西野ジャパン無気力試合で決勝T進出

      2018/10/07




昨夜(日本時間)行なわれたワールドカップ日本代表対ポーランドの試合は、0-1のスコアで残り時間10分。同時刻に行なわれていたコロンビア対セネガルの試合は1-0でコロンビアが優勢でした。お互いがこのままのスコアで終了すれば、日本とセネガルは得失点差で並んでしまいますが、今回初めて導入されて「フェアプレーポイント」により日本がセネガルを上回り、決勝トーナメント進出が決まるという状況でした。

ここで西野監督は先取交代により長谷部選手を投入し、「フェアプレーポイント」差で決勝トーナメント進出を目指す戦略を選手らに伝えました。

それ以降の試合展開は、ワールドカップの試合としては見るも無残なものでした。負けている日本はひたすら後方でボール回しをして時間を稼ぎ、リードしているポーランドもボールを奪いにくる意思を見せず、両チームともやる気ゼロという異常な試合内容のまま試合終了。

結果的にコロンビア対セネガルの試合もそのままのスコアで終了したため、西野監督の目論見が功を奏して、日本はベスト16を確定させ、決勝トーナメント進出を決めました。

宇佐美貴史選手のコメント:

「もちろん、ベンチでは『セネガルが1点取ったらどうすんねん』『(攻めに)行かなアカンやろ』という話もあった」 (安堵の宇佐美、ベンチでは「セネガルが1点取ったらどうすんねん」という会話も… ゲキサカ 8/6/29 03:24)

西野朗監督の試合直後のコメント:

チームとすれば本意ではないですけど、勝ち上がる中での戦略。こういう形も成長していく中での一つの選択だと思います」 (‘他力本願・リスク采配選択の西野監督「本意ではないが勝ち上がるための戦略」GOAL / YAHOO!JAPANニュース 6/29(金) 0:57配信)

アルベルト・ザッケローニ日本代表元監督のコメント:
「もう私は日本代表の監督ではないし、あの状況に立たないと分からない部分だってある。西野監督はあの時点での0-1を受け入れ、時間を進めることを選択した。それが最終的には成功した。それまでだ。どんな形であったとしても、私はベスト16進出を決めたことが嬉しいし、それを評価したい。当然、あの決断にはリスクもあった。終盤、セネガルが何かの拍子に1点を取っていればどうなったか。日本はもう追いつくための時間も残されていないわけだ。さらに日本がもし警告を受けていたら・・・。接触を避けようと思っても、計算できない警告を受ける時もある。大きな賭けだったのは間違いない」 (ザッケローニが見た日本対ポーランド。終盤の時間帯、あの決断の評価。豊福晋 YAHOO!JAPANニュース 6/29(金) 4:15)

 

イギリスのBBCニュースは強い調子で日本の戦略を非難する記事を出しました。しかし、その記事のコメント欄に寄せられた意見(523コメント)を見ると、実は、日本の戦略に理解を示すものが数多く目に付きます。

Japan go through but final group game ends in ‘mind-boggling farce’ (BBC 28 June 2018)

What do you expect? Any nation will do the same including England. So get off your high horse (24. Posted by rstlau7 on 28 Jun 2018 19:54)

Japanese coach took a risk and it paid off. Had they tried to score and got caught on the break he d probably lost his job. Qualifying rounds is about getting through and they did. I’ll be pretty sure all the Japanese fans will be happy with at least one more game and keeping alive in the competition. (17. Posted by vern on 28 Jun 2018 19:36)

What is the difference between this and England vs Belgium game now…? Haha (15. Posted by Hurdinho on 28 Jun 2018 19:31)

 

自分も試合を見ていて、やはりここは自力で決勝トーナメント進出を決めるために、一点を取りに行くべきではないかと思っていました。しかし、サッカーで一点を取ることの難しさや、カウンター攻撃を食らって失点するリスク、激しい接触プレーでイエローカードをもらうリスク、コロンビアーセネガル戦の戦況を勘案して、西野監督があの戦術に出て、しかもそれがおどろくほど見事に周知徹底されていたことに、逆に変な驚きを感じました。結局、結果論なのだと思います。吉と出たので、正しかった。そして、次のベルギー戦でその正しさを世界に証明してくれれば、誰も文句を言えなくなるのではないでしょうか?ルールに則り、観客や多くのサッカー関係者を敵に回し、大きな賭けにでて、目的を達成することに徹した西野監督のメンタルの強さが一番印象に残る試合でした。

 

参考

  1. 昨日の西野日本代表に文句がある人はドーハの悲劇について学ぶと良いでしょう。(6月29日 togetter
  2. 「ドーハの悲劇」から25年…日本が示した「ずる賢さ」朝日新聞DIGITAL / YAHOO!JAPANニュース6/29(金) 21:44配信
  3. Japan lost more than just its match against Poland A FRESH “disgrace” has rocked the World Cup, as former players from around the globe lashed out in anger. (James Matthey@jamesmatthey news.com.au JUNE 29, 2018 1:36PM)
  4. World Cup 2018: Japan go through but final group game ends in ‘mind-boggling farce’ (BBC 28 June 2018)

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