学校も塾も教えてくれなかった、正しい勉強法とは?

子どものときに親に勉強しなさいと毎日ガミガミ怒られていた記憶がありますが、だからといって何をどう勉強したらいいのかは自分にはわかりませんでした。学校の先生は、静かに授業を聞きなさいとか、宿題をちゃんとやりなさいと言いますが、どうやって勉強をしたらいいかを教えてくれる先生は皆無でした。小中学校のときに塾に行った経験が自分にはないのであまりわかりませんが、中高一貫校を受けさせるための進学塾では、この問題のパターンならこの解法みたいにして、ナントカ算とかいうものを何十個も子共に覚えさせているようです。普通に考えていたら時間が足りないのだそう。

自分は、勉強したときにはわかったつもりになっていても試験の本番ではトンデモない考え違いを犯し、自分の理解が全然足りていなかったことを思い知るということの繰り返しでした。浪人して予備校に1年通ったときには、与えられた問題に取り組むのが精いっぱいで、勉強のやり方を考える余裕がありませんでした。

今から振り返って考えてみると、勉強するまえに勉強方法について考えておけば良かったと思います。勉強は大学受験で終わりではなく、むしろ大学に入ってからが始まりで、さらに研究の道に進むと一生勉強し続ける人生になります。そうなると、一生使える勉強方法というものを子供のときに身に付けている人のほうが人生において成功しやすいんじゃないかと思います。

誰かが作った、答えが必ずある問題なら、暗記して詰め込んだいくつもの解法パターンと照合して、使える解法パターンを適用して解くということも可能でしょうが、学校を卒業するとそのやり方は全く通用しなくなります。一生ものの「正しい」勉強方法とはどのようなものなのでしょうか。

白紙に議論を再現する

量子論に限らず、最良の練習問題は、本の内容の一節を、自分なりのやり方でよいから、紙に書いて繰り返してみることである。(清水明 新版 量子論の基礎 サイエンス社)

自分がたどり着いた「3つの勉強法」

  1. 白紙に「再現できるように」勉強する
  2. 「どういう場でアウトプットするために暗記しているのか」を明確にする
  3. 勉強している間、ずっと考え続けてやる

合格後に東大生の友達らに話したときの反応:「え、それフツーじゃない?
(引用元:元偏差値35の東大生が教える「残念な勉強法」 2018年6月11日 東洋経済オンライン

自分の頭を使う

解く前に問題の答えを見ると、それで多くの事柄がわかったような気持になるかもしれません。しかし、それでは、考えたり理解を深めたりする機会を失います。… ファインマン博士は、「問題を解いて行き詰った場合には、答をチラッと見て、ヒントを得たらまた自分で考える」という方法を 薦めています。(編集委員会 裳華房フィジックスライブラリー)

定評のある教科書を通読する

基礎学力をつけるのにもっともよい方法は、演習問題を解くことだけでなく、しっかり書かれた教科書を通読することです。これは、大学を出てからも、新しい分野を身につける必要に迫られるたびに行うことです。(物理学科教員一同 https://www.rs.kagu.tus.ac.jp

表面的なことをなんとなく真似しない

ビル・エバンスは、表面的なことを真似するのでなく、本質的なこと、基本的なことを学びましょうと教えます。自分が何をやっているのか理解できている範囲で、やることが大事。

Bill Evans – The Creative Process and Self-Teaching