理研がSTAP細胞の作り方の詳細なプロトコールをネイチャーのProtocol Exchangeで公開(理研CDBサイトでもPDFを無料公開)

理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター(理研CDB)がSTAP細胞およびSTAP幹細胞の作製方法の詳細を公表しました。

Haruko Obokata1, Yoshiki Sasai2 and Hitoshi Niwa. Essential technical tips for STAP cell conversion culture from somatic cells. Protocol Exchange(理研ウェブサイト内のPDFファイルへの直接リンク

参考

  1. 「STAP細胞 TCR再構成は無かった」という話の衝撃 (ka-ka_xyzの日記 2014-03-05):今回小保方氏は論文中で、「STAP幹細胞はT細胞がリセットされたものです、その証拠にTCR遺伝子はシャッフル済みです」と主張していました(論文のFig. 1i)。また、理研のプレスリリースでも、以下のように「T細胞受容体遺伝子が組み替えられている(TCR再構成が発生している)ということから、一旦T細胞に分化した細胞が初期化されたことがわかる」と明確に書かれています。「TCR遺伝子が再構成されている」というデータは、分化済みのT細胞がリセットされてSTAP幹細胞になったという主張のキモだったはずです。それが理研の出したドキュメントであっさり覆った衝撃ときたら。
  2. Key Initial Reactions to RIKEN’s detailed STAP stem cell protocol (http://www.ipscell.com Posted on March 5, 2014): On a simple level to me this new statement seems like a red flag, but perhaps others can clarify the meaning and whether this suggests the authors are making STAP cells actually not from lymphocytes but rather from some kind of hematopoietic progenitor/stem cell.
  3. T細胞はSTAP幹細胞になれない(吉村研究室)STAP幹細胞にはTCR再構成のあとはありません。。。予想はしていたけれどこれは(少なくとも私に とっては)衝撃的だ。これは論文のabstractの”induction”説を否定して結局cell-type- dependent=selection説を肯定するものではないか?少なくとも終末分化した細胞のリプログラミングに成功したとは結論できないのではな いか。
  4. STAP細胞作製に関する実験手技解説の発表について (独立行政法人理化学研究所 2014年3月5日):科学研究における再現性を含む評価は、科学的根拠を基に研究者社会において検証いただくものと考えております。研究グループが既に発表した論文(Nature 505, 641–647)には、STAP細胞作製法の方法論を掲載していますが、文書スペースの都合上、詳細の記載には限界があります。論文発表以来、研究グルー プでは多くの研究者が今回の現象を再現するための一助として、細かいノウハウを説明する実験手技解説の準備に取り組んで参りました。今回、その一環とし て、STAP細胞等の作製に関するより詳細な実験手技解説を発表します。[Nature Protocol Exchange ][PDF ] *Nature Protocol Exchangeに登録されていない方はこちらをご覧下さい。
  5.  理研、STAP細胞の作製法公開 論文への批判受け(日本経済新聞 2014/3/5 20:37):作製効率を上げるには、生後1週間以内のオスのマウスを使うことなどを明記した。
  6. STAP細胞の作製法公開 理化学研究所 “再現できない”に対応 (スポニチ2014年3月5日 17:19):重要な点として、生後1週間を過ぎたマウスの体細胞では作製効率が大幅に落ちることや、細胞を浸す溶液の酸性の度合いが変化しやすいことなどを挙げた。雄マウスの体細胞の方が、雌よりも効率がいいという。

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