人体汚染1/4

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チェルノブイリ原発事故 ある科学者の告白

ドキュメンタリードラマ チェルノブイリの真相~ある科学者の告白~Chernobyl Nuclear Disaster
製作 BBC/Discovery Channel/ProSieben (イギリス/アメリカ/ドイツ 2006年)
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チェルノブイリ原発事故 ワレリー・レガソフ回想録 Part 1/4

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福井地裁が高浜原発再稼働禁止の仮処分 

福井県や関西の住民ら9人が関西電力高浜原発3、4号機(同県高浜町)の再稼働差し止めを求めた仮処分の申し立てに関し、福井地裁(樋口英明裁判長)は14日、再稼働を認めない決定を出した。仮処分の手続きで原発の運転差し止めが認められたのは初めて。(高浜原発:再稼働差し止め 新基準の安全性否定 福井地裁 (毎日新聞 2015年04月14日))

高浜原発再稼働認めず 福井地裁が仮処分”>高浜原発再稼働認めず 福井地裁が仮処分

樋口裁判長は、原子力規制委員会が2013年(平成25年)7月に施行した新規制基準は、「緩やかすぎて、これに適合しても原発の安全性は確保されない」と断定しました。再稼働に向けた審査の前提となる新規制基準自体が否定されるという厳しい判断です。(参考記事:朝日新聞DIGITAL)

決定文要旨(PDF)
hanketsubunyoshi
高浜原発仮処分決定(脱原発弁護団全国連絡会) 決定文要旨(PDF) 決定文(PDF) 弁護団声明(PDF)

原子力規制委員会は2015年2月12日、再稼働に必要な審査を進めている関西電力高浜原発3、4号­機(福井県)の安全対策が新規制基準に適合しているとする「審査書」を決定した。審査­合格は九州電力川内1、2号機(鹿児島県)に続き2例目。

参考

  1. 速報:高浜原発仮処分決定!(脱原発弁護団全国連絡会 2015年4月14日):決定文要旨(PDF) 決定文(PDF) 弁護団声明(PDF)
  2. 新規制基準について(原子力規制委員会) 実用発電用原子炉及び核燃料施設等に係る新規制基準について【PDF】(施行 平成25年(2013年)7月8日~)
  3. 福井地裁、高浜原発再稼働禁止の仮処分 新規制基準「安全確保せず」(ロイター 2015年 04月14日):”関西電力高浜原発3・4号(福井県高浜町)をめぐり、福井県や関西の住民9人が再稼働の差し止めを求めた仮処分申請で、福井地裁(樋口英明裁判長)は14日、住民側の請求を認め、両機を「運転してはならない」と関電に命じた。”
  4. 高浜原発 再稼働認めない仮処分決定(NHK NEWS WEB 2015年4月14日):”福井県にある高浜原子力発電所の3号機と4号機について、福井地方裁判所は「国の新しい規制基準は緩やかすぎて原発の安全性は確保されていない」という判断を示し、関西電力に再稼働を認めない仮処分の決定を出しました。”
  5. Japan court bars restart of Takahama nuclear reactors (BBC News) :”A Japanese court has blocked the restarting of two nuclear reactors in the western city of Takahama, after local people raised safety concerns.”
  6. Japanese Court Rejects Bid to Restart of 2 Nuclear Reactors (New York Times/Associated Press APRIL 14, 2015):”A court issued an injunction Tuesday ordering two nuclear reactors in western Japan to stay offline, rejecting regulators’ safety approval of the reactors’ planned restart later this year, a decision that could further delay the government’s restart plans.”
  7. 原子力災害に係る福井県の対応について(福井県)