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MRI検査とガドリニウム造影剤とその副作用に関して

  2019/06/22    医学, 放射線医学

MRIの造影剤としてガドリニウムが選ばれるに至った歴史的な経緯 初期の研究では、マンガン、クロム、鉄などの遷移金属イオンが用いられ、その緩和効果が示されたが、最終的に(4f)7電子配置に7個の不対電子を持ち、強力なT1短縮効果を示す重金属であるガドリニウム(以下、Gd)が選択された。(ガドリニウム造影剤の使用に関する国内外の動向 Innvervision 32・6 2017)   MRI検査とガドリニウム造影剤 磁気共鳴コンピュータ断層撮影 (MRI)で用いられるガドリニウム造影剤は、ガドリニウム(Gd)を含むキレート化合物で、国内において 6 製剤が販売されているそうです。キレート剤はその構造の違いから線状型と環状型に分類され、線状型に属するものはガドジアミド水和物、ガドペンテト酸メグルミン及びガドキセト酸ナトリウム、環状型に属するものはガドテリドール、ガドテル酸メグルミン及びガドブトロールです(参考:PMDA報告書)。   ガドリニウム造影剤の副作用: 腎性全身性線維症 (NSF) 2006年の腎性全身性線維症(nephrogenic systemic fibrosis: NSF)の報告は衝撃的であった1)。世界中の放射線科医はその副作用の重大性に強い衝撃を受けた。(ガドリニウム造影剤の安全性 対馬 義人 群馬大学大学院医学系研究科 放射線診断核医学分野 日獨医報 第61巻 第1号 2016 radiology.bayer.jp) ガドリニウム造影剤の副作用発現率は 1~2%程度であり、ヨード造影剤に比べ安全性が高 いとされてきたが、重度腎障害患者に発現する副作用として腎性全身性線維症(NSF)が 報告されて以来その認識は一変し、安全性について世界的に再考されるようになった。 NSFは1997年に発見された新しい疾患で、皮膚の線維化や肥厚、関節の拘縮を呈し、 線維化は内臓臓器まで及び、死亡に至る症例も報告されている。ガドリニウム造影剤の副作用として認識されたのは2006年のことである。現時点で NSF の予防法はなく、治療法も確立していないことから、発症させないための対応が重要となる。(MRI 造影剤の基礎と副作用について テルモ株式会社 ホスピタルカンパニー造影剤チーム 楡木弘行plaza.umin.ac.jp) 腎障害患者におけるガドリニウム におけるガドリニウム造影剤使用に関するガイドライン(NSF とガドリニウム造影剤使用に関する合同委員会報告 …