目次
厚生労働科学研究費補助金とは
厚生労働科学研究費補助金(以下「補助金」という。)は、「厚生労働科学研究の振興を促し、もって、国民の保健医療、福祉、生活衛生、労働安全衛生等に関し、行政施策の科学的な推進を確保し、技術水準の向上を図ること」を目的とし、独創的又は先駆的な研究や社会的要請の強い諸問題に関する研究について競争的な研究環境の形成を行い、厚生労働科学研究の振興を一層推進する観点から、毎年度厚生労働省ホームページ等を通じて、研究課題の募集を行っています。(引用元:2019年度厚生労働科学研究費補助金公募要項)*太字強調は当サイト
厚生労働科学研究費補助金の審査のされ方
事前評価委員会において「専門的・学術的観点」や「行政的観点」等からの総合的な評価を経たのちに採択研究課題が決定され、その結果に基づき補助金が交付されます。(引用元:2019年度厚生労働科学研究費補助金公募要項)*太字強調は当サイト
厚生労働科学研究費補助金に誰が採択されているのか
厚生労働科学研究費補助金(厚労科研)の見られ方
科研費と言えば文科省(JSPS)だと思っていたのですが、厚生労働省の科研費「厚労科研費」なるものもあるそうです。なんだかものすごく地味な印象ですが、その割に金額は大きいです。だったらなぜみんな応募しないのだろうと不思議に思って聞いてみると、「あれは最初から採択される人が決まっているから」(出しても無駄)という答えがよく返ってきます。実際のところどうなんでしょうか?
「科研費は、表向きは公募…実際は、既に厚労省の担当者が人を選んで…「公募」という名目で科研費申請をさせる…選ばれる人のほとんどが厚労省が内諾済みの、「政策に反対しない」研究結果を出してくれる人たち」 / 原子力保安委員会の存在意義はどこ… http://htn.to/cisNUr
— 佐藤哲朗(nāgita)🇱🇰♥️🙏🏻 (@naagita) April 11, 2011
科研も厚労省のは特に利権がからんでたり恣意的。
「科学」の名前を落として、厚労省都合による研究費、とするほうがお互いやりやすく、成果への説明責任も別枠でいいのではないかなあ。適切な方法で意味ある内容に予算をつけていくほうが皆のため…
AMEDはだいぶいいのかしら— 堀 成美 (@narumita) June 24, 2016
大学に軍事にもつながる研究をさせたかったら、「厚労省科研費」のように「防衛省科研費」を作ればよいと思う。別に目的を軍事応用に限る必要もない。DARPAは脳研究だってやっている。少なくとも防衛省が認められているのであれば、現行憲法で可能だと思うけど、どうなんでしょう。
— Hiroki MORI (森 裕紀) (@HirokiMori) April 27, 2013
厚労科研費のコスパ
厚労省 11年度厚労科研費で論文1万6000本。配分した厚労科研費は計438億円。 via @risfaxhttp://bit.ly/Q3f9ON #followmeJP #MRネタ
— 医薬品市場 pharma-market (@Pharma_JP) July 16, 2012
43800000000/16000=2737500なので、論文1本書くのに研究費を平均274万円使っているという計算になります。
厚生労働科学研究とAMEDとの棲み分けについて
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(以下「AMED」という。)が平 成 27 年4月1日に設立され、平成 27 年度以降、厚生労働省、文部科学省及び 経済産業省が執行する健康・医療分野の研究開発予算は、AMEDに集約さ れ、AMEDから研究者に配分されるようになりました。 このため、健康・医療分野の「研究開発」に係るものについては、AMED が公 募を行っています。 一方、食品衛生、労働安全衛生、化学物質対策、危機管理等の国民の安全確保のために必要な研究や、厚生労働省の施策の科学的知見に基づく推進のため 必要な研究については、引き続き厚生労働省が公募等を実施しています。(引用元:「令和2年度厚生労働科学研究」に対する意見募集について 令 和 元 年 8 月 16 日 厚生労働省大臣官房厚生科学課 PDF)*太字強調は当サイト
平成31年度研究開発関連予算案の概要
平成31年度研究開発関連予算案の概要(カッコ内は平成30年度の数値)
厚生労働科学・調査研究費 | 日本医療研究開発機構関連経費 |
Ⅰ.行政政策研究分野
行政政策研究事業 約7.8億円(約8.8億円) Ⅱ.疾病・障害対策研究分野 Ⅲ.健康安全確保総合研究分野 |
1.オールジャパンでの医薬品創出プロジェクト 約103億円(約101億円) 2.オールジャパンでの医療機器開発プロジェクト(一部再掲) 約 30億円(約 29億円) 3.革新的医療技術創出拠点プロジェクト 約 39億円(約 33億円) 4.再生医療実現プロジェクト(一部再掲) 約 34億円(約 34億円) 5.疾病 克服に向け た ゲ ノ ム医療 実現プ ロ ジ ェ ク ト (一 部再掲)約 46億円(約 52億円) 6.ジャパン・キャンサーリサーチ・プロジェクト(一部再掲)約 92億円(約 90億円) 7.脳とこころの健康大国実現プロジェクト(一部再掲)約 18億円(約 11億円) 8.新興・再興感染症制御プロジェクト(一部再掲)約 26億円(約 22億円) 9.難病克服プロジェクト(一部再掲)約115億円(約114億円) 10.統合プロジェクト以外の健康・医療戦略の推進に必要となる研究開発事業(厚生労働科学に係る医療分野の研究開発) 約 70億円(約 69億円) |
計 約89億円(約80億円) | 計 約474億円(約470億円) |
引用元:https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000511707.pdf
参考
- 競争的資金制度について(内閣府)
- 第 5 章 各府省が行う研究費助成制度
- 平成30年度競争的資金制度一覧
- 厚労省、AMED対象経費に475億円、厚労科研費には82億円 2018年度予算の閣議決定受け (久保田文 2017.12.25 08:00 日経バイオテック 有料記事)
- 科研費100億円超増額(2018/12/14 11:56 日本経済新聞)19年度の予算案は18年度当初予算から86億円増えて2372億円となる。
2019年度 厚生労働科学研究費補助金公募要項(3次)
公募期間
2019年8月2日(金)から2019年9月2日(月)午後5時30分
三次公募の対象研究事業
- EA がん政策研究事業
- FA 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業
- FC 難治性疾患政策研究事業
- HA 新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業
- JA 労働安全衛生総合研究事業
参考
- 2019年度 厚生労働科学研究費補助金公募要項(3次)(厚生労働省)
- 2019年度第三次公募要項(52頁PDF)
2019年度 厚生労働科学研究費補助金公募要項(2次)
公募期間
2019年3月29日(金)から2019年5月10日(金)午後5時30分
二次公募の対象研究事業
- AC 臨床研究等ICT基盤構築・人工知能実装研究事業
- EA がん政策研究事業
- FA 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業
- FD 腎疾患政策研究事業
- FE 免疫アレルギー疾患政策研究事業
- FG 慢性の痛み政策研究事業
- GB 認知症政策研究事業
- GC 障害者政策総合研究事業
- HB エイズ対策政策研究事業
- JA 労働安全衛生総合研究事業
- KC 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究事業
- LA 健康安全・危機管理対策総合研究事業
参考
- 2019年度 厚生労働科学研究費補助金公募要項(2次)(厚生労働省)
- 2019年度第二次公募要項(98頁PDF)
2019年度 厚生労働科学研究費補助金公募要項(1次)
公募期間
平成30年12月21日(金)から平成31年1月29日(火)午後5時30分
公募対象
- AA 政策科学推進研究事業
- AB 統計情報総合研究事業
- BA 地球規模保健課題解決推進のための行政施策に関する研究事業
- DA 健やか次世代育成総合研究事業
- EA がん政策研究事業
- FA 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業
- FB 女性の健康の包括的支援政策研究事業
- FC 難治性疾患政策研究事業
- FF 移植医療基盤整備研究事業
- GA 長寿科学政策研究事業
- GB 認知症政策研究事業
- GC 障害者政策総合研究事業
- HA 新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業
- HB エイズ対策政策研究事業
- HC 肝炎等克服政策研究事業
- IA 地域医療基盤開発推進研究事業
- JA 労働安全衛生総合研究事業
- KA 食品の安全確保推進研究事業
- KC 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究事業
- KD 化学物質リスク研究事業
- LA 健康安全・危機管理対策総合研究事業
参考
- 2019年度 厚生労働科学研究費補助金公募要項(1次)(厚生労働省)
- 2019年度厚生労働科学研究費補助金公募要項(平成30年12月21日厚生労働省大臣官房厚生科学課 238頁PDF)
参考
- 2020 年度AMED研究事業実施方針(案)の作成に向けた 意見伺いについて 第 110 回 科学技術部会 令和元年5月 24 日 資料3-3
- 「令和2年度厚生労働科学研究」に対する意見募集について 令 和 元 年 8 月 16 日 厚生労働省大臣官房厚生科学課 ○ 厚生労働科学研究の交付対象となる研究課題を設定するに当たっては、厚 生科学審議会科学技術部会(以下「科学技術部会」という。)において、「取 り組むべき課題について、パブリック・コメントを実施し、広く意見を聴取 する」こととされています。 ○ このため、令和2年度厚生労働科学研究の各研究事業について、広く皆様 からの御意見を募集します。
- パブリックコメント:意見募集中案件詳細 厚生 /その他 「令和2年度厚生労働科学研究」に対する意見募集について 案件番号 495190165 e-gov.go.jp
- 平 成 30 年 度 予 算 概 算 要 求 の 概 要 厚生労働省
- 平 成 29 年 度 予 算 案 の 概 要 厚生労働省
- 科学研究費助成事業 新たな知の創造 世 界 をリード す る 知 的 資 産 の 形 成 と継 承 の た め に ―2018年、科研費は創設100周年を迎えます― Grants-in-Aid for Scientific Research 2018 (平成30年)文部科学省(PDF)
- 科研費改革の動向 (文部科学省 研究振興局学術研究助成課)