フォン・ノイマン John von Neumann(1903–1957) の業績と論文

ジョン・フォン・ノイマン(1903–1957)は、論理学・数学・物理学・化学・計算機科学・情報工学・生物学・気象学・経済学・心理学・社会学・政治学の分野で研究論文を発表した多才な人です。プリンストン高等研究所で「人間のフリをした悪魔」と呼ばれていたくらい頭が良かったのだそう。また、EDVACというコンピューターの設計に関する数学的な基礎づけを行い、EDVACが完成したときには「自分の次に計算の速い奴ができた」と言ったのだそうです。

フォン・ノイマンの論文

ノイマンの論文を集めた『フォン・ノイマン著作集』は、全六巻で、

  • 第一巻 Logic, Theory of Sets and Quantum Mechanics 論理学・集合論・量子力学
  • 第二巻 Operators, Ergodic Theory and almost Periodic Functions in a Group 作用素・エルゴード理論・群における概周期関数
  • 第三巻 Rings of Operators 作用素環論
  • 第四巻 Continuous Geometry and Other Topics 連続幾何学とその他の話題
  • 第五巻 Design of Computers, Theory of Automat and Numerical Analysis コンピュータ設計・オートメタ理論と数値解析
  • 第六巻 Theory of Games, Astrophysics, Hydrodynamics and Meteorology ゲーム理論・宇宙物理学・流体力学・気象学

となっています。一部は邦訳されています。

数理物理学の方法―ノイマン・コレクション (ちくま学芸文庫)  収載論文:

  • 量子力学の数学的基礎づけ
  • 量子力学におけるエルゴード定理とH‐定理の証明
  • 星のランダムな分布から生じる重力場の統計
  • 最近の乱流理論

作用素環の数理: ノイマン・コレクション (ちくま学芸文庫)

  • 数学者
  • 作用素環についてI
  • 作用素環についてII
  • 作用素環についてIII
  • 作用素環についてIV

ゲームの理論と経済行動〈1〉 (ちくま学芸文庫)

ゲームの理論と経済行動〈2〉 (ちくま学芸文庫)

ゲームの理論と経済行動〈3〉 (ちくま学芸文庫)

計算機と脳 (ちくま学芸文庫)

自己増殖オートマトンの理論 ‎ 岩波書店; オンデマンド版

 

フォン・ノイマンの業績に関する解説

双書20・大数学者の数学 フォン・ノイマン(2) /量子力学の数学定式化へ (双書・大数学者の数学 20) 単行本 – 2021/6/23 廣島 文生 (著)

双書19・大数学者の数学 フォン・ノイマン(1) /知の巨人と数理の黎明 (双書・大数学者の数学 19) 単行本 – 2021/4/21 廣島 文生 (著)

 

フォン・ノイマンの伝記および人物に関する解説

 

未来から来た男 ジョン・フォン・ノイマン  アナニヨ・バッタチャリヤ、 松井信彦 | 2023/9/21

フォン・ノイマンの生涯 (ちくま学芸文庫) ノーマン・マクレイ, 渡辺 正他 | 2021/4/12

フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔 (講談社現代新書) 高橋 昌一郎 | 2021/2/17

 

参考

  1. John von Neumann Collected Works : Vol. 1-6 明倫館書店 ¥ 300,000 税込 ISBN:0080095666
  2. フォン・ノイマンの哲学 高橋昌一郎 國學院雜誌 第 115 巻第 11 号(2014年)(PDF)
  3. John von Neumann 1903—1957 A Biographical Memoir by S. Bochner (PDF)
  4. 集合論における自然数の標準的な構成法(ペアノの公理 ウィキペディア)
  5. 俺の次に計算の速いヤツが出来たな。 ~ジョン・フォン・ノイマン【科学者の智慧 vol.04】  2016年7月30日 FUTURUS(フトゥールス)Livedoor News
  6. A (very) Brief History of John von Neumann moderndaymath チャンネル登録者数 1.52万人