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スキルミオンとは?

  2020/04/16    物理学, 物性物理学

今日ウェブ上で行われた「CREST・さきがけ・ACT-X 募集説明会」を聴いていたら、新しい情報担体の例として、スキルミオンという言葉が出てきて、何それ?と思いました。 スキルミオンとは 科研費のデータベースの説明から、スキルミオンが何なのかを説明している部分を抜き出してみます。 物質(固体)に光を照射することで現れる新しい秩序状態の生成機構に関する理論研究を行う。対象とする秩序状態には、いくつかの種類を考える。まず電子的なものとして、励起子絶縁体を取り上げる。また、磁気的秩序としては、トポロジカルなスピン構造として知られるスキルミオンや、強磁性的なスピン偏極を考える。(光で誘起される電子的および磁気的秩序に関する理論的研究 19K23427) 光渦による磁気スキルミオンや音響フォノンの発生を試み、その形成および伝搬過程を明らかにする。(光渦を用いた固体の新規励起現象の探索  19K22120) 本研究では電子のもつスピン自由度に着目し、スピンの渦構造である磁気スキルミオンなどの磁気テクスチャーを時間的・空間的に分解して計測するシステムの構築と解析手法の開発を目指す。磁気スキルミオンは孤立粒子のように振る舞うため情報を運ぶ媒体として機能するが、次世代デバイスへの応用には光などの外場による磁気スキルミオンの制御が不可欠である。(コヒーレントX線パルスによる磁気テスクチャーの時空間分割計測 19K20603) 本研究では、高価な元素がなくても巨大な実空間でのベリー位相の起源になりうることが近年明らかになった「スキルミオン」と呼ばれるトポロジカルスピン構造に着目する。(トポロジカルスピン構造での実空間ベリー位相起源の高効率スピン電荷変換現象の開拓 19K14667) キラルなスピン構造を有するスキルミオンやネール磁壁は、機械的安定性の優れた高密度な次世代磁気記録素子への応用が可能であることが提案され、注目を集めている。これらの構造は、強磁性金属層とスピン軌道相互作用をもつ非磁性金属層との界面に生じるジャロシンスキー守谷相互作用(DMI)によって安定化されている。(空間反転対称性が破れた超格子薄膜を用いた巨大ジャロシンスキー守谷相互作用の探索 19J11763) 磁気スキルミオンはナノスケールの渦状磁気構造であり、これを1ビットとした次世代磁気記録デバイスの可能性が示唆されている。スキルミオンは、反転対称性を破った結晶物質や薄膜系で続々見出されており、さらに多くの物質系でスキルミオンが形成する可能性が高まっている。(メカニカルアロイング法による新規スキルミオン物質の創製 18K04679) 言葉の説明だとなかなかわかりにくいです。下の、日本電子の解説には図があってわかりやすいです。 磁気スキルミオンは渦の形を持つ電子スピンの集合体である。渦の最も外側のスピンと渦の中心のスピンは反平行であり、その間のスピンは徐々に方向を変え、渦のように回転している。スキルミオン中のすべてのスピンが並べ替わると球面を一周覆い、トポロジカル数1を持つ安定な粒子として振る舞う。このトポロジカル性質により、ナノスケールスキルミオンは、情報担体として、次世代の高密度・低消費電力の磁気メモリ素子への応用が期待されている。(日本電子news Vol.47 No.1) 上の説明を読んだあと下の動画をみると、なんとなくイメージが湧きます。 What’s a skyrmion? | Science News 2018/02/09 Science News   新しい情報担体としてのスキルミオンの可能性 A terabyte on a fingernail – Skyrmions: Revolutionary …