「 研究プレゼンテーションのやりかた 」 一覧

研究者のための科学英語プレゼントレーニング「遺伝研メソッド」の普及 出張講習も

研究者になるためには英語での研究成果発表は必須なのですが、多くの研究者は正規のトレーニングを受けることなくプレゼンを行てきたのではないかと思います。プレゼンテーションの組み立てや効果的な英語のフレーズを知っていれば、もっと伝わるプレゼンになるのではないでしょうか?そこで、研究者や大学院生にきちんとプレゼンの技法を教える取り組みを行っている総合研究大学院大学の例を紹介します。   大学院における英語教育の実情 平成24年の報告書ですが、日本の大学院では研究者になるために必要な実践的な英語教育がほとんど行われていないという実態が明らかにされています。 大学院レベルで,英語が使える研究者を養成する教育プログラムを提供されたことがありますか。 ない:274(86%) ある:46(14%) (参考 ⇒ 報告書(アンケート調査)日本の研究者と英語の必要性:日本の高等教育研究機関における英語サポートプログラム構築のために 平成24年9月28日 﨑村耕二 深田智 河野亘 PDF) そのため、実験で忙しくしている大学院生やポスドクは、学会発表、セミナー、論文執筆に必要な英語力を系統だてて効率よく学ぶチャンスがありません。   大学院における英語教育の取り組みの実例 最近、大学院生や研究者のための英語プレゼン技法「遺伝研メソッド」なるものを紹介するセミナーが全国各地の大学等で開催されているのをネットで見かけるようになりました。「遺伝研メソッド」のベースとなっているのは、遺伝研(国立遺伝学研究所)の大学院生向けの実践的な講義内容であり、それを書籍化したものも販売されています。 遺伝研メソッドで学ぶ科学英語プレゼンテーション[動画・音声付き] 感じる力、考える力、討論する力を育てる 著者 平田 たつみ (著者) タジ・ ゴルマン (著者) 広海 健 (著者) 発売日 2016/01/28 価格 3600円(税別)  発行:dZERO → 出版社商品紹介サイト   遺伝研メソッドを読んで 自分もこの書籍を読んでみました。英語やプレゼンテーションの本は探してみると既にたくさん出版されていますが、この本が他書と違うところは、プレゼンにとどまらずに研究の進め方を考えさせられる点でしょう。研究成果のプレゼンの内容は、自分の研究における思考過程そのものですから、当然そうなるわけで、両者は切り離して考えることなんてできないのです。良いプレゼンとは何かを悩み始めれば、必然的に、本来なら良い研究をどのように進めてくるべきだったのかという反省を強いられます。いかにして研究を進めるべきか、そのへんの脳を強く刺激してくれる本でした。放置型のラボにいる大学院生がこの本を手にすれば、強力な指導教官を手に入れたも同然というと言い過ぎでしょうか。まあ、本の内容をどれだけ取り出せるかは、結局、読み手、使い手の意欲・能力次第でしょう。よっぽど優秀な人は別として、多くの大学院生にとっては一読して消化吸収するにはあまりに大変な内容なので、実際に学会発表やセミナーを多少経験した若手研究者あたりが、一番得るものが多い本だと思いました。   英語プレゼン実践の出張講義サービス 日本の多くの大学院では、科学英語教育がほとんどカリキュラムに組まれていません。これは、適任の講師がいなかったりカリキュラムが開発されていないせいでしょう。そのようなニーズにこたえるべく、遺伝研メソッドの著者らは、科学英語プレゼンテーションの講義を全国の大学や研究教育機関へ「出前」するサービスを提供しているようです。2日間コースが基本で、実践練習などが含まれているみたいです。どうしても2日間で開催できない場合には、1日に濃縮したコースもあるそう(下記リンク参照)。独自のカリキュラムは持っていないが、大学院生や若手研究者の英語力アップを真剣に考える大学関係者の方は、このようなサービスの利用を検討されてみてはいかがでしょうか? 「遺伝研メソッド」科学英語プレゼンテーションの出前研修 ご案内PDF 高エネルギー加速器研究機構 英語プレゼンテーション短期コース 講演者 Dr. Todd Gorman …

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研究プレゼンテーションの極意

大学院生や研究者が必ずやらなければならないこと、その一つが研究成果の口頭発表です。ちゃんとカリキュラムを組んでプレゼンテーションのやり方を教えている大学院は少ないため、博士号を取ったあとでも自分のプレゼンに自信が持てずに悩む人が多いのではないでしょうか? そこで、プレゼンをどう組み立てるか、どうしゃべるかということに関して参考になるネットの記事などを紹介します。英語での発表にはそれなりの難しさが伴いますが、トークをいかに組み立てるかということに関して言えば、英語と日本語による違いはありません。 学会発表やセミナーでのトークにはある程度決まった型というものがあります。挨拶、背景の説明、仮説やキークエスチョンの提示、実験方法の説明、実験結果、結論、まとめ、将来展望といったことです。しかし、これらを順序良く無難にこなせばプレゼンが成功するかというと、そうとも限りません。では、研究者のプレゼンにおいてもっともっと大事なことは何でしょうか? 日本でプレゼンの達人といえばこの人、ジャパネットたかたの(元)社長の高田さんのプレゼンが非常に参考になるそうです。 ジャパネットたかた社長に学ぶ学会発表の極意(こんどうしげるの生命科学の明日はどっちだ!?) 内容を簡単に紹介すると、 極意1:対話による共感の成立:学会の聴衆や査読者が疑問を感じそうなところで、自分で突っ込みを入れて、それに答える。 極意2:研究に対する信頼を得る。そのためには適切なコントロール実験の結果をわかりやすく呈示する。 極意3:演者が推定した仮説を伝え、それを証明する実験を提示し、仮説が正しい場合の結果の予測を提示する。それから、結果を見せる。このようにして、そのデータが出た時の演者の感動を伝え、感動を共有する ということになります。これとは多少違った観点からプレゼンの極意を具体的に語っている山中伸弥氏の記事も必読です。 山中伸弥教授の「人生を変えるプレゼン術」〜とにかくココを意識せよ (現代ビジネス) 簡単にまとめると、 プレゼンの重要性を認識すること。実験して結果を出すのは研究者の仕事の半分に過ぎない。重要な残り半分は、研究成果を人に伝えること。 自分のプレゼンをビデオに録画して、客観的に見直すトレーニングがお勧め。 スライドに書いたことはしゃべる。しゃべらないことは書かない。 スライドとスライドの間にはつながりが必要。つながり、流れを意識したしゃべりを。 論理的な流れを意識してスライドをつくり、プレゼンを準備する。それは普段の研究の進め方の改善にも役立つ。 ということでしょうか?是非、本記事を熟読してプレゼンの極意をマスターしてください。もう一つの記事「山中伸弥教授を「1億円プレーヤー」に変えた人生最大のプレゼン」もお勧め。こちらの記事では、聴衆が誰なのかを考えてプレゼンを用意することの重要さが語られています。 もう少し具体的な組み立てに関するチュートリアルも紹介しましょう。 イントロダクションの構成のしかた A 10-15 minute scientific presentation, Part 1: Introduction まず、受け入れられている事実(Context)を話し、次に、問題点(Complication)を話し、クエスチョン(Question)を設定し、仮説(Hypothesis)を立ててそれを紹介するという流れ。   英語のプレゼンテーションのやり方に関しては多数の書籍が刊行されています。なかでも、トークをどう組み立てるかに関して基本的な考え方を示してくれる興味深い本として「遺伝研メソッドで学ぶ科学英語プレゼンテーション[動画・音声付き]」(出版社:dZERO)があります。 プレゼンの最初の部分はイントロダクションです。イントロダクションの目的は何でしょうか?この遺伝研メソッドによれば、それは、「聴衆をキークエスチョンに導くこと」です。ちなみにキークエスチョンというのは、トークの結論を「答え」としたときの、それに対応する「質問」です。キークエスチョンがトーク全体を貫く背骨になるように話を組み立てれば、聴衆は最後までついてきてくれるというわけです。 サイエンス誌のウェブサイトにも役に立つ記事があります。 Mastering Your Ph.D.: Giving a Great Presentation By …