ダイケンのオトカベとは?ピアノルームに使うときの注意事項

ピアノの防音室を考えたときに、音が外に漏れないようにする防音だけでなく、自分が弾いたピアノの音がカベに反射して返ってきて耳に良くないという問題もあります。室内での吸音を考えたときによく聞く商品がダイケンのオトカベです。

ひとくちにオトカベといっても製品には種類がいくつかあり、価格も10倍くらいの開きがあります(㎡単価(/㎡)¥5,540~¥48,150)。用途・目的も違うので自分の使用目的に合ったオトカベを選ぶ必要がありそうです

ピアノの周波数は、鍵盤の下の方は数十ヘルツで中音域が周波百ヘルツ、高音域が1キロヘルツから2キロヘルツ程度です。右の一番端の鍵盤、最高音は4キロヘルツ。

  1. ピアノの鍵盤と周波数 http://www.ne.jp/asahi/moto/jogging/kenban12hz.html

ダイケンのホームページにオトカベ各種の吸音特性(周波数ごとの吸音率)のグラフがあります。例えばL91は125HZ付近の音をより吸うので、オトカベL91で仮にピアノルームの壁を全部囲んでしまうと、125Hz付近のピアノの音だけが減ってしまって、ピアノの音楽のバランスが悪くなりそうです。

家の間取りは一軒一軒異なりますので、ダイケンにはショールームや相談室があるみたいなので、オトカベをどう使うかに関しては、相談した方が良いようです。自分の経験だと、防音のリフォーム会社が音響の知識を持っていないこともあります。

 

オトカベが働く原理

オトカベは板に穴がたくさん開いていて、オトカベL-80の場合、の背後の空気層(吸音材などを充填した空間)で音を吸う原理だそうです。この空気層の厚さを何cmに設定するかでも、吸収される周波数が劇的に変わるようです(例えば、オトカベL80のグラフ参照)。このグラフを見ると、空気層を45㎜にすると500Hz付近の音をよく吸音するのに対して、空気層を300mmにすると125Hzあたりがよく吸音されています。

ちなみに空気層といっても、実際にオトカベをつかうときには吸音ウールを空気層の部分に入れて、音を吸わせるようです。アマゾンで、「大建工業 吸音ウール 303E 6枚入り GB1801-4E」のレビューがとても低いので読んでみたら、防音効果がなかったという不満でした。この製品は、オトカベの裏の空気層に充填して使うものであって、単体で使うものではないと思うのですが、そこが誤解されているせいなのかなと思います。オトカベは防音を目的としたものというよりも、強すぎる壁からの反響を弱めて(少し吸音させて)楽器の演奏などにちょうどよい響きを作るためのものなのではないでしょうか。

 

オトカベS-3

オトカベS-3というはL80とはまた施工方法が違うみたいです。

  1. 音響壁材オトカベS-3を使うのですが、仕上は布クロスで無ければダメですか?