アカデミアでポジションを得る場合は年齢が重要ですが、同様に、アカデミアから民間への転職にも年齢はクリティカルです。一般論として、年齢が上がるほど、転職は困難になると思います。自分が民間も考えたときにはすでに年齢的に手遅れで、ポスドクを続ける以外の選択肢が見つかりませんでした。時代も変化し、転職エージェントの活動も盛んなようなので、こういったサービスを利用すれば、また違った結果になるのかもしれません。
31歳の博士の転職
- ポスドク、国立研究所の研究員からメーカーのデータサイエンティストへ 前職 国立研究開発法人 研究所 特別研究員 現職 船舶総合電機メーカー 新規事業部門 データサイエンティスト(elite-network.co.jp)
30代半ばの転職
- 研究者を辞めた時のこと、そしてその後のこと (渋谷駅前で働くデータサイエンティストのブログ 2019-01-31 TJO) 最終的に3社からオファーをいただけたのは意外であったと同時に本当に光栄でした。その中で選んだ1社が前々職です。
35歳の博士の転職
- ポスドク、アカデミックから飛び出し、電力領域ベンチャーの研究開発職へ 前職 旧・帝国大学 任期付き研究員 現職 マザーズ上場 電力領域ベンチャー企業(PPS) 研究開発職 elite-network.co.jp
35歳転職限界説
35を超えたあたりの人たちはアカデミアにも企業にも行き先がないというのが現状です.これを見ている35手前のポスドクがアカデミアの将来を捨てて企業に移るということが現に起こっています.(むつかしいですね・・・ 36の帰国組 2008年3月9日 16:21 / ポスドク、どうするべきか こまったこぶた 2008年3月7日 16:20 主人がもう6年もポスドクをしています。年齢は36歳、バイオ関係です。発言小町)
こういう一般常識については、それを破る人が必ずいるわけで、人材業界で採用の現場にいると、いくらでも例外に出会うので、あまり年齢のことを限定的にお伝えしたくない(理学博士KOTORAのキャリア相談室〜博士・ポスドクから企業への転職:年収は?年齢は?〜2020.08.25 COTORA リケラボ)
30代後半の博士の転職成功事例
以下のブログ記事では、転職する際の基本的な考え方が紹介されていました。
重要なのは、未経験業界への転職を成功させるには、同じ職種の中、あるいは同じ業種の中で探すのが成功率を高めるための基本だということです。特に年齢が高くなってくる30代半ばから後半あたりはこの傾向が顕著に表れます。(30代で未経験の職種への転職を成功させた元研究者が取ったシンプルな戦略とは?更新日:2017年10月31日 21世紀の人生戦略)
下のリンク記事は、ポスドクが民間に転職しようとしたときに、どんな理由で断られるかの事例が紹介されていました。当たり前のことですが、民間から民間への転職者がライバルになるんですね。
- 転職活動を通しての価値観の変化(2014-04-02 私はこうしてアカデミアを辞めました・・・30代後半の高齢バイオ系ポスドクが民間企業への転職するまでの活動記録) 私が最終的に内定を頂いた、しかしとても満足している企業は、大手とは程遠い、ベンチャー企業(しかも上場前)で、研究職ではない、営業職とコンサルティング職の間ぐらいの職務で、そして、結局年収も1割ほど減ることになりました(ストックオプションは付与された)。
30代後半/40代目前の博士の転職成功事例
- キャリアアドバイザーの業務日誌(第19回) 40代目前の女性研究者、民間勤務経験無しでも大手企業に転職できたワケ (2019.08.08 菊竹ふみ=リクルートキャリア ヘルスケア領域専門アドバイザー 日経バイオテク)別の可能性を探った私は、大手の開発業務受託機関(Contract Research Organization、以下CRO)であるX社に目を止めた。
参考
- 転職成功事例(2008年度~2019年度)(製薬オンライン) *転職時の年齢、転職前後の年収、業種の例が多数示されています。