Category Archives: 質的研究

質的研究のための定番の教科書 書籍の紹介

フリック 質的研究入門

質的研究入門 小田博志監訳 2011年

新版 質的研究入門 〈人間の科学〉のための方法論  U.フリック著 小田博志監訳 小田博志、山本則子、春日常、宮地尚子 訳 2011年2月 春秋社

  • 第I部 フレームワーク 第I章 この本へのガイド 第2章 質的研究〜なぜ、いかに行うか 第3章 質的研究と量的研究 第4章 質的研究の倫理
  • 第II部 理論からテクストへ 第5章 質的研究における文献の利用 第6章 理論的立場 第7章 認識論的背景:テクストの構築と理解
  • 第III部 研究デザイン 第8章 質的研究のプロセス 第9章 研究設問 第10章 フィールドへのアクセス 第11章 サンプリング戦略 第12章 いかに質的研究をデザインするか:概観
  • 第IV部 口頭データ 第13章 半構造化インタビュー 第14章 データとしてのナラティブ 第15章 フォーカス・グループ 第16章 口頭データ収集法の概観
  • 第V部 観察と媒介データ 第17章 観察とエスノグラフィー 第18章 ビジュアル・データ:写真、映画、ビデオ 第19章 データとしてのドキュメントの利用 第20章 質的オンライン研究:インターネットを使う 第21章 観察と媒介データの概観
  • 第VI部 テクストから理論へ 第22章 データの記録と文書化 第23章 コード化とカテゴリー化 第24章 会話、ディスコース、ジャンル分析 第25章 ナラティブ分析・解釈学的分析 第26章 質的研究におけるコンピュータ 第27章 テクスト解釈法の概観
  • 第VII部 質的研究の基礎づけと執筆 第28章 質的研究の評価基準 第29章 質的研究の質〜基準を超えて 第30章 質的研究を書く
  • 第VIII部 質的研究:統合と展望 第31章 質的研究の実践1:グラウンデッド・セオリー 第32章 質的研究の実践2:トライアンギュレーション 第33章 質的研究の実践3:質的研究の最先端と未来

 

質的データ分析法

質的データ分析法―原理・方法・実践  佐藤 郁哉 2008/3/25  新曜社

第Ⅰ部 質的データ分析の基本原理 第1章 7つのタイプの「薄い記述」 第2章 豊かで厄介な質的データ 第3章 定性的コーディング 第4章 脱文脈化と再文脈化 第5賞 事例―コード・マトリックス

第Ⅱ部 質的データ分析の実際 第6章 資料を整理する 第7章 コーディングを行う 第8章 分析の方向性をさぐる 第9章 概念モデルをつくる 第10章 報告書を書く

 

質的研究のデザイン

質的研究のデザイン (SAGE質的研究キット)  ウヴェ・フリック 著 鈴木 聡志 翻訳 2016/4/19 新曜社

1 章 質的研究とは何か? 質的研究を定義する 質的研究の増殖 基本原理としての適合性 学問としての質的研究、応用という文脈における質的研究 道徳的言説としての質的研究 質と量─二者択一か、同じコインの両面か、組み合わせか 研究視角 質的研究の理論と認識論 質的研究─ 手法と態度 本書および「SAGE 質的研究キット」の構成
2 章 アイデアからリサーチクエスチョンへ 研究のための関心とアイデア─ 実例 ある研究視角をとる 質的研究で理論を使う リサーチクエスチョンを発展させ まとめ
3 章 サンプリングと選択とアクセス 質的研究におけるサンプリングの論理 サンプリングのための示唆 人びとのサンプリング サイトと出来事を選ぶ 集団を構成する コーパスを作る 事例内、資料内のサンプリング アクセスを明確化することと必要な承諾
4 章 質的研究のデザイン 質的研究における研究デザイン デザインに影響するものとデザインの構成要素 研究デザインの構成要素 質的研究の基本的デザインを使う 質的研究のデザインの実例 良い質的研究のデザインを特徴づけるものは何か?
5 章 資源と障害 はじめに 資源 障害 まとめ
6 章 質的研究の質 はじめに 質の良い質的研究をデザインする 質の良い質的研究を実行する 質的研究を報告する まとめ
7 章 質的研究の倫理 準備 リサーチクエスチョン アクセスとサンプリング データ収集 データ分析 執筆、一般化とフィードバック
8 章 言語データ はじめに インタビュー フォーカスグループ
9 章 エスノグラフィー・データとビジュアル・データ はじめに エスノグラフィーと観察 ビジュアルな手法
10 章 質的データを分析する はじめに コード化とカテゴリー化 会話、ディスコース、ドキュメントの分析
11 章 質的研究をデザインする─ いくつかの結論 手法と基本デザイン 質的手法におけるデザインの問題 デザインの問題を明瞭にする─ 研究計画書を書く

人文社会科学分野における質的研究の方法論:グラウンデッド・セオリー法(Grounded Theory Approach)

グラウンデッド・セオリーとは

5 5 Grounded theory (Research Methods and Statistics 2016/09/11)

 

グラウンデッド・セオリー法の実践

Using Grounded Theory Approach: From Start to Finish (Philip Adu, PhD.) Methodology Related Presentations – TCSPP 2017/10/06 動画の長さ 55:42

 

 

質的研究とは何か 量的研究との違い 質的研究の方法

科学研究は、定量的な実験データを統計学的に処理して、実験条件による有意差が実験群と対照群の間に存在するか否かを調べるというのが典型的なやり方です。他人にデータを見せるたに定量性がないと、論外という扱いを受けます。わざわざ、定量的研究と呼ぶ必要がないくらい定量性を重要視します。それに対して、質的研究というものが、人文社会系の世界には存在します。

質的研究のアプローチでなされた看護研究の研究発表を自分が初めて目にしたときに、これを同じ「研究」と呼んでいいのか?と衝撃を受けました。科学研究では、実験者の主観を極力排除してデータを取得、解析するのに対して、質的研究においては研究者の主観こそが重要な役割を担うのです。

 

質的研究とは何か

下の動画は質的研究がどんなものかをわかりやすく説明しています。

Grounded Theory (ChrisFlipp 2014/02/17)

Qualitative Research : How Do I Social Science? ( Aydin Paladin 2018/03/29 動画の長さ 37:17)
 

  1. 質的研究とは何か 大谷 尚 YAKUGAKU ZASSHI 137(6) 653―658 (2017)

 

質的研究と量的研究の比較

 下の動画は、質的研究が量的研究とどう異なるのか、どのような方法論が用いられているのかが簡潔にまとめられています。
Overview of Qualitative Research Methods (Center for Research Quality 2015/08/14 動画の長さ 12:09)
 

質的研究法

質的研究のやり方に関しては、イェール大学が提供する系統だった授業の動画が参考になりそうです。

Fundamentals of Qualitative Research Methods: What is Qualitative Research (Module 1) (YaleUniversity 2015/06/24)

  1. 質的研究デザインの方法 青山学院大学 髙木亜希子 第 41 回中部地区英語教育学会福井大会 2011 年 6 月 26 日(日)12:30~13:20 英語教育法セミナー2(セミナー2B) 
  2. Qualitative Research: Data Collection, Analysis, and Management Jane Sutton Zubin Austin, BScPhm, MBA, MISc, PhD Can J Hosp Pharm. 2015 May-Jun; 68(3): 226–231. In this article, we review some principles of the collection, analysis, and management of qualitative data to help pharmacists interested in doing research in their practice to continue their learning in this area.

 

質的研究の限界

  1. 質的研究方法の可能性と限界性に関する覚書  玲河 朴 九州大学学術情報リポジトリ

 

参考

  1. 質的研究論文の評価 yamaguchi-u.ac.jp
  2. 質的研究が目指すもの
  3. 新版 質的研究入門 人間の科学のための方法論 ウヴェ・フリック 著、 小田博志 監訳 春秋社 2011年
  4. Uwe Flick. An Introduction to Qualitative Research (6th Edition) 2018/12/28