大地震を予測できずに安全宣言をして有罪判決を受けた科学者6人が二審では無罪に

   




地震の予知に失敗した科学者の罪を問えるのか?309人が死亡した大地震の予知に失敗して禁固6年の有罪判決を受けていたイタリアの科学者6人に対して、二審では無罪の判決が下りました。「安全だという情報を科学者が発信したために被害にあった」と遺族らが訴えているのに対して、責任を問われた科学者らは「地震を予知することは誰にも不可能だ」と反論していました。

伊 地震情報巡り有罪の学者らに逆転無罪

有罪判決から一転、科学者らに無罪判決が言い渡されたことに納得できない遺族らは怒りを露わにしています。

L’Aquila earthquake scientists have their convictions overturned

下の動画は、一審で禁固6年の判決が言い渡される様子、および判決に対する遺族の反応。

Italian scientists convicted over earthquake warning

地震学者が安全だと言ったから家にとどまり被害にあったのだと、科学者の責任を訴える遺族。

Scientists found guilty in Italy quake trial

耐震基準を順守していなかった工事のせいで建物倒壊による被害が拡大したのではないかという指摘もなされています。

ACHTNER PressTV – L’Aquila Earthquake Victims State Funeral

TERREMOTO L’AQUILA 6/4/2009 (ラクイラ地震2009年4月6日)

参考

  1. 「地震予知失敗」の科学者ら逆転無罪 イタリア(朝日新聞DIGITAL 2014年11月11日):”一審判決は、全員に求刑の禁錮4年を上回る禁錮6年の有罪判決だった。世界の科学者に「学者に結果責任を求めるのか」などと波紋を広げた。”
  2. 「安全宣言」学者 一転無罪 09年イタリア中部地震 (東京新聞2014年11月11日 夕刊):”二〇〇九年のイタリア中部地震の発生前に「安全宣言」と受け止められる判断を示し被害拡大をもたらしたとして、過失致死傷罪に問われ一審で禁錮六年の実刑判決を受けた学者七人のうち六人に対し、最大被災地ラクイラの高裁は十日、一審判決を破棄し、無罪を言い渡した。”
  3. イタリア:地震学者ら逆転無罪に 実刑の1審判決破棄(毎日新聞 2014年11月11日):”高裁判決はリスク評価委員会のメンバーだった7人のうち、地震学者や災害専門家ら科学者6人について全面無罪とし、政府市民防衛局技術部の元次長に関しては、一部の被災者に対する過失致死傷罪で禁錮2年を言い渡した。”
  4. 伊 地震情報巡り有罪の学者らに逆転無罪(NHK NEWSWEB 11月11日):”この裁判は2009年にイタリア中部のラクイラなどで300人を超える犠牲者を出した地震を巡り、地震学者ら7人が、地震の発生前に安全宣言とも受け止められる情報を出して少なくとも住民37人が避難せずに死亡したとして過失致死などの罪に問われているものです。”

 - 科学と社会, 科学者の責任