韓国人プロ棋士イ・セドル(Lee Sedol)九段と人工知能「アルファ碁」(AlphaGo )との戦い:グーグルディープマインドチャレンジマッチ2016年3月9日ー15日

      2016/06/10

イ・セドル(Lee Sedol)九段は「アルファ碁」(AlphaGo )との5番勝負で3連敗後に一勝を挙げましたが、最終局でも破れ、人工知能が4勝1敗で圧勝するという結果に終わりました。

「過去、自分が本当に囲碁を楽しんでいるのかどうかを疑問に思ったこともあったのですが、今回のAlphaGoとの対局は5戦ともすべて楽しむことができ ました。AlphaGoとの対局で、わたしは古い考え方に少し疑問をもったような気がします。またこれから学ぶことが増えましたね」 (イ・セドル九段)
(AlphaGoとイ・セドルが、囲碁にもたらしたもの、AIにもたらしたもの WIRED 2016.3.16)

2016年3月15日グーグルディープマインドチャレンジマッチ最終局(第5局)の対局が終了した直後のイ・セドル九段 (https://youtu.be/mzpW10DPHeQ より)
JustAfter
Match 5 – Google DeepMind Challenge Match: Lee Sedol vs AlphaGo
This is the livestream for Match 5 to be played on: 15th March 13:00 KST (local)


囲碁プレミアム Google DeepMind Challenge Match: Lee Sedol vs AlphaGo (将棋チャンネル囲碁)
解説:王銘エン九段、聞き手:佐野真
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「今日ほど嬉しいことはない。この勝利には何ものにも代えがたい価値がある。これまでの3局で負け、傷ついていなかったとは言えない。それでも対局中の一瞬一瞬を楽しんだので、実際にはそれほどの影響はなかった。」(人工知能との囲碁第4局、トップ棋士が初勝利 AFP=時事 2016/03/14)

Press interview after game 4 HD- AlphaGo vs Lee Sedol


「その手を打った理由は、そこしか打つところがなかったからだ。その手以外はなかった。そのような称賛を受けると、かえって戸惑う」(セドル九段)(盤上で探す「神の一手」 人間と人工知能が紡ぐ思考 ITmedia 2016年03月16日)

Match 4 – Google DeepMind Challenge Match: Lee Sedol vs AlphaGo

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「多くの期待をされただろうに無力な姿を見せて申し訳ない。アルファ碁の能力を誤判し、今回の対決ではプレッシャーが大きかったが、それに勝ち抜くには私の能力が足りなかったようだ。アルファ碁が優れているというのは正しいが、少しずつ弱点を露出したので神の境地だというには難しい。きょうの敗北は李世ドルの敗北であって人間の敗北ではない。」(<囲碁:人間vs人工知能>「李世ドルの敗北であり人間の敗北ではない」 中央日報日本語版 2016年03月13日

Match 3 – Google DeepMind Challenge Match: Lee Sedol vs AlphaGo

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「視聴者の皆さんに申し訳ない。李九段の敗着(敗因となった石の置き方)が分からない。人間の目で見ると、『アルファ碁』はミスばかりしていた。今までの理論で解説すると、『アルファ碁』の囲碁は答えが出ない。対局を見ながら中継している間、狐につままれたような感じだった」(解説者 宋泰坤(ソン・テゴン)九段)(人間対AI:囲碁9段の解説者、解説できず視聴者に謝罪 朝鮮日報 2016/03/11)

パク・チムン韓国棋院副総裁は「プロ棋士も中央に置くことを躊躇するのは、自身が置く手がどれほどのものなのか、どんな価値なのか分からないためだ。それで漠然と『厚み』と表現するだけだ。だがアルファ碁はこれをすべて数値化できるように見えた」と話した。 (<囲碁:人間vs人工知能>神秘の領域、中央の「厚み」・・・アルファ碁は計算した 中央日報 2016年03月11日)

An Interview Of Lee Sedol And Deep Mind After Second Round

Match 2 – Google DeepMind Challenge Match: Lee Sedol vs AlphaGo

  • <囲碁:人間vs人工知能>「AIが人間の代わりに、背筋寒く」「召使い賢ければ主人は楽に」(中央日報日本語版 2016年03月11日):”主婦キム・インシルさん(43)は「AIが人間に代わる日が遠くないという感じがした。未来社会では大多数の平凡な人々がAIに追いやられて淘汰されるのではと思うと不安になる」と話した。イム・ソクフンさん(32)は「対局前はアルファ碁が人間に挑戦すると思っていたが、今は反対に人間がかろうじて挑戦している局面で、背筋が寒くなる」と話した。…会社員イ・チャンヨンさん(27)は「生命体の感情や情緒を理解できないAIが搭載されたロボットに誤った命令が入力されたら、人類を威嚇する存在に急変するかもしれないようで恐ろしい」と話していた。  “
  • AIに人間連敗…韓国落胆「公正性に問題」とも(毎日新聞2016年3月11日):”開始前は「世紀の対局」などと興味津々だった韓国メディアも、アルファ碁の圧倒的な強さを目の当たりにして一変。AIの進化で雇用が失われたり、人間がAIに支配されたりする時代が訪れるのではないかと懸念する暗いトーンの記事が目立ち始めた。(共同)  “
  • 劣勢の韓国囲碁界などからAIとの対局に不満噴出「反則」「不公正」=韓国ネット「グーグルは謝れ」「そうカッカすることでもないのでは…」(Record China 2016年3月11日):”韓国棋院の梁宰豪(ヤン・ジェホ)事務総長は11日、「アルファ碁はその正体を徹底的に隠している一方で、すでに公開された李世ドル九段の棋譜をすべて把握している」として、「これはフェアプレーとは言えない」と主張した。 “

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「今日、2つのことに驚いた。一つは序盤の対応能力だ。序盤はアルファ碁が苦戦すると思っていたが、うまく進めていった。もう一つ驚いたことは、お互い難しい状況だと思ったが(右辺に持っていく)勝負に出てきた。読みに自信がなければとうていできないことで、もう一度驚いた。囲碁的な話なので正確に説明するのは難しい。序盤のミスが最後まで尾を引いた。アルファ碁がこれほど囲碁を完ぺきにするとは思わなかった。現在、実際に衝撃的ではあるが、非常に楽しめたし、今後の囲碁も期待でき、後悔はない今後、布石さえうまくすれば勝率がありそうだ。2番目に驚いた勝負の手が出てこなかったとすれば明日は私が有利だと言っていただろうが、あれを見たので今後は五分五分だと思う。(昨年アルファ碁に完敗した欧州チャンピオンの樊麾(Fan Hui)二段に関しする質問を受けて)樊麾二段と私を比較するのなら、経験的な側面で考えたい。私は世界大会優勝の経験と多くの実戦があり、一度負けたからといって動揺しない。樊麾二段とは違う」 (参考:<囲碁:人間vs人工知能>李世ドル九段「布石さえ上手くすれば勝算…五分五分の勝負」 中央日報日本語版 2016年03月10日

Match 1 – Google DeepMind Challenge Match: Lee Sedol vs AlphaGo

参考

  1. 【AlphaGo】イ・セドル、彼はなぜ特別なのか-奇抜な思いつきと勝負気質(nitro15 2016年03月16日)
  2. The computer that mastered Go (nature video 1/27/2016)
  3. Two Minute Papers – How DeepMind Conquered Go With Deep Learning (AlphaGo)

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