早石修 (1920年1月8日-2015年12月17日)

目の前にあるのに見えていない…でもそれが何かの拍子に見える。一回見え出すと、どんどん見えてくる。そういうもんなんですね。研究というものは。いろんな事が発見される時、それまで誰もが見てたんですが、見とって見えていない…ボヤっと見ているからね。事実はそこにチャントあるんですが、ボヤっと 見とると解らない。だけど、ちゃんと焦点を当ててみると初めて見えてくるし、それが如何に大事なものかが解って、それにまつわるいろんな事が見えてくる。見えてたけれど認識できてなかった。それに気がつくということが研究ですから、実際「鈍」じゃないとアカンのです。あんまり賢いと…何でも自分で解った気になってしまうからね。教科書読んで納得してしまったら、それで終いでしょ。何ら新しい発見に繋がらない。研究の本質 早石修)

参考

  1. われら六稜人【第26回】科学を志す人のために 早石 修 INDEX 第1研究室:    恩師に学んだ教育の姿勢 第2研究室:    大学の選び方… 第3研究室:    握り飯より柿の種? 第4研究室:    焼跡で始めた生涯の研究 第5研究室:    WHATではなくてHOW 第6研究室:    ランチセミナールの効用 第7研究室:    研究は探偵小説?! 第8研究室:    睡眠に賭けた第二の人生 第9研究室:    研究の本質 第10研究室:    研究者の向き/不向き
  2. Osamu Hayaishi: Pioneer First of the Oxygenases, then the Molecular Basis of Sleep and Throughout a Great Statesman of Science (Arthur Kornberg IUBMB Life, 58(5-6):253, May-June 2006)
  3. Osamu Hayaishi—from the discovery of oxygenases in soil microorganisms to unraveling the enigma of sleep in mammals (Michael Lazarusa, Zhi-Li Huangb & Yoshihiro Uradea. Temperature Volume 2, Issue 3, 2015  DOI:10.1080/23328940.2015.1072658)
  4. Pioneering the Field of Oxygenases through the Study of Tryptophan Metabolism: the Work of Osamu Hayaishi. Studies on Oxygenases. Enzymatic Formation of Kynurenine from Tryptophan (Hayaishi, O., Rothberg, S., Mehler, A. H., and Saito, Y. (1957) J. Biol. Chem.229,889–896)
  5. 睡眠の謎に挑む 早石修先生インタビュー 2012年
  6. 京大名誉教授の早石修さん死去 「酸素添加酵素」を発見 (朝日新聞DIGITAL 2015年12月19日):”体の中で重要な働きをしている「酸素添加酵素」の発見などで世界的に知られる京都大名誉教授で、文化勲章受章者の早石修(はやいし・おさむ)さんが17日、死去した。95歳だった。”
  7. 早石教授時代[昭和33(1958)年3月22日~昭和 58(1983)年4月1日]:”昭和33(1958)年3月に,早石 修は9年余の滞米研究生活ののちに,酸素添加酵素の発見という輝かしい研究業績を携えて,京都大学医学部医化学講座の教授として帰国した。”