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東工大生命理工(元)教授が研究費を私的流用

研究費の不正使用が起きる状況は、お金が足りなくなる次年度の物品購入に充てるための預け金、学生の学会出張旅費に充てるための裏金作りなど、ラボのため、研究のためという場合がほとんどでしょう。もちろんいかなる不正も許されるものではありませんが、最も悪質なのは私的な流用、つまり研究者が公的なお金を自分のポケットに入れてしまうことです。 東京工業大学大学院生命理工学研究科の教授(既に定年退職)が研究費の不正使用により逮捕されました。 研究費詐欺事件 東工大元教授が架空請求持ちかけか(FNNnewsCH 2014/11/16) 試薬などを購入したと見せかけて購入費を業者にプールする「預け金」の手口を用いて、計約1490万円をだまし取っていた疑いです。これらのお金は自家用車の購入やクレジットカードの支払いといった私的な目的に流用されていたと見られています。 東工大元教授 研究費を車購入に流用 逮捕されたのは、実験用試薬の架空発注に関与していた(元)教授、教授の秘書、化学製品卸会社「東光化成」の役員と同社の社員の4人です。この研究室の准教授の研究費の一部も、同様の手口でこの教授の手に渡っていたようですが、東工大の発表によれば准教授自身はこの「預け金」処理に関与していなかったということです。 今回明らかになったお金の流れはこうです。教授は取引業者と結託し、実験用試薬を架空に発注します。大学は架空の請求書に従いその代金をこの業者に支払います。この架空の発注・請求が繰り返されると、研究費が「預け金」として業者にプールされていきます。業者はプールされたこのお金を、教授秘書が管理する銀行口座に振り込み、結果的に、教授個人にお金が還流されます。NHKの報道によれば、業者の方もプール金の一部を会社の経営資金に当てていたそうで、教授と業者の双方にメリットがありました。研究者が獲得した研究費の管理を実際に行うのは大学なので、研究者と業者に大学が騙されたという構図です。 多くのメディアの報道によると、東光化成に試薬を架空発注を繰り返して約1490万円を着服したことが今回の逮捕の理由です。しかし共同通信やNHKの報道によれば、別の業者にも実験器具など物品を架空発注しており、逮捕容疑とは別に約1900万円の研究費を不正に使っていたとのことです。1900万円の研究費不正使用に関しては、2014年1月10日に東工大が既に報告書を公開しています。 既に明らかになっていたこれらの不正経理問題のため、先日(2014年11月5日)文部科学省により発表された国立大学法人評価委員会の評価結果においても、東工大は最低評価を受けていました。 東工大 法令順守で最低の評価   参考 東工大元教授 研究費を車購入に流用 (NHK NEWSWEB 11月15日):”岡畑元教授については、今回の逮捕容疑となった1490万円の研究費の流用とは別に、実験器具などの架空発注を行うなどして、およそ1900万円の研究費を不正に使用していたことが、ことし1月に明らかになっています。… 一方、業者のほうも、プールされた金の一部を運転資金として使っていたということです。” 元教授が業者に手口持ち掛けか 東工大の研究費詐取事件(47NEWS/1共同通信 2014/11/15):”東工大によると、岡畑容疑者は別業者にも物品を架空発注し、逮捕容疑とは別に約1900万円の研究費を不正に使っていたことが、学内の調査で判明している。” 東工大元教授ら1490万詐欺容疑で逮捕(niccansports.com (共同) 2014年11月15日):”東工大によると、岡畑容疑者は別業者にも物品を架空発注し、逮捕容疑とは別に約1900万円の研究費を不正に使っていた。” 東工大元教授ら逮捕 研究費1490万円を不正流用容疑(朝日新聞 2014年11月15日):”研究費約1490万円を不正に流用したとして、警視庁は15日、東京工業大学(本部・東京都目黒区)の元教授岡畑恵雄(よしお)容疑者(67)=川崎市麻生区=と取引業者の役員ら計4人を詐欺容疑で逮捕し、発表した。” 東工大の元教授逮捕…研究資金1490万円詐取(読売ONLINE 2014年11月15日 14時35分):”実験用試薬などを架空発注して大学から研究資金約1490万円をだまし取ったとして、警視庁は15日、東京工業大大学院生命理工学研究科の元教授、岡畑恵雄容疑者(67)(川崎市麻生区)ら4人を詐欺容疑で逮捕した。” 東工大元教授ら4人を逮捕=研究費、1490万円詐取容疑-警視庁(時事ドットコム 2014年11月15日):”岡畑容疑者は詐取した金を車の購入費やカードの支払いなどに充てていたという。” 東京工業大学大学院生命理工学研究科元教授の研究室における研究費の不正使用と関係者の処分等について (発表資料PDFファイル 東京工業大学 2014年1月10日):”●平成20年に元教授と秘書で預け金を始め、平成25年3月まで架空発注・請求が行われた。 ●元教授及び秘書は、引き出した資金を研究室のために使用したと主張しているが、記録等は廃棄されているため証明する資料は存在せず、その使途は不明である。 ●不正に使用されたと現時点で認められる研究費の額は、記録等に基づき裏付けがとれたもの、今後精査を要するものを合わせて、約1,900万円である。” 研究費不正が影響、東工大また最低評価 国立大評価委(朝日新聞DIGITAL 2014年11月5日):”文部科学省の国立大学法人評価委員会は5日、2013年度の評価結果を発表した。研究費不正が繰り返されたとして、東京工業大に対し、5段階で最も悪い「重大な改善事項がある」とした。” 国立大学法人東京工業大学の平成25年度に係る業務の実績に関する評価結果(PDFリンク)(文部科学省 平成25年度 各法人の評価結果) ”平成 23 年度評価において、長期にわたり新学長を選任できなかったことにより「法人の運営に重大な改善が必要」とされたことの主因である研究費の不適切な経理について、平成 24 年 10 月の新体制発足以降、学長を中心に教育研究資金の管理・監査体制の強化を図るなど全学一体となった取組がなされてきたところであるが、平成 …

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東工大生命理工 元教授が1900万円を不正使用

新しい記事⇒「研究費不正疑惑のあった東京工業大学大学院生命理工学研究科元教授が逮捕」(2014年11月15日) 東京工業大学生命理工学研究科の元教授が、2008年から退職した2013年の5年間に架空発注を67回繰り返して代金を業者にプールし、秘書が卒業生から預かった20人分の通帳に振り込ませ、それを引き出して使っていたことが明らかになりました。 新聞報道によれば元教授と秘書は、使途は大型の実験機器の修理などで、私的流用はないと説明しているそうです。しかしながら東工大の発表によると、「元教授及び秘書は、引き出した資金を研究室のために使用したと主張しているが、 記録等は廃棄されているため証明する資料は存在せず、その使途は不明である。」との見方を示しており、元教授を懲戒解雇相当、秘書を懲戒解雇にしています。同じ研究室の准教授に関しては。自分の研究費の一部も預け金に利用されていたことを知らなかったそうで、予算管理責任のみを問われて「訓告」とされています。 公的研究費がもしも私的に流用されていれば、それは犯罪です(関連記事「東大教授を詐欺容疑で逮捕」)。1900万円もの巨額なお金はいったいどこに消えたのでしょうか?誰が何に使ったのでしょう?それを明らかにして世間に公表する責任が東工大にはあります。今後の調査の進展が待たれます。 参考 東京工業大学大学院生命理工学研究科元教授の研究室における 研究費の不正使用と関係者の処分等について(東京工業大学ニュース2014年1月10日):本件につきましては、今後も事件の内容について、引き続き詳細に調査を実施し、新たに明らかになった事項が生じた場合にはその結果を公表いたします。 東工大名誉教授、研究費1900万円を不正使用(朝日新聞 2014年1月10日23時32分):東京工業大学は10日、同大の名誉教授が、生命理工学研究科の教授だった2008年から退職する昨年3月までの約5年間、当時の秘書とともに研究費計約1900万円を不正に使用していたと発表した。名誉教授と秘書は同大の調査に対して不正使用は認め、名誉教授の称号の返上を申し出たが、「大型の実験機器の修理などに使った。私的流用はない」などと説明しているという。同大は研究費と退職金の返還を求める。 1900万円を架空発注 元東工大教授、解雇相当(共同通信2014/01/10 20:54) 東京工業大学大学院生命理工学研究科ウェブサイト:東京工業大学生命理工学部は、生命理学科、生体機構学科、生物工学科、生体分子工学科の4学科で平成2年6月に創設され、続いて平成4年4月には、大学院生命理工学研究科がバイオサイエンス、バイオテクノロジーの2専攻で発足いたしました。 東工大、次期学長候補がまた辞退 不正経理問題 (日本経済新聞2012/2/17 13:25):東京工業大(東京・目黒)の次期学長に就任予定だった前工学部長の岡崎健教授(62)が、研究室の研究費不正経理問題をめぐり、学長候補の辞退届を提出したことが17日、分かった。 東工大では当初の学長候補だった大倉一郎前副学長(67)も昨年7月に不正経理で辞退しており、極めて異例の事態となった。 東工大で副学長が研究費不正使用か 調査委設置(スポニチ2011年7月29日 18:34):東京工業大は29日、大倉一郎副学長(66)が、年度内に使い切れず大学に返還する必要があった研究費を取引業者にプールし、不正に使用した可能性があるとして実態解明のための調査委員会を設置したと発表した。大倉副学長は今年10月に次期学長に就任することが決まっていたが、28日に一身上の都合として辞退。