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リアルタイムPCRの原理、解析手法の概説、注意点などのまとめ

リアルタイムPCRは遺伝子発現量を調べる手法として今ではすっかり普通の実験になりましたが、いざ実験しようとすると再現性が悪かったり、そもそも、遺伝子発現量を議論する(絶対量?相対量?比較対象は何と何?)ためにはどういう実験デザインにしてどんな解析をすべきなのかが初心者にとってはすぐには明らかではなかったりもします。そこで、わかりやすい解説記事をまとめておきます。   リアルタイムPCRとは リアルタイムPCR(real-time PCR)は、定量PCR(quantitative polymerase chain reaction)、qPCR、RT-qPCR (Reverse Transcription quantitative PCR)などとも呼ばれもので、PCR反応で生成されている産物の量を蛍光標識してリアルタイムに測定・記録することにより、指数関数的に増幅している部分を利用して鋳型の量を定量的に解析するものです。絶対的な量を算出するか、相対的なサンプル間の比を算出するかは、実験デザインと解析方法で変わってきます。 リアルタイム PCR は、定量的逆転写 PCR (RT-qPCR) や定量的 PCR (qPCR) としても知られますが、最もパワフルかつ高感度な遺伝子解析技術の一つです。… リアルタイム PCR は、PCR増幅が起こるそのタイミングから核酸の定量を行います。(リアルタイムPCR のコンセプト 遺伝子発現の概要:入門ガイド サーモフィッシャーサイエンティフィック)   リアルタイムPCRのデータ解析方法概説 リアルタイムPCRの遺伝子発現解析をより正確に行うために(PDF)(日本バイオ・ラッド ラボラトリーズ株式会社 副島正年,井口潤一 yodosha.co.jp) 検量線を用いた相対的定量、比較Ct法(Livak法)、比較Ct法(Pfaffl法とVandesompele法) リアルタイム定量PC法の原理と活用 (PDF) (有賀博文 Nippon Suisan Gakkaishi 73(2):292-295 (2007).)PCR初期ではPCRの阻害となる要因がほとんど無いためPCRプロダクトは指数関数的に増幅する 絶対定量と比較定量の違いとは?リアルタイムPCRの主な4つのデータ解析方法(サーモフィッシャーサイエンティフィック) リアルタイムPCR再入門(PDF)(BIO-RAD)   …

scRNAseq論文の図のtSNEて何?

  2018/06/20    データ解析の手法

単一細胞(シングルセル)の遺伝子発現を解析(トランスクリプトーム解析; RNA seq)の論文では、下図のような、t-SNEをプロットした図がよく登場します。 このtSNE1、tSNE2というのは一体何でしょうか? 生物学者は、細胞の種類がどれくらいあるのかを知るためのアプローチのひとつとして、個々の細胞内ではどんな遺伝子がどれくらいの量だけ発現(DNAからmRNAに転写されたり、さらにタンパク質に翻訳されたりすること)しているかを調べ、その結果に基づいてそれらの細胞を分類しようと考えます。 近年の急速な分析技術の進歩により、細胞や分子の性質を、集団の平均値としてではなく、一つひとつの細胞や分子の個性を維持したまま解析することが可能になりました。シングルセルRNA-seq解析では細胞集団の転写産物を1細胞ごとに網羅的に解析します。そのため、細胞集団を構成する細胞がどう分類できるかが未知のままでも、細胞集団を亜集団にクラスタリングして特徴を抽出することが可能です。(シングルセルRNA-seq解析 genble.com) もし仮に細胞には遺伝子がたったの2つしかなくて、遺伝子Xと遺伝子Yの発現量を調べるだけで個々の細胞のプロファイリングができてしまうとしたら、X「軸」とY「軸」の2次元平面上にひとつひとつの細胞の遺伝子発現量をプロットすれば、細胞の種類の数だけクラスターが現れるでしょうから、目で見てわかりやすく話は簡単です。 しかしヒトの遺伝子数は2万以上もあり、実験によって多数の遺伝子に関する発現量のデータが得られます。これらのデータをそれぞれの遺伝子「軸」に関してプロットした結果(=多次元空間に分布しているデータの様子)を、平面しか認識できない人間が「見る」ことはできません。そこで、個々の細胞が発現している複数の遺伝子の量のデータ(多次元データ)を、とある数学的な処方箋(t-SNE)を用いて2次元のデータに変換(次元の削減)してしまえば、個々の細胞を(tSNE1軸とtSNE2軸からなる)2次元平面上にプロットすることができて、どのようにクラスターをつくっているのか(=どんな種類の細胞があるのか)その様子が見やすくなります。   t-SNE(てぃー すにー)は何の略? t-distributed Stochastic Neighbor Embedding (t 分布型確率的近傍埋め込み)   t-SNEがどんなものかをざっくり言うと? a new technique called “t-SNE” that visualizes high-dimensional data by giving each datapoint a location in a two or three-dimensional map.  …