世界の大学ランキング、大学をランク付けすることに関する議論

文科省のウェブサイトからランキング付けに関する議論を紹介します。

【米澤東北大学教授】大学とは何かというのは,本来は大学のそれぞれの日常的な営み,あるいは高等教育のそれぞれの日常的な営みから生み出されていくべきものだと思います。ですが,ここ15年ぐらいの間に我々にとってかなり深刻なのは,世界大学ランキングが普及してきたことです。その中で特にトップ大学が大学の在り方というものを世界大学ランキングの中で考えるようになってきているということがあります。同時に国も世界大学ランキングに巻き込まれているところがございます。特に,新興国が国際的な競争として資源を集中してトップ大学を創っていこうとするわけですが,先進国も同じように対抗して巻き込まれていくということがあります。

ランキングの基本的な流れとして,レピュテーションの部分はそんなに毎年変わるものではない。つまり,様々な専門家あるいは関係者がこの大学はすばらしいというふうに言っているアンケート結果は,実は毎年大きくは変化してはいません。変化しているのはむしろ方法論の部分です。どういうふうに論文の数を測るかあるいは引用度を測るかという部分はかなり技術的にも変化しております。ここが大きく変化していて,かつ日本が大学ランキングにおいてかなり厳しい状況におかれています。

大学の在り方はランキングを上げるためにやっているわけではありません。

カリフォルニア大学バークレー校のJohn・Douglassさんという方が作っていらっしゃるものが研究大学の望ましい在り方として注目を浴びています。これはどちらかというと,ランキングに対して批判的な考え方に立っているもので,それぞれの国が置かれている,あるいは社会に置かれている位置付けというのを考えていこうという考え方になっています。
(将来構想部会(第9期~)(第18回) 議事録 平成30年5月18日(金曜日)10時~12時 文科省)(太字強調は当サイト)

【西尾部会長】ちょうど先月,Times Higher Educationの世界大学ランキングの結果が公表されました。商業的性質が高く,よくあることですけれども,年ごとに評価項目の重み付けが変わってきている。私としては,そのようなランキングの順位に一喜一憂するということは適切ではないとは思いますが,一方で世界大学ランキングへの社会的関心が高まっているということも事実です。

【小泉特任教授】世界大学ランキングの何が問題かといいますと,とにかく順位は恣意的に作られていること。というのも,Times Higherを運営している会社が民間企業であり,例えば使用するデータベースの変更があったり,国別補正の仕方に変更があったり,1,000人以上の著者がいるビッグ・サイエンスのペーパー,キロオーサーペーパーと言われますが,そういったペーパーの扱いが変更になったり,とにかく毎年,毎年どのように計算するかという手法が変わっていきます。その中で順位が決められていくということで,こういったものは順位という一次元の指標において,何々大学の方が何々大学より上だねとか,下だねとかいうような,そういった指標にはならないのではないか。順位というのは,継続的に見る指標とはならないというのが我々,常日頃,申し上げていることですし,この部会でも既におっしゃっていることだと思っています。
その一方で,世界大学ランキングで使われている個々の個別の指標に関しましては研究力を表す指標もありますので,これについては少し注目して見る,精査して注目して見る必要があると思っております。

THE世界大学ランキングではどういう指標を使われているかというところを見ます。特にリサーチに関係するところは,特にリサーチの中でも30%ありますが,その中でもResearch output per staff FTEということ,これは論文数を表しているものです。それから,Citations(30%)とありますが,これはいわゆる分野補正をしたサイテーションを,FWCI(Field Weighted Citation Impact)というものを用いています。… 同じく30%以上,比重を占めているところというのは,Teaching,それからResearchのところにそれぞれ入っておりますreputationです。評判調査というものになります。… THEでは論文数を教員数,FTEで換算しています。ここには著作物も2年前から含まれるようになりました。本も含まれるようになりました。プロシーディングズ,先ほど議論になりましたが,そこも含まれています。そういった量の部分。それから,質に関しましては,分野ごとに論文被引用数の絶対値というのは違いますので,これを分野ごとに補正して,分野世界平均を1としたFWCIという数値を使っておりますが,これが量と質というのを,THE世界大学ランキングでは見ているわけです。

THEの世界大学ランキングですが,当然ながらFWCIが30%占めておりますので,これとランキングはかなりリニアに相関しております。… ただ,ばらつきも大きくて,実はばらついている中の1つが日本でございます。例えばこの6ページ目の下に書いてありますが,東京大学のFWCIは,実は1.34しかございません。世界平均1に対して,被引用度の割合を示すと1.34です。東京大学,1位から50位以内のバンドに入る大学ではございますが,実はこのFWCIだけを見ると500位という非常に悪いところに入ってきてしまいます。じゃあ,何で東大は上の方に来るのかというと,実はreputationが良いためです。reputationによって保たれているという現状。reputationだけで33%ありますので,FWCI30%の部分が悪くても,reputationで保たれていますが,reputationというのは評判ですので,FWCIが下がってしまえば評判も下がってくるというのは,何となく思っているところです。なので,世界大学ランキングを上げたければ,まずは論文の質を上げなさいというのが,最も基本的であり,最も正当なところだと思います。

(引用元:第9期研究費部会(第4回) 議事録 平成29年10月31日(火曜日)13時00分~15時00分 文科省)(太字強調は当サイト)

昨今、様々な世界大学ランキングがあるが、その「順位」については、それぞれの分析方法や分析機関によって大きく変動し得るため、研究力を測る指標としては妥当性に問題がある。一方、大学ランキングに用いられている数多くの定量的指標については、その数値・内容を十分に理解・判断したうえで使用すれば、大学・研究機関の研究力を測るひとつのベンチマークとなりうると考えられる。各大学の個性・特色に応じた機能強化が求められる中、大学・研究機関の研究力・活動状況に係る指標の抽出・選択及びそれらの関係性の分析は重要な課題となっている。
国際的には、例えば英国において、世界大学ランキングのような「順位」による研究分析ではなく、国家の効率的な資金配分の観点から研究力評価体制の確立(REF、Research Excellence Framework)がなされるとともに、大学が自ら研究力を分析し自己改革につなげるための指標群の提案がなされている。
(引用元:資料4-7 研究力を測る指標(分野別・大学機能別)の抽出と大学の研究力の可視化に関する基礎的研究(科学研究費助成事業 学術分科会(第63回) 配付資料 平成28年8月9日(火曜日)14時00分~16時00分 文部科学省)(太字強調は当サイト)

【西尾委員】 我が国の政府研究開発投資は頭打ちの状態ですが、諸外国は積極的にその拡充を図っています。そのような状況において、学術研究の中心的な担い手である大学の国際ランキングは低下しており、冷静に問題を直視することが必要だと思います。
商業的な世界大学ランキングでの順位に一喜一憂することは適当でなく、大学評価における取扱いも極めて慎重であるべきと考えられます。ただし、ランキングの指標となる論文生産数、トップ10%論文比率などに着目することは、示唆に富むものと考えています。
世界大学ランキングの算定に当たっては、研究・論文に係るスコアは約6割のウェイトを占めており、日本の大学の評価を規定している要素は研究力と言っても過言ではありません。こうした研究力の課題については、政府研究開発投資の頭打ち、大学の基盤的経費の縮減、さらには、研究時間の減少が大きな問題であると考えられます。
また、第5期科学技術基本計画では、「我が国の総論文数を増やしつつ、我が国の総論文数に占める被引用回数トップ10%論文数の割合が10%となることを目指す」ことを達成目標に掲げていますが、論文数といったアウトプット指標だけでなく、研究への投資や研究時間といったインプット指標も含め、多様な指標によるバランスのとれた評価が必要です。

【保立東京大学理事・副学長】 「世界大学ランキングに対するRU11の見解について」というタイトルでございます。述べてまいりましたことは、先ほどの西尾委員からのお話とも整合するものでございます。具体的には、ランキングという順位指標は、導出方法のわずかな変更でも大きな変化が起きてしまうものであって、大学ランキングに過度に依存する大学改革は、大学の価値を自ら損なうおそれがあります。飽くまである側面から大学を見たときの外部の視点・意見の一つとして、冷静・客観的に受け止めながら、今後の大学改革に生かしていきたいと私どもは思っております。
国際共同研究の展開や国際的な共著論文の相対的な不足、こういったものは、研究成果の国際発信力の不足等々ということで、多くの大学が抱える課題を客観的に示しているとも認識しておりまして、研究成果をより積極的に発信していくよう、機能強化を進めていきたいと、これもRU11の考えでございます。
また、多様なミッションを持つ大学に対しまして、普遍的で唯一のランキングがあるかのように扱われてしまう風潮が一部に見受けられることに対しましては、RU11としては懸念を抱いておりまして、ランキングを政策的な方針や計画、あるいは、政策実施後の成果達成指標として簡単に利用するということは、あるべきではないと考えております。
(引用元:学術分科会(第63回) 議事録 平成28年8月9日(火曜日)14時00分~16時00分 文部科学省)(太字強調は当サイト)

【上山委員】日本で行われているのは、恐らく分野ごとの評価がきちんとなされていないということだと思います。例えば、東京大学は、モレキュラー・バイオロジーに対して、日本ではトップである。免疫学で言うと、ひょっとすると阪大は非常に強いかもしれない。そういう分野ごとの、それぞれの大学が持っているPhDの価値ということがきちんと査定されて、その中でトップ何位かのプログラムを持っている大学が、研究大学というものに分類されていく。もちろんこれは固定的なものではなくて、時間によって変わっていくということです。そういう意味での各大学の持っている強みということをきちんと精査するような体制が、実はできていない。
さらには、グローバル大学ランキングという奇妙なランキングが出てきました。これは大学全体でやっているわけですが、ランキングシステムというのは、アメリカで1925年に既に始まっていて、そのときの初めというのは何をやったかというと、各大学の持っているプログラムのどの分野が強いかということを、分野ごとに精査することによって、例えば、生物学であれば、どこの大学がトップである、2位であるということをやり、それによってそこの大学で教育を受けたいと思っている大学院生たちを引き付ける装置として始まったものです。そういうものの体制が、日本ではなかなかできていないんです。
そういう意味で、それに基づいた分類分け、それによって、最終的には、ある時点における研究大学はこういうものですよ、教育大学はこれに当たりますよ、そうでないところ、地域型はこういうものですよという形がなされていくべきだと思います。(第3期中期目標期間における国立大学法人運営費交付金の在り方に関する検討会(第2回) 議事録 平成26年11月17日(月曜日)10時~12時 文部科学省)(太字強調は当サイト)

【猪股大学改革推進室長】Times Higher Education World University Rankings 2013では東京大学が23位,東北大学が150位という状況でございます。また,これを分野別に見ますと,教育,研究,論文引用のいずれの指標においても我が国は厳しい状況にあることが明らかになっております。
(引用元:大学院部会(委員懇談会) 議事録 平成26年8月26日(火曜日)15時~17時 文部科学省

【北城委員】日本では大学ランキングで100位以内に10校といいますけれども、アメリカとかヨーロッパで大学ランキングというものは余りなくて、どちらかというと学部はどこがいいかということを評価しています。日本もこれからは大学というよりも、その学部や学科の評価も検討する必要があるのではないかということです。(中央教育審議会(第91回) 議事録 平成26年6月30日(月曜日) 15時00分~17時00分 文部科学省)*太字強調は当サイト

例えば一番研究者数の多い東京大学の場合ですと、10年でURA100人規模を目指すといったことも表明されております。また、各機関の構想においては、若手、女性、外国人研究者の支援、あるいは人事労務改革や国際化、産学連携の推進などに係る方針や目標が意欲的に掲げられており、それらを通じて、いわゆる世界大学ランキングでトップ100位入りなどを目指す旨が明示的に表明されている大学も少なくありません。(学術分科会(第54回) 議事録 平成25年9月30日(月曜日)15時~17時 文部科学省

【羽田科学官】世界の大学ランキングが強い影響を持つようになってきております。これはまさにこの10年間ぐらいのことです。前回ドイツのことがお話にあったようですけれども、フランスにおいても、フランスの大学はみんな小さいのでこれを統合して、規模を拡大することによってランキングを上げようとしている。あるいは韓国、シンガポール、香港において、英語の授業を増やしたり、外国人教員、留学生の数を増大させるといったような施策がとられているのは、御承知のとおりだと思います。シンガポールとか香港などと比べて、日本の場合は国の成り立ちや大学が置かれた状況が違いますので、同じような施策を直ちに採用するわけにはいきませんが、それぞれの国の大学がこの大学ランキングというものを無視できない状況に陥ってきていることは事実かと思います。先週、ベルリンで、ドイツの大学の先生方とお話をする機会がございましたけれども、そこでもランキングをどういうふうに扱うかということについての議論がございました。

この三つが恐らく一番有名なものだろうと思います。一番初めに始まったのが上海交通大学のものですけれども、それ以外にTimes Higher EducationQSという、イギリスの二つの会社が出しているランキングが有名です。

【西尾委員】世界の大学ランキングは無視できないですけれども、大学の研究の多様性は単一の指標では計れない。したがって、そのようなランキングを戦略的にいかに参照するか。それと同時に、研究に関しては世界に与えるインパクトの向上を目指すべきで、ペーパー数を増やすということだけを目指しても、スモール-ペーパーが増えるだけではないか。ですから、非常にすぐれた独創的な研究を推進し、その芽をいかに育てるか。しかも、このようなことを論文引用数だけで計ることができない多くの分野でいかに強化するか。その結果として海外の優秀な人材も呼び込めるようにする、というようなことが大学ランキングに関して重要だと思っています。
(引用:学術分科会(第49回) 議事録 平成24年10月24日(水曜日)13時~15時 文部科学省)*太字強調は当サイト

【高祖委員】 もし日本の高等教育が世界に伍していく,世界の中で戦っていくというのでしたら,すべての大学が自分たちの情報を世界に向けて発信していくということをやらないと,いつまでたっても,世界の大学ランキングで日本の大学は後塵を拝しているという状況から抜け切れないのではないかという思います。そういうあたりの取組も,今回の課題提示を一つの突破口にしながら,もう少し進めていくような工夫も要るのではないかと思います。
その点,日中韓の質保証の枠組みの検討がどう展開するかということも関連するでしょうが,ぜひそういうことを工夫してみたらいかがかと思います。
それとの関連で,こういう大学ランキングは大抵外国で作られたもので,それを日本でどうだこうだと言っているのです。日本のどこかの団体でこの種の世界大学ランキング作成するぐらいのことはできないのでしょうか。逆に日本の発想でいくとこうだと言えるようなものを作ってみるとか,そういうのも一つあるかなと思います。

【山田委員】先日,国際会議がございましたときに,やはりTimesのランキングなんか,非常にアジア諸国は必死になっているということがわかったのですが,その中で,台湾の大学が,今まで国内のアクレディテーションで,例えば,ビジネススクールなどは国内のアクレディテーション機関による認証評価ということになっていたようですが,ランキングということを意識して,グローバル化というか,world-class universityというのを非常に考えるようになってきていますので,ビジネススクールなどに関しましては,国際的な通用性といいますか,基準というのが,スタンダードがあるということなので,台湾では,国内のアクレディテーションではなくて,ビジネススクールに関しましては国際的なアクレディテーションをとることを奨励するような方向に変わっているということを伺ったところです。

【金子委員】 今の大学設置基準というのは,1単位45時間の学習時間を保証するということを原則としてできているわけですが,実は,これは具体的に全然問題にされてこなかったのです。ところが,124単位を前提としますと,各学年30単位で,1学期に15単位をとっているはずですから,実は,授業と自分の学習時間を含めて,学生は,大体週に45時間勉強していなければいけないはずです。自分だけの勉強でも30時間は勉強しているはずです。
ところが,内閣府の国民生活時間調査を見ても,日本の学生というのは,1日の勉強時間は大体2時間ぐらいです。我々がやりました学生調査では,週の学習時間は,6時間以下が大体3分の1ぐらいです。30時間以上というのは1割に満たないぐらいです。ですから,非常に基本的なところで基準を満たしていないのです。…
要するに,これは,やはり国際的なスタンダードでランキングなどという問題よりも以前に,教育が実質化されていないわけです。私は,ここのところを,基本的に,これからこういったことを正面から問題にすべきであるし,適格認定でも,そういったことを問題にすべきだと思います。
(引用:質保証システム部会(第17回) 議事録 平成22年9月30日(木曜日)17時~19時 文部科学省

【山本委員】大学としてのランキングと個々の専門分野毎の国際的な評価は確かにずれがあるのも事実で,要するに我々のこの目的は,例えばランキングを上げるとか,その専門分野の評価をよくするということは,目的というよりはむしろ手段や結果です。結局,このグローバル社会や知識社会に我々大学がどのように主体的に参画していくかというところにあるのではないかと考えております。

【木村委員】ランキングの件ですが,これは数年前にブリティッシュ・カウンシルがGoing Globalという,エジンバラで非常に大きなフォーラムをやったときにこの問題が出ました。英国の大学のそうそうたるところから学長が来ていましたが,彼らは少なくとも表面ではこのランキングは全然相手にしていません。しかし,自分の大学を宣伝するときにこれを使います。

(大学分科会(第89回) 議事録 平成22年5月26日(水曜日) 10時~12時 文部科学省)*太字強調は当サイト

IMD、TIMESなどの大学ランキングは重んじるようなものではなく、あまり振り回されすぎるのはよくない。ランキングは様々なものがある。(小宮山委員)(第2回教育再生分科会(第3分科会)(平成18年12月9日) 資料7 高等教育関係抜粋 文部科学省

英国のTimes Higher Education Supplementや上海交通大学、米国ニューズウィーク等が行っている大学ランキングの順位が低いことを以て日本の大学の国際競争力は低いという議論があるが、これらのランキングに用いられている各指標の詳細及びこれらの指標が我が国の高等教育機関の「国際競争力」を捉えるのに適しているかどうかも含め、議論するべきではないか。

(参考)これまで各種ランキングで用いられている指標:各国学者同士のピア・レビュー、企業等採用担当者の評価、外国人教員比率、留学生比率、教員/学生比率、教員一人あたりの論文引用数、ノーベル賞等受賞者数、被引用研究者数、論文引用数 等

(出典:資料6 高等教育の国際化に関する課題の整理及び今後の検討の進め方(案)– 登録:平成21年以前 – 文科省ウェブサイト

 

参考

  1. 大学ランキングの功罪―リンゴとミカンはどちらがいいか(東京大学大学総合教育研究センター助教授 小林 雅之 アルカディア学報 No.184)大学ランキングに対する批判はいくつもある。まず数値化されないものが一切無視されることに対する批判がある。数値化されるといかにも客観的にみえる。しかし、数値化できる論文数とか留学生比率などの客観的な指標によるランキングはできるとしても、それらを合わせた総合指標やランキングは可能だろうか。論文数と留学生比率がどちらがどれくらい重要だと誰が決めるのか。単純に合計するのは、両者が同等であると暗黙に仮定していることになる。タイムズ紙の場合には、ピアレビュー50%、留学生5%などとウェイト付けしているが、この根拠は明らかではない。総合ランキングなど、リンゴとミカンを比較するようなものだ。このようなランキングに対する批判は枚挙にいとまがない。
  2. 上海交通大学の世界大学学術ランキングとタイムズ紙ランキングとの比較PDF)
  3. 未来に向かう教育再生の歩み平成26年度文部科学白書) 平成26年度から「スーパーグローバル大学創成支援」として、海外の卓越した大学との連携や大学改革により徹底した国際化を進める大学を支援しています。この事業では、世界大学ランキングトップ100を目指す力のある大学を「タイプA(トップ型)」として13大学、これまでの取組実績を基に更に先導的試行に挑戦し、我が国社会のグローバル化を牽(けん)引する大学を「タイプB(グローバル化牽けん引型)」として24大学採択しました。