2014 年7 月1 日から2014 年11 月末日までの期間、”STAP 現象の有無を科学的に解明する”ことを目的として、相澤慎一特任顧問の指揮・監督の下、小保方晴子研究員本人による検証が行われました。その結果は、理化学研究所が「STAP現象の検証結果」として2014年12月19日に発表していましたが、その内容が2016年6月1日付けの論文としてオンライン誌F1000Researchに発表されました。
この論文は相澤慎一氏の単著で、小保方晴子氏本人は再現実験終了後連絡が取れなくなったために、著者には入っていないという説明がなされています。
ちなみに、丹羽仁史チームリーダーによる検証結果は、サイエンティフィック・リポーツ誌に2016年6月13日付けで掲載されました。
参考
- Aizawa S. Results of an attempt to reproduce the STAP phenomenon [version 1; referees: 1 approved]. F1000Research 2016, 5:1056 (doi: 10.12688/f1000research.8731.1)
- Hitoshi Niwa. Investigation of the cellular reprogramming phenomenon referred to as stimulus-triggered acquisition of pluripotency (STAP). Scientific Reports 6, Article number: 28003 (2016). doi:10.1038/srep28003. Reprogramming Totipotent stem cells. Received:06 October 2015. Accepted:26 April 2016, Published online:13 June 2016
- If you fail to reproduce another scientist’s results, this journal wants to know (sciencemag.org/news/ By Jocelyn KaiserFeb. 4, 2016 , 4:00 AM):”The contradictory results—along with successful confirmations—will be published by F1000Research, an open-access, online-only publisher. Its new “Preclinical Reproducibility and Robustness channel,” launched today, will allow both companies and academic scientists to share their replications so that others will be less likely to waste time following up on flawed findings, says Sasha Kamb, senior vice president for research at Amgen in Thousand Oaks, California.”
- STAP現象の検証結果 (理化学研究所 2014 年12 月19 日):”「STAP 現象の検証」は、2014 年1 月に英国科学誌Nature に発表した2 篇の研究論文(7 月に撤回済み)に記載された、刺激による分化細胞の多能性誘導現象が存在するか否かを検証することを目的として、2014 年4 月1 日から1 年間を期限に、実験総括責任者に相澤慎一特任顧問、研究実施責任者に多細胞システム形成研究センターの丹羽仁史チームリーダーを充て、実施してきた。 2014 年7 月1 日、STAP 現象の有無を科学的に解明するためには小保方晴子研究員本人による検証が必要との判断により、相澤特任顧問の指揮・監督の下、2014 年11 月末日を期限に検証計画に参加させることとした。なお、小保方研究員による検証は、丹羽チームリーダーによる検証とは独立に、あらかじめ研究不正再発防止改革推進本部が指名した者の立ち会いの下、管理された新たな実験室で行われた。”