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中学理科の教科書が教える仮説駆動型研究

  2017/07/25    研究の進め方

研究目的が曖昧なまま実験を続ける大学院生、仮説をもたずに研究している研究者、実験結果を得ていないのにグラフを作成してしまうトンデモナイ人、考察が書けずに悩む人、次の研究テーマが思い浮かばない人など、研究の現場にはさまざまな悩みや問題を抱えた人たちがいます。いまいちど、中学校の理科の教科書に立ち戻って、研究の進め方に関する基本事項を再確認してみるというのはいかがでしょう? 以下、中学校1年生の理科の教科書(教育出版)の最初の数ページから、一部を抜粋して引用・紹介します。 理科学習の進め方 進め方1 疑問を持つ はじめに、不思議に思ったことや疑問に思ったこと、知りたいことなどをはっきりさせておきましょう。 進め方2 課題を設定する 知りたいことや調べたいことがはっきりしたら、これから取り組む課題を設定しましょう。 進め方3 仮説をもち、計画をたてる 課題がきまったら、自分はその課題に対してどのような考えかたをもっているか、どのようにしたら自分の考えが正しいかどうかわかるのかを話し合いましょう。 自分の考えは仮説としてノートに書いておき、調べたあとで振り返ることができるようにしておきましょう。 進め方4 観察や実験を行い、結果を得る 自分で立てた計画に沿って、実際に観察や実験を行い、得られた結果は、あとで考察しやすいように表などにまとめましょう。また、結果をグラフに表すと、知りたいことがわかりやすくなる場合があります。 進め方5 得られた結果をもとに考察する 観察や実験が終わったら、得られた結果からどのようなことがわかるか、そして、自分の立てた仮説は正しいといえるか、考察し、自分の考えを発表しあいましょう。 進め方6 新たな疑問から、さらなる課題へ みんなの考えがまとまり、設定した課題が解決したら、観察や実験を行ってわかったことが、次にどのように役に立つのか考えましょう。また、調べてみて、新たな疑問が生じたら、次の課題を設定して、さらに調べていきましょう。 (中学校理科1 教育出版 文部科学省検定済教科書 中学校理科用 17教出 理科731 平成28年度 2~6ページ) 日本の中等教育の教科書は科学的な態度を育むように書かれています。高校の教科書にも、研究の進め方が解説されています。以下、啓林館の「生物基礎」から一部を抜粋して紹介。 ●私たちの探求活動● 仮説を立てずに観察・実験する方法もありますが、ここでは仮説を設定する方法で考えます。 <課題の発見> 最初は自然現象をよく観察することです。疑問を生み出す方法を紹介します。まず比較という方法があります。.. 5W1Hを活用する方法もあります。「何が(Who)」「何を(What)」「いつ(When)」「どこで(Where)」「なぜ(Why)」「どのように(How)」のパターンで疑問をつくってみます。 .. この課題でやろうと思ったら、同じテーマですでに研究されているかどうかを調べてみます。 <仮説の設定> 仮説を設定します。考えつく限りの仮説をあげていましょう。仮説が立ったら、その仮説は、どのような観察や実験を行えば証明できるのかを考えて実験・観察を計画します。実験・観察から得られる結果から、立てた仮説が論理的に導かれるように計画する必要があります。 <観察・実験> 観察・実験で大切なことは「再現性」です。 .. 因果関係を調べるときには「対照実験」の設定も必要です。対照実験とは、比較のために対象とする条件以外を同じにして行う実験のことです。 .. <結果の記録と処理> 結果の記録は正確に行うように心がけます。 .. <考察> 実験などの結果かが仮説の正しさを証明したかを考察します。結果が仮説と矛盾しないかを考えます。ひとつの仮説を検証すると、そこから新しい疑問や課題が生じてくるものです。また明らかになった知見が、これまでに知られていることとどう関係するかも考える必要があります。 .. <報告書の作成と発表> 研究したことは報告にまとめて、発表するようにしましょう。 .. …

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呼吸に必要な酵素の遺伝子を持っていない(?)不思議な細菌を発見

  2017/07/22    自然 ネイチャー

地表に現れたマントル由来の岩石に湧く泉で、どのような生物がいるか調べたところ、27種の微生物の遺伝子が見つかった。周辺は強アルカリ性で、約40億年前の地球に似た過酷な環境という。 そのうち、岩石に付着した細菌では、酸素を使った呼吸など生命維持に必要とされるエネルギーを得るための遺伝子を一つも持っていなかった。(どうやって生きてるのか…「常識外れ」の細菌、泉で発見 朝日新聞 DIGITAL7/21(金) 23:27) 論文はこちら。 The ISME Journal , (21 July 2017) | doi:10.1038/ismej.2017.111 Unusual metabolic diversity of hyperalkaliphilic microbial communities associated with subterranean serpentinization at The Cedars Shino Suzuki, Shun’ichi Ishii, Tatsuhiko Hoshino, Amanda Rietze, Aaron Tenney, Penny L …

OIST職員ダイバー潜水事故の報告書が公開

  2017/07/14    事故・安全管理, 研究生活

沖縄科学技術大学院大学(OIST)の研究ユニット(准教授がPI)が推進する沖縄海洋観測システム構築のために、2016年11月に流向流速計の海底設置作業を行っていたOIST職員の潜水士が行方不明になった事故に関して、沖縄科学技術大学院大学潜水事故対策外部検討委員会の調査報告書が公開されました。 6月にOISTのピーター・グルース学長から職員宛てに送信された外部調査委員会報告書のサマリーおよびOISTの対応を以下に示します。外部調査委員会の報告書全文はこちらから閲覧いただけます。(OISTダイビング事故:今後の歩みについて 2017-07-11) また、この報告を受けて、OISTは2017年7月12日に記者会見を開き、潜水作業の安全管理に不備があったことを認めました。 RBC THE NEWS「潜水事故 OISTが謝罪」2017/07/13   行方不明になったOIST職員のダイバーの方は、OISTのウェブサイトを見ると、OIST内の研究ユニットの一つで博士研究員としての研究歴があり、研究者から研究支援職へ転身されていたようです。 しかしなぜこのような事故が起きてしまったのでしょうか?直接の原因は不明ですが、事故がいつ起きてもおかしくないような安全管理面の不備があったこと、そもそもOISTが安全管理を徹底させられるような組織構造を持っていなかったことを報告書が指摘しています。 5.6 結論 海底で潜水作業者Mに何が起こったかは不明であるが、以上の議論から本事故対策検討委員会として、今回の潜水事故は、自然の脅威が原因の不可抗力による回避不可能な事故ではなく、杜撰、自己過信、準備不足な潜水計画と、それを検証せず任せきりにしたプロジェクト進行を主たる要因とし、併せてそれらを助長する方向に働いた組織管理により生じた、回避が十分に可能な事故であったと結論付ける。(報告書38ページ)   当日の作業内容と事故が起きたときの状況 二人のダイバーが予定していた作業に関して (2)作業目的 今回作業は、沖縄海洋観測システム設置場所付近にある伊江水道において、一定期間(約一か月)の流向流速を計測するために、ブイ一体型係留装置という浮力体の中に流向流速計を収めた機械を船上から投下する作業と、水深約60mに2名の潜水作業者がそれぞれ流向流速計と架台を運び、海底で架台の上に流向流速計を設置、固定する作業の二つを実施するものであった。(報告書9ページ) 事故が起きたときの状況が報告書に説明されています。 2016 年 11 月 14 日 ‐ 予定通りに大学を出発。 – 移動中の車内にて計画の再確認、体調確認(口頭)実施 ‐ 本部到着後、若干前倒しで、全て予定通りに作業進行。 ‐ 水面ブイの状況から若干の流れを確認も、十分に作業出来る環境であり時間的にも潮が緩んでいく方向のため、作業可能と判断し、潜水作業者Bが架台、潜水作業者Mが流向流速計を持ち、潜水開始。 潜水作業者Mは、水面ブイからブイ一体型係留装置上部の中層ブイに至るロープを確保することに失敗し、浮上。潜水作業者Mは、作業船につかまって潜水位置まで戻り、再潜水。 【潜水作業者B、M1回目の潜水】リブリーザー使用(添付資料 5、6) 10:12 頃 両潜水作業者が潜降を開始してすぐ、潜水作業者Bが後ろを振り返ったところ、潜水作業者MはOKサインを返し追随。 10:15 頃 潜水作業者Bは中層ブイと水面ブイをつなぐロープを掴み、ロープ沿いに潜降。水深20-25m付近の中層ブイに到着した時点で、振り返った時に潜水作業者Mが確認できず。潜水作業者Bは潜水作業者Mがロープにたどり着けず流されてしまったのか、ロープにたどり着けずそのまま潜降してしまったのかが判断できず、一人で潜降している可能性を想定して、一人で潜降。 10:17 …

島根大学のハラスメント 40代准教授が女子学生に恋愛セクハラ ほか

島根大学医学部教授がハラスメントで停職6ヶ月の懲戒処分 本学職員の懲戒処分について 2018年4月6日 このたび,平成30年3月30日付けで,下記のとおり本学職員に対し懲戒処分を行い ましたので,公表します。 同人の行為は,社会の本学に対する信用を著しく傷つけるものであり,教育に携わる 大学教員として絶対に行ってはならないことであり,誠に遺憾であります。 大学として,このことを深刻に受け止め,本学においてこのような不祥事を起こすこと のないよう服務規律の一層の確保に取り組んでまいります。 国立大学法人島根大学長 服 部  泰 直 記 被処分者 職   名   教授 年齢・性別   50歳代・男性 処分内容 停職6月 処分理由   処分理由は以下のとおりである。 (1)当該教員は,指導していた申立人である院生の許可を得ることなく,大学院履修変更願いに無断で押印しこれを提出したため,当該院生が昼夜開講コースから昼間コースへの変更となり,昼間働いて夜間の授業を受けることができなくなり,申立人の就労環境,就学環境に大きな不利益を与えたこと。 (2)申立人が他の機関に出向中に,出向前の所属講座から別の講座に本人の断りなく移籍させ,出向前の所属講座を退職扱いにしたこと。 (3)申立人から論文原稿の添削を郵送で依頼された際に,複数回にわたり説明もなく受け取りを拒否し教育責任を放棄していること。 (4)申立人のことを「テロリスト」と学内の関係者に発言していたこと。 (5)申立人の派遣先機関の者に対し,申立人を「破門」にすると電話で伝えており,申立人の信用を失墜させたこと。 (6)申立人が話し合いを望んで空港で待っていた際に,ストーカー扱いし警察官又は警備員に通報しており,申立人の人格を傷つけ信用を失墜させたこと。 これらの行動は,国立大学法人島根大学ハラスメントの防止等に関する規程第4条第1項第7号の「その他のハラスメント」に該当する。   根拠条項 国立大学法人島根大学職員就業規則第81条第1項第1号 処分年月日 平成30年3月30日   被処分者 職   名   准教授   年齢・性別   40歳代・男性 処分内容 停職3日 処分理由   …

学術機関が共闘 ELSEVIER購読を打ち切り

  2017/07/08    科学出版

以下、Creative Commonsライセンスに基づく記事転載(出典元:エディテージ・インサイト)   60以上の学術機関がエルゼビア発行誌へのアクセスを失う(ドイツ) スネハ・クルカルニ (Sneha Kulkarni) 2017年7月7日 ドイツの60以上の学術機関が、オランダの大手出版社エルゼビアとの購読契約を打ち切りました。これにより、数千人の研究者が同社発行誌へのアクセスを失うことになりました。 高額な購読料は、学術機関と出版社の間で生じている論戦の争点となっています。また、ドイツの学術機関は、エルゼビアへのコストの支払いを困難と感じています。こうした状況の中、ドイツの大学、公共図書館、研究機関は2014年、「Project DEAL」というコンソーシアムを結成しました。これは、大手学術出版社との2017年度のライセンス契約を、全国規模で締結することを目指すものです。しかしながら、エルゼビアとの協議は2016年12月に中断されたことが発表されました。同コンソーシアムは、エルゼビアからの提示が「オープンアクセス方針と公正な価格体系に応じるものでなかった」ため、それを拒否したと説明しています。この結果、交渉に関わったすべての学術機関が、12月31日を最後に、エルゼビアのジャーナルへのアクセスを失うことになりました。ゲッティンゲン大学は次のような声明を発表しています。「ジャーナルへのアクセスを失うことで研究や指導にどのような影響が出るかは、交渉に参加している誰もが十分に理解しています。それでも我々は皆、多くの研究機関が手を携えて圧力をかけることが、現状では、ドイツの科学コミュニティに利益をもたらす唯一の方法であるという強い信念を持っています」。一方、エルゼビアは、来年以降も交渉を続ける意向があることを表明しています。 多くの国が同様の問題に直面しており、高騰する購読料によって学術機関の運営が難しくなってきています。2016年12月初頭には、国立台湾大学(NTU)図書館が、高額な購読料を理由に、2017年以降のエルゼビアのScienceDirectジャーナルの購読を打ち切る予定であることを発表しました。購読料の高騰は、科学の発展を阻害しかねない深刻な問題であり、全世界で解決していかなければならない課題と言えるでしょう。 参考文献: Thousands of German researchers set to lose access to Elsevier journals 本記事:60以上の学術機関がエルゼビア発行誌へのアクセスを失う(ドイツ)は元々エディテージインサイトに掲載されたものです。 参考 Thousands of German researchers set to lose access to Elsevier journals (By Gretchen Vogel,  …