2015年12月15日のプレスリリースによれば、京都大学iPS細胞研究所と武田薬品工業株式会社は、がん、心不全、糖尿病、神経変性疾患、難治性筋疾患など6つの疾患領域でiPS細胞技術の臨床応用を目指した研究を開始しました。武田薬品が10年間で200億円の提携費用を提供する予定です。研究責任者と研究テーマは、以下のようになっています(敬称略)。
池谷真:神経堤細胞に注目し、腎臓、消化器、神経系などに関連する疾患への創薬応用および細胞移植治療応用のための基盤技術開発研究
井上治久:iPS細胞を使った筋萎縮性側索硬化症(ALS)の研究
長船健二:1型糖尿病に対する再生医療開発と2型糖尿病に対する創薬研究
金子新:再生免疫細胞※2を利用した新しいがん免疫療法の開発
櫻井英俊:iPS細胞を利用した難治性筋疾患に対する治療薬の研究(筋ジストロフィーやミオパチーなど)
吉田善紀:iPS細胞を用いた心疾患創薬プラットフォームの開発と心不全の新規治療開発への応用研究
(参考:http://www.takeda.co.jp/news/2015/20151215_7249.html)
参考
- 京都大学iPS細胞研究所(CiRA)と武田薬品のiPS細胞研究に関する共同研究(T-CiRA)の開始について (京都大学iPS細胞研究所 武田薬品工業株式会社 2015年12月15日)
- 武田薬品が京大と提携、iPSで何をするのか 10年で200億円を提供、共同研究の狙い (東洋経済 2015年04月22日):”武田はCiRAに10年間で200億円の研究資金を提供するほか、研究設備や創薬技術など120億円以上に相当する研究支援も別途行う。共同研究を行うのは武田の湘南研究所(神奈川県藤沢市)内の専用研究スペース。”
- 武田薬、京大とiPS創薬-共同研究費200億円 (日刊工業ビデオニュース2015/04/19 に公開)