若山照彦山梨大教授が、凍結保存していたSTAP幹細胞の解析結果を報告するための記者会見を開きました。
【STAP細胞】10解析結果報告 若山照彦氏による記者会見【2014/6/16】
若山照彦山梨大教授が、凍結保存していたSTAP幹細胞の解析結果を報告するための記者会見を開きました。
【STAP細胞】10解析結果報告 若山照彦氏による記者会見【2014/6/16】
【STAP細胞】9竹市雅俊センター長らによる記者会見【2014/6/12】
参考
■18:30メド~ 改革委員会によるブリーフィング
【登壇者】
岸輝雄 委員長
間島進吾 委員長代理
市川家國 委員
塩見美喜子 委員
竹岡八重子 委員
中村征樹 委員
■20:00メド~ 竹市雅俊センター長らによる記者会見
【登壇者】
坪井裕 理化学研究所 理事
竹市雅俊 理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター長
鍋島陽一 CDB自己点検検証委員会 委員長
(http://live.nicovideo.jp/watch/lv182653123)
理化学研究所の研究不正再発防止のための改革委員会は、2014年6月12日に「研究不正再発防止のための提言書」を理研理事長野依良治氏に提出し、その内容が公開されました。
「小保方さん所属組織”解体”を」理研の改革委員会(14/06/12)
日本を代表する研究機関である理研で起きた前代未聞の研究不正の解明にあたり、理研内で真相と科学的真実の解明のため勇気ある行動をとっている研究者が複 数名いることは、理研にとって大きな救いである。本委員会はかかる研究者の勇気に敬意を表すると共に、このような行動により不利益な扱いをされることがな いよう、理研に対し、強く求めるものである。
Nature論文は全て撤回される見通しとなったが、STAP問題が日本の科学研究の信頼性を傷つけている事実は消えることはない。日本の代表的な研究機 関である理研が、STAP問題を真摯に総括し再発防止策を実行することができるのか、国内外から注目されている。STAP問題のような研究不正をめぐる不 祥事は、科学者自らによって解明、解決されなくてはならない。(http://news.mynavi.jp/news/2014/06/12/526/)
参考
報道によれば、研究不正再発防止のための改革委員会が理化学研究所の理事の入れ替えを求める内容を盛り込んだ報告書を来週にも公表するそうです。STAP細胞論文不正事件の真相究明は、日本のサイエンスの信頼を取り戻すためには不可欠です。理化学研究所の運営には、自分自身の保身や組織の防衛でなく、日本の科学研究の将来を本当に考えられる人が望まれます。
理事長 野依 良治 (就任年月日 2003年10月1日)
主要経歴
1963年4月 京都大学採用
1968年2月 名古屋大学理学部助教授
1972年8月 同大学理学部教授
1997年1月 同大学大学院理学研究科長・理学部長(併任)
2002年4月 同大学高等研究院長(併任)
理事 川合 眞紀 (就任年月日2010年4月1日)
主要経歴
1985年5月 理化学研究所採用
1991年5月 同研究所表面化学研究室主任研究員
2004年3月 東京大学大学院新領域創成科学研究科教授
独立行政法人理化学研究所表面化学研究室招聘主任研究員(非常勤)
2009年4月 独立行政法人理化学研究所基幹研究所副所長(非常勤)
理事 古屋 輝夫 (就任年月日2009年4月1日)
主要経歴
1979年4月 理化学研究所採用
2006年2月 独立行政法人理化学研究所横浜研究所研究推進部長
2008年7月 同総務部長
理事 大江田 憲治 (就任年月日 2011年4月1日)
主要経歴
1980年4月 日本学術振興会奨励研究員
1982年4月 住友化学工業(株)採用
2002年7月 住友化学工業(株)生物環境科学研究所
分子生物グループ・グループマネージャー
2007年1月 内閣府 大臣官房審議官(科学技術政策担当)
2010年4月 住友化学(株)フェロー
理事 坪井 裕 (就任年月日 2012年9月19日)
主要経歴
1982年4月 科学技術庁採用
2000年6月 科学技術庁原子力局核燃料課長
2008年8月 文部科学省研究開発局開発企画課長
2009年7月 文部科学省大臣官房政策課長
2010年7月 経済産業省大臣官房審議官(地域経済担当)
2012年9月 退職(役員出向)
理事 米倉 実 (就任年月日2013年4月1日)
主要経歴
1981年4月 科学技術庁採用
2004年1月 文部科学省研究振興局基礎基盤研究課長
2006年7月 独立行政法人理化学研究所経営企画部長
2009年7月 経済産業省大臣官房審議官(地域経済担当)
2010年7月 独立行政法人宇宙航空研究開発機構執行役
2012年1月 筑波大学理事・副学長
2013年3月 退職(役員出向)
(http://www.riken.jp/about/executive/)
研究不正再発防止のための改革委員会 (平成26 年4 月10 日現在)
市川 家國 信州大学医学部 特任教授
岸 輝雄 新構造材料技術研究組合 理事長
塩見 美喜子 東京大学大学院理学系研究科 教授
竹岡 八重子 光和総合法律事務所 弁護士
中村 征樹 大阪大学全学教育推進機構 准教授
間島 進吾 中央大学商学部 教授、公認会計士
(http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/topics/2014/20140410_2/140410_1.pdf)
参考
小保方氏のSTAP論文問題は日本の生命科学研究者全体を巻き込む大騒動に発展していますが、DNAの電気泳動写真の切り貼りはどこまでなら許されるのでしょうか?雑誌の投稿規程に具体的にやってはいけないことが記述されている場合があります。
例えばMolecular Biology of the Cellの投稿規程には、
Authors may delete or crop irrelevant parts of a gel image (such as blank lanes) but should explicitly describe such manipulations in the figure legend and should add lines to the image to show where sections have been deleted. (http://www.molbiolcell.org/site/misc/ifora.xhtml)
とあり、空白のレーンなど不要な部分を除去することは構わないがその場合は除いた部分がわかるように線を引くこと、また図の説明文中にその旨をはっきりと記述することを要求しています。
Molecular Cell誌でも、
Groupings and consolidation of data (e.g., cropping of images or removal of lanes from gels and blots) must be made apparent and should be explicitly indicated in the appropriate figure legends. (http://www.cell.com/molecular-cell/authors)
ゲルの写真でレーンを除いたりする場合には行なわれた操作が明瞭にわかるようにし、かつ、図の説明文で説明せよとあります。
Neuropsychopharmacology誌はもう少し具体的で、
Vertically sliced gels that juxtapose lanes that were not contiguous in the experiment must have a clear separation or a black line delineating the boundary between the gels. (http://www.nature.com/npp/author_instructions.html)
実験では隣接していなかったレーンを切り貼りにより並べる場合には、隙間を入れるかまたは黒い線でゲルの境界に線を入れるように求めています。
これらの規程からすると、論文には必要の無いサンプルも電気泳動してしまったためそのレーンを除いて図を作るということは、そのことを明示すれば問題ないようです。だったらレーンを並べ替えてしまってもいいのかとなると、そこまで細かい規程は見当たらずグレーゾーンに突入しているかもしれません。では同一のゲルではなく2枚のゲルのレーンを並べてもいいのかとなるとさらに疑問が膨らみます。しかし2枚のゲルの写真から一つの図を作ることが絶対にダメともいえないようで、
Molecular Pharmacology誌の投稿規程を読むと、
The groupings of images from different parts of the same gel, or from different gels, fields, or exposures must be made explicit by the arrangement of the figure (e.g., using dividing lines or ensuring white space separates lanes from different gels) and in the text of the figure legend. (http://molpharm.aspetjournals.org/site/misc/ifora.xhtml)
異なるゲルであってもレーンの間にちゃんと線を入れれば良いという記述があります。しかしさすがに移動度が極端に異なる2枚のゲルの一方を拡大・縮小して非科学的な操作により自分が合わせたいバンドの位置を合わせて並べるという行為まで許容しているとは考えにくいでしょう。
明示せずレーンを入れ替える切り貼りも、拡大縮小をデタラメに行なって2枚のゲルを張り合わせる切り貼りも、どちらもやってはいけないことです。日本のトップの研究者たちが出した論文の中で普通に「切り貼り」が行われていたという事実は驚くべきことですが、前述の2つでは悪質さの程度全く異なるため、「切り貼り」と言う言葉で両者を同列に並べるような報道姿勢は誤解を招き好ましくありません。
STAP細胞NATURE論文の捏造問題の処理にあたっている理研の調査委員会の調査委員長や調査委員らの過去の論文にデータ捏造、改竄の疑義が唱えられるという異常な事態になっていますが、理研の研究者は自分の過去の論文の粗探しをされることを恐れて、STAP細胞問題に関わることに尻込みしてしまっているようです。
ジャパンタイムズの記事によると、理化学研究所の元研究者トーマス・クヌッフェル(Thomas Knopfel)氏は、理研在職中に研究不正を問題にしようとしたらむしろ激しいハラスメントに会い、理研で研究を続けることが不可能になったと述べ、研究不正に関して非常に甘い理研の隠蔽体質を強く批判しています。
理研の野依良治理事長は石井俊輔氏がSTAP細胞論文調査委員会の委員長を辞任するという事態を受け、4月25日に理研の研究リーダーらに対して、画像の切り貼りや盗用などの不正がないかを自主的に点検するよう文書で指示していたことが明らかになりました。
参考
小保方晴子氏のSTAP論文捏造疑惑ともあいまって、DNA電気泳動の写真データの切り貼りが広く研究者の間で行なわれていた事実が発覚し、日本の科学研究の信頼性が大きく揺らぐ異常な事態になっています。
以前からインターネット上の一部のサイトで山中伸弥教授の論文に関しても疑義が指摘されていましたが、2014年4月28日に山中教授が記者会見を行いこの疑惑をきっぱりと否定しました。
(上図は京都大学iPS細胞研究所ウェブサイトより転載)
参考
小保方晴子氏らのSTAP細胞NATURE論文の疑義に関して調査を行なってきた理化学研究所調査委員会では石井俊輔・理研上席研究員が委員長を務めていましたが、その石井氏の研究室から出た過去の論文にデータ操作の疑義が生じ、石井俊輔氏は調査委員会委員長を辞任しました。石井氏の後任として、調査委員会委員で弁護士の渡部惇氏が4月26日付で新委員長に就任しました。
この件に関しては、石井俊輔氏が実験ノート、生データを公開し、行なわれた訂正に関して詳細に説明をしています。
リンク:「インターネット上で指摘されている当研究室からの論文に関する疑義について。」(理化学研究所分子遺伝学研究室ホームページ 石井俊輔 4/24; 4/28 6~9ページ追記, 4/30 10~11ページ追記)
参考
2014年4月16日笹井芳樹氏記者会見 | |
2014年4月9日小保方晴子氏記者会見 |
4月7日丹羽氏記者会見 |
4月1日理研最終報告午後の記者会見 |
4月1日理研最終報告午前の記者会見 |
3月14日理研中間報告 |
2014年1月30日ニュース STAP細胞 |
STAP細胞論文問題で理研の調査委員会によって不正行為を認定された小保方晴子氏が2014年4月9日に大阪市内で記者会見を行いました。
【全編動画】STAP細胞問題で小保方晴子氏が会見 (2時間36分12秒)
この度はSTAP細胞に関する論文の作成に関し、私の不注意、不勉強、未熟さ故に多くの疑念を生み、理化学研究所及 び共同執筆者の皆様をはじめ、多くの皆様にご迷惑をおかけしてしまったことを心よりお詫(わ)び申し上げます。また、責任を重く受け止め、深く反省してお ります。本当に申し訳ありませんでした。今日まで、筆頭著者である私から何も情報の発信が出来なかったことを重ねてお詫び申し上げます。
国際間をまたぐ2つの研究室で、2本分のNature論文のデータを同時にまとめ執筆していく作業は私の能力を遥(はる)かに越えていたのかも知 れませんが、私はその時々に論文発表に向け全力で取り組んで参りました。生物系の論文の基本的な執筆法や提示法について不勉強なままでの作業になり、それ に加え私の不注意も加わり、結果的に多数の不備が生まれてしまったことを大変情けなく、申し訳なく思っております。それでも私はSTAP現象がいつか必ず 誰かの役に立つと信じ、研究を続けてきました。多くの研究者の方々から見れば、考えられないようなレベルでの間違いだと思いますが、この間違いによって論 文の研究結果の結論に影響しない事と、なにより実験は確実に行われておりデータも存在していることから、私は決して悪意をもってこの論文を仕上げた訳では ないことをご理解いただきたく存じます。
そもそも私が正しく図表を提示していたならば、調査委員会自体も必要なく、お忙しい中、調査に参加してくださった調査委員の先生方にも心からのお 詫びと感謝を申し上げます。しかし、調査結果では、事実関係をよく理解していただかないまま不正と判定されてしまいました。弁明と説明の機会を十分に与え てくださったならば、必ず間違いが起こった経緯を理解していただけるものと思いますので、昨日不服申し立てをさせていただきました。
STAP現象は何度も確認された真実です。私はSTAP現象に出会って以降、この現象を発表する使命感と共に、毎日実験に取り組んでまいりまし た。そして、この現象のメカニズムが詳しく理解され、いつか多くの人に役立つ技術にまで発展させていける日を夢見てきました。どうかSTAP現象が論文の 体裁上の間違いで否定されるのではなく、科学的な実証・反証を経て、研究が進むことを何よりも望んでおります。
この度は本当に申し訳ありませんでした。
小保方晴子
(朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/ASG49421KG49PTIL009.htmlより転載)
参考
1月28日の記者会見以来公の場に姿を現していなかった小保方晴子氏ですが、ついに、2014年4月9日に記者会見を開くそうです。4月1日に行なわれたSTAP細胞論文調査委員会の記者会見では小保方氏が単独でデータ捏造、改竄を行なったと結論付けられましたが、これを不服とする申し立てを8日に行い、9日の記者会見で研究不正認定に対する反論を行なう予定です。
小保方晴子氏が反論することで、理化学研究所調査委員会による小保方晴子ユニットリーダーの研究不正行為の認定が覆る可能性はあるのでしょうか?弁護士ドットコムの記事が参考になります。
小保方博士はDNAの電気泳動の写真でレーンの切り貼りを行なったことに関しては悪意はなかったと反論していますが、調査委員会のいう「悪意」とは法律用語であって通常の日本語とは意味が異なるようです。4月1日の最終報告記者会見に同席していた理研側の弁護士も、悪意というのは知っていながらという意味、故意ということ、と説明していました。小保方博士は、見栄えが良くなる様に切り貼りしたと主張しているので、「悪意」(=故意)を自ら認めていることになるようです。
博士論文からの画像流用に関しては小保方博士は単純なミスだったと反論しています。問題が指摘された図はSTAP現象を示すこの論文のメインとなる図であるため、取り違えたという説明には説得力がありません。
みなが一番知りたいことはどうしてこのような「論文の体をなしていない」論文が世に出てしまったのかということでしょう。いったいどんな研究体制でSTAP細胞の研究が行なわれたのか、研究や論文作製の全体像がわかるような説明が小保方晴子氏の口から語られることが期待されます。
4月9日の記者会見で小保方氏がどのような説明を行なうのかが注目されます。
ニコニコ生放送(番組ID:lv175328217)
小保方晴子氏 記者会見 生中継<STAP細胞・最終報告書に対する不服申し立て>
2014/04/09(水) 開場:12:50 開演:13:00
【説明者】小保方晴子 理化学研究所・細胞リプログラミング研究ユニットリーダー、三木秀夫 弁護士、室谷和彦 弁護士
参考
STAP細胞検証実験を行なう神戸理研の丹羽博士らが、実験計画を説明するための記者会見を2014年4月7日に東京で開きました。
「STAP細胞」論文問題 共同執筆者、STAP細胞検証実験の概要を発表(14/04/07)
STAP細胞作製プロトコール(Protocol Exchange)の責任著者が今になってSTAP細胞が「あるかどうか分からない」のだとすると、あのプロトコールは一体何だったのでしょうか?NATURE誌のSTAP細胞論文は小保方氏のみが研究不正で断罪されましたが、NATURE論文疑惑の釈明として後から出されたSTAP細胞作製プロトコールの著者は小保方、笹井、丹羽(責任著者)の3氏です。
理研調査委員会の最終報告にあるようにデータ捏造、改竄は小保方氏一人の行為だったとしても、この「後出しプロトコール」こそが研究不正の組織的隠蔽工作そのものだと感じた人も多いはずです。STAP細胞が「あるかどうか分からない」 のにSTAP細胞作製プロトコールを連名で発表した責任は誰がどう取るのでしょうか?
笹井氏は、NATURE論文の中に多数の不正データが見つかった現時点でもなおSTAP現象でしか説明がつかない部分があると述べています。だとすれば、NATURE論文にまだ残っているという信頼できるデータが何なのかのまず最初に説明をすべきではないでしょうか?それをやらずにSTAP細胞の検証実験に踏み切った場合、STAP細胞捏造論文を出した著者らがさらに多額の税金を使ってSTAP細胞「仮説」の検証実験を行うことに国民が理解を示せるでしょうか?
小原雄治・国立遺伝学研究所特任教授は産経ニュースへ寄稿した中で、
理研は今後、細胞の存在を調べる再現実験を行うというが、まずは論文の真正なデータを検証可能な形で明らかにし、再現実験に値するかどうか見極めた方がいいのではないか。もしリンパ球の目印がなければ、再現実験は幽霊を追い掛けるようなものだ。(http://sankei.jp.msn.com/science/news/140407/scn14040710100003-n1.htm)
と指摘しています。
参考
STAP細胞を報告した小保方博士らのNATURE論文にデータ捏造やデータ改竄が見つかったことから、STAP細胞の存在に対する疑義が大きくなりました。STAP細胞が存在するかどうかは科学的な検証が必要なため、理化学研究所の調査委員会のミッションではないとして議論の対象外に置かれました。調査委員会は疑義が指摘された論文の図のみを取り上げたため、残りの論文の図に関して小保方博士らが本当に実験した証拠があるのかどうかは全く明らかではありません。
STAP細胞が存在するという実験的な証拠は、信頼するに足るものが存在しない状態です。それでもSTAP現象が本当ならば非常に重要な発見になるため、世界中でSTAP細胞を再現する試みが行なわれています。残念ながら、いまだに誰も成功していません。
そんな努力を続けてきた研究者の一人、香港中文大学のケニース・リー(李)博士は、ついに再現実験を止めると表明しました。
李博士は、「自分はSTAP細胞が存在するとは思わないし、これ以上この実験を続けることは労力や研究費の無駄遣いになる。」「自分の実験に戻りたい。」と述べています。
Kenneth Ka-Ho Lee · The Chinese University of Hong Kong
Thank you all for your excellent suggestions on improving the data. Personally, I don’t think STAP cells exist and it will be a waste of manpower and research funding to carry on with this experiment any further.
実験ノートを見せられないけれども実験データは正しいと主張したところで、それを信じる研究者はいません。
参考
2014年4月1日に理化学研究所のSTAP細胞NATURE論文調査委員会が最終報告となる記者会見を行い、小保方氏のデータ捏造・改竄の研究不正を認定する結論を下しました。DNAの電気泳動ゲルの写真のレーンの切り貼りを改竄と認定し、また、博士論文の図をNATURE誌の論文の図に流用した行為を捏造と判断しました。研究論文の疑義に関する調査報告書は3月31日付けの書類として公表されています。
中間報告書のスライドでゲルの写真に「修正」が加えられていたことに関しては質疑応答のときに記者から質問が出ましたが、石井調査委員長は未発表データなので削って欲しいと著者らの申し出があったために削ったと説明しました。
小保方氏はこの最終報告を受けて、「驚きと憤りの気持ちでいっぱいです。」「とても承服できません。」「到底容認できません。」という声明を出しました。
調査委員会の調査報告書(3月31日付け)を受け取りました。驚きと憤りの気持ちでいっぱ
いです。特に,研究不正と認定された2点については,理化学研究所の規程で「研究不正」の対
象外となる「悪意のない間違い」であるにもかかわらず,改ざん,ねつ造と決めつけられたこと
は,とても承服できません。近日中に,理化学研究所に不服申立をします。
このままでは,あたかもSTAP細胞の発見自体がねつ造であると誤解されかねず,到底容認
できません。小 保 方 晴 子(http://www3.riken.jp/stap/j/p9document8.pdf)
理化学研究所が研究不正の定義を極度に狭く解釈するのを逆手に取って、小保方氏が反撃に転じた格好です。理研と小保方氏の間の泥仕合に発展する様相を呈してきました。本日の記者会見での竹市センター長のコメントによれば理化学研究所は小保方氏をユニットリーダーとして迎えるにあったって研究室のセットアップ費用を1500万円をかけているそうです。それに加えて小保方晴子ユニットリーダーに割り当てられた研究費が年間1千万円、部下を雇うための人件費として1千万円、そして週刊誌などの情報によれば年俸が800万円~1千万円程度だそうです。これらが全て税金で賄われていることを考えると、データ捏造・改竄を全く悪いことと認識できない倫理観の人間を研究リーダーとして雇い入れた理化学研究所の責任は非常に重いものがあります。
今回の最終報告でも結局のところ本当に実験がなされていたのかが曖昧なままでした。テラトーマ形成の実験の図に対応するHE(ヘマトキシリン・エオジン)染色のプレパラートは調査委員が確認したそうです。しかしそのスライドガラスには日付や実験条件のラベルがなく、また実験ノートも杜撰でまともに日付や実験条件が書き込まれておらず、そのプレパラートが本当にその実験を行ったときのものかどうかを実験ノートをもとに追跡、検証できなかったというのですから、「実験は行われていたと思う」と調査委員がコメントするのはお人良し過ぎます。どんな実験条件のプレパラートかわからない以上、その実験が行われた証拠は見つからなかったと言うべきです。
小保方氏の実験ノートの現物を調査委員会が入手したのが中間報告を行った3月14日よりも後だったというのも、本気で調査がなされていなかったことを物語っています。書き換え、廃棄、付け足しなどを許さないように実験ノートやデータの入ったPCは直ちに調査委員会の管理下に置くべきだったでしょう。
小保方氏は論文の図を作製する根拠となった実験が正しく行われたことを立証する責任があります。第三者が客観的に検証可能な実験ノートの記載がないのであれば、その実験は行われなかった可能性が高いとみなすのが、通常の研究者の研究不正に対するスタンスでしょう。悪意があったかとかミスかどうかという議論以前に、コピペで博士論文を作成し、実験ノートをまともに付けない人を研究者として雇っていることがおかしいのです。
HuffPost Japanの記事「小保方晴子さんが単独で『STAP細胞論文を捏造・改ざん』理研が最終報告書」に対して多数寄せられたフェイスブック上のコメントはほとんどが、理化学研究所は小保方晴子氏一人に全部の責任を擦り付けて、トカゲの尻尾きりをしたに過ぎない、小保方氏はかわいそう、がんばれ!小保方さん、という論調ばかりです(https://www.facebook.com/HuffPostJapan)。今回の研究不正に対して早い段階から毅然とした取り組みを行なわなかったせいで理研は研究者社会からの信用を失い、データ捏造を行なった小保方氏に世間の同情が集まるというおかしな事態になっています。
STAP細胞:記者質問【全】4/1理研調査委
参考
小保方晴子博士が早稲田大学先進理工学部生命医科学科に提出した博士論文に関して、論文の中の文章や実験データをコピーアンドペースト(コピペ)により作成していたことが発覚しましたが、これを受けて早稲田大学は不正の有無に関して調査を行うことを表明しました。
平成24年度私立大学等経常費補助金学校別交付額一覧(日本私立学校振興・共済事業団PDF)によると早稲田大学への交付額は95億2828万8千円で、慶應義塾大学の96億889万円に次いで第2位。私学の雄と自他共に認める早稲田大学には毎年これだけの金額の税金が国から投入されているのです。剽窃などの不正行為を働いた論文に対して博士号が授与されて良いはずがありません。残念なことに、小保方晴子氏が所属していた研究室や同じ学科の他の研究室でもコピペ博士論文が大量に発覚しており、もはや小保方晴子氏の個人の問題だけでは済まされない状況になってきました。小保方氏が教育を受けた環境に構造的な問題があるのかもしれません。
ちなみに、上記の私立大学等経常費補助金に加えて、早稲田大学には「卓越した大学院拠点形成支援補助金」として平成25年度で2億8172万4千円。平成24年度が4億6490万9千円交付されています。交付の対象 は、「実践的化学知」教育研究拠点。小保方晴子氏はこの「実践的化学知」教育研究拠点の制度を利用してハーバード大学に留学しています(ここがよかった!GCOEハーバード留学体験記-小保方晴子 氏)。
参考
STAP細胞がいろいろなマウスの系統から作れるかどうかを調べるために、若山博士が129系統のマウスを小保方博士に渡していたにもかかわらず、そのマウスから調整したはずのSTAP細胞2系統に関してDNAを解析した結果、129系統由来ではなく、B6系統とF1系統由来のDNAであるという結果が得られたそうです。
若山博士から129系統のマウスを受け取っておきながら、小保方博士があえてB6やF1でSTAP細胞を作製し、129系統由来のSTAP細胞として若山博士に渡した意図は不明です。
参考
いまだに世界のどの研究室も再現できていないSTAP細胞作製ですが、理化学研究所 発生・再生科学総合研究センターの小保方博士、丹羽博士、笹井博士らがプロトコール・エクスチェンジに詳細な手順を発表したのに続いて、STAP細胞NATURE論文の共著者であるハーバード大学バカンティ教授も自身が所属する所属するハーバード大学ブリガム・アンド・ウィメンズ病院麻酔科のウェブサイト上にSTAP細胞作製のプロトコールが発表されました。
このプロトコールには著者名が記されていませんが、バカンティ教授を紹介するウェブサイト上にリンクがあることから、バカンティ研究室による発表と理解されます。
協同してNATURE誌にSTAP細胞作製に関する論文を発表したにも関わらず、著者らがばらばらに2つのSTAP細胞作製プロトコールを発表するというのは不可解です。しかし、もしSTAP細胞作製が真実なのであれば、少しでも情報が多いということは再現実験を試みている研究者にとっては良いことでしょう。
参考
2014年3月14日の理化学研究所中間報告で最終報告のときには小保方さんも出席するのかという質問に答えて、石井調査委員長は「被告と原告」の関係なので調査委員会と小保方さんが同席しての会見はあり得ないと答えました。中間報告会の冒頭で理研幹部が国民に対して謝罪したことから明らかなように、同じ例えで言うなら納税者である国民が原告で、被告が理研というのが本来あるべき構図です。現在の調査委員会は被告が裁判官になっているようなもので、公正さが期待できません。
今回の調査委員会のあり方に関しては不可解なことがいくつもあります。
まず外部の有識者を交えた調査委員会を立ち上げたと報道されていましたが、理研所属の研究者である石井調査委員長以外にどのような人が調査委員として参加しているのかが明らかにされませんでした。メンバーを伏せられていたのでは調査がどれだけ公正なものなのかが全くわかりません。
6項目に絞って不正の有無を調べるだけ、と調査対象を最初から非常に限定しているのも変な話で、本気で調べるつもりがないのかという疑念が湧きます。
研究不正の有無の判定に関して悪意の有無にこだわっているのも、論点をずらそうとしているように見えます。
今回のSTAP細胞NATURE論文の問題はデータ捏造だけでなく、そもそも論文業績ゼロの人間がなぜ理研でPI(研究室の主宰者)として雇われたのかという理研人事の公正さに対する疑念もあります。
政府から巨額の予算が得られる「特定国立研究開発法人」に指定されるかどうかの瀬戸際にある理研ですから、理研に雇用されている研究者が調査委員長を務める調査委員会が理研に不利な裁定を下すとは思えません。中間報告の会見は理研によって完全にコントロールされているように見えました。
参考
早稲田大学出身の小保方博士らの論文で画像データや本文の中に、他の論文からのコピーアンドペーストが数多く見つかったことは大きな驚きでした。しかも、そのような事実が露呈した時の小保方・理研研究ユニットリーダーのセリフが、「こんなことで研究そのものまで疑われるのは悔しい」というものでしたのでさらにびっくりしました。しかし、これは驚くべきことではないという驚くべき告白がはてな匿名ダイアリーに投稿されています。
これを読むと小保方晴子博士のSTAP細胞作製NATURE論文捏造事件は早稲田大学の杜撰な教育システムが遠因であるという見方もできそうです。一部を抜粋して紹介すると、
… 早稲田の理工に入ると、1年生の実験が始まる。週1回の実験で、レポートや試問が課され、それをまとめる必要がある。また、2年生になると学科別の専門的な実験が始まり、レポートの量も増え、求められるものも増える。レポートはダメなところがあると再提出になる。ひとつでもレポートが提出期限を守れていないと即留年である。規則は厳しい。
そこで、そのとてつもない量のレポートを量産するため、学生たちは必死にコピペを行う。先輩たちから大量に受け継がれてきた「過去レポ」をもらい、それを切り貼りして組み合わせるのである。切り貼りする手間がないときは、一字一句同じレポートが作られる。写経である。…
教授陣はコピペを容認している。学生がコピペを多用するのを知っていているため、私のいたときはレポートはすべて手書きでないと認められなかった。つまり、こういうことだ。どうせ殆どの学生はコピペをするのだから、それをパソコン上でやっては何も身につかないので、せめてコピペをして書いて覚えさせよう、と。実際に何人かの先生たちはそれを公に口にしていた。写経ならまだ意味があると。…
先ほどの1年生や2年生のレポートも、教授が見るには多すぎるので、ほとんどは修士課程の学生が採点を行う。そのため、かつて自分たちが行ってきたコピペを批判するケースはない。コピペでも必ずレポートは通過する。
1年生,2年生,3年生と学年が上がるにつれてひたすらコピペを繰り返してきた学生は、卒業論文でもひたすらコピペを行って卒業する。…ほとんどの人は先輩の修論や卒論をコピペする。…
そうやってコピペされてできあがった卒論や修論は、教授には見てもらえない。できあがった卒論や修論を一番読むのは、それをコピペする次の学生である。そして、一番の問題は、こうやって育っていった学生は、こう思うことだ。「レポートとは、コピペをすることであり、それは普通の方法である」と。学生にとって論文を書くこととコピペは表裏一体なのだ。博士課程にいったからといって、それがいきなり変わるかというと難しいと思う。
…
このように、早稲田の理系はコピペで成り立っているといっても過言ではない。そのため、今回話題になっていることも、早稲田出身から言わせれば、なんら違和感はないのではないだろうか。
この匿名の投稿記事の内容が真実であれば、今回の論文データ捏造事件には「悪意はなかった」と言えるかもしれません。しかし、悪意のない間違いは不正とはみなさないという理化学研究所の規則を拡大解釈するのはやはりおかしいでしょう。悪意があろうがなかろうが、無知のせいであろうが、意図的なデータ操作は研究不正そのものです。
ちなみに私立大学にも税金が投入されており、平成24年度の私立大学等経常費補助金(日本私立学校振興・共済事業団ウェブサイトPDFリンク)を見ると早稲田大学の場合、95億2828万8千円という数字です。早稲田大学がこのような教育をよしとしているのであれば、税金を使うべきではありません。
小保方氏はウォール・ストリート・ジャーナルの取材に対して問題となっている博士論文は「下書き」であるなどと荒唐無稽な言い訳をしていたことが3月14日に明らかになりましたが、15日の報道によれば一転して、博士論文を自ら取り下げる決意をしたようです。
参考
疑惑のSTAP細胞のNATURE論文を発表した小保方博士らは理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(理研CDB)の所属ですが、理研CDBへの信頼が著しく損なわれてしまった現在の状況を憂慮した他のPI(Principal investigators;研究室主宰者)らが声明を発表しました。
2014年3月14日
理化学研究所 発生・再生科学総合研究センターの研究室主宰者による声明
今回 Nature誌に掲載されたSTAP論文に関連して生じている様々な問題に対し、下記に名を連ねる者は、同じ理研CDBの研究室主宰者として大変深刻に受 け止め、憂慮しております。わたしたちは同じ研究者として科学の公正性を回復、担保するためのあらゆる努力を払う所存です。また、理化学研究所における研 究活動が社会の信頼無くしては成り立たないことを十分に自覚しております。我々は、社会及び研究者コミュニティーに対して最大限誠実な行動を取ることをお 約束すると共に、高い規範の下に研究活動に励み、その成果を社会に還元すべく不断の努力を続けることをここに表明いたします。
戎家美紀
永樂元次
榎本秀樹
藤原裕展
古田泰秀
花嶋かりな
平谷伊智朗
今井猛
猪股秀彦
北島智也
清成寛
清末優子
倉永英里奈
Raj Ladher
森本充
森下喜弘
西村隆史
Guojun Sheng
柴田達夫
高橋政代
上田泰己
Yu-Chiun Wang
(http://www.cdb.riken.jp/jp/index_stap_140314.html)