人工知能の医療応用:DPC(診断群分類別包括評価)と機械学習(深層学習)

   




 

 

最近の人工知能学会にみるDPC活用事例

重み付きPLSAとDPCデータを用いた患者と診療行為等の同時クラスタリングにおける重み値によるクラスタリングの特徴の違い

DPCデータの蓄積が進みこれら医療ビッグデータの重要性が認識されその利活用に期待が寄せられている。現状ではDPCを用いた集中治療関連の報告は散見されるが、治療法の効果などを検証した結果が大半であり、新たな治療戦略の選択・比較への応用などの報告は少ない。我々はDPCデータとPLSA(確率的潜在意味解析)を用いて集中治療を要する患者と診療行為の同時クラスタリング及び患者のクラスタ時間遷移パターンを抽出し、医師の治療戦略決定支援アルゴリズムの実現可能性を検証してきた。さらに重み付きPLSAにより注目している「診療行為」や目的変数である死亡率在院日数医療費に重みを与える事で、注目変数の違いをより明確に示したクラスタリングが可能であることを確かめてきた。本研究ではこれまで用いていなかった項目も含め全てのDPC項目を変数として取り扱い、各変数の重みを変えることによるクラスタリングの特徴の違いを調べた。(2019年度人工知能学会全国大会 1H4-J-13-04) *太字強調は当サイト

重み付きPLSAを用いた敗血症患者のDPCデータ分析結果における各クラスタの特徴およびクラスタ遷移パターンの検討

医療ビッグデータの利活用として、これまで診断群包括分類(DPC)データに注目し、治療戦略や医師の意思決定支援への応用の可能性を検証してきた。本研究では、DPCデータ全体から死亡率と関連する要因を探索的に見つけることを目的とした解析を行い、抽出されたクラスタの特徴やクラスタ遷移パターンについて検討した。(2019年度人工知能学会全国大会 1H4-J-13

 

商品化されている医療支援のための人工知能

Logbii

Logbiiは、電子カルテやDPC、検査データなどの医療情報を解析することにより、医療現場の負担軽減や病院経営の効率化を行う人工知能(AI)だそうです。(参考:https://logbii.co.jp/medical)

 

 

人工知能に確定診断ができるか

(4)確定診断は無理である
• 上記の期待や予想に反して、現状の人工知能の延長では確定診断を行うことはできない。
• その理由として、医学特有の事情がある。特に、

1:人間の持つ情報量が多すぎること、

2:正解診断が確実に明確でないこと、

3:膨大な知識が医学の履行には必要なこと、

4:多くの意思決定を基に初めて治療方針が決まること

の4つは医学の本質でもあり解決が現実的には不可能となっている。

(引用元:4. 人工知能と診療支援 第Ⅸ次 学術推進会議 報告書 人工知能(AI)と医療 平成 30 年 6 月 日本医師会 学術推進会議

 

参考

  1. 電子カルテフォーラム『利用の達人』ホームページ
  2. 平成29年度 臨床研究等ICT基盤構築・人工知能実装研究事業(厚生労働省)
  3. 医療・介護データ活用のための情報科学と社会基盤 CRDS-FY2016-RR-03 調査報告書  国立研究開発法人科学技術振興機構 研究開発戦略センター
  4. 平成28年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(医療・介護領域等における第4次産業革命の動向等に関する調査)
  5. 日立がデータ集積基盤を構築 国立病院機構の41病院で電子カルテ集積、一元的に分析へ 2016年04月13日 13時30分 川島弘之/TECH.ASCII.jp 各病院で個別に作成された電子カルテのデータを、診療情報の標準的な仕様であるSS-MIX2形式(2016年2月に厚生労働省標準規格に認定された)で収集するとともに、別途蓄積されたDPCデータ(急性期の入院医療を対象として、患者の入退院日、傷病名、治療方法などの診療実績を記録したデータ)やレセプトデータ(診療報酬明細書を電子化したもの)も統合してデータベース化
  6. 富士通の電子カルテフォーラム「利用の達人」の第13回総会が開かれる 2016-7-5 innervision.co.jp
  7. 国立循環器病研究センターの事例を中心とした 医療AI の応用に関して 平成29 年度 医薬品評価委員会 臨床評価部会 総会 H30 年 2 ⽉21⽇ 東京証券会館 「医療情報(リソース)の断片化」は臨床研究における情報科学の効率的な使用を妨げ、医療ビッグデータ研究の実施とそこからの社会還元へのプロセスの大きな課題となっている。

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