論文投稿先選びの最前線★論文投稿スレ19★

MDPIやFrontiersなどオープンアクセス(OA)ジャーナル花盛りの今、論文投稿先のジャーナル選び、査読の厳しさなどはどのようなものなのでしょうか。5ちゃんねるの記事★論文投稿スレ その19★で論文投稿の現在(いま)を見てみたいと思います。

MDPIとFRONTIERSのアクセプトのされやすさ

評価に関してはcontroversialなオープンアクセスジャーナルとしてMDPI社の雑誌群とFrontiers社の雑誌群があります。これらのジャーナルの評判や、通りやすさはどんなものなんでしょうか。

3「MDPIに出して楽して受理されたい」

4「MDPIの雑誌でエディタに蹴られまっくてサンドバッグ状態のオレが通りますよ。もう引退したい。誰か介錯してくれ。」

5「Frontiers出してみれば。あそこだいぶゆるいよ」

6「MDPIすら通らないなら、それはもはや論文の体裁になってないんだろ」

転載元:★論文投稿スレ その19★

関連記事 ⇒ FRONTIERSもハゲタカジャーナルだと?!

 

インパクトファクターの高さのナゾ

MDPIもFrontiersもアクセプトされるのが容易なジャーナルという認識の研究者が多いようです。それでいて、MDPIにしろFrontiersにしろ、インパクトファクターはそこそこ高いジャーナルが多いので、インパクトファクターがある雑誌に投稿する必要性がある研究者にとってはとても有難い存在となっています。

7「国内誌IFなしに落とされたのがMDPIに3週間くらいで通った IFは4くらいあるし意味不明」

転載元:★論文投稿スレ その19★

確かにMDPIのジャーナルはその評判とは裏腹にインパクトファクターは結構高いです。

関連記事 ⇒ MDPIはハゲタカジャーナルなのか?その評判

ジャーナルの評価や評判とインパクトファクターはだいたい比例していると思っていたのですが、時々おどろくほどインパクトファクターが高いジャーナルがあります。

9「チャイニーズの団体さんが投稿してるところは、IF高めだったりする j power sourceとか」

転載元:★論文投稿スレ その19★

Journal of Power Sourcesという雑誌は初めて知りました。インパクトファクターが9.127(2020年)というのは、かなり高い数字ですね。上の書き込みにある通り、論文の著者を見るとほとんどが中国人の名前のようです。

関連記事 ⇒ インパクトファクター2018学術誌ランキング

 

MDPIの評判・MDPIの見られ方

MDPIに対する評価がかなり低い人たちもいるようです。匿名掲示板ならではの本音が聞けます。

16「MDPIに出す研究者ってやっぱり、ゴミなん?」

17「もれなくな MPDIに出してるような研究室のDに行くと研究者としては終わり 企業に行     くのなら知らんが」

18「プロが投稿する雑誌ではないのは確か」

19「うちのボスはfrontiersとijmsばかりだす インパクトファクター高めだというがはっきりいってハゲタカだろ」

25「IJMSだけはやめとけ 業績にこれがあると惨めだぞ」

  • D:ドクター、博士課程
  • ijms: MDPI社の雑誌International Journal of Molecular Sciences

関連記事 ⇒ MDPIはハゲタカジャーナルなのか?その評判

関連記事 ⇒ 東大も京大もMDPI社のInt J Mol Sciが好き

MDPI社のジャーナルが論文業績にあるからどうというのは微妙な話で、本人次第、本人の思い描くキャリアパス次第としかいいようがありません。職の維持や昇進に論文数がどうしても必要だからMDPIに投稿して数を稼ぎたいという状況の人はいることでしょう。オープンアクセスで広く読んでもらえるのだからそれでいいではないかという考えもあると思います。MDPIに出すことは全く考えたことがないという人もいるはず。

 

MDPIにおける査読とアクセプト決定の真実

MDPIのアクセプトのされやすさに関する会話もありました。査読者の査読の厳しさもいろいろなので、リジェクトかどうかで意見が割れたときにエディターの判断で通るというパターンがあるようです。査読が厳しい雑誌だと、複数の査読者のうち一人でもリジェクトの判断をしているとリジェクトになることが自分の経験上は多いですが、MDPIだと採否の判断がその逆パターンになっているわけですね。

79「MDPIは査読が雑というよりは、査読の意見に関係なく全てアクセプトにしてしまう編集側が問題に見える。」

80「やさしい世界」

81「以前、mdpiから査読依頼が来て論文内容がかなり酷かったからリジェクトにした。

他の1人も自分と同じ理由でリジェクトで、なぜか1人は「そのままの形式でアクセプト」→これで編集の判断はmajor revision。

reviseも酷くて俺含めて2人が改めてリジェクトで例のもう1人はminor。→編集の判断はminor revision。

そしてminorは再査読にならず著者の返答見て編集が正式にアクセプト」

85「その3人目は編集部のダミーだろうな」

82「屑雑誌とわかってて何で査読に協力する?」

83「屑、屑、言われてるけど実際どうなんだろう。とおもってやったら屑だったパターンです。

まぁ臭いと知ってて嗅いじゃうようなもんよ」

88「査読付きと言いながらこれじゃあ査読なしと同じだわな」

随分とひどい言われようですね。しかし他人からの評価というのは、内容よりも出した雑誌で決まるところがあります。ネイチャーと聞いて凄いと反応する人がいるのと同じで、MDPIと聞いてネイチャーとは逆方向の反応をする人がいるわけです。

 

MDPIからの査読依頼を受けるべきか

MDPIからの査読依頼メールを頻繁に受け取っている人は多いことと思いますが、それを受けるかどうかで悩んでいる人も中にはいるのではないでしょうか。受けるかどうかの判断基準に関するコメントもありました。

89「査読を受けるかどうかの判断は今後自分が生涯のうちに投稿する可能性があるか否かにしてる。」

これはなかなか合理的な考え方だなあと思いました。

 

論文数での評価と内部昇進

論文数を稼ぐ処世術も話題になっていました。

113「ネガティブデータ、クソデータを集めてクソ論文を出すのもクソ教員の仕事です それを分かってない高齢ポスドク、高齢助教が大杉」

114「クソ論文を積み上げて逝くと教授になれまつか?」

116「はい」

117「短報積み重ねて教授になった奴いたな。まさかそんな事する奴いないだろうということで、明確なガイドラインが無かったところを突かれた感じ。」

118「遅刻のうちの学科の昇進条件は論文数だけ。そのため、業績が和文論文だけで科研費の採択実績0の教授が普通に存在する。」

上の例を見ると、とにかく若いときに助教でもぐりこんでいればその大学で教授にまで行けるところがあるようです。そういう教授の職が公募で出ていても応募するだけ無駄ですね。内部昇進と容易さと外で職を見つけることの困難さとの間の落差は本当にとてつもないものがあります。優秀な研究者でもなかなかパーマネント職が見つけられないのはこういう事情が存在するからなのではないかと思います。しかし、今でも内部昇進で教授まで上り詰めることができる国立大学が存在するというのは知りませんでした。

  • 遅刻(ちこく):ちほうこくりつだいがく(地方国立大学)
  • 逝く(いく):いく
  • なれまつか:なれますか のネット方言(?)
  • 大杉(おおすぎ):多過ぎ

関連記事 ⇒ 採用する人間がいるのに公募すんな!デキ公募

 

サイレポの評判の変遷と査読の厳しさ

MDPIとFRONTIERSが並べられて話題になることが多いようですが、サイレポも引き合いにだされて、みつどもえになっている会話を紹介。

168「mdpiとfrontierかやばすぎて、サイレポは再評価されている」

169「sci rep のどこがやばくないのかと」

170「最近のサイレポに出したことないの?」

171「サイレポは評判落ちてた分、査読もかなり厳しくなってる。2人のレビュワーを納得させる mdpiとfrontierは1人が折れなければokって聞いた」

172「サイレポそんなに厳しくなってるんか 専門誌どこにも引っかからなかったゴミ論文は、サイレポに出せばいいかって思ってた」

サイレポに対する最近の見られ方が垣間見れて面白いですね。雑誌の評価は時代とともに変わるようです。

しかし査読が緩い雑誌がこれほどあるのなら、どんな実験結果でも論文として出せるんじゃないかという気がしてきますが、どうなんでしょう。

190「ノー論文の奴ってMDPIにもサイレポにもプロワンにも出せない奴って事でいいの?」

192「mdpiは別にして、実際のところ、国内の研究者の大半はサイレポ、プロワンに論文を出せるレベルではないだろ」

193「そいつらは職業教員であって研究者じゃないから中高の教諭と同じ」

194「新学術の計画班の代表たちが懇親会で「サイレポやプロワンは方法が間違ってなければ
いいって話だけど、なんだかんだとケチつけられてリジェクトされるんですよー」って話してたぜ・・・。おれは「こいつらやばい」と思ったが、>>192は間違っていない」

研究者によってはサイレポ(Scientific Reports)やプロスワン(PLOS ONE)が最低ラインと考えているし、研究者によってはそうでもないということのようです。

関連記事 ⇒ PLOS ONEのIF、採択率、査読期間、評判

関連記事 ⇒  Scientific Reports(サイレポ)の評判、IF、採択率

 

MDPIに対する評価

MDPIに関しては、分野により研究者によりいろいろな見方があるようです。

366「楽してIF稼ぎたいならMDPIかな 業績がMDPIばかりだとヤバいやつだと思われるけど」

367「分野によるやろ うちの分野じゃMDPIはデータのお蔵入り回避程度の位置付けだし」

368「うちの分野はMDPIが一流紙一歩手前に上り詰めてる IFだけなら一流紙以上」

 

参考

  1. ★論文投稿スレ その19★ 2021/09/04(土) 12:10:57.96 – 2022/04/27(水) 11:27:26.91
  2. ★論文投稿スレ その18★ 2018/10/14(日) 18:35:05.76 – 2020/05/08(金) 17:59:35.10
  3. ★論文投稿スレ その17★ 2018/01/28(日) 17:35:35.36 – 2018/10/14(日) 16:55:23.06
  4. ★論文投稿スレ その16★ 2017/01/03(火) 08:26:16.71 – 2018/01/23(火) 21:37:43.90
  5. ★論文投稿スレ その15★ 2016/06/01(水) 00:57:12.91 – 2017/01/03(火) 08:21:37.09
  6. ★論文投稿スレ その14★ 2015/12/21(月) 07:50:44.67 – 2016/05/31(火) 21:50:35.68
  7. ★論文投稿スレ その13★ 2015/12/13(日) 23:49:15.52 –
  8. ★論文投稿スレ その12★ 2015/08/13(木) 21:44:07.00 – 2015/12/13(日) 22:35:59.24
  9. ★論文投稿スレ その10★ 2014/12/20(土) 00:18:12.08 – 2015/03/02(月) 23:47:23.26
  10. 論文投稿スレ                2010/09/20(月) 14:31:22 – 2011/01/31(月) 22:33:53

 

 

 

 

 

 

 

FRONTIERSがハゲタカ視される理由

特集号のエディターをしませんか?とか、特集号に投稿しませんか?というお誘いメールが、Fronteirsという雑誌社からやたらと頻繁に届くようになったのですが、これってちょっとやりすぎでは?と最近(2021年~2022年)思い始めています。

 

特集号を乱発する雑誌がハゲタカ臭を発する理由

その分野の大御所がエディターとして特集号を組む場合には、自分の知り合いの実力のある研究者に声をかけて論文投稿してもらえば、とても良い特集号ができあがります。しかし、雑誌社が特集号を乱発すると、似たようなトピックが乱立します。そして、人的ネットワークがあまり大きくない研究者が特集号のエディターになると、論文を投稿してくれる人を探すのに苦労することになります。エディター側から「お願い」して論文投稿してもらうことになるので、質の悪い論文を投稿されたとしてもこちらからお願いした立場上、リジェクトできません。これは自分の経験ですが、Frontiersの特集号のために投稿された論文を自分が査読したときに、自分はリジェクトしたかったのですが、エディターはほとんど通すことが前提の態度で、実際に自分の意見は全く聞き入れてもらえませんでした。つまり、「特集号」というのはまともな論文を投稿してくれるような十分な数の研究者の人的ネットワークをもった人がハンドリングする場合には機能しますが、「特集号」乱発によりどんな研究者にでも論文投稿のお願いをせざるを得ない状況になると、質の悪い論文でも採択されてしまうのです。査読がないわけではないので、論文著者が査読コメントに従って論文原稿を改善すれば、出版される論文のクオリティが上がりますが、本来ならリジェクトされるべきレベルの論文であっても受理されてしまうという意味で、査読が事実上ないハゲタカジャーナルと大差なくなるのです。

エディターとしてハンドリングする場合、雑誌の格や論文のレベルに応じて適切な査読者を選定することになります。投稿された論文のレベルがあまり高くないと、査読者探しに非常に苦労させられることになります。適切な査読者が見つけられない場合も、結果的に掲載される論文の質の低下につながることでしょう。

 

FRONTIERSのSNS上の評判

研究者の方々はFRONTIERSをどう見ているのでしょうか。SNS上で飛び交う意見をまとめておきたいと思います。FRONTIERSをハゲタカジャーナルと認識する人がなぜそう考えるに至ったのか、その理由に関して自らの体験談をツイートしています。もちろん、FRONTIERSはハゲタカではないと信じる研究者も多いので、両者の意見を紹介。

2022年のFRONTIERSの評判

下のツイートで報告されていますが、FRONTIERSでは査読者が査読した論文をリジェクトすると、査読フォーラムから追い出されるって、一体どういうことでしょうか。査読者がリジェクトできない論文査読システムのFrontiersって‥。


 

 

2021年のFrontiersの評判:リジェクトができない査読システム(?)

Fronteirsの雑誌では、査読者が論文をリジェクトしようとすると、査読者自身がFrontiersからリジェクトされるというシステムになっているという恐ろしいツイート。


 

 

 

フロンティアーズはハゲタカジャーナルかどうか、ツイッターでの投票結果。181票中、16.6%の研究者がハゲタカジャーナル認定、52.5%の研究者が準ハゲタカジャーナル認定。信頼のおける出版社と考える研究者が27.6%。非常に信頼できるという研究者が3.3%という結果です。なんと7割の研究者がハゲタカと考えているようです。


 

 

上の英語のツイッターの投票結果と比べると、日本人研究者の結果はだいぶ様相が異なります。ハゲタカ視している日本人研究者は英語圏の研究者よりもずっと少ないという結果。
 

下のツイートのスレッドには、いろいろ興味深いツイートがあります。

リジェクトしたら査読から外されたと憤っているツイートもありましたが、実際にその通りのようです。下のツイートに、査読システムの解説がありました。その査読内容は、エディターに考慮されるとのこと。


テニュアがとれるまえの研究者はFRONTIERSに出さないほうがよいという意見も。


ひどい論文を査読者がリジェクトしても、結局、FRONTISERはアクセプトしてしまうというツイート。


FRONTIERSの中の人が、FRONTIERSは金儲けのためのビジネスだと言っていたよというツイート。

下で紹介するいくつかのツイートでは、Frontiersではリジェクトする仕組みがないという体験が報告されています。査読はされるがリジェクトはされないという、論文を出したい研究者にとっては夢のような世界ですね。どんなに質の悪い論文であっても査読者がリジェクトできないようにしている雑誌社FRONTIERSがハゲタカジャーナルではないと言えるのか?判断は読者にお任せいたします。

下のツイートでも、リジェクトしようとした査読者が逆に査読から排除されたという体験が報告されています。

下のツイートも、リジェクトしようとした査読者が、新しい査読者にすげ替えられたという体験。

 

特集号のエディターをやった人の経験談。そもそもリジェクトするシステムが存在しない!という内情を暴露。

 


 

 
FRONTIERSに出して蹴られることなんてあるの?という疑問をみんなが持っているのか、こんな投票が。リジェクトされる論文もあるようですが、採択率はかなり高い模様。

 


 

2020年のFrontiersの評判

 

 

 
数多くの質の悪い論文をリジェクトしたエディターがFRONTIERSから切られてしまったそう。


 

 

2019年のFrontiersの評判

 

 

2018年のFrontiersの評判

 


 

2017年のFrontiersの評判:Beallのリスト消滅

  1. Frontiers: vanquishers of Beall, publishers of bunk BY LEONID SCHNEIDER SEPTEMBER 18, 2017 For Better Science My earlier reporting made it a credible possibility that this Swiss publisher was behind the January 2017 shut-down and removal of Jeffrey Beall’s list of “potential, possible, or probable predatory scholarly open-access publishers”, and it was now indeed verified by an article in Chronicle of Higher Education.
  2. Beall’s list: gone but not lost TOM CULLEY Clarivate JANUARY 24, 2017

 

2016年のFrontiersの評判

 

 

2015年のFrontiersの評判:Beallのリストへ追加

Frontiersジャーナルは、あのBeall’s listに2015年に加えられました。そして、Frontiersがハゲタカジャーナルか否かに関する論争、FrontiersとBeall氏とのバトルが勃発し、結果としてFrontiersが勝利することになります。

  1. Backlash after Frontiers journals added to list of questionable publishers Mollie Bloudoff-Indelicato Nature volume 526, page613 (2015) Published: 23 October 2015 ”Researchers on social media have been split by the decision of academic librarian Jeffrey Beall” ”he has received dozens of e-mails from the scientific community outlining bad practices at Frontiers.”

 
FRONTIERSにも厳しいエディターはいるということ。

 

2014年のFrontiersの評判

 

2013年のFrontiersの評判

スプリンガーネイチャーの主要な株主であるホルツブリンク・パブリッシング・グループが、フロンティアーズにも投資して経営に参画するというお知らせ。

The Holtzbrinck Publishing Group, at the time owner of Nature Publishing Group and now majority shareholder of SpringerNature, makes an investment in Frontiers and a Holtzbrinck representative is appointed to the Frontiers Board of Directors. (https://www.frontiersin.org/about/history)

 

参考

  1. ホルツブリンク・パブリッシング・グループとBC パートナーズが マクミラン・サイエンス・アンド・エデュケーションの大半の事業と シュプリンガー・サイエンス+ビジネスメディアの全事業との合併合意を発表 2015年1月14日

MDPIはハゲタカジャーナルなのか?その評判

MDPIはハゲタカジャーナルか?MDPIのインパクトファクター(JCR2018)(2019年6月発表)

MDPI社の学術誌に自分の論文を投稿しても良いものかどうか、で悩んでいる人がかなり多いみたいなので、MDPIに関する評判を纏めておきます。

オープンアクセスジャーナルの発行元の一つに、MDPI (Multidisciplinary Digital Publishing Institute)という会社があります。以前はBeall氏にハゲタカジャーナルという認定を受けていたのですが、強行な抗議行動を行ったため、結局Beall’s Listからは外されました。Beall氏の最近の論文を読む限り、彼はBeall’s ListからMDPIを外しはしましたが、MDPIに対する考え方は全く変えていないようです。MDPIがいかに執拗な嫌がらせ行動を仕掛けてきたかを報告しています。

Still others tried different strategies. Some tried annoying university officials with numerous emails and letters, often sent as PDF attachments, with fancy letterhead, informing the university how I was hurting its reputation. They kept sending the emails to the university chancellor and others, hoping to implement the heckler’s veto. They tried to be as annoying as possible to the university so that the officials would get so tired of the emails that they would silence me just to make them stop. The publisher MDPI used this strategy. (What I learned from predatory publishers. Jeffrey Beall. Biochemia Medica 2017;27(2):273–8 PDF)

 

scholarlyoa.comというウェブサイトにも、MDPIに関して警告を発する記事があります。Stef Brezgovさんいわく、研究者は、

  • MDPI社のどの雑誌にも論文を投稿しない Not submit papers to any of the MDPI journals
  • MDPIのエディターへのお誘いには乗らない、エディトリアルボードには加わらない、多数ある「特集号」企画のゲストエディターも引き受けない Not accept invitations to serve as journal editors or editorial board members, including as guest editors for the publisher’s many “special” issues
  • MDPIのエディトリアルボードに加わっているなら降りる、エディターからも降りる Resign from any MDPI editorial boards they are currently serving on, and resign as editors

ことを勧めています。この記事では、MDPIのそもそもの狙いは、中国の研究者が国際誌に論文発表する必要がある、そのニーズにこたえるために作られたものではないかという意見を紹介しています。スイスに本部があるといってもそこで働く人はほんの数名(about a half dozen)で、中国支部には100人以上もの人間が働いている事実からも、中国人相手のビジネスであることは明らかだろうと解説しています。中国人は、国際誌に英文論文を出すことが昇進のために必要なので、そのニーズに見事にこたえるビジネスモデルだというわけです。

昇進に国際誌に掲載された論文業績が必要というのは、中国に限らず日本もそうです。それが、MDPIビジネスが大躍進しているカラクリでしょう。このウェブ記事の著者は、「サイエンスなんてどうでもいい、インパクトファクターがあるジャーナルに論文を出せればいいんだ」という研究者にはうってつけだと述べています。

 

MDPIのジャーナルのインパクトファクター

インパクトファクターが4以上あるMDPIのジャーナルを列挙してみます。

  1. Cancers 6.162
  2. Journal of Clinical Medicine 5.688
  3. Cells 5.656
  4. Pharmaceutics 4.773
  5. Vaccines 4.760
  6. Biomolecules 4.694
  7. Antioxidants 4.520
  8. International Journal of Molecular Sciences (IJMS) 4.183
  9. Nutrients 4.171
  10. Microorganisms 4.167
  11. Remote Sensing 4.118
  12. Nanomaterials 4.034

参考

 

MDPIのビジネスモデル

MDPIもジャーナルによってはそこそこ高いインパクトファクターがあるため、もはやハゲタカジャーナルという括りに入れられないでしょう。しかしジャーナルサイトを見ると、非常に多くのレビューアーティクルを掲載しており、MDPIの論文を引用してインパクトファクターを上げるための戦略だとしたら、無批判にインパクトファクターの数字を見て感心している場合ではないかもしれません。下の投稿ではそのような懸念が示されています。

However, it appears they may boost their impact factor by publishing loads of reviews, and possibly by promoting citation of their previously published papers in the reviews they publish. I have no direct evidence of the latter, except that I published in Viruses, and most citations for that review have been from other papers published in Viruses. (MDPI journals redditit.om)

MDPIは大量のレビューアーティクルを掲載していますが、それは、MDPIジャーナル論文を引用することによりインパクトファクターを引き上げる目的ではないかと懸念されているということのようです。

MDPIのビジネスモデルで、もうひとつ重要な戦略が特集号の乱発です。私も特集号のエディターをやりませんか?というお誘いメールをMDPIからよく受け取ります。自分の専門から外れた内容であることが多いので、煩わしさを感じますし苛立ちを覚えます。テキトーに勧誘メールを送り付けているのでしょう。


 

誰がMDPIを認めているのか

東大や京大の研究者もMDPI社のジャーナルに多数の論文を出しているという現実があります。

関連記事 ⇒ PubMed収載MDPIジャーナル一覧:東大京大での一番人気はInt J Mol Sci

MDPIのサイトによれば、MDPIと割引契約を結んでいる研究機関や大学は、理研!、東大!をはじめとして、2研究所、11国立大学、3公立大学、11私立大学、4高等専門学校、合計31機関、それに加えて6学会ありましたので(2021年11月21日閲覧)、以下に紹介します。

 

MDPI社と契約している研究機関

  1. 理化学研究所(理研) Riken
  2. 極地研究所 National Institute of Polar Research

理研といえば、RIKENで通るくらいに世界に名を馳せている日本最高の研究所なわけですが、その理研がMDPIを認めているという事実をどう受け止めればよいのか。理研でジョブを獲ろうと思えば、ネイチャー、サイエンス、セルなどの超一流誌に論文業績が無い限りお呼びじゃない、そんな日本の最高峰というイメージだったのですが、その理研がMDPIと契約しているというのを知って、脱力。Harvard Universityとか、 Massachusetts Institute of Technology (MIT)とか、Max Planck Society (Max-Planck-Gesellschaft)もMDPIと契約しているから、いいじゃんとでもいうのでしょうか。

 

MDPI社と契約している国立大学

  1. 東京大学 University of Tokyo
  2. 名古屋大学 Nagoya University
  3. 北海道大学 Hokkaido University
  4. 九州大学 Kyushu University
  5. 熊本大学 Kumamoto University
  6. 岡山大学 Okayama University
  7. 電気通信大学 The University of Electro-Communications
  8. 長崎大学 Nagasaki University
  9. 弘前大学 Hirosaki University
  10. 九州工業大学 Kyushu Institute of Technology
  11. 浜松医科大学 Hamamatsu University School of Medicine

”研究及びこれを通じた高度な人材の育成に重点を置き、世界で激しい学術の競争を続けてきている大学(Research University)”による国立私立の設置形態を超えたコンソーシアム「学術研究懇談会」(通称、RU11)を構成する11大学(北海道大学、東北大学、東京大学、早稲田大学、慶應義塾大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学、筑波大学、東京工業大学)のうち、東京大学、名古屋大学、北海道大学、九州大学の4大学の名前がMDPI社と契約しているリストの中に見受けられます。

自他共に日本一の研究大学と認める東京大学をはじめとして、これらの大学はMDPIを認めていると理解して良いのでしょうか。MDPIジャーナルに論文を出していながら、”世界で激しい学術の競争を続けている”と言えるのかな‥ 

激しい学術競争の場が、MDPIジャーナルということ?まさかね。

激しい学術競争に敗れて辿り着いた場所が、MDPIジャーナルだったというわけ?ないわな。

 

まあ、エラーバーを手作業でずらしてネイチャーに出すくらいなら、ちゃんとした実験結果をMDPIジャーナルに出すほうが、研究者として誠実だと思います(比較にならんけど)。

 

MDPI社と契約している公立大学

  1. 東京都立大学 Tokyo Metropolitan University
  2. 奈良県立医科大学 Nara Medical University
  3. 徳島文理大学 Tokushima Bunri University

 

MDPI社と契約している私立大学

  1. 近畿大学 Kindai University
  2. 立命館大学 Ritsumeikan University
  3. 関西学院大学 Kwansei Gakuin University
  4. 東邦大学 Toho University
  5. 昭和薬科大学 Showa Pharmaceutical University
  6. 明治薬科大学 Meiji Pharmaceutical University
  7. 東京歯科大学 Tokyo Dental College
  8. 神奈川歯科大学 Kanagawa Dental University
  9. 吉備国際大学 Kibi International University
  10. 九州保健福祉大学 Kyushu University of Health and Welfare
  11. 龍谷大学 Ryukoku University

    MDPI社と契約している学会

    1. 日本マイコトキシン学会 Japanese Society of Mycotoxicology (JSMYCO)
    2. リモートセンシング学会 The Remote Sensing Society of Japan (RSSJ)
    3. 日本写真測量学会 Japan Society of Photogrammetry and Remote Sensing
    4. 日本マススクリーニング学会 Japanese Society for Neonatal Screening
    5. 日本臨床工学技士会 Japan Association for Clinical Engineers (JACE)
    6. 陸水物理学会 Japanese Society of Physical Hydrology (JSPH)

     

    MDPIと契約している高等専門学校

    1. 鈴鹿工業高等専門学校 Suzuka College
    2. 大分工業高等専門学校 Oita College
    3. 小山工業高等専門学校 Oyama College
    4. 都城工業専門高等学校 Miyakonojo College

     

    東北大学

    東北大学の研究者の間では、MDPIは、よく投稿しているランキング15位に入っています。

    東北大学所属研究者の論文公表 掲載数の多い出版社 上位15社(2016年)
    1 Elsevier 
    2 Springer Nature 
    3 Wiley 
    4 Inst of Phys (IOP) 
    5 Amer Chem Soc (ACS) 
    6 Royal Soc Chem (RSC) 
    7 Taylor & Francis 
    8 Amer Inst Phys (AIP)
    9 IEEE
    10 Pub Lib of Science (PLOS)
    11 Oxford Univ Press (OUP)
    12 BioMed Central (BMC)
    13 Lippincott W&W (LWW)
    14 日本金属学会
    15 MDPI

     

    京都大学

    京都大学は、MDPI(Multidisciplinary Digital Publishing Institute)社の”Institutional Open Access Program(IOAP)” に2018年5月15日から参加していましたが、IOAP参加は2020年10月31日で終了したとのこと。

    MDPI社オープンアクセスジャーナルの論文投稿料割引について

    京都大学は、2018年5月15日より、査読付きオープンアクセスジャーナル誌を刊行する MDPI(Multidisciplinary Digital Publishing Institute)社の”Institutional Open Access Program(IOAP)” へ参加いたしました。 これに伴い、MDPI社発行のオープンアクセスジャーナルに京都大学の構成員が論文を投稿する場合、論文投稿料(APC)が10%割引されます。

    京都大学 2018-05-21

     

    MDPI社オープンアクセスジャーナルの論文投稿料割引について→【2020年10月31日終了】https://www.kulib.kyoto-u.ac.jp/bulletin/1378506

    この方針変更を反映してか、MDPI社の人気雑誌International Journal of Molecular Sciencesへの投稿量を見てみると、京都大学では2021年に論文数が減少しています。ちなみに東大は増加傾向。両大学のMDPIに対する姿勢の違いが鮮明。

    投稿量の10%割引がなくなったくらいで投稿を控えるとも思えないので、これは京大の研究者がMDPIの雑誌を避け始めているあらわれか。

     

    九州大学

    オープンアクセス論文掲載料(APC)割引情報 論文をジャーナルに投稿する際に、掲載論文をオープンアクセスにするためには、多くの場合、オープンアクセス論文掲載料(Article Processing Charge : APC)と呼ばれる費用が発生します。本学で機関購読契約をしていることにより、下記ジャーナルでは本学の構成員(教職員・学生)がオープンアクセス論文掲載料の割引を受けることができます(2019年10月現在)。

    Multidisciplinary Digital Publishing Institute (MDPI) すべてのジャーナル 本学ではInstitutional Open Access Program(IOAP)に参加しているため、本学構成員がCorresponding Authorの場合、10%の割引が適用されます。(九州大学付属図書館

     

    名古屋大学

    APC割引情報 (2018年9月現在) 名古屋大学の構成員はAPCの割引制度を利用することができます。

    Multidisciplinary Digital Publishing Institute(MDPI) (Journal list) APCが10%割引されます。(価格表) MDPIの論文投稿システムにて,「Institutional membership」の画面で「Nagoya University」を選択してください。(名古屋大学

     

    これからジョブを獲ろうとする若者への警告

    上記のように日本のメジャーな研究大学がMDPIジャーナルの割引制度を利用しており、事実上、このジャーナルを認めているように思います(すくなくとも図書館の人は)。MDPIがハゲタカか否かという議論はさておいて、教授がハゲタカジャーナルに論文を出しているからといって、若者がそれを真似してその手のジャーナルに論文を出していいわけではありません。その点を指摘したブログ記事があったので紹介しておきます。

    国立大の博士後期課程の友人から聞きましたが、そこでの採用においてはハゲタカ出版社に投稿したことを業績としていることが判明した時点で不採用だそうです。… もう既にテニュアな地位を得た人は国際誌の実績などどうでもいいのかもしれませんが(本当は全く良くない)、これから競争社会に突入していく若手研究者にとっては、国際誌の投稿が生命線になるんだということを認識する必要があります。(上司がハゲタカ出版社に投稿… 2017-04-11 10:00:51 水道研究者の生態)*太字強調は当サイト

    大学図書館がMDPIの割引サービスを宣伝しているからといって、その大学の教員採用のコミッティーメンバーの教授たちがMDPIを認めているということにはなりませんので注意が必要です。

    ネットの匿名掲示板でも、自分の考えと同様の書き込みがありました。これらの投稿を見ると、MDPIジャーナルをハゲタカ視している大学教員が存在していることが伺えます。

    687Nanashi_et_al.2021/04/01(木) 04:32:29.12 うちはハゲタカに出してるっていう理由で当落ラインにいた応募者を落としたことあるよ オープンアクセスっていうだけで毛嫌いする爺さんもいる

    688Nanashi_et_al.2021/04/01(木) 05:52:18.71 うちはMDPI出してたら問答無用で落とす

    (引用元:【エンドレス】新・教員公募星取り表62【ポスドク地獄】 5ちゃんねる ttps://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/rikei/1612706788/)

     

    MDPI社のジャーナルの評価は月日が経つうちに変わっていくかもしれません。しかし、現時点で認められているのかどうかをシビアに見ておかないと、研究者としてのキャリアアップに影響する恐れがあります。特に、自他共に認める日本有数の研究大学、世界に伍すると自負する研究大学においては、学生を指導する立場の教員にも、大きな責任があると思います。知らなかったでは済まされません。

    うちの学部で以前に博士課程の学生の学位論文審査でMDPIの雑誌に掲載された論文が含まれていたことに対して、数人のファカルティメンバーから疑義が唱えられたとの話もあり (引用元:http://flypusher48.blogspot.com/2021/06/ijms.html) 

     

    ハゲタカジャーナルを支持する研究者の特徴

    上で紹介したBeall氏の論文では、興味深い分析がなされています。いわく、ハゲタカジャーナルに論文を掲載した研究者は、そのハゲタカジャーナルの最大の擁護者になるとのこと。

    I was also always surprised at the extent to which researchers who had published in one or more of a predatory publisher’s journals became the publisher’s biggest defender. It’s as if they felt a sense of loyalty to the publisher. (What I learned from predatory publishers. Jeffrey Beall. Biochemia Medica 2017;27(2):273–8 PDF)

    ハゲタカ出版社のジャーナルに論文を発表したことのある研究者が、その出版社の度を
    越えた擁護者になってしまうことにも常に驚かされました。… 厳密な査読を実施するジャーナルによって論文をリジェクトされ続けた研究者は、論文を受理して出版してくれた出版社を愛してしまうのです。(引用元:ハゲタカ出版社から学んだこと ジェフリー・ビール kulib.kyoto-u.ac.jp)

    査読の厳しい他の雑誌でさんざん却下されてきた研究者であれば、自分の論文を受理してくれるハゲタカジャーナルを好きになるのは当然だろうという分析です。

     

    ハゲタカジャーナルが果たす役割

    MDPI誌がハゲタカジャーナルかどうかの議論はさておき、ハゲタカジャーナルが科学コミュニティで果たしている役割をジェフリー・ビールさんが端的に述べています。

    ハゲタカ出版の出現以来、何万人もの研究者が、修士号と博士号を取得し、学位、その他の資格と認証を授与され、雇用と昇進を受け取り、職に就いたものと思われます。金さえ払えば載せてくれるジャーナルの軽薄なアクセプト体制がなければ、到底達成することができなかったはずの 成功を手にしているのです。

    (引用元:ハゲタカ出版社から学んだこと ジェフリー・ビール kulib.kyoto-u.ac.jp)

    MDPIジャーナルの使われ方を見ていると、ハゲタカかどうかは別にしても、上の記述と同じような役割を果たしているのは明らかでしょう。

     

    MDPIに対する個人的な印象

    私の個人的な体験で言えば、一度関わってしまうとMDPIは分野違いの雑誌・論文でもお構いなくやたらめったら査読依頼をしてくるので、スパム的な活動すなわちハゲタカジャーナルっぽさを感じていた(る)微妙な会社です。私の個人的な印象を裏付けるようなことがネット上でいくらでも見つかるので、紹介しておきます。

    MDPIの査読はかなり緩いようです。下のフォーラムの投稿によれば、自分の学生たちの論文が、サブミッションからアクセプトまでが2週間もかからなかったそう。しかも、それらの論文は他のジャーナルではレビューにすら回してもらえないような内容で、博士課程の中途半端でぽしゃった仕事で、やむにやまれずMDPIジャーナルに出したものだったとのこと。

    15 days from submission to first decision is super fast, and in my experience not atypical for MDPI journals. Several of my fellow students have published in their journals as a last resort to publish broken, half finished projects at the end of their PhDs. Work which was rejected without review from other journals was accepted by MDPI journals with no revisions less than two weeks from submission. (reddit.com)

    こんな雑誌に出した論文が、業績としてカウントしてもらえて、職が得られたり昇進させてもらえたりするというのであれば、他のジャーナルから蹴られてばかりの研究者にとっては甘美な誘惑になるでしょう。

    ジェフリー・ビールの懸念は、「MDPIの大問屋雑誌は何百もの安易に査読された、科学を伝えることよりむしろ昇進や終身雇用(テニュア)を獲得する目的のために主に書かれ、出版されている論文を含んでいる」ことであった[30]。ビールは、MDPIが原稿を募るために電子メールスパムを使用したとも主張した[31]。(MDPI ウィキペディア)

     

    上で紹介したStef Brezgovさんの記事でも、MDPI社の学術誌に掲載されている論文は、サイエンスのためというよりも、昇進人事に必要な論文数稼ぎのためだろうと指摘しています。

    I think MDPI’s warehouse journals contain hundreds of lightly-reviewed articles that are mainly written and published for promotion and tenure purposes rather than to communicate science.

    厳格に論文を精査しようとしたエディターが、MDPIに辞めさせられたという記事もあります(下記リンク)。個々の研究者は、このような事実関係を知ったうえで、MDPIのジャーナルに自分の論文を出していいのかどうかを判断する必要があるでしょう。

     

    MDPIはハゲタカジャーナルなのか?

    ハゲタカジャーナルの定義がそもそも明確ではないため、非常に難しい問題です。一般的にハゲタカジャーナルの特徴として論文掲載料がバカ高いことが挙げられますがネイチャー系のオープンアクセスジャーナルもバカ高いのに、誰もハゲタカジャーナルとは呼びません。

    また、ハゲタカジャーナルと判断する指標として粗悪な論文が多いということもありますが、ネイチャーやその姉妹紙でも編集長が疑惑論文を撤回しないために、粗悪な論文が放置されています。粗悪なと言う意味は、「実験で得られたオリジナルデータ≠論文の図表で示されたデータ」という意味です。そうなると、もうどっちがハゲタカ?と頭を抱えててしまいます。

    関連記事 ⇒東大が会見、医学系5教授は不正なしとする

    MDPIの資料(Annual Report 2018)を見ると、出版している雑誌の数が203、Web of Science Core Collectionに収録されている雑誌の数が127、SCIE掲載の雑誌数が54、Scopus掲載の雑誌数が111ということなので、少なくともMDPIが発行する雑誌の半分程度は世の中で認められている、すなわちハゲタカジャーナルとはみなせないということになります。残りの半分弱は、評価が定まらない状態と言うべきでしょう。PubMedデータベースにも多数のMDPI雑誌が収録されています。

    関連記事 ⇒ MDPIジャーナルのうちPubMed収録されている雑誌のリスト

    • 質問: MDPIの評価について 質問の内容 – MDPIから投稿の依頼がメールで再三にわたり来ておりますが、 MDPIの一般的な評価はどのようなものでしょうか。 お忙しいところ誠にお手数とは存じますが、何卒よろしくお願い申し上げます。 (過去の質問 2018年11月22日 エディテージインサイツ
    • 当初はハゲタカジャーナルと名指しされリストに掲載されていたものの、現在はOA学術出版社協会に加盟し、リスト上でも雑誌によって「良いもの悪いものもある」という注釈が加えられている。(粗悪オープンアクセス(OA)ジャーナルについて
    • 中国系OA出版社”MDPI”、金目当ての疑い 2014年02月20日

    Nature系の雑誌とMDPIの雑誌の間を分ける線すら客観的に引けない以上、Web of Scienceに収録されたMDPIジャーナルをハゲタカ認定することはできません。ハゲタカとハゲタカでないものを分けるのは、その専門分野の研究者の多くがどう考えるか?という主観的な判断だけかもしれません。

    Frontiersも以前Beall氏にハゲタカ認定された過去がありますが、Fronteirsは激しく抗議して、Beall氏の勤務先であるコロラド大学デンバー校に圧力をかけたため、Beall氏は失職の危機に陥りBeall’s listからFronteirsを外し、さらにはBeall’s listそのものもこの世から消えるという事態にまでなりました。私の個人的印象ではなぜFrontiersがハゲタカ視されたのかがピンとこなくて、この件に関してはBeall氏の判断が正しかったか疑問だと感じます。Beall氏のリストの影響力は非常に大きなものがあり、実際に科学者コミュニティに警鐘を鳴らした点で貢献度は多大だと思いますが、ハゲタカかどうかの最終判断は、Beall氏の個人的判断ではなく、研究者の主観の集体によって決まるのではないかと思う事例でした。

    関連記事 ⇒ FRONTIERSはハゲタカジャーナルか?

     

    SNSでみるMDPIの評判

    MDPIがハゲタカジャーナルかどうかのアンケート調査結果

    MDPIの日本のネットの評判

    14 Nanashi_et_al.2018/10/23(火) 20:05:45.17>>15>>59>>67 MDPIのジャーナルって評判どう?

    15 Nanashi_et_al.2018/10/23(火) 21:18:55.34 >>14 絶対やめとけ 将来に響くよ

    486 Nanashi_et_al.2019/07/30(火) 09:47:06.49 >>484 MDPIもAPCが十数万円したりする 投稿して10日くらいしか経っていないのに受理されたって喜んでるのを見ると不安になるよ

    722 Nanashi_et_al.2019/11/26(火) 16:37:08.49 MDPIはビミョーだよなあ 投稿は当然したことないし、今は査読も避けてる。 いままで5件ぐらい査読したけどくそ論文ばかりでrejectしかしていない。

    889 Nanashi_et_al.2020/03/16(月) 09:32:06.79>>891 MDPI にだすような奴は軽蔑してるわ。 あそこはクソ雑誌。

    890 Nanashi_et_al.2020/03/16(月) 09:50:19.21 サイレポと同じだろ

    891 Nanashi_et_al.2020/03/16(月) 19:42:13.48 >>889 普通にリジェクトくらったよ。 もう引退するわ。

    (引用元:ttp://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/rikei/1539509705)

    693Nanashi_et_al.2021/04/01(木) 12:33:38.32>>709 科研落ちたからもうMDPIでもタカワシでも何でも出してやるよ

    694Nanashi_et_al.2021/04/01(木) 15:50:29.49 京大が信じたMDPIを信じろ

    696Nanashi_et_al.2021/04/01(木) 17:46:02.03 またMDPI系列のジャーナルから査読来やがった。月1頻度で何様のつもりなんだろ。 真面目に読む気すら起こらんクソ論文ばかりでマジで腹立たしいから一切無視する。

    (引用元:【エンドレス】新・教員公募星取り表62【ポスドク地獄】 5ちゃんねる ttps://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/rikei/1612706788/)

    自分の研究分野でMDPIが認められているのなら、出せば良いと思いますし、評判が良くないのなら論文をMDPIに出しても研究者として評価されにくくなる恐れがあります。

     

    下のツイートをした人は、MDPIに投稿するのも、査読を請け負うのも、エディトリアルボードに名を連ねるのも今後は絶対にしないと言っています。エディトリアルボードから外してくれという要求を全然聞き入れてもらえなかったそうです。

    I’m gonna ask whether publishing in MDPI journals is good or more specifically how is publishing in ‘International Journal of Molecular Sciences’ ? (October 23, 2017 Researchgate.net)

    Is the journal ‘Universe’ predatory? (reddit.com)

     

    私なりの結論

    1. MDPI誌はド大量のジャーナルを刊行しており、そのうちの少なくとも一部はWeb of ScienceやPubMedに収載されていて、インパクトファクターがそれなりにあるジャーナルもあるため、内心どう思っていようとも、もはや、ハゲタカジャーナル呼ばわりを公の発言としてすることは不可能。
    2. 自分の周囲の研究者の論文業績をよくよく見てみたら、MDPIジャーナルにレビュー論文や原著論文を書いている人が結構いて、もはや、「MDPIってハゲタカなんじゃないんですか?」などといったナイーブな発言はできないことが判明。
    3. 大量のジャーナルを発行し、査読依頼メールをほとんど無差別に送り付け、安易にエディトリアルボードに勧誘し、安易に特集を組むためのエディターの依頼を送り付けるビジネスモデルってどうなの?と思う(自分の経験です)。科学の進展に真摯に貢献したいという気持ちは全く感じられず、ビジネスをいかにうまくやるかという部分だけが目につく。(完全に個人的な印象です)
    4. 過去にBeall氏のハゲタカジャーナルリストに載っていたこと、ネットの評判からわかるように今でもハゲタカジャーナル視する研究者は少なからず存在するため、投稿先として選ぶには、注意を要する。
    5. 査読がかなり緩くて、大学生のへっぽこ卒研レベルの、他の雑誌では絶対出せないデータでも論文として出せそう(これは自分の査読経験や、ネットの評判に基づく考え)。
    6. これから研究者としてPIの職を獲ろうとしている若者には、個人的には、絶対に勧めない。
    7. すでにパーマネントの職(助教、講師、准教授、教授)についていて、その大学内部において職の維持や昇進のためにとにかく論文の数が必要というのであれば、大いに助けになる雑誌。これは、Beall氏が指摘している通り。しかし、この状態は科学の発展にとって、あるいは研究業界の在り方として、決して望ましいものではない。
    8. 東大や京大で科研費基盤研究(A)を採択されているような研究者が論文投稿してよい雑誌だとは、個人的には、到底思わない。
    9. 個人的な好みとしては、MDPIジャーナルに出すくらいならBMC系の雑誌、Froniter系の雑誌、Scientific Reports, PLoS ONE、あるいは他の中堅専門誌のオープンアクセス姉妹紙などを選ぶ。ちなみにFroniterもハゲタカ認定された過去があったそうで、時間が来ると悪い評判も風化するのかも 関連記事 ⇒ FRONTIERSはハゲタカジャーナルか?
    10. 世の中にはネイチャーに出したから凄いと反応するような人が多い(というかほとんどみんながそう)。出す雑誌でその人が評価される。ネイチャーの対極に位置する雑誌に関しても、同様の見られ方をする恐れがある。
    11. 研究者の善意(非常に短期間で論文を読み込んで査読コメントを返すなど)の上に成り立っている論文出版ビジネスなのに、査読コメントを無視して受理の決定をするのであれば、研究者の善意を踏みにじっている/搾取している。そういう意味ではまさにハゲタカジャーナルという指摘が当たっていると感じる。そんなわけで、MDPIから来た査読依頼は、自分は基本的に断ることにしました。
    12. MDPIに論文を出してハッピーに生きている研究者もいるので、人は人、自分は自分だと思う。
    13. MDPIが仮に当初ハゲタカジャーナルだったとしても、ビジネスが上手くて、「餌」(ニーズを満たしてくれるサービス)をばらまいてみんなを取り込んでおり、MDPIに投稿している人がいい加減な人かというと、決してそんなことはなくて、自分の身の回りを見渡すかぎりごく普通の真面目な研究者ばかり。つまり、じょじょに受け入れる人が増えていけば、やがてかつてハゲタカ呼ばわりされていたことはみんなの記憶から消えていくのではないかと思われる。戦争を知らない子供たちが大人になっていくように。
    14. 研究者には2つのタイプがいる。MDPIに論文を出す人と、MDPIに出さない人と。研究者としての自分の居場所を見つけることができた人(=パーマネントポジションを得た人)は、MDPIに出そうが出すまいが、どっちでもいい話。居場所これから見つけようと奮闘している人は、とりあえずMDPIは避けて通ったほうが無難。

     

    自分の研究者としてのアイデンティティは自分で決めろ!MDPIに出すのも正解だし、MDPIに出さないのも正解だ。ドラゴン桜ふうにいえば、そんなところでしょうか。

     

    ハゲタカ学会からのこんな座長依頼・参加勧誘メールに引っ掛かっちゃダメ!

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    国際ハゲタカ学会という言葉が新聞記事タイトルにあって、一瞬、ハゲタカという動物に関する学会かと思いました。ハゲタカジャーナルから、ハゲタカ学会までくるとちょっとハゲタカに申し訳ない気がします。と思って、ウィキペディアをみたら、ハゲワシという動物はいますがハゲタカという生物種は存在しないようなので(=ハゲタカは俗称)、ホッとしました。

     

    ハゲタカ学会の特徴

    ハゲタカ学会に詳しい研究者によると、無関係の複数分野にまたがる学会を合同で開く▽参加を勧誘するメールを不特定多数に送る▽ホームページに運営者情報が明記されていない▽発表概要の審査が異常に速い――などの特徴がある。(「国際ハゲタカ学会」横行 料金払えば審査なく参加 「業績」ではく付け 2019年1月19日 毎日新聞

     

    ハゲタカ学会の勧誘メールの文例

    不特定多数に参加を勧誘しているメールの文例を紹介します。個人名と学会名と日程、セッション番号は、XXXX、YYYY, ZZZZ、OOOOと伏字にしておきます。分野違いの研究者にメールを送りつけて、学会のセッションの座長に勝手に勧誘し、あなたの研究分野でなければ別の人に回せという、チェーンメールまがいのことまで要求しています。

    Dear Dr. XXXX YYYY,

    I’m writing to follow-up my last invitation as below, would you please give me a tentative reply? Thank you very much. I apologize for the inconvenience if the letter disturbed you more than once.

    It is our great pleasure and privilege to welcome you to join the 8th World ZZZZ Convention-2017, which will take place in Macao, China during November OO-OO, 2017 We would like to welcome you to be the chair/speaker in Theme OOO: Stem Cell and Regeneration while presenting about XXXX YYYY….

    If the suggested thematic session is not your current focused core, you may look through the whole sessions and transfer another one that fit your interest (more info about the program is available at (以下、割愛)

     

    新聞報道によれば、ハゲタカジャーナルを刊行する雑誌社が「ハゲタカ学会」を主催するケースが多いそうです。自分のメールボックスから過去に来た怪しいメールをチェックすると、こんなものもありました。transdisciplinaryとか、integrativeと言われると、全ての研究領域が含まれるので、分野違いだから怪しいという判断がしにくくなりますが、学会の権威をアピールするためにいきなりノーベル賞受賞者が招待講演者だと強調するあたりに、うさんくささを感じます。(名前はすべて伏字にしました)

    Dear Dr.XXXXXX, Yyyyyy,

    Greetings from Integrative Biology 2018!!

    Hope this email finds you in best of health & spirit

    We take the privilege to invite you to attend as a speaker at the “International Conference on Integrative Biology” during February 26-28, 2018 at Bangkok, Thailand. Integrative Biology 2018 will focus especially on collaborations among biologists and to share transdisciplinary integrative thinking to unravel the core principal mechanisms and process in biology and medicine related to health and disease.

    For more details visit the event website: http://www.integrativebiologyconference.org/

    Invited Guest Speakers @ Integrative Biology 2018 Conference

    1. Prof. AAAA, Nobel Prize Laureate in Chemistry (2009)

    2. Prof. BBBB, Twice Nominee for Nobel Prize

    3. Dr. CCCC, Associate Professor, Texas Woman’s University, USA

    4. Dr. DDDD, Professor of Biology and History, York University, Canada

    5. Dr. EEEE, University of Almeria, Spain

    If you are interested you can submit your abstract and proposals to integrativebiology@cenetriconferences.com

    驚いたことに、今チェックしてみたらこの学会は開催された形跡がありません。http://www.integrativebiologyconference.org/のリンク先を見ると、

    Hi,

    Due to unforeseen circumstances, this event has been Postponed.

    という簡単なメッセージが表示されただけでした。学会参加勧誘メールをランダムに送ったあげく、勝手に学会を”延期”して何の説明もなしなんて、まともな団体がやることではありません。学会名International conference on Integrative Biology で検索すると、2019年の案内ページがありました。しかしこのURLを見ると、http://integrativebiologyconference.blogspot.com/2014/05/conference-on-integrative-biology.html となっています。学会が無料ブログサイトを使う感覚ってどうなんでしょう?このURLの中の数字をみると投稿(ページ作成)が2014年5月のように見えるのも怪しさを増しています。この学会年会ウェブサイトのContact Usをクリックしたらとんだ先が、OMICS Internationalでした。やはりというか、ハゲタカジャーナルの嫌疑がかかっている雑誌社とつながりました。

    • ハゲタカ出版社疑惑のOMICSがカナダの著名出版社を買収(ジャヤシュリー・ラジャゴパラン | 2017年2月28日 EDITAGE INSIGHTS) 論理的根拠に乏しいいわゆる「ジャンクサイエンス」(疑似科学/ニセ科学)を流布しているとの非難を浴び、ハゲタカ出版社の疑惑がかけられている学術出版社、OMICS International(インド)が、カナダの定評ある著名出版社、Andrew John PublishingとPulsus Groupを買収しました。

    毎日新聞の記事によれば、ハゲタカジャーナルで儲けている雑誌社がハゲタカ学会を開催してさらに研究者からお金を巻き上げるビジネスモデルがあるのだそうです。上のケースはそれに相当するのでしょうか?判断は読者に委ねます。

     

    参考(ハゲタカ学会)

    1. 「国際ハゲタカ学会」横行 料金払えば審査なく参加 「業績」ではく付け(2019年1月19日 毎日新聞
    2. 「50分野同時開催」「1週間で参加決定」 手軽に“研究の跡” ハゲタカ学会体験者が証言 (2019年1月19日 毎日新聞)

     

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    ハゲタカ雑誌投稿 不名誉な大学ランキング

    【悲報】東大、阪大などの研究者も (≧▽≦ )

    査読システムが機能していない(事実上存在しない)ので、お金を払えば誰でも論文が出せるジャーナルがあります。英語論文を出したい著者の心理に付け込んでお金を巻き上げるイメージなので、研究者を食い物にするハゲタカジャーナル(捕食ジャーナル)と呼ばれています。英語はpredatory journalsなので、「捕食ジャーナル」のほうが英語に忠実な訳語ですが、言葉のインパクトの強さのせいか「ハゲタカジャーナル」という呼称が優勢です。

    どの学術誌がハゲタカジャーナルとみなされているかについては、ジェフリー・ビール(Jefferey Beall)さんがいかがわしい雑誌社・雑誌リストをつくって公表したBeall’s listが有名です。しかしながら、Beallさんは訴訟問題を避けるために公開するのをやめたようで、今では誰かがそれを転載したものがネット上に存在するだけです。グーグルで検索すれば極めて容易にリストのコピーにたどりつけるので、ここでも面倒をさけるためにリンクは張らないことにします。

     

    Beall’s Listとは

    ビオール氏は、「ハゲタカ(悪徳)オープンアクセス出版」に対抗する活動で有名です。これは同氏が2010年に考え出した造語です。同年、彼は最初の悪徳学術誌リストを出版しました。そこに含まれていたのは20誌未満でしたが、その後このリストは増え続け、今では包括的な「ビオールのハゲタカ出版社リスト」(Beall’s List of Predatory Publishers)として知られています。(「『ハゲタカ出版社』は、あらゆる手を使ってまともな出版社のふりをします」Editage Insights 2015年7月24日 )

    オープンアクセス(OA)の進展とともに,論文処理費用をだまし取るハゲタカ出版社の出現が問題となっている。本稿はハゲタカ出版社のブラックリストを作成しているジェフリー・ビールの活動を中心に,この問題をめぐる状況と議論を整理して紹介する。ビールのリストは高く評価される一方,名前をあげられた出版社から10億ドルの損害賠償を請求されたり,根拠不十分と批判されたりしている。(ハゲタカオープンアクセス出版社への警戒 栗山 正光 情報管理 2015 年 58 巻 2 号 p. 92-99

     

    よい子は関わってはいけないハゲタカジャーナル

    こういう悪徳な雑誌社は、「論文をうちに出しませんか?」というメールをしょっちゅう送りつけてきます。完全に分野違いであっても「エディトリアルボードに加わりませんか」というお誘いもスパム的に送りつけてきます。シツコイなあと思ってBeall’s listをチェックすると、大抵の場合そこに名前があるので、無視したほうが無難です。関わってしまうと、研究者としての自分の信用を失うことになります。

    先月、ある出版社から学術論文誌のEditorial Board Memberをやってくれないか、というメールをもらいました。研究者にとって学術誌の編集をやることは大変名誉なことで普通は喜んでやることですが、何か引っかかりました。… (大学教員・研究員の心を鷲掴みにするうまいビジネス 2017-06-17 23:09 留職先の独り言@ケンタッキー&ルイジアナ

     

    Beall’s listに載っているかどうかは知りませんが、自分が過去に受け取ったフザケたメールの例を紹介します。宛先のメールアドレスは数十人!もいて、名前の最初の文字がアルファベットが一致する人たちでしたので、どう考えても機械的に集めたメールアドレスに一斉送信したスパムメールとしか考えられません。面倒はいやなので、出版社の名前と個人名は伏字(XXXXXX)にします。

    Dear Colleague,

    XXXXXXXXXXXXX  is a publisher of open access journals, aims at making access to knowledge on Worldwide without any boundaries

    **I WOULD LIKE TO INVITE TO BE AN EDITORIAL BOARD MEMBER TO OUR JOURNALS.  If you agree to serve as Editorial board member. Kindly send us your CV, recent photograph (To display at our website), And also write an article for journal, based on your research.

    A to Z journals page: https://XXXXXXXXXXXXX 

    You are invited to submit your best work in the following categories:

    • Full length research articles
    • Review articles
    • Short communications
    • Letters
    • Case reports, Image articles

    Everlasting Scientific Community with you.

    Please do not hesitate to contact us or mail for further assistance

    Best regards

    XXXX XXXX

    XXXXXXXXXXXXX 

    Email: XXXXXXXXXXXXX@gmail.com

    Please do not hesitate to contact us or mail for further assistance

    ランダムに研究者を勧誘しておく一方で、受け皿としてあらゆる分野をカバーするだけの多数の雑誌を発行しておけば、なるほどみなが適材適所に自動的に収まってくれて、物事がうまくいきそうです。ビジネスモデルとしてはよく考えたものだと思います。しかし、こんなスパムメールを研究者に送り付ける雑誌社がまともに論文査読をしているとは自分は思いません。

     

    さて、いわゆるはげたかジャーナルにおいては、事実上査読がないわけですから、はげたかジャーナルに論文を出して「査読つき論文業績」と称するのは、ある意味研究不正と大差がなく、研究者としては終わっている (≧▽≦ ) と思います。

     

    ハゲタカジャーナル論文掲載大学ランキング

    毎日新聞の報道によれば、Predatory Journalsに最も多く投稿している大学の上位は、以下の通りです。

    1. 九州大学 147報 
    2. 東京大学 132報
    3. 大阪大学 107報
    4. 新潟大学 102報 
    5. 名古屋大学 99報
    6. 日本大学 87報
    7. 東北大学 82報
    8. 北海道大学 74報
    9. 広島大学 73報
    10. 京都大学 66報
    11. 神戸大学 63報
    12. 筑波大学 60報
    13. 慶應義塾大学 56報
    14. 千葉大学 55報
    15. 金沢大学 54報
    16. 熊本大学 48報
    17. 順天堂大学 46報
    18. 東京工業大学 44報
    19. 岡山大学 43報
    20. 岐阜大学 40報
    21. 島根大学 40報
    22. 同志社大学 40報
    23. 近畿大学 40報

    *2003~2018年5月末に「粗悪」学術誌327誌に掲載された日本が関与する5076報の解析

    (参考:粗悪学術誌 ハゲタカジャーナル」に名大と新潟大が対策 毎日新聞 2018年10月10日 07時00分 最終更新 10月10日 10時25分)

    毎日新聞が「<粗悪学術誌>論文投稿、日本5000本超 業績水増しか」と報じました。「ハゲタカジャーナル」と呼ばれる質が十分に保証されていないインターネット専用学術雑誌とみられる中国の出版社に日本関係の論文が5076本も投稿されていたそうです。このうち筆頭著者が大学・研究機関に所属する論文は3972本。(「学術論文の闇」ハゲタカジャーナル 科学の健全な発展を妨げる腐敗の温床を一掃せよ 2018/9/4(火) 6:28 YAHOO!JAPANニュース 木村正人 | 在英国際ジャーナリスト )

    インターネット専用の学術誌の中で、質が十分に保証されていない粗悪な「ハゲタカジャーナル」が増えている問題で、こうした学術誌を多数発行する海外の出版社を調べたところ、日本から5000本超の論文が投稿されていた。九州大と東京大、大阪大、新潟大からは各100本以上を確認した(粗悪学術誌 日本から5000本 東大や阪大 論文投稿、業績水増しか 会員限定有料記事 毎日新聞 2018年9月3日 東京朝刊)

     

    ハゲタカジャーナルの実態

    東大や阪大の研究者もはげたかジャーナルのお客さんになっているというのはちょっと驚きです。はげたかジャーナルでも、読んでもらえるのなら良いのではないかというツイートを見かけましたが、はげたかジャーナルはそんなものではありません。

    International Journal of Advanced Computer Technology(IJACT)というコンピュータ科学分野のオープンアクセス(OA)雑誌が、“Get me off Your Fucking Mailing List”と題し、本文にも同じ内容が繰り返されているだけの論文を受理したことが、米コロラド大学デンバー校図書館のJeffrey Beall氏のブログで報じられています。(「そのメーリングリストから私を外せ」と繰り返し書かれているだけの論文が受理される Current Awareness Portal 2014年11月25日

    もちろん、ハゲタカジャーナルのリストに掲載されている雑誌が全てこのレベルではなく、査読が全く行われていないかどうかを第三者が検証するのは困難なため、まともな雑誌との境界は曖昧です。実際、出版社側が抗議した結果、リストから外された出版社もあるようです。しかし、研究費に恵まれており、研究大学を名乗る東大、阪大、九大などの研究者がこのような雑誌に論文を投稿するのは、恥 (。-_-。)でしかないでしょう。

     

    ハゲタカジャーナルがなぜ問題か

    ヤフー記事のコメントを見ると、論文数を稼ぐためには仕方がないとか、中にはいい論文もあるはずとか、実情にそぐわないコメントが多数並んでいます。研究者は自分が苦労して書き上げた論文を学術誌に投稿するとき、当然その学術誌にはどんな論文が掲載されているかを気にします。いい論文が多数掲載されている雑誌がいい雑誌とみなされるからです。質の悪い論文しか掲載されていない雑誌にわざわざ自分の論文を投稿したいと思う研究者はいません。

    実質的に査読がないわけですから、どんないい加減な論文でも通ります。つまり、まともに研究していない研究者が評価される一方で、苦労して時間をかけてまともなジャーナルに論文を出す研究者のほうが、単純な論文数による業績評価では負けてしまい淘汰されてしまうという事態になりかねません。論文を投稿してからアクセプトに漕ぎ付けるまでには、リバイスで様々なコントロール実験を要求されたりして、その過程で1年間かかることも決して珍しいことではありません。それだけの苦労に苦労を重ねて論文をようやく通している研究者が多い中で、無審査で投稿後直ちに受理される論文が業績として認められて同じ一報として論文業績にカウントされたら、不公平極まりません。研究費をとるのも職をとるのも熾烈な競争なのに、これを許したら日本の科学研究が成り立たなくなります。だからハゲタカジャーナルを許してはいけないのです。

     

    ハゲタカジャーナルに投稿する研究者、大学の存在に関する文部科学省の見解

    柴山文部科学大臣会見(平成30年12月25日):文部科学省(ハゲタカジャーナルに関する毎日新聞記者の質問は動画19:25~)

    • 粗悪学術誌「深刻な事態」 柴山文科相が注意喚起求める (毎日新聞2018年12月25日 17時50分)ずさんな論文審査で掲載料を得るインターネット専用の粗悪学術誌「ハゲタカジャーナル」が増えている問題で、柴山昌彦文部科学相は25日の閣議後記者会見で「大変深刻な事態になっている」との見方を示し、研究者が論文の投稿先を慎重に検討するよう大学に研究者教育や注意喚起を求めた。

     

    ハゲタカジャーナル投稿防止に関する大学の取り組み

    九州大学

    安易な論文投稿先ジャーナルの選択は、ご自身の研究成果に疑念を生じさせ、引いては九大の研究力に悪影響を及ぼす恐れがありますことから、研究成果の公開方法について慎重に検討する必要があります。 対処方法として、エルゼビア社のScopus論文データベース(研究者プロファイリングツールPure、研究力分析ツールScival)を利用されることをお勧めします。これらは一定の評価基準の下、審査(査読)を受けた論文のみ登録されており、世界大学ランキング等に様々な形で活用されていることから、一定の保証を得ていると思われます。投稿先のジャーナル選択のみならず、共同研究の相手方の選考などにもご活用下さい。 今後、このような不名誉な形で本学が報道されることがないよう、一致協力して、努めて参りたいと思います。ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。(【研究論文の投稿に当たって】2018/09/05 九州大学

     

    名古屋大学

    査読なしで論文を掲載しているなら学術誌とは言えない。大学の信頼や研究者モラルに関わる問題で、対策をしっかり取る(名古屋大学高橋雅英副学長)(<粗悪学術誌>「ハゲタカジャーナル」に名大と新潟大が対策 2018/10/10(水) 7:00配信 鳥井真平 毎日新聞

     

    新潟大学

    新潟大学における粗悪学術誌に対する方針 近年,オープン・アクセス・ジャーナルの中で,掲載料を搾取することを目的とした,査読が不十分な論文を掲載する質の低い学術誌(いわゆるハゲタカジャーナル)が急増している。本学の科学者行動規範においては,本学の研究者に社会から寄せられた信頼に応える倫理的責任感を求めており,粗悪学術誌への投稿は,科学への国民からの信頼を失いかねない。また,研究者の業績や評価などに悪影響を及ぼす可能性がある。 … (新潟大学における粗悪学術誌に対する方針について 平成30年11月16日 学長裁定)

    • 粗悪学術誌 ハゲタカジャーナル」に名大と新潟大が対策(毎日新聞 2018年10月10日 07時00分)新潟大は9月、ハゲタカジャーナルへの投稿を控えるよう、年内にも学術誌への論文投稿ルールを新たに設けることを決めた。全研究者に注意喚起し、研究倫理教育セミナーでハゲタカジャーナルの存在を周知する

     

    熊本大学

    熊本大学はハゲタカジャーナルへの投稿に関して注意を促すウェブページを作成しています。ハゲタカジャーナルのリストBeall’s List of Predatory Journals and Publishersへのリンクも貼るなど、他大学の無難な注意喚起とは一線を画す、かなり攻めた内容。

    Web出版の利便性を悪用して、掲載料によって不当に利益を得ようとする出版社が一部に存在します。そのような出版社では、編集顧問・査読委員会による査読が行われておらず、サイトの更新も遅く頻度も適切とは言えません。また、これらのジャーナルに論文が掲載された場合、逆に業績としてネガティブな評価を受ける危険もあります(ハゲタカジャーナルへの投稿リスクについて(注意喚起)熊本大学URA推進室

     

    東邦大学

    ハゲタカ・ジャーナル(predatory or pseudo-journals)にご注意ください 2018年9月12日 近年、オープンアクセスジャーナルの増加とともに,しかるべき水準の品質管理を行わないままにAPC(※)収入のみを狙った“学術雑誌”を刊行する悪質な出版活動が問題1)になっています。このような出版社は,研究者に直接メールで投稿を促すというケースもあるようです。論文の投稿先を検討する際のお役立ちサイトとして下記 URL のようなページが参考になります。…

     

    京都大学

    京都大学でもハゲタカジャーナルへの投稿に関して注意を喚起するリーフレットを作成し2019年1月17日に公開しました。

     

    研究者がハゲタカジャーナルに投稿する理由

    熊本大学のウェブページに、ハゲタカジャーナルに投稿する研究者の心理を分析した論文「あなたがハゲタカジャーナルに研究成果を発表する5個の(よくない)理由」が紹介されていました。

    Clark, A. M. and Thompson, D. R., “Five (bad) reasons to publish your research in predatory journals.” J Adv Nurs. 2017 Nov; 73(11):2499-2501

    1. I do not care about my external reputation 論文出すことのほうが大事でしょ
    2. I do not believe in myself or my work どうせ、たいした仕事じゃないし
    3. Publication numbers count most 論文って数が一番大事だから
    4. I cannot be bothered to read え、これって普通の雑誌だよね
    5. I have given up お手軽なんだもん、いいじゃん

    *日本語意訳は当サイト

    無責任な出版を厳しく戒めていますので、是非本文をお読みください(全文リンク)。

     

    ハゲタカジャーナルの手口と見抜く方法をJeffrey Beallさんが解説

    Jeffrey Beall on Open Access Publishing: How publishers dupe authors

    1. ハゲタカ出版社を見抜くためのチェックリスト(Andrea Hayward | 2018年2月7日 Editage Insights
    2. VIDEO: Authors beware: Avoid falling prey to predatory journals and bogus conferences (Interview with Dr. Anne Woods & Shawn Kennedy. Editage)

    MDPIはハゲタカか?

    どの雑誌がハゲタカジャーナルでどの雑誌はそうではないのかがわかればいいのですが、時としてどっちか悩むジャーナルも存在します。みんなを悩ませているのがMDPI社の雑誌。商売上手で取り入るのが上手いので、いつの間にか認知されてしまっています。Web of ScienceやPubmedにも収載されており(一部とはいえ)、インパクトファクターもそこそこある雑誌もあるので、もはやハゲタカじゃね?などとは言えなくなっています。しかし、Beallさんのハゲタカジャーナルリストには過去には載っていたようです。MDPIの激しい抗議の結果リストから除外されたという経緯があります。

    関連記事 ⇒ MDPIはハゲタカジャーナルか?MDPIのインパクトファクター

     

    参考

    1. 粗悪学術誌の論文 4割が別論文の参考文献に 研究ゆがむ可能性 (2019/4/29(月) 19:02配信 毎日新聞 YAHOO!JAPAN)ずさんな審査で論文を載せ、掲載料を得るインターネット専用の粗悪学術誌「ハゲタカジャーナル」が増えている問題で、ハゲタカ誌の論文の4割が別の論文に参考文献として引用されていることが、カナダ・クイーンズ大の研究チームの調査で判明した。チームは「ハゲタカ誌に掲載された欠陥論文によって、将来の研究が汚されていく可能性がある」と警告している。
    2. 科学ジャーナリスト賞に本紙・鳥井記者 「ハゲタカジャーナル」報道 (毎日新聞2019年4月25日 16時30分) 日本科学技術ジャーナリスト会議(佐藤年緒会長)は25日、今年の科学ジャーナリスト賞に、「ハゲタカジャーナル」に関する一連の報道を手がけた毎日新聞水戸支局兼科学環境部の鳥井真平記者(38)を選んだ。
    3. Predatory publications in evidence syntheses. J Med Libr Assoc. 2019 Jan;107(1):57-61. 
    4. 粗悪学術誌掲載で博士号 8大学院、業績として認定毎日新聞2018年12月16日 06時45分)インターネット専用の学術誌に論文審査がずさんな粗悪学術誌「ハゲタカジャーナル」が増えている問題で、佐藤翔(しょう)同志社大准教授(図書館情報学)が医学博士論文106本を抽出調査したところ、7.5%に当たる8本にハゲタカ誌への論文掲載が業績として明記されていた。
    5. 粗悪学術誌「深刻な事態」 柴山文科相が注意喚起求める毎日新聞2018年12月25日 17時50分)ずさんな論文審査で掲載料を得るインターネット専用の粗悪学術誌「ハゲタカジャーナル」が増えている問題で、柴山昌彦文部科学相は25日の閣議後記者会見で「大変深刻な事態になっている」との見方を示し、研究者が論文の投稿先を慎重に検討するよう大学に研究者教育や注意喚起を求めた。
    6. 粗悪学術誌「ハゲタカジャーナル」に名大と新潟大が対策 (毎日新聞 2018年10月10日 07時00分 最終更新 10月10日 10時25分) ヤフーコメント224個
    7. 「学術論文の闇」ハゲタカジャーナル 科学の健全な発展を妨げる腐敗の温床を一掃せよ (2018/9/4(火) 6:28 YAHOO!JAPANニュース 木村正人)
    8. 劣悪な学術誌「ハゲタカジャーナル」とは?  掲載料が目当て、 根拠乏しい「疑似科学」を拡散 国内の大学でも、こうした出版業者からの勧誘に載らないよう注意喚起が広まっている。(ハフポスト日本版編集部 2018年09月03日 12時57分 JST)信頼性が低い研究論文を掲載する「ハゲタカジャーナル」と呼ばれる学術サイトが、SNSで話題になっている。毎日新聞が9月3日、日本から5000本を超える論文が、ハゲタカジャーナルに投稿されている内容の記事を掲載したことがきっかけだ。
    9. ネット専用 粗悪学術誌、九大が対策 学内で投稿自粛指導(会員限定有料記事 毎日新聞 2018年9月3日 06時30分 最終更新 9月3日 06時37分) 九州大は学内の研究者や学生を対象に、インターネット専用の学術誌の中で「ハゲタカジャーナル」と呼ばれる粗悪な学術誌に論文を投稿しないよう指導を始めた。
    10. 粗悪学術誌 日本から5000本 東大や阪大 論文投稿、業績水増しか(会員限定有料記事 毎日新聞 2018年9月3日 東京朝刊)
    11. 捕食ジャーナル – 倫理学分野にすら登場(エナゴ学術英語アカデミー Last updated Aug 30, 2018 粥川準二)
    12. 「捕食ジャーナル」で誰が論文を発表しているのか?(後編)(エナゴ学術英語アカデミー Last updated Aug 30, 2018 粥川準二)
    13. Jeffrey Beall: ‘Predatory publishers threaten scientific integrity, are embarrassment to India’Written (Shyamlal Yadav | Hyderabad | Updated: July 20, 2018 7:57:26 am TheIndianEXPRESS)
    14. Inside India’s fake research paper shops: pay, publish, profit (by Shyamlal Yadav. July 19, 2018 2:38:26 pm IndiaExpress.com)
    15. Cabell’s Blacklist: A New Way to Tackle Predatory Journals. Soumitra Das and Seshadri Sekhar Chatterjee. Indian J Psychol Med. 2018 Mar-Apr; 40(2): 197–198.
    16. Cabell’s New Predatory Journal Blacklist: A Review (By RICK ANDERSON JUL 25, 2017 The Scholarly Kitchen)
    17. 「ハゲタカ出版」のリストとブログの内容が削除される (2017年1月20日 Current Awareness Portal)
    18. No More ‘Beall’s List’ (Carl Straumsheim January 18, 2017 InsideHigherEd.com)
    19. <記事紹介> なぜ研究者は「ハゲタカジャーナル」で論文を出版してしまうのか(ワイリー・サイエンスカフェ 投稿日: 2016年8月24日 作成者: admin)
    20. ねつ造医学論文を出版する捕食出版社:クロエ・コスタ(Chloe Costa)、2015年5月15日(研究倫理(ネカト) 白楽ロックビルのバイオ政治学
    21. Predatory open-access publishing (Wikipedia)

    22. 「そのメーリングリストから私を外せ」と繰り返し書かれているだけの論文が受理される(Current Awareness
      Posted 2014年11月25日)
    23. Get me off Your Fucking Mailing List
    24. 単なる“金もうけ”の疑いのあるオープンアクセス出版社のリスト(2014年版)(Current Awareness Portal 2014年1月7日)
    25. 単なる“金もうけ”の疑いのあるオープンアクセス出版社のリスト(2013年版)(Current Awareness Portal 2012年12月10日)

    記事変更の記録 20190206 熊本大学の注意喚起ページが復活していたのでキャッシュでなくオリジナルページを紹介

     

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