大学の数学の講義における戸惑い
自分が大学に入って最初に受けた数学の授業は、線形代数と解析学でしたが、どちらも怒涛の量の板書で、書き写すのに手いっぱいで頭が働いていませんでした。復習しようにもその講義担当の先生が書いた教科書は無味乾燥で面白味が感じられず、授業内容に対応する箇所がその教科書のどの部分なのかもよくわからなくて、自分で勉強して授業に追いつくこともできず、まったくわからないままに終わりました。ただ、時々計算間違いに気付いて黒板を見返す先生に間違いの場所を教えてあげる学生はいたので、一部の人はしっかりと授業についていっていたようです。
授業のやりかたは、どこの大学も似たり寄ったりのようです。
これはなに?一体何をやっているの?僕は絶望した。教授が言っていることの意味が分からない。… あれだけ好きだった数学や物理に急に嫌われたかのような感覚だった。(大学に合格した君へ 2019年3月26日 23:54 ヨビノリやす )
大学に入ってから数学がさっぱり理解できなくなるという学生が、全国の大学で多く見られている(数研連・数学教育小委員会,2004)。京都大学理学部の1回生対象に行われたアンケート調査では、約7割の学生が理系の授業(中でも数学系の講義)を面白くないと感じていることが報告されている(朝日新聞,2001)。(数学における抽象的表現とその理解 修士論文 大阪教育大学大学院 PDF)
高校の数学の勉強では、大学入試問題が解けるようにという現実的な目標があるせいか、問題を解けるようになることにかなりの時間を費やしていました。しかし大学に入ると、怒涛の勢いで講義が進み、あっというまに置いてきぼりを食います。感覚的には、高校で数年かけてやったことを、大学では一回の講義の中で数分で通り抜けるような感じでした。練習問題を解いて理解を確かめるといったやり方は、本来は演習の時間にそうできたはずですが、自分は講義内容が理解できていないので当然その演習の問題も全く歯が立たず、どうしようもありませんでした。
自分は中学までは数学は得意科目だったにもかかわらず高校1年の数学でいきなり躓きそのまま低空飛行に終わりましたが、実は高校数学が得意だった人であっても大学の数学の授業になじめない人がいるようです。
高等学校までは数学が得意だったが、大学に入って急に数学が苦手になったと聞くこともよくあります。… 大学に入学して、その違いに戸惑って悩んでいるうちにも、大学の授業はどんどん進んでいってしまいます。大学で学ぶべきことは多く、学生が戸惑いを解消するのを待つ時間的な余裕は大学にはないのです。(はじめに 松尾 厚『大学数学ことはじめ 新入生のために』 東京大学数学部会 編 東京大学出版会)
大学の数学の勉強はいろいろな点が異なっています。まず、勉強する内容が、一見当たり前に思えることも厳密な証明をして、その繰り返しで議論が進みます。また内容も、一般化、抽象化された内容になり、具体的なイメージが湧きにくいです。
自分は一体どうやって大学の勉強をすればいいのか(すればよかったのか)という疑問がずっと残ってました。そこで、お勧めの数学勉強法をまとめておきます。
大学の数学の先生が伝授する 大学での数学の勉強方法
数学の勉強法はカラオケの持ち歌作りに似ている。ある定理の証明を何回も紙の上や頭の中で再現し反芻する。そうするうちに, 論理の細部までがはっきりわかりる。そうやってその定理の「イメージ」ができる。奈佐原顕郎 https://note.com/24dakenlo/n/n200a51fe3ac6
数学では“当たり前”とか“明らか”という言葉は上のような数行程度の証明が瞬時に思い浮かべることができる時にのみ使う.勿論,学習が進んでいくに従って,読者にとって“明らか”な内容のレベルは次第に高度になっていくであろうが,高校レベルの数学の学習を終え,大学レベルの数学の勉強を始めたばかりという今の段階では“厳密にそして一歩一歩着実に考える”訓練をしなければならない.暫くの間は“明らか”とか“当たり前”という言葉を封印して,どんなに簡単と思えることでも,上のような定義と論理に基づいた証明を考えて,ノートに書くという習慣を身につけてほしい.数学の専門書は本書のような入門書の類を別にすれば,読者がこのような愚直な訓練を十分に積んでいるということを暗黙の前提として書かれる.数学の専門書を自力で読んでいけるようになる為には,入門の段階での地道な訓練が必要である.具体的な訓練法は,まず用語の定義をきちんと覚えることである.そして定理などの主張の定義が分かっているかどうかを確認する.それから証明を精読することである.そして自分なりに証明が理解できたと思ったら,本を閉じて,ノートに証明を再現する.本書のような入門書以外の数学書の場合,証明は細部を省略して書かれることが多いので,自分で細部を補っていけば,殆どの場合2,3倍の長さになる.勿論,1回で全てが再現できれば良いが,できなければもう一度本を読み,証明が再現できるまで繰り返す.論理的な思考力を身につけるには,このような訓練を積む以外に方法はない.本書を含めて大学以上の数学の本では,高校までと比べて演習問題の数が少なく,勉強がしにくいと感じる人は数多い.しかしながら上に書いたような訓練をすることがすなわち,最高の演習に他ならない.証明を自分で書き下すという訓練をしないで,いたずらに演習問題を求めるのは本末転倒というものである. (解析学の基礎 柳原 宏 yamaguchi-u.ac.jp)*下線太字強調は当サイト
まず,当然書いてあることを理解することが第一歩です.黙って「何々である」とか,”It is easy to see…”, “We may assume that…”, “It is enough to show…”などと書いてあるのはすべて,なぜなのか徹底的に考えなくてはいけません.「本に書いてあるから」とか「先生がそう言うから」などの理由で,なんとなく分かったような気になるのは絶対にアウトです. 定義や定理を知らなければそこの部分が理解できないに決まっているんですから,そういうところを素通りするのは数学の本の読み方として根本的に誤っています. 本を閉じてノートに,定義,定理,証明などを書き出してみます.すらすら書ければO.K.ですが,ふつうなかなかそうはいきません.それでも断片的に何をしていたのかくらいは,おぼえているでしょう.そうしたら残りの部分については,思い出そうとするのではなく,自分で新たに考えてみるのです.「どのような定義をするべきか」,「定理の仮定は何が適当か」,「証明の方針は何か」,「本当にこの仮定がないとだめなのか」,「どのような順序でlemmaが並んでいるべきか」などです.そうして,筋道が通るように自分で再構成する事を試みるんです.これもなかなかすぐにはできないでしょう.そこで十分考えたあとで,本を開いてみます.するといろいろな定義,操作,論法の意味が見えて来ます.これを何度も,自然にすらすらと書き出せるようになるまで繰り返します.普通,2回や3回の繰り返しではできるようにならないでしょう.(セミナーの準備のしかたについて 河東泰之)*下線太字強調は当サイト
大学での数学の勉強方法について書かれた本
伊原 康隆『志学数学―研究の諸段階・発表の工夫』
伊原 康隆『志学数学―研究の諸段階・発表の工夫』 2005/4/1 シュプリンガーフェアラーク東京
区切りのよいところまで来たら、次に進もうとする前にちょっと本を伏せて下さい。そして白い紙と鉛筆をとって、さて何が書かれていたか、主な事がどのくらい頭に入っているか、自ら書いてみて下さい。主な定義、定理(ある条件のもとで…が成り立つ、くらいでもよいから)が書けなかったら、もう一度ページを戻して下さい。(伊原 康隆『志学数学―研究の諸段階・発表の工夫』)
(数学を志す人のための本「志学数学」に教えてもらった、本をじっくり考えながら読む楽しさ 2016年7月9日2017年1月15日 木村@kimu3_slime 文脈をつなぐ)
- 書評「志学 数学」伊原康隆 東京大学・河東泰:本を読む際には,適当な区切りごとに本を伏せて紙に内容を書き出してみる,といった注意は私もよく学生に言っている.ここだけでも十分に具体的で有益だが‥
小平 邦彦 (編)『新・数学の学び方』
小平 邦彦 (編)『新・数学の学び方』2015/1/29 岩波書店
分からない証明を繰り返しノートに写す (新•数学の学び方 小平邦彦 編,岩波書店,2015 年 書評)
大学の数学と高校までの数学との違いを理解する
高校までの数学って計算が中心です。複雑な計算が解ける人ができる人だと思われているし、テストなんかも複雑で難しい計算をさせる作りになっていたりします。しかし大学の数学、研究者が研究している数学は違います。数学者が研究している数学は、「なぜこうなるのか?」という基本原理を考えること。(頭に広がる無限の数 河東泰之 2012.06.04 Mon Leave a Nest)
「数学の教科書や教師が授業中に使う言葉の定義はかなりあいまいで、ふだん何気なく使っている日常の言葉を安易にあてはめて説明している。けれど、それは大学の数学ではまったく通用しません」。たとえば「実数」や「収束」、「極限」といった用語は、高校の教科書ではほんの数行で説明されているが、正確に定義しようとすれば複雑な証明が必要となる。あたりまえだが、大学では数学者が数学を教える。数学者はまず、細かな言葉の定義を徹底し、意味の不確かな言葉を排除するよう指導する。新しい言語を習得しなければ、会話が成りたたないからだ。そのため、大学で学ぶ数学は一見すると、高校の数学とはまるで別物のよう。高校で習うレベルとあまり変わらなくても、大学ではとたんに難しく感じる人も多い。https://www.kyoto-u.ac.jp/static/ja/research/forefront/vol13.htm
まず、大学からの数学の学習内容は、高校までの数学と相当に異なること
を認識する必要がある。大学では、問題処理能力の訓練から徐々に脱却し、
高校までに学んだ事柄も一般的な観点から見直されるのである。大学からの
数学において、強調されるのは言葉と論理である。厳密な定式化に基づく新
しい概念が導入され、この概念に基づく厳密な論理展開で示される理論とそ
の応用を学ぶことになる。(数学をどのように学んだらよいのか ―研究者として思うこと (2014 年度 始業講演) 吉荒 聡)
大学の数学のありがちな教科書がどのように書かれているのかを理解する
一口に数学の教科書といっても、無駄をそぎ落として緻密な論理展開のみで書かれたスリムな教科書もあれば、講義口調でわからない学生に寄り添う言葉をたくさんかけてくれる教科書もあります。しかしどんなに親切な教科書であっても、紙面の都合上、途中を省略していたり、極力論理展開に不要な文言は除かれていたりするものです。
大学数学の教科書(数学書)が難しいのはなぜ? 読み方を考える 2020年12月1日 趣味の大学数学
- 内容が圧縮されている
- 具体例がない、少ない
- 証明が省略されている、ない、行間が広い
- 天下りの話の展開になりがち
- 目的・目標や問題、応用が最初に示されない
自分の身の丈に合った教科書を選んで精読する
自分の大学時代とは異なり、今では学生に理解させようという熱のこもった数学の教科書も多数出版されています。自分の理解力に合わせて教科書を選べる時代だと思います。
大学では基本的に自分で読みたい本を選び、勉強すればよい。先生に指定された教科書を買わなくてはいけない理由はない。自分に合った教科書や参考書を自分で探し出し、それを読む。高校までのような、先生に教えられたことを理解して勉強するというやり方からも卒業しなくてはならない。自分で勉強する。わからないことがあれば、同期と議論したり、先生に質問しに行けばよい。 https://note.com/yasu_yobinori/n/nc5fd42730b07
書かれている内容を一語一語確実に読み取る
- 文の骨組をとらえる.
- 指示語は何を指しているか
- 式と言葉の意味を正確にとらえる
- 文字が何を表しているかをおさえる
- 数学用語の定義をそのつど思い出す:「連続」「収束する」「含まれる」など, 日常で見慣れた言葉であっても, 数学用語として使われるときには数学独自の定義がある. その定義を思い出しながら読まなければならない.
(引用元:大学での数学の勉強法 竹山美宏 PDF)
書かれていない内容を読み取り、行間は自分で埋める
数学書によっては、「明らかである」とすら書かれず、「~である」「~が成立する」(ただし理由は書いてない)というケースがあります。… 初めて大学数学の本にふれる人は、ぜひ「自明である」「明らかである」「~である」系の記述を見抜き、自分で説明できるようにしていきましょう。そうすることで、時間はかかりますが、確実に数学の理解が進んでいくでしょう。(逆に言うと、それをサボるとつまずきます笑)木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。
引用元:「自明、明らかである」に気をつけて、疑いながら数学書を読もう2019年6月5日 趣味の大学数学
数学をまなぶ際には「行間を埋める」ことが大切である。数学の教科書では、推論の過程の一部は省略されていることが多い。それは、省略を自分で埋められる読者を想定していることもあるし、紙面の都合などの事情もある。したがって、正しい理解のためには、読者は省略された「行間」にあたる推論の過程を補い「埋める」必要がある。
(藤岡 敦『手を動かしてまなぶ 集合と位相』 2020/8/15 裳華房 序文より)
秋月康夫先生:「これから教えることが全部ウソだと思って聴け、疑って、考え、間違いがなければ、はじめてそれが真であるとわかる」「100ページの本は500ページ、1000ページにして読め」「本文で同様にとあれば、同様に出来るかやってみる、明らかにとあれば、実際に論証してみる」「その上でその本を10ページに要約することで本当に読み終えたと言える」(理工学のための応用数学演習 1990/3/1 赤井 逸, 山本 恭二, 栗山 憲 , 弥永 学, 小島 政利, 柳瀬 真一郎 アマゾンレビュー 雑学家ベスト1000レビュアー)
大学の数学特有の言葉遣いを理解する
数学ビギナーズマニュアル 第2版
高校数学から大学数学への橋渡し。刊行以来、20年に渡り数学を学ぶ新入生に読みつがれてきたロングセラー。
佐藤文広『数学ビギナーズマニュアル 第2版』日本評論社 2014/2/20 (アマゾン)
大学で期待される勉強態度が高校までとは違うことを認識する
大学の数学では,大学入試のような難解なレベルの問題を沢山解ける必要はなく(もちろん解ければ良いに越したことはないですが),基本的な問題を如何に完全にかつ着実に理解するかということが一番大切だと思います.そうすることによって,次の理論に安心して進むことができます.
引用元: 大学における数学の勉強の仕方 佐藤隆夫
数学の勉強は楽ではないと覚悟する
「学問に王道なし」の言葉通りです。
数学に限らず、およそ勉学の成否は、教える側の工夫もさることながら、最終的には学ぶ側の皆さんの覚悟にかかっています。心理的にも時間的にも折り合いをつけて、きちんとした理解の上に、しっかりとした知識と技量を身に付け、それぞれの道に数学を生かしてほしいと思います。(はじめに 松尾 厚『大学数学ことはじめ 新入生のために』)
演習問題を解く
数学の力をつけるにはとにかく問題を解く以外に方法はない。(はしがき 物理のための応用数学 1988/3/10 小野寺 嘉孝)
数学の学習における”高大接続”
現代数学を学ぶためには、高校までの数学の何が問題だったのか、どうして根本から構築しなおす必要があったのかを理解すれば、学ぶ動機付けになるのではないかと思います。大学新入生のために書かれた、大学数学を学ぶモチベーションを高めてくれそうな本を紹介(amazonへのリンク)。ここで紹介したいのは、高校時代に数学をやらなかった大学新入生のためのリメディアル教育の趣旨ではなく、高校時代に数学を勉強してきたにも関わらず、大学で躓く人のために書かれた本です。
高校までの数学とは異なり、大学での数学は曖昧さを一切許すことなく、定義や公理から全てを緻密に一歩一歩構築していきます。考察すべき対象が何であるかを直接説明せずに、これこれの公理を満たすものといった定義の仕方も、最初は戸惑うのではないでしょうか。限りなく近づけるとか無限大、無限小といった概念も、イプシロンデルタ論法や任意のナントカに対して何々が存在し(∀と∃)みたいな理屈で説明されて、すぐにしっくりくる人もいるのでしょうが、受け入れるのに少し時間がかかる人も多いことでしょう。大学の数学(現代の数学)独特に考え方や、なぜそんな風に考えるに至ったのかの歴史的な背景をあらかじめ説明しておいてもらったほうが、新しいことを学ぶ態度がつくれて、モチベーションも高まるのではないかと思います。
赤 攝也, 吉田 洋一『数学序説』 (ちくま学芸文庫) 2013/9/10
藤田 博司『「集合と位相」をなぜ学ぶのか ― 数学の基礎として根づくまでの歴史』 2018/3/6 技術評論社
藤原 毅夫『大学数学のお作法と無作法』 2019/6/29 近代科学社
嶺 幸太郎『微分積分学の試練 実数の連続性とε-δ』 2018/12/26 日本評論社
藤岡 敦『手を動かしてまなぶ 集合と位相』 2020/8/15 裳華房
大蔵 陽一『大学数学ほんとうに必要なのは「集合」』 2016/9/26 ベレ出版
松尾 厚『大学数学ことはじめ: 新入生のために』東京大学数学部会 (編) 2019/4/15 東京大学出版会
齋藤 正彦『数学の基礎―集合・数・位相 (基礎数学) 』2002/8/1東京大学出版会
小平 邦彦 (編集)『新・数学の学び方』 2015/1/29 岩波書店
矢野 健太郎『数学の考え方』 (講談社学術文庫) 2015/8/11 講談社
彌永 昌吉『数学のまなび方』 (ちくま学芸文庫) 2008/11/10
森 毅『現代の古典解析―微積分基礎課程』 (ちくま学芸文庫) 2006/10/1
彌永 昌吉『数学のまなび方』もくじ 筑摩書房
- 数学の本は鉛筆と紙をもって読むことのおすすめ
- 証明を味わうことのおすすめ
- 具体的なものを抽象化して考えることのおすすめ
- 抽象的なものを具体化して考えることのおすすめ
- 理論体系を1つの一貫したものとして眺めてみることのおすすめ
- 1歩1歩、まなんでゆくことのおすすめ
- 疑問をおこすことのおすすめ
- 疑問を追究することのおすすめ
- 問題を整理することのおすすめ
- 理論の構造に注目することのおすすめ
- 根本から考えることのおすすめ
- 自分で考えることのおすすめ
参考
- 特別寄稿 大学で数学を学ぶ 名古屋大学名誉教授 浪川幸彦 理工系学生のための冊子 先輩のおすすめ参考書
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- 嶺 幸太郎YOUTUBEチャンネル 『微分積分学の試練 実数の連続性とε-δ』
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数学の本を読んでも全く理解できないことはよくある.しかし, 簡単に諦めてはいけない.
何とか理解するためのコツ
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1. 例を考える
2. 証明を要約する
3.本を書き写す
4. 図を描く
5. 誤植を覚悟する
(本の読み方 山根英司 関西学院大学理工学部数理科学科)