SoftBank World 2018基調講演で孫正義氏が未来を予測【動画】

   




孫正義 softbank 2018 7月 AI講演(動画16:39)


*2018年7月19日 に行われたsoftbank 孫正義さんの講演の冒頭の一部分(動画16:39)

(以下、YOUTUBE書き起こしの転載。音声自動認識が不正確な語句は当サイトで修正。小見出し、太字強調は当サイト)


 

「未来は予測不可能」は本当か?

皆さんお早うございます。今オープニングのビデオがありましたけれども、未来が本当に今目の前に開かれようとしています。よくですねえ未来のことはよくわからない、だから現状精一杯生きるべきだと、そういうふうに言われる方がいます。本当にそれでいいんでしょうか。私はもうには多くの日本のビジネスマンの人々はですね、そういう考え方受け身で、いま起きている現実をそのまま見てですねその現実にどう対応していくか、生きていけばそれでいいんではないかというふうに思っている、そういうことに私は危機感を覚えているわけです。本当に今の現実をただしっかりと凝視してそこに真面目に一生懸命に触れて、接していけばですねそれでいいのかということですね。本当に未来はわからないのか、それはもしかしたら真剣にわかろうとしていないからそう思ってるんじゃないかっていうふうに私は思うんですね。多くの未来のことというのは常に今現在その前触れというものが目の前に存在しているということですね。その前触れをその、敏感に捉えて自分のこととして自分たちの未来の事として捉えて、一生懸命そこにまっさきにですね、人よりも早く、人よりも真剣に、人よりも深く考えて、人よりもそのことに対してですね洞察しようという思いで取り組むのか取り組まないのか。そして現状を変えていこうと、自分の現状を変えていこうと、自分たちの世の中の現状を変えていこうと、そういう努力をする人としない人、あるいは会社、結果が全然違うのではないかというふうに思います。

ビッグバン

今日はビッグバンについて少し語りたいと思います。未来について少し語りたいと思います。そして、ソフトバンクグループがどのようにそこに接していこうとしているのかということについて語っていきたいというふうに思います。まず最初に皆さんも知ってると思いますけども、138億年前にビッグバンが起きたというふうに言われています。私は宇宙の専門家ではないので、そういう風に言われていると、まあ概ねそんな頃にそういうことが起きたのではないかということでありますが。このビッグバンによってですね、宇宙がどんどん広がっていく。様々な惑星、恒星、銀河系のようなものが生まれてきて、しかもそれはですね、今も広がり続けているというふうに言われています。今現在も宇宙は広がり続けている。まさにビッグバンは一瞬で終わったわけではないということですね。

人工知能のシンギュラリティ

シンギュラリティ、もう一つのビッグバンとして私はシンギュラリティがやってきているというふうに思います。このシンギュラリティ、ひと言で言うと人工知能ですね、人工知能の叡智は人間の叡智を超えていくということですけれども。この人間の叡智を人工知能AIの叡智が超えて行った時に超知性が生まれ、その超知性はあらゆる産業を再定義していくということであります。すべての産業が再定義されるとするならばさて我々はどのようにそこに接して言ったらいいのかということであります。これは人類史上最大の革命だというふうに私は思っています。このAIの進化によってですね、様々な計算がされていくわけですが、この計算は演算はですねクラウド側のみでやるわけでもない。エッジ側のみでやるわけでもない。その両方が同時にですね並行して協調し合いながら、より高度なAIの演算処理がなされていくというふうに思います。このエッジ 側とクラウド側、両方どちらかがより大事なのではなくて、両方とも大事だということですね。まずエッジ側について少し語りたいと思います。

armを買収した理由

私がアーム(arm)の買収をした時にですね、なんで携帯会社がアームを買収するんだと、なぜ今さら半導体の会社なんだと、そういうふうに言ったメディアの人たち、あるいは一般の人たち、たくさんいました。あえて私は深く説明をしませんでした。今から話す内容によってですね、何故armを買収したのか。なぜアームが大事だと思っているのかということについても少しご理解いただけると思います。ソフトバンクは通信の会社だという風にこの十数年間思われていますけれども、ソフトバンク35年の歴史の中で通信の会社をやったのはほんの1/3、十数年に過ぎません。ソフトバンクは情報革命を会社の創業からずっと今までやり続けている会社であります。その情報革命の中の、中核事業の一つが通信であります。その通信もAIのための通信だというふうに私は思っています。情報革命=AI革命だというような状況が今からやってくるというふうに思います。このアームはエッジ側のチップとして欠かすことのできないものになっていきます。

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スマートフォンの中に100%存在するarmのチップ

ここにいるみなさんは、一般的な人々よりもより先進的な人々だと思いますけれども、おそらくこのここにいる人の中でですね、スマホスマートフォンを自分のポケットに今持ってない人はほぼ一人もいないのではないかと思います。今世界中の人々がですね、去年たった1年間で15億台のスマホが売れました。まあ2年、3年平均してスマホが1人当たり使われるとしてですね、30億台、40億台のスマートフォンが世界中の70億人の人々の中で使われていることになるわけですね。もちろん70億人の中には赤ちゃんや小さな子どもあるいはお年寄りという方もいますので、一般のティーンエイジャーあるいは成人のほとんどの人は今やスマホを使っているという状況だと思います。そのスマホの中に100%あるものがあります。100%です。99%じゃないです。98%じゃないです。100%。100.0%存在しているのがアームのチップであります。しかもこれは周辺の、枝葉末節の部品ではなくてですね、セントラルな、自動車でいうエンジンに相当するものであります。世の中の人々が、もう、最早なくては生活が成り立たない状況になっている状況の中で、現実の中でですね、100%その心臓部分のエンジンの設計を司っているのがアームである。これは大変重要な意味があるというふうに私は思っています。オセロで言えばオセロのゲームでいえば、四つかどの一つに相当するものだというふうに私は思います。

Project Trillium(プロジェクト トリリウム)

このアームのチップはスマホだけではなくて今やあらゆるものに入り始めています。自動車、家電、コンシューマー機器ですね、ゲーム機器、ありとあらゆるもの、家の中あるいは工場の中のセンサまで含めてですね、出荷されていまして、去年までに出荷された累計は1000億個を超えました。1000億個です。地球上の人口が先ほど言いましたように70億人ですから、地球上の人口の70億人をはるかに超える規模の1000億個の arm チップが出荷されたと。しかも今から12年後の2030年には1兆個になるということが予想されています。アームのチップが1兆個、地球上のありとあらゆるところにばらまかれる。しかもそれがネットワークでつながる。しかもそれらは人工知能のエッジ側のディバイスとしてこれから活躍し始めるということですね。アームはProject Trilliumいうものでですね。アームのほとんどすべてのチップにAIの機能をこれから搭載していくということを決定し、早速そのチップの提供を開始しはじめました。

アームのチップの活躍ぶり

これによってですね 、ディバイス側で人々の動き、例えば皆さんが今スマホを使ってホームボタンを押すとですね、自分の指紋でその人のID が確認される。あるいはホームボタンを押さなくてもですね、オープンするだけで、自分の顔を見てですね、自分の顔を、自分のそのスマホのご主人だと、持っている所有者だということを理解しIDとして検知する。これもいわゆる人工知能ですね。これもすべて今現在、アームのチップで行われているわけですね。あるいは siri に話しかけます。siriが皆さんの声を認識し、そのことを理解しようとします。これもすべてアームのチップが今現在皆さんのスマホの中で活躍しているわけですね。それを、よりAIの機能を進化させて、もっともっとその能力を発揮できやすいように、そういうようにするのがプロジェクト・トリリウムであります。これはまずはスマホのような a シリーズのチップから搭載されますがm シリーズのようにですねIoTの中に入る小さな小さなデバイスにまでこのAIの機能がこれから1兆個入っていくことになるわけであります。

デバイス側の共通項としてのarmチップ

つまりそれは、道にある様々な監視カメラだとか、あるいは道路の中のですねいろんなものを検知するセンサーだとか、あるいは空を飛ぶドローンだとか、ありとあらゆる物に入っているわけですけれど、この後に詳しくまた説明がありますけれども、ライドシェアだとか、あるいは自動運転というものにもこれからエッジ側で続々とアームのチップが使われることになるわけです。これはチップだけではなくてそのソフトウェアのプラットフォームですねテンサーフロー(TensorFlow)だとか、カフェだとかいろいろあります。こういうようなものとそれからアームのチップを結びつけるソフトウェアレイヤーをアームが作り、例えばNVIDIA だとか Google だとかAmazon、 そういうところと連携し、アームのチップがAIのそれぞれのソフトウェアのプラットフォームとうまく連動できるように、ということを行っているわけですね。でディバイス側においてはこのほとんどすべてのチップがアームになると、これが共通項になる、というところが重要な1つのミソだというふうに私は思っています。

クラウド側の能力の今後の進化

ということで、エッジ側におけるAIのコンピューティングパワー、そしてエッジ側におけるAIチップの1兆個に及ぶ普及、これが大変重要なものになっていくということですが。さらにですね、クラウド側、こちらも大変重要ですね。クラウド側においてはGPU の能力を中心にですね。今から2030年までにはワンチップあたりの演算能力が約200倍になるというふうに予想されています。もちろん、これは1チップ当たりの能力ですけれども、そのチップの数もですね、クラウド側にどんどん増えていき、しかもそのクラウド側のAIチップとですね、エッジ側のアームのチップが大変高速に5 Gだとか6 Gだとか7Gと、これから通信が進化していく、それらと有機的につながってですね、これから連動していく。となるとですね、AIの進化というのは、恐ろしい勢いで、とどまることを知らない勢いで、今から二次曲線で伸びていくということであります。

業界内部の人間による未来予想図

冒頭に言いましたように未来のことはわからない、わからないから考えるのを止めて、今の現状に精一杯生きようじゃないか、というものの考え方に、私は「それで本当にいいのかな」というふうに疑問符を抱いているんですけども。間違いなくAIが二次曲線でその能力を高めていく。間違いなくエッジ側のチップはですね、1兆個前後の規模をですね、少なくとも我々のアームが出荷されるということを、我々アームの内部の人間がですね、そのように想定し、そのように設計し、そのように事業計画を立てているということが、一つの重要な事実だというふうに思います。つまりAIによってですね、それだけAIの能力が進化するということになると、全ての産業が再定義されると。例えばオックスフォード大学の学者の先生たちがですね、どんな仕事がいつ頃、AIによって追い抜かれていかれるのかというような予測をした、そういう議論の説があります。それぞれ2024年だとか2027年だとか2030年というふうに書いてありますけれども、これが2、3年早い遅い、本当に抜かれたのか抜かれてないのかというのはですね、私に言わせれば誤差だと。2、3年早い遅いは、…


 

下記リンクで、孫正義氏の基調講演全体が視聴できます。

ソフトバンク孫正義社長の基調講演(動画2時間8分20秒)

 

参考・報道

  1. Softbank World 2018ソフトバンクグループ最大規模の法人向けイベント「SoftBank World 2018」では、グループ代表の孫正義による基調講演のほか、協賛パートナーや導入企業による講演、展示などで新たなビジネススタイルをご紹介いたします。開催日時 2018年7月19日(木)・20日(金) [講演]受付開始8:30  開始10:00〜終了19:00(両日)[展示]受付開始10:00  開始10:00〜終了19:00(両日) 開催場所 ザ・プリンス パークタワー東京 主催 ソフトバンク株式会社 ソフトバンク コマース&サービス株式会社
  2. 孫正義「AIの価値をわかっているのに、なぜ真剣に取り組まないのか」ソフトバンク2018基調講演 (logmi ログミー)
  3. “業界のお約束”を破壊する革新企業を掛け算、ソフトバンクの「AI群戦略」 (1/2) (2018年07月20日 11時00分 三島一孝,MONOist)
  4. 「ソフトバンクがARMを買収した本当の理由」孫正義氏の基調講演 ソフトバンクワールド2018開幕 (ロボスタ 2018年7月19日 By 神崎 洋治)
  5. ソフトバンク孫氏がAI加速を宣言、「政府は進化止めている」と批判 (Bloomberg / YAHOO!JAPANニュース 7月19日(木)12時49分配信 Bloomberg) 孫氏の基調講演には、中国で配車アプリを手掛ける滴滴出行の柳青(ジーン・リウ)社長米ゼネラル・モーターズ(GM)のダニエル・アマン社長らが登壇した。
  6. ソフトバンク孫社長が「AIのトップ企業」買いあさるワケ (ITMEDIA NEWS 2018年07月19日 16時02分)  「AI(人工知能)がありとあらゆる産業を再定義する」――ソフトバンクグループの孫正義社長(兼会長)は7月19日、都内で開いたイベント「Softbank World 2018」で、繰り返し強調した。 同社は、AIで需要予測を行うライドシェア大手の中国Didi Chuxing(滴滴出行)などに出資。各業界でAIを活用するトップカンパニーを囲い込んでいる。だが、ライドシェアのように日本で制限されているサービスもあり、孫社長は「日本は過去を守り、未来を否定している」と現状を批判した。
  7. 痛烈批判:国内ライドシェア禁止に「信じられない」=ソフトバンクGの孫社長 (ITmediaビジネスONLINE 2018年07月19日 15時22分) [東京 19日 ロイター] – ソフトバンクグループ<9984.T>の孫正義社長は19日、都内で開いた法人向けイベントで、日本でライドシェア(相乗り)サービスが禁止されていることについて「こんなばかな国がいまだにあるということが、僕には信じられない」と述べ、国の対応を痛烈に批判した。
  8. 「ライドシェア規制は馬鹿げている」、ソフトバンクグループ孫社長 (田中 陽菜=日経 xTECH/日経コンピュータ 2018/07/19 17:00)ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は2018年7月19日、法人向けイベント「SoftBank World 2018」の基調講演に登壇。人工知能(AI)が交通や医療など様々な産業にもたらすインパクトや、AIが活用される社会を前提にした規制緩和の必要性などについて語った。
  9. ライドシェア禁止「こんなばかな国はない」 ソフトバンクの孫会長、政府を批判 (産経新聞 YAHOO!JAPANニュース 7/19(木) 21:25配信) ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は19日の東京都内での講演で、「日本は(自家用車を用いた相乗りなどの)ライドシェアを法律で禁じている。こんなばかな国はない」と述べた。
  10. こんなばかな国あるとは信じられない=国内ライドシェア禁止でソフトバンクG社長 (REUTERS 2018年7月19日 / 12:12 /) [東京 19日 ロイター] – ソフトバンクグループの孫正義社長は19日、都内で開いた法人向けイベントで、日本でライドシェアが禁止されていることについて「こんなばかな国がいまだにあるということが、僕には信じられない」と述べ、国の対応を痛烈に批判した。
  11. 中国の滴滴、ソフトバンクとタクシー配車 (日本経済新聞 2018/7/19 14:54) ソフトバンクは19日、中国の配車サービス大手滴滴出行と合弁会社を設立したと発表した。人工知能(AI)を活用したタクシー会社向けの配車プラットフォームを2018年秋から提供する。
  12. 【書き起こし】2018年3月期決算説明会(後編)(ソフトバンクニュース 2018-05-18)

 - テクノロジー, 日本の科学技術行政, 自動車自動運転