学校の先生はよく、静かに授業を聞きなさいとか、宿題をちゃんとやりなさいと言いますが、どうやって勉強をしたらいいかを教えてくれる先生は皆無です。
今から振り返って考えてみると、勉強するまえに勉強方法について考えておけば良かったと思います。勉強は大学受験で終わりではなく、むしろ大学に入ってからが始まりで、さらに研究の道に進むと一生勉強し続ける人生になります。そうなると、一生使える勉強方法というものを子供のときに身に付けている人のほうが人生において成功しやすいんじゃないかと思います。一生ものの「正しい」勉強方法とはどのようなものなのでしょうか。
白紙に議論を再現する
本屋でフォーカスゴールドIAを立ち読みしていたら、数学の勉強方法が書いていて、何周もして定着させようとか、復習するときは人に講義するかのように説明が再現できるようにしようとか、すごくいいことが書いていて自分が高校生のときに聞きたかった。自然にそれを悟れる生徒が優秀なんだろうけど。 https://t.co/cjpuCF4pfG
— 博士(理学) (@scitechjp) July 12, 2024
自分が読んだ部分は、Coffee Break 「日々の授業の受け方」というコラムがネットでサンプルページとして公開されていました。
学んだ内容を自分自身の言葉で再現できるか
先生になったつもりで、誰かに教える気持ちになって、できるだけ丁寧に再現してみましょう
「復習」というと、多くの人はさらっとノートを見て、類題を解くという形が多いと思いますが、この「先生になりきってその日の内容を再現する」復習は効果バツグンなので、ぜひ一度チャレンジしてみて下さい。
高校の受験参考書に載っていた教えと全く同じ教えが、大学の教科書にも書かれていました。
量子論に限らず、最良の練習問題は、本の内容の一節を、自分なりのやり方でよいから、紙に書いて繰り返してみることである。(清水明 新版 量子論の基礎 サイエンス社)
東大生の勉強方法を紹介したネット記事にも全く同じことが書かれていました。学習方法に関する普遍的なことなので、当然ではあります。
自分がたどり着いた「3つの勉強法」
- 白紙に「再現できるように」勉強する
- 「どういう場でアウトプットするために暗記しているのか」を明確にする
- 勉強している間、ずっと考え続けてやる
合格後に東大生の友達らに話したときの反応:「え、それフツーじゃない?」
(引用元:元偏差値35の東大生が教える「残念な勉強法」 2018年6月11日 東洋経済オンライン)
チャンネル登録者300万人超のこのYOUTUBER教育家も、全く同じことを言っていました。ホワイトボードに描きながら誰かに教えるかのように解説するのだそうです。まず1番目に大事なのは「良い教育リソース」を手に入れること。この人の守備範囲は医学系なので、定番の教科書などです。教科書をじっくり読みこみながら自分でノートにまとめます。そしてノートにまとめた情報を今度は、模式図のように描くことです。そして今度は誰かに教えるようにホワイトボードなどを使って説明することです。ちゃんと普通に声を出して。すると自分の声で聴覚的にも学べるのだそう。そしてあとは、教科書などの問題を解くことです。
Ninja Nerd | Behind the Scenes: How Zach Studies and Prepares for a Lecture Ninja Nerd チャンネル登録者数 336万人
大学で非常勤講師など学生相手に教える機会を得て、授業準備のために真剣に準備していると、教えるのが一番自分の勉強になることを実感できます。
自分の頭を使う
解く前に問題の答えを見ると、それで多くの事柄がわかったような気持になるかもしれません。しかし、それでは、考えたり理解を深めたりする機会を失います。… ファインマン博士は、「問題を解いて行き詰った場合には、答をチラッと見て、ヒントを得たらまた自分で考える」という方法を 薦めています。(編集委員会 裳華房フィジックスライブラリー)
定評のある教科書を通読する
基礎学力をつけるのにもっともよい方法は、演習問題を解くことだけでなく、しっかり書かれた教科書を通読することです。これは、大学を出てからも、新しい分野を身につける必要に迫られるたびに行うことです。(物理学科教員一同 https://www.rs.kagu.tus.ac.jp)
表面的なことをなんとなく真似しない
ビル・エバンスは、表面的なことを真似するのでなく、本質的なこと、基本的なことを学びましょうと教えます。自分が何をやっているのか理解できている範囲で、やることが大事。
Bill Evans – The Creative Process and Self-Teaching