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全反射照明蛍光顕微鏡(TIRF) 細胞表面や1分子イメージングなどへの応用

全反射照明蛍光顕微鏡とは 全反射照明蛍光顕微鏡 (Total Internal Reflection Fluorescence Microscope ;TIRFMまたはTIRF) は、通常の落射蛍光顕微鏡のようにサンプル全体に真正面から励起光を当てることをせず、観察対象となるサンプルが載っているガラス表面に対して、角度をつけて斜め方向から励起光を照射します。この角度が大きい場合には、励起光はガラスの境界面で屈折して通り抜けずに全反射します。しかし、全反射が起きるときにガラスのごくごく近傍(100nm程度)までは光が「滲みだす」ため(エバネッセント光)、ガラス表面に近い100nm程度までのサンプルの部分のみが極めて局所的に励起光で照らされることになります。このような照明方法が全反射照明(TIRF)と呼ばれます。 界面近傍のみを高感度に観察できる「全反射照明蛍光顕微鏡 (TIRF)」(NIKON) Total Internal Reflection Fluorescence (TIRF) Microscopy An Introduction (Leica MIcrosystems March 12, 2012 Tutorial) Learn & Share: TIRF Microscopy (LEICA) TIRFM(実験医学オンライン キーワード)   全反射照明蛍光顕微鏡の利点 蛍光観察において、観察したい対象以外からの蛍光シグナルは全てノイズ、もしくは望まないバックグラウンドであり、視たいシグナルを埋もれさせてしまいます。しかし、全反射照明を用いるとサンプルを置いているガラス表面近傍以外には励起光が照射されていないので余計な蛍光も発生しません。もしスライドガラス近傍100nm程度の部分だけを観察したいのであれば、極めて低バックグラウンドで蛍光シグナルを観察することができるため、蛍光色素で標識されたたった1分子のタンパク質を可視化することすら可能になります。   全反射照明蛍光顕微鏡の欠点 TIRFMの欠点は利点の裏返しです。すなわち、観察できる対象がガラスの近傍100nm程度に存在するものに限られます。それよりも離れた場所は励起できないので観察できません。生体の内部で生じる現象は観察できないということになります。ガラス上の細胞を観察する場合でも、細胞のガラスに接している局所のみが観察可能で、細胞の内部深いところは観察できません。   全反射照明蛍光顕微鏡(TIRF)の解説動画 Microscopy: Total Internal Reflection …