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Nature姉妹紙Communications Biology

ネイチャーブランドの雑誌(ネイチャー、ネイチャーの名前を冠する姉妹紙)やサイエンティフィックレポーツを発行してい出版社シュプリンガーネイチャーが、新たにオープンアクセスジャーナルCommunications Biologyを創刊しました。最初の論文は、2018年1月22日付けで公開されています。

ネイチャーシュプリンガー社の人気オープンアクセスジャーナルとしては、Nature CommunicationsとScientific Reportsがありますが、Communications Biologyは、投稿規程の記述によるとその中間のランクに位置づけられていることがわかります。

Communications Biology は、Nature Researchが提供するオープンアクセス・ジャーナルで、生物科学の全分野における高品質な論文・総説・論評を出版します。本ジャーナルで出版される論文は、特定の研究分野に新たな生物科学的知見をもたらす重要な進展情報です。

NatureおよびNature 関連誌はその編集過程において、影響度と重要度に関する最高レベルの審査基準を採用しています。学際的オープンアクセス・ジャーナルのポートフォリオ内で先駆けとなったNature Communications は、編集過程において高度な審査基準を採用し、特定分野の専門家にとって重要な進展情報を出版しています。Communications Biology は、Nature Communications を補完する役割を担っています。すなわち、生物学において比較的専門性の高いコミュニティーが注目する可能性のある重要な進展情報を出版する一方、広範な影響度・重要性を考慮したNature関連誌(Nature Communications を含む)の高度な編集基準を満たさない進展情報を提供しています。

論文が1つのNature・Nature 関連誌により不受理となった場合、自動原稿転送サービスを利用して、Communications Biologyに投稿することができます(当該原稿を担当したエディターから投稿先リンクが提供されます)。

Communications Biologyにより原稿が不受理となった場合、著者は同一の原稿転送サービスを利用して、Scientific Reports や他のNature Research出版誌に投稿することができます。

(投稿規程より)(太字強調は当サイト)

 

Communications Biology fills a specific need within the Nature Research portfolio for a high-quality, broad-scope biology journal publishing work of importance to fellow researchers without the need for articles to be of broad, general interest outside a specialist community—a theme that extends to our sister journals, Communications Chemistry and Communications Physics. (Introducing Communications Biology. Editorial)(太字強調は当サイト)

 

生物分野だけでなく、化学、物理の分野でも同じ位置づけのオープンアクセス専門誌が創刊されます。オープンアクセスという特性、雑誌の名前の付け方、ロゴデザインからすると、「Nature Communicationsの姉妹紙」というブランディングのようです。

 

Communications Chemistry

Communications Chemistry is an open access, peer reviewed journal that will publish research, reviews and commentary in the chemical sciences. We will be publishing our first articles in early March.

 

論文が1つのNature・Nature 関連誌により不受理となった場合、自動原稿転送サービスを利用して、Communications Chemistry に投稿することができます(当該原稿を担当したエディターから投稿先リンクが提供されます)。

Communications Chemistry により原稿が不受理となった場合、著者は同一の原稿転送サービスを利用して、Scientific Reports や他のNature Research出版誌に投稿することができます。

(投稿案内より 太字強調は当サイト)

 

Communications Physics

Launching soon!
We will publish our first articles in late February.(nature.com/commsphys/)

Communications Physics は、Nature Researchが提供するオープンアクセス・ジャーナルで、物理科学の全分野における高品質な論文・総説・論評を出版します。本ジャーナルで出版される論文は、物理学の特定の研究分野に新たな知見をもたらす重要な進展情報です。また、専門分野にかかわらず、全ての物理学者にとって重要な課題を審議するフォーラムを提供することを目指します。

論文が1つのNature・Nature 関連誌により不受理となった場合、自動原稿転送サービスを利用して、Communications Physics に投稿することができます(当該原稿を担当したエディターから投稿先リンクが提供されます)。

Communications Physics により原稿が不受理となった場合、著者は同一の原稿転送サービスを利用して、Scientific Reports や他のNature Research出版誌に投稿することができます。

(投稿案内より 太字強調は当サイト)

 

Nature Communications

Nature Communications はオンライン限定の学際的ジャーナルです。生物科学、化学、物理科学のあらゆる領域を対象範囲とし、さまざまな専門分野における高品質な重要論文を掲載することをめざします。

Nature は、これからも科学の最も重要な進歩を出版し続け、Nature 関連誌は、各専門分野における画期的な論文を掲載します。Nature Communications には、科学の領域における質の高い論文が掲載されますが、必ずしも Nature や Nature 関連誌に掲載される論文ほど広範囲にわたる科学的影響力をもつ必要はありません。むしろ、特定の科学分野でかなりの注目を集める研究の進展であることが期待されています。

他のNature、Nature 関連誌で論文原稿が不受理となった場合、著者は、論文原稿の自動転送サービスを利用して、原稿をNature Communications に投稿することができます。

(投稿規程より 太字強調は当サイト)

 

参考

  1. ネイチャー・リサーチがオープンアクセスのポートフォリオを大幅に拡大し、Communications Biology、Communications Chemistry、Communications Physicsを新たに創刊 (natureasia.com 2017年9月6日) ネイチャー・リサーチは、オープンアクセス誌のポートフォリオを拡大し、高品質の選び抜かれた論文を掲載する学際的なオープンアクセス・ジャーナル3誌、Communications Biology、Communications Chemistry、Communications Physicsを新たに創刊します。これら3誌は、オンラインジャーナルとして、CC-BYライセンスのもと、オープンアクセスのコンテンツを出版します。ネイチャー・リサーチでは、著者に提供するオープンアクセス出版の選択肢を拡げるための継続的な取り組みを行っており、今回の3誌の創刊もその一環として決定されました。これにより、すでに世界最大のオープンアクセス出版社であるシュプリンガー・ネイチャーが出版するオープンアクセス・ジャーナル群がさらに充実します。
  2. Comms Physics@CommsPhys A new @nresearchnews journal that will publish high quality primary research, reviews and commentary in all areas of the physical sciences.
  3. Nature Research@nresearchnews Bringing you the latest research and science news from Nature Research.
  4. The Nature family of journals
  5. ネイチャー・リサーチは、シュプリンガー・ネイチャーの一部です。
  6. シュプリンガー・ネイチャーは、研究、教育、専門領域において世界をリードする出版社の1 つです。
  7. Nature Communications Q&A (Science in the Open 16 November 2009):”At present NPG does not provide a rapid publishing opportunity for authors with high-quality specialist work within the Nature branded titles. The launch of Nature Communications aims to address that editorial need.”
  8. Scientific Reports について (よくある質問)Scientific Reports の出版基準は? Scientific Reports は、「技術的妥当性がある」という基準を満たした原著論文を掲載します。論文の査読は、この基準のみで行われます。個別論文の重要性については、出版後、読者の判断にゆだねます。Scientific Reports の対象範囲は?Scientific Reports の対象範囲は、ネイチャー・パブリッシング・グループ(NPG)の得意分野である自然科学と臨床科学を反映しています。
  9. 合併の完了によりシュプリンガー・ネイチャーが設立 (Springer.jp 2015/05/07) シュプリンガー・サイエンス+ビジネスメディアとマクミラン・サイエンス・アンド・エデュケーションの大半の事業の合併が、欧州連合や米国司法省などの主要な公正競争監視機関により承認されました。新会社の名称は「シュプリンガー・ネイチャー(Springer Nature)」となります。

大隅東工大栄誉教授、太田遺伝研名誉教授らに文化勲章

2016年10月28日に政府により、2016年度の文化勲章受章者と文化功労者が発表されました。

文化勲章受章者

大隅良典氏(71) 細胞生物学
太田朋子(83) 集団遺伝学
草間弥生(87) 絵画・彫刻
中野三敏(80) 日本近世文学
平岩弓枝(84) 小説
船村徹(84) 作曲

文化功労者

福山秀敏(74) 物性物理学
古井貞煕(71) 音声工学
篠崎一雄(67) 植物分子生物学
西尾章治郎(65)情報科学・学術振興
岩井克人(69) 経済学
岡井隆(88)  短歌
小野喬(85)  スポーツ
小松和彦(69) 民俗学
小山やす子(92)書(仮名)
尾崎邑鵬(92) 書(漢字)
白石隆(66)  地域研究・国際交流
田中信昭(88) 指揮
辻惟雄(84)  美術評論・文化振興
杉良太郎(72) 俳優・歌手・国際交流
津村節子(88) 小説

参考

  1. 大隅氏らに文化勲章、文化功労者に杉良太郎氏ら(読売新聞 YOMIURI ONLINE 2016年10月28日 11時31分):”政府は28日、2016年度の文化勲章受章者6人と文化功労者15人を発表した。”
  2. 太田朋子氏文化勲章 三島・遺伝研名誉教授、自然科学で女性初(静岡新聞 2016/10/28 12:32):”太田氏は自然科学分野で女性として初めての受章となる。”

eLifeの論文掲載料が2500ドルに

これまで無料だったeLifeの論文掲載料ですが。

For the first few years, it will be free to publish in eLife; we will have no publication fees or other charges to authors. (eLife All that buzz Tuesday, April 24, 2012)

2017年1月1日以降に投稿された分からは、2500ドルの掲載費用が課せられるとのことです。

This month, eLife is announcing that a fee for publication of $2,500 (USD) will take effect on January 1, 2017. All papers submitted from January 1 will be subject to the fee if they are accepted for publication, although authors with insufficient funding will be eligible for a fee waiver. (Inside eLife: Setting a fee for publication Thursday, September 29, 2016)

上記の記事では、2500ドルという設定の妥当性についても詳細に説明しています。

参考

  1. Inside eLife: Setting a fee for publication (elife news Thursday, September 29, 2016)
  2. All that buzz (elife news Tuesday, April 24, 2012)
  3. 科学出版の本当のコスト 低コストのオープンアクセスジャーナルの出現で、論文掲載料に対する出版社の付加価値に関して疑問の声が上がっている。(Nature 495, 426-429 (2013年3月28日号) | doi:10.1038/495426a Richard Van Noorden)

「ピペド」 、2chから国会へ 

真島省三 日本共産党衆議院議員が、平成27年5月19日(火曜日)に行われた第189回国会 科学技術・イノベーション推進特別委員会 第3号で質問に立ち、 日本の科学研究力を低下させている雇用不安、研究不正、研究教育体制の不備などさまざまな問題を取り上げました。その中で、匿名掲示板2chから生まれた「ピペド」という言葉を持ち出し、「ピペド」という言葉に象徴される日本のバイオ系研究室のブラック企業ぶりを指摘しました。

これは、大学院生たちがネット上で、まさにブラック企業のように働かされている状況を自虐的に称してピペット奴隷、その略語としてピペドと言ったのが、今ちょっとそういう関係の人たちの間で広がっているんです。

このピペドというのは、生命科学の必需品であるピペットという細長い形をした吸ったり出したりする道具をひたすら使って朝から晩まで実験をし続ける若手研究者のことを指しているということなんですね。

バイオ研究というのは非常に労働集約型で、その作業はなかなか機械化ができないという中で、ピペットでさまざまな試薬をまぜて、反応をさせて、細胞を培 養したりという工程が続きます。実験をすればするほど成果が上がっていく、そういう分野でもあるんですね。だから、教授に言われるがままに奴隷のように働 かされている。(第189回国会 平成27年5月19日 科学技術・イノベーション推進特別委員会  真島 省三 委員)

成果至上主義、劣悪な研究環境問題で政府をただす 真島議員 衆院科技特
日本共産党の真島省三衆院議員は5月19日、衆院科学技術特別委員会で理研STAP論­文不正の背景にある過度の競争的研究環境、成果至上主義をあおる競争的研究予算、任期­制研究者・ポスドク問題などについて政府をただしました。

10:41 (真島議員)ところでですね、これはちょっと質問通告しておりませんが、大臣にお聞きします。ピペドというのを御存じでしょうか、ピペド。御存じなければ、御存じないでいいんですけれども。ピペドという言葉があるんですが。
10:56 (山口国務大臣)ピペドというのは、何らかの省略の言葉、略語なんでしょうけれども、ちょっと今のところ聞き覚えはございません。

 

参考

  1. 第189回 国会 科学技術・イノベーション推進特別委員会 第3号(平成27年5月19日)(衆議院 会議録)
  2. 科学技術特別委員会 2015年5月19日 (火)(4時間13分)(衆議院TVインターネット審議中継ビデオライブラリ)
  3. 競争で研究力が低下 真島議員 政府の科学政策批判 (真島省三日本共産党衆議院議員ウェブサイト):”日本共産党の真島省三議員は5月19日の衆院科学技術・イノベーション特別委員会で、小泉内閣により競争的資金の重点配分や任期制など競争的政策が進められた以降、大学や研究機関に成果至上主義がもたらされている問題を取り上げました。”
  4. ピペドとは、分子生物学を専門とする大学院生やポスドクを揶揄した言葉である。 2ちゃんねるの生物板を発祥とするインターネットスラングであり、現在では各種のウェブコミュニティに浸透している。このスラングは、学会誌や全国紙、商業誌の漫画、新書などでも言及されており、一般社会においても認知が広まっている。 (ja.yourpedia.org)

太田朋子博士がクラフォード賞受賞講演

2015年のクラフォード賞は国立遺伝学研究所の太田朋子名誉教授(81歳)と米ハーバード大学のリチャード・C・レウォンティン名誉教授(85歳)に対して贈られました。

2015年月5日-7日にスウェーデンのストックホルムとルンドで開催された「クラフォード・デイズ2015」では、その授賞式と受賞記念講演が取り行われました。

クラフォード賞 (Crafoordpriset) は1980年に設立され、天文学、数学、地球科学、生物科学(環境、進化)の分野、また、賞の創設者クラフォードが患っていた関節炎の研究で優れた業績を上げた研究者をスウェーデン王立科学アカデミーが顕彰するものですが、日本人としては2009年(関節炎)の岸本忠三博士、平野俊夫博士に続いて3人目の受賞となります。

2015年5月5日に太田朋子博士がストックホルムのスウェーデン王立科学アカデミーで行った講演の動画。
Genotype to phenotype link and nearneutrality in evolution

0:07- Staffan Normark氏(Permanent Secretary of the Royal Swedish Academy of Sciences)の開催の挨拶
4:26- Hans Ellegren氏(the Crafoord Prize Committee)による紹介
12:45- 太田朋子博士の講演

The Crafoord Prize in Biosciences 2015(http://www.kva.se/sv/Priser/Crafoordpriset/)

参考

  1. TOMOKO OHTA. Slightly Deleterious Mutant Substitutions in Evolution. Nature 246, 96-98 (9 November 1973)
  2. 太田朋子「分子進化のほぼ中立説」(講談社ブルーバックス2009年05月20日):”1968年、国立遺伝学研究所の木村資生博士によって提唱された「中立説」は、自然選択説を信奉していた進化の研究者たちにたいへん大きな衝撃を与えまし た。その共同研究者で、中立説の理論的発展に貢献した著者が、実際の生物進化に即してさらに理論的に推し進めた仮説が、現在は国際的にも高く評価されてい る「ほぼ中立説」です。”
  3. ほぼ中立説(遺伝学電子博物館):”一方筆者は1970年始めから、有害と中立の中間クラスのアミノ酸置換が相当あるのではないかと考え討してきました。これをほぼ中立説と呼びます。図に考え方を示します。さてほぼ中立なクラスが沢山あるとしますと中立説とどのように違ってくるのでしょうか。完全中立な突然変異が今までの遺伝子を置き換えていく速度は突然変異率に等しく他の要因とは無関係であることがわかっています。しかしほぼ中立なクラスでは、集団の大きさが重要な要因としてかかわってきます。一般に有利な突然変異はまれ で多くは有害ですが、集団が大きいとそれだけ淘汰が有効に働いて変異は集団から除かれることが多いのです。集団が小さいと、中立なものの割合がふえて、置換速度が高まるわけです。したがってほぼ中立説では、進化速度と集団の大きさとの間には負の相関が期待されます。そして偶然と自然淘汰との相互作用というとても複雑な問題をはらんでいます。 ”
  4. 分子進化のほぼ中立説(または、弱有害突然変異体仮説)(ウィキペディア):”分子進化の中立説から発展し、分子レベルでの弱有害突然変異(あるいは、弱有利突然変異)が生物進化にに及ぼす効果を理論的に説明する仮説である。”
  5. Crafoord Days 2015 (The Crafoord Prize公式ウェブサイト):シンポジウムなどのレクチャー動画が視聴できます。
  6. Crafoord Days 2015, 5–7 May in Stockholm and Lund, Sweden(プログラム冊子PDF 20ページ)
  7. The Crafoord Prize in Biosciences 2015 (The Crafoord Prize プレスリリース 2015-01-15):”The Royal Swedish Academy of Sciences has decided to award the 2015 Crafoord Prize in Biosciences to Richard Lewontin, Harvard University, Cambridge, MA, USA, and Tomoko Ohta, National Institute of Genetics, Mishima, Japan “for their pioneering analyses and fundamental contributions to the understanding of genetic polymorphism”.”
  8. Tomoko Ohta en av årets Crafoordvinnare (sverigesradio.se)
  9. 国立遺伝学研究所名誉教授太田朋子先生のクラフォード賞受賞が決定 (国立遺伝学研究所 Close-up!第26回 インタビュー)
  10. Tomoko Ohta Current Biology Volume 22, Issue 16, 21 August 2012, Pages R618–R619
    (カレントバイオロジー誌に掲載されたインタビュー記事)What turned you on to biology and to your particular field of study?
  11. TOMOKO OHTA (Profiles, Perspectives on molecular evolution, caltech.edu)
  12. 太田朋子(ウィキペディア):”日本の遺伝学者。木村資生による、遺伝子の「分子進化の中立説」(Kimura 1968,1969)発表後、木村資生と共同で中立進化説の基礎固めを行った。”
  13. クラフォード賞(ウィキペディア):”クラフォード賞 (Crafoordpriset) は、ホルガー・クラフォード(人工腎臓の発明者)及び、彼の妻アンナ=グレタ・クラフォードによって1980年に設立された賞である。賞はスウェーデン王立科学アカデミーが顕彰に関わっており、ノーベル賞が扱わない科学領域を補完する目的がある。”
  14. Lewontin & Ohta win the Crafoord Prize (scienceblogs.com January 15, 2015)
  15. 太田朋子・遺伝研名誉教授らにクラフォード賞(ハザードラボ 2015-01-16):”スウェーデン王立科学アカデミーは15日、生物の進化の仕組みについて画期的な研究成果を上げた、国立遺伝学研究所の太田朋子名誉教授(81歳)と米ハーバード大学のリチャード・C・レウォンティン名誉教授(85歳)の2人にクラフォード賞を贈ると発表した。”
  16. Professor Richard Lewontin awarded the 2015 Crafoord Prize in Biosciences (Harvard gazette January 15, 2015):”Until the 1960s, biologists believed that most individuals in a population were fairly similar, genetically speaking. But Richard Lewontin made the revolutionary discovery that genetic variation between individuals in a population was actually very different, and that the variation was many times greater thane expected. The results were published in Genetics in 1966 and aroused a great deal of attention.”
  17. Richard Lewontin (Wikipedia)
  18. The Concept of Race with Richard Lewontin (YOUTUBE 1:15:00)
  19. Gene, Organism and Environment with Richard Lewontin (YOUTUBE 58:14)

2015年(平成27年)6月から「機能性表示食品制度」を利用した商品が続々登場

機能性表示食品とは?

機能性表示食品は、事業者の責任で、科学的根拠を基に商品パッケージに機能性を表示するものとして、消費者庁に届け出られた食品。

なぜ今、機能性表示食品制度?

機能性を表示することができる食品は、これまで国が個別に許可した特定保健用食品(トクホ)と国の規格基準に適合した栄養機能食品に限られていました。そこで、機能性を分かりやすく表示した商品の選択肢を増やし、消費者がそうした商品の正しい情報を得て選択できるよう、平成27年4月に、新しく「機能性表示食品」制度がはじまりました。

機能性表示食品と特定保健用食品(トクホ)あるいは栄養機能食品との違いは?

特定保健用食品(トクホ)は、健康の維持増進に役立つことが科学的根拠に基づいて認められ、「コレステロールの吸収を抑える」などの表示が許可されている食品です。表示されている効果や安全性については国が審査を行い、食品ごとに消費者庁長官が許可しています。

それに対して、機能性表示食品は事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品です。販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届け出られたものです。特定保健用食品とは異なり、消費者庁長官の個別の許可を受けたものではありません。

ちなみに、栄養機能食品というのは、一日に必要な栄養成分(ビタミン、ミネラルなど)が不足しがちな場合、その補給・補完のために利用できる食品です。すでに科学的根拠が確認された栄養成分を一定の基準量含む食品であれば、特に届出などをしなくても、国が定めた表現によって機能性を表示することができます。

機能性表示食品制度において、食品の機能性はどうやって科学的に評価されるの?

科学的な根拠を説明する手法は以下の2つのうちのいづれかを用いることができます
●一つは、最終製品を用いた「臨床試験」です。「臨床試験」は、人を対象として、ある成分又は食品
の摂取が健康状態などに及ぼす影響について評価する介入研究。
●もう一つは、研究レビュー(一定のルールに基づき文献を検索し、総合的に評価(システマ
ティックレビュー))。

研究レビューの場合は具体的にどのような手順によるの?

研究レビューの実施手順

①最終製品又は最終製品に含まれる機能性関与成分について、「表示したい機能性」に関する臨床試験や観察研究などの研究論文が登録されているデータベースを用いて、研究レビューの実施者があらかじめ設定した方法で論文を抽出。機能性に関して肯定的な論文だけを意図的に抽出することは認められない。

②抽出されたすべての論文について、最終製品の特性及び対象者、表示しようとする機能性との適合度などの観点から論文を絞り込み、これらの論文で最終製品又は機能性関与成分に「機能性がある」と認められているのか、もしくは認められていないのかを分類。

③肯定的・否定的・不明瞭な結果をすべてあわせて、最終製品又は機能性関与成分に「機能性がある」と認められるかどうかについて総合的に判断。

④研究レビューについては他の人にも再現できるよう、使用したデータベース、論文を検索するときに用いたキーワード、論文の採否条件、不採用とした論文名など、すべてのプロセスについて詳細に届出を行う必要がある。

研究レビューの手順を簡単にまとめると

①事前に決定した手順に従い、論文を選別
②各論文の質を踏まえ、総合的観点から機能性を科学的に評価
③評価のプロセスと結果を公開

研究レビューにおける主な注意事項

①査読付きの研究論文で、機能性が確認されていること(学会発表の内容だけでは不可/有識者の講演や談話などは不可/新聞、雑誌などの記事、学説、起源や由来などは不可)
②人を対象とした臨床試験や観察研究で、機能性が確認されていること(動物や細胞レベルの実験では不可/サプリメント形状の食品を販売しようとする場合は観察研究は不可)
③販売対象とする人と年齢、性別、人種などの観点から著しく異なる属性の人だけを対象としていないこと
④機能性関与成分に関する研究レビューを行う場合、当該研究レビューに係る成分と最終製品に含まれる成分の同等性について考察されていること
⑤研究レビューは、信頼性を確保するため、専門知識を持った複数の人で実施すること
⑥著作権法に抵触していないこと

(消費庁 機能性表示食品に関する情報 届出詳細内容1~25)

ナイスリムエッセンス ラクトフェリン ライオン株式会社 ラクトフェリン 本品にはラクトフェリンが含まれるので、内臓脂肪を減らすのを助け、高めのBMIの改善に役立ちます。
食事の生茶 キリンビバレッジ株式会社 難消化性デキストリン 本品には難消化性デキストリン(食物繊維)が含まれます。
難消化性デキストリンは、食事から摂取した脂肪の吸収を抑えて排出を増加させるとともに、糖の吸収をおだやかにするため、食後の血中中性脂肪や血糖値の上昇をおだやかにすることが報告されています。さらに、おなかの調子を整えることも報告されています。
本品は、脂肪の多い食事を摂りがちな方、食後の血糖値が気になる方、おなかの調子をすっきり整えたい方に適した飲料です。
パーフェクトフリー 麒麟麦酒株式会社 難消化性デキストリン 本品には難消化性デキストリン(食物繊維)が含まれます。
難消化性デキストリンは、食事から摂取した脂肪の吸収を抑えて排出を増加させるとともに、糖の吸収をおだやかにするため、食後の血中中性脂肪や血糖値の上昇をおだやかにすることが報告されています。
本品は、脂肪の多い食事を摂りがちな方や食後の血糖値が気になる方に適しています。
ヒアロモイスチャー240 キユーピー株式会社 ヒアルロン酸Na 本品にはヒアルロン酸Naが含まれます。ヒアルロン酸Naは肌の水分保持に役立ち、乾燥を緩和する機能があることが報告されています。
ディアナチュラゴールド ヒアルロン酸 アサヒフードアンドヘルスケア株式会社 ヒアルロン酸Na 本品にはヒアルロン酸Naが含まれます。ヒアルロン酸Naは肌の潤いに役立つことが報告されています。
健脂サポート 株式会社ファンケル モノグルコシルヘスペリジン 本品には、モノグルコシルヘスペリジンが含まれます。
中性脂肪を減らす作用のあるモノグルコシルヘスペリジンは、中性脂肪が高めの方の健康に役立つことが報告されています。
えんきん 株式会社ファンケル ルテイン
アスタキサンチン
シアニジン-3-グルコシド
DHA
本品にはルテイン・アスタキサンチン・シアニジン-3-グルコシド・DHAが含まれるので、手元のピント調節機能を助けると共に、目の使用による肩・首筋への負担を和らげます。
蹴脂粒 株式会社リコム キトグルカン(エノキタケ抽出物):エノキタケ由来遊離脂肪酸混合物 本品は、キトグルカン(エノキタケ抽出物)を配合しており、体脂肪(内臓脂肪)を減少させる働きがあります。体脂肪が気になる方、肥満気味の方に適しています。
メディスリム(12粒) 株式会社東洋新薬 葛の花由来イソフラボン 本品には、葛の花由来イソフラボンが含まれるので、内臓脂肪(おなかの脂肪)を減らすのを助ける機能があります。
メディスキン 株式会社東洋新薬 米由来グルコシルセラミド 本品には、米由来グルコシルセラミドが含まれます。米由来グルコシルセラミドには、肌の保湿力(バリア機能)を高める機能があるため、肌の調子を整える機能があることが報告されています。
「アミール」WATER(        ウォーター) カルピス株式会社 「ラクトトリペプチド」(VPP、IPP) 本品には「ラクトトリペプチド」(VPP、IPP)が含まれます。「ラクトトリペプチド」(VPP、IPP)には血圧が高めの方に適した機能があることが報告されています。
ビフィーナⓇR(レギュラー) 森下仁丹株式会社 ビフィズス菌(ロンガム種)
同菌(ビフィズス菌(ロンガム種))の別呼称として
ビフィズス菌(Bifidobacterium longum)
又はビフィズス菌(ビフィドバクテリウム ロンガム)
又はビフィズス菌(B.longum)
又はBifidobacterium longum
又はB.longum
本品には生きたビフィズス菌(ロンガム種)が含まれます。ビフィズス菌(ロンガム種)には腸内フローラを良好にし、便通を改善する機能があることが報告されています。
ビフィーナⓇEX(エクセレント) 森下仁丹株式会社 ビフィズス菌(ロンガム種)
同菌(ビフィズス菌(ロンガム種))の別呼称として
ビフィズス菌(Bifidobacterium longum)
又はビフィズス菌(ビフィドバクテリウム ロンガム)
又はビフィズス菌(B.longum)
又はBifidobacterium longum
又はB.longum
本品には生きたビフィズス菌(ロンガム種)が含まれます。ビフィズス菌(ロンガム種)には腸内フローラを良好にし、便通を改善する機能があることが報告されています。
ビフィーナⓇS(スーパー) 森下仁丹株式会社 ビフィズス菌(ロンガム種)
同菌(ビフィズス菌(ロンガム種))の別呼称として
ビフィズス菌(Bifidobacterium longum)
又はビフィズス菌(ビフィドバクテリウム ロンガム)
又はビフィズス菌(B.longum)
又はBifidobacterium longum
又はB.longum
本品には生きたビフィズス菌(ロンガム種)が含まれます。ビフィズス菌(ロンガム種)には腸内フローラを良好にし、便通を改善する機能があることが報告されています。
ビフィーナⓇS(スーパー)Pearl(パール) 森下仁丹株式会社 ビフィズス菌(ロンガム種)
同菌(ビフィズス菌(ロンガム種))の別呼称として
ビフィズス菌(Bifidobacterium longum)
又はビフィズス菌(ビフィドバクテリウム ロンガム)
又はビフィズス菌(B.longum)
又はBifidobacterium longum
又はB.longum
本品には生きたビフィズス菌(ロンガム種)が含まれます。ビフィズス菌(ロンガム種)には腸内フローラを良好にし、便通を改善する機能があることが報告されています。
ローズヒップ 森下仁丹株式会社 ローズヒップ由来ティリロサイド 本品にはローズヒップ由来ティリロサイドが含まれるので、体脂肪を減らす機能があります。
ヒアルロン酸 森下仁丹株式会社 ヒアルロン酸ナトリウム
又はヒアルロン酸Na
本品にはヒアルロン酸ナトリウム(ヒアルロン酸Na)が含まれます。ヒアルロン酸ナトリウムには皮膚の水分量を高める機能があることが報告されています。
ビルベリー 森下仁丹株式会社 ビルベリー由来アントシアニン 本品にはビルベリー由来アントシアニンが含まれます。ビルベリー由来アントシアニンには目のピント調節機能をサポートし、焦点を合わせやすくすることで、目の調子を整える機能があることが報告されています。
ディアナチュラゴールド 甘草グラボノイド アサヒフードアンドヘルスケア株式会社 甘草由来グラブリジン 本品には、甘草由来グラブリジンが含まれます。甘草由来グラブリジンは体脂肪の増加を抑えることが報告されており、体脂肪が気になる方及び肥満気味の方に適しています。
ロートV5粒 ロート製薬株式会社 ルテインとゼアキサンチン 本品にはルテイン・ゼアキサンチンが含まれます。ルテイン・ゼアキサンチンには見る力の維持をサポートすることが報告されています。
ヒアルロン酸コラーゲン キューサイ株式会社 コラーゲンペプチド 本品にはコラーゲンペプチドが含まれるので、膝関節の曲げ伸ばしを助ける機能があります。膝関節が気になる方に適した食品です。

(引用元:消費庁 機能性表示食品に関する情報 届出詳細内容1~25)

参考

  1. 「機能性表示食品」って何?(PDF)(消費者庁 平成27年4月)
  2. 「機能性表示食品」制度が はじまります! 食品関連事業者の方へ 商品の開発・販売を考える前に (PDF)(消費者庁 平成27年4月)
  3. 機能性表示食品に関する情報 届出詳細内容1~25 (消費者庁食品表示)
  4. 食品の新たな機能性表示制度の概要 (消費者庁食品表示企画課 資料2-3 平成26年11月)
  5. 消費者庁の機能性表示食品、サントリー、ファンケル、はくばく、JAかごしま茶業など届け出 (日経バイオテク 2015年4月3日):”消費者庁が2015年4月1日に届け出の受理を開始した機能性表示食品について、届け出を行ったことを発表した企業が増えている。受理された日の60日後から、新しい機能性表示の食品を販売できるようになる。”(記事閲覧には会員登録が必要)
  6. 森下仁丹、機能性表示食品のサプリメントブランド「ヘルスエイド」を新たに立ち上げ 4種類7商品の機能性表示食品を6月19日から、通販などで販売 (netshop.impress.co.jp 5月11日):”森下仁丹は、食品の機能性が表示できるようになる「機能性表示食品制度」に基づいた新たなサプリメントのブランドを立ち上げる。…新サプリメントブランド「ヘルスエイド」はまず、「ビフィーナ」「ローズヒップ」「ビルベリー」「ヒアルロン酸」の4種類(7商品)の機能性表示食品を用意。”
  7. トクホで疑問成分、機能性食品では受理 「安全審査」を求める声も(産経ニュース 2015.5.8):”指摘のあった成分を含む商品は、健康食品メーカー、リコム(東京都豊島区)が届け出たサプリメント「蹴脂(しゅうし)粒」。…これに対し同社は「成分の作用は医薬品よりはるかに弱く、1日摂取目安量は生のエノキタケに換算すると約4グラム程度。人での試験でも心拍数や血圧などで副作用は認められなかった」としている。”
  8. ワールドビジネスサテライト 健康食品の新表示見抜く目利き術 3月24日
  9. 機能性表示食品セミナー(2015MAR11) 薬事法ドットコム 持田騎一郎
  10. 初の 「機能性表示食品」が誕生! 「 えんきん」「健脂サポート 」、6月に発売 (ファンケル 2015年4月17日 報道関係者各位(参考資料))
  11. 機能性表示食品「えんきん」の根拠は、お粗末すぎる (科学的根拠に基づく食情報を提供する消費者団体 FOOCOM.NET 2015年5月1日):”安全性や機能性などの資料を熟読しての個人的な感想は、「こんなレベルで、ここまで派手に機能性をうたってしまうのか!」だった。”
  12. 商品名:えんきん。表示しようとする機能性:本品にはルテイン・アスタキサンチン・シアニジン-3-グルコシド・DHAが含まれるので、手元のピント調節機能を助けると共に、目の使用による肩・首筋への負担を和らげます。機能性の科学的根拠に関する点検表(PDF)(消費者庁 機能性表示食品に関する情報 届出詳細 機能性情報)

中国の研究者らがヒト受精卵でゲノム編集

世界で初めてヒト受精卵にゲノム編集技術(CRISPR/Cas9)の適用を試みた論文を中国の研究グループが発表

革新的なゲノム編集技術CRISPR/Cas9を用いて、ゲノムを人工的に改変した実験動物が数多く作られていますが、倫理的な問題のため、このゲノム編集技術をヒトの卵に応用した研究はこれまで知られていませんでした。

今回、世界で初めてヒト受精卵にゲノム編集技術(CRISPR/Cas9)を適用した論文を中国の研究グループがPROTEIN & CELL誌に発表しました。倫理的な問題を回避する目的で、この実験では卵子に精子が2個入ったため発生が正常に持続しない卵(3PN)が使用されています。

ProteinCell(論文のウェブサイト http://link.springer.com/article/10.1007/s13238-015-0153-5/fulltext.html)

日付に注目してみると、この論文の原稿をPROTEIN & CELL誌が受け取ったのが2015年3月30日、なんと2日後の2015年4月1日にはもうアクセプトされています。学術論文の投稿から受理までの日数がこれほど短いのは極めて異例で、差読者がこの論文を精読する時間があったのかという懸念を生じさせるほどの短さです。

ABSTRACT
Genome editing tools such as the clustered regularly interspaced short palindromic repeat (CRISPR)-associated system (Cas) have been widely used to modify genes in model systems including animal zygotes and human cells, and hold tremendous promise for both basic research and clinical applications. To date, a serious knowledge gap remains in our understanding of DNA repair mechanisms in human early embryos, and in the efficiency and potential off-target effects of using technologies such as CRISPR/Cas9 in human pre-implantation embryos. In this report, we used tripronuclear (3PN) zygotes to further investigate CRISPR/Cas9-mediated gene editing in human cells. We found that CRISPR/Cas9 could effectively cleave the endogenous β-globin gene (HBB). However, the efficiency of homologous recombination directed repair (HDR) of HBB was low and the edited embryos were mosaic. Off-target cleavage was also apparent in these 3PN zygotes as revealed by the T7E1 assay and whole-exome sequencing. Furthermore, the endogenous delta-globin gene (HBD), which is homologous to HBB, competed with exogenous donor oligos to act as the repair template, leading to untoward mutations. Our data also indicated that repair of the HBB locus in these embryos occurred preferentially through the non-crossover HDR pathway. Taken together, our work highlights the pressing need to further improve the fidelity and specificity of the CRISPR/Cas9 platform, a prerequisite for any clinical applications of CRSIPR/Cas9-mediated editing. (http://link.springer.com/article/10.1007/s13238-015-0153-5/fulltext.html)

この論文は最初ネイチャーやサイエンスに投稿されてリジェクトされたそうですが、ネイチャーはニュース欄でこの論文を紹介しています。

Huang says that the paper was rejected by Nature and Science, in part because of ethical objections (http://www.nature.com/news/chinese-scientists-genetically-modify-human-embryos-1.17378)

倫理的な問題もあってネイチャーやサイエンスに掲載を拒否されたというこの論文を瞬速でアクセプトしたPROTEIN & CELL誌とは一体どのような雑誌なのでしょうか?

PROTEIN & CELL誌を発行しているのはシュプリンガー(Springer)社ですが、チーフエディターが中国の人で、他のエディターも5人中4人が中国、ボードメンバーも66人中26人が中国の人です。また、この雑誌は通常の学術論文を掲載するだけでなく、特に、

Presents research highlights, news and views, and commentaries covering research policies and funding trends in China (http://www.springer.com/life+sciences/biochemistry+%26+biophysics/journal/13238)

中国の研究動向を取り上げる方針を持っており、さらに、オープンアクセスのための論文掲載費用は、

Protein & Cell is a peer-reviewed open access journal published monthly. The open access fees (article-processing charges) for this journal are kindly sponsored by Higher Education Press, Beijing Institutes of Life Science, Chinese Academy of Sciences and Biophysical Society of China. Authors can publish in the journal without any additional charges.(http://www.springer.com/life+sciences/biochemistry+%26+biophysics/journal/13238)

中国の機関が負担しています。この雑誌へ論文を投稿している研究者もほぼ全てが中国人で、『中国人研究者のために中国人が作った中国の英文科学雑誌』という趣きが伺えます。

参考

  1. Liang et al., CRISPR/Cas9-mediated gene editing in human tripronuclear zygotes.  Protein & Cell 18 Apr 2015
  2. Chinese scientists genetically modify human embryos (Nature News 22 April 2015)
  3. ヒト受精卵:遺伝子改変…中国チームが論文(毎日新聞 2015年04月23日):”国立成育医療研究センター研究所の阿久津英憲・生殖医療研究部長は「技術は革命的だが、目的外の遺伝情報にも改変が起きてしまう点で未完成。ヒトの受精卵 に応用するような段階ではない。論文の結論部分も、やる前からわかっていたはずの内容だ。科学的にも倫理的にも、問題の多い論文と言える」と話す。”
  4. First experiment ‘editing’ human embryos ignites ethical furor (Reuters Apr 23, 2015):”Biologists in China reported carrying out the first experiment to alter the DNA of human embryos, igniting an outcry from scientists who warn against altering the human genome in a way that could last for generations.”
  5. ヒト受精卵の遺伝子を操作 中国チーム論文に倫理的懸念(朝日新聞DIGITAL 2015年4月24日):”17日付の中国の科学誌「プロテイン&セル」に掲載された論文によると、チームは酵素を使って遺伝子を改変する「ゲノム編集」という技術で、狙った遺伝子だけを置き換えようとした。”
  6. 人の受精卵DNA改変か – 中国チームが発表(マイナビニュース/共同通信社 2015/04/23):”人の受精卵のDNAを改変し、異常な遺伝子の修復が可能かどうかを調べたとする研究結果を中国・中山大のチームが23日までに発表した。”

 

関連記事

 

ムーアの法則50周年

「コンピュータチップに集積されるトランジスターの数は2年ごとに倍に増えるだろう」(The number of transistors incorporated on a computer chip will double every 2 years. )という経験則、いわゆる「ムーアの法則」が1965年に提唱されてから、今年で50周年になります。

提唱者であるゴードン・ムーアさんが振り返る50年のテクノロジーの進歩。
Intel celebrates 50th Anniversary of Moore’s Law w. Gordon Moore

ムーアの法則が終焉する理由をDerek McAuley教授が解説。
Is it the End for Moore’s Law? – Computerphile

ムーアの法則が成りたたなくなる理由をSciShowが一般向けに解説。
Moore’s Law and The Secret World Of Ones And Zeroes

参考

  1. Moore’s law is the observation that, over the history of computing hardware, the number of transistors in a dense integrated circuit has doubled approximately every two years. (Wikipedia)
  2. ムーアの法則(ウィキペディア):”1975年には、ムーアは今後2年毎に2倍のペースにしかならないだろうという見通しを立てた。彼は自分が「18か月ごと」と言ったことは一度もないのに、そう引用されたのだと主張している”。

コンピューター将棋ソフトPonanzaの実力

2015年4月4日(土)の電王戦FINAL第4局において村山慈明 七段と対戦するコンピューター将棋ソフトは「Ponanza(ポナンザ)」。

Ponanzaは2013年に行われた第2回電王戦に出場し、佐藤慎一四段と対戦して勝利しました。これにより、現役プロ棋士を破った初めてのコンピュータ将棋ソフトとして、歴史にその名を刻んでいます。

棋譜:
プロが負けた歴史的な1局

(ニコニコ静止画の棋譜。視聴にはアカウントが必要)

2013年第2回電王戦の結果(日本将棋連盟)

局数 プロ棋士 コンピュータ/開発者
第1局 ○ 阿部光瑠四段 習甦/竹内章 ●
第2局 ● 佐藤慎一四段 ponanza/山本一成 ○
第3局 ● 船江恒平五段 ツツカナ/一丸貴則 ○
第4局 持 塚田泰明九段 Puella α/ 伊藤英紀 持
第5局 ● 三浦弘行八段 GPS将棋/田中哲朗・森脇大悟 他 ○

 

2014年の第3回電王戦では、最終局においてPonanzaは屋敷伸之九段と対戦。団体戦におけるいわば「大将戦」で将棋界のトップ棋士を破ったことにより、再び大きな衝撃を与えました。

棋譜 ⇒ <投了まで>第3回将棋電王戦第5局 屋敷伸之九段 対 ponanza <将棋棋譜速報>(将棋上達の探求ブログ 2014年04月12日)

 

2014年第3回電王戦の結果(日本将棋連盟)

局数 プロ棋士 コンピュータ/開発者
第1局 ● 菅井竜也五段 習甦/竹内章 ○
第2局 ● 佐藤紳哉六段 やねうら王/磯崎元洋 ○
第3局 ○ 豊島将之七段 YSS/山下宏 ●
第4局 ● 森下 卓九段 ツツカナ/一丸貴則 ○
第5局 ● 屋敷伸之九段 ponanza/山本一成 ○

NHK 『サイエンスZERO』(サイエンスゼロ)ではこの対局に焦点を当てて、近年のコンピュータ将棋ソフトウェアとプロ棋士との戦い方の差を紹介しています。

サイエンスZERO「プロ棋士大苦戦!進化する将棋コンピューター」 – 2014-07-06 part 1

サイエンスZERO「プロ棋士大苦戦!進化する将棋コンピューター」 – 2014-07-06 part 2

サイエンスZERO「プロ棋士大苦戦!進化する将棋コンピューター」 – 2014-07-06 part 3

サイエンスZERO「プロ棋士大苦戦!進化する将棋コンピューター」 – 2014-07-06 part 4

サイエンスZERO「プロ棋士大苦戦!進化する将棋コンピューター」 – 2014-07-06 part 5

参考

  1. Ponanzaとは、山本一成が開発したコンピュータ将棋ソフトウェアである。(ニコニコ大百科)
  2. 山本 一成@Ponanza @issei_y

ついに人類がコンピューターに勝ち越すのか? 電王戦FINAL 第3局 稲葉陽 七段 vs 「やねうら王」 3月28日(土)午前10時開始

電王戦FINALは2回の対局を終えた時点で、予想外の人類2勝コンピュータ0勝。今週末3月28日(土) の第3局で稲葉陽 七段が 「やねうら王」 に勝てば、なんと人類が勝ち越しという快挙になります。何しろこれまでの人類の成績は、

2012年 第1回将棋電王戦 米長邦雄 永世棋聖がボンクラーズに敗れる
2013年 第2回将棋電王戦 プロ棋士の1勝3敗1引き分け
2014年 第3回将棋電王戦 プロ棋士の1勝4敗

と勝率で見る限り惨敗しています。近年はコンピュータ将棋ソフトが強くなりすぎて、もはや人間はコンピュータに勝てないのではという悲壮な空気が漂っていました。今年の電王戦での人類の二連勝は誰にも予想できなかったのではないでしょうか?

電王戦という舞台で繰り広げられるのは、人間対コンピューターの戦いだけではありません。価値観もプライドの持ち方も全く異なっていて、本来ならば相まみえることが決してなかったであろう棋士とプログラマーの異文化が激しく衝突する場でもあります。

第3局はコンピュータ将棋ソフト開発者の中でももっとも過激な発言で知られるやねうらお(磯崎元洋)氏。

第3局 稲葉陽 七段 vs 「やねうら王」

3月28日(土) 午前9時半よりニコニコ動画にて生中継
⇒ 将棋電王戦FINAL公式ウェブサイト

参考

  1. 電王戦3局用のPVの撮影終わりました【中編】(やねうら王 2015年3月14日):”— おもてなし定跡を入れた理由というのは? 私「Ponanzaなんかはプロ棋士の定跡を早い段階で抜けるんですよね。中盤が長いほうが勝負どころが増えるので、棋力差がある場合、勝率が上が るからですね。しかし対局するプロ棋士の先生からすると『Ponanzaとやっていると(普段指さない戦型なので、普段のプロ棋戦で指す将棋での大局観 が)おかしくなりそう』という声があります。そこで、プロの棋譜にある指し手からだけの定跡を作成したのがおもてなし定跡です。」 — それは対局するプロ棋士側からすると舐められてると感じるのでは? 私「私にはその感覚はわかりませんね。」”
  2. 電王戦3局用のPVの撮影終わりました【後編その1】(やねうら王 2015年3月18日):”私「まあ、棋士に敬意を払うのであれば、もう少し開発者のほうにも敬意を払うべきだとは思いますね。」 — でも将棋ソフトの開発ってそんな年月かかってないじゃないですか。あちらは子供のころから将棋一筋ですよ? 私「いやいや。私とか、プログラミング歴37年ですよ?彼ら(今回の電王戦の出場棋士たち)が生まれる前からプログラムしているわけですよ?どっちが長いと思ってるんですか?」”
  3. 電王戦3局用のPVの撮影終わりました【後編その2】(やねうら王 2015年3月21日):”— いまのソフトでも研究すれば穴は見つかるものですか? 私「見つかりますね。私がこの八百長ルール(事前貸出ルール)で研究していいなら、100%ソフトに勝てますね。私にプロ並の棋力があればの話ですが。」”

電王戦FINAL参加5ソフト Apery Selene やねうら王 ponanza AWAKE

電王戦FINALを戦う5つのソフトウェアとその開発者を紹介します。これらの5個のソフトは、2014年11月1日~3日に行われた「第2回将棋電王トーナメント」で5位以上となり今回の電王戦FINALの出場権を獲得したツワモノたちです。

Aperyは昨年2014年に行われた第24回世界コンピュータ将棋選手権の優勝ソフトウェア。開発者の平岡拓也氏(@HiraokaTakuya)はAperyの実行ファイルやソースコードをブログで公開しています。

電王戦出場が決まる5位決定戦で、AperyはN4Sと対戦した。N4Sが振り飛車から強攻を仕掛けてきたのに対して、Aperyも強く応戦する。結果はAperyの勝ち。悲願の電王戦出場を決めた。 (cakes ドキュメント コンピュータ将棋 2015年3月13日 【 第6回】最強のドリームマッチ)

Seleneは西海枝昌彦氏が開発。

やねうら王は磯崎元洋氏が開発。2013年の将棋電王トーナメント初出場でいきなり4位に入賞し2014年の電王戦に出場しています。当時の開発のいきさつを語ったインタビュー記事。

ベースとなる部分は3年前に作ったものなんですけど,そこにやね裏定跡とやね裏学習メソッドを追加するだけだから2~3日あれば出来るかと思ってたんで す。ところが,いざ電王トーナメントのエントリーが完了して3年前に書いたソースコードを引っ張りだしてきたら,当時,大改造しようと決意してソースコー ドを一から書きなおしている最中の状態でした。 エントリーした時点では,すでに建ってる家をリフォームするだけくらいの感覚で考えていたんですけど,実 際に取り組んでみたら,家は完全に解体された状態で「瓦礫だけしかないやん。いまから家を建てるところからやるのか!」と。このせいで,開発ではエライ目 に遭いましたけども。(ドワンゴ・川上量生氏 x プログラマーのやねうらお氏 対談 「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!」  4gamers.net 2013/12/24  )

やねうら王の将棋ソフト作成の指針は非常に興味深いものがあります。

特徴1. やねうら未来定跡
やねうら王は人間が考えだしたいかなる定跡も搭載しない。
コンピューター自らが序盤で長時間考えることにより、生み出した独自の定跡(やねうら未来定跡)を使用。

特徴2. やねうら未来学習メソッド
やねうら王は人間が生み出したいかなる棋譜も参考にしない。
棋譜からの学習(評価関数のパラメーターの学習)のために人間の対局棋譜を用いていない。自己対局棋譜からのみ評価関数のパラメーターを学習する。

特徴3. やねうら未来探索メソッド
やねうら王は従来のいかなる将棋ソフトの流れも汲まない。
具体的にはBonanzaの評価関数における3駒関係、1手詰めルーチン・3手詰めルーチン、劣等局面の検出や、GPS将棋の詰将棋ルーチン、ボナンザメソッドなど、従来の将棋ソフトに見られるコンピューター将棋特有のあらゆるテクニックを一切用いない。
(2014年開催の電王トーナメントでのPR文より)

ponanzaを開発したのは山本 一成氏と下山 晃 氏。Ponanzaは「第2回 将棋電王戦」で「初めて現役のプロ棋士に勝利した将棋ソフト」となり注目を浴びました。さらに、「第1回 将棋電王トーナメント」で優勝して、初代「電王」の称号を獲得した強豪ソフトです。

AWAKEを開発したのは巨瀬亮氏。AWAKEは、今回の電王戦FINALの出場権をかけた「第2回将棋電王トーナメント」(2014年11月1~3日開催)で優勝しており、現在「電王」のタイトルを保持しています。

これまでのコンピュータ将棋の戦いの年表(一部)

1990年12月 第1回 世界コンピュータ将棋選手権

2012年1月14日 第1回将棋電王戦 米永邦雄永世棋聖 VS ボンクラーズ(結果:ボンクラーズが勝利)

2013年3月23日~4月20日 第2回将棋電王戦(結果:プロ棋士1勝、コンピュータ3勝、引き分け1)
2013年5月 第23回 世界コンピュータ将棋選手権(優勝:Bonanza)
2013年11月2日~4日 第1回将棋電王トーナメント(1位 ponanza, 2位 ツツカナ, 3位 YSS, 4位 やねうら王, 5位 習甦 第3回将棋電王戦の出場権獲得)

2014年3月15日~4月12日 第3回将棋電王戦 (結果:プロ棋士1勝、コンピュータ4勝)
2014年5月 第24回 世界コンピュータ将棋選手権(優勝:Apery)
2014年11月 第2回将棋電王トーナメント(1位 AWAKE, 2位 ponanza, 3位 やねうら王, 4位 Selene, 5位Apery 第4回将棋電王戦の出場権獲得)

2015年3月14日~4月11日 第4回将棋電王戦(FINAL)

参考

  1. 「第2回将棋電王トーナメント」の結果“電王”の称号は「AWAKE」に決定(LIVEDOOR NEWS 2014年11月5日):”株式会社ドワンゴおよび公益社団法人日本将棋連盟は、11月1日(土)から3日(月・祝)までの3日間、TOIRO(埼玉県さいたま市)にて、最強のコンピュータ将棋ソフトを決める「第2回将棋電王トーナメント」を開催した。”
  2. 第24回世界コンピュータ将棋選手権
  3. ドキュメント コンピュータ将棋【 第4回】Apery開発者、平岡拓也 :”平岡もいつかは将棋のプログラムを書いてみたいと思っていた。そして2009年、Bonanzaのソースコードが公開された。多くの開発者と同様、平岡にとってもこれが大きなきっかけとなった。 ”
  4. コンピューター将棋選手権で市大チームが世界一!(Hijicho 2014-6-5):”Aperyチームの平岡拓也さん (工・2008年3月卒) 、杉田歩准教授 (数理工学研究室) 、 山本修平さん (修士1年・数理工学研究室在籍) にお話を伺った。”
  5. 【 第5回】コンピュータ将棋界のニューヒーロー(cakes ドキュメント コンピュータ将棋 2015年3月13日) :”2014年のコンピュータ将棋選手権では、平岡だけではなく、大阪市立大・数理工学研究室の先生である杉田歩(准教授)と、学生の山本修平の3人のチームで選手権に参加した。 … すべての対局が終わった。5勝2敗でAperyとponanzaが並んだ。そして星取りの関係で、順位が上回ったのはAperyだった。Aperyが大逆転で、初優勝を決めた。
  6. 電王戦,なんで勝てたんですか?――「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!」第15回は,「BM98」を開発した伝説的なプログラマー・やねうらお氏がゲスト(4gamer.net):”5歳からプログラミングを始め,学生時代はゲームの解析を趣味としていたというやねうらお氏ですが,そんな氏が「BM98」の開発に至った経緯,あるいは電王トーナメントへの参加を決めたいきさつなど,さまざまなことについて語ってもらいました。”
  7. やね裏評価関数とは何か?(Bonanzaソース完全解析ブログ 2014-10-20) :”そうすると、Bonanzaのfv.binをごちゃごちゃやると全く等価な後者の形式の評価関数パラメーターが導けて、KKに応じた定数項がただ一つだけ余分に出てくることが(数学的に)証明できました。これが「やね裏評価関数」の正体です。”
  8. コンピューター将棋の定跡をデザインする (やねうらお – ノーゲーム・ノーライフ 2014-11-14 )”本電王戦はソフトを事前貸出をしてソフトの穴を探すためにプロ棋士側が研究するという、非生産的な行為にプロ棋士の多くの時間が消費される。.. このようなプロ棋士側の非生産的な行為をなんとか生産的な行為に変換できないものかと考えて誕生したのが、やねうらおもてなし定跡である。”
  9. 初代電王、電王戦で活躍した将棋プログラム「Ponanza」が商品化(CNET JAPAN 2014/05/12)(https://book.mynavi.jp/info_news/ponax/)
  10. プロ棋士も「強くなりすぎ」と絶句 将棋電王戦FINAL出場ソフトが決定(日刊SPA!2014.11.06):”今回「電王」の称号を獲得したAWAKEは、ディフェンディング・チャンピオンである初代電王Ponanzaを逆転で下しての初優勝。開発者である巨瀬 (こせ)亮一氏は、プロの養成機関である奨励会に在籍していた経験があり、プロ棋士を目指していた人間が、将棋ソフト開発でプロ棋士の前に立ちはだかると いう構図になる。”

電王戦FINAL開幕 斎藤五段がAperyを破る

「将棋電王戦FINAL」がついに開幕しました。第1局は斎藤慎太郎五段とAperyとの対決。「完勝」と言える内容で斎藤五段がAperyに勝利しました。

将棋電王戦FINAL 第1局 斎藤慎太郎五段 vs Apery (1/8)

将棋電王戦FINAL 第1局 斎藤慎太郎五段 vs Apery  (2/8)

Aperyが予想外の手を指してしまったようで、解説者が激しく動揺してしまいました。

【将棋】 「りゅ、りゅ、りゅ、龍を取ったんですかぁ!?」 予想外の手に動揺を隠せない村田顕弘五段 【将棋電王戦FINAL 第1局 斎藤慎太郎五段 vs Apery】

デンソーの開発したロボットアーム「電王手さん」の進化した点は、駒を成る時に駒をいったん置いて裏返しに持ち直すということをしなくても良くなったことです。今回は、駒を持ったまま向きを反転させる機能が実装されました。

【将棋】電王手さん、華麗に歩を成る

将棋電王戦FINAL 第1局 斎藤慎太郎五段 vs Apery (3/8)

将棋電王戦FINAL 第1局 斎藤慎太郎五段 vs Apery (4/8)

将棋電王戦FINAL 第1局 斎藤慎太郎五段 vs Apery (5/8)

将棋電王戦FINAL 第1局 斎藤慎太郎五段 vs Apery (6/8)

今回の対局の棋譜。

20150315SaitoVSApery
(将棋電王戦FINAL第1局斎藤慎太郎五段対Aperyの棋譜を紹介しているブログ「将棋上達の探求」へのリンク(上記画像をクリック))

負けが確定した後もAperyが長時間にわたって王手を続けるなどして投了せずに最後まで指したことをネット上で「棋譜を汚す行為」だと批判する声もあるようです。しかし、これに関してはApery開発者の平岡氏は対戦前日のブログで

明日斎藤慎太郎五段とAperyが対局する訳だけれど、
Aperyは負ける時は最後の一手まで指します。
開発者に投了の権利があるらしいですが、どんな勝ち目の無い状況になろうとも、途中で投げません。
一部の将棋ファンからしたら退屈になるかも知れませんが、
もしもプログラムに興味を持ってくれた人がいるなら、、、
負ける直前のコンピュータの特徴的な手は新鮮に映るかもかも知れません。
折角棋譜が残るのだから、コンピュータの特徴的な手を残したいと思います。
それに、Aperyと斎藤五段が戦う訳で、私が間に入って投了するというのは気が引けます。
斎藤五段とは今日少しお話できました。その際に一応先にことわっておいた方が良いと思って、
すみませんが負ける時は最後の一手まで指しますと伝えておきました。
(http://d.hatena.ne.jp/hiraoka64/)

と事前に断っています。この情報は解説者にも伝わっていたようです。

将棋電王戦FINAL 第1局 斎藤慎太郎五段 vs Apery (7/8)

以下の動画は、対局終了直後の両者へのインタビューおよび、メディアによる質疑応答を含めた記者会見の模様など。

将棋電王戦FINAL 第1局 斎藤慎太郎五段 vs Apery (8/8)

コンピュータ将棋ソフトウェアの開発者はソフトを事前に対戦相手に提供しており、棋士は対戦するソフトウェアを十分研究して対決に臨んでいます。斎藤慎太郎五段とApery開発者平岡拓也氏の対戦にかける意気込み。

参考

  1. 第4回電王戦第1局 Aperyの不可解なミスと斎藤五段の完璧な準備(遠山雄亮のファニースペース 2015-03-16):”斎藤五段が完璧な準備でAperyに完勝。団体戦としては幸先の良い1勝をあげました。この将棋は35手目▲2一飛成の局面が大きなポイントでした。ここでAperyは△4四角。おそらく敗着となった一手です。△4七歩成と指すべきでした。”
  2. 「将棋電王戦FINAL」斎藤五段が完勝でプロ棋士1勝目「準備したことが出せた1局」(マイナビニュース2015/03/14)
  3. 電王戦FINAL現地からの声 : 1手目: ▲7六歩から116手目△投了 までの全指し手
  4. 電王戦FINAL公式サイト(ニコニコ動画)
  5. 電王戦FINALへの道 : 【電王戦FINALへの道】#1「五人の棋士」から#75 「五人で戦う電王戦FINAL」まで、参戦する5人の棋士と5人のソフト開発者を対局前の半年間追いかけたドキュメンタリー動画。
  6. Apery のログ、実行ファイル、ソースコード(buoyance 2015-03-16):Aperyの開発者である平岡拓也氏がブログでAperyのソースコードなどを公開されています。ちなみにAperyは今回の電王戦FINALでは斎藤慎太郎五段に惜しくも破れましたが、第24回世界コンピュータ将棋選手権(2014年5月3日~5日開催)で優勝したソフトウェアです。

2001年ノーベル賞受賞 野依良治博士(1938-) 研究の着想

光学異性体の片方のみを人工的に合成することは不可能という常識

人間の右手と左手の関係と同様,鏡に映したように対称的な化合物(キラル分子,光学異性体)がある。生物は酵素などを使って有用なキラルだけを巧みに作り分けているが,ふつうの人工合成では両者が半分ずつできてしまう。…一方が薬になっても,もう一方が毒になってしまうことがよくある…典型的な例が1950年代に睡眠薬として開発された「サリドマイド」だ。この物質の右手型は鎮静作用があって有用だが,左手型には奇形を起こす作用がある。工業合成では混合物しか作れないため,妊婦が服用して胎児に障害を起こし,悲惨な薬害を招いた。

19世紀のフランスの化学者パスツールはおよそ150年前,人工合成で別々の型をつくり分けるのは無理だと唱え,こうした“常識”を覆そうと果敢に挑む研究者は1960年代当時もまれだった。

野依氏は1960年代を振り返り,「有用物質の合成は当時,自然界の反応に任せておけばいいという考えが支配的でしたが,それに我慢がならなかった」と回顧している。(ノーベル化学賞 信念でつかんだ化学の夢 日経サイエンス  2001年12月号)

1966年 最初の不斉合成の触媒を発見

「このときに偶然にみつけた不斉触媒は、銅の原子にキラルな有機分子を配位させた分子です。実は当時、僕は合成を目的に研究をしていたのではなくて、反応の機構を調べていて、偶然見つけたのです。」(ネイチャーインタフェイス野依良治博士ノーベル賞受賞記念インタビュー)

In 1966, when I was in H. Nozaki’s laboratory at Kyoto, we discovered the first
example of asymmetric catalysis using a structurally well-defined chiral transition
metal complex[8]. This finding resulted from research done for an entirely
different purpose which was to elucidate the mechanism of carbene
reactions. (Nobel Lecture, December 8, 2001 by RYOJI NOYORI)

「この発見はほとんど評価されませんでしたね。その理由はふたつあります。ひとつ目は、反応機構が一般的でない特殊な反応だったこと。ふたつ目は、右と左の識別が55:45にすぎなかったことです。50:50から少しふれたけれどもそれはプラクティカルではなかった。原理はみつけたけれど、物質としてはゴミみたいなものだったわけです。そこで僕はこのふたつの反省を活かそうと考えました。つまり一般性の高い反応を作り、さらにうんと識別のよい触媒を作ろうとしたのです。」(ネイチャーインタフェイス野依良治博士ノーベル賞受賞記念インタビュー)

 1980年 不斉触媒BINAPの開発に成功

「不斉合成の触媒は、金属原子を有機化合物に配位させた形にデザインします。触媒となる有機化合物BINAPは六角形ばかりでできていて非常にシンプル、かつ美しい。…ついに七八年、BINAPを作れるようになり、八〇年にアメリカの学会誌に発表することができました。」(ネイチャーインタフェイス野依良治博士ノーベル賞受賞記念インタビュー)

In 1980, six years after the start, thanks to the unswerving efforts of my young associates, we published our first work on asymmetric synthesis of amino acids of high enantiomeric purity, up to 100% ee, together with the X-ray crystalline structure of a cationic BINAP–Rh(norbornadiene) complex. (Nobel Lecture, December 8, 2001 by RYOJI NOYORI)

1986年 ロジウム錯体からルテニウム錯体へ

「ある程度の予測をもって、一九八六年RhからRuに換えたのです。これは大ブレークスルーをもたらしましたね。Ruにしたら炭素の二重結合に使えるように なり、そしてさらに重要なのが、炭素―酸素の二重結合に使えてキラルなアルコールができるようになったのです。これによって医薬品の開発に大きく貢献する ことができました。」(ネイチャーインタフェイス野依良治博士ノーベル賞受賞記念インタビュー)

A major breakthrough occurred when we devised the BINAP–Ru(II) dicarboxylate
complexes in 1986. (Nobel Lecture, December 8, 2001 by RYOJI NOYORI)

参考

  1. Nobel Lecture by Ryoji Noyori (47 minutes):ノーベル賞受賞記念講演動画
  2. A. Miyashita, A. Yasuda, H. Takaya, K. Toriumi, T. Ito, T. Souchi, R. Noyori. Synthesis of 2,2′-bis(diphenylphosphino)-1,1′-binaphthyl (BINAP), an atropisomeric chiral bis(triaryl)phosphine, and its use in the rhodium(I)-catalyzed asymmetric hydrogenation of .alpha.-(acylamino)acrylic acids. J. Am.Chem. Soc. 1980, 102, 7932.
  3. 「高機能性金属錯体の設計と応用」 配分額:総額 1600千円、研究種目:特定研究、研究期間:1985年度~1986年度   代表者:野依 良治 名大・理学部・教授 :”いわゆる生体関連物質においては二種の光学異性体のうち一方だけが目的とする有効な活性を示すことが多い。生物ないし生物化学的手法の利用とともに、優れたエナンチオ選択的反応の開拓は学術的および実社会的要請から焦点の一つとなっている。とくに微量の金属錯体触媒の化学機能を利用する不斉触媒反応はこの観点から理想的なプロセスと言える。本研究では、化学反応において高度な三次元空間識別機能をもつ典型元素化合物、遷移元素錯体の合理的設計とその還元機能開拓に問題をしぼり、全く新しい概念と方法論をもって目的を達成した。以下、具体的に述べる。1.配位子あるいは修飾剤には、【C_2】対称群に属する軸性キラリティー分子の構造化学的特徴を活用し、中心金属にはロジウム,ルテニウム,アルミニウムを用いて、高いキラリティー認識能を有する金属錯体の設計を行ないその合成を実現した。具体的には、ビナフチル基を有するジホスフィン(BINAP)の新合成法を確立し、そのロジウムおよびルテニウム錯体の合成と構造解析を行った。同錯体を用いるα-アシルアミノアクリル酸,アリルアルコール,エナミド類の触媒的不斉水素化反応とアリルアミンの不斉-1,3-水素移動反応に成功した。1,3-水素移動に関して新しい反応機構を見出した。 2.光学活性ビナフトール修飾アルミニウムヒドリド錯体(BINAL-H)による各種カルボニル化合物の高選択的不斉還元に成功し、その一般性の確立と反応機構の考察を行なった。 3.上記錯体を用いて、プロスタグランジン,各種テルペン,アミノ酸誘導体,イソキノリンアルカロイドの合成に成功した。本研究費は目的達成のために必要不可欠な反応試剤,重溶媒,化合物資材の購入に有効に活用した。本研究補助金により所期の目的は完全に達成されたことを報告したい。” (科学研究費助成事業データベース 研究課題番号:61211013 研究概要(最新報告))
  4. 「高機能性金属錯体の設計と応用」 配分額:総額1700千円、研究種目:特定研究、研究期間:1985年度、研究代表者:野依良治 名古屋大学・理・教授 :”有用物質の効果的供給を本来の使命とする化学合成においては、各単位反応の高選択性の獲得の重要性は言をまたない。いわゆる生体関連物質においては二種の光学異性体のうち一方だけが目的とする有効な活性を示すことが多い。古典的なラセミ体の光学分割は一般的には賢明な方法とは言い難い。発酵法、固定化酵素法などの生物化学的手法の利用とともに優れたエナンチオ選択的反応の開拓は、学術的および実際社会的要請から必要不可欠となっている。金属錯体は典型的な分子機能体であり、様々な組織構造が可能であるが、中心金属に有機配位子分子、イオン等が調和してはじめて独特の化学的機能を発揮する。本研究では、方法論的には「【C_2】キラリティーをもつ軸性分子不斉化合物の利用」を、戦略的には「単一活性種によるキラリティー認識」、「分子機能体構造の動的しなやかさ」という従来例をみない独創的な概念を機軸にして、高機能性典型金属および遷移金属錯体の設計と合成に焦点をおき、特にそのエナンチオ選択的還元機能開拓に問題点をしぼり研究を行ってきた。その結果、光学活性ビナフトール修飾アルミニウムヒドリド錯体(BINALH)によるカルボニル化合物類の還元においては従来比類ない高エナンチオ面識別を観察し、その不斉誘導機構の考察とともに、プロスタグランジン合成などへ有効に利用することができた。ロジウム触媒不斉水素化反応の成否の鍵を握る軸性二座配位リン化合物であるビナフチル基を含有するジホスフィン(BINAP)とそのロジウム錯体の合成に成功し、α-アシルアミノ酸類の不斉還元においても極めて高い選択性を獲得することができた。なお本触媒はアリルアミン類の高選択的不斉1.3水素移動にも有効である。本研究費は課題研究推進の原動力ともいえる備品類および消耗品の購入のために有効に使用された。補足部分については本研究室の現有設備を利用した。所期の目的は完全に達成されたことを報告したい。” (科学研究費助成事業データベース 研究課題番号:60219012 研究概要(最新報告))
  5. キラルな金属錯体を触媒とする不斉合成反応(化学と生物 Vol.29,No.5、pp337-344)(PDFリンク)
  6. 鏡像体過剰率(きょうぞうたいかじょうりつ、enantiomeric excess)とはキラルな化合物の光学純度を表す言葉で ee と略される。ee は多い方の物質量から少ない方の物質量を引き、全体の物質量で割った値で表される(多い方の比から少ない方の比を引いても良い)。ラセミ体は2つのエナンチオマーの1:1の混合物であるから、 ee は0%である。(ウィキペディア 鏡像体過剰率)
  7. 有機合成化学特論 キラルホスフィンからBINAPまで 2001ノーベル化学賞を題材に (大学院講義2007 スライド資料PDFリンク)
  8. ノーベル化学賞・野依良治教授の業績(1)(有機化学美術館):鏡像体、不斉炭素、キラル、水素添加、金属触媒、ロジウム
  9. ノーベル化学賞・野依良治教授の業績(2)(有機化学美術館):基質特異性、BINAP、配位子

人間とコンピュータとの戦い 将棋電王戦FINAL 2015年3月14日より開催

5人のプロ将棋棋士と5つのコンピュータ将棋ソフトによる団体戦「将棋電王戦FINAL」が2015年3月14日(土)から始まります。株式会社ドワンゴと日本将棋連盟が主催するもので今年で4回目となりますが、FINALという言葉が示す通り、棋士とコンピュータ将棋ソフトを対戦させる方式は今年度で最後となります。コンピュータ将棋の代指しを担当するのはデンソーの子会社デンソーウェーブが開発したロボットアーム「電王手さん」。

対局は毎週土曜日に行われ、対局開始時刻は全局とも午前10時。ニコニコ動画で生中継されます(番組開始は9:30)。

大盤解説会が全局を通じてニコファーレで開催されるほか、第1局~第4局に関しては各対局会場近くの現地でも同時開催されます。

第1局 斎藤慎太郎 五段 vs 「Apery」 3月14日(土) 対局会場:京都・二条城
大盤解説会場:
京都烏丸コンベンションホール(解説:北浜健介八段、村田顕弘五段/聞き手:香川愛生女流王将、安食総子女流初段)
ニコファーレ(解説:鈴木大介八段、木村一基八段/聞き手:室谷由紀女流初段、貞升南女流初段)

第2局 永瀬拓矢 六段 vs 「Selene」 3月21日(土) 対局会場:高知・高知城
大盤解説会場:
高知城ホール(解説:瀬川晶司五段、佐々木勇気五段/聞き手:熊倉紫野女流初段、伊藤沙恵女流初段)
ニコファーレ(解説:屋敷伸之九段、広瀬章人八段/聞き手:本田小百合女流三段、井道千尋女流初段)

第3局 稲葉陽 七段 vs 「やねうら王」 3月28日(土) 対局会場:北海道・五稜郭
大盤解説会場:
函館金森ホール(解説:千葉幸生六段、遠山雄亮五段/聞き手:竹部さゆり女流三段、室田伊緒女流二段)
ニコファーレ(解説:糸谷哲郎竜王、深浦康市九段/聞き手:山田久美女流四段、安食総子女流初段)

第4局 村山慈明 七段 vs 「ponanza」 4月4日(土) 対局会場:奈良・薬師寺
大盤解説会場:
現地会場未定(解説:豊川孝弘七段、千田翔太五段/聞き手:村田智穂女流二段、室田伊緒女流二段)
ニコファーレ(解説:佐藤康光九段、森下卓九段/聞き手:山口恵梨子女流初段、貞升南女流初段)

第5局 阿久津主税 八段 vs 「AWAKE」 4月11日(土) 対局会場:東京・将棋会館
大盤解説会場:ニコファーレ(解説:森内俊之九段、藤井猛九段/聞き手:香川愛生女流王将、藤田綾女流初段)

参考

  1. 将棋 電王戦FINAL 人類の、けじめの戦い。 (ニコニコ動画)
  2. 『将棋電王戦FINAL』対局会場の発表 二条城、高知城、五稜郭、薬師寺、将棋会館で開催決定 大盤解説会は現地とニコファーレの2か所で同時開催 (日本将棋連盟 2015年3月 5日 更新)
  3. 電王戦最新情報、概要、電王戦過去の結果(日本将棋連盟)
  4. 平岡 拓也@HiraokaTakuya:将棋ソフト「Apery」開発者のTWITTERサイト
  5. 山本 一成@Ponanza@issei_y:将棋プログラムPonanzaの作者のTWITTERサイト
  6. やねうら王ウェブサイト
  7. 進化したロボットアーム”電王手さん”は成駒再現「将棋電王戦」にデンソー再び(マイナビニュース 2015/03/05)
  8. 2015年春「将棋電王戦FINAL」開催(日本将棋連盟2014年8月29日):”将棋のプロ棋士と最強コンピュータ将棋が対戦する 「将棋電王戦」 を2015年の3月から4月にかけて5対5の団体戦形式で開催すると同時に、4回目となる同対局を「将棋電王戦FINAL」と題し、2015年をもって終了することを発表しました。2016年からは、これまでの電王戦に代わる棋戦として、人間とコンピュータ将棋がペアを組んで対戦する「電王戦タッグマッチ」を本格開催することに決定しました。
  9. コンピューター将棋選手権で市大チームが世界一!(HIJICHO 2014-6-5):”2014年5月3日~5日に千葉県で行われた第24回世界コンピューター将棋選手権で大阪市立大学数理工学研究室・Apery (エイプリー) チームが優勝し、世界一という偉業を達成した。本大会は将棋プログラム同士による最強を競う大会である。Aperyチームの平岡拓也さん (工・2008年3月卒) 、杉田歩准教授 (数理工学研究室) 、 山本修平さん (修士1年・数理工学研究室在籍) にお話を伺った。”
  10. 第24回世界コンピュータ将棋選手権 参加チーム:コンピュータ将棋協会(CSA)主催。将棋プログラム同士の対局
  11. 第3回将棋電王戦全5局を総括。「1勝4敗」の意味するものとは?(日刊SPA 2014.04.20):”2014年4月12日、将棋のプロ棋士5人と5つのコンピュータ将棋ソフトが対決する団体戦『第3回 将棋電王戦』が閉幕した。最終結果はプロ棋士側の1勝4敗で、昨年の『第2回』と合わせると2勝7敗1引き分け(持将棋)と大きく負け越し。現在のコンピュータの実力は、プロ棋士の平均どころか、間違いなくトップクラスと言ってよいものであることは明らかだ。”
  12. 「第3回将棋電王戦」屋敷九段が敗北、プロ棋士側が1勝4敗で昨年の成績を下回る(マイナビニュース2014/04/12):”昨年の「第2回将棋電王戦」の1勝3敗1分の成績を下回る結果となった。”

コピペ論文で早稲田大学准教授が懲戒解雇

早稲田大学商学学術院の准教授(50)が2001年と2003年に学内機関誌「早稲田商学」に発表した企業戦略に関する2つの英語論文が、この准教授がアメリカの大学院在学中の1995~98年に入手した他人の未公開の論文からの盗用であったことがわかり、2014年11月21日付けで懲戒解雇されました。学内の調査委員会によると7~8割が盗用だったということです。

参考

  1. 早稲田大准教授が論文盗用で懲戒解雇 「盗用と受け止められても仕方ない」(産経ニュース 2014.11.21):”早稲田大学は21日、商学学術院の蛭田啓准教授(50)が執筆した論文2本に盗用があったとして同日付で懲戒解雇した。”
  2. 論文盗用か 早稲田大学の准教授が懲戒解雇(テレ朝ニュース 2014年11月21日):”早稲田大学は、商学学術院の男性准教授(50)が2001年と2003年に発表した企業戦略に関する2つの論文について盗用したと結論付け、21日付で懲戒解雇しました。”
  3. 早大准教授、論文盗用で懲戒解雇…不服申し立て(YOMIURI ONLINE 2014年11月21日):”早稲田大学は21日、海外の研究者の論文原稿を盗用したとして、商学部の蛭田啓准教授(50)を懲戒解雇処分にしたと発表した。”

科研費を獲得した研究者への報奨金の授与

研究者が科研費を獲得すると、その金額(「直接経費」)の30%に相当する金額が間接経費として大学に入ります。つまり、大学が抱える研究者が科研費を獲得すればするほど大学は潤うのです。多額の研究費を獲得してもそれは研究にのみ使えるお金であって、研究者個人の懐には通常お金は入ってきません。

そこで、研究者の科研費獲得へのモチベーションを高める工夫として、報奨金制度を導入する大学が出てきています。報奨金の対象となる研究費の金額や、報奨金の金額は大学ごとにまちまちですが、公的研究費の一部がささやかながら研究者個人に還元される仕組みです。

東工大報奨金授与式を実施
平成26 年2 月13 日(木)に東工大蔵前会館ロイアルブルーホールにおいて東工大報奨金の授与式が行われました。この報奨金は、大学に多大な貢献等をした職員の勤労等に報い 励ますとともに、他の職員の勤労意欲の向上及び志気高揚を図り、大学を一層発展させることを目的として制定されたもので、今回で6 回目となりました。授与式では、平成24 年10 月から平成25 年9 月の間に外部資金、寄附金等により、合計1,500 万円以上の多額な間接経費を獲得し、大学の運営等に多大な貢献をされた次の22名の方々のうち7名の出席者に対して、三島学長から直接、目録が授与される とともに、本学を一層発展させるため、今後も尽力願いたい旨の言葉がかけられました。(東工大クロニクルNo.496 2014年3月 PDFファイル)

名古屋大学 平成24年度 事業報告書 (PDFファイル) ”外部研究資金獲得に関して、間接経費獲得者に対する報奨金制度を構築した。”

科研費獲得金額の増加を目指す大学が考えることはニンジン作戦だけではありません。アメとムチでいえば、ムチを振るうことで科研費申請を促す大学もあります。科研費申請を行わない研究者には大学は研究費を減額、あるいは支給しないという厳しいものです。

科研費の申請の義務化について
7 月29 日に、科研費申請の義務化にかんする団体交渉をおこないました。
教員の話となりますが、科研費の申請をおこなわないことを2 年続けると、研究費がゼロに
なるというペナルティー付きです。しかも「研究代表者」としての申請が義務付けられていま
す。私たち教職員組合は、このような、ペナルティー付きの科研費申請義務化が教員にとって
も(申請業務にたずさわる)、事務系職員にとっても労働強化になる、という理由で反対の申
し入れをおこないました。(高知大学教職員組合中央執行委員会機関紙 こぶし 第 2 号 2014 年9 月4 日 PDFファイル)

中でも科学研究費補助金の獲得増に当たっては、申請・採択増の方針によって、原則1人1研究課題以上の申請が義務づけられており、研究者各位の積極的な応募が不可欠であります。

法人化後、本学の研究推進会議がこうした「方針」実現のために「1人1課題以上の申請」を「義務」化し、それを果たさなかった教員には翌年度の研究経費の10%をカットするという、いわば“ペナルティ”を課してきたことは、周知の通りです。(熊本大学教職員組合 赤煉瓦 2009.10.7 PDFファイル)

2014年のノーベル医学生理学賞は英ロンドン大学のジョン・オキーフ(John O’Keefe)教授(74)、ノルウェー科学技術大のマイブリット・モーセル(May-Britt Moser)教授(51)、エドバルト・モーセル(Edvard Moser)教授(52)(夫妻!)の3氏に

2014年のノーベル医学生理学賞はジョン・オキーフ(John O’Keefe)教授(74)、ノルウェー科学技術大のマイブリット・モーセル(May-Britt Moser)教授(51)、エドバルト・モーセル(Edvard Moser)教授(52)(夫妻)の3氏に
参考

  1. The Nobel Prize in Physiology or Medicine 2014 John O’Keefe, May-Britt Moser and Edvard I. Moser ”for their discoveries of cells that constitute a positioning system in the brain (nobelprize.org)
  2. ノーベル医学生理学賞、オキーフ教授ら3氏に 脳のGPS発見 (MSNニュース)
  3. John O’Keefe is known for his discovery of place cells in the hippocampus and his discovery that they show temporal coding in the form of theta phase precession. (Wikipedia)
  4. Place cells were first discovered in the brain, and specifically in the hippocampus, by O’Keefe and Dostrovsky (1971).(Wikipedia)

小惑星探査機「はやぶさ」の成果として2006年にサイエンス誌に発表された論文の一つをJAXAが撤回

小惑星探査機「はやぶさ」は2003年5月9日に打ち上げられ、2005年9月12日に小惑星イトカワに到着、イトカワを周回して観測した後、2005年11月にイトカワへ着陸してサンプルを採取、その後、燃料漏れやエンジン停止、音信不通などさまざまなトラブルを克服し、2010年6月13日に地球に帰還しました。小惑星イトカワ到着時の観測結果が2006年に、さらに、その後地球に持ち帰られたサンプルの分析の結果が2011年に、どちらもサイエンス誌上で発表されています。

サイエンス 2006年6月2日第312巻5778号 (目次)
Fujiwara et al., The Rubble-Pile Asteroid Itokawa as Observed by Hayabusa. Science 2 June 2006: 1330-1334.
Abe et al., Near-Infrared Spectral Results of Asteroid Itokawa from the Hayabusa Spacecraft. Science 2 June 2006: 1334-1338.
Okada et al., X-ray Fluorescence Spectrometry of Asteroid Itokawa by Hayabusa. Science 2 June 2006: 1338-1341.
Saito et al., Detailed Images of Asteroid 25143 Itokawa from Hayabusa. Science 2 June 2006: 1341-1344.
Abe et al., Mass and Local Topography Measurements of Itokawa by Hayabusa. Science 2 June 2006: 1344-1347.
Demura et al., Pole and Global Shape of 25143 Itokawa. Science 2 June 2006: 1347-1349.
Yano et al., Touchdown of the Hayabusa Spacecraft at the Muses Sea on Itokawa. Science 2 June 2006: 1350-1353.

ところが、はやぶさが取得した蛍光X線データに基づいて小惑星「イトカワ」の元素組成を解析した論文(Okada et al., 2006)に誤りがあったとして、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、掲載誌サイエンスに論文撤回を申し入れました。

「はやぶさ」のデータ 処理に誤り 論文撤回
“論文を執筆したJAXAの岡田達明准教授は「データの処理に問題があることに気付くべ­きだったが思い込みがあり、事前の予想に引きずられてしまった。共著者間の情報共有も­足りなかった」と話しています。”

“論文を書いた宇宙航空研究開発機構の岡田達明准教授らが29日記者会見し、「地上の分析を参考に解析手法を構築したが、観測条件が悪くそのままでは問題があった。こうした点に注意を払わず、解析を進めたのは反省点だ」と述べた。” (時事ドットコム 2014/08/29)

データ解析にどのような不備があったのか、論文撤回に至るまでの経過等の詳細については、JAXAが公開した資料に述べられています。

「蛍光X線分光器(XRS)について」(名誉教授 加藤學)
「データ解析方法について」 (准教授 岡田達明)
「本論文の位置付け及び論文撤回に至る経緯」(研究主幹 藤本正樹)

今回の解析の問題点
(A)エネルギー較正
•蛍光X線ピークの抽出にあたり,エネルギー較正にはゲイン変動があることを仮定したが,その後の調査によりオフセットの変動で説明できることがわかった.
•Mgのピークと同定したチャンネル番号が装置由来のピークと一致しており,それと誤認した. (B)統計的有意性
•ピーク位置抽出後は,元のX線スペクトルに対して解析を行う必要があるが,誤って平滑処理後のX線スペクトルを使用していたことがわかった.
•そのため,見かけ上は統計的有意になったが,実際はランダムなノイズでも同様の結果を示す可能性が排除できない.

データ解析手順のまとめ
本論文で用いたデータ解析方法は地上の分析装置で使用されている方法を参考にした.ノイズに対する信号の相対強度(S/N)が良好なことが前提である.本論文では観測時に太陽X線が弱く,S/Nの悪い条件であったにも関わらず,そのことに十分な注意を払わずにこの解析方法で進めたことに問題があった. 結果として、「事前予想」に大きく引きずられる形で解析作業を進めることになってしまった 太陽X線強度が弱かった等の悪条件があったとしても、S/Nの悪い条件を想定してのデータ解析手法の整備を、観測をする前から進めておかなかったことが、最も反省すべきことであり今後に生かすべき教訓だと考える

(はやぶさXRSに係る論文撤回の申し入れに関する記者説明会 資料PDF1.2MB  JAXA 平成26年8月29日 より)

2006年にこの著者らが蛍光X線分光データ分析により検証しようとした仮説は、後に探査機「はやぶさ」が持ち帰ったサンプルを実際に分析することにより検証され、その結果は2011年にサイエンス誌に発表された6本の論文の一つ(Nakamura et al., 2011)で報告されました。

サイエンス 2011年8月26日 第333巻6046号 (目次)(成果を解説するポッドキャスト)
Nakamura et al., Itokawa Dust Particles: A Direct Link Between S-Type Asteroids and Ordinary Chondrites. Science 26 August 2011: 1113-1116.
Yurimoto et al., Oxygen Isotopic Compositions of Asteroidal Materials Returned from Itokawa by the Hayabusa Mission. Science 26 August 2011: 1116-1119.
Ebihara et al., Neutron Activation Analysis of a Particle Returned from Asteroid Itokawa. Science 26 August 2011: 1119-1121.
Noguchi et al., Incipient Space Weathering Observed on the Surface of Itokawa Dust Particles. Science 26 August 2011: 1121-1125.
Tsuchiyama et al., Three-Dimensional Structure of Hayabusa Samples: Origin and Evolution of Itokawa Regolith. Science 26 August 2011: 1125-1128.
Nagao et al., Irradiation History of Itokawa Regolith Material Deduced from Noble Gases in the Hayabusa Samples. Science 26 August 2011: 1128-1131.

参考

  1. Tatsuaki Okada, Kei Shirai, Yukio Yamamoto, Takehiko Arai, Kazunori Ogawa, Kozue Hosono, Manabu Kato. X-ray Fluorescence Spectrometry of Asteroid Itokawa by Hayabusa.  Science 2 June 2006:Vol. 312 no. 5778 pp. 1338-1341 DOI: 10.1126/science.1125731
  2. はやぶさXRSに係る論文撤回の申し入れに関する記者説明会 資料PDF1.2MB (JAXA 平成26年8月29日)
  3. はやぶさXRSに係る論文撤回の申し入れについて:” 当機構 宇宙科学研究所に所属する研究者が主著者となって投稿し、平成18年6月2日のサイエンス誌に掲載された論文「X-ray Fluorescence Spectrometry of Asteroid Itokawa by Hayabusa」について、本日、主著者らがサイエンス誌編集部に論文の撤回を申し入れましたのでお知らせいたします。なお、当該論文は、「はやぶさ」 に関連して発表された査読付き論文129件(うちサイエンス誌には14件掲載)の内の1件です。..” (JAXA 宇宙高校研究開発機構 平成26年8 月29日)
  4. JAXA、蛍光X線分光器によるイトカワの元素組成の解析に関する論文を撤回(日経テクノロジーオンライン 2014年8月30日)
  5. 小惑星イトカワの真の姿を明らかに~「はやぶさ」サンプルの初期分析結果~(JAXA 宇宙航空研究開発機構 2011年12月27日)
  6. 小惑星イトカワの素顔に迫る―「はやぶさ」科学的観測の成果― (JAXA 宇宙航空研究開発機構)
  7. はやぶさとは(JAXA 宇宙教育センター)
  8. 日本の宇宙開発の父 糸川英夫 生誕100年記念サイト (JAXA)

ハローキティは猫にはあらず サンリオが指摘

ハローキティの生誕40周年を記念するイベント「「ハロー!キティーのスーパーキュートな世界への体験」」が全米日系人博物館で開催されますが、その紹介文の原稿を書いていたハワイ大学の文化人類学者クリスティン・ヤノ氏がハローキティを猫だとする記述をしたところ、ハローキティ生みの親のサンリオから「ハローキティは猫ではない」という指摘を受けるという「事件」がありました。

ハローキティが実は猫ではなかったというニュースが、世界中を混乱に陥れています。

Hello Kitty is not a cat; UH professor explains the revelation (khon2)

BREAKING NEWZ! HELLO KITTY NOT A CAT! DUN! DUN! DUN!

Many shocked to find out Hello Kitty is not a cat

Hello Kitty Rep Explains Why She’s Not A Cat

ハローキティの研究をしていたヤノ氏ですらハローキティが猫だと信じて疑っていなかったくらいですから、世間一般で「ハローキティ=猫」が自明のこととされていたのも当然でしょう。

“Hello Kitty, the white cat with a pink bow on her ear, is the ultimate embodiment of Japan’s cute culture: She has no background and no mouth.” (From Anne Frank to Hello Kitty.(Norihiro Kato, The New York Times March 12, 2014. )

“FOOD STUFF; For Fanciers Of the Cat Called Hello Kitty, A Breakfast To Purr Over” (By Florence Fabricant Published: September 4, 2002 The New York Times)

“The Small White Cat That Conquered Japan” (By David Tracey Published: May 29, 1999. The New York Times)

“Purr Me a Hello Kitty! Cartoon Cat Sells Beer in Asia” (By Sophie Brown Sept. 13, 2013. Times.com)

“The celebrity cat adorns everything from diamond-studded jewellery, Fender guitars and digital cameras to lunch boxes, T-shirts and stationery.” (AL Jazeera 08 Aug 2007)

それだけに、今回のニュースは世界中で衝撃を持って伝えられました。

Apparently Hello Kitty is a Human Girl, Not a Cat (TIME Aug. 27, 2014)

Hello Kitty is not a cat, plus more reveals before her L.A. tour (ロサンジェルスタイムズ August 26,2014)

Hello Kitty: when is a cat not a cat?  (ガーディアン Thursday 28 August 2014)

Révélation: Hello Kitty n’est pas une chatte mais une petite fille (liberation.fr 29 août 2014)

Mais si Hello Kitty est un chat (lexpress.fr 28/08/2014)

El secreto mejor guardado de Hello Kitty: nunca ha sido una gata (abc.es 28/08/2014)

¿Qué es Hello Kitty si no es un Gato? (EL MUNDO 29/08/2014)

参考

  1. ハローキティーの公式プロフィール:“Hello Kitty is a cheerful and happy little girl with a heart of gold. She lives in London with her mama (Mary White), papa (George White), and her twin sister Mimmy. Hello Kitty loves to bake and she can make really delicious cookies. She learned her baking talents from her mama, who makes scrumptious apple pies that are enjoyed by the whole family.”
  2. Cat-astrophic revelation purr-turbs Hello Kitty fans (CNN August 28, 2014)
  3. Pink Globalization: Hello Kitty’s Trek across the Pacific: “In Pink Globalization, Christine R. Yano examines the creation and rise of Hello Kitty as a part of Japanese Cute-Cool culture. Yano argues that the international popularity of Hello Kitty is one aspect of what she calls pink globalization—the spread of goods and images labeled cute (kawaii) from Japan to other parts of the industrial world.” (アマゾン)
  4. Christine Yano, PhD. Professor Department of Anthropology, University of Hawaii at Manoa
  5. サンリオ公式ウェブサイト
  6. 「ハロー!キティーのスーパーキュートな世界への体験」 (Hello! Exploring the Supercute World of Hello Kitty) October 11, 2014 – April 26, 2015 (全米日系人博物館 Japanese American National Museum)
  7. ハローキティ:猫じゃない? サンリオ見解が波紋 (毎日新聞 2014年08月29日)
  8. 『いいとも』出演記念! 汗と涙のキティちゃん誕生秘話 (リアルライブ 2010年08月21日)”.. デザイン部門はあらゆる調査データを作成し、子供に人気の動物がイヌ、ネコ、クマの3種類である事を発見。さっそく当時デザイナーのひとりだった清水侑子がデータを元に「座ったネコ」のデザインを描きあげる。サンリオはその後、オリジナルキャラクターを入れたビニール製のプチパースを発売。「座ったネコ」を含む6種類のキャラクターがデザインを飾ったが、その際に社内の評価がイマイチだった「座ったネコ」のプチケースがダントツの売り上げを見せたという。その後「座ったネコ」はその後「ハローキティ」と命名され日本を代表する人気キャラクターとなった..”

エボラ出血熱の治療に効果が期待される抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」を日本が提供する用意

 

参考

  1.  エボラ未承認薬「提供の用意」 政府方針 WHOなどに(日本経済新聞 2014/8/25):”..富士フイルムによると、エボラ熱に効果が期待されるインフルエンザ薬「アビガン」2万人分の在庫を保有する。今後も連続的に生産・供給する体制が整っているという。..
  2. 日本のインフル治療薬「アビガン」に脚光 マウス実験で効果(産経ニュース 2014.8.14)”..アビガンは富士フイルム傘下の富山化学工業(東京都新宿区)が開発し、今年3月、既存の治療薬の効果が出ない新型インフルエンザなどに限って製造販売が承認された。..”
  3.  Ebola kills Liberia doctor despite ZMapp treatment (BBC 25 August 2014):”..It is not clear whether T-705 (or Avigan) will actually work against Ebola, and no monkey or human trials of the drug have been done, the BBC’s Rupert Wingfield-Hayes in Tokyo reports. ..”
  4. Family of British Ebola sufferer says he is in ‘best possible place’ (RTE News Monday 25 August 2014):”Tokyo stands ready to offer an experimental drug developed by a Japanese company to help stem the global tide of the deadly Ebola virus, the top government spokesman has said…”
  5. Japan prepared to offer West Africa Fujifilm’s new anti-ebola trial drug called Aviga (Nigerian Watch Monday, 25 August 2014): “JAPAN has offered to help Nigeria and her West African neighbours get rid of the deadly ebola virus currently ravaging the sub-region by offering the new experimental Avigan drug which it believes is a cure. ..”
  6. Oestereich L, Lüdtke A, Wurr S, Rieger T, Muñoz-Fontela C, Günther S. Successful treatment of advanced Ebola virus infection with T-705 (favipiravir) in a small animal model. Antiviral Res. 2014 May;105:17-21. doi: 10.1016/j.antiviral.2014.02.014. Epub 2014 Feb 26.
  7. Smither et al.,  Post-exposure efficacy of oral T-705 (Favipiravir) against inhalational Ebola virus infection in a mouse model. Antiviral Res. 2014 Apr;104:153-5. doi: 10.1016/j.antiviral.2014.01.012. Epub 2014 Jan 24.
  8. Furuta et al., T-705 (favipiravir) and related compounds: Novel broad-spectrum inhibitors of RNA viral infections. Antiviral Research Volume 82, Issue 3, June 2009, Pages 95–102
  9. Ebola treatments and vaccines in preclinical development (http://blogs.nature.com/tradesecrets/files/2014/08/Ebola-treatments.pdf)
  10. 抗インフルエンザウイルス薬「アビガン®錠200mg」の日本国内での製造販売承認取得のお知らせ (富山化学工業株式会社 ニュースリリース 2014年3月24日): “富士フイルムグループの富山化学工業株式会社(本社:東京都新宿区、社長:菅田益司、以下、富山化学)は、このたび、錠剤タイプの新しい抗インフルエンザ ウイルス薬「アビガン®錠200mg」(一般名:ファビピラビル、開発品コード:T-705、以下「アビガン」)の製造販売承認を取得いたしましたのでお 知らせします。..”
  11. エボラ感染拡大で急浮上 富士フイルムのインフル薬 (週刊ダイヤモンド編集部【第168回】 2014年8月25日) http://diamond.jp/articles/-/58074
  12. 条件付き承認で普及に足かせ 富山化学インフル薬の“無念” (週刊ダイヤモンド編集部【第975回】 2014年2月25日):”「商業的には明らかな失敗作」。富士フイルムグループの富山化学工業が開発した抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」を、大手製薬幹部はこう断じる。..”