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東大が民間英語テストに関する答申を公表

文科省や国立大学協会が、センター試験の英語に代えて認定民間英語試験の利用を大学に強要するのは、暴挙としか思えません。例えば、実績ゼロの(これからスタートする)新しい英検(4技能テストを1日で実施)を認定するなど、実績があることを認定基準としていたことに矛盾しますし、TOEICのように高校の英語教育とはかけ離れたビジネス志向の民間英語試験が認定されたのも不適切でしょう。GTECのスピーキングテストで隣の受験者の音声が聞こえるなど、スピーキング試験を適切に実施することの困難さは、ツイッターなどでさんざん指摘されています。 性格が大きく異なる民間試験を複数認定して、スコアの換算を用いて入学者選抜に利用するのは、大学入試の公正さを著しく歪める恐れがあります。問題山積の民間試験導入を拒否した東大が、これまでに、文科省からの圧力のせいなのか態度を二転三転させて、受験生や高校生、高校教育に携わる先生方を不安に陥れているのが現在の状況ではないでしょうか? そんな東大が、今後の方針を決定する際に非常に大きな手がかりとなるであろう「答申」を公表(PDFリンク)しました。ワーキンググループが議論した結論を東大総長に答申した形ですが、そもそもこのワーキンググループは東大の先生たちなので、これは東大が今、民間試験の導入に関して何を考えているかを表す非常に重要な資料です。報道によれば、 東京大学は14日、2020年度から始まる大学入学共通テストの英語で導入される民間資格・検定試験を合否判定に使うかどうかについて、白紙に戻して検討することを明らかにした。東大は今年3月に民間試験を使わない方針を示したが、4月には一転して活用すると発表していた。(大学入試 東大「白紙に戻し検討」 20年度、英語の民間試験活用  毎日新聞2018年7月15日 東京朝刊) 白紙に戻すという態度の表明ですが、自分が中身を読んだかぎり、いろいろな可能性を残しつつも「使わない」という方向に持っていきたい気持ちが強く感じられます。   以下、主観的なコメントを交えながら、この答申を読んでみたいと思います。自分の興味で一部をピックアップして紹介してますので、全文は(PDFリンク)でご覧ください。   入学者選抜方法検討ワーキング・グループのメンバー (敬称略)(答申 PDF Page 14) 座長:石井洋二郎 理事・副学長 委員:福田 裕穂 理事・副学長 委員:岩村 正彦 法学部長 委員:石田 淳 教養学部長 委員:小玉 重夫 教育学部長 委員:中澤 恒子 教養学部教授 委員:伊藤 たかね 教養学部教授 委員:高橋 和久 高大接続研究開発センター特任教授 この答申書は東大はどうするのか?を結論付けたものではありません。あくまでも議論のたたき台として、複数の提案を行なっており、それらの提案にいたった考え方や根拠、その提案を実行するにあたっての条件(文科省や国立大学協会への要求など)などが述べられています。   東大の選択 ワーキンググループは東大が民間試験導入に関して行なう選択の可能性として、3つ案を示しました(答申 …

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大学入試への民間英語試験の暴力的な導入

  2018/04/27    大学入試

圧力に屈した東大 2018年4月27日~ (民間試験不使用宣言の撤回~) 東大、民間検定試験を入試活用へ 共通テスト英語で方針転換 共同通信社 2018/4/27 18:50 東大は27日、大学入試センター試験に替わって2020年度に始まる「大学入学共通テスト」の英語で導入される民間の検定試験を、入試の合否判定に使う方向で検討を始めたと明らかにした。福田裕穂副学長は3月の記者会見で「現時点では拙速」として判定に使わない考えを示していたが、方針を事実上転換した。 共通テスト 東大、民間試験使用へ 方針転換 毎日新聞2018年4月27日 21時18分 最終更新 4月27日 22時56分 福田裕穂副学長は3月の記者会見で「高校の授業が民間試験対策になる恐れがある」などとして合否判定に使わない方針を表明しており、事実上の方針転換となる。 … 大学入試の英語業者テストの弊害 山内康一 立憲民主党 福岡3区 2018年04月27日 これまで安倍政権下で民間業者試験の導入を決める審議会には、民間業者の関係者が「有識者」として選ばれ、自分たちに都合の良い議論をしていました。「有識者」というより、「当事者」が議論していれば、予定調和的な結論になって当然です。導入のプロセス自体に大きな問題がありました。… 安倍政権の「教育再生」は、そこそこ機能している制度を、より悪い制度に代替しているケースが多いです。むしろ「教育改悪」といってもよいものばかりです。教育政策の面でも「安倍政治を終わらせる」ことが必要です。 2018年3月10日~ (民間試験の不使用を宣言~) honeycomb@honeycomb_h 国大協はそもそも民間試験導入に反対していたのだ それを半年もしないうちにあっさり転換(文科省に押し切られたのだろう。文教族を多数要する清和会が自民党最大会派) 法人化した大学は首根っこを押さえられている 東大は絶対に譲るなよ ここで白旗上げたらいよいよ全部乗っ取られる 3:25 – 2018年4月22日 阿部公彦@jumping5555 民間試験導入を強行させようとするのは「国」ではありません。国大協に圧力をかけるのは文科省。文科省に圧力をかけるのは、自民党の「閣僚級の国会議員」。総理に近い人です。この人によると、憲法改正と民間試験導入はつながるとか(!)。「東大に言うことを聞かせる」と公言しているようです。19:00 – 2018年4月22日 阿部公彦@jumping5555 こちらは4月3日「東大新聞」掲載のインタビュー。若い記者さんでしたが、記事のまとめ方が上手。それにしても、こんな「インチキ英会話商法」みたいな政策に乗っかったら東大は世界の笑いものでしょう。国際化なんてとてもおぼつかない。執行部の英断を評価します。腐敗議員の圧力に負けないでほしい。18:50 – 2018年4月19日 国大協が共通指針を発表 大学入学共通テスト 東大は方針変えず 東大新聞 2018年4月17日 東大を含む全国86の国立大学などから成る国立大学協会は3月30日、大学入学共通テストで導入される英語民間試験と国語・数学の記述式問題の入学者選抜への利用方法について、国立大学共通の指針を発表した。民間試験については、成績に応じて大学入試センター実施のテストに加点するなどの方針を選択肢として提示した。… 民間試験の成績を入学者選抜に使わない方針を明言している東大は、本誌の取材に対し「方針は変わらない。現段階で答えることはない」と解答した。(KIT Speakee Project @KITspeakee 4:23 – 2018年4月18日) 東大、英語民間試験は合否判定に使わず=新共通テスト時事ドットコムニュース 2018/03/10-19:52 東京大は10日、大学入試センター試験に代わって2020年度から始まる「大学入学共通テスト」の英語で導入される民間試験について、入試の合否判定には使わない方針を明らかにした。… 東大は、異なる試験の結果の公正な比較が難しいなどとして、合否判定では活用せず、マーク式試験の結果などを使う考えだ。 2017年 阿部公彦@jumping5555 むしろ下村さんの最大の功績は「教育は利権になる」ことを発見したこと。そのやり方の多くはすでに報道されてきたとおりですが、まだ十分に知られていないのが、センター試験英語の民営化が含むさまざまな問題です。この本ではそのあたりをじっくり扱います。(5/10) 5:10 – 2017年10月7日 2015年 教育利権に群がる“癒着”人脈(「週刊文春」)──子どもたちの教育を食い物にする下村氏は文科大臣を即刻辞任すべき …

大阪大学が物理入試出題ミスの検証結果を公表

追記20180411 問1について 物理の問題では問4,5が話題になっていましたが、問1についても正答が選択肢に無いという指摘がありますので紹介しておきます。 2017年物理の出題ミスで話題になった問題〔3〕Aの問4について解 説を書きました。 なお,この問題には,問1も出題ミスではないかという疑惑があります。問1については,大阪大学へ問い合わせをし回答を得ていて,それを掲載しています。問1の大阪大学による検証結果は,まさかこんな回答をするとはというびっくりする内容でした。(引用元:記事 大阪大学2017年物理出題ミス問題の解説と,さらなる出題ミスの疑惑  乱数と暗号の部屋(暗号工房)) 弁明「問1は選択肢に正解がない」 に対する抗議にお答えします 。2018/3/11 脱帽 これは 苦しい! 問1は、いったい何を試したかったのでしょうか? (引用元:冨田 博之 京都大学名誉教授のウェブサイト)   2017年2月25日に実施された大阪大学入学試験前期「物理」の問題で出題ミスがあり、1年近くも経った2018年1月6日に30名もの追加合格者が出ました(⇒記事)。ところが、ある意味、それ以上に世間を驚かせたのは、阪大が2018年1月12日に公表した言い訳でした。阪大は、はじめに正答とした解答が誤答だったとは決して認めず、それを本来の答えとした上で別の解も正答として認めるというのです。(⇒記事)。物理を捻じ曲げ、大学入試の出題のルールをも投げ捨てたこの説明は、物理の専門家や教育者をはじめとして世の中の多くの人を憤激させました。当然、検証委員会がこれを正すのだろうと思っていたのですが、期待は見事に裏切られました。また、出題ミスに組織として対応する体制が作られていなかったわけですから、組織としての責任が厳しく問われるべきです。しかしながら、2018年3月23日公開の報告書において、検証委員会は責任を全て問題作成者と通報を受けた現場の人間に押し付け、阪大執行部には高評価を与えました。 ○ 被処分者等 ① 大学院理学研究科教授(50歳代)平成29年度大阪大学一般入試(前期日程)等の理科(物理)における科目責任者…訓告 ② 大学院理学研究科教授(50歳代)平成29年度大阪大学一般入試(前期日程)等の理科(物理)における副責任者…訓告 ③ 教育・学生支援部長(50歳代) …厳重注意 ④ 教育・学生支援部入試課長(40歳代) …厳重注意 ⑤ 教育・学生支援部入試課課長補佐(50歳代) …厳重注意 ⑥ 教育・学生支援部入試課係長(40歳代) …訓告 (引用元:処分の公表について) 入試問題に関する誤り判明後の対応について 入試担当理事に第一報が入って以降、総長のリーダーシップのもと、大学としての対応は迅速であると同時に、合否判定に必要な手続きを慎重に踏んでおり、特段の問題点や課題はなかった。(引用元:検証報告書) 阪大のこのような体質に対する批判的なコメントがいくつか目に留まったので紹介します。 3月23日付で大阪大学の「事案検証委員会」の検証結果が公表されました。いったい何を検証されたのか、すでに報じられている事実経過を羅列しただけで、1月12日のふざけた 「 …

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大学入試改革の民間英語試験候補リスト

  2018/03/16    大学入試, 高校改革, 高校教育

大学入試センター試験にかわる民間英語試験として立候補している団体および試験は、日本英語検定協会の英検およびTEAP、Educational Testing ServiceのTOEFL、ベネッセコーポレーションのGTEC、国際ビジネスコミュニケーション協会のTOEIC、ブリティッシュ・カウンシル(およびIDP:IELTS オーストラリア)のIELTS、ケンブリッジ大学英語検定機構のケンブリッジ英語検定およびリンガスキルとなっています。文科省によってどの試験が認定されるかは、2018年3月末に発表される見込み。 立候補している7団体24試験の詳細は以下の通り。 公益財団法人日本英語検定協会 実用英語技能検定(英検)[1級、準1級、2級、準2級、3級]、 英検は、小学生から社会人まで幅広い方を対象とした、英語検定試験です。 使える英語の4技能が評価され、英検取得者は多くの高校・大学の入学試験や単位認定で優遇されています。 英検は、世界各国の教育機関で海外留学時の語学力証明資格に認定されています。英検資格で、世界へ羽ばたく道が広がります。 (引用元:http://www.eiken.or.jp/eiken/merit/) Test of English for Academic Purposes(TEAP) Test of English for Academic Purposes Computer Based Test(TEAP CBT) TEAPおよびTEAP CBTは主に高校3年生を対象とした大学入試を想定して開発されております。テスト構成は日本における「大学教育レベルにふさわしい英語力」を測るうえで適切な設計となっており、テスト内容はすべて大学教育(留学も含む)で遭遇する場面を考慮して作成されております。難易度の目安としては、英検準2級〜準1級程度で、日本の高校3年生の英語を測定するのに最適なレベルとなっております。 (引用元:http://www.eiken.or.jp/teap/merit/index.html) Educational Testing Service TOEFL iBTテスト TOEFL テストは、世界で最も広く受け入れられている英語能力試験で、オーストラリアやカナダ、英国、米国を含め 130 か国 10,000 …

2017年阪大&京大入試 音波の問題の解説

  2018/02/04    大学入試

出題ミスへの対応が遅れて、実に1年近くも経ってから大阪大学と京都大学がそれぞれ追加合格者が出すことになった、いわくつきの音波のの問題を、出題ミスを指摘していた予備校物理講師の吉田弘幸氏が解説。 吉田弘幸先生の物理① 2017年度大学入試考察 音波の反射 吉田弘幸先生の物理② 2017年度大阪大学入試考察 10:11~ 問5でnが整数から遠い値になってしまうことについて 12:58~ 大阪大学の追加説明に関して 吉田弘幸先生の物理③ 2017年度京都大学入試考察   参考 音波の干渉と反射について 2017年度大阪大学および京都大学入試出題内容の検討 吉田弘幸氏による解説 (PDF) 高校物理における音波の解説 2018年1月12日 京大理 佐々真一 (PDF) 2017年度 京都大学入試問題「物理」 出題ミスとの指摘あり (四谷学院大学受験予備校 公開日:2018/01/23 最終更新日:2018/02/01)指摘のポイントは何か?大阪大学、そして京都大学、いずれも大きなポイントが2点あります。POINT1 1つの音源から異なる方向に出される音波の位相はどう考えればよいか POINT2 壁で反射された音波の位相はどう変わるか 京都大学の出題を解説 京都大学の出題の問題点(1)四方八方に出る音は、同位相で送り出されると見てよいのか?(2)壁で音波が固定端反射するとはどういうことか? 京大入試ミス 「もっと早く気付けた」6月外部会合で疑問 (鳥井真平、飼手勇介、池田知広 毎日新聞2018年2月1日 22時06分 最終更新 2月1日 22時06分) 京大がミスの可能性について、外部から初めて指摘を受けたのは1月15日。‥ 1月15日に文科省にメールで指摘した予備校「四谷学院」の教務部長、栗山潔さん(47)は「阪大も京大も条件設定の不備だったが、阪大は複数の解答を正解にして、根本的なミスを認めていない。それと比べると、京大は全面的にミスを認め、良心的だと思う」と話す。阪大のミスを指摘し、同19日に京大のミスも直接指摘した予備校講師の吉田弘幸さん(54)は「京大も文科省も早く対応したのは、阪大のケースがあったからではないか」と語った。   大学が公開した解説 …

京大も2017年物理出題ミスを認め追加合格

  2018/02/01    大学入試

京大2017年入試物理でも出題ミスが指摘されていましたが、京都大学は入試ミスを認め、2018年2月1日16時から記者会見を行い、今回の件に関して謝罪および説明しました(NHKがインターネット中継し、18:19分ころに会見が終了)。 KyodoNews 2018/02/01 北野正雄 副学長は記者会見し「極めて遺憾」と謝罪。   採点のやり直しにより、17名が追加合格。追加合格の内訳は、理学部4人、工学部10人、農学部3人。第1志望に合格していたのに、第2志望以降に入学していたのは工学部7人、農学部4人。 これらの学生は、転科が認められるとのこと。他の追加合格者に関しては、2018年4月からの入学が望ましいが、既に他大学に在籍しているなど個々の状況が異なる可能性があるため、個別に希望を聞いて対応するそうです(参考:記者会見の質疑応答)。 山極寿一学長のコメント「影響を受けた受験生や学生の立場に立って、誠意をもって対応していく」(JIJI.COM 2018/02/01-16:59)   入試ミスの指摘と問題点の解説 京大がミスの可能性について、外部から初めて指摘を受けたのは1月15日。‥ 1月15日に文科省にメールで指摘した予備校「四谷学院」の教務部長、栗山潔さん(47)は「阪大も京大も条件設定の不備だったが、阪大は複数の解答を正解にして、根本的なミスを認めていない。それと比べると、京大は全面的にミスを認め、良心的だと思う」と話す。阪大のミスを指摘し、同19日に京大のミスも直接指摘した予備校講師の吉田弘幸さん(54)は「京大も文科省も早く対応したのは、阪大のケースがあったからではないか」と語った。(京大入試ミス 「もっと早く気付けた」6月外部会合で疑問 鳥井真平、飼手勇介、池田知広 毎日新聞2018年2月1日 22時06分 最終更新 2月1日 22時06分) 昨日,京大に送ったメールの文面 pic.twitter.com/szAyQKqMSP — よしだひろゆき (@y__hiroyuki) 2018年1月20日 2月12日に開催する講演会「音波の反射と干渉」のレジュメ(暫定版)です。https://t.co/62xMIRrzoj — よしだひろゆき (@y__hiroyuki) 2018年1月19日   入試ミスの内容 該当する問題:物理問題Ⅲ(4)「せ」(別紙2参照) 配点3点 (入学試験問題PDF) ミスの内容:問題文中に条件設定が不足していたため、正解が一つに定まらない設問となっていた。 ※ 問題の解説については「物理問題Ⅲ(4)の解説」(別紙3)を参照 (京都大学 2018年02月01日)   京都大学による問題点の解説 壁での反射について …

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京大2017年入試物理でも出題ミスの指摘

  2018/01/21    大学入試

追記 新しい記事 → 京大も2017年物理出題ミスを認め追加合格が17名(うち、既に京大の他学科在籍者11名)になったことが2018年2月1日の記者会見で発表されました。 * * * 以上、追記 * * *   2017年阪大入試物理の出題ミスを2017年8月に指摘していた予備校の先生が、京都大学の2017年物理においても出題ミスがあったのではないかという指摘をしています。 2017年京都大学前期日程物理IIIの問題文     京都大学 前期日程 物理 Ⅲ 問題文(代々木ゼミナール)   京大に対する出題ミスの指摘 京大の2017年入試物理でも出題ミスがあるという指摘がなされました。 昨日,京大に送ったメールの文面 pic.twitter.com/szAyQKqMSP — よしだひろゆき (@y__hiroyuki) 2018年1月20日   問題点の解説 いちおう完成しました。今度は図も少し入れました。https://t.co/NB3tJiKCWd — よしだひろゆき (@y__hiroyuki) 2018年1月17日   割れている予備校の解答 (せ)の選択問題の解答が駿台は①、河合塾と代ゼミは②と割れています。 駿台の解答 大学入試解答速報 京都大(物理問題III) せ① 河合塾 2017年国公立大二次試験 解答速報 京都大学(前期)物理 解答例 物理問題III せ② 代々木ゼミナール 2017年入試問題と解答例 京都大学 前期日程 物理III せ②   新しい記事 → 京大も2017年物理出題ミスを認め追加合格   京大の2017年入試物理IIIに関するツイート ツイッター上の様々な意見を紹介します(*随時追加、変更) あらきけいすけ@OUS‏ @arakik10京大の問題(車が壁に平行に走るときの波の干渉の部分だけ)を解いてみた。反射での位相の振る舞いは難しいかも。SEGの先生の「車の位置での波が云々」は、言いがかりに過ぎないように思われる。 …

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阪大が2017年入試物理出題ミスを解説

阪大2017年入試「物理」出題ミスを2018年1月6日に公表した大阪大学が、正答が3つあるという主張に関して1月12日に追加説明を公表しました。模範解答および採点にあたっての考え方が、非常に詳細に述べられています。 しかし、”問題Aの前文に、音叉は常に決まった振動数の音を発することが明示されているため、問題の前提条件としてはどちらかのモードのみで振動していると考える。”と言いつつ、”A-I. では逆位相振動モードを設定していた。A-III. の問4では振動モードを特定していなかった。”という説明自体、ロジックが完全に破綻しています。 矛盾した説明しかできないということは、つまりは、この説明は苦し紛れでつくっただけで、本当のことを伝えていないということでしょう 音叉とは、軸についている二本の腕が振動することにより、ある特定の振動数をもつ音波を発生する装置である。音叉の腕の振動の様子(モード) にはさまざまなタイプがあり、主に、二本の腕が互いに逆向きに振動するモード(以下、「逆位相振動モード」と呼ぶ、A-I. で設定した振動モード) と二本の腕が同じ向きに振動するモード(以下、「同位相振動モード」と呼ぶ) がある。音叉の基本的な振動モードは一般に逆位相振動モードであり、逆位相振動モードの方が実験的に観測されやすいと思われる。ただ音叉の振動を実験的に観測した著者による参考文献Russell, D. A. (2000). \On the sound eld radiated by a tuning fork.” American Journal ofPhysics, 68(12), 1139-1145. https://doi.org/10.1119/1.1286661 および同著者によるWeb ページhttp://www.acs.psu.edu/drussell/Demos/TuningFork/fork-modes.html によると、同位相振動モードで振動している様子も実際に観測されている。音叉を一つ定めたとき、同位相振動モードおよび逆位相振動モードはどちらもその音叉に対して可能な振動モードであるが、一般にそれぞれ異なる振動数の音波を発生する(前述の参考文献)。問題Aの前文に、音叉は常に決まった振動数の音を発することが明示されているため、問題の前提条件としてはどちらかのモードのみで振動していると考える。 A-I. では逆位相振動モードを設定していた。A-III. の問4では振動モードを特定していなかった。しかし、問5においては同位相振動モードで振動していることを前提として問題が作られていた。 理科問題(物理) 〔3〕Aの解説(1月12日追記)(大阪大学) (一部を抜粋。太字強調は当サイト) 阪大がこのよう模範解答を公表したことは、非常に歓迎すべきで、高校生、受験生の物理の勉強にも有益でしょう。しかし、出題ミスの釈明部分に関して言えば、全くなんの正当化にもなっていません。 〔3〕Aの問題文中には、、音叉に複数の振動モード(同位相または逆位相)が存在するという記述はありません。この物理の問題は、音叉がどのように振動して音を出すのかという予備知識を受験生に要求しておらず、むしろ、A-Iで受験生を誘導するような形で、逆位相振動モードによって音が発生する様子を図で丁寧に説明していたわけです。音叉の振動モードの可能性を複数考えると答えが一つに定まらないため、出題者の意図として、この段階で問題の条件設定をそのように絞ったということのはずです。ですから、受験生にしてみれば、A-Iでの誘導に則って、A-III問4も音叉が「逆位相振動モード」で音を発生させているという前提で解くのが当然でしょう。 A-Iの中で音叉が「逆位相振動モード」で音を出すことを丁寧に説明して受験生を誘導しておきながら、突然、A-IIIでは「同位相振動モード」で考えた答えのほうが「正答」で、「逆位相振動モード」で考えた答えも追加で正答とする阪大の態度は、矛盾しています。当然、外部からの最初の2回の指摘を却下した理由として、「同位相振動モード」で考えた答え2d=(n-1/2)λが正答だからというロジックは成り立ちません。 この追加説明は、物理の説明に関する部分は納得のいくものですが、出題ミスに関する釈明としては全く説得力がないと思います。大問のなかで分かれている小問ごとに、実は問題設定はバラバラなんですよというのは、これまでの入試の出題方法の常識を否定するような主張です。 …

阪大2017年入試「物理」出題ミスの真相

  2018/01/07    大学入試

新しい記事⇒阪大が2017年入試「物理」出題ミスを解説 2018年1月6日の報道によれば、大阪大学が2017年前期日程の物理の問題で出題ミスおよびそれに伴う採点ミスをしていたことが明らかになりました。 出題・採点においてミスがあった問題 注意:この問題を解くうえで、〔3〕のA.の問題文中の実験条件、および、問A-I,A-IIで説明されている条件設定なども重要になりますので、問題文全体(PDF)(10ページ~)をご覧ください。   大阪大学の説明 問4 には複数の解答が存在したが、採点時において特定の解答(下記「当初の正答」) のみを正解として扱ってしまった(採点誤り)。また、問5 については問4 の特定の解答の みを前提とした出題であったため、問4 の複数の解答(下記「検討後の正答」)と整合しな いこととなった(出題誤り)。 問4:当初の正答 2d=(n-1/2)λ → 検討後の正答 2d=nλ ,2d=(n-1)λ ,2d=(n-1/2)λ のうちのいずれか一つ 問5:問題の数値設定に不整合 → 全員に4 点を付与 (大阪大学 2018年1月6日(土))   しかし、物理の問題なのに、異なる答えがどちらも正解というのは不可解です。大手予備校はどのような解答を出していたのでしょうか?   大手予備校や大手出版社の解答例 注意:以下は、2018年1月6日の報道以前の解答です。報道後、リンク先の予備校の解答は修正・変更されたものがあります。 駿台予備校  2d=nλ  駿台 2017年度 大学入試解答速報 大阪大前期日程  物理 …

高校生物の重要語句512語のリスト

  2017/10/14    大学入試, 高校生物

日本学術会議は、高校生物で学習すべき重要語句を512に絞りこみ、その結果を公表しました。これは、生物学が暗記科目にならないようにという狙いから、「覚えなくてはならない語」を減らし、その目安を示したものです。 教科書中ゴシック体などで重要であると指定される用語も増え続け、現行の主要教科書出版社が出版する高等学校教科書「生物」では、延べ2,000を超える数の用語が選ばれている。これは、理科の他の教科に比べて膨大に多い数字であり、生物学が暗記を求める学問であるという誤ったメッセージを若者に送っている。 … 大学入学者選抜においても、単なる知識の量や細かな知識の有無のみにより評価を行うことがないようにすることが要請されている。穴埋め問題で答えさせられる用語を減らし、また重要語として教えられていない用語については、試験問題の文中でも注をつけることによって理解を助けることができれば、受験のための高等学校生徒の負担も軽減され、暗記ではなく、生物学の面白さを学ぼうという気持ちをもってもらえるのではないか。 (高等学校の生物教育における重要用語の選定について 平成29年9月28日 日本学術会議 基礎生物学委員会・統合生物学委員会合同生物科学分科会 PDF) 数を絞り込んだだけではなく、複数の呼称がある場合には「推奨」される語句も示しています。また、遺伝学用語として定着している「優性」,「劣性」という言葉が、日常語としての優劣との意味と混同される恐れがあることから、「顕性」(dominant)、「潜性」(recessive)と呼び替えることを提唱しています。   高等学校の生物教育で教え、学習して欲しい最重要語254語、重要語258語、併せて512語のリスト。 最重要語 高等学校の生物教育において、学習すべき主要な概念とのつながりが特に高い用語、254語。 日本語 英語 の順に表記 細胞 cell 単細胞生物 unicellular organism 多細胞生物 multicellular organism 核 nucleus 細胞質 cytoplasm 細胞膜 plasma membrane/cell membrane 呼吸 respiration 光合成 photosynthesis ミトコンドリア mitochondrion 葉緑体 chloroplast グルコース ブドウ糖 glucose 有機物 organic …