目次
- 1 博士課程がトレンド入り
- 2 博士課程進学を迷う人へのアドバイス
- 3 博士課程の世間からの見られ方
- 4 博士号を取得する方法
- 5 博士課程の厳しさとは
- 6 博士課程の楽しさとは
- 7 博士課程進学者に必要な覚悟とは
- 8 博士課程を受け入れる教員に必要な覚悟
- 9 博士課程勧誘の無責任について
- 10 博士課程で(そしてそれ以降も)必要な能力:自律
- 11 博士課程で大事なのは指導者選び
- 12 博士課程でメンタルに支障をきたす恐れ
- 13 博士後のキャリアに関する危惧
- 14 博士号取得者の多彩なキャリアパスについて
- 15 企業の研究で論文博士に
- 16 社会人博士課程という選択肢
- 17 理系と文系の博士課程の違いについて
- 18 博士課程の味方
博士課程がトレンド入り
博士課程がトレンド
僕は博士に入って様々な経験をしたり,色んな人と出会ったので,博士に行って良かったと心から思っています.
ただ,研究大変だし,メンタルやられるし,一般職への就職は融通利きにくいという面があるのは事実…
良い面・悪い面両方を知った上で是非博士に挑戦してみてね!— Rue (バーチャルサイエンティストの卵) (@VBLab_Rue) October 18, 2023
キーワード「博士課程」が1,615 postsでツイッターのキャリア・トレンドに入っていました。博士課程の一体何が話題になっていたのでしょうか。博士課程に対する考え方は、人それぞれのようです。死ぬ気で頑張る覚悟がある人だけが行くべき、いやそういうものではないというあたりが論点のようでした。
以下、必ずしも博士課程がトレンドになったここ最近のツイートとは限りません。
博士課程進学を迷う人へのアドバイス
話題の博士課程関連のあれやこれや、「迷うなら修士には進んでみたら良い、迷うなら博士はやめておけ」という趣旨の言葉は聞いたことあるな
— 野井之介 (@QmHSxpgqThzrxfk) October 18, 2023
博士課程の世間からの見られ方
世間のイメージを予想してみる
・中卒で働いてる=超偉い
・大卒で働いてる=普通
・大学院卒で働いてる=働き始めが遅いからちょっとダメ
・アラサーで博士課程で働いていない=超ダメ大学院に行った人=贅沢なお金の使い方をして就職や働くことから逃げた人 https://t.co/WIrWI6WakI
— のんびりブログ (@no3bg) October 18, 2023
博士号を取得する方法
博士課程
・ラボを決める。
・入試を受験し合格する。
・テーマを決める。
・文献調査する。
・実験する。
・原稿を書く。
・学会発表する。
・フィードバックし論文化させる。
・査読付き論文を掲載させる。
・博士課程修了要件を満たす。
・審査に合格する。
・ポストを得るために活動する。
・修了— NOGIふみ (@norifumi_knzw) October 18, 2023
博士課程の厳しさとは
博士課程は厳しいっていうのは、研究テーマを遂行する忍耐力と能力を養う過程が大変であるって事だと思うんよ。研究者の卵から雛になるために誰もが通る道やと思うし、アカデミアに限らず、こういう苦労はどの業界もあるのでは?
— 荒ぶるアル中系ポスドク (@araburu_postdoc) October 18, 2023
#博士課程 では教授の提案するアイデアが全部ぽしゃっても、自分でそれ以上の上手くいくアイデアを見出して実験して結果を出すことが求められる。そのあたりの事情は、ポスドクでも全く同じ。どこのラボであっても。温めている研究のアイデアが何もない人は、博士課程に行かないほうがいい。
— 日本の科学と技術 (@scitechjp) October 20, 2023
#博士課程 で指導者が良くても、実験データが出せなくてゼロの人の指導はできない。ポジティブな実験データが出てきて初めて、論文化への道程を指導することができる。なので、publishableな実験データを出す責任は100%学生側にある。だから何が何でも結果を出すという覚悟は博士課程に行くのに必要。
— 日本の科学と技術 (@scitechjp) October 20, 2023
博士課程の楽しさとは
博士課程、その後の研究者の道も楽しいよ。限界に挑戦するから大変なことも勿論あるけど、人の作った地図がないところを自分が最初に歩いて地図を作っていく。時には誤った道も歩くよ。でも、最初の人だからそういうこともあるよね。この道を歩こうとする仲間よ同僚よ、それも含めて楽しんでいこう。 https://t.co/yNXT22Omj6
— Masakazu Sekijima (@m_sekijima) October 18, 2023
博士課程進学者に必要な覚悟とは
博士課程では新規性のある科学的事実を明らかにしなければ学位が取れなないので他の職業を選ぶのと同等以上の覚悟はいると思います。未知の領域に踏み入るのはそれなりに大変なこともあるし。というポストをこの画像を貼ってしようとしたら先行ポストが存在した。新規性がなくなりました。 https://t.co/Dl9HTKT4YS pic.twitter.com/oEBAzFv3ro
— どんちゃん (@Donchan1242) October 19, 2023
博士課程に強い覚悟は求めないまでも、周りから助けてもらうのが当たり前(そして特に周りを助ける気はない)みたいなゆるふわな気持ちで来れるのは正直なとこ勘弁願いたい
周りがえらい目にあうんや…— ミクロコスモス (@Daphnia_t_ponyo) October 18, 2023
もうちょっと整理して話すと、「博士号をとるために研究成果を出す覚悟」と「研究者として就職できるだけの業績をあげる覚悟」はかなり別レベルのものであり、後者を意図した「死ぬ気で頑張れ」という声ばかりが大きくなって前者だけが必要な人をびびらせる事態は避けたい、という意味でもあります。 https://t.co/lbh3J4zjTE
— 1TT (@1T0T) October 19, 2023
学生さんには、
「修士は努力賞だけど、博士は全く違うからね」
って良く言う。覚悟なく博士行って、努力しない人が取れる博士はない。どんだけ努力しても、博士取れないのも普通にある。もちろん全力でサポするけど。
それだけ、自己研鑽が求められるものと思う。
途中で就職した友達も多い。— yamada hiroshi (@Hiroshi12337131) July 9, 2023
博士課程を受け入れる教員に必要な覚悟
博士課程の覚悟の話題、学生の覚悟より、教員の覚悟のほうが重要なんじゃないの。
— かつて yudai だった何か (@physics303) October 19, 2023
無責任に「何とかなるっしょ。大丈夫だからとにかくいけ!」と適当に言って自分の手足としようとするのと、「厳しい世界だけど一生懸命やれば大丈夫だよ。一緒に頑張ろうね!」と応援して背中を押してあげるのは全然違う。
学生を博士課程に進学させる時、相当の責任を指導教員も負う覚悟が必要かと。 https://t.co/StV8ow6zPD— Dan (田上英明) (@gatnad1) October 19, 2023
博士課程勧誘の無責任について
そう。博士課程に来たらいいと無責任に勧誘するの、何故なんだろう。大学が儲かるからなんだろうね。
— OldRose of Cosmetics and beauty (@n06OldRose) October 19, 2023
博士課程に行けば誰もがすごい事が出来るわけでもないし、起業すればだれもが成功するわけじゃない。
無責任に煽る今の風潮には疑問しかない。煽ってる側はどちらも当事者じゃないのが一番気になる。
進学も就職/企業も本人の意思。意思がなければ何やっても上手くいくこともない。 https://t.co/dYs3GCBkhC— Ronin (@elvissinger) September 5, 2023
博士課程で(そしてそれ以降も)必要な能力:自律
おるおる
はっきりとさせた方がいいと思うけれど、強要はされないですよ(少なくともうちは)。全く強要されない。研究時間が短くても文句は言われない(たぶん)。
ただ、全て自分に返ってくる。
青天井やからね。やる奴はやるし、そんな奴と比べられながら生存競争せなあかん。それが博士課程。 https://t.co/B7claXMDLu— ベックス@ I❤︎LC-MS (@yuki_rafton) October 18, 2023
大学教員に必要な能力は、ひたすら座って勉強したり本を読んだりする能力、締切や催促がなくてもコツコツ作業し続ける能力。もちろんたまに歩いたり、人によっては頻繁に締切を破ったりするけど、平均的には上記の能力がないと博士課程をクリアして就職するまでに至らない。
— ジツーニ・バ・カダーナ (@old_keynesian) October 19, 2023
self-driven, self-motivatedということが研究者に絶対必要な条件だと思います。誰も指示してくれない、だれも叱咤激励してくれない、誰も何も強制してこない、自分で自分を律して今日やるべきことを今日やってそれを毎日続けていくという自律した態度は博士課程をサバイブするための必要条件でしょう。
博士課程で大事なのは指導者選び
#博士課程 は指導者ガチャでラボ選びで人生変わるが良い指導者についても大変なことは大変。博士進学者は希少なのでたいてい教官は大歓迎だがそれが楽しい博士課程生活を保障するものでは全くない。覚悟がない人のことは誰も助けないので成功する確率は下がる。所詮本人の人生なので好きにすればよい。
— 日本の科学と技術 (@scitechjp) October 20, 2023
よい指導者の大学院へ進んで院生になり,研究の訓練,指導を受けて,よい学位論文を書いて発表することです。これがよい脳研究者になる一番の近道です。しかも,唯一の道といってもよいほどで,他の道は限られています。よい指導者ではない脳研究者の大学院生となって指導を受けて,よい研究者になれる確率はほとんどありません。 (久保田競編 『脳の謎を解く』(朝日文庫,1995)/優れた研究者になるには 脳科学者はかく稽ふ/【研究者の適性】自分が研究に向いている人か生き残れるかを占う30の質問)
博士課程でメンタルに支障をきたす恐れ
博士課程修了できたけれど、フィジカル経由でメンタルやられたっぽいので、博士とる予定の人は最低限の健康維持には努めたほうが良いよ
— としぞー (@_toshizo) October 18, 2023
好き過ぎてつらい博士課程 https://t.co/C29R3IFeCD 博士課程がメンタル的に厳しいというのは,全世界を対象とした調査がエビデンス.ちょっと古いけど,読んでみると海外の博士課程だから恵まれているわけではないって状況が見えてくる.一部の突出した人が目立っているだけってことなんだろうね.
— M. Morise (忍者系研究者) (@m_morise) October 18, 2023
そういえば、博士課程、実家が太い人はメンタル安定してたな
— matinee (@naga10_729) October 18, 2023
博士後のキャリアに関する危惧
博士課程進んでも知識を活かせる職は狭き門で給料も安いってわかってるから余程の天才相手じゃなかったら就職失敗したのかなとしか思わないのが事実
— のと (@fe56_g) October 18, 2023
博士号取得者の多彩なキャリアパスについて
博士課程へ進学した学生の将来が研究者になるか死かの2択しかないなら、賢い学生ほど進学しなくなるぞ?大学の研究室は博士学生の民間への就職をもっとサポートすべきでしょ?
— JK (@nkjmmst) October 18, 2023
企業の研究で論文博士に
企業の研究所に入って、「ここは貴方が思うなら博士課程だよ?だって研究費もあるし、研究成果は論文にする。それらを大学に申請して先輩の多くは博士になってる。大学が定義したかどうかなんか関係ないよ。君は君の博士課程を進め」って言われて涙出たのを覚えてる。
— ポンヌフ@副業研究推進委員会 (@pontneuf_pe) October 18, 2023
社会人博士課程という選択肢
博士課程がツラいかどうかはわからないが、社会人博士課程はキツい(時間と体力と孤独)
— 偽電気ケトル (@shiki23NR) October 18, 2023
理系と文系の博士課程の違いについて
博士課程を目指したい人に研究の厳しさなど先触れして萎縮させる必要はなくないかという話題があるみたいだが、これは理・文一緒くたにして論じることはできないと思う。
というのも、勝手なイメージだが、博士課程の院生に求められているものは以下のこと。
理系:護送船団の一員
文系:一騎当千の強者— 浮かれ名詮(めうせん) (@meusen3) October 18, 2023
これは理系でもラボや当人が置かれた状況によると思います。
人文系博士課程
・入試を受験し合格する。
→研究計画書のテーマで原稿を書く。
→1回学会発表する。
→1回査読付き論文を掲載させる
→博士課程修了要件を満たす。
→満期退学
→博士が100人いる村— えぐざま@27浪 (@ut_examer) October 18, 2023
博士課程の味方
カレーメシ考えたひとノーベル賞でしょ。
博士課程の味方すぎ。 pic.twitter.com/KiwMaZegJ8— ぴえんねずみ (@pien_nezumi) October 18, 2023