原爆を作り、落としたアメリカ人科学者ハロルド・アグニュー (Harold M. Agnew)博士(1921-2013)が60年後に広島に来て語ったこと

ハロルド・アグニュー (Harold M. Agnew)博士は、2005年のBBCのインタビューで「アメリカの核兵器の約4分の3はロスアラモスで私の指揮の下設計された。私の遺産です。」と語ったそうです(参照:ウィキペディア)。

アグニュー氏は、広島に原爆を投下した戦闘爆撃機B-29「エノラ・ゲイ」とともに科学観測目的で同行していたB-29「グレイト・アーティスト」に搭乗し、原爆投下直後の空からの写真を撮影しました(参照:ウィキペディア)。

Harold Agnew’s Footage of the Atomic Strike Against Hiroshima

その時の私の正直な気持ちは、「日本人は当然の報いを受けた」というものでしたし、今でもその気持ちに変わりはありません。

My honest feeling at the time was that they deserved it, and as far as I am concerned that is still how I feel today. (The men who bombed Hiroshima By Matthew Davis BBC News, Washington updated at 10:07 GMT, Thursday, 4 August 2005 11:07 UK )

 

【アーカイブ】原爆を開発、投下に同行、映像撮影したアグニュー博士と被爆者の対話の一部始終(2005年放送)

上の動画で、対談している被爆者の男性が、謝罪をして欲しいとお願いしたときに、通訳からそれを聞いた瞬間、アグニュー氏「自分は謝らない。彼が謝るべきだ。」と感情的になっていました。

アグニュー氏の考えでは、一般市民であっても戦争に何らかの形で加担しているのだから、原爆のような無差別な大量殺戮も正当化されるようです。

  1. The men who bombed Hiroshima

「誰かを非難したいのなら、あんなことをした日本軍を非難すべきです。」(~11:29)

「私が思うに、銃弾で死のうが爆発物で死のうが原子爆弾で死のうが通常の爆弾で死のうが、死ぬときは死ぬんです。死ぬのは、ひどいもんです。あなたがた(インタビュー相手の被爆者の二人)はある意味、幸運です。あなたがたは生き延びたが、多くの人は死んだのですから。」(~12:28)

 

参考

  1. Harold Agnew’s Interview (1992) Voices of the Manhattan Project
  2. Harold Agnew, physicist, atomic bomb Everyman PNAS November 26, 2013 110 (48) 19179-19180.
  3. LA-UR-15-23148 (Accepted Manuscript) Harold M. Agnew, 1921-2013. Schwarz, Ricardo Blum Los ALamos
  4. Harold Agnew, head of atomic laboratory, dies at 92 By Elaine Woo October 2, 2013 The Washington Post