近年の科学研究における日本の国際競争力低下を受けて、文部科学省は新たな研究支援を行うことを決め、支援対象となる大学・研究機関名を発表しました。まず、各大学・研究機関の研究力を評価するための指標を定め、それに基づいて算出されたランキング上位の研究機関の研究力の増強を図る戦略です。支援期間は10年間が予定されています。
今回のこの支援で特徴的なのは、研究そのものというよりも研究支援体制を整えることにお金を使ってもらうことが主たる目的だという点です。
支援対象として選ばれた大学・研究機関と平成25年度の支援額は
- 東京大学 4億円
- 京都大学 4億円
- 東北大学 4億円
- 名古屋大学 4億円
- 大阪大学 3億円
- 早稲田大学 3億円
- 東京工業大学 3億円
- 筑波大学 3億円
- 東京医科歯科大学 3億円
- 奈良先端科学技術大学院大学 3億円
- 広島大学 3億円
- 電気通信大学 3億円
- 九州大学 3億円
- 自然科学研究機構 3億円
- 高エネルギー加速器研究機構 3億円
- 情報・システム研究機構 3億円
- 慶應義塾大学2億円
- 北海道大学 2億円
- 豊橋技術科学大学 2億円
- 神戸大学 2億円
- 岡山大学 2億円
- 熊本大学 2億円
私立大学からは2校、早稲田大学と慶應義塾大学が選ばれました。
文科省が想定する取り組みの例としては、
- 研究戦略、知財管理等を担う研究マネジメント人材(リサーチ・アドミニストレーター)の設置
- 世界トップレベルの研究者の結集による国際競争力のある研究の加速
- 若手研究者の研究奨励、既存組織を超えた先駆的な分野
- 横断的研究の推進
- 国際事務サポート体制の構築・充実等
参考資料